Uta-net

ライブレポート

検索

メニューを開く

LIVE REPORT

家入レオ

『LEO IEIRI LIVE 12/13 ~ thanks 2014 ~』

2014年12月13日
@新木場STUDIO COAST

ヴォーカリストとしての計り知れない可能性と、消化する分以上に増えていく伸び代。“家入レオの最先端”を鮮やかに体現しながら、その先の未来のスケールの大きさまで感じさせてしまう軽やかかつ濃密なステージング。二十歳の存在証明を刻み込むこの日のライヴは、昨日までの自分を塗り替える、ヒョイッ!と飛び越えていく姿がとても美しくカッコ良かった。

シャープさと伸びやかさを兼ね備えた歌声で瞬時にオーディエンスを魅了した「純情」から「Last Stage」への素晴らしい流れ、この幕開けでもうすでに充実を予感。もちろんその後の展開なんて読めるものではないのだけれど、この確信に近い予感が生まれるほどのパワーを彼女は放っていた。そして、圧巻だったのは「Shine」。曲が彼女自身とともに成長している、また新たな表情を湛えていることが明確に、しかも一切の揺らぎなしに伝わってくる。ここで聴こえてきた、体感した、柔らかくも研ぎ澄まされたヴォーカライズには心を撃ち抜かれ、琴線をかき鳴らされた。また、エレキギターで自らソロを弾いた「サブリナ」には開放感が生まれていて、エッジィさではなくグルーブで乗せていく表現スタイルは、確固たるイメージを持つこの楽曲に面白い変化をもたらせていたように思う。

写真で20年を振り返るバースデイ・トーク・セッション(晴れ着姿も初公開!)で和み、後半戦はアカペラによる「きよしこの夜」でスタート。穏やかなひと時となったアコースティック・コーナーをはさんでラストを飾ったのは新曲と、大陸的な広がりのあるサウンドに乗せてひとりひとりにかけるように歌われた「Message」。アンコールのないちょっと変わった構成ではあったが、スペシャルな内容で“家入レオ”を多角的に楽しめる一夜となった。