Uta-net

ライブレポート

検索

メニューを開く

LIVE REPORT

Fear, and Loathing in Las Vegas

『PHASE2 Release Tour FINAL SERIES』 withでんぱ組.inc

2014年12月09日
@Zepp Tokyo

Fear, and Loathing in Las Vegas(以下ラスベガス)の3rdアルバム『PHASE 2』レコ発ファイナルシリーズの東京公演の対バンは、でんぱ組.incという異色の組み合わせで行なわれた。ステージにギター、ベース、ドラムというバンド編成をバックに、颯爽とメンバー6人が登場。出て来た瞬間の盛り上がりも凄かったが、「ちゅるりちゅるりら」が始まるや、掛け声、ジャンプ、さまざまなカラーのペンライトが無数に光を放つウェルカムな光景が広がる。一瞬、今日はラスベガスのレコ発なのか?と疑うほどの盛況ぶり。ラウド、エレクトロの要素も含む性急な曲展開に、キャッチーな和メロが乗る楽曲はお祭り感満載。メンバーの躍動的な動きも相まって耳目は離せない。彼女たちの楽しませたい、盛り上げたいという熱意がひしひし伝わる約40分に及ぶステージだった。

そして20時11分、スクリーンにバンド名が浮かび上がり、So(Vo)とMinami(Vo&Key)がハンドクラップで観客を煽りながら登場。“Zepp Tokyo始めるぞー!”の言葉を合図に遂にラスベガスのショウが始まる。「Rave-up Tonight」からド迫力の音像を叩き付け、早くも会場は大フィーバー! Sxunは“せっかくでんぱ組.incとやっているから光るヤツを出してくれ、全員が全員楽しむ気持ちで”と言い放ち、会場をひとつに束ねる姿も頼もしかった。また、曲中に“飛べ、飛べ!”“手を叩けー!”“踊れ踊れ!”と以前にも増し、前のめりにアジテーションするメンバーの様も目に止まった。さらに各演奏もひとりひとり主張は激しくなり、楽曲自体も一体感を作りやすいフックを多く設けたことで、バンド全体の勢いも桁違いにレベルアップしている。押せ押せモードの爆発力と破壊力に心の中で後ずさりするほど。すべてをなぎ倒して突き進む巨大ブルドーザーが頭を過った。中盤には来年1月に出るニューシングル表題曲「Let Me Hear」も投下され、新曲とは思えぬ熱狂で迎えられていた。それ以降もドッカンドッカンと観客を焚き付け、ラスベガスの独壇場と化していった。ブ厚い胸板と血管が浮き出た腕っ節の強いサウンドはすごいの一言。今の彼らは誰にも止められない。そう思わせる圧巻ライヴだった。