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LIVE REPORT

家入レオ

『5th Anniversary Live at 日本武道館』

2017年04月30日
@日本武道館

デビュー5周年のアニバーサリーライヴ。祝祭だからというだけでなく、覚醒したことで新たなフェーズに入った家入レオだからこそ表現できた多幸感にあふれたひと時。彼女の確かな進化とともに楽曲もまた成長している。それを披露されたどの曲からも感じられるような、とてもポジティブな光を放つステージだった。

白のワンピースに身を包んで登場したのも、パブリックイメージを超えていかんとするここ最近の彼女の表れだろうか。そして、爆笑を誘うカジュアルなMCも。かつては併せ持つ“光と影”の影の存在が大きかったが、それも今では光が影をやさしく包んでいる。伸びやかな歌声に心が清々しくなる「僕たちの未来」がオープニングナンバーに選ばれたのは、この日のライヴの全体像を示す“旗”だったのかもしれない。ヘヴィで影の成分が強い楽曲をメドレーで披露したことも、主軸が何なのか、伝えたいこと/感じてもらいたいものは何なのかを明確にするための意思表示に感じられた。

一体感というよりは、彼女がオーディエンスに、オーディエンスが彼女に歌いかけて、互いにつながった「Hello」。《大切なものは全て 武道館にある》と歌詞を変えて歌い上げた「純情」。入魂の「サブリナ」。そして、“私にとってすごく大事な曲です。ひとりひとりに届くように歌います”と言葉を添えて丁寧に紡いだラストの「Last Song」。この日に新たな意味を持った25曲全てに、彼女の強さとしなやかさが流れていた。目を細め、何度も胸に手を当てていたその姿ーー約束の場所は、この日、本当の意味での彼女の聖地となったのだろう。