夜とあさのすきまに

誰も知らない夜が過ぎて
誰も気づかないあさを見てた
他人は自分の中にあって
月の映る池 眺めてる

夜はいつでもただ長くて
気がつけば外はもう青い
ぬるめの湯舟に浸って見てたんだ
星が消えてくのを

鳥が朝の空へ急ぐ
逢いに行けるといいね
星がこの空の向こう
あさに薄れていった

いつも
いつも こうしていたよ

音のない世界 僕はひとり
青に満たした部屋の隅
時は静けさを刻んでいた
「ぼくはここに、いるよ。」

夜は音もなく
空に吸い込まれそうで
星を数えてはそこに
君がいないと想った

もしも二人この夜空を
たどっているのならば
夜の虹を渡り 君に
手を差し伸べよう

繰り返し来る朝陽に
この日の果てを見てたんだ
限られたものに潜むという
深い慈しみと悲しみを
薄れてく君の光が
僕を包んで 今 消えたよ
守られてるこのちっぽけな僕の
やわらかな脆さを
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