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  • ベリーグッドマン
    笑いに変えたらええやん 2
    笑いに変えたらええやん 2

    ベリーグッドマン

    笑いに変えたらええやん 2

     2023年8月9日に“ベリーグッドマン”が10周年を記念したベストアルバム『GOOD GOOD GOOD』をリリースしました。今作には「ライトスタンド」「ライオン(2018New Ver.)」「アイカタ」などの代表曲に加え、ベストアルバムのために新たに制作した新曲「これからもよろしくな」も収録されております。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“ベリーグッドマン”のRoverによる歌詞エッセイを3週連続でお届け! 今回は第2弾です。綴っていただいたのは、前回に引き続き、生きる上で大切にしている「ユーモア」のお話。お笑いに恋をしたことによる“魔法”のような気持ちの変化とは…。 HiDEXとは中学からの付き合い。 うちの中学は「おもろい奴」が多かった。 それに比べて自分はあんまり面白くなかったと思う。   数学の先生であり担任の今村先生と修学旅行でコントをやったことがあるが、ややウケだった。   HiDEXとは中学が同じだからか 笑いのツボはかなり近かった。 面白かったらモテるみたいな風潮もあった。   MOCAは人を楽しませる天才だ。 観てきたバラエティ番組が違ったり 笑いのツボも近くなかったりするが MOCAの話を聞いてると笑けてくる。   大阪人だからなのか、 面白い奴が多かったからなのか、 ベリーグッドマンは“お笑い”に取り憑かれたように 「ウケたい」気持ちが前に出ている。   もう10年もやってると色んな人に出会う。 シムラさん以外の芸人さんともたくさん飲んだ。 自分よりも面白くて元気な人たちばかりだった。   悔しさと嬉しさがあったのか おのずとお笑いを勉強していた。     昔は、人から言われた事を“まとも”に受けていた。 なんでそんな事言ってくるんやろ、と。 どちらかと言うと悩んでいた。   お笑いに恋をしてからは違った。 お笑いの世界では“おいしい”と思ってみたり “つっこみ”を入れたりするらしい。   そうすると気持ちが楽になった。 楽しく会話できるようになった。 犬猿の仲だった奴とも笑って話せるようになった。 これはほぼ魔法だ。     「人に勇気と感動を与えたい」 この気持ちはブレていないけど、 やっぱりその前に大事なことがあった。   それが「ユーモア」なんだと思う。   誰がどんな事を言っても どんな歌を歌ったとしても別に構わない。   けれど、少しでも面白い方がいい。 ちょっとだけ楽しい方が得した気持ちになれる。   そう思えるようになった。   簡単じゃないけど、出来る限り 「笑いに変える」ことで もしかしたら僕たちは幸せになれる。   今日も明日も歌を歌おう。 たくさんの人の心に届くように。   ただしかし、たっぷりとユーモアを持ちながら。   続く   <ベリーグッドマン・Rover>  ◆ベストアルバム『GOOD GOOD GOOD』 2023年8月9日発売   <収録曲> < DISC1 > (全形態共通) 01. 夢物語 02. おかん?yet? 03. Hello 04. 必ず何かの天才 05. 花束 06. それ以外の人生なんてありえないや 07. これからもよろしくな 08. オドリバ★ジャポニカ 09. Dreamer 10. マスターピース 11. ライトスタンド 12. ライオン (2018New Ver.) 13. 雑草 14. ハイライト 15. アイカタ   < DISC2 > (初回限定盤のみ) 01. チョベリグ 02. Nice Bokeh 03. いいね 04. She's my beautiful girl 05. 明日

    2023/08/22

  • 花冷え。
    ギャルなりたい!キラキラしたい!今年こそは!
    ギャルなりたい!キラキラしたい!今年こそは!

    花冷え。

    ギャルなりたい!キラキラしたい!今年こそは!

     2023年7月26日に“花冷え。”がメジャーデビューアルバム『来世は偉人!』をリリースしました。人気イラストレーターのPONKOがジャケットイラストを手掛ける本作は、配信リリース曲「NEET GAME」「お先に失礼します。」「TOUSOU」を含む全10曲が収録され、7月14日にはリード曲「今年こそギャル~初夏ver.~」が先行配信された。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“花冷え。”による歌詞エッセイを3週連続でお届け! 今回が最終回です。執筆はユキナが担当。綴っていただいたのは、収録曲「 今年こそギャル ~初夏ver.~ 」にまつわるお話。花冷え。らしいサマーソングの歌詞に込めたこだわりと想いは…。ぜひ楽曲と併せてエッセイをお楽しみください。 私の中で、ずっとTHE・夏のフェス曲!みたいな分かりやすいテーマの楽曲が欲しい~!と思っていて、マツリにも伝えていたので、この原曲が送られてきた時には、「よっしゃー!キター!」と喜んでいました笑。   今回のアルバムで初めての海外ツアー、海外フェスの出演が決まりました。なので、初めての夏と夏の始まりという意味も込めて、あえてテーマは日本語で“初夏”。   「初夏初夏」っていうこの語呂感がとってもいいな~と思ったのと、海外の方でも発音しやすくて、初めて聴いた人でもノリやすくて、花冷え。らしくてお気に入りです。   最初のイントロで小さく「Summer~!」って流れてるので是非歌ってほしいな!   あとはもちろん、サビは思いっきりライブで飛び跳ねてみんなでジャンプしたいですね!   作詞をするにあたって、ストーリー性もありつつ、ただ夏のパリピソングってだけで終わらせたくはなかったんですよね。   やっぱりいつもどこか捻くれたり曲げたりしてしまう笑。   私たちって基本的に根は陰キャな方なので、、、笑。   今年こそあれやりたいこれになりたい!といいつつ、ライブハウスか家に居て終わるタイプなので笑。   ギャルなりたい!キラキラしたい!今年こそは!という願望ソングにもなっております。   ちなみに、歌詞にある“アフヌン”と“ヌン活”って何かわかりましたか? 補足しておくと、“アフタヌーンティー活動”です!   インスタグラムにハッシュタグつけて検索してみてください。女子はやりたくなっちゃうんだなあ~!   キラキラしてて可愛くて最高じゃん~。ナイトプールもコテージなんかも行きたいし~、夏フェス、BBQだって楽しみたい!浴衣も着たいよね~。   でも結局、熱中症というか夏バテしてしまうという陰キャ感満載なオチです笑。   花冷え。らしい夏にぴったりな曲ができたなと思います!   MVも沢山のギャルの皆さんに囲まれて超キラキラで夏らしくなってます~!   ちなみに今回、~初夏ver.=にしてますが、タイミングで別の違うver.とか作りたいな!なんて思ってます笑。   その時は、あれ?ってみんな気づいてくれたらいいな!お楽しみに~~   <花冷え。ユキナ> ◆紹介曲「 今年こそギャル ~初夏ver.~ 」 作詞:Matsuri・Yukina 作曲:Matsuri・Yukina  ◆メジャーデビューアルバム『来世は偉人!』 2023年7月26日発売   <収録曲> 01. Blast Off 02. 超次元ギャラクシー 03. NEET GAME 04. 今年こそギャル~初夏ver.~ 05. Tales of Villain  06. Warning!! 07. 我は宇宙最強のインベーダーちゃんである 08. TOUSOU 09. お先に失礼します。 10. Today's Good Day & So Epic

    2023/08/21

  • ODDLORE
    一歩ずつでもいいからさ、僕と歩み初めてみてよ。
    一歩ずつでもいいからさ、僕と歩み初めてみてよ。

    ODDLORE

    一歩ずつでもいいからさ、僕と歩み初めてみてよ。

     2023年8月16日に“ODDLORE”がメジャー1stアルバム『ONE BY ONE』をリリースしました。メンバー6人の葛藤や孤独といった心の内を歌い上げた、メンバーフォーカス楽曲のほか、抱える葛藤を自己受容していく姿が描かれた新曲など、リスナーが“私小説”を読むように全曲を通して6人の生き様を体験することができる作品となっております。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“ODDLORE”による歌詞エッセイを2週連続でお届け。今回は【前編】です。執筆を担当したのは、メンバーのKOYA・RION・RYUICHIROの3名。それぞれが抱えてきた葛藤、ODDLOREとして活動する今の想い、そしてイチオシの1曲を明かしてくださいました。ぜひ楽曲と併せて、彼らのエッセイを受け取ってください。 「 ONE BY ONE 」 ―貴方の幸せは貴方にしか掴めないから。投げ出すのではなく受け入れて。―   僕は僕自身の事が大嫌いだった。   僕の理想は、したい事で周りから評価され、賞賛される自分。 そんな人間になりたい・なれると思っていたし、 それが自身にとって一番幸せだと思っていた。 でも現実は周りから評価される事もないし、 周りから良く見られたいからしたい事じゃなくてしたくない事も 「評価されたい」からする。   自分に嘘をつきながら、 好きな事をできないのは周りのせいだと思って生きる人生が本当に嫌だった。 そんな生活を送っていると次第に生活から色が消えて『"幸せ"ってなんだっけ?』って思うようになった。   そんな時にODDLOREのメンバーになって、 自分の中にいる自分と向き合い・理解していく内に、 僕の幸せに必要なのは周りの幸せなんだと気付けた。 家族や友人・メンバーやスタッフさん。もちろん応援してくれるファンの人達も、 みんなが笑顔で幸せで楽しそうにしているその輪の中心にいられたら、最高に幸せだと思う。   「ONE BY ONE」 デビュー曲から始まって1つの締めくくりになる僕らの曲。 “一歩ずつ” その意味は聞く人によって変わってくるかもしれないが、 僕は『昨日の自分より今日の自分』が少しでも理想に近づけたら…。 少しでも今の自分が好きになれたらいいな…。 と想いを込めました。   周りと比べて悲観的になる時も勿論あります。 想像出来ない壁にぶち当たる事もあります。 それでも貴方の幸せは貴方にしか掴めないから。 投げ出すのではなく受け入れて。 抱え込めない分は僕たちODDLOREと共有出来たらなと思います。   皆さんの事を温かく包み・背中を押せるような、そんな楽曲になる事を切に願っています。   <KOYA>   「 SKIN DEEP 」 ―"頂上に立つまで止まれない人生" 己と向き合い、己の頂点を見たい。―   【ボクは、唯一無二。なんだから、欲しがってよ。】   ずっとずっとずっと、静かにそう叫んできた人生だった。 25年間、この世に生を授かった瞬間からの、不動の使命であり、普遍の天性である。   "Hungry to know me The life of the party" -SKIN DEEP-   僕を僕たらしめる核は何なのか。そもそも核は存在するのか。 この人生は果たして、楽しむために与えられたのか?   小学校から中学校に上がる時のことをよく覚えている。 それまでは学校の名前で、親の名前で、自分という存在を確かめてきた。 所属している組織のネームバリューに守られ、そして評価されていた。 中学になると「部活動」に入った。 僕はずっとゴルフをしてきたので、走りながらゴルフをする感覚で陸上ホッケー部に入り、後に高校卒業まで突っ走った。   その部活を「選択」する過程で、自分に問いが生まれた。   仮に、自分を取り囲む環境が無くなった時、自分の価値は何になるのか。 ネームバリューが無くなった自分には、何が残るのか。 自分には、価値はあるのか、急に、怖くなったのだ。   答えのあるものばかり求めて、あるいは求められて、そして応えようと努めてきた人生。 勉強出来そうと言われたら応えようと努力し、英語が出来そうと言われると「越えないと」と思い精一杯良い成果を求める。 周りが自分に求めるイメージをちゃんと現実にしようと、理想の自分を追い求めた。   その結果、「自分」が分からなくなった。   僕を僕たらしめる核は何なのか。そもそも核は存在するのか。 この人生は果たして、楽しむために与えられたのか?   22歳の僕も、苦しんでいた。 そんな時、ODDLOREと出会う。   生まれも育ちも違う6人が集ったグループ。 そしてまた、僕と同じように違う苦しみを、各々が抱えていた。   そして僕達は、歌とダンスに出会う。 下を向く日も多いけど、僕に「自由」も与えてくれた。 こんなにも自分は、世界は、変幻自在を楽しんでいい存在だったんだな、と。   今の僕は昔より、目の輝きが増えた。 当時の周りの環境には、とても感謝している。 何よりも親の愛情を、とてつもなく感じた。 柔道の世界にある「守・破・離」のように、昔の僕の周りには決まり事やルールが多かったことは、必然だったのだと腑に落ちた。   ここから先、殻を破れるのか、離れ技を身につけるかは、僕自身の問題だ。   12才の自分は、子供ながら「何か特別な存在」になりたいと強く願いはじめたのだろう。 そこから13年経った僕も、【SKIN DEEP】という形に変えて人様に提示し続けている。   “頂上に立つまで止まれない人生” 己と向き合い、己の頂点を見たい。   Jazzyなテイストに酔いしれて。 「うわべ」という名の楽曲 【SKIN DEEP】お聴きください。   <RION>   「 ONE BY ONE 」 ―手を引っ張っていく曲というよりは 寄り添って共に歩んでいける曲だと思う。―   “ONE BY ONE” 1歩ずつという意味のあるこの言葉。 自身のコンプレックスや弱さと向き合いながら それをパフォーマンスで発信している ボーイズグループである僕たち『ODDLORE』 1stアルバムのタイトルだ。   僕たちはデビューしてから約1年で デビュー曲2曲、 メンバーそれぞれにフォーカスした楽曲6曲 計8曲をリリースした。 そしてなんとこの8曲全てにMVがついている。   デビュー曲では 現実世界でもがき苦しむODDLOREと 夢の中の世界で無敵のカッコ良さをもつODDLORE 両極端な2つの世界を表現した。   そこからのメンバーにフォーカスした楽曲では それぞれのコンプレックスや弱さと向き合う姿を歌っている。 MVの最後では メンバーが合流していく様子も描かれているので 最後まで見て欲しい。   もしこれを読んでる方で 同じ悩みや境遇を持つ方がいらっしゃったら 共感できたり救われたりする部分があるかもしれない。 ちなみに僕RYUICHIROのフォーカス曲は 「BRIGHT SIDE」という曲で 自身のコンプレックスである低身長や だからこそ張ってしまう虚勢について 歌った楽曲なので是非聴いてみてほしい。   このような楽曲を8曲出したのだが アルバム制作が決まり、 そこからアルバム用に3曲制作した。 この3曲は今までの葛藤や弱さの表現とは違って その弱さを受け入れた上で前進する力強さを 表現した楽曲になっている。   この計11曲がアルバムに入っているわけだが 今回このアルバムのリード曲でもある 「ONE BY ONE」を僕からおすすめしたい。   僕自身気に入っている部分は “一歩ずつでもいいからさ 僕と歩み初めてみてよ” という歌詞である。 今まで弱さを見せてきたODDLOREだからこそ伝えられる言葉で、 手を引っ張っていく曲というよりは 寄り添って共に歩んでいける曲だと思う。   この11曲が詰まったアルバムを手に取っていただき ODDLOREの物語を楽しんでほしい。 そして 9月9日に行われる 初のワンマンライブでは ODDLOREの世界観を体感して欲しい。   <RYUICHIRO> ◆紹介曲「 ONE BY ONE 」 作詞:okudakun 作曲:okudakun  ◆「 SKIN DEEP 」 作詞:Yui Mugino 作曲:KOHD  ◆メジャー1stアルバム『ONE BY ONE』 2023年8月16日発売   <収録曲> M1:「Hazed Reality」 M2:「Lucid Dream」 M3:「The Revelation」 M4:「SKIN DEEP」 M5:「BRIGHT SIDE」 M6:「where I belong」 M7:「HOLLOW」 M8:「ORTUS」 M9:「Embers」 M10:「Coming Dawn」 M11:「ONE BY ONE」

    2023/08/18

  • 伊東歌詞太郎
    この本に対して、僕は当時恐ろしいと思うほどの敬意を抱きました。
    この本に対して、僕は当時恐ろしいと思うほどの敬意を抱きました。

    伊東歌詞太郎

    この本に対して、僕は当時恐ろしいと思うほどの敬意を抱きました。

     2023年7月26日に“伊東歌詞太郎”がニューシングル「ヰタ・フィロソフィカ / 猫猫日和」をリリース。TVアニメ『わたしの幸せな結婚』EDテーマの「ヰタ・フィロソフィカ」は、明治・大正期を彷彿とさせる作品の時代設定を大切にしながら、男女の愛で大切なのは何か?を綴ったドラマチックなバラード。「猫猫日和」はアニメ『夜は猫といっしょSeason2』主題歌で、猫から飼い主をみた視点で日々を歌った1曲となっております。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“伊東歌詞太郎”による歌詞エッセイをお届け。綴っていただいたのは、今作の収録曲「 ヰタ・フィロソフィカ 」にまつわるお話です。TVアニメ『わたしの幸せな結婚』EDテーマを書きおろすにあたり、大きな手掛かりとなった「愛」に関する本とは…。ぜひ歌詞と併せて、エッセイをお楽しみください。 ここで2度目の楽曲解説をさせていただくことになりました、伊東歌詞太郎と申します! このコラムに辿り着いたあなたは一体どういう縁か? 僕のことをもうすでに知ってくれているならば、いつもありがとうと伝えたいし、僕のことを知らずにこのコラムに辿り着いた貴方はものすごい低い確率でこのページに出会ったということで、是非とも最後まで読んでください!   この楽曲は『わたしの幸せな結婚』というアニメのエンディング主題歌として制作した楽曲です。   いわゆるタイアップ作品というものを制作する時は、同じことをインタビューで語り続けているのですが、いつもそうなので今回もお話しさせてください。   まずは作品を読み込みます。そして作者の方がこの作品で何を描いているのか、読者が何を感じているのか、この作品のファンの人が何を愛しているのかを感じとった上で音楽を作っていきます。   この作品は「愛」というものがテーマにあり、僕自身もとても影響を受けた「愛」に関する本を読んでいた時期だったので、制作にあたっての手がかりがたくさんあった、というラッキーな状況だったと今振り返っても思っています。   その本はエーリッヒ・フロムという方が書いた哲学書で、内容がめちゃくちゃ難しいので解説は省きますが、ざっくりいうと、 結婚というものは他者との比較を一切しないで、目の前にいる人間を愛し、一生を添い遂げることであると説いています。   「この人と結婚したけど、他の人の相手の方が年収が高くて良い生活をさせてもらっているな」 「この人と結婚したけど、他の人の相手の方が若くてかわいい」   こういった考え方は比較から生まれます。 自分が選んだ、もしくはあてがわれた相手がどんな性格をしていても、 どんな容姿をしていても、どんな経済状況であっても、 一人の人間を見て一生を添い遂げることで、生きる上での幸せを享受できる、ということが書かれている本でした。   この本はいまから約70年近く前に書かれた本で、 「自由恋愛という程度の低い愛がだんだんと世に広まっているせい」(哲学者は強烈な言葉を使いがち)で、ここから先の世は結婚できない男女も増えるし、比較によって不幸だと感じる人間が増えて人類はこのままだと滅亡するとまで警鐘を鳴らしていました。   人類がそこまで不幸になるか??とものすごい疑問に思ったのですが、その時考えました。 この本が書かれた当時SNSは確実になかったはず。 しかしながら現在、SNSは当然のように僕らの生活の一部になっている。   フロムの考える「比較」がむしろ当たり前になった世界で、 確かに結婚を選択しない人たちが増えているし、出生率も先進国と言われる国ではほとんどの国で下がってしまっています。 SNSは嫉妬を生みやすく、そこから派生して誹謗と中傷を生みやすい構造である。 約70年前に書かれたフロムのこの本に対して、僕は当時恐ろしいと思うほどの敬意を抱きました。   『わたしの幸せな結婚』も、主人公が誰もが避けたがる家柄の男性の元へ嫁がされるのだが、そこで不器用にも愛を育みながら、非常に強いものになっていく二人の絆を描く作品です。   この作品のエンディング主題歌の話をいただいた時にフロムの本を読み終わったくらいだったので、今まで作った曲たちの中で最もスムーズに制作が進みました。本当に本当に、世界には自分を助けてくれるものがたくさんあるものだ、と感じた次第でありました。   『わたしの幸せな結婚』は、二人が愛を育みつつもそれぞれの家の血筋の秘密、魅力的な男性たち、そしてそれらが織りなすバトルも見ものです。   そう、このコラムを読んで、途中までは素敵なラブストーリーを楽しめる作品と思ったでしょう? 前述のように書き出すと要素が多く、テキストだけだと意味がわかりませんよね(笑)?   是非、作品を見てみてください。アニメの場合は1~2話あたりまではなかなか主人公の美世の状況が過酷で辛いので、3話まで見て欲しいなと個人的には思っております!   <伊東歌詞太郎> ◆紹介曲「 ヰタ・フィロソフィカ 」 作詞:伊東歌詞太郎 作曲:伊東歌詞太郎  ◆ニューシングル「ヰタ・フィロソフィカ / 猫猫日和」 2023年7月26日発売   <収録曲> 1. ヰタ・フィロソフィカ 2. 猫猫日和 3. ヰタ・フィロソフィカ instrumental 4. 猫猫日和 instrumental

    2023/08/17

  • Anonymouz
    小さな小さな僕の誇り
    小さな小さな僕の誇り

    Anonymouz

    小さな小さな僕の誇り

     2023年7月18日に“Anonymouz”がDigital Single「レッスン」をリリースしました。今作はwacci・橋口洋平の提供曲。真っ直ぐで不器用な主人公の、小さな小さな成長を描いた1曲。憧れのひとと恋愛をした時に感じる背伸び、不器用な自分への後悔、相手への感謝…、具体性のあるエピソードとともに描いた、心温まる失恋ソングとなっております。  さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“Anonymouz”による歌詞エッセイをお届け!綴っていただいたのは、新曲「 レッスン 」にまつわるお話です。wacci・橋口洋平の手がけた歌詞を読みながら膨らんだ想像は…。そして自身がもっとも好きなフレーズも明かしてくださいました。ぜひ歌詞と併せて、エッセイをお楽しみください。 いつも堂々としていて、身なりも指先まで隙がなくて、でも余裕があって、共感も助言も綺麗な言葉で難なく返す。 驚いた顔やくしゃっとした笑顔、時々流す涙でさえ演出に見えてしまうほど素敵で、憧れが詰まった人と主人公は付き合っていたんだろう。   はじめて「レッスン」のデモを聞いた夜、歌詞を見ながら妄想が膨らんだ。 どうしたらもっと愛されるのか、必要としてくれるのか、そんな考えでいっぱいになって、明日自分が「別れよう」と言ったら彼女、どんな顔するかなって考えたり。 なんてことない顔で「今までありがとう」って言ってきそうな相手を勝手に想像しておいて消えたくなったり。   彼女には彼女の世界があって上手に入り込めているのかわからなくなるような。 人と自分を比べる時の体力消費量は半端ない。それが大好きな人となるとなおさら。 考えれば考えるほど主人公の気持ちが私の中でじわじわ広がって胸が締め付けられた。   期待を持たせないように 僕がちゃんとわかるように さよならを伝えてくれた 君の優しさは見事だった 憧れの君の隣で 見合う人になりたくって 背伸びをして空回った 僕のは優しさじゃない   歌の始まりの4行でこれだけ二人の関係性を掴める表現をした橋口洋平さんは改めて言葉の魔法使いみたいだと思った。 まるで映画を観ているような一曲を一回聴き終わったころには「レッスン」に出会えて良かったと思えていた。 それくらい真っ直ぐにこの曲が今でも大好き。   君を好きになったことも 恋人でいれたことも 小さな 小さな 僕の誇り   サビの頭のこの歌詞が強いて言うなら一番好きなフレーズかもしれない。 宝物みたいでどうしても守りたいものなように感じて「小さな小さな」と繰り返す歌詞を大切にレコーディングした。 どうして橋口さんが「小さな小さな」という言葉を選んだのかずっと考えながら。   そして橋口さんに直接お会いできるタイミングで聞いてみると 「恋愛でいうとまだ一年生みたいな感じで上手なわけじゃない主人公で。踏み出した小さな一歩だったり小さな成長を自分でちゃんと認めてあげたいっていう気持ちを表現した。」 とおっしゃっていて。   確かに慣れないことに挑戦する時、急激に成長したり完璧にこなすことなんてほとんど不可能で。 それでも小さな一歩を重ねて一つ一つのレッスンを流さず素直に受け止めることで確かな成長ができる。 主人公は振られてしまっても、相手の優しさをまっすぐ見つめて前に進もうとしていて、確実に素敵な人になっている。 小さな一歩も存在するかしないかで何もかも変わってしまうかもしれない。   橋口さんの書く、優しく暖かい歌を自分の曲としてリリースすることができて夢のよう。 活動を続けてきて沢山の小さな一歩が、橋口さんに、「レッスン」という曲に、私を繋げてくれたみたい。 とても特別で大切に受け取ったこの曲を丁寧に歌い続けたい。 そしてこの「レッスン」という歌が、日々小さな一歩を踏み出していく誰かの気持ちをそっと音楽で包みこむ存在になったらいいなと思います。 <Anonymouz>   ◆紹介曲「 レッスン 」 作詞:橋口洋平(wacci) 作曲:橋口洋平(wacci) 

    2023/08/16

  • ベリーグッドマン
    笑いに変えたらええやん
    笑いに変えたらええやん

    ベリーグッドマン

    笑いに変えたらええやん

     2023年8月9日に“ベリーグッドマン”が10周年を記念したベストアルバム『GOOD GOOD GOOD』をリリースしました。今作には「ライトスタンド」「ライオン(2018New Ver.)」「アイカタ」などの代表曲に加え、ベストアルバムのために新たに制作した新曲「これからもよろしくな」も収録されております。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“ベリーグッドマン”のRoverによる歌詞エッセイを3週連続でお届け! 今回は第1弾。綴っていただいたのは、生きる上で大切にしている「ユーモア」のお話です。自身の人生を変えるきっかけとなったシムラさんとの出会いとは…。 生きる上で大切にしていること。 ―ユーモア―     小さい頃はいじめられていた時期があった。   早くに大好きな父親を亡くした。   決して笑って過ごせるような幼少期ではなかった。   中学校ではひたすらトランペットを吹いた。   合奏で失敗が多い奴を見るとイライラした。 もっと練習しろと思っていた。 夜はカントリーミュージックのギターを練習した。   高校は吹奏楽名門校。 大事な青春をトランペットに全振りした。 辛い練習のせいで「毎日おもんない」と言った。   きっと周りからすれば "堅物な変人"だった。     音楽でプロを目指した。 右も左も分からない。自信もない。 だけど少しでも面白い人生にしたかった。     後にベリーグッドマンと名乗る。   自分のことをベリーグッドと言ってしまうのは あまりにも雑すぎるボケだ。 ずっとピリピリしていて社会を斜めに見ては、 先輩には噛み付いてかかり、後輩には説教をカマしながら生きていたからだ。     「人に勇気と感動を与えたい」     バカ言え。 そんな声すら聞こえた。   だって、 ほとんどの人が自分の音楽に興味なんて示さなかった。       「おう、おはよう!歌手?よろしく!」   20歳になった頃、突如として漫才師と出会う。 たしか12歳も年上のシムラさんだ。   シムラさんは、とにかく面白かった。 だいたい酔っ払っていて、毎日とっても元気だ。 彼女さんがいて、まわりの後輩芸人からは“姉さん”と呼ばれ親しまれている。 なぜ“姉さん”なのか分からないまま 僕だけはその姉さんの事を名前で呼んだ。   「ロバー!!!あれ歌って。」   僕の人生を変えた一言。     シムラさんはめちゃくちゃお金がなかった。 でも後輩の僕たちには必ずおごってくれた。 お笑いには厳しくて、面白くなかったら怒った。 機嫌が悪い日は“お笑い採点”が手厳しかった。 そんな自由人で奇才のシムラさんからのお誘い。   「カラオケの飲み放題やってるからロバーも来い! お前ギター持ってこいよ!」   誘われる時はだいたいギターを持って行かされた。 カラオケでは僕だけ決まって生歌だった。   「あれ歌って。」   シムラさんがこうやって言うと必ず歌う曲。   「手紙」   “手紙に書いたメロディ 譜面におこす言葉”   このサビが好きだと言ってくれた。 シムラさんは僕が歌うと泣いてくれた。 お前は絶対売れると決めつけてくれた。   “さくら咲く季節にまた 僕ら手をとり笑おう”   この歌も好きだった。 後輩芸人も一緒に肩を組んで合唱した。 声が大きい。なにせ僕以外は芸人だから。   僕は嬉しくなってもっと大きな声で歌う。     つまらないと思ってた音楽生活。 若くから頑張りすぎたのか。 それとも飽きてきたのか。 もう無茶苦茶になったらええねんと、 腐りかけたこの人生を面白がった人がいる。 とにかく褒めてくれた人がいる。   シムラさんは言った。   「なんでも笑いに変えてきたけど お前の歌は笑われへん。ただただ感動する。」   とても嬉しかった。 そのとき僕はお笑い芸人に「恋」をしたんだと思う。 こんなにかっこいい仕事があるのかと。   「勇気と感動を与える」ミュージシャンとして 頑張れそうだ。 俺は音楽を心から愛してる。 芸人に恋したことで気づいた。   そして僕も“兄さん”みたいに なんでも笑いに変えてみたい。 シムラさん、これからもよろしくお願いします。 そんな熱い思いに立った朝方のカラオケボックス。   「ご馳走様でした!」   ギターを担いで帰ろう。   ―続く―   <ベリーグッドマン・Rover>    ◆ベストアルバム『GOOD GOOD GOOD』 2023年8月9日発売   <収録曲> < DISC1 > (全形態共通) 01. 夢物語 02. おかん~yet~ 03. Hello 04. 必ず何かの天才 05. 花束 06. それ以外の人生なんてありえないや 07. これからもよろしくな 08. オドリバ★ジャポニカ 09. Dreamer 10. マスターピース 11. ライトスタンド 12. ライオン (2018New Ver.) 13. 雑草 14. ハイライト 15. アイカタ   < DISC2 > (初回限定盤のみ) 01. チョベリグ 02. Nice Bokeh 03. いいね 04. She's my beautiful girl 05. 明日

    2023/08/15

  • 花冷え。
    我は宇宙最強のインベーダーちゃんである
    我は宇宙最強のインベーダーちゃんである

    花冷え。

    我は宇宙最強のインベーダーちゃんである

     2023年7月26日に“花冷え。”がメジャーデビューアルバム『来世は偉人!』をリリースしました。人気イラストレーターのPONKOがジャケットイラストを手掛ける本作は、配信リリース曲「NEET GAME」「お先に失礼します。」「TOUSOU」を含む全10曲が収録され、7月14日にはリード曲「今年こそキ゛ャル~初夏ver.~」が先行配信された。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“花冷え。”による歌詞エッセイを3週連続でお届け! 今回は第2弾です。執筆はヘッツが担当。綴っていただいたのは、収録曲「 我は宇宙最強のインベーダーちゃんである 」にまつわるお話。<地球上のみんな! 聞こえてる?>と幕を開ける歌。この曲で描かれている物語は…。ぜひ歌詞と併せて、エッセイをお楽しみください。 帰り道、何気なく携帯をいじっていたら突然調子が悪くなった。   何かが聴こえる…?   「 地球上のみんな! 聞こえてる? 早くこっちにおいでよ! 宇宙から交信★ 」   どうやら妨害電波を受け取った様だ。   空を見上げると1つの星が強い光を放ったーーー。   ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー   その光は遥か遠くの星が侵略された光。   光の速さの関係で、地球に届くまでかなり遠くの、かなり昔に起きた事。   たとえ、今その星が侵略されて助けを求めた光を出しても地球人が気づくまでかなり時間かかる。   未来の話でもあるし過去の話でもある。   いつかは伝えられる真実の物語。 どこかの宇宙で行われた戦い。 仲間と共に繋げてきた想いを届ける為の必死の妨害電波。   人々はいつまでも悠長に過ごしているけど、 危機迫る現実が刻一刻と迫ってくる。   気づかずにずっと夢みてる。   キミ達の知らない世界。   着実に進み、広がりゆく侵略。   もうすでに天の川の星々は侵略済みだ。   周りは固めた。 次は地球。キミ達。     とある日、 「私!宇宙征服したんだ!宇宙最強なの!」 って言う子がクラスに紛れ込んでいた。   誰もその言葉を信じてない様子。   でもまって、 まだみんなには気づかれてないだけで本当にそうなのかも…?   隣のあの子や上司や同僚がもしかしたらインベーダーだという可能性は…? どこにでも潜んでいる可能性はあるではないか。   彼女の言葉がウソっていう確証はないよね?   最強な超次元少女達が、 運命も過去も未来も変えてくんだ。   どんどん突き進む彼女達から振り落とされない様にしっかりついてきて。 必ず素敵な未来を魅せるから。   ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー   これは、「花冷え。」が日本から世界、宇宙まですでに知れ渡っていて、それがこれからみんなに伝わっていく。そういう事を教える為の曲。(って言う設定)     でも実はもうすでに、 「 侵・略・完・了★」しているのかも…?   これが本当の事かはキミ達の目で確かめて。 これからのお楽しみ…(*^^*)   ――――――――――――――――――   <花冷え。 ヘッツ>  ◆紹介曲「 我は宇宙最強のインベーダーちゃんである 」 作詞:Hettsu 作曲:Matsuri・Hettsu ◆メジャーデビューアルバム『来世は偉人!』 2023年7月26日発売   <収録曲> 01. Blast Off 02. 超次元ギャラクシー 03. NEET GAME 04. 今年こそギャル~初夏ver.~ 05. Tales of Villain  06. Warning!! 07. 我は宇宙最強のインベーダーちゃんである 08. TOUSOU 09. お先に失礼します。 10. Today's Good Day & So Epic

    2023/08/14

  • DISH//
    全ては「仕合わせ」だと信じて。
    全ては「仕合わせ」だと信じて。

    DISH//

    全ては「仕合わせ」だと信じて。

     2023年8月9日に4人組ロックバンド“DISH//”が初のEP『HAPPY』をリリースしました。Vo/Gt.北村匠海が作詞作曲を手掛けた「エンドロールは悲しくない」、Dr.泉大智が親友の結婚に際して書き下ろした「ウェディングソング」を含む、全5曲を収録。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“DISH//”の泉大智による歌詞エッセイをお届け! 綴っていただいたのは、自身が作詞作曲を手掛けた収録曲「 ウェディングソング 」にまつわるお話です。この曲を書くきっかけになった身近な愛。ウェディングソングを書きおろすにあたり、改めて考えたことは…。ぜひ歌詞と併せて、エッセイを受け取ってください。 愛は素晴らしい。 人を愛せる事は素晴らしい。 愛はいつの時代もなくてはならない物だと思う。 ウェディングソングを書くきっかけになったのも身近にある愛を感じる事が出来たからだ。   自分の友人から結婚するという話を聞いた。 付き合いの長い友人なだけあって最初は驚いた。 自分達もそんな年齢になったのかと。 結婚は人生において大きな一歩だと思う。 そんな決断を話してくれた事が嬉しかった。   ちょうど制作真っ只中の時にこの話を聞いて、今何を曲にするべきだろうか、自分が一番優しい気持ちで書ける曲はなんだろうかと考えた時、やっぱりこの結婚の話が一番に思い浮かんだ。 迷いなく愛のある歌を書けると。 そこからウェディングソングの制作が始まった。   出逢いって奇跡だなと改めて思う。 この地球上に何十億人もの人がいる中で、生涯で出逢う人なんてほんの一握りだと思う。 そんな中で出逢ってから深い時間を共にして、結婚までいくなんて物凄い確率なんだと。   当たり前に思うかもしれない。 けどそれを当たり前に思わない事が人生を豊かにする方法の一つかもしれない。   人を愛せる時間を大切にして欲しい。 そして人との出逢いを大切にして欲しい。 誰かがいてくれるお陰で生きられていると。 それが恋人だろうと友人だろうと誰であろうと、一人で生きている人間はほとんどいないと思う。 人は皆誰かの愛を気付かぬ所で受け取っている。 それが繋がって生きている。 そんな事を少しでも感じる事が出来たら、愛のある人生、そして愛のある世の中になっていくのではないのかと思う。   お互いを許し合って共存していく未来を目指して。 同じ価値観の人間なんていなくて、それぞれ違うから人間は面白いのであって。 それを受け入れ合っていく事が結婚生活でも大事なのかと。 産まれてきた時点で皆正解なんだと自分は思う。 愛を忘れなければきっと大丈夫。   この曲を聴いて少しでも優しい気持ちになってくれたら嬉しい。 その優しさを誰かに分け与えてあげられたらもっと優しい世の中になると信じている。 愛はきっと連鎖していくと。 大事なのは、これも"友人と出逢う事がなかったら書けなかった曲"だという事だ。 全ては「仕合わせ」だと信じて。 友よ、優しい歌を書かせてくれてありがとう。  <DISH//・泉大智> ◆紹介曲「 ウェディングソング 」 作詞:泉 大智 作曲:泉 大智 ◆1st EP 『HAPPY』 2023年8月9日発売 <収録曲> M1. 「エンドロールは悲しくない」 M2. 「ウェディングソング」  M3. 「Vamping」  M4. 「everyday life.」  M5. 「HAPPY」 

    2023/08/11

  • インナージャーニー
    夜が明けたら私たち
    夜が明けたら私たち

    インナージャーニー

    夜が明けたら私たち

     2023年7月19日に“インナージャーニー”が3rd EP『いい気分さ』をリリース!今作には全5曲が収録。以前よりライヴで披露されていた「手の鳴る方へ」以外はすべて今年に入ってから書かれた新曲で、昨年のアルバムリリース、初のツアーを経て、バンドとして大きな成長を遂げた彼らの最新の魅力が存分に詰まった作品となっております。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“インナージャーニー”のカモシタサラによる歌詞エッセイを3回に渡りお届け! 今回は第2弾です。綴っていただいたのは、今作の収録曲「 夜が明けたら私たち 」にまつわるお話。誰にも知られない、夜が明けるまでの大切な時間を過ごすあなたへ、この歌とエッセイが届きますように。 あまり詳しいことは書けないけれど、かなり早い歳から家族や友人と離れて街を出て、知らない街の知らない家に嫁ぐ女の子たちの話を耳にした。どれだけ不安だっただろうと想像してみても、難しい。   私の10代後半って、悩んではいたものの、“将来”とかなんとなく漠然とした不安がうっすらと膜を張っている感じ。楽しいのに、なぜかぼんやりと憂鬱だった。   もちろん私には私にしかわからない苦しみとか不安とかがあったのは変わらない事実。だけれどもその時の私と同じ歳くらい、あるいはもっと小さな女の子が、自分で道を切り開けずに過ごすしかない状況がある。彼女たちはその状況が当たり前と思って生きているから、そういうものとして受け入れてしまうのもまた、歯痒さや苦しさが残るような。   将来のことを悩んで、選択できることは恵まれていると思う。たまに、会いたい友だちに会うことができるのもまた、恵まれている。幸せであったと思う。   少し外側を覗いてみると、私の全く想像の及ばないところに何億通りもの人生があって、同じ時間を生きてきたはずの少女たちがそれぞれ何億通りもの人生を送っている。誰かが決めた自由と不自由の境目で彷徨いながら。ただそれがどんなものであったとしても、幸せか不幸かは誰にも決められないはず。だからどうか自分の気持ちを誰にも渡さないでいてよね、と思いながら私は歌う。   「夜が明けたら私たち」は、お別れの歌でもあり、始まりの歌でもある。   人と出会ってしまったら、別れはいつか絶対にくる。今日が最後かもしれないし、もしかしたら死ぬまでの付き合いかもしれないけれど、とにかくその時は絶対にくる。けれどそれは悲しくはない。もっともっと良い方向に進むことを祈って進む、そんな少女たちに捧げる歌だ。歌の中で少女たちは、夜が明けるまでの間だけ会うことができている。   “夜”はわたしの知らない場所で息をする少女のためにある。太陽の下でうまく笑えない君のためにある。ひとりきりの自分のためにある。だから朝が表通りだとしたら、夜は裏通りかな。   夜に眠る人たちは皆あまり気に留めないけれど、太陽の下で動ける人間がまんなかにいる世界で、夜は私みたいな人間をも優しく包んでくれる。暗がりで顔が見えないので、闇の中、心で対話する。夜のそういうところが私は好きだ。日の目を見ないものたちがこっそりと動き出す時間、誰にも知られない人々の物語は確かに動いている。   小さい頃はいつまでも続くと思っていた。私が眠って、私が起きるから朝になる。そうして、夜は作られているものだとずっと思っていた。大人になるにつれて、夜は無限ではなくなるのだけど。   だから、どうか少女たちが、夜が明けるまでの大切な時間を安心して過ごせますように、と思って歌う。永遠みたいな一瞬を逃さないように、夜が明けても消えないように。   <インナージャーニー・カモシタサラ> ◆紹介曲「 夜が明けたら私たち 」 作詞:カモシタサラ 作曲:カモシタサラ  ◆3rd EP『いい気分さ』 2023年7月19日発売   <収録曲> 1. PIP 2. ステップ 3. 手の鳴る方へ 4. 夜が明けたら私たち 5. ラストソング

    2023/08/10

  • 坂口有望
    「下克上」という言葉は私の根性そのものだった。
    「下克上」という言葉は私の根性そのものだった。

    坂口有望

    「下克上」という言葉は私の根性そのものだった。

     2023年7月26日に“坂口有望”がNew Single「URL」をリリース!タイトル曲はTVアニメ『ホリミヤ -piece-』エンディングテーマ。伝えたくても伝えられない一途な想いを“URL”というキーワードからストーリーに仕立て、切なさが入り混じった感情をポップなバンドサウンドにのせたラブソングとなっております。さらにカップリングには3月に配信した「下克上」に加えて、新曲「せかいいち」を収録!    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“坂口有望”による歌詞エッセイを3週連続でお届け!今回が最終回です。綴っていただいたのは、今作の収録曲「 下克上 」にまつわるお話。デビュー前に書いたこの歌に込めた想いとは。そしてその歌がデビュー6周年記念日の今、リリースされる理由は…。ぜひ歌詞と併せて、エッセイを受け取ってください。 音楽活動を始めた中学生の時、周りは自分より大人なバンドマンばかりだった。ライブハウスに制服で向かい、誰かが自分を珍しがって声をかけてくれるのを待った。背が低いのも相まって、心配そうに挨拶をしてくれた関西の先輩方には、とても感謝している。   しかし、ライブとなると、本当に一人である。大きいギターを抱えて、人前で歌うこと。目立ちたがり屋を公言していた私も、さすがにあまりの緊張に打ちのめされそうだった。その時、今思うと本当に子供っぽいなぁと思うのだけど、「今日の出演者の中で一番爪痕を残す」という、自分の負けず嫌いを利用した奮い立たせ方以外、乗り切る方法はなかった。   「下克上」という言葉は、インパクトもキャッチーさも何も狙っていない、私の根性そのものだった。その気持ちで、ライブをやりまくっていた(多くて月10本とか)高校一年生の時にかいた歌が「下克上」である。   メールの履歴を見返すと、「好-じょし-」と同じ日にスタッフさんに送っていた。かたやメジャーデビュー曲となった「好-じょし-」、デビュー6周年記念日にリリースすることになった「下克上」。ミュージシャンはこれだからおもろい。いつだって昔の自分を引っ張り出して味わえる冷凍保存みたい。   話を戻して、「下克上」がなぜそんなに時を経て世に放たれたのかという謎は、紛れもない私が封印していたから。段々とお客さんがついてきてくれるようになって、「下克上」を歌わなくても、自分でギアを上げられるようになったのだ。   そして2023年、昔のデータをスタッフチームと聴き返したら、改めて(いい意味で)おかしな曲だなと、解凍されることになりました。かつて弱い自分の武器でいてくれた「下克上」という曲を、全国47都道府県のワンマンライブでまた歌うことになるなんて。有難い限り。   ちなみに今は、下克上精神じゃなくて、どんな心持ちでライブをやっているかというと、大きく二つあって。一つは、自分が感動してしまうくらいで歌うこと。当たり前だけど、私が一番多く、生歌を聴いているから自分が感動するって凄く難しい。だから、自分が歌っていて鳥肌がたったり、泣いちゃいそうになった日には、いいライブだったと判断している。   もう一つは、次のライブへの架け橋を作ること。ライブは、後からお客さんがいくら分楽しめましたと支払うわけではない。だからこそ、ライブの本当の評価というのは、「リピートしてもらえるか」もっと辛辣に言えば「また前払いしてもらえるか」だと思う。誰一人置いていかない、2時間弱の間に架け橋を完成させるイメージで、ステージに立っている。先日「全国声波」追加公演も発表されました。全50公演、駆け抜けるぞ! <坂口有望> ◆紹介曲「 下克上 」 作詞:坂口有望 作曲:坂口有望   ◆New Single「URL」 2023年7月26日発売   <収録曲> 1. URL 2. せかいいち 3. 下克上 4. URL(Instrumental) 5. せかいいち(Instrumental) 6. 下克上(Instrumental)

    2023/08/08

  • 花冷え。
    お先に失礼します。
    お先に失礼します。

    花冷え。

    お先に失礼します。

     2023年7月26日に“花冷え。”がメジャーデビューアルバム『来世は偉人!』をリリースしました。人気イラストレーターのPONKOがジャケットイラストを手掛ける本作は、配信リリース曲「NEET GAME」「お先に失礼します。」「TOUSOU」を含む全10曲が収録され、7月14日にはリード曲「今年こそキ゛ャル~初夏ver.~」が先行配信された。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“花冷え。”による歌詞エッセイを3週連続でお届け! 今回は第1弾です。執筆はマツリが担当。綴っていただいたのは、収録曲「 お先に失礼します。 」にまつわるお話。日常生活でこの言葉を使うタイミングを逃しているあなたへ…。また、楽曲面のこだわりも明かしてくださいました。ぜひ楽曲と併せてエッセイをお楽しみください。 収録曲「お先に失礼します。」は、みんなそのまま使ったことがあるであろう日本特有のフレーズ「お先に失礼します。」という言葉の使い方がテーマになっています。   日本人はピンと来ると思いますが、海外の方はいつ使うの?それなに?という不思議なフレーズ。   使い方としては、職場や飲み会など様々なシチュエーションで、目上の人や初めましての人などがまだ残っている場所から先に出ていく際に、この言葉を声掛けして出ていきます。 私は、この言葉を使うことに違和感を感じたこともないし、マナーとして普通のことだと思っています。 しかし、この言葉を使う“タイミング”を逃している人が、もしかしたらかなりいるのではないか?とも思っています。   そんな人たちに!!!!!!!!!   本当に体調が辛い時、家にどうしても帰りたい時、帰らなければいけない時、次の日が早い時、人それぞれ事情があるのだからそういう時は気楽に使って良いんだよっていうメッセージをポップに歌った曲になっています。   この曲は、歌詞について考察している方がかなり多いので面白いです。コメントを読んでいて、こういう解釈もあるんだ~と楽しんでいます。人の考え方、感じ方ってそれぞれ違うので面白いです。   また、楽曲面では和楽器を取り入れています。 スピード感よりグルーヴ感を意識した楽曲です。 三味線やシンセのメロは少し不気味だけど耳に残る感じに仕上げて、そこに重たいリフをどーん!と乗っけました。かなりカッコよいです。 サビのリフがお気に入りで、弾いてて気持ち良いのでぜひ皆さんもコピーしてみてください…!   また、ユキナのシャウトと可愛い声、ラップっぽいパート、クリーンの割合もかなり考えました。 この楽曲は、テーマ的にも少し攻撃的な方が面白いかなと思ったので、クリーン少なめでシャウトメインにしています。   そして今回、なんと声優の豊崎愛生さんにセリフで参加していただきました! この楽曲中に入っている「お先に失礼します。」というセリフ、元々デモ段階では、好きな言葉を喋らせることができるフリーの音源サイトで作ったり、ゲーム等に使うであろう声のフリーサンプルを切り貼りして、遊びで乗っけていました。   これを作った後、実際にプロの方にお願い出来たら新しいし、面白いのでは!?となり、お願いしたところ、ご快諾いただきました。こんなことがあって良いのか…と最初は現実味皆無でしたが、実際に声を入れていただき、唯一無二の最強な曲が出来上がりました。 テーマも楽曲面も日本文化を軸に作った   「お先に失礼します。」   色んなギミックが散りばめられているので、ぜひ沢山聞いてください!!!!   <花冷え。 マツリ> ◆紹介曲「 お先に失礼します。 」 作詞:Matsuri・Yukina 作曲:Matsuri・Yukina   ◆メジャーデビューアルバム『来世は偉人!』 2023年7月26日発売   <収録曲> 01. Blast Off 02. 超次元ギャラクシー 03. NEET GAME 04. 今年こそギャル~初夏ver.~ 05. Tales of Villain  06. Warning!! 07. 我は宇宙最強のインベーダーちゃんである 08. TOUSOU 09. お先に失礼します。 10. Today's Good Day & So Epic

    2023/08/07

  • バウンダリー
    音楽よ僕たちを強く強くつないでいて
    音楽よ僕たちを強く強くつないでいて

    バウンダリー

    音楽よ僕たちを強く強くつないでいて

     2023年7月12日に“バウンダリー”が1st Full Album『あしあと』をリリースしました。今作には全10曲が収録。リード曲「足跡」は、彼女達のバンド活動を振り返るような歌詞と映像が印象的な1曲。これまでの思い出も紆余曲折も全部を花束みたいに抱え、これからを駆け抜けていく彼女達から目が離せません…!    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“バウンダリー”の中道ゆきによる歌詞エッセイを3週連続でお届け!今回が最終回です。綴っていただいたのは、今作の収録曲「 音楽よ 」に通ずるお話。自身が改めて実感した音楽のつながりの力とは。バウンダリーファンの方も、偶然このエッセイにたどり着いた方も、ぜひ最後までお楽しみください…! 音楽でつながっている私達。 凄く不思議で、特別な関係だと思う。   だんだんと当たり前みたいになっていたけど、それを強く実感したのが2020年、4月5月6月と会えなかった時期。   色んな公演が中止や延期になって、当たり前だったはずのスケジュールが無くなって。さくちゃんとふうちゃんとは高校生の頃から毎週のように顔を合わせていたから、こんなに長らく会わないなんて初めてだった。   そんな中、家からそれぞれ音を送り合い1曲カバーして動画にしよう!ということに。先の見えない不安な状況でも、あぁ音楽でつながっていたんだなと、安心したし嬉しかった。   Twitterで回った #うたつなぎ だって、無観客での配信ライブだってそう。 遠く離れていても、どんな距離も縮めてしまう力があるんだなと思った。   冒頭に書いた“私達”は、もちろん聴いてくれる皆も含めてだ。もちのろんだ。 だって、どこかのタイミングで出会ってくれたわけでしょ、想像しただけで胸がいっぱいになる。 偶然ライブを観てくれたのか、それとも偶然シャッフル再生で曲が流れたのか、ラジオやテレビで耳にしたのか、友達がオススメしてくれたのか… 初めて観に来ましたって言ってもらった時は、どこで知ってくれたんですかと思わず食い気味で聞いてしまう。   流れにただ身を委ねているんじゃなくて、引き寄せられているような、 運命ってふうに言うのもロマンチックだけど、選んでくれた事実が愛おしい。   もしも世界に音楽が無ければ、出会えなかった人ばかり、経験できなかった事ばかり。 楽しい苦しい、嬉しい悔しい、味わえなかった感情も沢山あるだろうな。   噛み締めて今日もまた、自分達の音を鳴らすんだ。 無くても生きていけるものだけど、色のない世界を色づけてくれる、そんな存在。 私の人生の真ん中にあって、大部分を占めている。   音楽よ僕たちを 強く強くつないでいて──   偶然このエッセイに辿り着いてくれた君も、知ってた? もう他人なんかではなくて、音楽を通してつながっちゃってるんだぜ。   最後まで読んでくれた皆!アリが10!!   <バウンダリー・中道ゆき> ◆紹介曲「 音楽よ 」 作詞:中道ゆき 作曲:バウンダリー ◆1st Full Album『あしあと』 2023年7月12日発売   <収録曲> 1. 足跡 2. こんな言葉じゃ 3. でたらめ 4. あの言葉 5. バルーン 6. 儚い夢 7. ゆきさき 8. 暗闇 9. 気まぐれ 10. 音楽よ

    2023/08/04

  • YOAKE
    ただ僕は神誓うから。
    ただ僕は神誓うから。

    YOAKE

    ただ僕は神誓うから。

     2023年7月21日に“YOAKE”が新曲「ボーイズ ドント クライ」を配信リリースしました。同曲は、モテたくてもモテない勘違いZ世代男子に捧げる青春ポップ。誰かをどうしようもなく好きになった時、暴走気味でみっともなくても一生懸命な想い。そんな想いを歌に込めた楽曲に仕上がっております!    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“YOAKE”による歌詞エッセイを2週連続でお届け!今回は【後編】です。新曲「 ボーイズ ドント クライ 」のフレーズをピックアップしながら、歌詞に込めた想いやこだわりを明かしてくださいました。主人公“じゃない方”の気持ちを綴った【前編】のエッセイと併せて、お楽しみください。 前回 は「ボーイズ ドント クライ」の歌詞中の主人公“じゃない方”の気持ちでエッセイを綴らせて頂きました。   気にしすぎて、うじうじして、神頼みしたくなる。 伝えたいことをうまく言葉にできなくて、思い通りにはいかなくて、ひとりになって後悔したり。 あれ? どこかで間違えたかな? 発言が気に障ったかな? と不安になったり。 自分は調子がよくても、もしかしたら相手は落ち込んでるかもしれない。 人と人の関係って、ふたりだけで完結してるわけじゃない。 だから神頼みしたくなることが多い。 そんな、恋に落ちている時の心の揺れ動きを歌詞にしました。   そもそも“勘違いかな”って歌詞とメロディが入ったデモが、名前も知らないYOAKEメンバーから届き、そこからインスピレーションを膨らませて、、、 かっこよく言い過ぎました。 妄想を膨らませて作っていきました。   「勘違い」で最初に連想したのが、「この子、ひょっとしたら僕に気があるかな?」って恋愛的な勘違い。 実体験と妄想を織り交ぜて完成した歌詞になります。 あぁどうして素っ気ない? なんか避けられてるくない?   この部分は実体験で共感してくれたら嬉しいのですが、、、 前会った時は結構話も盛り上がって距離が近づいたと思っていたのに、 次会った時にはふりだしに戻ったかの様な初めましてのテンション感で来られたり。 特に人見知りの自分としてはとてもショッキングなことで。 とはいえ、ひょっとしたら自分も同じことをしているかもしれないので、自分に言い聞かせる意味も含んでたりします。     ビビリビリビリな僕は ブブルブルブル震えて   この歌詞は制作当初と変更した部分なんです。 最初は“小心者の僕は ぶるぶる震えるだけで”という歌詞だったのですが、 小心者=ビビり と言葉のチョイスをできるだけ分かりやすいように変更しました。 この部分の変更をキッカケに他にもいろいろな部分で方向性が決まった気がします。     神様に誓うから万事休すから神回にして   個人的に一番気に入っている部分です。 万事休すからから神回にしてって、まさにドラマ展開ですよね。 最近、高校野球を見ていると信じられない大逆転劇を繰り広げ、 本当に嘘みたいなメイクミラクルってあるんだなって感じました。 そんなことを見ているとなんでも強く願っていれば叶うかもしれないって考える様になりました。     身体だけ大人になってしまったから 見えなくなったものだけ 増えてしまったのかな   この部分も気に入っている箇所のひとつです。 子供の時に見えていた風景って大人になって忘れてしまっているなと感じていて、 体が大きくなって物理的にも遠くのものも見えて視野が広がると思いますが、 子供って視界の高さが低いのもあって見えている世界がそもそも違うのと、 知識がない分、全てに対しての好奇心や想像力の感覚が違ったなと思うんです。 あの感覚ってなんとなく思い出せるんですけど、取り戻せない感覚なんじゃないかなって思っていたりします。     恋愛って、あまり一人だけじゃできなくて。 誰かと関わって成立するものじゃないですか。 だからこそ勘違いもしてしまうし、もちろん大逆転を強く願ってしまうこともある。   ただ僕は神誓うから 神誓うから 神誓うから   そんな“神頼み”をするくらいのドラマ的展開。神様にお願いするから、叶えてほしいこの気持ち。現実にしてほしい、この“勘違い”。「神誓う」と書いてなんて読むのか? その答えは曲を聴いてからのお楽しみにとっておいてくださいね。   「ボーイズ ドント クライ」はそんな心の揺れ動きを歌にしました。 恋愛や何かに一生懸命で空回り。周りから見るとちょっとダサいかも。でも、だからこそ、そんな気持ちをYOAKEは支えられるようになりたいと思いますね。   <YOAKE> ◆紹介曲「 ボーイズ ドント クライ 」 作詞:YOAKE P 作曲:YOAKE P 

    2023/08/03

  • 半崎美子
    大家さんと私のブルース~困った時はお互い様~
    大家さんと私のブルース~困った時はお互い様~

    半崎美子

    大家さんと私のブルース~困った時はお互い様~

     2023年8月2日に“半崎美子”が4thミニアルバム『うた弁4 you』をリリース。ショッピングモールでのライブでこれまで多くのお手紙をもらってきた半崎美子からのお返事のような今作。「うた弁」シリーズ“第4弾”となる今作には『for』という意味も込められており、1通目という表現で、全8曲中7曲が書き下ろしのお便りのような仕上がりになっております。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“半崎美子”による歌詞エッセイをお届け。綴っていただいたのは、今作の収録曲「 大家さんと私のブルース~困った時はお互い様~ 」にまつわるお話です。自身の活動にとって大切な出会いの集積。そのかけがえないひとつである、大家さんとの出会いとは…。ぜひ歌詞と併せて、エッセイを受け取ってください。 都会の人は冷たいと聞いていた私は北海道から20歳で上京する時、覚悟した。 いざ東京へ上京すると「都会の人」ではなく、「全国から都会に集った人」がほとんどで、むしろ同志であった。   文京区にあるパン屋さんの住み込みからスタートした音楽活動は、お店がある一階と自分の部屋がある二階の往復だけで一日が過ぎていった。週に一度の休みの日に、タウンページ片手にレコード会社や事務所にデモテープを持ち込むという、直談判スタイルで歌手としての道を切り拓こうとしていた。   自分という原石を発見してくれる人をこちらが発掘する!という当時の前のめりな姿勢は、今もさほど変わっていない。クラブ、ライブハウス、そしてショッピングモールと歌える場所が広がっていったのは、そんな開拓精神と、何よりかけがのない出会いに恵まれたことにある。   ショッピングモールのライブで当時、ほとんどの人が通り過ぎていくなか、たった一人足を止め、涙しながらCDを買いに来てくれた人がいたこと。そんな出会いの集積が活動の原動力になっていた。   都会では毎日数え切れない人達とすれ違う。 たくさんの人達が行き交うなかで、歌を介してそんなたった一人と出会ったということ。私はその人と見えない何かで繋がっているような気がしてならなかった。   夢を抱き都会で奔走する一人として感じたことは、人の波にのまれたり、あえて流されたりしながら孤独を深める人達は、深いところで繋がっているという温かな感触だった。   「大家さんと私のブルース~困った時はお互い様~」は、8年間お世話になったマンションの大家さんへ宛てたお手紙のような1曲。   個人で音楽活動していた当時、収入が底をついて家賃を払うのが難しくなってきたことを相談したところ、大家さんがマンション掃除の仕事を与えてくれた。週に一度、自分の住むマンションの掃除を任せていただいたことで、私はその家で一人暮らしを続けることができた。2017年にメジャーデビューした時も、歌手活動をしている私のことを応援してくれていた大家さんは自分ごとのように喜んでくれた。   2018年、その家とお別れする日、空っぽになった部屋で鍵を返す瞬間、大家さんを前に感謝の言葉を伝えようとしたが、とめどななく溢れる涙で声が出ない。嗚咽のような声を漏らす私に「困った時はお互い様」という言葉をかけてくれたあの大家さんの優しさが忘れられず、そのまま歌にした。   親でも親戚でも友達でもない人が家族のように力になってくれた「困った時はお互い様」を、私も誰かに伝えていきたい。   <半崎美子> ◆紹介曲「 大家さんと私のブルース~困った時はお互い様~ 」 作詞:半崎美子 作曲:半崎美子  ◆4thミニアルバム『うた弁4 you』 2023年8月2日発売 <収録曲> 1通目. 途 2通目. 雪の消印 3通目. この文字が乾く前に 4通目. 大家さんと私のブルース~困った時はお互い様~ 5通目. リンドウ 6通目. 涙の記憶 7通目. 星を伝って 追伸. 地球へ with Anointed mass choir

    2023/08/02

  • 坂口有望
    お前はなにで世界一か?
    お前はなにで世界一か?

    坂口有望

    お前はなにで世界一か?

     2023年7月26日に“坂口有望”がNew Single「URL」をリリース!タイトル曲はTVアニメ『ホリミヤ -piece-』エンディングテーマ。伝えたくても伝えられない一途な想いを“URL”というキーワードからストーリーに仕立て、切なさが入り混じった感情をポップなバンドサウンドにのせたラブソングとなっております。さらにカップリングには3月に配信した「下克上」に加えて、新曲「せかいいち」を収録!    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“坂口有望”による歌詞エッセイを3週連続でお届け!今回は第2弾です。綴っていただいたのは、今作の収録曲「 せかいいち 」にまつわるお話。自身に投げかけられた「お前はなにで世界一か?」という問いかけ。それに対し今、音楽で伝えたいひとつの答えとは…。 どれだけ努力した人が世界一になれる? 努力だけじゃ足りない? じゃあどうすりゃいいのよ。東京オリンピックで活躍するアスリートの選手たちを見て、考える。TVの向こうの人々は、本当に同じ世の中を生きてきたんだろうか。色んな提議はあるかもしれないが、いわゆる「世界一」が認定されるのが、このオリンピック。英才教育、天才肌、努力型。そのどれもを持ち合わせたような、彼らが私に投げかけてきたのは「お前はなにで世界一か?」である。   私は、点数や判断基準のない芸術家であるので…とかっこつけたところで、もう一人の冷酷な自分がつっこむ。「お前は世界一にはなれないよ。」と。おいおい、そんなストレートに言ってくれるなよと落ち込みつつも、その冷酷なアミを救ってあげたいとも思った。そうして「せかいいち」という楽曲の制作がはじまった。   伝えたいことはただ一つだった。結論から言えば、「誰かにとっての世界一」ならば、それはもうとても幸せなことなんじゃないかと。   ほとんどの人間は世界一になることはできない。そんなの当たり前だと、あえてここでは言い捨ててしまうけれど、それでもきっと誰かの、世界一の娘だったり、世界一の息子、世界一の親友、世界一の恋人、世界一の先輩etc...なのだと思う。   わたしは、このことに気づいたとき、胸を張って生きてみようと思えた。誰もが申し訳なさそうに生きている時代だからこそ、一人でも多くの人に届けたい。   先日、リリース前の未発表曲の状態で、インストア予約イベントにて、この曲を披露した。その時、この曲が持つパワーを実感し、また、この曲は自分の真骨頂的一曲だと思った。   世界一になることはできないという絶望の中から希望を見出す。「有望」という名前は、決して有望株や将来有望など前途洋洋の意味だけではない。まだ望みは有るのだと信じて、世の中に歌い広めること。私の使命なんだと思っています。本名であり、芸名。改めて、坂口有望と申します。 <坂口有望> ◆紹介曲「 せかいいち 」 作詞:坂口有望 作曲:坂口有望 ◆New Single「URL」 2023年7月26日発売   <収録曲> 1. URL 2. せかいいち 3. 下克上 4. URL(Instrumental) 5. せかいいち(Instrumental) 6. 下克上(Instrumental)

    2023/08/01

  • 新山詩織
    Ice or Hot?
    Ice or Hot?

    新山詩織

    Ice or Hot?

     聞くひとの心を捉えて離さない、染み入る歌声と歌詞が多くのリスナーを惹きつけるシンガーソングライター・新山詩織。そんな彼女が2023年4月17日にメジャーデビュー10周年を迎えました! そして7月5日には10周年記念アルバム『何者 ~十年十色~』をリリースしました。    さて、今日のうたコラムでは、メモリアルイヤーを記念して“新山詩織”による歌詞エッセイを1年を通じ、12ヶ月連続でお届け!その第8弾です。綴っていただいたのは、夏のお話。新山詩織がこの夏、心地よく楽しく過ごすために戦っているものとは…? 今回も音声版がございます。本人の朗読でもエッセイをお楽しみください。 夏になると さっぱり冷たいものが欲しくなる   でもそれは 身体を冷やすものにもなりうる   今年はそれと戦っている。   カフェに入っても コンビニやファミレスに行っても   アイスではなく「ホットで」 と頑なに自分に言い聞かせている。   というのも 昔から、極度の冷え性だった。   小学生の頃のトラウマといえば あっつい真夏のプール授業で   みんなは「気持ちいい!」「最高!」と泳ぐなか 私はあまりに冷たくて毎回入るのに躊躇っていた。   なんとかプールインし、浸ってみるものの (全く泳げないのもあるが) 寒くなって何度も外に飛び出した。   しまいには、授業が終わりクラスに戻ると 見事に唇は真っ青。というか真紫。   とある男子たちによくからかわれては 恥ずかしくて堪らなかった。   それからというもの、水に入ることに対する ほんの少しの恐怖が私のなかに出来上がった。   友人からのプールや海の誘いもことごとく断ってきた。   でも今は サーフィンする人たちに砂浜ではしゃぐ子どもたちや 缶ビールを開けて波に沈んでいく夕日をじっと眺めたり 友人のポートレート写真を撮ったり   ただただそこに居るだけで満足できる 自分なりの夏の楽しみ方、遊び方を知れたからいいのだ。   話が大分それたが…   とにかくこの夏は、いかに身体を冷やさず 心地よく楽しく過ごすかをモットーに   日々過ごしたいと思う。     <新山詩織> ◆10周年記念アルバム『何者 ~十年十色~』 2023年7月5日リリース <収録曲> 1.何者 2.Spotlight 3.夜の魔法 4.あなたに 5.Hate you 6.Keep me by your side 7.約束 8.Free (feat. 山崎あおい) 9.I canʼt tell you (feat. 和久井沙良)  

    2023/07/31

  • バウンダリー
    バウンダリーを好いてくれる皆はきっと、私達に似ている。
    バウンダリーを好いてくれる皆はきっと、私達に似ている。

    バウンダリー

    バウンダリーを好いてくれる皆はきっと、私達に似ている。

     2023年7月12日に“バウンダリー”が1st Full Album『あしあと』をリリースしました。今作には全10曲が収録。リード曲「足跡」は、彼女達のバンド活動を振り返るような歌詞と映像が印象的な1曲。これまでの思い出も紆余曲折も全部を花束みたいに抱え、これからを駆け抜けていく彼女達から目が離せません…!    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“バウンダリー”の中道ゆきによる歌詞エッセイを3週連続でお届け!今回は第2弾です。綴っていただいたのは、曲の事を考える時間のお話。どんな気持ちで歌詞を書くのか。そして、どんな気持ちでバウンダリーの音楽を世に放つのか。今作と併せて、エッセイを受け取ってください。 ハマっている抹茶ティーラテを飲みながら公園のベンチで、1時間くらい経つ。 夢中になって歌詞を考えていて、ふと頭を掻こうと後ろに手を回したら、髪にしては硬い感触。 後ろに木があるから葉っぱかな? と思いそれを取ると……カマキリだった。 突然のカマキリ……驚いて物凄い声を出しながらバッッとベンチを離れてしまったけど、 今思えば、カマキリは鮮やかな黄緑色をしていて可愛らしかったし、手元の抹茶ティーラテとお揃いの色だった。 せっかくなら写真の一枚でも撮ればよかったなあ。   早速話が逸れてしまったけど、曲の事を考える時はそんな感じで屋外でぼーっとしていることが多い。 私はあまりポンポンと曲を生み出せるほうではないから、もどかしい時間も沢山あるけど、 これだ! と思うフレーズが自分の中で生まれる瞬間といったらもう、たまらない。 周りの人に不審に思われないよう声は極限まで小にして、絞り出すように、ボイスメモに吹き込む。 一応平静を装うんだけど、もしこの瞬間の心拍数を測ったりしたらめっちゃやばいと思う。   出来た歌を3人でこだわってこだわって曲にして、レコーディングをして、CDにして、お店に並べてもらって。 今回のアルバムをお店で実際に目で見た時、とんでもなく幸せだった。 隅々まで愛情をたっぷり詰めたんだ。 あとは沢山、受け取ってもらえますように。   歌詞って、耳に入るだけじゃなく心まで届いてほしいからいつも悩み込む。 けど、結局は素直な気持ちが一番だなって、自分なりの言葉を紡ぐことにしている。 私達の音楽を気まぐれでいいから側に置いてほしい、心のどこかにお邪魔させてほしい。 聴いてくれる皆への、ラブソングが一つ、出来ました。   バウンダリーを好いてくれる皆はきっと、私達に似ている。 似たもの同士惹かれるように、まだまだこの先もいっぱい出会いたい。   心は変わっていくから、“ずっと”なんてものは無いのかもしれない。 でも、ライブで向かい合って歌える喜び、確かなトキメキ、加速していく気持ち。 これだけは私達、ずっと感じていたいなと思う。   <バウンダリー・中道ゆき> ◆1st Full Album『あしあと』 2023年7月12日発売   <収録曲> 1. 足跡 2. こんな言葉じゃ 3. でたらめ 4. あの言葉 5. バルーン 6. 儚い夢 7. ゆきさき 8. 暗闇 9. 気まぐれ 10. 音楽よ

    2023/07/28

  • インナージャーニー
    踊ることを禁じられた人間の話。
    踊ることを禁じられた人間の話。

    インナージャーニー

    踊ることを禁じられた人間の話。

     2023年7月19日に“インナージャーニー”が3rd EP『いい気分さ』をリリース!今作には全5曲が収録。以前よりライヴで披露されていた「手の鳴る方へ」以外はすべて今年に入ってから書かれた新曲で、昨年のアルバムリリース、初のツアーを経て、バンドとして大きな成長を遂げた彼らの最新の魅力が存分に詰まった作品となっております。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“インナージャーニー”のカモシタサラによる歌詞エッセイを3回に渡りお届け! 今回は第1弾です。綴っていただいたのは、今作の収録曲「 ステップ 」にまつわるお話。踊ることを禁じられた世界で、踊り続けた<僕>から<君>へのメッセージ。ぜひ歌詞と併せて、このエッセイを受け取ってください。 君がこの靴を履いたときは、 すべて受け入れられているのだろうか。   靴を履いてステップを踏む。 他者の靴を履くことは他人の立場に立つことだと言われたりするけど、僕のダンスシューズはまだ、誰にもわかってもらえていない。   それでも、来る日も来る日も、僕はダンスを踊り続けた。 踊ることを禁じられた世界で、僕は静かに踊り続けた。 頭の中では誰も知らない音楽が鳴っていた。 このことは、まだ、誰にも知られてない。 歴史には残らない裏通りで、僕は踊り続けている。   何度も何度も季節は巡り、 そのたび街路樹は赤く染まった。 僕のつま先も何度も何度も赤く染まった。 忘れられてしまうのが怖くて、踊り続けた。     周りには人がいなくなった。 どんなに絶望的な状況においても朝はやってくるもので、僕はひどく寂しくなりながらもなお、1人でまっすぐ踊り続けた。   いつかハッピーエンドが来ることをわずかに期待した日もあったけれど、実際の人生はシンデレラのようにはできていない。シンデレラがしあわせに暮らせた理由って一体なんだろう。   僕は嫌になって、靴を脱いだ。 このボロボロのツギハギだらけの靴が、ガラスの靴よりもずっとずっと美しいことを、僕だけが知っている。   そうして、誰にも気づかれない夢の中に、この靴を隠しておいた。 ここにいれば、誰かに酷いことを言われなくて済むからね。   朝になって汽車が来るまで、僕は裸足で最後のダンスを踊り続けた。まだぼんやりと月が見えている。   いつか僕がいなくなって、僕のことを覚えている人もみんないなくなってしまったとき、 君があのツギハギだらけの靴を見つけてほしい。そのときが来るのを、夢の中でじっと待っているはずだから。   そして君があの靴で、僕の代わりに思いっきりステップを踏んでほしい。僕だけがそれを、誰もいない宇宙の外側から見ているよ。   何年先の話かわからないが、この手紙が届いた今がそのときでありますように。   踊ることを禁じられた人間の話。   <インナージャーニー・カモシタサラ> ◆紹介曲「 ステップ 」 作詞:カモシタサラ 作曲:本多秀  ◆3rd EP『いい気分さ』 2023年7月19日発売   <収録曲> 1. PIP 2. ステップ 3. 手の鳴る方へ 4. 夜が明けたら私たち 5. ラストソング

    2023/07/27

  • reGretGirl
    栞にあの子の名前をつけよう。
    栞にあの子の名前をつけよう。

    reGretGirl

    栞にあの子の名前をつけよう。

     2023年7月26日に“reGretGirl”がDigital Single「ページワン」をリリースしました。「ページワン」はreGretGirlの約6ヶ月ぶりとなる新曲で、「告白」がキーワードになったリズミカルで軽快なギターロックナンバー。今後のライブでも楽しめるような曲に仕上がっております。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“reGretGirl”の平部雅洋による歌詞エッセイをお届け! 綴っていただいたのは、新曲「 ページワン 」にまつわるお話です。十三になったばかりの少年の、一世一代の告白の結末は…。また今回は音声版もございます。本人の朗読でもエッセイをお楽しみください。 この度、我々reGretGirlは7月26日に「ページワン」をデジタルリリースさせていただきました。それに伴い、この今日のうたコラムでページワンに纏わる文章を掲載させていただきます。是非ご一読ください。       それはもう風の如く自転車を漕いで帰った。   「え、一緒にプリクラ撮ったやん」「え、誕生日にプレゼントくれたやん」様々な思いが脳内を駆け巡り、通学ヘルメットを前カゴに突っ込み逃げるようにその場を立ち去った。 まさに一世一代。まだ十三になったばかりの少年は、己の人生で初めて愛を人に打ち明けたのだ。     あの子のことを考えると何も手につかなかった。教室の前ですれ違い、目が合うと微笑みかけてくれた。部活の先輩の愚痴を話し、家に帰ってもメールで他愛ないことをずっと話していた。あの子の家の方向にわざと遠回りして帰ったりもした。勉強も部活もそっちのけで、募らせた想いで今にも胸が張り裂けそうだった。   だからほとんど勢いで告白をした。   「まだ付き合うとかよくわからないから付き合えない、もう少し待っててほしい」   思春期真っ只中。周りの見えていない少年は、恋人になれるものだと思い込んでいたので、突然梯子を外され今にも泣き出しそうだった。「ここで泣いたら超カッコ悪い。余計嫌われる」と幼いプライドでグッと堪え、「そうかぁ、じゃあずっと待ってるわ!」とヘラヘラしながら答える事で精一杯だった。   募りに募らせた想いは、口に出して伝えてしまうと呆気なく、一世一代の恋は有耶無耶になったまま終わってしまった。     今だに僕の心のページには栞が挟まっている。その理由は、今になってもわからない。大人になっても色褪せず、むしろ色鮮やかになってゆくこの初恋のページを、事あるごとになぞり返し思い出す。   栞にあの子の名前をつけよう。   この物語は十数年の時を経て、再び読み進める事になるかもしれない。   いや、これはまた別の話だ。   <reGretGirl・平部雅洋> ◆紹介曲「 ページワン 」 作詞:平部雅洋 作曲:平部雅洋

    2023/07/26

  • 坂口有望
    どういうわけか君には辿り着けない。
    どういうわけか君には辿り着けない。

    坂口有望

    どういうわけか君には辿り着けない。

     2023年7月26日に“坂口有望”がNew Single「URL」をリリース!タイトル曲はTVアニメ『ホリミヤ -piece-』エンディングテーマ。伝えたくても伝えられない一途な想いを“URL”というキーワードからストーリーに仕立て、切なさが入り混じった感情をポップなバンドサウンドにのせたラブソングとなっております。さらにカップリングには3月に配信した「下克上」に加えて、新曲「せかいいち」を収録!    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“坂口有望”による歌詞エッセイを3週連続でお届け!今回は第1弾です。綴っていただいたのは、今作のタイトル曲「 URL 」にまつわるお話。TVアニメ『ホリミヤ -piece-』エンディングテーマを書き下ろすにあたって、蘇ってきたとある思い出とは…。みなさんにも「知らない憧れの世界」ってありませんか? 高校の時、授業でたまに使ったパソコンルーム。生徒の前に1人1台ずつあるスクリーンに、先生が資料を写しながら説明をする。たまに、不良な生徒が自分で画面をいじってネットを閲覧しはじめる。わたしは、その不良だった。あぁ、あの時の先生、このエッセイ読みませんように。時効だから。まじで。   似たような毎日。今思うと、高校生活は尊くて戻りたくて仕方がないけれど、当時はここじゃないどこかへ行きたい、という願望が常にあった。だからこそ、中二でライブハウスに飛び込んでいるのだけど、いつだって、自分の「知らない憧れの世界」へ身を乗り出したかった。可愛いもので、その漠然とした欲望を丁度よくみたしてくれるのがGoogleのストリートビューであり、ネットサーフィンだった。   少し話は脱線するが「ネットサーフィン」という言葉を発明した人に会えたら、お茶をご馳走したい。こっちは半ば惰性でネットをうろちょろしてるのに、次々とやってくる情報の波にかっこよく乗り移るイメージの「サーフィン」という言葉で形容してくれてどうも有難うございます。そう、私たちは、放浪者ではなくサーファーなのだという気分にさせてくれる。どうも有難うございます。   今回、「ホリミヤ -piece-」へ1曲を書き下ろすにあたって、ふと、そんな思い出が蘇り、堀さんにとっての「知らない憧れの世界」こそが宮村くんだったのではないかと思った。   手のひらの中の画面とにらめっこしなから、多種多様なリンク先に飛んでみる。しかし、そこに大切な君がいない。今や、どんな知識だって簡単に手に入る情報社会になってしまったけれど、どういうわけか君には辿り着けない。そんなもどかしさを、うまくサビの歌詞に落とし込めたと自負している。自負ではないな、母がそう褒めてくれた。嬉しい。   というわけで、何らかのURLをタップして、このエッセイに飛んできてくれたみなさん。今度は、ライブチケットの購入ボタンを押してごらん。あなたの目の前にわたしが歌いに飛んでいくわよ。宣伝下手かよ。全国47都道府県ツアー「全国声波」、お待ちしています!笑笑苦笑   <坂口有望> ◆紹介曲「 URL 」 作詞:坂口有望 作曲:坂口有望  ◆New Single「URL」 2023年7月26日発売   <収録曲> 1. URL 2. せかいいち 3. 下克上 4. URL(Instrumental) 5. せかいいち(Instrumental) 6. 下克上(Instrumental)

    2023/07/25

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