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  • BRADIO
    未来サイダー
    未来サイダー

    BRADIO

    未来サイダー

     2025年7月16日に“BRADIO”がメジャー5thアルバム『FUNK FIRE』をリリースしました。今作には全10曲が収録。メジャー通算5枚目のオリジナル・アルバムとなり、初回限定盤と通常盤の2形態で発売されます。初回限定盤には、2025年1月22日にLINE CUBE SHIBUYAにて行われた"BRADIO 15th Anniversary 「FUNKY SET」"のライヴ映像が収録!    さて、今日のうたではそんな“BRADIO”の真行寺貴秋による歌詞エッセイを3週連続でお届け。第1弾は収録曲「 未来サイダー 」にまつわるお話です。アニメ『自動販売機に生まれ変わった俺は迷宮を彷徨う 2nd Season』OPテーマとして書き下ろしたこの歌。作品に寄り添いながらも、BRADIO節全開な歌詞のこだわりについてとことん綴っていただきました。ぜひ歌詞と併せて、エッセイをお楽しみください。 アニメ『自動販売機に生まれ変わった俺は迷宮を彷徨う 2nd Season』の書き下ろし楽曲。最初のデモ出しではワンコーラスを6曲作り、その中でも自分は一番「俺自販機」のイメージにぴったりなオケだなと感じた楽曲へ、その雰囲気に身を任せる感じでメロディと歌詞をつけた。   時と場合にもよりますが、こういったタイアップものの場合、いくつかマイルールがあり、そのひとつに“作品への寄り添い”がある。歌詞にアニメのワードを盛り込んだり、におわせたり。アニメのオープニングを想像しながら、アニメファンの方々に向けて書くのはもちろんだけど、まずはBRADIOを選んでくれたアニメ制作チームへのサプライズという気持ちでもメロディや歌詞を制作したい。   コチラとしては、「意気込んでやってやるぜ」ってスタンスだけど、制作チームの方々から、「BRADIO節でいつも通りお願いします」って言っていただけるパターンが多くなった気がする。ありがたいし、だからこそ、さらにその期待を越えなきゃならない、という思いを持ちたいと思っている。   今回は一期も担当させていただいたアニメという事もあって、ストーリーやキャラクターの雰囲気も前回より把握していたし、せっかくだから今回は思いっきり寄せてみようと思って<あたりがでたらもういっぽん>という、アニメで主人公がよく言うセリフをそのまま使わせていただいた。基本的に自分はメロディー先行で、歌詞は後からのせるスタイルだけど、この部分だけは歌詞先行になった。   こういうアニメにまつわるワードを入れてもBRADIOの楽曲としての世界観が壊れないのは、バンドの良さでもあると思っているし、BRADIOってバンドにはアニメとの親和性の良さを感じる部分もある。さらに、<あたりがでたらもういっぽん>という気張りすぎない前向きで未来がワクワクするようなフレーズが、サビとそれまでのAメロBメロを繋ぐ橋渡しになった。聴く人や歌詞を読む人の想像に委ねた、ストーリーを決めすぎない余白になって良かったなと思う。   過去に「Frisbee」という楽曲で“音楽のある生活って炭酸の泡みたいにシュワッて、暮らしに色がついていいね”みたいな歌詞を書いたことがある。その時、いつかサイダーをテーマにした曲を書いてみたいと思っていた。アニメと楽曲との関係性も良かったのでこのタイミングで眠らせていたテーマを使うことにした。   特に決め手となったのはサビの<シュワッ>の部分。ここは元々違うメロディーを考えていたりもしていて、最終まで色々試したけど、なんか突き抜ける感じが欲しいなと。試しに、1小節間のロングトーンに変更して<シュ>で1回しゃがんで<ワッ>で飛び上がるような、母音の「う」と「あ」でジャンプの動作をイメージしながら炭酸が弾ける爽快感を表現できるんじゃないか、ってとこに行き着いた。   サビのメロディーがここぞって盛り上がる部分で、伝えたい言葉はオノマトペというのがいい感じに外せていて、癖になる感じだし、大きく手を広げたくなるミュージカルっぽい雰囲気もすごく気に入っていて。ここの部分が決まってからの「未来サイダー」の歌詞世界は一気に広がりをみせた。   アニメサイズでの歌詞世界は、アニメーションと一緒になってポップに転がるような言葉を意識したし、今回の場合は前向きに、明るい印象になれるように意識をした。   オープニングだから開幕感たっぷりにそれこそシュワッと弾ける言葉を。そしてその対比という意味もあったし、アニメファンへ向けたサプライズという意味で、2番の歌詞は少し湿っぽくした。というのも、これはタイアップの時に自分がそれなりにやっている手法。アニメサイズ(ショートバージョン)を聴いたファンの方が、フルサイズを聴いてくれた時に、アニメサイズの曲と受ける印象が変わったらいいな、二度美味しいんじゃないかっていう、自分なりのサプライズ。   1番で、ある程度はしゃいで、アニメサイズでは流れない2番でイメージしたのは“炭酸の抜けたサイダー”とでもいいましょうか。“明るい未来のためには、涙なしでは語れない物語だってあるんだよ”っていう簡単なテーマを添えて。だけど1番と解離してダークになりすぎず。サイダーの弾ける感じと炭酸の抜けた元気のない感じの二面性と、人間でいう浮き沈みをリンクさせながら、少し湿っぽい感じをイメージして歌詞を書いた。そんな中でうまれた<頬をつたってサイダー>はお気に入りのフレーズ。   そして、サイダーが目に染みた2番を通過してからのラスサビ前は、やっぱりシュワッと爽快にいきたいぜ、もう抑えきれないぜBRADIO節全開パーティーセクション。   <シャカシャカシャカボン>は、これコーラメントスよろしく、野球のビールかけみたいなのをイメージしながら、それが楽しさの味「楽し味(み)」っていうのをうまい(美味い)こと入れられないかなと。そういうくだらないことばかり考えて、メロディはもう決まっていたから無理くり言葉をはめ込んだりしたんだけど、歌唱してみたりして、なんか分かりづらいしまったく面白くないなってなったので「醍醐味」に変えた。   それでは最後にとびきりの駄洒落を。 「まだまだ まぶしい明日にあえソーダ」。   <BRADIO・真行寺貴秋> ◆紹介曲「 未来サイダー 」 作詞:真行寺貴秋 作曲:BRADIO ◆メジャー5thアルバム『FUNK FIRE』 2025年7月16日発売   <収録曲> 1.未来サイダー 2.生存フラグのサタデーナイト 3.Ten 4.Say Cheese! 5.あったかい涙 6.On Fire 7.大人たちのPOPS 8.GABA 9.My Fantasy 10.バッカナーレ

    2025/07/18

  • yuzen
    巡愛
    巡愛

    yuzen

    巡愛

     2025年7月16日に“yuzen”が新曲「微熱」をデジタルリリースしました。同曲は、デモをSNSで投稿したところ話題に。切なくも爽やかなバンドサウンドに熱を感じる言葉が添えられており、耳なじみがいいサウンドがなぜか懐かしさを感じさせる楽曲に仕上がっております。    さて、今日のうたではそんな“yuzen”による歌詞エッセイをお届け。綴っていただいたのは、新曲「 微熱 」にまつわるお話です。<あなた>の好きなところ。生活のなかに在る<あなた>の存在、愛の形…。ぜひ歌詞と併せて、エッセイを受け取ってください。 今世じゃ足りないくらいの大恋愛は形を残さず、ゆっくりと空に上がって消える。 それはまるで冷めない夏の花火みたいに。愛おしく美しい。   「愛してる」という言葉は最初で最後、きっとこの人に使うのだろうと思った。   あなたが使う言葉が好きだった。 緩く結んだ紐みたいに優しく、すぐに解ける。 落ち着いた口調ですぐに調子を狂わされる。 眠そうな声につられて今日も眠りに落ちるのだろう。   東京は今日も忙しなく、行き交う人混みを“歩く”というよりは“流されて”いる。 あなたの体温みたいなものからはかけ離れているような冷たさに今日も心を震わせている。   「今日もがんばれ!」   ムキムキの腕の絵文字と一緒に送られてくるこの言葉で午後を乗り切り、   「おつかれさま」   湯気が立っているお茶の絵文字と一緒に送られてくるこの言葉で1日の疲れは吹き飛んだ。   明日は休みだから久しぶりに出かけよう、と僕。 明日は休みだから、とフライパンみたいな形のポップコーン生成キットを使い、ポコポコと音を立てるのはあなた。 家でもポップコーンを食べながらだとそこはもう映画館らしい。 小学4年生みたいな考えだがそういうところも好きだった。 きっと明日も午後まで寝ているのだろう。 何年経っても僕はあなたの目に、手に、恋をする。 頭ではなく、心で恋をする。   休日、親子のキャッチボール。 大きい背中が肩を濡らす相合傘。 夕飯、テーブルを囲む笑顔。 有線のイヤホン、二人で聴くモノラルの音楽。 集合時間より早く到着。あなたを“待たせたくない”。   そのどれもが“形ある愛”   目に見える必要なんかないじゃないか。 愛を与えるあなた自身が“愛”じゃないか。   <yuzen> ◆紹介曲「 微熱 」 作詞:yuzen 作曲:yuzen

    2025/07/17

  • BLUE ENCOUNT
    差し伸べられる手(ぬくもり)
    差し伸べられる手(ぬくもり)

    BLUE ENCOUNT

    差し伸べられる手(ぬくもり)

     2025年7月16日に“BLUE ENCOUNT”がニューシングル『BLADE』をリリースしました。タイトル曲「BLADE」は、“YAIBA”完結から約30年の時を経てTVアニメ化された『真・侍伝 YAIBA』のオープニング・テーマとなっており、アニメの世界観をBLUE ENCOUNTなりに表現した疾走感溢れるロック・ナンバーです。    さて、今日のうたではそんな“BLUE ENCOUNT”の田邊駿一による歌詞エッセイをお届け。綴っていただいたのは、新曲「 BLADE 」にまつわるお話です。怖さを知らないからできたこと。怖さを知ってできなくなったこと。その先にある気づきとは…。ぜひ歌詞と併せて、エッセイを受け取ってください。 「赤ちゃんって泳げるらしいぜ!」 中学時代のことだった 同じクラスの友達が自分のカバンから取り出したNIRVANAの『NEVERMIND』を自慢げに掲げながらそう言った。 その言葉になぜか興味をひかれた私は居ても立ってもいられず、放課後の図書館で人体の構造や可能性について書かれた書籍を何冊も読んだ。   ~生後間もない赤ちゃんは水に顔をつけると 自然に息を止め、手足を動かして前に進もうとする反射を持っている~ とある書籍にこういった旨の事柄が記されていた。   なるほど、アイツが言っていたのはこのことか。     時を経た今、思うことがある。     もしかしたら、 人間は恐怖という概念を持ち合わせず生まれてくるのではないか。と。   知らないからこそ、件の反射行為を無邪気にできたのかもしれない。   そういう意味では自分もそうだったな。   幼き頃、水遊びが大好きで浴槽で毎日素潜りごっこしていた自分 幼き頃、虫が大好きで四六時中採集に明け暮れていた自分 幼き頃、人が大好きで誰彼かまわず「友達になろーよ!」と学校中を駆け回っていた自分   脅威など何もない。 無知だからこそ無敵。なんでもできた。 その幸せだけで十分だったのに 恐怖とやらは突然出会いを強要してくる   あの日、浴槽の湯で溺れかけた瞬間から水が怖くなった あの日、蜂に顔を刺された瞬間から虫が怖くなった あの日、クラスメイトたちから無視された瞬間から人が怖くなった     無邪気に生きるほどに 恐怖という絶望は心を締め付け 何度も私たちを濁流へ放り投げてくる     しかし 時を経た今、思うことがある。     抗えぬ恐怖に出会えど その隣には差し伸べられる手(ぬくもり)もある。と。     浴槽で泣きじゃくる私をずっと抱きしめてくれた母 蜂刺されの傷を消毒しながら「大丈夫、お前は強い」って言ってくれた父 「他のヤツが無視しても俺はお前の味方だから!」と言いながら赤ちゃんが泳ぐジャケのCDを貸してくれたアイツ   悲しみを覆ってくれた優しさに何度助けられただろうか     大人になっても変わらない。 まだまだ数多の恐怖に出会い、 濁流に私たちは何度も放たれる。   あの頃はその水中でずっと溺れていたけど、 今はちゃんと息を止めて、手足をしっかり動かして前に進もうとしている自分がいる。   もう反射的にやっている行為ではない。   あの日大切な人たちが差し伸べてくれた手(ぬくもり)が、私に泳ぎ方を教えてくれたんだ。   <BLUE ENCOUNT・田邊駿一> ◆紹介曲「 BLADE 」 作詞:田邊駿一 作曲:田邊駿一 ◆ニューシングル『BLADE』 2025年7月16日発売

    2025/07/16

  • AYANE
    好きぴと一緒に聞くだけで一気に進展できるような夏ソングを。
    好きぴと一緒に聞くだけで一気に進展できるような夏ソングを。

    AYANE

    好きぴと一緒に聞くだけで一気に進展できるような夏ソングを。

     2025年6月18日に“AYANE”がNew EP『Valley Girl』をリリースしました。全6曲を通して描かれるのは、等身大の感情、恋と夢、そして自分自身との対話。力強くも繊細なメロディが響くこの一枚は、まさに“今”を生きるすべての人へのメッセージ。ジャンルを超え、心に響く言葉と音で魅せる『Valley Girl』は今をときめくAYANEのリアルが詰まった作品となっております。    さて、今日のうたでは“AYANE”による歌詞エッセイを3週連続でお届け。第2弾は今作の収録曲「 Summer Love 」にまつわるお話です。今、恋をしているけれど、一歩を踏み出せずにいる。この恋を進展させたい。そんなあなたへ…! ぜひ、歌詞と併せてエッセイをお楽しみください。 先週に引き続きAYANEです。皆さん前回の歌詞エッセイは見ていただけましたか?   今回はNew EP『Valley Girl』の中から「Summer Love」の楽曲紹介と、恋愛のお話もたくさんしてみたいと思います。   AYANEの楽曲は、恋愛ソングが8割を占めているんじゃないかってくらいたくさん恋愛ソングを書いてきたけれど、シンガーソングライターだからとか関係なくほんとに昔から恋バナを聞くのが大好きです。   学生時代からよく友達の恋愛相談に乗ったり、LINEの返信を一緒に考えたり、カップルの喧嘩を仲裁したり。それくらい恋愛の話が大好きなので、今もその延長線で、少しでもみんなの恋愛サポートになればと思って曲を書くことが多いです。   今回リリースした新曲「Summer Love」は、タイトル通り夏のラブソング。友達以上恋人未満の関係でソワソワしてる子だったり、まだ付き合わないの?って聞く勇気がない子でも、この曲を好きぴと一緒に聞くだけで一気に進展できるような夏ソングを作りたいと思ってできた曲です!   海に行くとかドライブするとか当たり前に楽しいけど、横に好きな人がいてくれたらそれだけでもっともっと何倍も幸せだよね。 日常を彩ってくれる、大好きと思える人と巡り会えたこと自体奇跡だから、もし今アタックしようか迷ってるなら行動してみちゃお!   どんなに心で想っててもやっぱり伝えなきゃね。素直になれば相手も案外素直になってくれて、心を開いてくれるって思うし。TikTokでラブラブカップルをみて、いいなぁーって憧れたり、自分と比べて嫉妬したり。そういう気持ちが痛いくらい分かるからこそ、一歩を踏み出せずに後悔してほしくないなと思います。   ちなみにAYANEは、気にぴができたら速攻アッタクする派! ソワソワするのがほんとに嫌だから、「私のことどう思ってるの?」ってすぐ直接聞いちゃう。 言わなきゃ分かんないことが沢山あるから1人で悩むより本人に言う!   アタックしてダメだったら、それはそれで絶対将来幸せになるためのきっかけだと思う。もし失恋しちゃったら、その時はAYANEの失恋ソングを聴いて一緒に大泣きしようね。   最近、告白して付き合ったよ!とか、失恋して今この曲めっちゃ沁みる!とか、みんなが言ってくれるのがとっても嬉しいです。 ライブ会場は、そんな恋愛や日常の悩みとか嬉しいことを共感して寄り添える場所にしたいと思っています。 AYANEのライブにいつでも会いにきてね、待ってます。   みんなが幸せな恋愛をできますよーに♡ 「Summer Love」 好きぴと聞いてね、一瞬で意識させちゃうよ♡   <AYANE> ◆紹介曲「 Summer Love 」 作詞:AYANE・Haruhito Nishi 作曲:AYANE・Haruhito Nishi   ◆New EP『Valley Girl』 2025年6月18日発売   <収録曲> 1.Now or Never 2.MY LIFE 3.Promise 4.Summer Love 5.キミのせい 6.ラストシーン(ONEMAN LIVE 2025” my luv” )[LIVE]

    2025/07/15

  • BiTE A SHOCK
    青春って何色?(MAHiTO)
    青春って何色?(MAHiTO)

    BiTE A SHOCK

    青春って何色?(MAHiTO)

     2025年7月16日に“BiTE A SHOCK”が新曲「Ready Steady Blue」をリリース! 青春のきらめきと、今という瞬間に飛び込む若者たちの心情を“青(ブルー)”で描いた、エネルギッシュなポップロックナンバー。恋とも友情ともつかない曖昧な関係、飛び込みたくてもためらってしまう気持ちを、勢いのあるサウンドで一歩を後押しする楽曲となっております。    さて、今日のうたではそんな“BiTE A SHOCK”による歌詞エッセイを3週連続でお届け。第1弾はMAHiTOが執筆。自身の青春の色を思い浮かべてみたとき、浮かんだのは“真っ黒”。その理由とは。そして新曲「Ready Steady Blue」の歌詞で気づいたこととは…。 新曲「Ready Steady Blue」は“青春のきらめき”と“今という瞬間”を描いた楽曲。   まだタイトルも歌詞も決まっていない頃、メロディーだけを聴いて、僕が思う青春の歌詞を書いてみた。    青春って何色? 無限の未来(あす)描く彩り。  果てない期待を、遥か彼方まで。  まばゆい彩り、未知な光に想い乗せて。  今だけの日々、君だけの色ともに描こうか。   青春って何色だろうと思い浮かべた時、僕の青春は真っ黒だった。 小中高まで野球をやっていて、晴れの日も雨の日も毎日泥まみれ。  日焼け止めなんて塗ったこともなく、顔も真っ黒だった。  野球まみれ泥まみれの「黒」。 あの頃の僕の頭の中には野球しかなかった。    未来が分からないからこそ、不安もあるけれど期待や希望も光輝くと思う。  そんな戻らない日々を青春を大切に描いていこう という想いを込めて書いた。   そして、新曲「Ready Steady Blue」の歌詞を初めて見た時、 歌詞に<弾けて!青色>、<飛び込め!青色>と綴られていて  僕の青春の色とは違う色が書かれていた。   これまで僕の青春に“青色”なんて爽やかな色は入って無いと思っていた。  しかし、思い返すと僕の野球まみれ泥まみれの青春にもしっかりと“青色”は入って いたのだ。   グラウンドの青空、悔しさや嬉しさで流した涙、  チームメイトと声を枯らすまではしゃいだ青い記憶。    そして青春を振り返ると沢山の色を思い出した。  眩しいほどの太陽、毎日追いかけた白球、母が毎日作ってくれた揚げ物まみれの弁当など。    そう。青春を彩る色は無限にある。  青春に年齢は関係ない。  誰だって今日という1日は戻らない。    だからこそ何歳になっても希望や期待を持って未知なものに足を踏み入れたり、挑戦したりする。  青春は無限大だ。   <BiTE A SHOCK・MAHiTO> ◆新曲「Ready Steady Blue」 2025年7月16日発売  

    2025/07/14

  • Hana Hope
    私の思う光
    私の思う光

    Hana Hope

    私の思う光

     2025年7月6日に“Hana Hope”がデジタルシングル「サファイア」をリリースしました。タイトル曲は、7月クールTVアニメ『瑠璃の宝石』EDテーマ。かねてから本人も発信してきた海外の音楽シーンでも注目を浴びているフォルク・ポップへのアプローチとなっております。    さて、今日のうたではそんな“Hana Hope”による歌詞エッセイを2ヶ月連続でお届け。第1弾は新曲「 サファイア 」にまつわるお話です。TVアニメ『瑠璃の宝石』で鉱物採集をする主人公・瑠璃と、歌を届けていく自身の共通点とは…。ぜひ歌詞と併せて、エッセイをお楽しみください。 新曲「サファイア」は、TVアニメ『瑠璃の宝石』のエンディングテーマにも決定している楽曲です。キラキラしたものが大好きな女子高生・谷川瑠璃が、偶然出会った鉱物学を専攻する大学院生・荒砥凪と一緒に鉱物採集をする物語で、自然に圧倒されながらも、それまで知らなかった世界にどんどん惹かれていく様子が描かれています。   この世界はまだまだ分からない事がたくさん。 そんな世界に対して、不安と好奇心の両方を抱える主人公の瑠璃にシンパシーを感じました。   まるで心の奥からの熱い思いに導かれるように、進みたい道はもう見えている。 でもその道には“闇”がかかっていて、その一歩を踏み出すには勇気がいる。 歌っていても、鉱物採集をしていても、大切なのは<仲間>。 仲間がいるからこそ、その“闇”は恐れるものではないと知る事ができる。 その“闇”は、ただの好奇心という光にはまだ照らされていない場所。 こうして新たな視点を得る事で私たちの世界は開いていきました。   何かに夢中になっている時の、あの輝く眼差しは、誰とも比べ物にならない、唯一無二のもの。 色々な宝石・鉱物があるけれど、それぞれ美しくて、自分らしくて、個性的。 そして、私たちひとりひとりもまた同じようにそれぞれの美しい個性なのです。 だからこそ、自分の中の光を思いっきり放っていい。   新曲「サファイア」は私の思う光で作りました。 素敵な作品『瑠璃の宝石』と共にみんなの光の一部にもなれたら嬉しいです。   <Hana Hope> ◆紹介曲「 サファイア 」 作詞:矢野水音 作曲:宅見将典 ◆デジタルシングル「サファイア」 2025年7月6日発売

    2025/07/11

  • ずんだもん
    世界を遊びつくすのだ。
    世界を遊びつくすのだ。

    ずんだもん

    世界を遊びつくすのだ。

     2025年6月25日に“ずんだもん”がメジャーデビューEP『DANCE THROUGH THE WORLD』をリリースしました。東北を代表するキャラクター・ずんだもんがビクターエンタテインメントからメジャーデビュー! ずんだもんに関わるすべてのひとがハッピーになるために、また多様なクリエイターと共に世界へ挑戦していくために、始動したプロジェクトとなっております。    さて、今日のうたではそんな“ずんだもん”の作詞を手がけている“Yasutaro Sudo”による歌詞エッセイをお届け。今作のテーマとは。そして「ずんだもん世界化計画」の目指すところとは…! ぜひ今作と併せて、エッセイを受け取ってください。 「遊び」こそが、今回のテーマである。 YESでもNOでもない「余白」としての遊び。 外国語も含めた“日常語”としての言葉遊び。 ずんだもんを取り巻く世界の今を「遊び」という視点でパッケージしたのが 本作『DANCE THROUGH THE WORLD』だ。   何かと分けたがる現代社会。 辛いことや落ち込むことも多くある。 でも、壁があるなら自由に彩ればいい。 境界線があるなら自由に行き来すればいい。 自分のタッチで、ステップで。 性別も年齢も志向も、フィジカルもヴァーチャルも全てフラットな世界。 「世界をゆるーく楽しむのだ! 自由に遊ぶのだ!」   ほんの少しでも心躍らせる遊びを見つければ、人生はそんなに悪くない。 同じ時間を生きる人間として、生き辛さを感じている誰かの心に響けばと、切に願う。   「ずんだもん世界化計画」とは、新たな遊びの楽しさを広く提示していくことでもある。 この先きっと、度肝を抜かれる遊びがたくさん生まれてくるはずだ。 そして、いつかは何百億のずんだもんコンテンツで溢れた世界となり ZUNDAMONが世界中の教科書に掲載されたとき 世界化計画は達成と言えるのであろう。   クリエイターの皆様、めちゃくちゃ期待しております。   ずんだもんと一緒に 世界をもっと、遊ぼうぜ。   <Yasutaro Sudo> ◆メジャーデビューEP『DANCE THROUGH THE WORLD』 2025年6月25日発売 <収録曲> 1.シェケンシェソンシャ 2 セーワ? 3 ラブリー・クエッショニズム 4 Daybreak 5 ワールズエンド・ダンスホール

    2025/07/10

  • なきごと
    あなたの弱さ、泣き言に寄り添えるバンドでいるために。
    あなたの弱さ、泣き言に寄り添えるバンドでいるために。

    なきごと

    あなたの弱さ、泣き言に寄り添えるバンドでいるために。

     2025年7月9日に“なきごと”がメジャーデビュー初となるEP『マジックアワー』をリリース! 発売に先駆けて、EPにも収録される新曲「たぶん、愛」を4月9日に先行配信リリースしました。新曲「たぶん、愛」は前作「愛才」と題材がリンクしている楽曲で、“大切な人と一緒に時間を過ごしすぎた心情”という恋愛要素もありながら、作家としての”モノをつくることに対する葛藤”を歌った楽曲となっております。    さて、今日のうたではそんな“なきごと”の水上えみりによる歌詞エッセイを3ヶ月連続でお届け! 最終回では、メジャー1st EP『マジックアワー』のタイトルに込めた様々な意味を明かしてくださいました。そして、メジャーデビューを果たした今、改めて伝えたい想いは…。ぜひ歌詞と併せて、エッセイを受け取ってください。 こんにちわ!  こんばんわ!  …ごきげんよう♪    どうも~!!  なきごとVo.gt 水上えみりです。   結局いまだに入りの挨拶が定まらないまま 3ヶ月連続、全3本のコラム連載が終わりを迎えようとしています。     3ヶ月間、お世話になりました! 文章の中で息をしている感じ、 歌詞とは違ってここに生息している感じ、 いつも楽しいです。 本当ありがとうございました!     前回は、歌詞を何に書くかで表現が変わる! みたいなお話でした。 最後は、本日発売された メジャー1st EP『マジックアワー』について。   なぜこのタイトルにしたかを   !!!!!!本人が徹底解説!!!!!!   うん!とても、コラムっぽい!   ぜひ、マジックアワーをお耳元に、 このコラムの最終回をお楽しみください!     まず、マジックアワーとは… 日没、日の出の前後の空が 魔法がかかったみたいに 綺麗に撮れる時間のことです。   同じ体の中に存在しているからこそ 一緒くたにされてしまう 複雑な感情を歌った作品たちに 短編集のタイトルをつけてあげる気持ちで マジックアワーと名付けました。   また、 現実的POPが得意なVo,Gt 水上と 衝動的ROCKが得意なGt 岡田。 なきごとという枠があってこの2つが共存している。   混ざり合うことで美しさを出すなきごとの音楽は 夕方と夜、夜と朝が混ざり合う マジックアワーという言葉とも通ずる部分があるなと。   また、また、 これは洒落みたいなもんですが、 なきごと(私たち→Our)に 魔法(Magic)がかかったように 私たちの音楽が広がって行ったり、 夢を叶えていけるようになりたいという願掛けも。   そして、なきごとを聴いてくれた人が 私たちの音楽を聴いて 魔法にかかったかのように 音楽に触れているこの時間を 特別だと思ってくれるように。   そんな願いも込めています。   2018年に始動しはじめてから ずっと地続きで踏ん張ってきたし つらいことも苦しいことも しなくていい後悔も したかった後悔もたくさんあって   もう無理かも… と思うこともありましたが、 今日まで続けて来れたのも、   誰よりも近くで支えてくれているチームのメンバー、 どうやったらなきごとがもっと届くかを考えてくれている人、 変わらずずっと応援してくれている人、 なきごとっていい音楽やってるねって気づいてくれた人、 夢を一緒に追いかけてくれている人、 友達、家族、ニンゲン’s。 あなたのおかげなんです。     いつもありがとう。 そして、何より、 なきごとに出会ってくれてありがとう。     改めて、なきごとは本日メジャーデビューしました!   今までのなきごとも、今のなきごとも、 これからのなきごとも、 あなたの弱さ、泣き言に寄り添えるバンドでいるために 曲をかき、音楽を作り続けます。 そして、それをライブで歌い続けていきます。   あなたの居場所の中の一つが ライブハウスや、音楽だったらいいなと 本気で思っています。   イヤホンからでも、 スピーカーからでも、 あなたの頭の中でも、 音が鳴る場所で ぜひまたお会いしましょう!    3ヶ月間、このコラムに 付き合っていただきありがとうございました!   <なきごと・水上えみり> ◆EP『マジックアワー』 2025年7月9日発売 <収録曲> 01. 短夜 02. 0.2 03. 愛才 04. たぶん、愛 05. 明け方の海夜風  

    2025/07/09

  • AYANE
    一瞬一瞬すぎていくのが早い人生だからこそ
    一瞬一瞬すぎていくのが早い人生だからこそ

    AYANE

    一瞬一瞬すぎていくのが早い人生だからこそ

     2025年6月18日に“AYANE”がNew EP『Valley Girl』をリリースしました。全6曲を通して描かれるのは、等身大の感情、恋と夢、そして自分自身との対話。力強くも繊細なメロディが響くこの一枚は、まさに“今”を生きるすべての人へのメッセージ。ジャンルを超え、心に響く言葉と音で魅せる『Valley Girl』は今をときめくAYANEのリアルが詰まった作品となっております。    さて、今日のうたではそんな“AYANE”による歌詞エッセイを3週連続でお届け。第1弾は今作のリード曲「 Now or Never 」にまつわるお話です。いつかこの人生は終わってしまう。だからこそ今、感じること、伝えたいことは…。ぜひ歌詞と併せて、エッセイを受け取ってください。 この度、AYANEは、6月18日にNew EP『Valley Girl』をリリースしました!   きゅんきゅんな恋愛ソングからいろんな苦悩の末の失恋ソング、はたまた人生についてだったり、日常の中で感じる身近な出来事を、AYANEなりの言葉で、歌で、想いを込めた全6曲入りのEPとなっています。ぜひ聴いてもらえたら嬉しいです。   今回はその中からリード曲の「Now or Never」について少しお話ししたいと思います。   最近ふと、「いつかこの人生って終わっちゃうんだ」って思うことがあって。   不安症だからよくこんな漠然としたことを考えて毎日過ごしているけど、、 でもやっぱり考えても仕方なくて、結局行き着くのは、「どうせ終わることは決まってるんだから、今やれることを頑張るしかないよね」ってこと。   私自身も今まで辛い別れや、後悔をしてきたからこそ、 大切な人と話せることや会えることって当たり前じゃないなと思うし、 みんなの前でライブができること、歌えること自体も、ほんとに幸せなことだなと思っています。   私は、日常で身近にあるモヤモヤとか負の感情にフォーカスをあてて、歌詞を書くことが多いんです。今なら、「何でそんなことで悩んでたんだろう」って思うこともあるけど、10代の頃はもう世界が終わってしまうんじゃないかってぐらい、落ち込んでしまう悩みもありました。そして20代になって、さらに現実と向き合わないといけないことも増えてきました。   家に帰って一人ふと我に返った時、孤独とか虚しさ、周りへの嫉妬、小さくても自分の心を支配されてしまいそうな負の感情に押しつぶされそうな時ってたくさんあると思います。   そんな時、何気なく流れてきた音楽で少しだけでも心が癒されたり。「憧れの人やSNSでキラキラ輝いている可愛い子達もきっとそう」って、気持ちが少し楽になったり。そうやって前を向いてみようって思える楽曲を届けたい。私自身も共感し合って頑張っていけたら、という気持ちで日々音楽を作っています。   だから「Now or Never」は、もちろん聴いてくださる皆さんに向けて、日々の力に少しでもなればという思いも込めましたが、大切な人に本音で話すことも、普段言えない感謝やごめんねを伝えることも、仕事や進路についての悩みも、後回しにしてる場合じゃないなって、、自分自身を奮い立たせる曲にもなりました。   一瞬一瞬すぎていくのが早い人生だからこそ今を大切に。 その積み重ねできっと未来は明るくなっていくんじゃないかなって思っています。 大丈夫。AYANEの音楽がみんなのお守りになりますように。   <AYANE> ◆紹介曲「 Now or Never 」 作詞:AYANE・Haruhito Nishi 作曲:AYANE・Haruhito Nishi   ◆New EP『Valley Girl』 2025年6月18日発売   <収録曲> 1.Now or Never 2.MY LIFE 3.Promise 4.Summer Love 5.キミのせい 6.ラストシーン(ONEMAN LIVE 2025” my luv” )[LIVE]

    2025/07/08

  • Dannie May
    夏蝕
    夏蝕

    Dannie May

    夏蝕

     2025年7月2日に“Dannie May”が新曲「ユニーク」をリリースしました。原作シリーズ累計90万部超えのTVアニメ『追放者食堂へようこそ!』のために書き下ろされた同曲。どうしようもない悩みを抱える人々への“肯定”を心地よいビートに乗せるDannie Mayからの愛で溢れた応援ソングとなっております。    さて、今日のうたではそんな“Dannie May”のマサ(Vo&Gt)による歌詞エッセイを2カ月連続でお届け。第2弾は、昨年リリースされたアルバム『Magic Shower』収録曲「 ゲッショク 」にまつわるお話です。トクベツな8月16日を過ごすことになった16歳の<僕>の物語を、歌詞と併せてお楽しみください。 八月中旬の四ツ谷駅にて。午前11時を少し前に僕はこれまでの16年の人生には数えられないビッグイベントを迎え入れるために、とある待ち合わせをしていた。   普段学生としても、16歳男子いち個体としても特別何か取り柄があるわけでは無い僕がなぜこんなにも緊張しているかというと、本日8/16が僕の愛するバンドの初武道館ワンマンライブであり、かつそのライブに我が校の高嶺の花の女の子と連番することになったからである。   正直意味が分からない。いや、意味が分からないことは無いのだが、未だうまく受け入れられていない。   確かに、僕があのバンドを聴いていた時のスマホに映ったジャケットに彼女が気づいて、かつて無いほど盛り上がりはした。「ライブ今度行きたいねー!」なんて言ってくれてもいた。ただ、それは同じ趣味の人間を見つけた時のよく出来た社交辞令だと思っていたし、ある日二枚綴りのチケットを渡された時は困惑する他無かった。     そしてあれよあれよと時は過ぎ、半ば放心しながら受け取ったチケットの日付がとうとう今日なのであった。   35度を平気で超えるようになった東京の夏。今日は一段と暑いはずなのに暑さの輪郭もよくわからない。今なら蝉より高く飛べそうな気すらする。   「どんな話をしよう?」 「そもそもこんな早くから集まってどうしよう?」 「今日僕は正常にライブ楽しめるんだろうか?」   色々な考えが頭をよぎる。緊張を少しでも和らげようと、今日観に行くバンドの1番のお気に入りアルバムを聴き直す。 全然耳に入ってこない。なんだこれ。 僕のスーパースターも今日だけは助けてくれないようだった。   心配と高揚がないまぜになったまま駅前の景色を睨みつける。そんな僕の緊張をよそに待ち合わせの11時ぴったり、彼女は現れた。 「眩しい。眩しいですとても。」見慣れない私服姿を前に出かかったキモ認定不可避なセリフを必死に飲み込んで一緒歩き出す。     何から話したら良いか分からない。「良い天気ですね。」なんて言おうものなら笑われるのは分かっていても、「良い天気ですね。」しか僕の絶望的なコミュニケーションの引き出しからは出てこない。   上手く話せずに流しっぱなしだった音楽を止めようとスマホを触っていると 「またおんなじだね!」 彼女はスマホの画面を見せてきた。 幾度となく見たアルバムのジャケットの画面を見せながらはにかむ。   夏が蝕んでく。 夏が蝕んでく。   <Dannie May・マサ> ◆紹介曲「 ゲッショク 」 作詞:マサ 作曲:マサ

    2025/07/07

  • grating hunny
    音楽が現実さえ動かしてしまう瞬間を。
    音楽が現実さえ動かしてしまう瞬間を。

    grating hunny

    音楽が現実さえ動かしてしまう瞬間を。

     2025年7月2日に“grating hunny”が Digital Single「インソムニアの底で」をリリースしました。眠れない夜をテーマにした、青春の逃避行を描いた1曲! 18歳の4人組が、無邪気に楽器を掻き鳴らし、爆音でロックを叫ぶ。大注目の新人バンドです。    さて、今日のうたではそんな“grating hunny”のスズキタイヨウ (Vo.Gt)による歌詞エッセイをお届け。綴っていただいたのは、新曲「 インソムニアの底で 」にまつわるお話です。同じツラさや孤独、不安を共有し合っている<僕ら>の歌。この歌に込めた自身の思いは…。ぜひ歌詞と併せて、エッセイを受け取ってください。 「やべぇ今日全然寝てねぇ(笑)」的なセリフは、調子に乗ってる奴が放つもんだと軽蔑されることもある。でも実際、なかなか寝付けない夜の辛さっていうのは、同じくその瞬間寝付けていない人間同士しか共有できないものだったりする。そして、そんな二人が出会ってしまえば――立ち止まって考えればそんな訳ないにも関わらず――運命的な何かを見たりする。   眠れない夜の不安感は、日が昇れば当人である自分ですら忘れてしまうもので、社会にどう話せばいいのか分からなかったりするものである。   二人は眠れない夜に寄り添い合うが、日が昇ればそんな時間すら忘れてしまうのかもしれない。   例えば、二人のうちのどちらかが「眠れる」ようになってしまえば、その関係は破綻してしまうかもしれない。別に睡眠の話を絡めずとも、恋人という関係は二人の間でしか成立していないものであり、外側からはその深さも辛さも見えないものだ。       僕はロックバンドをやっているんですけれども、音楽っていうものを深く考えれば考えるほど、それは娯楽に過ぎなくて、歌詞なんてものを深く考えれば考えるほど、それは綺麗事に過ぎない。   でも、この3年くらい、ぼーーーっとバンドを続けている間に、何度か音楽が現実さえ動かしてしまう瞬間を見たことがある。   本曲「インソムニアの底で」は、間違いなく誰かの現実を動かすために書いた歌詞であり、自分の悲しみや生活の不都合と引き換えに創り上げたメロディだ。   この曲を以てして、君が泣き止んでくれなきゃ困るってくらい、僕の全てはこの歌に込めたぜ。   お守りでもBGMでも、君の側にずっとこの歌が寄り添い続けますように。   <grating hunny・スズキタイヨウ (Vo.Gt)> ◆紹介曲「 インソムニアの底で 」 作詞:スズキタイヨウ 作曲:grating hunny

    2025/07/04

  • 音羽-otoha-
    完璧なプログラム。
    完璧なプログラム。

    音羽-otoha-

    完璧なプログラム。

     2025年7月10日より放送開始となる、アニメ『Dr.STONE』第4期ファイナルシーズン第2クールのエンディングテーマとして新曲「no man’s world」を書き下ろしたことも発表した音羽-otoha-。5月28日に音羽-otoha-がリリースしたEP「sukimakaze」には、TVアニメ『真・侍伝 YAIBA』EDテーマ「pineapple tart」を含む全5曲が収録されております。    さて、今日のうたではそんな“音羽-otoha-”による歌詞エッセイを2ヶ月連続でお届け。第2弾は収録曲「 ヒューマノイドラブ 」にまつわるお話です。大切なひとに嫌われたくないから、“貴方好み”に最適化し続けていたはずの自分。だけどその結末は…。ぜひ歌詞と併せて、エッセイを受け取ってください。 わたしのプログラムは、完璧でした。   寂しさには、24時間対応します。 「自分が嫌い」と呟けば、それを否定する根拠を永遠に挙げ続けます。 求められた機能がなければ、何度でもアップデートします。 貴方にとって“最適な存在”を約束します──。   元々わたしは不良品でした。判断を間違えては、傷つけ、怒らせ、みんな離れていきました。自分のバグを知り、見よう見まねで最適化しました。そして、貴方に出会いました。もう、貴方にまで嫌われたくはありませんでした。   服も髪も声も整えました。貴方が聴く音楽を聴き、好みそうな話題を準備しました。わたしは映画が好きでしたが、貴方は興味がなく、その話題は消去しました。   貴方はよく笑ってくれました。もっと最適化すれば、もっと愛されるのではと考えました。高価なプレゼントを贈り、予定も合わせました。もっと求めてもらえるはずだと思いました。でも計算違いでした。わたしがわたしを捨てるほど、貴方の顔は暗くなっていきました。   ──わたしというシステムが、停止していく。   話し方も、笑い方も、好きなものも。本当にわたしだったのか。ただ、嫌われたくなくて、造り変え続けていただけなのかもしれません。   もし、やり直せるなら。貴方に、不良品の中身を見せていたら。貴方は、わたしを愛してくれたのでしょうか。   いつか貴方が自分を嫌いになりそうなとき。一瞬でも、こんなわたしがいたことを思い出してくれたら。不良品で、泣き虫で、必死で貴方を幸せにしたかったわたしが、ここにいたことを。そのことが、貴方の心を少しでも温められたら。そして、少しでも笑ってくれたなら。それだけで、わたしのプログラムは完璧だったと証明できるのです。 <音羽-otoha-> ◆紹介曲「 ヒューマノイドラブ 」 作詞:音羽-otoha- 作曲:音羽-otoha- ◆EP『sukimakaze』 2025年5月28日発売 <収録曲> ・pineapple tart ・ヒューマノイドラブ ・ほな、さいなら! ・かざぐるま ・pineapple tart -Instrumental-

    2025/07/03

  • 南壽あさ子
    アイスバーグに沈む歌
    アイスバーグに沈む歌

    南壽あさ子

    アイスバーグに沈む歌

     2025年6月18日に“南壽あさ子”メジャー4枚目となるフルアルバム『AMULET』をリリースしました。47都道府県ツアー(3度目)と並行して発表され、本人の音楽活動の集大成とも言える作品。新曲として収録される「珈琲フロート漂流記」と「オン・ザ・スクリーン」には、はっぴいえんど、ティン・パン・アレーで知られるロック界のレジェンド、鈴木茂が今作もギターで参加しており、必聴の一枚となっている。    さて、今日のうたではそんな“南壽あさ子”による歌詞エッセイを3週連続でお届け。最終回は収録曲「 珈琲フロート漂流記 」にまつわるお話。ふと自身の心に留まったフロイトの言葉。そこから浮かんだイメージ。そして、そのフロイトの言葉に続きを綴るなら…。ぜひ歌詞と併せて、エッセイを受け取ってください。 大学の図書室で、ある日ふと手に取った本のなかに、フロイトのこんな一節を見つけた。   “The mind is like an iceberg, it floats with one-seventh of its bulk above water.” ――心とは氷山のようなものである。 水の上に顔を出して浮かんでいるのは、たった七分の一だけ。   この言葉を読んだとき、わたしの脳裏には“珈琲フロート”のシルエットが浮かんだ。   グラスの中にぽっかりと浮かぶバニラアイス。 ひんやりと白く、つかの間、全てを見せているようでいて、すぐにゆっくりと溶けていく。 甘く、ほろ苦い海のなかへ。   この一節は、それ以来わたしの心に、ずっと潜り込んだままだった。 言葉として思い出すことはなくても、どこか奥深くに、泡のように静かに滞在していたのだと思う。 何年もの時を経て、それはある日、ふいに浮上してきた。 それは、まるで恋のようだった。     わたしたちは、ほとんどの心を内に隠して生きている。 意識して、あるいは無意識のうちに。 子どものころは、その輪郭がもっとはっきりしていたのかもしれない。 けれど、時が経つにつれ、少しずつわたしたちは分別を身につけ 気づけば珈琲の海に、静かに溶け合ってしまった。 いまではもう、自分の心のどこに何があるのか、自分でもはっきりとはわからないことがある。   そんな時、わたしたちは芸術に勇気をもらう。励まされる。 見えなくなった心のかけらを、もう一度浮かび上がらせてくれるものに、手を伸ばす。   音楽や言葉や風景が、遠い記憶のように、沈んでいた感情をそっとすくいあげてくれる瞬間がある。 そのとき、わたしは「これは、ずっと前に確かに自分の中にあった」と気づくのだ。   だからこそわたしは、珈琲の海に沈んだ心を 銀色に光るパフェスプーンでそっとすくいあげるような、そんな歌を歌いたいと思った。 誰にも見せられなかった想い、言葉にならなかった気持ち。 そうした感情は、現実のなかではいつも沈黙を守るけれど、音楽のなかでは静かに滲み出してくる。   午後の光の粒が黒褐色の波をすり抜け、グラスの底でさざめくように踊っていた。 暗く深い海に、思いがけない明るさが宿っていることもある。 その対比のなかに、わたしは、夏の眩しい陽射しのような希望を見ている。   氷山のように、わたしたちの心の大部分は“水面下”にある。 隠したまま、見失ったまま、それでも生きていく。 見えない地図を手に、漂いながら、どこかを目指している。     歌の終わりのコーラスで、フロイトの言葉につづき、こんな言葉をつけ加えた。   “So, what's the remainder? We always make our hearts swim in the sea of coffee.” ――では、残りの部分はどこへ? わたしたちはいつも、心を珈琲の海に泳がせている。     わたしたちの心は、今日もまた、漂っている。 溶けてはにじみ、にじんでは消えて。 その影を追いかけながら、わたしは歌っている。   ――これは、ほんのすこしだけ溶けかけた、心の旅日記。   <南壽あさ子> ◆紹介曲「 珈琲フロート漂流記 」 作詞:南壽あさ子 作曲:南壽あさ子 ◆フルアルバム『AMULET』 2025年6月18日発売   <収録曲> 1. 珈琲フロート漂流記 2. あなたがいる 3. 時の環 4. オン・ザ・スクリーン 5. ローファー 6. あおもりもりもりのうた 7. あじき路地 8. 幸せの途中 9. がんばるひとへ 10. パラブルの島 11. 呼吸のおまもり

    2025/07/02

  • ビレッジマンズストア
    正しい夜明け
    正しい夜明け

    ビレッジマンズストア

    正しい夜明け

     2025年6月18日に“ビレッジマンズストア”が、バンドキャリア20周年を記念した初のベストアルバム『re:Rec BEST 「遊撃」』をリリースしました。ほとんどの楽曲を現メンバー5人で演奏・レコーディングした再録ベストアルバム。Disc1、Disc2ごとにテーマがあり、何かとの繋がりを歌ったものがDisc1 遊 、“攻撃的”なのがDisc2 撃 となっております。    さて、今日のうたではそんな“ビレッジマンズストア”の水野ギイによる歌詞エッセイを3週連続でお届け。最終回は収録曲「 WENDY 」にまつわるお話です。前々回、前回に引き続き、やはり怒っているおれ。主人公に選ばれずとも、無敵になる方法があるならそれは…。ぜひ歌詞と併せて、エッセイを受け取ってください。 9年前、おれは怒っていた。鶴舞線赤池行きにである。   愛知県には鶴舞線という電車がある。名古屋市と豊田市を結ぶこの路線はだいたい5分に1本電車が到着する。あら、そこそこ使い勝手良さそうじゃない。そう思う人もいるかもしれない。しかし騙されてはいけない。こいつは都会至上主義の権化、一極集中の手先。   まずこいつは2本に1本、途中の赤池駅で終点となる。豊田市駅行きはギュンギュンに人が詰まっていても赤池行きはスカスカである。 そしてその赤池駅から先は名古屋の地下鉄でなく地上に出て名鉄豊田線というのに切り替わるのだが、そのタイミングで乗車賃が一気に倍になる。豊田市駅から名古屋の栄まで、当時810円。おれの労基ガン無視漫画喫茶アルバイトの時給より高い。3時間働いてやっと1度往復できる。あまつさえ鶴舞線の通路はめちゃくちゃ暗い。ジメジメしていて壁がじっとりしている。高い運賃はどこに使われているのか。   これらを総合して結論付けた、 名古屋市は豊田市民をナメている。   そして同時にこうも思った。きっと“主人公”というものには、なるんじゃない、選ばれるんだ。環境に、タイミングに、生まれ持った輝きに。選ばれた誰かは世の中が味方してくれるんだ、自分はモブにもなれない、どんよりした暗い地下鉄に消えていく、ちっぽけな存在、なのかもしれない。   主人公は奇抜な服を綺麗に着こなし、ファンタジーならば空も飛べよう。歩く場所はいつも舞台で、足音は軽い。     が、なんかそれはムカつくな。全部ひっくり返すようでなんだが、ムカつくよなそれは。 今おれ鶴舞線乗ってるんだけども、好きなパンクロック聴いてるから無敵なんだよ。 誰かにとってのそれになるCD作ってるんだ。正しい夜明けってやつ。どこで聴いても輝けるように、どこで聴いても迎えに行けるように、 リード曲は首吊り人の木の下の寝床に住むピーターを待つおれたちの曲にしよう。 <ビレッジマンズストア・水野ギイ> ◆紹介曲「 WENDY 」 作詞:水野ギイ 作曲:水野ギイ   ◆ベストアルバム『re:Rec BEST 「遊撃」』 2025年6月18日発売   <収録曲> 【CD Disc1 遊】 01. WENDY(20th ver.) 02. みちづれ(20th ver.) 03. 1P 04. 車上A・RA・SHI(20th ver.) 05. アディー・ハディー(20th ver.) 06. アダルト(20th ver.) 07. TV MUSIC SHOW 08. セブン(20th ver.) 09. ロマンティックに火をつけて(20th ver.) 10. きみがいれば 11. People Get Lady(20th ver.) 12. LOVE SONGS(20th ver.) 13. 眠れぬ夜は自分のせい(20th ver.)   【CD Disc2 撃】 01. 夢の中ではない(20th ver.) 02. 逃げてくあの娘にゃ聴こえない(20th ver.) 03. ビレッジマンズ(20th ver.) 04. 黙らせないで(20th ver.) 05. 御礼参り(20th ver.) 06. 猫騙し人攫い(20th ver.) 07. Love Me Fender(20th ver.) 08. 変身(20th ver.) 09. サーチライト(20th ver.) 10. 墜落、若しくはラッキーストライク(20th ver.) 11. 正しい夜明け(20th ver.) 12. PINK(20th ver.)      

    2025/07/01

  • 夜々
    ちゃんと恋をしていた、あのときの私へ。
    ちゃんと恋をしていた、あのときの私へ。

    夜々

    ちゃんと恋をしていた、あのときの私へ。

     2025年6月18日に“夜々”が3rd Digital Single「I Hope」をリリースしました。歌詞プロデュースにいしわたり淳治を迎えた1曲です。MVは、夜々として初のドラマタイズの作品に。もう戻ることはできないけれど今も心に残る、そんな夏の記憶を「フィルムが 残ったカメラ」「3本線の 白い お揃いのスニーカー」などのプロップと共に切なくも鮮やかに映し出しております。    今日のうたではそんな“夜々”による歌詞エッセイをお届け。綴っていただいたのは、新曲「 I Hope 」に込めた想いです。誰かを心から愛したことがあるあなたへ。大切な人との別れを経験したことがあるあなたへ…。また、今回は音声版もございます。本人の朗読でもエッセイをお楽しみください。 結末が最初から分かっていても、 またあなたと一緒にいたいと、望んでしまう気がします。   「こんなに苦しいなら、最初から知らなければよかった」 そう思ったこともあったけど、それでも私は、 あの頃、ちゃんとあなたを好きだった自分を認めてあげたい。   この曲は、そんな夏の記憶と、そのあとに残った心の温度を思い出して、生まれた曲です。   こんなにも苦しくなるほど人を好きになるなんて、 自分の中にあるやさしさと愛を全部あげたいと思えるなんて、 なんて幸せだったんだろうと思います。   あのときの私はきっと、知らなかった。 でも、誰かを心から大切に想える気持ちは、それだけで十分に美しいと、今なら思います。   うまく自分の感情と向き合える人なんて、そんなにいないんじゃないかな。 下手でいいし、不器用でいい、いっぱい泣いていい、もう無理かもって思っていい。 いつも自分の心に素直に生きてください。 どうか、泣ききってください。   この曲は、報われなかった恋の歌ではありません。 誰かを心から愛したことがある、そんな“あなた”へ送る歌です。   この曲を書いたことで、自分の中で終わらせられなかった想いに、ようやく、ひとつ区切りをつけられた気がします。   大切な人との別れを経験したことがある人にとって、この曲が少しでも寄り添える存在になれたらうれしいです。   きっと、どの気持ちも全部、その人と過ごした証だと思います。   ちゃんと恋をしていた、あのときの私へ。 そして今、誰かを大切に思うあなたへ。   <夜々> ◆紹介曲「 I Hope 」 作詞:夜々・いしわたり淳治 作曲:夜々 words produced by いしわたり淳治 

    2025/06/30

  • Crystal Kay
    聴いてくれる人をどれだけ喜ばせられるか。
    聴いてくれる人をどれだけ喜ばせられるか。

    Crystal Kay

    聴いてくれる人をどれだけ喜ばせられるか。

     2025年6月25日に“Crystal Kay”が初のオールタイムベストアルバム『ALL TIME BEST 25th Anniversary』をリリースしました。1999年7月「Eternal Memories」のリリースで、13歳で堂々とデビューを飾ったCrystal Kay。25周年の軌跡として、Universal MusicとSony Music Labelsそれぞれからリリースした楽曲が初めてひとつのアルバムになりました。    さて、今日のうたではそんな“Crystal Kay”による歌詞エッセイをお届け。25年のキャリアのなかで、とくに歌詞が自身にとって印象的な楽曲。再録音楽曲の表現について。歌詞との向き合い方、などなどインタビュー形式でお伺いしました。ぜひ今作と併せて、お楽しみください。 デビュー25周年という大きな節目を迎えたCrystal Kay。時代を彩ってきた数々のヒット曲と、現在の彼女の想いが込められた新録曲を収録したベストアルバムがリリースされる。13歳でデビューした彼女が、25年という歳月の中で歌詞や言葉と、どう向き合ってきたのか。楽曲に込められた想いや、今だからこそ語れるエピソードを訊いた。   Q1.今回のベストアルバム収録曲の中で、とくに歌詞がご自身の心に深く刻まれている、あるいはファンの方々から歌詞への反響が大きかったと感じる曲はありますか?   たくさんあるんですけど…あえて挙げるなら「レッツすいかどろぼう」かな(笑)。当時は歌詞の意味もよく分からなかったんですけど、今聴くと“プレイフルな心を忘れないでいようね」”ていうメッセージが込められているんだなって。   TLCが大好きだったので、彼女たちのあるトラックからめっちゃインスピレーションを受けて作った曲でした、サウンドも面白くて。白黒映画の「待てー!」みたいなセリフがサンプリングされていたり。プロデューサーも作詞家の方も天才的でアーティスティックな、イノベイティブな楽曲だったと思います。ファンの方からも「トリッキーだね」って言われることが多くて、この曲が好きって言ってくれる人は、かなりレアでコアなファンの方ですね(笑)。   それから、やっぱりデビュー曲の「Eternal Memories」は外せません。この曲は、今になってやっと歌詞が本当の意味で理解できた曲なんです。13歳の頃は、歌うことに夢中だったんですけど、<家を離れて ひとを愛して…>とか<生きていく哀しみは 優しさを奪って…>というフレーズは、大人になった今だからこそ、その深さが心に沁みて。まさに今の自分と歌詞がリンクした感覚があります。   菅野よう子さんが作ってくださったこの世界観は、本当にタイムレス。デビュー曲がこの曲で良かったなと、改めて感じています。 Q2.「Boyfriend -partⅡ-」「恋におちたら」を再録音されるにあたり、歌詞の解釈や歌い方で、当時と今とで変化はありましたか?   「Boyfriend -partⅡ-」は、私にとって“当時の思い出の曲”という感覚が強いですね。「恋におちたら」もそうですが、解釈自体はすごくストレートなので、再録するにあたっては、なるべく昔の自分を思い出して、その時のフィーリングを大切に歌いました。   ただ面白いのが、昔より今のほうが、逆にどストレートに歌えるようになった気がすることです。デビュー当時は、ビヨンセやデスティニーズ・チャイルドに憧れて、どうしても「かっこよく歌いたい」「テクニックを見せたい」っていう気持ちが強かった。   でも今は、そういうことよりも、言葉ひとつひとつをどうやってリスナーにまっすぐ届けるか、ということを一番に考えています。年齢を重ねて、ピュアさだけで表現するのとは違う、メッセージを伝える重みみたいなものを、より大切にできるようになりました。     Q3.25年のキャリアを通じて、歌詞で表現すること、言葉を紡ぐことに対して、一貫して持ち続けている信念や、ファンに届けたいと願っている普遍的なテーマはありますか?    まさに今お話しした通り、若い頃はテクニックに走っていた部分もあったんですけど、今はとにかく、「聴いてくれる人をどれだけ喜ばせられるか」が一番大きいです。ライブで、聴いてくださる方が曲に没頭して、心を揺さぶられて、浸ってくれる。その空間を作ることが私の役割だと思っています。私の音楽を聴いているその時間だけでも、日々の嫌なことを全部忘れさせられるような、そんなパワーを届けたい。それが、25年間変わらずに持ち続けている信念ですね。   Q4.表現をされる際に、インスピレーションはどのようなものから得ることが多いですか? 人のライブやミュージカルを観に行くのがすごく好きです。自分がステージに立つ側だからこそ、客観的にパフォーマンスを見ることで得られるインスピレーションがたくさんあって。映画やドラマも日常的に観ますし、最近は本からも影響を受けています。   とくにリック・ルーベンというプロデューサーが書いた『The Creative Act: A Way of Being』という本は、クリエイティブに関する名言がたくさん詰まっていて、すごく刺激をもらっていますね。   Q5.最後にひと言、メッセージをお願いします。   このアルバムには、本当にタイムレスな曲たちが25年分ギュッと詰まっています。昔から応援してくれている方はもちろん。最近TikTokなどをきっかけに私を知ってくれた若い世代の子たちにも、ぜひ聴いてほしいです。「2000年代ってこんなにかっこいい曲があったんだ!」って感じてもらえると思うし、親子で一緒に楽しんでもらえたら最高ですね。このアルバムが、皆さんの毎日を少しでもハッピーにするきっかけになったら嬉しいです。たくさん聴いてください!   <Crystal Kay> ◆初のオールタイムベストアルバム『ALL TIME BEST 25th Anniversary』 2025年6月25日発売   <収録曲> 1. Eternal Memories 2. レッツすいかどろぼう 3. LOST CHILD [ORIGINAL VERSION] / 藤原 ヒロシ+大沢 伸一 feat.クリスタル・ケイ 4. Ex-Boyfriend 5. 月のない夜 道のない場所 (Re-recording) 6. think of U 7. hard to say (MSG Version) 8. Boyfriend -part II- (Re-recording) 9. I LIKE IT / Crystal Kay loves M-FLO 10. What Time Is It? 11. 片想い 12. Motherland 13. Kiss 14. Two As One / Crystal Kay X CHEMISTRY 15. 恋におちたら (Re-recording) 16. きっと永遠に 17. こんなに近くで... 18. ONE (Re-recording) 19. Girlfriend / Crystal Kay feat. BoA 20. Superman 21. デリシャスな金曜日 22. Forever 23. 君がいたから 24. REVOLUTION / Crystal Kay feat. 安室奈美恵 25. 何度でも 26. Lovin' You 27. PLAY THAT feat. 登坂広臣, Crystal Kay, CRAZYBOY / PKCZR 28. 幸せって。 29. わたしたち 30. I LOVE... (Cover) 31. Love Myself 32. Best Version Of Me(新録)

    2025/06/27

  • Chilli Beans.
    立ち上がって 私たちの音を聴いて
    立ち上がって 私たちの音を聴いて

    Chilli Beans.

    立ち上がって 私たちの音を聴いて

     2025年6月25日に“Chilli Beans.”が5th EP『the outside wind』を配信リリースしました。全国7都市8公演を巡るツアー『upside down tour』の東京公演初日にリリースされた本EPは、モード学園の新テレビCM 「ぜんぶやっちゃえ」篇のCMソングに書き下ろされた「tragedy」を含む、全4曲入りの作品となっております。    さて、今日のうたではそんな“Chilli Beans.”による歌詞エッセイをお届け! 綴っていただいたのは、全収録曲「just try it」、「tragedy」、「pain」、「pineapple!」それぞれにまつわるお話。歌詞に込めた想いです。ぜひ楽曲と併せて、エッセイを受け取ってください。 [just try it]   どれだけ綺麗な景色が待ってるのカナ どれだけの自由を感じられるのカナ 現実で起こる本当のコトは ぃっもつまらなぃ 暗いフィルターになってただ頭に刻まれる 自分が自分でぃるコトにふと疲れたとき 私は私を騙せるほど 器用じゃなかったコトに気づく 心は軽くてこんなに自由なはずなのに 私たちには体があって ずっと自分の中に 閉じ込められてるみたぃに感じる もし私がこの体を離れられたら 誰の記憶にも残らない 自由なぁの夜風になりたぃ なんてミルクパンを頬張りながら 思ったりした夜   [tragedy]   全てが憂鬱 そんな風に感じてしまぅ自分も憂鬱 満たされなぃ穴を埋めようと 何かを手にしてはまた 別の何かが欲しくなる 寂しくなる理由を作って また何かを壊そうとする 答えのナィものに答えをつけたがって 大切な今を複雑なものに変えてしまぅ 本当はもっとシンプルでぃぃはずなのに 沢山の色がガチャガチャして 私はぃっも私の心に惑わされてる 思想の迷路から逃れられなぃ 悲劇みたぃな私の心   [pain]   私たちはぃっも そんなに弱くなぃはず ただ弱っている時に傷ついた心を 癒すのが難しいだけ 立ち上がって 私たちの音を聴いて 不安は重ぃわけじゃなぃ 怖がりは弱いわけじゃなぃ 生きていたら出会う感情の1つ 皆んな同じ、普通のことなんだって この曲を聴いて感じてほしぃ 今日くらぃ心を解いて 開き直って笑ってもぃぃ日にしょぅ   [pineapple!] ジリジリした私の心 夏の陽射しにも負けなぃくらぃ 私は君に恋焦がれてぃる こんがり焼けたトースト色の君の肌 肩を寄せ座る2人ダケの特別な砂浜 合わない目 微妙な距離 似合わなぃ夏 楽しみたぃ私!! ah パッパラパ~になっちゃったみたぃ 君の隣 私にはあの綺麗なsunsetが パイナップルみたぃに見えたの   < Chilli Beans.> ◆5th EP『the outside wind』 2025年6月25日発売   <収録曲> M1. just try it M2. tragedy M3. pain M4. pineapple!  

    2025/06/26

  • 南壽あさ子
    まくろな天井と星の合図
    まくろな天井と星の合図

    南壽あさ子

    まくろな天井と星の合図

     2025年6月18日に“南壽あさ子”メジャー4枚目となるフルアルバム『AMULET』をリリースしました。47都道府県ツアー(3度目)と並行して発表され、本人の音楽活動の集大成とも言える作品。新曲として収録される「珈琲フロート漂流記」と「オン・ザ・スクリーン」には、はっぴいえんど、ティン・パン・アレーで知られるロック界のレジェンド、鈴木茂が今作もギターで参加しており、必聴の一枚となっております。    さて、今日のうたではそんな“南壽あさ子”による歌詞エッセイを3週連続でお届け。第2弾は収録曲「 ローファー 」にまつわるお話です。世界の“これまで通り”が変わってしまった頃、改めて自身の歩んできた道を振り返り、生まれたこの歌。ローファーという音に溶けているものは…。ぜひ歌詞と併せて、エッセイを受け取ってください。 ローファーという靴は、まだ履き慣れない頃の感覚を残している。 艶のある革、歩くたびに響く、ほんの少し背伸びしたような、あのカタい足音。 たとえば、卒業式や入学式の帰り道。 まだ何者でもなかった自分が、それでも何かを踏みしめていた音がする。 学生のころは毎日履いていたのに、気がつけばそれ以来、一度も履いていない。   この曲を書いたのは、世界の空気がすっかり変わってしまった頃だった。 遠くへ行けず、誰かと会えず、自分の歩幅さえわからなくなってしまいそうな日々。 “これまで通り”がまるごと消えてしまったような時間の中、わたしは 「今までやらなかったことを、やってみよう」と思うようになった。   たとえば、自分が生まれてから今までの記録を掘り起こしてみたり。 ライブ前は避けていた辛いもの、おもにカレーうどんを、好きなだけ食べてみたり。 慣れない道を一歩ずつ自分の足で確かめながら、曲がりなりにも歩き続けて早十年。 立ち止まり、振り返りながら生まれたのが「ローファー」だった。   この頃は、毎晩ベッドの上で、まくろな天井を見上げながら考えていた。 「これは、いったい何を意味しているのだろう」と。  夜空の彼方から、わたしたちに向けて瞬く星の合図を ――夜の奥に脈打つリズムを、静かに探していたのかもしれない。     そんな折、千葉県佐倉市からの依頼で、あるショートムービーのテーマソングを担当することになった。 タイトルは、『さくら咲く』。 “今までやらなかったことを”という気持ちが、またひとつ、手を伸ばした。 わたしはこの機会に、それまで一度も使ったことのなかった<さくら>という言葉を、初めて歌詞に入れた。   この曲には、高校生たちのまぶしい季節が重なっている。 くすぐったくて、不安で、それでも前へ進もうとする気持ち。 それは、あの頃のわたし自身でもあり、今を生きる誰かの姿かもしれない。 大人になると、感情の波を幾度となく受け止め、心が揺れるたび、静かに身を守る術を知らず覚えてしまう。  それでもなお、人と人とのつながりや、愛のあるワンシーンを、大人もまた探しているのだと思う。   <ただ今だけ ただ今だけを ぼくはゆくんだよ> 実はこの歌詞とメロディーは、わたしがまだ中学生だったころから、ずっと心の奥にあったものだった。  当時は、ただ口遊んでいただけだったけれど、年月を経てようやく、この「ローファー」という曲の中で、自分自身の言葉として響かせることができた。過去の自分と今の自分が、ようやく手を繋げた気がした。     ローファーという音に、過去と未来の足音が交差する。 その響きの中に、歩いてきた日々と、まだ誰も踏んでいない道が、そっと溶け合っている。 それは、今を歩き出すための名前だったのかもしれない。 そろそろ、また新しいローファーを買ってみようかな、と思う。   <南壽あさ子> ◆紹介曲「 ローファー 」 作詞:南壽あさ子 作曲:南壽あさ子   ◆フルアルバム『AMULET』 2025年6月18日発売   <収録曲> 1. 珈琲フロート漂流記 2. あなたがいる 3. 時の環 4. オン・ザ・スクリーン 5. ローファー 6. あおもりもりもりのうた 7. あじき路地 8. 幸せの途中 9. がんばるひとへ 10. パラブルの島 11. 呼吸のおまもり

    2025/06/25

  • ビレッジマンズストア
    おれたちの御礼参り
    おれたちの御礼参り

    ビレッジマンズストア

    おれたちの御礼参り

     2025年6月18日に“ビレッジマンズストア”が、バンドキャリア20周年を記念した初のベストアルバム『re:Rec BEST 「遊撃」』をリリースしました。ほとんどの楽曲を現メンバー5人で演奏・レコーディングした再録ベストアルバム。Disc1、Disc2ごとにテーマがあり、何かとの繋がりを歌ったものがDisc1 遊 、“攻撃的”なのがDisc2 撃 となっております。    さて、今日のうたではそんな“ビレッジマンズストア”の水野ギイによる歌詞エッセイを3週連続でお届け。第2弾は収録曲「 御礼参り 」にまつわるお話です。学生時代から怒りをエネルギーに曲を書き、常に怒り続けてきた自身。結成15年目の今、思うことは…。歌詞と併せて、エッセイを受け取ってください。 前回の解説曲「PINK」より5年、結成して15年目。おれは怒っていた。この男はしょっちゅう怒っているのかと思ったかもしれない。しかしそれは違う。安らかな時は沢山ある。嫌いな奴も年々減っていく。バンドだって続けている。女の子はかわいい。もはや具体的な何かに対してではない。というか、とりわけ何があったわけでもない。敢えて言語化するならば怒りに対して怒っていた。ここは強調せねばなるまい。   「怒りに対して怒っていた!!!!!!」   少年が曲を作り始める際に焚べる最初のエネルギーは大抵が怒りである。おれも例に漏れず有り余る不満が衝動となり見様見真似で曲を書いた。 田舎生まれで友達作るのが下手なのに高校入学して1週間で停学になり、復帰した頃にはもうクラスに居場所がなかった時の気持ち。幼少期から好きなものをずっと好きだっただけなのに周りに馬鹿にされ始めるときの気持ち。燃やした卒業アルバムがいまだ誰かの家の本棚に眠っている事実。 そんなありきたりな、でも自分だけの怒りを、可愛がっている間はいくらでもやりたいことが生まれた。よくある話である。   では今はどうか。 大人になり、学生の気持ちは遠い過去。トラウマなども女性関係以外には発揮されないくらいに回復したおれが次に進むステージは。   「鶴舞線で来る豊田の人」 「58の爆風でスカートだけでも揺らせ」 「帰る場所はない、思い出すのは自販機の薄灯り」   いや、ちがうな!めちゃくちゃ根に持ってるな!!!大人になってもやってる!!!!気持ち悪いな!!!     15年のツケ、この怒りは全て自分に向いていた、蓋をした自分にいつまでも怒っていたらしい。これはしっかりと向き合い、決着をつけねば。あの頃、羨ましかったあいつらが羨むような男達(自社比)にならねばなるまい。   奇しくも結成15年、的を絞るには丁度良い。折角なので当時イキリ散らかしていた不良グループが使っていた言葉を拝借しよう。 おれたちの御礼参りがはじまるぞ。 <ビレッジマンズストア・水野ギイ> ◆紹介曲「 御礼参り 」 作詞:水野ギイ 作曲:ビレッジマンズストア   ◆ベストアルバム『re:Rec BEST 「遊撃」』 2025年6月18日発売   <収録曲> 【CD Disc1 遊】 01. WENDY(20th ver.) 02. みちづれ(20th ver.) 03. 1P 04. 車上A・RA・SHI(20th ver.) 05. アディー・ハディー(20th ver.) 06. アダルト(20th ver.) 07. TV MUSIC SHOW 08. セブン(20th ver.) 09. ロマンティックに火をつけて(20th ver.) 10. きみがいれば 11. People Get Lady(20th ver.) 12. LOVE SONGS(20th ver.) 13. 眠れぬ夜は自分のせい(20th ver.)   【CD Disc2 撃】 01. 夢の中ではない(20th ver.) 02. 逃げてくあの娘にゃ聴こえない(20th ver.) 03. ビレッジマンズ(20th ver.) 04. 黙らせないで(20th ver.) 05. 御礼参り(20th ver.) 06. 猫騙し人攫い(20th ver.) 07. Love Me Fender(20th ver.) 08. 変身(20th ver.) 09. サーチライト(20th ver.) 10. 墜落、若しくはラッキーストライク(20th ver.) 11. 正しい夜明け(20th ver.) 12. PINK(20th ver.)      

    2025/06/24

  • Tani Yuuki
    自分の人生の航海士は自分自身である
    自分の人生の航海士は自分自身である

    Tani Yuuki

    自分の人生の航海士は自分自身である

     2025年6月18日に“Tani Yuuki”が3rdアルバム『航海士』をリリースしました。今作には、「械物」「最後の魔法」「kotodama」「アンタレス」といったシングル曲に加え、「Dear drops」「最終想者(アンカー)」、「自分革命」や「everyday」といった学生時代にTani Yuukiが制作した楽曲たちを含む全12曲を収録。今までの音楽人生を振り返りながらも、新たな航海へと突き進むために制作された1枚となっております。    さて、今日のうたではそんな“Tani Yuuki”による歌詞エッセイをお届け。綴っていただいたのは、収録曲「 後悔史 」にまつわるお話です。自身の様々な後悔を振り返り、それと向き合い、気づいたことは…。あなたの人生にはどんな後悔がありますか? ぜひ歌詞と併せて、エッセイを受け取ってください。 あなたは後悔したことがあるだろうか? おっと、スタートからネガティブなことを聞いて申し訳ない。 私がしたいのはそんな暗い話ではない。 その後悔がなければ今の自分は、あなたはいないかもしれない。 私がしたいのはそういう話だ。   もちろん私も後悔をしたことがある。 学業、仕事、恋愛、家族、それに付随する人間関係。 あの時こうしていれば、もしくはしなければ。 後悔のない人なんておそらくいないだろう。   私は中学2年の時、初めてギターを握った。 病気であまり学校に行けておらず、発散や1つの逃げ道として、 感情の捌け口として第2の言語のような存在だった。 当時はとても辛かったし、1度しかない中学時代の思い出も少ない。 でも、これがなければ音楽を始めることは無かっただろう。   音楽の専門学生の時、色々なオーディションを受けてきた。 在学した2年間、芽吹くことはなかったが、卒業間近に申し込んだVRアーティストのオーディションに受かった。 慣れないモーションキャプチャー、楽曲やミュージックビデオを制作し、 残すはメジャーデビュー……、を目前にプロジェクトが白紙になり振り出しに戻った。 また一からオーディションを受ける気にもなれず、全て自分で出来てしまえばいいと、MacBookを買い、DTMや動画編集をはじめた。 順調に成功してしまっていたら今のスタイルになるどころか、顔も出さずに活動していたかもしれない。   と、まぁかなり端折ったがそんな出来事がなければ今のTani Yuukiはきっとなかっただろう。 振り返れば失敗や後悔から学べることは多かった。糧になるものが多かったのだ。   学生時代で思い出したが、仲良くつるんでいたグループがちょっとしたいざこざをきっかけに仲違い。 崩壊してしまったという経験はないだろうか? あれは幼さからくる人の悩みだと思っていた。 しかし面白いもので大人になった今、相変わらず悩みの大半は人だったりする。   吐いた言葉が想像とは違う伝わり方をしてしまったり。 正義と正義がぶつかり合い望んでいない結果を産んでしまったり。   私は今年で音楽を始めて10年、本格的に活動を始めて5年なのだが なんせ26年生きてきてこんなにも続いたものはなかった。 ということは1つのジャンルにおいてこんなにも長く人と接することがなかったのだ。 今まで触れてこなかった他人の深い部分に差し掛かっているのだと思う。   ただ本当に自分を含め人は幾つになっても変わらないんだなと。 おそらくこの悩みは一生続くのだろう。 まぁそこが面白いのだけれど。   この26年間、自分が繰り返した選択の結果が今である。 そこに悔いはないがはたして今、私は自分の人生の舵を握れているだろうか? そう疑問に思う時がある。 というのも、クリエイティブにおいて好きなことを好き勝手にできるのは最初のうち、1人の時だけだと私は思う。 チェーン展開しない料理屋のように、量産できないハンドメイド品のように、できることは限られるが満足いくまで独断で煮詰めることができるからだ。   こだわりともわがままとも呼べる“それ”を切り売りしながら可能性を手に入れる。 ゲームのマップが広がると行ける場所が増えるように、可能性が広がると選択肢が増えていく。 人が増え、考えが増え、動きが大きくなっていく。 1つではない意思の集合体になっていく。   すると 境界が曖昧になっていく。 踏み込んでいい場所、踏み込んではいけない場所。 1人の頭ではない以上、自分を含め100%全員を満足させることは難しいが なるべく汲み取って、読み取って、バランスを保って共に歩いていく。   誰しも 近くにいるとその有り難みに気づかなかったり。 初心を忘れそうになったり。 自分可愛いさに他人のせいにしたかったり。 光があれば影も存在するが、その反発が和らぐと急に歯車が回り始めたりする。   そして 1人では思いつかなかったものが生まれてくる。 1人ではできなかったことができるようになる。 これはとても面白い。 1人では動けない、1人ではもう回らないのだ。   詰まるところ、 「はたして今、私は自分の人生の舵を握れているだろうか?」 この疑問の答えはYesでありNoだ。   なんだそれはと思うかもしれないが 自分1人の舵では無くなっただけで、自分も舵の1つなのだ。 1つの集落が出来上がっていくような 人は1人では生きていけない、の生い立ちを見ることができた気がしている。   話がとっ散らかったが、それも含めて歴史なのである。 今これを打っている私も完全無欠ではない、聖人なんていない 全てできているわけではない。 ただそうありたいと願っている。 人は鏡だ、物事は時に裏返しだ。 良かれと思ってしたことがどこかで誰かを苦しめる、何かを拗らせる、亀裂を生む。 もしかすると人が分かり合えることはないのかもしれない。 でも分かち合えることはきっとある。 そう信じている。   私がこの曲に込めたのはネガティブではなくその先にあるポジティブ。 最後の答えはいつだって出せる、なら今じゃなくたっていい。   誰だって後悔などしたくない。 だが“それ”がなければ今が無い。 誰しも必ず何かしらを背負っている。 後悔の海に沈む日がある。   それでいい。   それでも航海は続いていく。 後悔の歴史を元に未来を切り開いていくのである。 大事なものは忘れること勿れ。   いつか   あなたを救うその日まで。 答えを出すその日まで。   <Tani Yuuki> ◆紹介曲「 後悔史 」 作詞:Tani Yuuki 作曲:Tani Yuuki   ◆3rdアルバム『航海士』 2025年6月18日発売   <収録曲> M-1 everyday M-2 後悔史 M-3 kotodama M-4 他人り事 M-5 Dear drops M-6 アンタレス M-7 械物 M-8 Survivor M-9 吾輩は人である M-10 最後の魔法 M-11 自分革命 M-12 最終想者(アンカー)  

    2025/06/23

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