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  • 空白ごっこ
    水の中を泳ぐ魚の情景描写とその子が浮かんで。
    水の中を泳ぐ魚の情景描写とその子が浮かんで。

    空白ごっこ

    水の中を泳ぐ魚の情景描写とその子が浮かんで。

     2023年11月8日に“空白ごっこ”が1st Full Album『マイナスゼロ』をリリースしました。今作には、「go around」「ゴウスト」「乱」「色鯉」「羽化」「サンデーミュージックエモーション」「come around」という新曲7曲に加え、すでに収録が発表されている既発曲を含めた全13曲が収録されております。    さて、今日のうたコラムでは“空白ごっこ”のセツコによる歌詞エッセイを3週連続でお届け。今回は第2弾です。綴っていただいたのは、収録曲「 色鯉 」にまつわるお話です。大切なひとにとって<僕じゃダメだとわかってしまう>。それでも、そのひとと共存して生きていきたい。そんな想いの込められた歌詞。エッセイと併せて受け取ってください。 今年の夏、友達から「仮になんだけど、死んでしまったらどうしよう」と連絡が来ました。その時の話とその子のことを歌詞に書いたのが色鯉です。   コミカルな話をするのが得意な面白い人で、破天荒の人騒がせタイプだけど死ぬとかどうとかそんな話はしないから結構動揺しました。しかもお昼の2時にってのがやけにリアル。   人がたまに当たってしまうちょっとした精神の揺らぎは見慣れているので持っていかれないのですが、これはそういうのじゃないなと思ってすぐに電車に乗りました。   長年の付き合いの中で思うその子の難しいところは、SOS的な連絡は来るものの直接的に援助をしようとすると必ず拒否してくるところです。   その日は久々に、しかも今までで一番ドキッとする連絡が来て一気に冷や汗をかきました。居ても立っても居られなくて勝手に電車に乗ったものの、許可を取っていなかったので「そっちに行こうか?」と連絡したんですがやっぱり断られました。   2、3年前にも、遊ぶ約束をした日に待ち合わせのファミレスに行ったら死にそうな顔をしていたことがあって、事情があまり良くなかったので原因を取り除こうとしたのですが「こんなんだって良い部分もあるから」と断られて特に何もできず。そういうことが何回かあって、その度に立ち入らせてくれなくての繰り返し。   私の好みや性格はその子の影響を半分くらい受けていて、特に思い入れが強い人です。友愛に加えて敬愛もあるし本当に素敵な子だから失いたくないけど、近づこうとすればするほど離れていっちゃう気がします。   「色鯉」は観賞用の綺麗な鯉のことを言うのですが、そういう池の中の優雅な鯉みたいにいつの間にかすり抜けていくし、と思ったらぽっと出のやつに寄り付いて苦しそうだし、私は私で選ばれないし頼られないから、その子にとって自分って何の意味があるんだろうと長く悩んだ時期がありました。   一人で抱えている辛いことも、愛情や恋っぽい幸福が欲しいということも、友人機能である私が提案する代替案では絶対に解決できないところがあって私じゃダメなんだろうなともどかしかったです。   今回ばっかりは私の不安を解消するというわがままとして、何回か格闘したのちに「寺を見に行かないか?」と提案をしたら物珍しさに引っかかって出てきてくれました。出てきたその子は夏の揚々とした感じを全て塗り替えるくらい暗かったですし、えへえへ声だけ笑っては目が全く笑わないので怖かったです。   寺を見た後、駄菓子買ったり安すぎるカラオケ屋でぐったりして一日過ごしました。そういうことがあった数日後にちょうどまだ仮タイトル状態の「色鯉」の歌詞を書くことになって、軽やかなキーボードとガムシャラにピッキングをしているギターが合わさったアップテンポなトラックに対して水の中を泳ぐ魚の情景描写とその子が浮かんでこの歌詞ができました。   「大事な友人だからこそ頼れない」とその子に言われたことがあって、なんだかちょっと寂しかったんですけど気持ちは分からなくないし、私が連れ出す場所じゃ息ができないような人もいると思います。年々良くはなってきているから共存を目指してゆっくり見ていこうと考えています。   会った翌々日くらいに恋の話とかされました。はあ。元気になってよかったです。   <空白ごっこ・セツコ>   ◆紹介曲「 色鯉 」 作詞:セツコ 作曲:針原翼 ◆1st Full Album『マイナスゼロ』 2023年11月8日発売   <収録曲> 1.go around 2.ゴウスト 3.乱 4.ゼッタイゼツメイ 5.色鯉 6.びろう 7.羽化 8.ラストストロウ 9.サンデーミュージックエモーション 10.かみさま 11.ファジー 12.サンクチュアリ 13.come around  

    2023/11/15

  • odol
    残された人生の中で、あと何曲作り、残せるのだろう。
    残された人生の中で、あと何曲作り、残せるのだろう。

    odol

    残された人生の中で、あと何曲作り、残せるのだろう。

     2023年11月15日に“odol”がNew Album『DISTANCES』をリリース! 今作は、JR東海『会うって、特別だったんだ。』TVCMソング「望み」をはじめとする2021年11月以降にリリースされた6曲に、未発表の新曲を6曲加えた全12曲を収録。また、来春にはアナログレコードでリリースすることも予定されております。    さて、今日のうたコラムではそんな“odol”のミゾベリョウによる歌詞エッセイを2週連続でお届け! 今回は第1弾。綴っていただいたのは、自身の歌詞に対する想い、向き合い方のお話です。何のために歌詞を書き続けているのか。そして今作を放つ今の気持ちは…。 歌詞を書くのは難しい。 楽曲のアレンジやメロディができあがってから歌詞を書いていくのが僕のスタイル。そもそも僕のバンドには、作詞をする僕の他に作曲をするメンバーが居て、最終的には彼と一緒にメロディと歌詞をブラッシュアップします。   彼が作る曲の断片や、そのデモに入った音色なんかを頼りに歌詞を書いていくことが多いのですが、他人の書いた曲に言葉を乗せる以上、どんな理由でその言葉を歌おうと思ったのかを説明できる必要があると思っています。   深く自分の心の奥へ潜っていき、向き合う作業は多くの場合すごく苦しい作業。思っていることや感じたことをわざわざ歌にして、それを録音してこの世の中へ向けて発表するのであれば、大層な理由が必要な気がするし、生半可なものなど作れないとも感じてしまいます。   何日も粘って考えたところで、書いては消してを繰り返した結果一文字も残らないことも多くあります。メロディができあがって一ヶ月以上の時間があっても、レコーディングの日まで完成しないということがほとんどです。 もっと肩の力を抜いて書いてみればと言われることもありますが、それもまた難しいものですね。   毎回毎回“なんとかできた、次はもう作れないかも”の繰り返しです。それらが12個集まって、今年ひとつのアルバムが完成しました。   最初に作った曲の歌詞を書いていたのはもう2年以上も前のこと。世の中の状況もいろいろと変わったように思うし、自分の心境が変わってきている部分もあって、自分の曲なのに改めて聴いてみると発見があったりもします。   そうやって悩みながら作った曲たち、定型文のような感じもしますが色々な場所で聴いてくださいと発言するたび、その気持ちに嘘はないと確信します。   残された人生の中で、あと何曲作り、残せるのだろう。今回の楽曲を聴いてくれた人たちの反応を見るたび、聞くたび、また新しい曲を作ろうという気持ちが湧いてきます。 やっぱり僕は誰かに聴かせるために歌詞を書いていたんですね。簡単に書けはしないけど。   <odol・ミゾベリョウ>   ◆New Album『DISTANCES』 2023年11月15日発売   <収録曲> 01. 望み 02. 幸せ? 03. 本当の顔 04. 今日も僕らは忙しい 05. reverie 06. 君を思い出してしまうよ 07. 遠い街 08. 泳ぎだしたら 09. 幽霊 10. 三月 11. Distances 12. 時間と距離と僕らの旅 (Rearrange)

    2023/11/14

  • Plastic Tree
    バンドを長く続けて来られた一つの原動力。
    バンドを長く続けて来られた一つの原動力。

    Plastic Tree

    バンドを長く続けて来られた一つの原動力。

     2023年12月13日に“Plastic Tree”がニューシングル「ざわめき」をリリース! 今作は7月にリリースされた「痣花」から引き続き、A5サイズ・全60ページのフォトブックレット仕様の完全生産限定パッケージでのリリースとなります。カメラマンの中野敬久氏が撮り下ろした写真で構成された豪華仕様となっているので、ぜひチェックを!    さて、今日のうたコラムではそんな“Plastic Tree”の長谷川正による歌詞エッセイをお届け! 綴っていただいたのは、歌詞先行公開もスタートした新曲「 ざわめき 」にまつわるお話です。作曲段階で形にしたイメージ、そして作詞段階で大切にした自分たちの感情は…。ぜひ歌詞と併せて、エッセイを受け取ってください。 自分の中で曲を作るパターンは二つあるのです。 「閃めきが浮かぶもの」と「徐々に構築してゆくもの」。   今回僕たちPlastic Treeが発表した新曲「ざわめき」は作曲段階では前者の要素が強かったのです。 ライブシーンも以前のような勢いを取り戻しつつある中、今のバンドが持つ雰囲気で、どのような曲をライブで演奏していたらカッコいいかな? というイメージを衝動的に形にした感じです。   対して、歌詞も含めた全体像に関しては後者の要素も色濃く出ています。 自分が作ったメロディやリズムに各メンバーのアイディアやセンスを落とし込んでいって楽曲を完成させる…こういった制作方法は繊細さや丁寧さを求められる一方、「バンドらしさを表現する」という自分たちの感情を最も端的に伝えられるように思うのです。   もう少し楽曲についてのディテールに触れると、音楽面では「ロックバンドとしての機能美が備わっている楽曲」という部分を求めました。そこに自分が思う普遍性を感じるメロディを乗せる…という、これまでにも取り組んできた最もベーシックな方法論ともいえます。   絵に例えるとデッサンまではある程度しっかりと仕上げますが、そこから先の色彩感や立体感などはメンバーとともに描いてゆく感じになります。   もしかしたら描き始めた段階で予想していたものとは異なる可能性もありますが、大抵の場合は自分では発想出来なかった良い方向に行くのです。   「ざわめき」もまたこのような過程を経て完成した楽曲ですが、自分も含めて作る側が楽しみながら形にする事が出来たのは嬉しく思います。   こういった喜びがPlasic Treeというバンドを長く続けて来られた一つの原動力となっているのを今回も実感出来た「ざわめき」は自分にとってもメンバーにとっても、大切な一曲になったのではないかと思います。   音楽的な部分においても、歌詞の一言一言においても、しっかりとPlastic Treeならではの世界観を持った一曲だと思いますので、どうか皆様にもお楽しみ頂けたらと願っております。   <Plastic Tree・長谷川正> ◆紹介曲「 ざわめき 」 作詞:有村竜太朗 作曲:長谷川正 ◆ニューシングル「ざわめき」 2023年12月13日発売    

    2023/11/10

  • アマイワナ
    恋をする女の子が放つパワーに勝るものはないでしょう?
    恋をする女の子が放つパワーに勝るものはないでしょう?

    アマイワナ

    恋をする女の子が放つパワーに勝るものはないでしょう?

     2023年10月18日に“アマイワナ”が配信ミニアルバム『SWEET SWEET SWEET』をリリースしました。今作には、今年リリースされた「恋泥棒」「上海逢引」を含む全7曲が収録されております。ピチカート・ファイヴのカバー「メッセージ・ソング」も必聴。さらに、自身初となるツアー『SWEET SWEET SWEET RELEASE TOUR』を大阪、東京で開催!    さて、今日のうたコラムでは“アマイワナ”による歌詞エッセイを3週連続でお届け。今回は第1弾です。綴っていただいたのは、今作『SWEET SWEET SWEET』に詰まっているテーマ。そして収録曲「 Sweet Trap 」にまつわるお話。音楽もファッションも、自分自身の在り方も、他人にどう思われるかを考えてしまう。そんなあなたにこの歌詞とエッセイが届きますように。 ミニアルバム『SWEET SWEET SWEET』をリリースしました。せっかくの機会なので、この作品の中身を、色んな角度からお伝えしてみようと思います。   正直なところ、歌詞を先に書くのか、曲が先なのか、実体験に基づいているのか、全くの妄想か、などのよくある質問の明確な答えを私はまだ出せていないのです。そもそも、私の頭の中に色んな角度から入り込んで来た、色んな形、色んな色、色んなメッセージ、色んな情報を、歌詞という形に処理しているわけなので、それがどうゆう処理なのか、自分で分析したことがないのです。そこで今回、自由に歌詞について書かせて頂ける機会に、パラパラと思い起こしてみようと思います。   今作のタイトル『SWEET SWEET SWEET』はつまり、甘い甘い甘い!ってこと。収録曲の内容でもあり、私の名前でもあり、今回もしっかりインスパイアされた、渋谷系エッセンスでもあるの。   ちなみに、前作までは、コロナ禍での制作だったので、前向きに可愛く生きようとしても制限があることや、自由ではないことへの不満が、歌詞の中にいっぱい詰まっていたのに対して、今作は、制限や不満の気持ちや、アイロニックな要素も入ってこない。ただ真っ直ぐに、可愛く生きる女の子の純粋なパワーが詰まっている。いつもパンクで反骨的な私ですが、今回ばかりは、素直が一番強いと思いました。だって恋をする女の子が放つパワーに勝るものはないでしょう?   「Sweet Trap」という曲は、女の子が可愛く生きようとするためのパワーを、間違えなく発揮してほしいと思って作った曲なの(いつも言っていますが、自分が女だから女の子と言っているだけで、女の子でも男の子でもどちらにしても)。誰にも搾取されないで、遠慮せず、自分を大事にして、今、可愛い自分を楽しんでほしいのです。   そして、タイトルの訳は「アマイワナ」。つまり私のこと。この曲はアマイワナが作り出されたきっかけになる原体験について歌っているの。   私は、子供の頃から、流行っているおもちゃや文房具があっても、みんなが持っているなら、逆に欲しいと思わなかった。当たり前のように、文化祭でクラスTシャツを着るのも嫌だったし、みんなと同じ靴を履くのが嫌だったから、ついに一度もローファーを履かずに学生時代を終えた。尖っているとか、変わり者と言われたら否定はできないけれど、私にとってはとってもシンプルな感情だった。みんなと同じものよりも、自分が可愛いと思うものだけを身につけたかった。   私は10代のときから、音楽活動をしていて、音楽もファッションも大好きだったけど、当時なんとなく、若い女の子が着飾って歌を歌うと、純粋に曲を受け入れてもらえない気がしていた。音楽をするなら、飾り気なくカッコよくしていないと舐められる! という気持ちになる場面が何度もあった。そんなある日、衣装を選びながら、ふと『これちょっと可愛すぎるかな??』と言った。すると母が『可愛いに過ぎることなんてある?』『可愛くいることを恐れないでね!』と冗談みたいな感じで笑いながら言ったことがあった。   可愛いと思われることを恐れることってあるんだと気がついた瞬間だったかもしれない。   こんな私でさえ、他人にどう思われるかを考えて、好きな服を選べないということがあるんだということに驚いた。   そして、ちょうどその頃に、アマイワナという名前になって、もっと自由に音楽もファッションも、自分が可愛いと思うことを貫いていこう!というテーマで歌い始めたってわけ。   私の声はとても小さいけど、誰かに届くまでずっと歌い続けるの。   そんな曲です。   恋をする女の子のパワーが詰まった作品だと言いつつも、結局、恋してばかりではいられない、いつまでもパンクな私だったってわけね。   <アマイワナ> ◆紹介曲「 Sweet Trap 」 作詞:アマイワナ 作曲:アマイワナ ◆配信ミニアルバム『SWEET SWEET SWEET』 2023年10月18日発売 https://amaiwana.lnk.to/sweet <収録曲> 1.恋泥棒(Album ver.) 2.チョコレートレモネード 3.Jane 4.シャイニーガール 5.上海逢引 6.Sweet Trap 7.メッセージ・ソング ◆LIVE ●SWEET SWEET SWEET RELEASE TOUR 11月17日(金) 18:30/19:00 @大阪SOCORE FACTORY w/幽体コミュニケーションズ、Set Free   11月19日(日) 18:30/19:00 @京都nano ※凱旋ワンマン   12月1日(金) 18:30/19:00 @渋谷eggman Presented by AMAIWANA & eggman w/Billyrrom、BROTHER SUN SISTER MOON、浪漫革命   チケット代:前売\3000/当日\3500(+D代) 一般発売日:10月7日(土)10:00 https://eplus.jp/amaiwana/

    2023/11/09

  • 空白ごっこ
    消えたいと思うことって案外ぽっと現れるなと思います。
    消えたいと思うことって案外ぽっと現れるなと思います。

    空白ごっこ

    消えたいと思うことって案外ぽっと現れるなと思います。

     2023年11月8日に“空白ごっこ”が1st Full Album『マイナスゼロ』をリリースしました。今作には、「go around」「ゴウスト」「乱」「色鯉」「羽化」「サンデーミュージックエモーション」「come around」という新曲7曲に加え、すでに収録が発表されている既発曲を含めた全13曲が収録されております。    さて、今日のうたコラムではそんな“空白ごっこ”のセツコによる歌詞エッセイを3週連続でお届け。今回は第1弾です。綴っていただいたのは収録曲「 ゴウスト 」にまつわるお話。みなさんはふいに「消えたい」と思うことはありませんか? 消えたい本音も、それを他者に見せたくないジレンマも、丸々隠さずに書いた歌詞と併せて、このエッセイを受け取ってください。 消えたいと思うことって案外ぽっと現れるなと思います。電車に乗ってる時に不意にこのまま全部捨てて遠くに行こうと思ったり、玄関で靴を脱いだ時に失踪しようかなとか浮かんだり、急にSNSを全部消したくなったり…。振り返ってみたら背景とかがちゃんとあるけど現れるときは突然でかなり支配的だからどうすればいいのかよく困っちゃう。   「ゴウスト」というタイトルはスラングの“ghost”がきっかけになっていて、突然連絡が取れなくなったりいなくなってしまう様を示します。作曲者の針原さんが、この曲を作ってる中で追い詰められて消えたいという気持ちが生まれたことからこのテーマで歌詞を書くことになったのですが、私も想像以上に書くのに苦戦しました。喜怒哀楽の次に“消”ってあってもいいんじゃないかってくらい身近なものだけど、だからこそしっかりと押さえつけて考えないようにしていたからです。   というのも、消えたいって先にも書いたようにふらっと現れる癖にとにかく苦しいんです。脳が死んだまま静かな暗闇に呑まれる時もあれば原因不明の発作みたいになって涙が止まらないときもある。こんなものとまともに向き合ってられるかよ!(泣)って感じだったので長いこと嘘とかおふざけをしながら乗りこなすスタイルでやっていました。   そしたら自分の本音をキャッチするのがどんどん難しくなっていったし、何を言おう、書こうにも出てくる言葉が全部嘘っぽくなってしまって。一番悲惨だったのは年始に人から「悲しむことを怠っちゃったんだね」と何かの拍子に言われたことをきっかけに、試しに1人で「悲しい」と言おうとしたら「か、か、かな、かなし」と壊れかけロボ化していたことです。あり得ねーだろと思ったんですが、そういうの諸々含めてちゃんとひん曲がっちゃった部分と向き合わないと悲しきモンスターになっちゃうなとよく考えます。「ゴウスト」もそういう考えの元で詞を書きました。   歌詞自体<こんなSOS 聞こえがチープか>とか思ってもないのに<全部嫌って>と書いたりだとか、本音を言ってはすぐ濁すものになっているなと思います。硬くて重たいし、全然可愛げがない。けど良く見せようとしていない文章です。辛いなんて言っても仕方ないから言いたくないし、人一倍暗いのがバレたくない。思い出したくないこともたくさんある。でも全部消えはしないからどうすればいいかわかんない。こういうジレンマを丸々隠さず、公に見られる場所に書き残せたこと自体が今の精一杯の素直さで、少し前じゃできなかったです。認知療法みたいですね。   曲を聴いて歌詞を見て共感してくださる人たちは真面目なんだな~と思います。真面目って言葉、私もよく言われるんですがあんまり好きじゃないので言い換えると真っ直ぐだなということです。自分の嫌なところも他と同等かそれ以上にまっすぐ見つめているからこそ苦しいだろうし生きづらいだろうなと思います。でも随分と愛らしいですから、考えるのが辛くなったりいっぱいいっぱいで消えたくてどうしようもなくなったらこの曲を命綱とかにして、ちょっとでもマシになったらスキップとかしてねー!☆~(ゝ。∂)   <空白ごっこ・セツコ> ◆紹介曲「 ゴウスト 」 作詞:セツコ 作曲:針原翼 ◆1st Full Album『マイナスゼロ』 2023年11月8日発売   <収録曲> 1.go around 2.ゴウスト 3.乱 4.ゼッタイゼツメイ 5.色鯉 6.びろう 7.羽化 8.ラストストロウ 9.サンデーミュージックエモーション 10.かみさま 11.ファジー 12.サンクチュアリ 13.come around  

    2023/11/08

  • SIX LOUNGE
    ダチュラ
    ダチュラ

    SIX LOUNGE

    ダチュラ

     2023年9月20日に“SIX LOUNGE”がニューアルバム『FANFARE』をリリースしました。バンドにとって約2年半のアルバムとなる今作は、話題曲「リカ」や「エバーグリーン」、TVアニメ『僕のヒーローアカデミア』6期 第2クールEDテーマに起用されていた「キタカゼ」など、SIX LOUNGEの魅力がたっぷり詰まった一枚となっております。    さて、今日のうたコラムではそんな“SIX LOUNGE”のナガマツシンタロウによる歌詞エッセイを2ヶ月連続でお届け! 今回は第2弾。綴っていただいたのは、収録曲「 俺たちのファンファーレ 」にまつわるお話です。“愛は凶器”だとしたらきっと“言葉”は…。今日まで生きてきたあなたへ。この歌詞とエッセイを受け取ってください。 一寸先も見えないほど、濃霧がピッと張り詰めて、何をするにも手探りで、 失敗すれば叩かれる。 会いたい人にも会えない。 ちょっと気を抜けば、もう何もしたくない、そんな、無気力という、地獄がすぐそばにある。   そんなどうしょうもない時代を、この身を持って、経験してきた。   誰もが、孤独を抱えている。 強い人なんていない。 たまに、鈍感な人がいる。 そういう人は強く見えるけれど、気付かないうちに痛みが溜まって、大きく膨れ上がり、いつか、急に爆発してしまう。   そろそろ、 お互いの生存確認をしよう。 もうずっと、我慢してきたね。 何度も悔しい思いをした。 目を腫らせて、声にならず飲み込んだ叫びが、奇形の花になって、その身体の中を蝕んだ。 永遠に終わらない夜が何度もあった。自分と闘った。 だけど、君はその夜に勝った。 その度に、同じ太陽に抱きしめられてきた。 ほら、空は、決まって晴れだったはず。 痛みを繰り返して、繰り返して、でも、結局少しも強くなれずに、君は今、この文章を読んでいる。   27年生きて、知ったこと。   言葉だけで人は簡単に殺せます。   前回、このコラムで「愛は凶器」だと言った。 それなら、言葉は「毒」だ。 相手から投げられた毒がいつか致死量を超えたとき、人は死ぬ。 こんなことを偉そうに言っている自分だって、たくさん人を傷つけてきた。 傷つけばいいと思って、しっかり毒を吐いた。 自分自身を守る手段だったのか。 その相手は、苦しかったと思う。 苦しめてしまった。 いや、その時は、苦しめたかった。 ここでそんな自白をしたところで、どうなるわけでもない。 そんな事はわかっている。 そうです。ナガマツシンタロウは、そういう人間です。 まったく、いい人なんかじゃない。 でも、毒というものは、使い方によっては薬になる。 ダチュラ。 自分の中の毒は捨てない。     このファンファーレが聞こえるか     最近調子どう?     俺は、あの日君がくれた、生きててくれてありがとうって言葉がとても嬉しかった。 そんな君も、今日まで生きててくれてありがとう。 次はいつ会えるかな。 何年ぶりかな。 もう飽きたかな。     君にいつか、俺たちの音楽が必要無くなっても、別に大丈夫です。     君だけの色使いで、あざやかに生きてください。     でも、死にたくなったら、呼んでください。   <SIX LOUNGE・ナガマツシンタロウ> ◆紹介曲「 俺たちのファンファーレ 」 作詞:ナガマツシンタロウ 作曲:ヤマグチユウモリ ◆NEW ALBUM『FANFARE』 2023年9月20日発売   <収録曲> 01.アナーキー・イン・ザ・人生 02.俺たちのファンファーレ 03.キタカゼ 04.エバーグリーン 05.merry bad end 06.モモコ 07.宿酔 08.エニグマ 09.HAYABUSA 10.恋人よ 11.僕と心臓 12.骨 13.アジアの王様 14.Paper Plane   -Bonus Track 15.リカ 16.夢みた君が大好きだ

    2023/11/07

  • カノエラナ
    救助船
    救助船

    カノエラナ

    救助船

     2023年11月1日に“カノエラナ”4th Single「Queen of the Night」をリリースしました。今作はTVアニメ『ティアムーン帝国物語~断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー~』エンディングテーマ、TVアニメ『Helck』第2クール エンディングテーマ、そして、少女漫画誌「なかよし」で連載中の大人気作品『千紘くんは、あたし中毒。』イメージソングといった収録楽曲3曲全てがタイアップ楽曲で構成されております。    さて、今日のうたコラムではそんな“カノエラナ”による歌詞エッセイをお届け! 大きな波は望まないはずだったのに、自分の意思で大海原に向かっている今。その“航海中”の想いを綴っていただきました。ぜひ今作と併せて、エッセイを受け取ってください。 救助船   ゆらゆら飛んだ 海なら満ちた 遠いむかしの 記憶の底の 沈んでたのは ガラスの瓶の 内に潜るは 微かな香り   夏の匂いが 濃くなる前に 何処かへ行こう 約束をした 行く宛なんて わからないけど 大丈夫だよ 大丈夫だよ   大きくなると 小さくなって 砂の浜には 汚れが打って 大丈夫だと 言ったことさえ 遠いむかしの 記憶の底だ   広げた地図に 明日を記す ただひたすらに 海原を急く その時落ちた ガラスの瓶に ヒカリが消える 終わりを書いた   どんな時でも 進み続けた 航海やめた 船も見てきた 折り返しざま 肩を叩いて 駆ける言葉は 水面に消えた   誰よりずっと 知っているのに 誰よりずっと わからないまま 矛盾の中で しぶとく生きて 先へ進もう 先へ進もう   広げた地図に 明日は見えず ただひたすらに 海原を急く あの時落ちた ガラスの瓶に ヒカリかがやく 未来があった   巡り巡って 私へ戻る 私が生んだ 絶望のうた きっと今度は切望のうた ヒカリかがやく 希望を書いた   誰かにとって 胸を打つもの 誰かにとって 相容れぬもの 誰かにとって 見向かないもの 私にとって 大切なもの   きっと旅路は 無駄じゃなかった 多くの人の 熱さに触れた 帆を張るように 底の底から 空気を吐いて 音に変わった   海の底では 聴こえなかった 瓶の中では 聴こえなかった うたをうたおう なつかしいうた 離れないよう 強く結んだ   振り返ったら 近くにあった 遠回りでも 線は繋がる エンを縁取り 空に掲げる 私にとって 眩しい光   私の海は凪いでいる。 ほんのたまに少しだけゆれることもあるけれど、 基本的にはゆるやかな航海だ。 大きな波は望まない。 そう思って生きてきたのに、自分の意思で大海原に向かっている。 なぜ? わからない。 あまり自分のことがよくわからない。 ずっとずっと考えているけれど 私は自分がよくわからない。 わからないなりになんとかやってきた。 誤魔化すのは得意な方だ。 けれどもなんだかずっと不安定で、 どっちつかずの航海なのかもしれない。 矛盾矛盾矛盾。 私は自分を知っていきたい。 じゃないと他人もわからない。 日により自分が変わっても、 変わらない何かをつくりたい。   <カノエラナ> ◆4th Single「Queen of the Night」 2023年11月1日発売   <収録曲> 01. Queen of the Night 02. ヒカリ 03. ハニーホリック

    2023/11/06

  • 有華
    「絶対がない」からこそ恋は面白い。
    「絶対がない」からこそ恋は面白い。

    有華

    「絶対がない」からこそ恋は面白い。

     2023年10月25日に“有華”がMajor 1st Full Album『messy bag』をリリースしました。今作は、中身がごちゃごちゃに入っているバッグという意味で、ごちゃごちゃしている女の子のカバンのようにいろんなテイストの楽曲が詰まっているアルバムとなっております。新曲を含む全11曲を収録!    さて、今日のうたコラムでは“有華”による歌詞エッセイを2週連続でお届け! 今回は第2弾です。綴っていただいたのは、収録曲「 恋ごころ 」にまつわるお話。誰しもに当てはまる正解はないし、絶対もないのが恋。だからこそなかなか「好き」を伝えることができない。そんなあなたへ。この歌詞とエッセイを受け取ってください…! 恋をすると いつもの景色が180度違って見えたり ちょっとした言葉で心が浮いたり落ちたり 名前を呼ばれるだけで頭から声が離れなくなったり 普通だったら、いつもだったらの 私がどこにもいなくて 急にどこから現れたかもわからない迷子の私が登場し物語が始まる。   決まった道があるわけもなく 坂道や急カーブの道、時には真っ暗なトンネルもくぐったりして。 そしてたまに案内板が出る。 「こちらの道の方が近道になりそうですよ。」 確実な言葉は書いていない。 今までこの道を通った人にとって近道だった事が多いから ただそれだけ。倍率の話だけで書いてある。 答えがないのは相手が皆違うから。 絶対がないのだ。   そしてまた道に迷っていると 「りんご食べますか?」とたまたま出会った タイプの子が声をかけてくる。 そしてまんまと食べると倒れ込んでしまったり すごく不味かったりする。 体が弱っている時を狙って 優しい言葉をかけて大事な体、物だけを奪ったり そして捨てられたり。 目先の幸せを取ると痛い目を見る事がある。 絶対がないのだ。   でもその「絶対がない」からこそ 恋は面白い。   急展開して目をあけたらゴールに辿り着いていたり あと少しのところで振り出しに戻ったり 先が見えないからこそ楽しむ事ができる。   そして、人を好きになるからこそ 自分を知る事ができるのだ。   そんな気持ちを書いた歌が「恋ごころ」である。   まだまだ曲の中には書ききれなかった 「恋をするからこそ、、、」の心はたくさんあった。 でも、何より大抵の人が立ち止まるのは 「好き」が伝えられない事だ。 たった2文字なのに、1秒以内に言える言葉なのに 本当に好きな人には言えない。 だからこそ、この曲で伝えるも良し。 勇気をもらうのも良し。 好きな気持ちに気づくのも良し。 自由に受け取って欲しい。   何千年も前から今もそしてこれからも この世から去ったとしても「恋」は続いていく。 迷子になったとしても、傷だらけになったとしても それほど誰かを好きになり、愛することは 生きていく上で一番と言っていいほど 生きる意味を教えてくれる事だと私は思う。   <有華> ◆紹介曲「 恋ごころ 」 作詞:有華・内澤崇仁(androp) 作曲:内澤崇仁(androp)  ◆Major 1st Full Album『messy bag』 2023年10月25日発売   <収録曲> 01.Partner 02.Bestie 03.Baby you 04.恋ごころ 05.#Me 06.HAPPY DATE 07.Darling Darling 08.キミエール 09.ずるいね。 10.Gentleman 11.Baby you -Reprise-

    2023/11/02

  • reGretGirl
    この言葉をもらったから僕は大丈夫だ。
    この言葉をもらったから僕は大丈夫だ。

    reGretGirl

    この言葉をもらったから僕は大丈夫だ。

     2023年11月1日に“reGretGirl”がMajor 2nd EP『告白e.p.』をリリースしました。『生活e.p.』以来約2年ぶりとなる、「告白」がキーワードになった5曲入りEP。失恋に関する曲を多くリリースしているreGretGirlですが、今回は恋愛に限らず、「思いを伝える」という大局的な意味で、幅広い層に聞いてもらいたい作品となっております。    さて、今日のうたコラムではそんな“reGretGirl”の平部雅洋による歌詞エッセイをお届け! 綴っていただいたのは、収録曲「 月の色 」にまつわるお話です。ずっと“友達”だったふたり。ある日の彼女からの“告白”とは。そして僕からの“告白”とは…。今回は音声版もございます。本人の朗読でもエッセイをお楽しみください。 この度、我々reGretGirlは本日11月1日に『告白e.p.』をリリースいたしました。“告白”をテーマにバラエティに富んだ渾身の5曲が詰まっております。 今回、この今日のうたコラムではそのE.P.から「月の色」に纏わる文章を掲載させていただきます。是非ご一読ください。       高さや時間、満ち欠けで月の色は違って見える。昼間に見える薄い月は白だったり、真夜中に見る低い月は濃い黄色だったり様々だ。日によって色々な表情をもつ月は、僕ら二人の関係に似ている気がした。   二人でいると居心地が良い。くだらないことでゲラゲラ笑い合え、無言が続いても気まずく思わない。意見が食い違うこともなく、共通の趣味も有る。食の好みも合う。まるでドとミ、隣同士のパズルピース。綺麗に噛み合わさり調和し合う関係。そんな僕と彼女は互いを「友だち」と呼んでいる。   ただ“友だち”と呼ぶけど少し近い気がしていて、“恋人”と呼ぶには違和感がある。特別な感情を抱きながら、互いに他に恋人がいても、嫉妬したり独占したいとは思わない。不思議な力で引き合わされた二人はいったい何なのだろうか。   この曖昧な関係が人間臭くて僕は好きだった。世の中白か黒かハッキリしていることの方が少なく、5段階評価の2~4みたいなことが大概だ。オラついているヤンキーが動物に優しかったり。温厚な人が平気でゴミをポイ捨てしたり。そんなうまく形容のできない所が優柔不断な僕たちみたいで良いなと思っていた。   今、彼女に告げられた「結婚することになった」という、自分は経験をしたことのない未知の言葉を目の前に少し困惑している。恋人がいるのは知っていたし、十分あり得る話しだと分かっていたはずなのに。祝福の気持ちももちろんある。ただ本音を言うと少し寂しく思っている。   会えなくてもずっと何処かで通じ合っていると思っていた二人の関係が、結婚を機に少し変わってゆく気がした。だから最後にずっと心の奥底に秘めていた思いを伝えた。   「結婚おめでとう。今更言うのアレだけど、僕らいつか一緒になると思ってたよ」   「ありがとう。もしかしたら私たち前世で一緒だったのかもね」   この言葉をもらったから僕は大丈夫だ。 もう今この気持ちが愛情だとか友情だとかどうでもいい。大切な人には変わりないのだから。   今夜見上げた月の色は、見たことのない赤だった。   <reGretGirl・平部雅洋> ◆紹介曲「 月の色 」 作詞:平部雅洋 作曲:平部雅洋 ◆Major 2nd EP『告白e.p.』 2023年11月1日発売   <収録曲> 1. ページワン 2. バブルス 3. ワールド 4. マイフェアレディ 5. 月の色

    2023/11/01

  • 新山詩織
    夏の終わり
    夏の終わり

    新山詩織

    夏の終わり

    聞くひとの心を捉えて離さない、染み入る歌声と歌詞が多くのリスナーを惹きつけるシンガーソングライター・新山詩織。そんな彼女が2023年4月17日にメジャーデビュー10周年を迎えました。そして7月5日には10周年記念アルバム『何者 ~十年十色~』をリリース!    さて、今日のうたコラムでは、メモリアルイヤーを記念して“新山詩織”による歌詞エッセイを1年を通じ、12ヶ月連続でお届け!今回は第11弾です。夏から秋にかけて変化してゆくこの期間、新山詩織の心に渦巻く感情は…。今回も音声版がございます。本人の朗読でもエッセイをお楽しみください。 漢字の見た目がそうさせるのか 言葉の響きがそうさせるのか   夏から秋にかけてのこの期間は とてもセンシティブな気持ちになりやすい。   とんでもない暑さのなかで 長い時間を過ごしていたぶん   急にそれが和らぎ涼しくなると その変化に体や心が追いつかない   でも切り替えないといけない でも上手くいかない…どうしたものかと。   なんとなくそれは 人間関係にも似ている気がする。   あの頃は当たり前のように一緒にいたし わざわざ予定なんて組まなくても、自然と通じ合い 顔を合わせば、他愛のない会話をして何時間も経っていた   けれど、何がきっかけだったのかも 特に分からないまま、距離はどんどん開き 気づけば、互いに会うことも連絡を取り合うことも無くなった。   正直、そんな人が割といる。   今すごく会いたいな、というわけではないけれど その些細な幾つもの変化を振り返るたびに   寂しさなのか、前に進む勇気なのか 懐かしさを覚えるような、いろんな感情の渦の中にいる。   “夏が終わり 秋の香りがする”   今回のアコースティックツアーでも 「 Smile for you 」の歌詞を変えて、各地で歌いながら 今まで出会ってきたいろんな人たちの顔が、目の前に浮かんできた。   詩織 ◆新山詩織 4th ALBUM『何者 ~十年十色~』 2023.7.5 RELEASE! https://niiyama-shiori.com/cat-info/2023/04/17/2553/ ◆イベントライブ出演情報 『ハピコレ!!vol.478』  11/13(月) 六本木unravel tokyo OPEN 18:30 / START 19:00 出演:新山詩織 / 上野優華 / 初音 / ラストランプ(Aco set)  チケット料金:\3,500(D別)   チケット予約受付中! tiget.net/events/271087   ◆今年もデビュー記念日【12月12日】にLIVEが決定! 新山詩織 Live 2023 『NEXT PAGE』 日時:12月12日(火)OPEN 18:30 START 19:30 会場:東京・渋谷 WWW   https://www-shibuya.jp/ チケット料金:オールスタンディング(入場整理番号付き) FC会員限定チケット(特典付き)7,000円(税込)※ドリンク代別 一般チケット 5,500円(税込)※ドリンク代別 サポートメンバー:和久井沙良(key),イシイトモキ(gt),まきやまはる菜(ba),山近拓音(dr)   チケット一般発売/11/11~受付   詳しくは新山詩織オフィシャルHPまで! https://niiyama-shiori.com

    2023/10/31

  • Sano ibuki
    視界は不良が、心の良好。
    視界は不良が、心の良好。

    Sano ibuki

    視界は不良が、心の良好。

     2023年10月18日に“ Sano ibuki ”が3rd Mini Album『革命を覚えた日』をリリース! 昨秋リリースしたMini Album『ZERO』以来、約1年ぶりとなる新作。3月「眠れない夜に」、6月「下戸苦情」、そして8月に発表した「少年讃歌」の新曲3曲をはじめ、MBSほかドラマシャワー『ワンルームエンジェル』エンディング主題歌として書き下ろした「久遠」を含む全6曲を収録したアルバムとなっております。    さて、今日のうたコラムではそんな“ Sano ibuki ”による歌詞エッセイを3週連続でお届け! 今回が最終回です。視力が落ちて朧げな世界。それでも Sano ibukiが眼鏡をとって世界を見つめるその理由は…。ぜひ今作と併せて、エッセイをお楽しみください。 眼鏡をとって、世界を見つめている。   それは僕にとっては自然なことで、朧げな世界が当たり前だ。かすんでいて、水彩絵の具が滲んだような、その世界はあまりにも綺麗に見える時があります。 汚いものなんて、一つもないような、気持ちになる時があります。でもそれって汚いものに蓋をしているだけで、何も見ていないだけですよね? と言われればその通りで、ぐうの音も出ないのです。 なのに何故、それを続けるのか。 これが僕の逃避行のやり方なんだと気づいたのはここ最近のことでした。   視力が落ちたのは小学四年生の頃でした。 僕は普段からテレビゲームに齧り付いて、図書館で本の虫となって、薄暗い部屋で夜な夜な誰にも見せない物語を作っていたので、視力が落ちるのは時間の問題だったと思います。何より、クラスメイトがこれみよがしに眼鏡をかけている姿を羨ましくも思っていたので、初めて黒板が霞んで見えなくなった時、これで遂に眼鏡を買ってもらえる、とうきうきしたものでした。 今思えば、なんて馬鹿だったのかと頭を抱えてしまいます。   一度視力が落ちてしまえば、後は早いものでたった一年で眼鏡をかけないと日常生活が難しいところにまでなっていました。この頃、僕はクラスメイトから除け者にされていました。詳しくは書きませんが、意地悪もされていましたから学校という社会に対して心の底から嫌悪感と“??”感を覚えていました。   だからといって、誰かに助けを求めることはしなかった。それは自分が惨めに感じるとか、恥ずかしいとか、認めたくないとかそんな感じだったと思いますが、とにかく自分が変われば、世界が変わるんじゃないかと信じて止まなかった世界が、実は何も変わることなんてないし、汚れていて、誰かの揚げ足ばかりとる世界なんだと知ってしまったのです。   諦めて、期待しなくなれば、存外一人でいることは簡単なことでした。かといって逃げる場所がなければ、心を保てませんでしたから、そんな自分が逃げたのは視力が落ちた朧げな世界だったのです。   人と話すことも怖くなっていたのに、目の前の肌色の何かが揺れているだけなら会話もできたし、なにより塵やゴミに気づけない僕の視界はあまりにも美しいものしか映さないようになっていました。 そんな世界に慣れきってしまって、そのうち視界が良好な世界が何処かで怖いと感じるようになりました。   コンタクトレンズを付けて、眼鏡を付けて、世界を眺めている時間より、自分一人以外、人間なんて存在していないような世界の方が安心出来るようになっていたのです。これではいけないな…と、外の世界に触れたい。と勇気を振り出した瞬間が、音楽を作り始めた瞬間でした。   視界で繋がることのできなかった誰かとの世界と音で繋がりたい。そんなことを思い、書き殴っていました。   最近、視力がさらに落ち、今では朧げどころか色でしか判断出来なくなってしまって、転ぶことも増えましたが、未だに良好な視界でいる時間より、ぼやけた世界にいることの方が多いです。でもちゃんと、窓にこべりついた水滴の汚れからも、手荒れがひどい手からも、誰かが置いていった缶コーヒーのゴミからも逃げずに見つめることが出来るのです。 現実逃避の先で、現実を受け止めることができるきっかけを貰えることもあると思うのです。 だから僕は逃げることも、正しい姿で美しいと今は思えるのです。逃げてもいいよ。とよく歌うのはそういうことなのです。   <Sano ibuki>   ◆3rd Mini Album『革命を覚えた日』 2023年10月18日発売 <収録曲> 01. 少年讃歌  02. 罰点万歳  03. 下戸苦情  04. menthol  05. 眠れない夜に  06. 久遠 <bounus track>※CDのみ 07. エイトビート

    2023/10/30

  • tonari no Hanako
    “記憶とは呪いである”という持論
    “記憶とは呪いである”という持論

    tonari no Hanako

    “記憶とは呪いである”という持論

     2023年10月11日に“tonari no Hanako”が新曲「金木犀の花の名を」をリリースしました。金木犀の甘い香りを教えてあげれば、金木犀の香りと共に私を思い出す。次の秋、別の人がそばにいても私はあなたの脳に咲き続ける。そんな呪いをかけた歌。少し狂気的にも愛を伝える歌詞、疾走感と共に力強さのあるサウンドで魅せる1曲となっております。    さて、今日のうたコラムでは“tonari no Hanako”のame(Vo.)による歌詞エッセイをお届け! 綴っていただいたのは、新曲「 金木犀の花の名を 」にまつわるお話です。みなさんには過去の記憶が呼び起される特定の“香り”ってありますか…? また、今回は音声版もございます。本人の朗読でもエッセイをお楽しみください。 過去の記憶を呼び起こすトリガーの最たるものは“香り”だと思う。   初恋の幼馴染がいつも学校でつけていた香水は、 今でも街でその香りとすれ違えばすぐにわかるし、 雨上がりの香りがふっと舞う日には、 「雨の匂いする」って笑い合ったあの人を思い出す。 ベビーパウダーの香りが舞えば、実家の幼き日へと脳がトリップするし、 塩素の匂いなんかしようもんなら、小学校のプールが目の前に現れる。   香水も雨もベビーパウダーも塩素も、 きっと私が生きているうちに絶滅することはないだろうから、 私は一生その香りに付随する記憶を思い出したり忘れたりしながら、生きていくことが確定している。 香りと良い思い出が結びついていれば何も問題ない、むしろロマンチックだ。 だけど、今はもう思い出したくもない人や、黒歴史のような事件と結び付いているともうそれは悲劇以外の何者でもない。 昔は大好きだった香りも、色々な人生経験を経ていく中で苦い思い出と結び付いてしまうこともある。 香りと記憶を切り離して洗い流せたらいいのに、そういうわけにもいかない。 逆に、消そうとするほど強く刻み込まれるような気がして、恐怖すら感じる。     10月上旬の昼下がり、私はとある男性と駅までの道を歩いていた。 ふと舞う甘い風。 甘ったるいようで凛とした、懐かしい香り。 その時、隣から声が聞こえた。 「この甘い花は何?」 この人は金木犀を知らないのか、と一瞬思ったけれど、 男性が花の名前を知らないことは珍しいことではないと思った。 「金木犀だよ、毎年秋に咲く」 「ああこのオレンジのが金木犀ってやつか! 覚えたわ」 「来年にはどうせ忘れてるでしょ」 「いや思い出せる、甘いオレンジの花、金木犀! たぶんね」 そんな会話をした時だ。 ふと脳裏に浮かんだことがある。   この人はもしかしたら、来年も金木犀の甘い香りに触れた時、 その花の名を思い出すと同時に、 その名を教えた私のことも思い出すんじゃないだろうか、と。   もし私のことを思い出さなかったとしても、 私が授けた花の名が、あなたと一生を添い遂げてくれるんだろうな、と。   滅多に触れることのない香りであれば、思い出されることもないだろうけど、 ここ日本で生き続ける限り、金木犀は毎年秋に必ず甘い香りを放ちながら街中に咲く。 香りと共に遺した花の名と記憶は、永遠に巡る四季に乗って、来年も再来年も、二十年後までも、 この人の中に咲き続けるのではないか。   なんだか記憶って呪いみたいだな、って。   きっと来年の秋には、私じゃない他の誰かがこの人の隣にいるんだろうけど、 せめて、自分の一部を相手の中に遺したいと思うのは、たぶん人間の本能だ。たぶん。 そして、何かを教えるということは、相手の中に何かを遺すということだ。   全て捧げて欲しいとは言わない。 他人の心は変え難いことも、交わらない未来があることも解っている。 ただ、ほんの少し、今世で生きる限りの時間だけ、思い出すキッカケを遺させてほしい。   人は忘れられた時に死ぬ、とよく聞くけれど、 であれば思い出してもらうためのトリガーを相手の脳内にこっそり仕込めばいい。 それくらいは可愛い愛錠として大目に見てほしいものだ。     「ちなみに他に知ってる花の名前はある?」 という私の問いに 「うーん、紫陽花と向日葵と、桜、、くらい、全然知らない」 と答えたので、 次の季節は花屋に並ぶポインセチアを覚えてもらおうと密かに思っています。   <tonari no Hanako・ame> ◆紹介曲「 金木犀の花の名を 」 作詞:ame 作曲:ame 

    2023/10/27

  • 有華
    「Baby you」を初めて聞いた日は。
    「Baby you」を初めて聞いた日は。

    有華

    「Baby you」を初めて聞いた日は。

     2023年10月25日に“有華”がMajor 1st Full Album『messy bag』をリリースしました。今作は、中身がごちゃごちゃに入っているバッグという意味で、ごちゃごちゃしている女の子のカバンのようにいろんなテイストの楽曲が詰まっているアルバムとなっております。新曲を含む全11曲を収録!    さて、今日のうたコラムではそんな“有華”による歌詞エッセイを2週連続でお届け! 今回は第1弾。綴っていただいたのは、収録曲「 Baby you 」にまつわるお話です。初めてこの曲に出会った日の衝撃。内澤崇仁(androp)との制作秘話。そしてリリース後…。ぜひ改めて歌詞と併せて、エッセイをお楽しみください! 「Baby you」を初めて聞いた日は 駅のホームで家路に着く時だった。 今からもう電車に乗るという時に再生して その後5、6本は電車を見送る事になった。 それほど私の中で衝撃的な音楽だった。   初めて聞いたその瞬間から 「べびゆっべびゆっ」のメロディ、歌詞が 頭から全く離れる事は無く、自然と体も動き出し 笑みが溢れてしまう。そんな曲だった。   よくヒットソングが出た後のインタビューで アーティストが「最初聴いた時稲妻が走った」とよく言うけれど、本当の事なんだと実感した。 最初の衝撃が今も忘れられない。   そこからあれよあれよと言う間に制作が進み 歌詞制作期間に入った。 元々内澤さんのデモはあったものの 私も制作に加わり“恋する女の子の気持ち”を詰め込みに詰め込んだ。 たった2文字なのに「すき」が言えない気持ち 恋をする事は楽しいはずのに苦しい事ばかりの気持ち とにかく込めれる気持ちは散りばめた。   そして、レコーディングの日。 初めて内澤さんとお会いする日だった。 とにかく緊張していた私はレコーディング室に入ったり、出てみたりうろちょろしていた。 そこへ内澤さんが、両手にいっぱいのパンを抱えて入ってきた。 そして笑顔で「おはようございまーす!」と挨拶をして下さって一気に心が緩んだ。 だってあの内澤さんが幸せそうな笑みで両手いっぱいにパンを抱えていたから。笑 なんてキュートな人なんだと思った。   レコーディングが始まってからは歌うニュアンスや 歌詞も最後の最後まで考えていた。 相談を投げかける度に 「とっても良い!」と励まし、讃えてくれるのが内澤さんだった。 その言葉がなかったらあんな跳ねた可愛い声は出なかったと思う。   そしてリリースが近づいていくたびに チームの中でも「たくさんの人にこれは届く!」と口にする人が増えていった。 メジャーデビュー曲でもあったからプレッシャーは果てしなかった。 リリースしてからは、SNSを毎日フル活用した。 とにかく一度でも耳に届けば離れないだろうと思ったからだ。 しかし、リリースしてから2週間が経っても中々反応はなかった。 もうだめかな、、、と思った日 友達から「とりあえずご飯食べようよ!」と連絡が入った。 そして友達の家に向かい、ウーバーイーツを注文して待っている間 友達が「Baby youの振付覚えたし一緒に踊ろうよ!」と言ってくれて、ただ楽しくダンスした動画を撮影して、せっかくならと思い投稿をした。   そしてその動画が火種となりバズが起こった。   あの時、友達が言わなければ、浮かない顔をする私に手を差し伸べてくれなければ、あのバズは起こらなかったかもしれない。   そこから瞬く間に日本を飛び越えて世界まで広まってくれた。   「Baby you」が出来るまでを振り返るといつだって、どの瞬間だって、私1人ではなかった。常に私に手を差し伸べてくれる人に囲まれていた。そんな恵まれた音楽人生は初めてだった。   これからも手を掴みながら 差し伸べながら音楽を楽しんでいきたい。   <有華> ◆紹介曲「 Baby you 」 作詞:有華・内澤崇仁(androp) 作曲:内澤崇仁(androp)  ◆Major 1st Full Album『messy bag』 2023年10月25日発売   <収録曲> 01.Partner 02.Bestie 03.Baby you 04.恋ごころ 05.#Me 06.HAPPY DATE 07.Darling Darling 08.キミエール 09.ずるいね。 10.Gentleman 11.Baby you -Reprise-

    2023/10/26

  • コアラモード.
    10年後の自分が聴いたときを想像してみる。
    10年後の自分が聴いたときを想像してみる。

    コアラモード.

    10年後の自分が聴いたときを想像してみる。

     2023年10月25日に“コアラモード.”が約5年ぶりのオリジナル・アルバム『COALAMODE.3 ~Blue Moment~』をリリース! 今作には、TVアニメ『俺だけ入れる隠しダンジョン』エンディングテーマ「ネモフィラ」をはじめとしたアニメタイアップ曲や、TVCMソングなど多数タイアップ曲が収録。彼らの多面的でバラエティに富んだ楽曲たちを楽しめる一枚となっております。    さて、今日のうたコラムではそんな“コアラモード.”による歌詞エッセイを4週連続でお届け! 今回が最終回。執筆を担当したのは小幡康裕です。綴っていただいたのは、収録曲「I'LL BE」にまつわるお話。ずいぶん前から温めていたこの曲を、改めて聴き返してみたとき思うことは…。ぜひ楽曲と併せて、エッセイをお楽しみください。 自分たちの「音楽性」とは、どういったものだろうか? 今でこそリリースしてきた作品群そのものが説明になるが、今から10年ほど前、コアラモード.結成当初―ほとんど持ち曲がなかった我々は、自分たちが生み出す音楽がどういった特徴をもつのか、その作品で世の中にどうアプローチしていくのか、客観的に捉えるための材料を持ち得なかった。   というわけで、グループを結成こそしたものの、まずは一にも二にも曲作りをしなければ始まらない!ということで、自分たちに「1週間に1人7曲ずつ作ってくる」というノルマを課すことにした。すなわち、単純計算で1曲/1日のペースで作らなければならないわけだが、こんな作り方を始めると、曲作りが毎日書き留める「日記」のようになってくる。   日記のような作品を素のままに人に見られる(音楽として聴かれる)状態にする……というのは、心の深層を開けっ広げにするかのような痛い恥ずかしさを伴うことなので、そこから格好がつく作品にするために、ある時はどこか他人事っぽく角度を変えてみたり、ある時は直接的な表現を避けて回り道をしてみたりする。   そういう「表現の奥行き」を探す行程もクリエイティブな行為で、往々にして時間がかかるものなのだが……いざ「1日1曲」のペースで制作をしていると、何はともあれ時間がない。取り急ぎは肝要な部分を端的に表現するゼロイチの行程に全力を注ぐことになるのだ。つまり「カッコつけてる余裕がない」とも言える…。   じゃあ、そんなノルマを課すのは止めたら? とお思いになるかもしれないが、こんな具合に、1曲作ったらまた次の曲……そんなペースで千本ノックを繰り返す中で生み出された曲の断片たちは、今振り返るとどこか日記的で、赤裸々で、無垢だ。その開けっ広げな無垢さというものは、時として、ストレートの速球のような説得力を持つ。   今回紹介する「I'LL BE」という楽曲も、日記のように楽曲を作っていた2014年頃にデモの第一稿が仕上がっていた、ずいぶん前から温めていた楽曲だ。   <愛されたいと願っていて でも 傷つくのが怖くって ぎこちない笑顔 振りまいて ここまで来たけど 本音をどっかで偽って 小さな居場所 守ったって どうしても 虚しさは募った>   この楽曲の冒頭に記されたこの一連の文は、自分が物心ついた頃からずっと抱えているコンプレックスそのもの。普段生きるコミュニティの中の小さな居場所を守るために、本音を偽り作り笑いを続ける自分が嫌で仕方なかった……という、ある種のモノローグのような章である。   これはまさに赤裸々な内省で、日記のようにしたためた直球の心の深層だ。本来であれば、もっとカッコつけようと努めたであろうものを、見てくれを繕っているほど余裕のないこの頃の歌詞作りが、かえってこの無垢な作風を助長したのだと思う。   そして、デモの第一稿の作成からおよそ9年経った現段階で、いくつかのブラッシュアップを経て正式にレコーディングしなおしたこの曲をあらためて聴きかえすと、嘘偽りない「自分自身」が純度高く表現できてしまっているからなのか、妙な説得力であったり、ぱっと曲を聞いた時に飛び込んでくるメッセージのパワーが高いな、と驚くのであった。   今作『COALAMODE.3 ~Blue Moment~』は、5年ぶりのオリジナル・アルバムであると同時に、メジャーデビュー以前から温存していた楽曲群も多く収録されている。   ある程度活動を続けてきて、テクニックや経験値をベースにした安定した曲作りは出来るようになったし、最新こそが最善でありたい、と常々思っている。けれども、過去の曲作りを見返して、自分の作品の無垢さに驚きつつも、その説得力や、悔しいけれど今では持ち得ない角度の表現に学ばせられる部分が多くあった。それこそ、まるで日記を見返すような感覚かもしれない。   そして、今回の自分たちの最新作を、10年後の自分が聴いたときを想像してみる。今の自分のクオリティをゆうに飛び越えていてほしいなという気持ちと、「あの頃の俺たちも、イイな」と思わせてやりたい、というふたつの願いが同居している。   このエッセイを10年後の自分が読んだとき何を思うのだろう? そんな想像を膨らませながら、さらには向こう10年のコアラモード.の展望にもわくわくしながら、この文を結ばせていただく。   <コアラモード.小幡康裕>   ◆オリジナル・アルバム『COALAMODE.3 ~Blue Moment~』 2023年10月25日発売   <収録曲> 1.ネモフィラ 2.ラッタッタラッタ 3.アンダンテ 4.わたしの願いごと 5.思い出コレクション 6.雨上りには好きだといって 7.ユラユラリカ 8.ビデオテープ 9.ビューティフルデイズ 10.I‘LL BE 11.カンパイ! 12.あなたに会えて 13.はるつげどり

    2023/10/25

  • Reol
    恐れずに出逢いたい、これから先にいるさよならたちに。
    恐れずに出逢いたい、これから先にいるさよならたちに。

    Reol

    恐れずに出逢いたい、これから先にいるさよならたちに。

     2023年10月18日に“Reol”がニューアルバム『BLACK BOX』をリリースしました。今作には、TVアニメ『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』エンディングテーマ「切っ先」などの既発曲に加え、MONJOE、Geek Boy Al Swettenhamらがサウンドプロデュースした新曲や、YouTubeチャンネル『THE FIRST TAKE』で披露された「第六感 - From THE FIRST TAKE」など全13曲を収録。    さて、今日のうたコラムではそんな“Reol”による歌詞エッセイをお届け! 綴っていただいたのは、収録曲「 さよならのすゝめ、今日のつづき 」にまつわるお話です。あなたにとっての誰かや何かとの“別れ”を思い浮かべながら、この歌詞とエッセイを受け取ってください。 さよならだけが人生だ、ということばがある。このことばを辿ると古くは中国唐の時代、干武陵の漢詩「勧酒」の一節であると出てくる。はるか昔からずっと、人間は別れを経験し別れについて考えてきたのだとよくわかる。   別れ、ということばをきいて思い出すのは。昔の恋人、先生、あの頃の友人、この道、季節、あの人の顔。できることなら今も繋いでいたかった何かとのお別れを繰り返して、そしてその度に前を向こうとして、わたしたちは今日という日に辿り着き息をしている。   出逢うということはいずれお別れをするということなのだとは知らずに後悔を募らせて。こんな思いをするのは二度とごめんだと思ったり、経つ時間がそれを忘れさせたりした。   人は忘れる。忘れてしまうことは一見悲しいことであるように思えるが、この上なく救いでもある。さよならをしたあの日に、少しずつ忘れていく温度に、一抹の淋しさを覚えながらあの別れとは何か、今もまだ考えているところ。   後悔を重ねていくということはそれほどに、惜しめるほどの何かに、誰かに、出逢えた人生でもあるということ。恐れずに出逢いたい、これから先にいるさよならたちに。 さよならのすゝめ、今日の続き <Reol> ◆紹介曲「 さよならのすゝめ、今日のつづき 」 作詞:Reol 作曲:Reol・MONJOE・Hiromu(INIMI) ◆ニューアルバム『BLACK BOX』 2023年10月18日発売 <収録曲> 01. Final Call 02. TAKE OFF 03. SCORPION 04. 綺羅綺羅 05. -Neo Nostalgia- 06. secret trip 07. さよならのすゝめ、今日のつづき 08. 切っ先 09. -#000000- 10. DDD 11. 煽げや尊し 12. 赤裸裸 13. 第六感 - From THE FIRST TAKE  

    2023/10/24

  • Sano ibuki
    ちくり
    ちくり

    Sano ibuki

    ちくり

     2023年10月18日に“ Sano ibuki ”が3rd Mini Album『革命を覚えた日』をリリース! 昨秋リリースしたMini Album『ZERO』以来、約1年ぶりとなる新作。3月「眠れない夜に」、6月「下戸苦情」、そして8月に発表した「少年讃歌」の新曲3曲をはじめ、MBSほかドラマシャワー『ワンルームエンジェル』エンディング主題歌として書き下ろした「久遠」を含む全6曲を収録したアルバムとなっております。    さて、今日のうたコラムではそんな“ Sano ibuki ”による歌詞エッセイを3週連続でお届け! 今回は第2弾です。みなさんは胸が“ちくり”と痛む、という経験をしたことはありますか? なぜ私たちは“ちくり”を感じるのか。“ちくり”とは一体どんなものなのか…。今作と併せて、エッセイをお楽しみください。 胸がちくりと痛む。という経験をしたことがある人はどれくらいいるのだろう。僕はしょっちゅうある。   がんばって育てた紫陽花が枯れてしまった日に。 地元の駅で、母校の制服を着た学生に自分を重ねた時に。 ライブの後のひとりぼっちの帰り道に。 ずっと隠していた嘘がバレた時に。 大切だった人が吸っていた、たばこの匂いを嗅いだ時に。 初恋の人とよく似た姿の人を見かけた時に。   これら、情動反応という現象らしいです。   全身に血液と酸素を送って、逃げるにせよ戦うにせよ、生き抜く行動を取るための手段で、特に脳と筋肉の血流が増すらしいです。感覚を研ぎ澄まし、生存するための行動を取る態勢に、全身が瞬時にセッティングされ、血液を流す装置の心臓の辺りが痛むみたいです。   …なんだか分かるのだけれども、分からないような、要領を得てないような、そんな気になる説明文ですよね。“ちくり”ってこんな生物として正しい反応なのかなって少し違和感も抱いてしまいます。   そもそもこの“ちくり”大きく3種類存在している気がしていて。一つが出会えてよかったと思うと同時に失いたくないと切に願ってしまった時。もう一つがもう手に入らない大切だったものを振り返った時。そして悪だとわかっていることをしてしまった時。大きくこの三つな気がします。   あ、失った瞬間はちくりではなく、ずきずきとし、見つけた瞬間はばくばくだとしたのでこれらは省いてます。 あくまで“ちくり”だとした時に、どれも僕にとっては生き抜くための事象ではなかったと思うのです。   じゃあ無くてもいいのかというと、そうでもないと言いたい。   生き抜くためなんてたいそうなもんではなく、感情の無駄な部分の煌めいているもので、それは汚くて、酷い部分だとしても人間らしいと言える瞬間でもあって。 僕らは要らないけど、そういう感情の機微に生かされていて、心が揺れて、傷ついて、満たされている。 そういうことに気付ける可能性として、“ちくり”と痛むことがあるんじゃないかと思うのです。   そういう愛すべき無駄の一つな気がするのです。   ちくりとする匂い、音、感触、景色、味。どれも大切な自分を形成している一つで、そして自分が出来ているかどうかは分からないけれど、無駄さえ愛せた時、無駄に惹かれる自分のことも愛せる気がするのです。 蓄積した思い出と共に“ちくり”が肯定してくれると思うと、その事象も愛したいのです。   長くなりましたね。まあ何が言いたいか纏めると、“ちくり”がちゃんとある人生でいたいのです。   <Sano ibuki>   ◆3rd Mini Album『革命を覚えた日』 2023年10月18日発売 <収録曲> 01. 少年讃歌  02. 罰点万歳  03. 下戸苦情  04. menthol  05. 眠れない夜に  06. 久遠 <bounus track>※CDのみ 07. エイトビート

    2023/10/23

  • なきごと
    簡単に人は信じられないってはなし。
    簡単に人は信じられないってはなし。

    なきごと

    簡単に人は信じられないってはなし。

     2023年10月4日に“なきごと”が3曲入り7thデジタルシングル「君と暮らしの真ん中で」をリリースしました。収録曲は、「退屈日和」、「マリッジブルー」、「Hangover」の3曲。さらにリリースに伴い、初のワンマン・ツアーも実施!    さて、今日のうたコラムではそんな“なきごと”の水上えみりによる歌詞エッセイを3週連続でお届け! 今回が最終回です。綴っていただいたのは、収録曲「 Hangover 」にまつわるお話。この体に残る感覚の正体は…。さらに今回は音声版もございます。本人による朗読でもエッセイをお楽しみください。 10月4日になきごとから3曲リリースされた。 退屈日和、マリッジブルー、Hangover。   先週は、マリッジブルーについて歌詞解説しました。 早くも最終週。 ここまでお付き合いいただきありがとうございました。     本日は、Hangover。 直訳は二日酔いです。   二日酔いになったことない方も 体の中を巡るモヤっとした気持ちと 重ねてお楽しみください。       M-3“Hangover”     体は正直だ。   酷使すれば悲鳴をあげる。   肉体的な運動は筋肉痛を呼ぶし   酩酊的な飲酒は二日酔いを呼ぶ。     体の真ん中がぐるぐるして   倒れ込んだ暗い部屋   冷たいフローリングが心地好い。     気付けば朝日がカーテンをすり抜けて   体へ射し込む。   意識はあるのにまだ寝ているような。     昨日の会話を思い出す。   あー、言わなきゃよかったって後悔も   胸を動かされた言葉も   全て全て、残っている。     後味の悪い貰い物の言葉も   体を駆け巡る気持ち悪さも   少しの期待と、ときめきも。     ただただ身体中に張り巡って   どうにも抑えようのない気持ちが   込み上げてくる。     あぁ、そうか、   この体に残る感覚は   君と過ごした時間か。       ━━━━━━━━   3週にわたって歌詞エッセイをお届けしましたが いかがでしたでしょうか。   今作はいつにも増して 非常に素直でまっすぐでひねくれた 水上えみりらしい歌詞です。   自由に解釈をして あなたが思った通りに聞いて欲しいです。   水上自身、聞いてきた曲が 意味が汲み取りづらい歌詞だったりして。   ただ、ずっと聞いてると 同じ境遇になった時に 言葉の通り“腑に落ちる” そんな瞬間があります。   まるで知恵の輪が外れる時のような なくしたパズルのピースをベッドの下で見つけた時のような あの子とあの子付き合ってたんだ~って知らされた時のような。   なきごとの曲を聞いたあなたが。 この歌詞難しいなって 思ってくれたあなたが。   “ストン” という感覚を味わってくれるその日まで なきごとの曲を愛してくれますように。   <なきごと・水上えみり> ◆紹介曲「 Hangover 」 作詞:水上えみり 作曲:水上えみり   ◆7thデジタルシングル「君と暮らしの真ん中で」 2023年10月4日発売   <収録曲> 1. 退屈日和 2. マリッジブルー 3. Hangover

    2023/10/20

  • KALMA
    僕はそんな人生を「ムソウ」と呼ぶ。
    僕はそんな人生を「ムソウ」と呼ぶ。

    KALMA

    僕はそんな人生を「ムソウ」と呼ぶ。

     2023年10月18日に“KALMA”がミニアルバム『ムソウ』をリリースしました。今作には、リリース済みの楽曲に加えて未発表の「モーニングラブ」「アイス」「意味のないラブソング」「ムソウ」を含む全8曲が収録。さらにミニアルバム発売を記念したリリースツアー“KALMA one man tour 2023~2024「ムソウニナラス」”も開催が決定!    さて、今日のうたコラムではそんな“KALMA”の畑山悠月による歌詞エッセイをお届け! 綴っていただいたのは、今作『ムソウ』全収録曲それぞれの歌詞にまつわるお話です。ぜひ、歌詞と併せてエッセイをお楽しみください。 1.「 ABCDガール 」   学校イチのマドンナ。   話したい。声をかけたい。交わりたい。   声をかける勇気が無いわけではない。   「バンドやってて~…」なんて言って近づこうとしたって、多分振り向いてくれない。そんなことはわかってる。   僕がやってるバンドのことなんて絶対知らない。   “あの子”と僕とじゃ生きてる世界が違うんだろうなって思ってた。   どーせ、醜い“アイツ”とくっつくんだろうって思ってた。   けど、現実では話せなくたって、 夢の中で逢えたら嬉しいな とか、 よくある歌詞みたいなことを思ったりした。   ただ、夢は掴めるものだけど、操れるものではない。   だから、ほんとに奇跡みたいな可能性にかけて もし夢で逢えたらその時は 好き勝手させてください。   飲めないビールを20杯いけちゃうくらいの深いやつ   2.「 モーニングラブ 」   楽しい時も、悲しい時も 「全部夢だったらいいのに」 なんて考える時間がある。   朝起きて夢から醒めたとき この腕の中で 幸せそうな顔してスヤスヤ寝てるあなたがいる。   確かにこの目で見えている。 確かにこの耳であなたの寝息が聞こえている。 確かにこの手でかわいいあなたの顔を触っている。 確かにこの指であなたの綺麗な髪の毛をいじっている。   なのに、これも全部夢なのかもしれない  って そんなこと考えたらキリがないけどさ、 ほんとにそうかもしれないとかさ、 思っちゃったりするくらい 理解が追いつかないくらい ただただあなたが好き   3.「 デート! 」   私のどこが好き?という質問に対して 彼女を納得させられるような 上手な返しを言えたためしが無い。   「だってまじで全部好きだから~」   って言っちゃうような男だけど、   それは本当にそう思ってるからだよ。     それなりの収入を得て 良さげな雰囲気のレストランに ちょっとは君を連れていけるようにもなった。   ただ、 脂乗りが最高のぶりぶりでぷりぷりな新鮮なお寿司を食べて得る幸せよりも でっかい皿に盛り付けられたなんの腹の足しにもならないような、高級フレンチの一口サイズのパスタを食べて得る幸せよりも   君と食べるラーメンで得る幸せの方が ぼくにとっては “明日も生きるため”の生きがいになる   ラーメンが安いから、ラーメン屋に行くんじゃない。   君と食べるラーメンが美味いから、ラーメンを食べる。   そりゃあ、3万円のお寿司を食べたら そりゃあ、幸せな気持ちになる   ただ、500円のラーメンを食べても とっても幸せな気持ちになる   てことは実質、ラーメンも3万円である。 それを500円で食べさせてもらってる。   そしたら結果的に29500円が浮く。   奇跡みたいな話なんです。   まあそんな話はどうでも良くて   結局なにが言いたいのかって ラーメンは美味しい   4.「 アイス 」   大事にしたいものを「愛」と呼ぶ   その「愛」を吸い込んで、僕は今日も生きてる。   夏の魔法なんて信じない。   ただ不思議なことに 毎年、夏は一年の中で一番 「愛」が溶けやすい季節だ。   いつか終わってしまうってわかってるからこそ 僕は今を抱きしめる。   5.「 夢見るコトダマ 」   こんなことを自分で言うのは変かもしれないけど 昔から、目指してた目標とか夢とか結果を 有言実行してきた人生だった。   高校生の頃、お昼ご飯を食べる時間に友達に 「おれ絶対メジャーデビューするわ」 なんてことを本気で言ってた   もちろん友達は冗談半分で聞いてた(多分)   メジャーデビューなんて、一握りの人間しかできないことはわかっていた。   ただ、運もあって、本当にメジャーデビューできた。   ただ、そんな僕だけど 未だに叶えられてない夢が一つある。   それは、「あの人みたいになりたい」という夢だ。   “あの人”は“あの人”だ。   高一で友達と組んだ3文字のバンド   気付けば少しずつだけど段階を踏んで メジャーデビューしたり 大きいステージ立ったり 憧れのフェスに出たり 会いたかった人に会えたり 欲しかったギターも買えた   ただ未だに“あの人”みたいにはなれてない   夢は、口にすることで叶うと思ってた   僕は「きっと」とか「いつか」って言葉が好きだ   突拍子も無い言葉だし 根拠なんて無いけれど 僕は好きな言葉だ   バンドを始めて8年経つ あの頃は、10年後には誰もが知るバンドになってる なんて妄想してた   けど、やっぱりこの世界で生きていくのは難しい   でもまだ22歳。 人生はまだまだこれから 今までもめちゃくちゃ充実した人生だったし 今だってめちゃくちゃ充実した人生を送ってると思ってる ただ、これから来る未来は もっとすごいことが起こると思ってる   “あの人”みたいになれる日は いつかきっと来ると思ってる   少し前に <根拠の無い自信 それだけで大丈夫さ ワクワクが僕らを待ってる> って歌詞を書いた   本当にそうだと思う こんなこと歌詞にする自分 変だけど、かっこいいと思った   だから僕は 夢見るコトダマに乗せて 今日も今を歌う   僕が“あの人”みたいになれた時 僕も誰かにとっての“あの人”になれるんだと思う   6.「 アローン 」   KALMAというバンドは “今”を歌うバンドだと思ってる。   だから、過去のことはあまり歌わないようにしてた   特に、過去の恋愛のことは 歌いたくなかった   だけど そんな今までの自分の中のしょうもないルールを 突き破りたくなるくらいの 忘れられない恋をした   気付いたらギターとペンを持ってた   その時思った。   過去の恋愛を歌うのも “今”の僕なんだって   「過去」という言葉に囚われすぎていた。   「過去」は「今」だ。   だから、今だから思う過去のことを 歌うと決めた   丁寧に慎重に というよりは ヤケクソになって書いてた   気付いた時には 「こんな歌詞をほんとにおれが書いたの?」 って思うくらい 自分でも信じられないようなダサい歌詞を書いてた   恋人から 友達でもなく赤の他人でもない 他の誰かさん同士に戻ったあの日の帰り道   雨が降ってた   透明な傘を低い位置に持ってた   帰り道を、透明な傘越しに見ながら歩いてた。 視界がぼやけていたせいか 道路に咲いてた青い花が「?」に見えた   帰って、たくさん考えた。   このモヤモヤしている心の花に 寄り添って、見つめて、水をあげても ずっと答えは出なかったあの日の唄。   7.「 意味のないラブソング 」   ここ何年か ぼくにとって大切な人の大切な人が 「死」を迎える瞬間が、多い気がする。   人はどの時代も、いつか必ず息を引き取る   だから僕があまり気にしていなかっただけで 僕が子供の頃も、僕の周りでは人が亡くなっていたんだと思う。     昔よりも大人になってしまったせいか 「死」というものに対しての感じ方・捉え方が変わった。     こっちの声も届かなくなる。   僕からするとあなたはもういないけど あなたからしても、僕はもういないんだね   こちらがいくら喚いたって まるで意味がないんだね   想い続けることしかできないんだね   けど、それが大切なことなんだ。   こちらの勘違いでもいいから あなたに届いてると、想い続けるんだ。   想い続けたその気持ちがいつか 意味以上のモノになるのかなって思った。   じゃあこんな僕に何をすることができるんだろう   ぼくはまだ幸い、 身近な大切な人の「死」を経験していない。   だけど、さっきまで、昨日まで、 普通に息をして暮らしていた大事な人が もう永遠に息をしなくなるという出来事は 本当にいつ訪れるかわからない。   もし僕がその出来事に直面した時 僕のことを救ってあげられるものってなんなんだろうって考えた。   自分で自分を救う唄を書いた。   8.「 ムソウ 」   久しぶりに、これだ!と思う歌詞が書けた。   大きすぎる夢を見たり 東京という街で勘違いしたり 嫌なことが続いて消えたくなったり 喧嘩したり、飯食えなくなったり、 タバコを吸い始めたり、朝から酒飲んだり、 遅刻したり、とびきりの恋したり、   バンドとして考えれば おれら今一番かっこいいなって 無双できてる気がするし   1人の人間として考えれば 夢があるから夢を想って1日1日を過ごして 夢想してるな~自分 と思うし   もうなにもいらないやって、 もうなにもしたくないやって、 さっきまであんなにかっこいいライブをしてたのに 家に帰って1人、無想にもなる。   きっとこの全ての「ムソウ」は 良くも悪くも死ぬまで続くと思う   僕はそんな人生を 「ムソウ」と呼ぶ   <KALMA・畑山悠月> ◆ミニアルバム『ムソウ』 2023年10月18日発売   <収録曲> 1 ABCDガール 2 モーニングラブ 3 デート! 4 アイス 5 夢見るコトダマ 6 アローン 7 意味のないラブソング 8 ムソウ

    2023/10/19

  • コアラモード.
    大事な大事な、あの人からの。
    大事な大事な、あの人からの。

    コアラモード.

    大事な大事な、あの人からの。

     2023年10月25日に“コアラモード.”が約5年ぶりのオリジナル・アルバム『COALAMODE.3 ~Blue Moment~』をリリース! 今作には、TVアニメ『俺だけ入れる隠しダンジョン』エンディングテーマ「ネモフィラ」をはじめとしたアニメタイアップ曲や、TVCMソングなど多数タイアップ曲が収録。彼らの多面的でバラエティに富んだ楽曲たちを楽しめる一枚となっております。    さて、今日のうたコラムではそんな“コアラモード.”による歌詞エッセイを4週連続でお届け! 今回は第3弾。執筆を担当したのはあんにゅです。綴っていただいたのは、収録曲「 ビューティフルデイズ 」にまつわるお話。2019年に書き下ろしたこの曲を、最近ライブで歌ってみて驚いた理由は…。ぜひ歌詞とあわせて、エッセイを受け取ってください。 「ビューティフルデイズ」は、テレビアニメ『逆転裁判 ~その「真実」、異議あり!』のエンディングテーマとして、コロナ禍に入る直前、2019年に書き下ろした楽曲です。   書き下ろしは、ストーリーやキャラクターの関係性を踏まえつつ、その作品のために一から作るのですが、この楽曲はあえて歌詞を抽象的に表現することによって、聴いてくださる人達のこれまでの人生の記憶に寄り添えるように意識して制作しました。   しかし先日、ファンクラブの生配信で久々にこの楽曲を演奏して驚きました。   それはまるで、コロナ禍を経て作った楽曲なのでは? と思ってしまうほど、わたしの中で歌詞の響き方が変わったんです。   これはあくまでも自分の感想ですが、この楽曲を歌っているとき、こんなにひとつひとつの歌詞、メロディー、アレンジ、始めから終わりまで全てに渡って、具体的な意味を持ったのは初めてでした。   自分の中からじんわり湧いてくる切実な感情に、うんうん、と頷くようにして言葉を紡ぎ、マイクに乗せました。 その日のわたしは、歌い終わってもしばらく曲の中に浸かったまま動けませんでした。 まるで別の曲みたい。   この曲をリリースしたときはまだ、コロナという言葉すら知らなかったはずなのに、本当に本当に不思議です。   ライブの中止や、制作の制限、コアラモード.の活動も思うようには進められず… テレビ、SNSでは毎日のように悲しいニュースが飛び交い、いつ自分の身の周りに起きてもおかしくないと、恐る恐る耳を傾けながら過ごした日々。 コロナ禍を通して、家族や親しい人達が健やかでいてくれることが何よりも愛おしく、当たり前ではないと感じたのは、きっとわたしだけではないはず。   この経験を通して絶対に守りたいものや、忘れたくない大切な存在が、以前より実感としてわたし達の心に、強く刻み込まれました。   生きていると、素晴らしい出会いはもちろん、悲しいお別れもきっとありますよね。 でも大切な人が残してくれた言葉って、ずっと聞こえてくるから…嬉しいし、おかしくて笑っちゃうこともある。 あの人だったらきっとこう言うだろうなって。 買い物をしていても、人生の分岐点で迷った時も、ちゃんと教えてくれる。     目には見えないけれど、温かいなにかにいつも守られているような感覚ってありませんか? それはきっと、今まであなたがもらってきた、優しさなんだと思います。 大事な大事な、あの人からの。 < コアラモード. あんにゅ> ◆紹介曲「 ビューティフルデイズ 」 作詞:あんにゅ・小幡康裕 作曲:あんにゅ  ◆オリジナル・アルバム『COALAMODE.3 ~Blue Moment~』 2023年10月25日発売   <収録曲> 1.ネモフィラ 2.ラッタッタラッタ 3.アンダンテ 4.わたしの願いごと 5.思い出コレクション 6.雨上りには好きだといって 7.ユラユラリカ 8.ビデオテープ 9.ビューティフルデイズ 10.I‘LL BE 11.カンパイ! 12.あなたに会えて 13.はるつげどり

    2023/10/18

  • SARD UNDERGROUND
    この日を境に“人生が何倍にも楽しくなった”
    この日を境に“人生が何倍にも楽しくなった”

    SARD UNDERGROUND

    この日を境に“人生が何倍にも楽しくなった”

     来年2024年9月18日に“SARD UNDERGROUND”がデビュー5周年を迎えます(アーティスト写真:坂本ひろ美(Key)、神野友亜(Vo)、杉岡泉美(Ba))。彼女たちは、令和の時代に“ZARD 永遠のスタンダード・ナンバー”を継なぐトリビュートバンド。2019年にZARDの数々の名曲が詰め込まれたトリビュートカバーアルバムでデビュー。そして現在に至るまで、数々のZARDのカバー曲と、坂井泉水の未公開詞によるオリジナル曲の他、ボーカル神野友亜によるオリジナル曲を発表し続けております。    さて、今日のうたコラムではそんなアニバーサリーに向けて“SARD UNDERGROUND”の神野友亜による歌詞エッセイを1年を通じ、12ヶ月連続でお届け!今回は第2弾です。綴っていただいたのは、この時期になると思い出す、小学五年生の頃のお話。みなさんにも、やらずになんとなく諦めてしまっていること、ありませんか…? 十月。   私は夏が大好きなので、暑さが恋しくなる時期です。 この時期になるとよく思い出す、小学五年生の頃のお話をさせてください。   秋から冬にかけて、体育の授業で持久走(1000m)をすることが多かったのですが、私は毎年下から数えるほうが早いくらいの順位で、決して運動が得意とは言えませんでした。 かなり負けず嫌いな私は、毎年恒例でやってくるこの競技が嫌いでした。   小学五年生の冬、例年通り持久走の日がやってきて、憂鬱な気持ちで運動場に向かっているとき、ふと、「一回思いっきり楽しんで走ってみよう」と思ったんです。 そう決めてすぐ、隣にいた友人に「私、一位取るわ」と冗談混じりに宣言しました。 宣言したからには本気でやろうと、なんだか心がゾワっと湧き上がったのを覚えています。   スタートの笛が鳴って、いつも一番速い子が先頭を切って走っていきました。 私はその姿を、ただひたすら必死で追いかけました。 だんだん息が上がって、いつもなら苦しいと感じる三周目くらいのタイミング。 なぜかその日は "心臓がテンポ良く踊ってる!気持ちいい!" と感じていました。 その時点で、例年よりもタイムはかなり縮まっていて、いつもなら諦めたくなるくらい疲れている四周目には、もっと走れる!もっとペースを上げられる!と…。 嬉しくて、楽しくて、飛び跳ねるような心に引っ張られる感覚でペースを更に上げると、難なく一位の子を抜かすことができました。 その日、体育の授業で初めて一位になりました。   一定のラインを超えると爽快に走れることに気がついた私は“え? やればできたんだ。”という喜びと共に、今までやってこなかったことに対して、すごく後悔しました。 その日から、私は走ることが大好きで、持久走が得意競技になりました。 他にも、少しでもできるようになりたいと思ったことや、興味があることに全力で取り組むようになって、体操を始めたり、ギターを始めたり、柔軟を極めたり、水泳を極めたり…。 新しい自分を見つけることが日々の喜びになりました。   小さなことかもしれないけれど、 この日を境に“人生が何倍にも楽しくなった” 私にとって大切な経験だったと思っています。 この日がなければ、私は今でもなんでも中途半端にやっていたのかな…やらずに諦めていたのかな。と思うと少し怖くなります…。いや、かなり…。 こういった感覚に気づいていないだけで、私より速い子はもっとたくさんいたと思います。 結局、なんでもやってみなければわからない。“やったもん勝ち!” 諦めると言うことは、楽だけどおもしろくない。 “やらずに後悔するより やって後悔するほうがいい”この言葉の通り、私は挑戦し続ける人生にしたいと思います。 “興味が湧く”ということは素晴らしいことです。 これから先の人生、小さな興味も、大きくて届きそうにない興味も、全てチャレンジしたい。きっと、ワクワクが止まりませんね!   皆さんも毎日を思いっきり楽しめますように。 <SARD UNDERGROUND・神野友亜>

    2023/10/17

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