Uta-net

ライブレポート

検索

メニューを開く

LIVE REPORT

SPYAIR

『SPYAIR TOUR 2013“MILLION”』

2013年12月27日
@渋谷公会堂

3rdアルバム『MILLION』を引っ提げた全国ツアーの追加公演となった渋谷公会堂ファイナル。真っ赤なライトがステージを照らすと同時にサイレンの音が鳴り響き「OVERLOAD」でスタート。フードを被ったフロントの3人が不敵な空気を作りながら、挑発的にリズムを刻む。途中、IKE(Vo)がフードをはずすと同時に大歓声が沸き、“最高のライヴを作ろうぜ!”と叫ぶ声に重ねるように「現状ディストラクション」へと続くと、会場からはうねるような空気が巻き起こった。

ライヴ中盤のアコースティックコーナーでは、10代の頃の思い出を振り返るアットホームすぎるトークコーナーを挟んだ後、UZ(Gu)以外のメンバーがパートチェンジ。ツアー1カ月前からギターの練習を始めたIKEがアコギ、KENTA(Dr)がベース、MOMIKEN(Ba)がタンバリンを持ち、4人が代わる代わるヴォーカルを務め「My Friend」を聴かせる。“どんなことも始めなきゃ動き出さないんだ”ということを伝えたくて企画されたものなのだそうだ。このことからも、彼らがこのツアーに“メッセージ”というものをたくさん盛り込んでいることが分かる。「Are You Champion? Yeah!! I'm Champion!!」では曲に合わせてチアリーダーが登場し、会場に華やかさをもたらしたかと思うと、続く「Naked」ではシンプルなサウンドをバックに、叩き付けるように歌うヴォーカルが男臭く会場に響いた。

「0 GAME」からスタートしたライヴ後半でロックバンドらしい激しいステージを見せる一方で、「サクラミツツキ」や「雨上がりに咲く花」「虹」では、言葉がしっかりと胸に届けられた。ただ熱くなるだけじゃない、エンターテインメントとして音楽を心に刻んでいく。そんな決意のようなものを感じたツアーに思えた。

関連ライブレポート