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LIVE REPORT

KANA-BOON

『東阪ワンマンライブ「僕がステージに立ったら」』

2013年11月04日
@渋谷CLUB QUATTRO

オープニングを飾った「1.2. step to you」によって、一気に全力で踊る観客の熱気で激しく揺れたフロアー。“3枚しかリリースしていないので、3枚分の曲全部やるから!”という谷口 鮪(Vo&Gu)の宣言通り、その後も次々と彼らの足跡を彩ってきた強力なナンバーの演奏が続く。

飯田祐馬(Ba)が自作の紙粘土製のピカチュウを突然取り出して観客を沸かせるなど、MCタイムも予想がまったくつかない楽しい場面ばかりであった。猛烈なタテノリのダンスを巻き起こした「盛者必衰の理、お断り」。《ゆらゆらゆらゆら 僕の心》というフレーズを谷口が観客と掛け合いをしながら歌ったあと、古賀隼斗(Gu)、飯田、小泉貴裕(Dr)も素朴な歌声を響かせた「ないものねだり」を経ていよいよ佳境。“この曲をやることで作った当時の僕の夢、約束が果たせます”と谷口が言い、本編ラストに披露したのは「眠れぬ森の君のため」。メジャーデビューをして今日のステージへと辿り着いたKANA-BOONの姿と鮮やかにリンクしながら響いたこの曲は、メンバーたちにとってはもちろん、あの場にいた全ての人にとっても忘れられないひと時となったはずだ。

瑞々しいメロディーに満ちた「さくらのうた」。頭上で両手を打ち鳴らしながら盛り上がる観客のエネルギーが凄まじかった「A.oh!!」。アンコールで2曲を演奏してライヴは終了。“初めてのことをやっていいですか?”と、照れつつもつなぎ合った両手を掲げてからステージをあとにした4人を、人々の拍手が見送る。とても清々しいエンディングであった。