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  • 井上苑子
    優しさばかりが傷になっていく、想い出ばかりが歌になっていく。
    優しさばかりが傷になっていく、想い出ばかりが歌になっていく。

    井上苑子

    優しさばかりが傷になっていく、想い出ばかりが歌になっていく。

     2018年11月7日に“井上苑子”がニューシングル「ファンタジック」をリリースしました。ロックバンド・ヨルシカの“n-buna”がタイトル曲をプロデュース。疾走感あるポップで爽やかなサウンドは、高揚してゆく恋心にピッタリ!…でもあるのですが、表現されているのは儚く切ない物語です。幸せの代わりに高まってゆくのは、切なさなんです。 ファンタジックな 恋をして 今も 君が見れない 写真の向こうで 笑う君と 冬の部屋で 一人 髪を切っても 恋の歌 止まることさえ 知らないで 何もない日々と 失敗の染み ばかり数えて 「ファンタジック」/井上苑子  ファンタジックな恋。それは、現実を忘れられて、ずっと夢を見ているかのような素敵な時間だったのでしょう。しかし、だからこそ<僕>は<君>がいなくなった現実を今、受け止められずに<冬の部屋で 一人>喪失感のなかを漂っています。ツラくて<今も 君が見れない>けど<写真の向こうで 笑う君>を片づけることもできずに…。  そんな自分を変えたくて<髪を切って>みたりもしました。でも<恋の歌>は止まるどころか、いっそう<君>への想いを増して溢れてしまっている模様。そして、<君>がいないせいで<何もない日々>=“現在”と、<君>を失う原因となった<失敗の染み>=“過去”を見つめる時間ばかりが積み重なり、心の暗闇は深く濃くなってゆくのです。 ねぇ ほんの小さな灯りも 僕の胸は 覚えてる 君が言った 君が言ったんだよ 慣れない笑顔も 無理した優しさも 全部 人生だ 春を待った ただ舞った花びらを 掬い取った 色付いてく 空の色に ずっと 見惚れていたこと 夢のようでした 「ファンタジック」/井上苑子  さて、その心の暗闇によって際立つのが<ほんの小さな灯り>です。つまり、ここから再生されてゆく“思い出”でしょう。サビで響き渡る<君が言った 君が言ったんだよ>という痛切な声。大切に記憶を噛み締めているようでもあり、自分自身に言い聞かせているようでもあり、どこか「それなのに…」と<君>を責めているようでもあります。  「慣れない笑顔も 無理した優しさも 全部 人生だ」。おそらくこれが<君>がくれた言葉ではないでしょうか。<僕>の慣れない笑顔も、無理した優しさも、全部わかってくれたひと。初めて<人生>の意味を教えてくれたひと。そうやって<僕>は<君>に出会えたことで<色付いてく 空の色に ずっと 見惚れていた>のだと思います。  あの頃<僕>の世界は<夢のよう>に変化していった。毎日が<夢のよう>に幸せだった。きっとそんな二人のあたたかな<春>の時間をもう一度、待っているのが今の<僕>です。<ただ舞った花びら>=“幸せな記憶”を、何度も掬い取っては見つめながら。だけど、その希望はもう<夢のよう>ではなく、本当に<夢>でしかないんですよね…。 優しさばかりが 傷になっていく 想い出ばかりが 歌になっていく 君が言った ただ 笑ったんだよ 慣れない笑顔も 無理した優しさも 全部 人生だ 春を待って 君を待って 「ファンタジック」/井上苑子  やがて<僕>自身、このまま<春を待って 君を待って>も、同じ時間は戻ってこないことを、痛みを伴いながら思い知ってゆくことになるのです。たとえ忘れることはできないとしても、<優しさ>は<傷>になり、<想い出>は<歌>になり、時間が“変化”をもたらします。すると、次第に“待つ”だけだった<僕>の心も変わってゆくのです。 花が舞った 君を知ったんだよ この恋も 想い出も 愛も 優しさも 全部 歌いたいよ 春を舞った ただ舞った花びらを 掬い取った 色付いてく 君の顔に ずっと 見惚れていたこと 夢のようでした 春のようでした 「ファンタジック」/井上苑子  こうして幕を閉じてゆく歌。ラストでは<春を待った>これまでが<春を舞った>というワードに変わっております。曲を聴いただけでは気づかないかもしれません。でも、歌詞を見るとたしかに変わっているのがわかる。その小さな“変化”や小さな一歩が描かれているのが、井上苑子の「ファンタジック」なのでしょう。  その変化があるからこそ、最後の<夢のようでした 春のようでした>というワンフレーズからは、切なくも“ちゃんと終わりを迎えられている”心模様が伝わってくる気がしませんか? ファンタジックな恋をして、前に進めずにいるあなたにも、どうかこの歌が届きますように…! ◆紹介曲「ファンタジック」 作詞:井上苑子・n-buna 作曲:n-buna ◆ニューシングル「ファンタジック」 2018年11月7日発売 初回限定盤 UPCH-89394 ¥2,000(税込) 通常盤 UPCH-80502 ¥1,200 (税込)

    2018/11/09

  • 柴田淳
    笑いもせず、怒りもせず、まるで人間レプリカ
    笑いもせず、怒りもせず、まるで人間レプリカ

    柴田淳

    笑いもせず、怒りもせず、まるで人間レプリカ

     2018年10月31日に“柴田淳”が12枚目のオリジナルアルバム『ブライニクル』をリリースしました。タイトルの【ブライニクル】とは、海水中に0度以下の塩水が流れ込んだとき、つららのような形の凍結が起こる自然現象のことだそうです。これに触れた生物はすべて凍って死んでしまうことから“死のつらら”とも呼ばれているんだとか。 慣れてしまった 空虚な悲しみに あなたには手に入れられるもの 煩わしくて 邪魔なくらい 私には手に入らないもの ずっとずっとずっと… あなたには手に入れられるもの 当然のように 微笑んで 私には手に入らないもの ずっとずっとずっと… 「光る雲」/柴田淳  そんなタイトルを背負った今作には、まさに心の中で【ブライニクル】が生じているような楽曲がいくつも収録されております。新曲「光る雲」も然り。この歌の主人公<私>の胸中には<悲しみ>という超低音塩水が流れ込み、物事を感じる部分が凍結し、ゆえにどんな負の感情も<慣れてしまった>としか思えない状態に陥っているのでしょう。  尚、その<悲しみ>の原因は“ずっと自分には手に入らないもの”です。愛や夢、仕事、居場所、友達、恋人、生涯の伴侶、心を許せる誰か、温かな家庭、穏やかな幸せ、人それぞれ当てはまる何かがあるはず。そして、それが手に入らない<悲しみ>は月日を重ねるごとに冷たくなり、ついには心を凍結させるほどの“塩水”になってしまうのです。 剥がれ落ちてくのは この眼に映る光 誤魔化すように伏せた 取り戻すことすら 諦めてしまったの 私はもう何処にも居ない 逆らうように 人の波の真ん中で 笑いもせず 怒りもせず まるで人間レプリカ 「人間レプリカ」/柴田淳  さらに、収録曲「人間レプリカ」は、いっそう心の【ブライニクル】状態が伝わってくる歌詞と言えるでしょう。もう先ほどの<私には手に入らないもの>に対する微かな欲求や希望さえ<剥がれ落ちてく>のがこの歌です。あらゆる期待=<この眼に映る光>が消えそうで、今までの気持ちを<取り戻すことすら 諦めてしまった>のが今の状態…。    笑ったり怒ったりしながら日々を過ごしている人たち。そんな景色に<逆らうように>冷たい眼を伏せながら<私>は、ただ立ち尽くしております。これ以上、無駄に感情を動かしたくない。期待したくない。疲れた。だから<笑いもせず 怒りもせず まるで人間レプリカ>のように、感情を殺したまま生きているのでしょう。 隠れるように 人の波に埋もれて 不必要に 感動して まるで人間レプリカ 「人間レプリカ」/柴田淳  一方で<人間レプリカ>のような自分を、誰にも悟られたくない気持ちも<私>にはあるのだと思います。バレないために、時には<隠れるように 人の波に埋もれて>自分を消して、時には<不必要に 感動して>わざと人間っぽくみせて。その繰り返しのせいで、ますます自分は<まるで人間レプリカ>であると思えてしまうのではないでしょうか。 生きていても 冷たくても どちらでもいいなら 心を奪って ほら 奪って 抱いて抱いて抱いて抱いて 愛されぬまま いられなくて 辿り着いた心 私を返して 愛しているって 言って言って ちゃんと言って 押し付けられた愛が今日も 微笑みを求める アナタが愛したのは 私じゃないわ 可愛い自分 はじめっから 「人間レプリカ」/柴田淳  しかし、歌の終盤では【ブライニクル】状態だったはずの心から本音が溢れるのです。本当は<心を奪って>抱いてほしい。やっぱり<愛されぬまま>ではいられない。また<私>を取り戻して心の底から感動したい。ちゃんと<愛しているって>言ってほしい。人間らしくありたい。凍えかけた心からそんな痛切な叫びが伝わってきます。  今は<押し付けられた愛>だとしても、結局<アナタが愛したのは>はじめっから<可愛い自分>だとしても、どうかいつかは<私>に温かい感情が流れ込み“死のつらら”が溶ける日が来ますように…。最近、心が凍りついているように感じるという方。是非、柴田淳のニューアルバム『ブライニクル』をじっくり聴いてみてください。 ◆紹介曲 「光る雲」 作詞:柴田淳 作曲:柴田淳 「人間レプリカ」 作詞:柴田淳 作曲:柴田淳 ◆ニューアルバム『ブライニクル』 2018年10月31日発売  初回限定盤 VIZL-1401 ¥4,000+税 通常盤 VICL-65028 ¥3,000+税 <収録曲> 1. Multiverse 2. 君のこと 3. 光る雲 4. あなたが泣いてしまう時は 5. 夜明けの晩 6. 人間レプリカ 7. 私はここよ ~拝啓、王子様☆シーズン5~ 8. 不釣り合い 9. そらし目で見つけて 10. 嘆きの丘

    2018/11/08

  • 吉田山田
    いつか君が口にしてた願い事は、どこかで誰かとちゃんと叶えたかな。
    いつか君が口にしてた願い事は、どこかで誰かとちゃんと叶えたかな。

    吉田山田

    いつか君が口にしてた願い事は、どこかで誰かとちゃんと叶えたかな。

     2018年10月31日に、男性シンガーソングライターデュオ“吉田山田”がニューアルバム『欲望』をリリースしました。今日のうたコラムでは収録曲から、これからの時期にピッタリな新曲「冬の星座」をご紹介。歌は、疾走感あるキラキラ明るいイントロで幕を開けます。でも歌詞に描かれているのは、もうそばにいない<君>との切ない記憶です…。 「来年の冬もまたここに来ようね」 「ずっとそばにいれたらいいね」 曖昧な約束ばかりだったな ぼーっとして信号が青に変わる 冷えた風に胸が軋んだ 忘れようとしたくせに 君と出逢った季節になって思い出す 「冬の星座」/吉田山田  <忘れようとしたくせに>、信号待ちのちょっとした時間、ふと思い出すのは<君>のこと。あの頃を振り返ると、二人が口にしていたのは<曖昧な約束ばかりだったな>と、後悔に似た感情がぼんやり広がります。残念ながら今は「来年の冬もまたここに来ようね」も「ずっとそばにいれたらいいね」も、叶わぬ約束になってしまったようです。  きっと<ぼーっとして信号が青に変わる>のは人生も同じなのでしょう。前に進んでゆくための<青>のタイミングがあるのです。だけど、かつての<僕>は<ぼーっと>して、二人の信号が変わっていることに気づかなかったのではないでしょうか。本当は<君>が一緒に渡りたいと思っていたとしても。そんな背景は続く歌詞からも想像できます。 単純な言葉で話し合えたら もっと答えは違ってたかな 空気みたいな二人になって 今は遠い街にいても きっと君もあの星空を覚えてる いつか君が口にしてた願い事は どこかで誰かとちゃんと叶えたかな 深く息を吸い込めばぎゅっと痛む 白い息が音もなく空に消えた 君に会いたくなる 「冬の星座」/吉田山田  「来年の冬もまたここに来ようね」「ずっとそばにいれたらいいね」…あの<曖昧な約束>を叶えるための<単純な言葉>はちゃんとあったはず。<いつか君が口にしてた願い事>を叶えるのは<僕>だったはず。それなのに<僕>は一人だけ“赤信号”のままで、二人は一緒に先へ進めなくて、やがて<空気みたいな二人になって>しまったのです。    結果、月日が経っても、<今は遠い街にいても>、まだ<僕>は心が“赤信号”のままなのかもしれません。忘れられないし、<君もあの星空を覚えてる>と思いたい。それに<どこかで誰かとちゃんと叶えたかな>と、吹っ切るように<深く息を>吸い込んでみても、その<誰か>と<君>を想像するだけで胸は<ぎゅっと痛む>のだと思います。  そして、吐き出した<白い息>には、切なさ、後悔、哀しみ、恋しさ、空しさ、言葉にし尽くせない様々な感情が入り混じっていることでしょう。ただ、それは恋と同じように<音もなく空に消え>てしまうんですよね…。それでも想いは消えることはありません。むしろよりいっそう強さは増して<君に会いたくなる>のでしょう。 冬の星座 君が指で探している どれだろう?あれかな?なんて笑うから 君のせいだ 眩しくてぎゅっと痛む 何度でも何度でも何度でも いつまでもいつまでもいつまでも また輝き出す 「冬の星座」/吉田山田  サビで描かれるのは、眩しくて幸せであたたかな回想シーン。その二度と取り戻せない日々の輝きの分だけ<眩しくてぎゅっと痛む>切なさが伝わってきます。冬になるたび<君>を<何度でも何度でも何度でも>思い出してしまう<僕>は、いつか前に進める日がくるのでしょうか。だけど<いつまでもいつまでもいつまでも また輝き出す>そんな素敵な恋をした<僕>のことが羨ましくもなりますね…。    是非、みなさんも冬の夜空を見上げながら、吉田山田「冬の星座」を聴いて「あのひと、今は何をしているかな?」「あのひとにもう一度、会いたいな」と、ちょっと切ない気持ちを重ねてみてください。 ◆紹介曲「冬の星座」 作詞:吉田山田 作曲:山田義孝 ◆6th ALBUM「欲望」 2018年10月31日発売 <収録曲> M1.欲望 M2.Color M3.拝啓 M4.冬の星座 M5.虹の砂 M6.エーデルワイス M7.もやし M8.貧乏 M9.もし M10.赤い首輪 M11.つながる ※ボーナストラック盤のみ収録 M12.泣き笑い

    2018/11/07

  • 吉澤嘉代子
    私が最後に輝くのは、この舞台から転げ落ちるとき。
    私が最後に輝くのは、この舞台から転げ落ちるとき。

    吉澤嘉代子

    私が最後に輝くのは、この舞台から転げ落ちるとき。

    鏡に映るのは女優 「女優」/吉澤嘉代子  そっと息を吸い込む音と、自分自身に魔法をかけるかのようなワンフレーズで幕を開ける歌。2018年11月7日に“吉澤嘉代子”がリリースする4thアルバム『女優姉妹』の収録曲「女優」です。彼女が「このアルバムでは、様々な主人公が織りなす一人芝居をお届けします」と語る今作。では、この歌の<私>はどんな物語を生きているのでしょうか。 左右非対称の目が色っぽいなんて言うから 吸いよせられるように恋に落ちていた 貴方の嘘に鋭くなって心の感度が鈍くなるの こおりの指を繋いでいたかった 「女優」/吉澤嘉代子  左右非対称の目が色っぽい。そんな言葉で<私>を恋に落とした<貴方>は、どうやら悪いひと。でも、今までコンプレックスだったかもしれない<左右非対称の目>を褒めてもらえたことは<私>の胸の芯を揺さぶる出来事なのです。一瞬で<吸いよせられるように>好きになるほど。きっと<鏡>を見るたび、そのひと言を思い出すのでしょう。    やがて、好きだから<貴方の嘘に鋭くなって>ゆく。だけど、そばにいたいから嘘に騙される自分を演じる。そして、好きだから<心の感度が鈍くなる>…というより、わざと“鈍くする”のだと思います。いつかは溶けて消えてしまう、触れれば冷たくて火傷のように痛い、ただ美しい<こおりの指を繋いでいたかった>から「女優」になるのです。 貴方に掛かった悪い魔法をといてあげる 私のすがたが変わり果ててしまっても 瞳に宿った微かな光 「女優」/吉澤嘉代子  こちらはサビフレーズ。ちなみに【演劇】の起源には諸説あるそうですが、呪術や宗教的儀式が発展したものではないかと言われているんだとか。それに関係づけると【女優】も古代の“巫女”的な役割がはじまり。すると、なんだか<貴方に掛かった悪い魔法をといてあげる>というフレーズがいっそう説得力を増して伝わってくる気がしますね。    ただ、これを現実に置き換えて考えると<私>はおそらく「このひとは、今は悪いひとだけれど、いつか変わってくれるかもしれない。いや、私が変えるんだ」という<微かな>希望を抱いている状態です。そのせいで自分が傷ついて、環境も身も心も<変わり果ててしまっても>いいという覚悟で<貴方>のそばにいることを選ぼうとしているのでしょう。 午後の撮影スタジオ 白い天井仰ぎ 視線に囲われながら誰と交じりあう ただれた恋を優しく抱いて私が最後に輝くのは この舞台から転げ落ちるとき 「女優」/吉澤嘉代子  歌詞を読み進めていくと、女優の<私>はこれからベッドシーン。まだ<誰と交じりあう>かもわからないことから、ポルノ女優だとも考えられますね。しかし、気持ちだけ女優になりきっているとしたら<午後の撮影スタジオ>とは、自宅か<貴方>の部屋か。そこで<視線に囲われながら>=“世の中の目を気にしながら”相手を待っているとも深読みできます。<誰と交じりあう>かわからないのは<心の感度>がもうそこまで鈍くなっていることの象徴です。    さらに<ただれた恋を優しく抱いて>の【ただれた】という言葉には2つの意味がありそう。ひとつは、独りだけ想いが燃え上がり【傷ついてくずれている】心の状態を表すもの。もうひとつは【肉体的、精神的に相手に依存した不健全で乱れている】関係を表すものです。どちらもこの<恋>を現実を表すのに相応しい言葉。    そうやって、傷ついて崩れて、不健全に乱れて、世の中の目に晒され批判されて、最終的に<この舞台から転げ落ちるとき>が<最後に輝く>ときだと<私>は歌います。つまり“今の場所を何もかも失うとき”や“社会的な転落をするとき”まで<貴方>に焦がれ続けると契っているのです。最後の最後まで嘘に騙される「女優」でい続けるのです。 貴方に掛かった悪い魔法をといてあげる 私のすがたが変わり果ててしまっても 瞳に宿った微かな 瞳に宿った確かな光 「女優」/吉澤嘉代子    最後はこのように幕を閉じてゆく歌。ラスト<微かな>希望だったはずの光が<確かな光>に変わっていますね。さらに強さを増した「女優」の覚悟が込められているフレーズです。危うくて、不安定で、だけど恋で命を輝かせている<私>の物語。是非、すでに公開されているMVと共にその世界観を楽しんでみてください…! ◆紹介曲「女優」 作詞:吉澤嘉代子 作曲:吉澤嘉代子 ◆4th ALBUM「女優姉妹」 2018年11月7日発売 初回限定盤 CRCP-40563 ¥6,463+税 通常盤 CRCP-40564 ¥2,778+税 <収録曲> 1. 鏡 2. 月曜日戦争 3. 怪盗メタモルフォーゼ 4. 女優 5. ミューズ 6. 洋梨 7. 恥ずかしい 8. よるの向日葵 9. 残ってる 10. 最終回

    2018/11/06

  • 高橋優
    こんな鈍臭い奴の手をまた君は握っている。
    こんな鈍臭い奴の手をまた君は握っている。

    高橋優

    こんな鈍臭い奴の手をまた君は握っている。

    僕が曲を書くときに一番大事にしている気持ちって なんか…洋服屋さんで好みの服とか、良い色の靴とか 被ったことのない帽子を見つけた瞬間に生まれる 「何これ!」っていう感覚なんですよね。 キュンッ…!みたいな(笑)。 (歌ネット・高橋 優インタビューより)  だから、聴いてくれたひとの心にも「キュンッ!」という気持ちがたくさん生まれてほしい。そう語ってくれたのは、2018年10月24日に6thアルバム『STARTING OVER』をリリースした“高橋 優”です。今日のうたコラムでは収録曲から、まさにわたしたちの日常に隠れている「キュンッ!」を教えてくれるような新曲「非凡の花束」をご紹介いたします。 つつがなく今日やるべきことをやって家に帰る 食事に誘われたらそこにもちゃんと顔を出す 全部終わったら遅い時は午前3時4時5時6時7時 あんまり寝れないまま明日も頑張らなきゃな 家に帰ったらひたすら眠るだけって歌が好きだけど いまから電源切って家でひたすら寝たらどうなるのかな たとえばこのまま部屋から出ないで今日を過ごしたら 誰か困るかな とか思いながらいつも支度してる 「非凡の花束」/高橋優  優しいピアノの音で幕を開け、肩肘張らない歌声が響く冒頭。まず描かれているのは、一見“平凡”に見える日常生活です。ここからは一人の人間の性格や生き方が伝わってきますよね。毎日、淡々と粛々と<今日やるべきことをやって>問題なく一日を終え、疲れていても人間関係を閉じず<食事に誘われたらそこにもちゃんと顔を出す>真面目さ。    頑張りすぎて、帰る時間が<午前3時4時5時6時7時>といくらでも遅くなってしまう不器用さもあります。だけど本当は<家に帰ったらひたすら眠るだけって歌が好き>で、たびたび“それができたらなぁ…”と想像を膨らませるのでしょう。ちなみに、登場する“歌”とは、浜田雅功(ダウンタウン)と小室哲哉による音楽ユニット“H Jungle with t”のこの曲でしょうか。 流れる景色を必ず毎晩みている 家に帰ったらひたすら眠るだけだから ほんのひとときでも自分がどれだけやったか  窓に映ってる素顔を誉めろ 「WOW WAR TONIGHT ~時には起こせよムーヴメント~」  この歌を聴いて主人公は<自分がどれだけやったか 窓に映ってる素顔を誉め>ながら日々、闘っているような気がします。だからこそ、本来なら「疲れた」とか「しんどい」とかネガティブな声が漏れそうなところ、そんな言葉さえ吐かないのです。そして最終的には“まぁ…今日も頑張るか”と<支度>をする<いつも>に行き着くのでしょう。 だから僕と会う時くらいメイク気にしなくていいよって言うと それは逆だよって言って少しムッとする君が可笑しくて 必死こいて汗かいてベソかいたことは1回も無いみたいに すまし顔の君の手をなんも言わないで握りしめる 「非凡の花束」/高橋優  さて、続く歌詞では<僕>と<君>が登場するのですが、先ほどの一見“平凡”に見える生活を送っているのはどちらなのでしょうか。<僕>が自身のことを綴ったとも、そばで見つめ続けている<君>のことを綴ったとも考えられますね。ただ、前者だとしたら<君>はどこか<僕>に似ていますし、後者だとしてもここまで<君>の生き方をわかっている<僕>もまた<君>に似たところがあるのでしょう。  そんな似たもの同士の<君>へ。どんな忙しくても<僕と会う時>こそ丁寧にメイクをしたいと思ってくれる<君>へ。<必死こいて汗かいてベソかいたことは1回も無いみたいみたいにすまし顔>だけど、実は影で<必死こいて汗かいてベソかい>て頑張っている<君>へ。<僕>は<なんも言わないで>手を握り締めて、この歌を捧げます。 子供が産まれたり 初めて笑ったり 歩きはじめたり 手を握りあったり 見飽きた景色の中に隠れてる特別な今日が満ち溢れてるよ 記念日じゃないけど 君に花束を いい匂いするでしょ いつもありがとう なんでもない日を 歩いてくれてる 君のなにもかも 愛してる 「君が頑張ってるところをずっと見てるよ」なんて 優しく言う輩にコロッと落ちていきもしないまま かたや前髪を切ったことにもろくに気づきやしない こんな鈍臭い奴の手をまた君は握っている 「非凡の花束」/高橋優  <僕と会う時くらい>…という歌詞から察するに、まだ<僕>と<君>は結婚しているわけでも、実際に<子供が産まれた>でもないのでしょう。でも<なんでもない日を 歩いてくれてる 君>が素敵な未来予想図を描かせてくれるのだと思います。逆に言えば、素敵な未来予想図を描ける<なんでもない日>はいつだって<特別な今日>なのです。    一方で「君が頑張ってるところをずっと見てるよ」なんて優しく言う輩にコロッと落ちていかずに<僕>の手を握っている<君>もまた、わざわざ口にしなくても自分のことをいつも見ていてくれる<僕>の“本当の優しさ”を知っています。そんなひとがそばにいてくれる<なんでもない日>はやはり<特別>なのではないでしょうか。つまりお互いに、二人でいれば<なんでもない日が 特別に変わる>のでしょう。 記念日じゃないけど 君に花束を いい匂いするでしょ いつもありがとう なんでもない日が 特別に変わる 君のなにもかも 愛してる 「非凡の花束」/高橋優  そして、花束から香る<いい匂い>は、たくさんの<ありがとう>と心からの<愛してる>の証です。一見“平凡”に見える日常生活でも、そのすべては<君>と生きていられる<特別>な日。二人なら<見飽きた景色の中に隠れてる>いろんな「キュンッ!」に出会える。きっとそんな一日を積み重ねていくごとに「非凡の花束」は大きくなり、香りを増し、心を彩ってゆくのです。    サビのラストで、高橋 優が思い切り放つ<愛してる>にも「キュンッ!」とする新曲「非凡の花束」を是非、あなたにとって一番大切なひとを思い浮かべながら聴いてみてください…! ◆紹介曲「非凡の花束」 作詞:高橋優 作曲:高橋優 ◆6th アルバム『STARTING OVER』 2018年10月24日発売 通常盤 WPCL-12940 ¥3,000(税抜) 期間生産限定盤 WPZL-31518/9 ¥5,500(税抜) 数量生産限定盤 WPCL-12941 ¥4,500(税抜) <収録曲> 1.美しい鳥 2.ストローマン 3.シンプル 4.虹 5.若気の至り 6.いいひと 7.aquarium 8.ありがとう 9.Harazie!! 10.ルポルタージュ 11.キャッチボール 12.ロードムービー 13.leftovers 14.非凡の花束 15.STARTING OVER 16.プライド

    2018/11/05

  • イチオシ!
    中学聖日記、まんぷく、獣になれない私たち、大恋愛…。
    中学聖日記、まんぷく、獣になれない私たち、大恋愛…。

    イチオシ!

    中学聖日記、まんぷく、獣になれない私たち、大恋愛…。

     2018年10月~12月の新ドラマが次々と熱を高めている今日この頃。みなさんはどの作品をチェックしていますか? 尚、今年1月~3月のドラマ『アンナチュラル』主題歌の米津玄師「Lemon」は未だ強力で、歌ネットの週間ランキング1位をなんと37週連続で記録しております。ただ一方で、今期ドラマ主題歌の人気に伴い各ランキングは日々、大きく変動中! あなたが溢れて行く 抑えた胸の数だけ 隠せない「始まり」を 次から次へ手の平に伝えていくよ 風は冷たいのに 染まった心は赤いままで あなたに触れたいと思ってしまった どうして二人出会ったの 「プロローグ」/Uru  有村架純が主演を務める火曜ドラマ『中学聖日記』主題歌として書き下ろされた、Uru「プロローグ」は11月1日、2日と両日デイリーランキングの首位に君臨。10万回アクセスを突破し、歴代人気曲に認定されました。婚約者がいながらも、自分に想いを寄せる中学生の教え子に惹かれてゆく女教師の“禁断の恋”が描かれているのがこのドラマです。    気づけば<あなた>を目で追っている自分に動揺し「どうかしてる」「わかってます、これ以上はありません」と心に言い聞かせたヒロイン。しかし最新話では、まさにそうして<抑えた胸の数だけ>気持ちは溢れ出し<隠せない「始まり」>が展開されるのです。これから増してゆくであろう<どうして二人出会ったの>という痛みや苦しみ。それでも<あなた>を求める心模様が、ますます歌詞とリンクすることでしょう。 頑固で面倒で  腹も立つけど あなたの情熱は あたしの誇りで自慢で覚悟なの もらい泣き もらい笑い もらい怒り もらいっ恥(ぱ)じ  どんと来い! 晴天も曇天も霹靂(へきれき)も  さあ  あなたとトゥラッタッタ♪ 「あなたとトゥラッタッタ♪」/DREAMS COME TRUE  安藤サクラ主演の朝ドラ『まんぷく』主題歌として書き下ろされた、DREAMS COME TRUE「あなたとトゥラッタッタ♪」は、注目度ランキング首位を記録&ドラマ放送直後は毎日リアルタイムランキング1位に登場&14万回アクセス突破で歴代人気曲認定。このドラマで描かれているのは【インスタントラーメン】を生み出した夫婦の知られざる物語です。    すでに“結婚の反対”や“大切な姉の死”や“冤罪”や“戦争”といった様々な<曇天>や<霹靂>に遭うものの、歌詞のとおり<もらい泣き もらい笑い もらい怒り もらいっ恥(ぱ)じ>しながら<どんと来い!>と進んできたヒロイン。今後は【インスタントラーメン】を発明する夫の<情熱>を自身の<誇りで自慢で覚悟>として、さらに強く明るく前進してゆく姿が見えてきそうです。 苦いようで甘いようなこの泡に くぐらせる想いが弾ける 体は言う事を聞かない 「いかないで」って 走ってゆければいいのに 広いようで狭いようなこの場所は 言いたい事も喉に詰まる 体が帰りたいと嘆く 「いかないで」って 叫んでくれる人がいればなぁ 「今夜このまま」/あいみょん  新垣結衣×松田龍平が主演の水曜ドラマ“けもなれ”こと『獣になれない私たち』主題歌として書き下ろされた、あいみょん「今夜このまま」は、10月16日&10月25日に注目度ランキング首位を記録。現在7万回アクセスを突破し、着実に歴代人気曲へ近づいております。人生うまくいっているようで、実は不器用で不自由な二人を描いているのがこのドラマ。  第1話で印象的だったのは「馬鹿になれたら楽なのにね」と言うセリフです。でも<体は言う事を聞かない>し<言いたい事も喉に詰ま>って息苦しい毎日。さらに、最新話ではヒロインが「バカになります?」と現状を壊そうとするものの、結局バカにはなれず。そんな物語を彩る主題歌は、仕事でも恋愛でも<「いかないで」って 叫んでくれる人がいればなぁ>と想う、獣になれない全ての人々に響く楽曲となっております。 不安とか迷いでできている 僕の胸の細胞を 出来るなら君と取り替えて欲しかった 花は風を待って 月が夜を照らすのと同じように 僕に君なんだ 「オールドファッション」/back number 単純な事なんだきっと 誰がなんと言おうと どれだけの時間が命が巡ったとしても 風は花を探して 夜と月が呼び合うのと同じように 君には僕なんだ 「オールドファッション」/back number  戸田恵梨香×ムロツヨシの金曜ドラマ『大恋愛~僕を忘れる君と』主題歌として書き下ろされた、back number「オールドファッション」は、10月21日~10月23日、10月27日~10月30日、連続で注目度ランキング首位を記録&週間ランキングで3週連続2位をキープ&22万回アクセスを突破し歴代人気曲に認定。このドラマで描かれているのは、若年性アルツハイマーにおかされる女医と、彼女を明るく健気に支え続ける男性の愛の物語です。  2話では、病に涙するヒロインへ恋人が伝える「ガンでも、アルツハイマーでも、心臓病でも、腎臓病でも、歯周病でも、水虫でも…一緒にいたいんだ」というセリフが胸を揺さぶりました。そこに込められているのは、歌詞のとおり<単純な事>で、どんな病気だろうと<誰がなんと言おうと どれだけの時間が命が巡ったとしても>ただただ<僕に君なんだ>、そして<君には僕なんだ>というシンプルな愛情なんですよね。    こうして改めて振り返ってみると、どの主題歌もドラマとのシンクロ率がかなり高いことがわかります。だからこそストーリーが進むにつれ、主題歌も育ってゆくのです。是非、エンディングではじっくりと歌詞を聴き取って、登場人物たちや自分の気持ちを重ねてみてください…! ◆紹介曲 Uru「プロローグ」 2018年12月5日発売 作詞:Uru 作曲:Uru DREAMS COME TRUE「あなたとトゥラッタッタ♪」 2018年11月14日発売 作詞:吉田美和 作曲:吉田美和・中村正人 あいみょん「今夜このまま」 2018年11月14日発売 作詞:あいみょん 作曲:あいみょん back number「オールドファッション」 2018年11月21日発売 作詞:清水依与吏 作曲:清水依与吏

    2018/11/02

  • indigo la End
    まさか僕ら愛し合った? あなた僕だけを見てるの?
    まさか僕ら愛し合った? あなた僕だけを見てるの?

    indigo la End

    まさか僕ら愛し合った? あなた僕だけを見てるの?

     2018年10月20日に“indigo la End”が新曲「ほころびごっこ」を配信リリースしました。千原ジュニア主演の映画『ごっこ』主題歌として書き下ろされたこの曲。物語を動かしてゆくのは、他人に知られてはいけない秘密を抱えながら不安定な“ごっこ生活”を送る、40歳目前の父親と5歳の娘です。しかしその日々は突然、衝撃の事実によって崩壊してしまいます。一体、二人の“ごっこ生活”の秘密とは…。 まさか僕ら愛し合った? あなた僕だけを見てるの? すれ違わない確信が持てないと見返せない 「ほころびごっこ」/indigo la End  そんな映画の世界にピタリと寄り添うのが主題歌です。タイトル「ほころびごっこ」の【ほころび】とは【縫い糸が切れて合わせ目が開いた状態】や【変化が生じて整合性を失うこと】を表す言葉。さらに【ごっこ】は【誰かと一緒に何かのマネごとをすること】ですね。まず、この歌の<僕>にとっての【ほころび】は<愛し合った>ことでしょう。  冒頭の<まさか>という一言から「そんなことあるはずないのに」という動揺が伝わってきます。だけどそこに否定や拒絶の気持ちはありません。むしろ【ごっこ】ではなく“真実”であってほしい。だから<僕ら愛し合った?><あなた僕だけを見てるの?>と恐る恐る相手に訊ねているのです。何度も確認して<すれ違わない確信>が欲しいから。 軽んじた人生を送るしかないって 誰が決めたのか知らないまま付き合ってる 急な温かいムードは痛みに似て痒い 慣れてない幸福の合図は似合わない 救われたことないから 救い方がわからない ヒーローになれたら ヒーローになれたら やっときた幸福そうな結末に綻びたい そんな気持ちはあるけど 「ほころびごっこ」/indigo la End  歌詞を読み進めていくと、なぜ<僕>は愛に対して極端に臆病なのか、その理由が明らかになってゆきます。これまで<僕>は、何にも期待せずに生きてきた人間なのです。積み重ねてきた淀んだ“過去”が原因で<軽んじた人生を送るしかないって>思い込み、どこかで“不幸による整合性”を保ちながら、自分の人生と<付き合って>きたのです。  しかし<愛し合った>ことで変化が生まれ、保ってきた“不幸による整合性”が失われている状態が今なのではないでしょうか。つまり「何も期待しない」「どうせ救われない」そんな縫い糸で綴られてきた日々が<急な温かいムード>や<慣れてない幸福の合図>により合わせ目が開き、思いがけずほころんでいるのだと思います。    そして、バランスの取れない<幸福>のなかで、はじめて“愛するひと”のためにしてあげられることを考える主人公。ただし、適当に手を差し伸べて救った気になったり、簡単に<ヒーロー>を気取ったりはしません。何故なら<僕>は愛を知らないからこそ、人一倍、繊細に真剣に正しい愛を見つけようとしているからです。ゆえに<やっときた幸福そうな結末に綻びたい そんな気持ちはあるけど>…それもなかなか難しいのでしょう。 まさか僕ら愛し合った? あなた僕だけを見てるの? すれ違わない確信が持てないと見返せない 「バイバイ」「ごめん」「もうしないから」 後ろ向きな想像でごめんね 抜け出しはしたいんだ あなたを見て一層思った 「ほころびごっこ」/indigo la End まさか僕ら愛し合った? あなた僕だけを見てるの? すれ違わない確信が持てないと見返せない どんな愛情も無駄にしないように 拾い続けることでいいの? あなたを見ては確信に変わるようで 変わらないようで 「ほころびごっこ」/indigo la End  これまでの<軽んじた人生>を変えてくれた<あなた>がそばにいる今。想像もしなかった<まさか>の幸福な可能性が広がっていきそうな今。でも<僕>はまだ何より“いつか失うかもしれない”という恐怖が拭えません。だから<「バイバイ」「ごめん」「もうしないから」>と<後ろ向きな想像>をして悲しみに先回りをしてしまいます。    だけど歌が進むにつれ<抜け出しはしたいんだ あなたを見て一層思った>、<どんな愛情も無駄にしないように 拾い続けることでいいの?>、<あなたを見ては確信に変わるようで 変わらないようで>と、不安定ながらも<幸福そうな結末>の方を選ぼうとしている気持ちがどんどん強さを増して伝わってくるのです。きっともう、想いはとっくに固まっているのでしょう。 愛情ごっこで手を打とう その内本物になるかもしれない 最初は大体真似事よ ずっとそうなのかもしれないけど 「ほころびごっこ」/indigo la End  そして歌のラスト、主人公は<愛情ごっこで手を打とう>という結論にたどり着きます。<その内本物になるかもしれない>という期待を持って。ずっと<真似事>かもしれないけど…と、また<後ろ向きな想像>で予防線を張ってはいますが、人生に期待できるようになったこと自体が<僕>の大変化です。それに<愛情ごっこ>と言いながらも、歌のなかにはもう『ごっこ』ではない“愛情”が満ちておりますよね…!    さて、映画『ごっこ』と主題歌のindigo la End「ほころびごっこ」。どちらの世界も、劇場でじっくりとご堪能ください! ◆紹介曲「ほころびごっこ」 2018年10月20日配信 作詞:川谷絵音 作曲:川谷絵音

    2018/11/01

  • JUJU×松尾潔×小林武史
    カンタンに変われないジブンが、誰よりいちばんキライ。
    カンタンに変われないジブンが、誰よりいちばんキライ。

    JUJU×松尾潔×小林武史

    カンタンに変われないジブンが、誰よりいちばんキライ。

     2018年10月31日に“JUJU”が15周年第1弾シングル「メトロ」をリリースしました。音楽プロデューサー“松尾 潔×小林武史”による奇跡のダブルプロデュース楽曲であり、東京メトロ『Find my Tokyo.』CMのタイアップソングとして起用されております。JUJUが「大人になりかけの頃の自分を思い出しながら聞いて頂きたいです」と語るこの歌。 はじめて手にした 地下鉄(メトロ)の定期券(パス)は 大人の気分を あたえてくれた ステキなひとねと 言われたわたし 混んでもないのに 席を立ったの 「メトロ」/JUJU×松尾潔×小林武史  はじめて<地下鉄(メトロ)の定期券(パス)>を手にした<わたし>は、新生活をスタートさせたばかりなのでしょう。何か特別なことが起こりそうな期待と不安に満ちている今。心は<大人の気分をあたえて>くれるメトロのパスでより高揚します。定期券内ならどこでも乗り降りできるパスが、まるで自分の世界を広めてくれる魔法のカードのよう。  ステキなひとね。そう言ってくれたのは、新生活で出逢ったひとなのか、地下鉄で隣り合った誰かなのか。もしかしたら初の“メトロのパス”にそう語りかけられたような気持ちになったのかもしれません。いずれにせよ、その言葉をきっかけに<わたし>は、いつもとは違うことをしようという冒険心が生まれ、はじめて<隣の駅>に降りるのです。 はじめて降りたわ 隣の駅で こんなに近くに 知らない世界 ドキドキしながら 歩いた小径 黄昏降りたら 泣きたくなった 「メトロ」/JUJU×松尾潔×小林武史    すると<こんなに近くに 知らない世界>がありました。いつでも来ることはできたはずなのに、知ろうともしなかった街。そこでドキドキと<小径>を歩いたことには、主人公が“人生のわき道”を楽しもうとしている気持ちが表れているのではないでしょうか。さらに<黄昏降りたら 泣きたくなった>のは、青春の盛りを過ぎて大人になりかけている今が少し切なく、でも同時に、未知の希望も込み上げてくるからなのだと思います。 カンタンに変わってくひとが いちばん苦手なくせに カンタンに変われないジブンが 誰よりいちばんキライ ……キライなんだけど 「メトロ」/JUJU×松尾潔×小林武史  続く歌詞にはこのような想いも綴られております。まず<カンタンに変わってくひと>は<苦手>だという<わたし>。それは新生活のなかで、痛感していることなのでしょう。あんなに仲がよかったのに、もう会わなくなってしまったひと。場所が変わったら、性格まで変わってしまったひと。周りに合わせて、カンタンに意見を変えられるひと…。  そういう人たちに対して<わたし>は、淋しさを抱いているように感じられます。ただし<キライ>ではくて<苦手>なんですよね。<苦手>という言葉にはどこか“自分はそうなれない”というニュアンスが含まれている気がしませんか? それゆえに<わたし>は一方で<カンタンに変われないジブン>のことを<キライ>と表現しているのです。    今まで隣の駅でさえ、降りたことがなかったほど“変わらない毎日”を淡々と生きてきたジブン。変わってゆく新生活にそうカンタンに馴染めないジブン。なかなか考え方や意見を曲げられないジブン。そんな不器用さが<キライ>だったのでしょう。だけど“メトロのパス”で<知らない世界>に降りてみたら、その<キライ>が少し変化した模様。 はじめて手にした 地下鉄(メトロ)の定期券(パス)は 大人の気分を あたえてくれた ステキなひとねと 言われたわたし どこまでだって 行ける気がした どこまでだって 行ける気がする 「メトロ」/JUJU×松尾潔×小林武史  カンタンに変われない自分は、誰よりいちばんキライ。でも、キライな<わたし>のことを<ステキなひとね>と言ってもらえた。肯定してもらえた。だから今は<カンタンに変われないジブン>のこともちょっとだけ好きになれそうなのでしょう。また<地下鉄(メトロ)の定期券(パス)>があれば、ほんのちょっとの一歩で、こんなにも<知らない世界>を楽しめることも知りました。  こうして<わたし>は「たまには変わってみることも悪くないのかな…」と、思えたのではないでしょうか。そして<変わってく>ことと<変われない>こと、どちらの強さもわかったから<どこまでだって 行ける気がした どこまでだって 行ける気がする>という実感を持つことができたのではないでしょうか。つまり“メトロのパス”で行動範囲も心の在り方も広がったのです。  どこまでだって行けるようなパワーをくれる、JUJU×松尾潔×小林武史の新曲「メトロ」。地下鉄に乗りながら、知らない街を歩きながら、一人でじっくりと聴き浸ってみてください!あなたの人生がもっとステキなドキドキで溢れますように…! ◆紹介曲「メトロ」 作詞:松尾潔 作曲:小林武史 ◆37th Single「メトロ」 2018年10月31日発売 初回生産限定盤 AICL-3587~3588 ¥2,000(tax in) 通常盤 AICL-3589 ¥1,280(tax in) <収録曲> 1.メトロ 2.Remember (The Good Times) 3.かわいそうだよね -solo version-

    2018/10/31

  • NakamuraEmi
    こんなダサい私、こんなダサい話、ここだけの話。
    こんなダサい私、こんなダサい話、ここだけの話。

    NakamuraEmi

    こんなダサい私、こんなダサい話、ここだけの話。

     2018年10月17日に“NakamuraEmi”が新曲「相棒」を配信リリースしました。この歌は、自動車メーカー『Volkswagen』とのコラボ曲として書き下ろされた楽曲。車好きな彼女は今作について「Volkswagenさんの車をお借りしながらツアーに回ったり仕事と家の行き来をする毎日がそのまま曲になりました」とコメントを寄せております。 髪は崩れちゃって 顔もぐしゃぐしゃで ドアを開けたら力抜けた 一番前にシートひいて ホットのコーヒーを置いて 今日も一緒に帰ろう 「相棒」/NakamuraEmi  疲れ切った主人公が愛車に乗り込むシーンから幕を開ける歌。「今日も頑張るぞ!」と気合を入れてセットした<髪は崩れ>てしまうほど全力で働いて。化粧を直す時間も、そんなことを考える余裕もなくて<顔もぐしゃぐしゃ>になって。だけど一日が終わり<ドアを開けたら>やっと自分を取り戻して<力抜けた>のでしょう。  バタンとドアを閉める音は、頑張る時間の終わりの合図です。世の中の雑音もごちゃごちゃな人間関係も、もうシャットアウト。まずは<一番前にシートひいて>、お気に入りの<ホットのコーヒー>を置いて、しっかり居心地の良い空間を整えます。そして大好きな愛車で走り出し、自宅に、本来の<私>に帰ってゆくのです。 大きなため息とともに 涙で前が見えない 相棒よワイパーを頼むよ ハンドルを強く握り 独り言が始まった 本当はあの時もっとこう言いたかったんだよね ぐちぐちぐちぐちぐちぐち 練習でもしとくか 次こそはがつんとわたしだって言えるように こんなダサい私 こんなダサい話 ここだけの話 気がすむまで 遠回り付き合って もっと君も走りたいだろう 「相棒」/NakamuraEmi  本来の<私>に帰れば、たちまちこぼれる<大きなため息>と<涙>。きっと<こんなダサい私 こんなダサい話 ここだけの話>という主人公は、どんなしんどいことがあっても、愚痴や不安や自己嫌悪を抱いていても、誰にも言わない人。恋人にも家族にも仲間にも“弱み”を見せない“強さ”を持っているのだと思います。  ただし、それは“強がり”であることも多々。ゆえに必要なのが<君>=【相棒の車】です。人じゃないけど、人じゃないからこそ、気を抜ける大事な存在なのです。また、心の曇りは簡単に拭えるものではありません。でも代わりに愛車の窓に<ワイパー>をかけて綺麗にすれば、ちょっと頭がスッキリするかもしれないですよね。  人生の操縦だって、なかなか思い通りにはいかないものです。だから愛車の<ハンドルを強く握り>ながら<次こそはがつんと>言いたいことを言う<練習>をしたりして、明日はもっと“自分の心”を上手く運転できるように、戦っているのではないでしょうか。つまり<君>との走行距離は、自分自身と向き合った時間の証なのです。 少し窓を開けよう 吐き出した言葉 あの町に置いてくの 君は得意でしょ 「相棒」/NakamuraEmi 仕事に行く私 旅に出た私 恋をした私 嬉しそうな私 ふてくされた私 勇気を出した私 振り出しにもどった私 全部ここだけの話 全部君しか知らない 何も言わずに前に進むの 君は得意でしょ 私と君の毎日 私と君の毎日 明日も一緒にあの町へ 「相棒」/NakamuraEmi  さらに歌が進むにつれ、どんどん<私と君>が一心同体であるように思えてきませんか? 毎日<私>の<ぐちぐちぐちぐちぐちぐち>の分だけ走る<君>。毎日<君>が走ってくれるから、明日も頑張ることができる<私>。それに<君は得意でしょ>と描かれていることは<私>が得意なことでもあるように感じられます。  <吐き出した言葉 あの町に置いてく>ことや<何も言わずに前に進む>ことは<私>自身の生き方なのでしょう。過去は置いて、とにかく前に進んでゆく。それが<私と君の毎日>です。まさに「相棒」という言葉がピッタリ!あなたにとっての、明日も頑張るための「相棒」は何ですか? 乗り物でも、場所でも、食べ物でも、音楽でも、自分だけのとっておきの存在が毎日そばにありますように…! ◆紹介曲「 相棒 」 作詞:NakamuraEmi 作曲:NakamuraEmi・カワムラヒロシ ◆紹介曲「相棒」 2018年10月17日配信 作詞:NakamuraEmi 作曲:NakamuraEmi・カワムラヒロシ

    2018/10/30

  • BUMP OF CHICKEN
    ガムと二人になろう、君の苦手だった味。
    ガムと二人になろう、君の苦手だった味。

    BUMP OF CHICKEN

    ガムと二人になろう、君の苦手だった味。

     2018年11月14日に“BUMP OF CHICKEN”がニューシングル『話がしたいよ / シリウス / Spica』をリリースします。収録曲「話がしたいよ」は、すでに先行配信&歌詞先行掲載がスタート。尚、注目度ランキングでは最高2位を記録しました。この歌は、現在公開中である“佐藤健×高橋一生”出演の映画『億男』主題歌として書き下ろされた楽曲です。    物語の主人公(佐藤健)は、失踪した兄の借金を抱え、妻子にも見捨てられるという人生のドン底を過ごしていました。しかし、ある日突然、宝くじで3億円が当選。もちろん、お金でやっと人生をやり直せると希望を抱きます。それなのに、億万長者であったはずの親友(高橋一生)がその3億円と共に失踪してしまったのです。一体、どうして…。 持て余した手を 自分ごとポケットに隠した バスが来るまでの間の おまけみたいな時間 街が立てる生活の音に 一人にされた ガムと二人になろう 君の苦手だった味 「話がしたいよ」/BUMP OF CHICKEN  さて、物語で主人公と親友、そして観客が自分なりの【お金】と【幸せ】の答えを探し求めたあと、エンディングで流れるのが主題歌「話がしたいよ」です。映画は終わっても、続いてゆく日常。そのなかで暮らしている<僕>の“現在”が描かれております。切り取られているのは<バスが来るまでの間の おまけみたいな時間>を過ごすワンシーン。    この時間は<僕>にとって、一人でやり過ごすにはしんどいものだったのでしょう。本を読む気にも、スマホをいじる気にもなれずに<持て余した手>からは、何も確かなものを掴めていない空しさが伝わってくる気がしますね。だから<自分ごとポケットに隠し>て、世から存在感を消したかった。自意識をオフにしたかったのではないでしょうか。  だけど、親子や夫婦、恋人同士、友達同士の会話、そうした<街が立てる生活の音>で自分の孤独はさらに際立ってゆくのです。そこで<僕>は<君の苦手だった味>の<ガム>を噛むという行為によって“君の存在”と<二人になろう>という特別な逃げ道を見つけます。するとガムを噛み締めるたび、ジワジワ蘇ってくる声や表情、いろんな記憶。 だめだよ、と いいよ、とを 往復する信号機 止まったり動いたり 同じようにしていても他人同士 元気でいるかな この瞬間にどんな顔をしていただろう 一体どんな言葉をいくつ見つけただろう ああ 君がここにいたら 君がここにいたら 話がしたいよ 「話がしたいよ」/BUMP OF CHICKEN  きっと<君>は<僕>の理解者だったのだと思います。他の誰かじゃわかってもらえない気がする言葉でも、わかってくれるひと。たとえば横断歩道を渡ってゆく人々を見つめて<だめだよ、と いいよ、とを 往復する信号機>に指揮されているようだと思ったり、同じように<止まったり動いたり>していても<他人同士>なんだと実感したり。    そんな<僕>の脳内を話したとき<君がここにいたら>わかってくれたはずなのです。それに<君>もまた<君>なりの面白い考えを話してくれたはずなのです。ゆえに、もし今ここで一緒にバスを待っていたら<君>なら<どんな顔をしていただろう>と、<一体どんな言葉をいくつ見つけただろう>と、懐かしく恋しく淋しく思うのでしょう。 体と心のどっちに ここまで連れて来られたんだろう どっちもくたびれているけど 平気さ お薬貰ったし 飲まないし 「話がしたいよ」/BUMP OF CHICKEN 今までのなんだかんだとか これからがどうとか 心からどうでもいいんだ そんな事は いや どうでもってそりゃ言い過ぎかも いや 言い過ぎだけど そう言ってやりたいんだ 大丈夫 分かっている 「話がしたいよ」/BUMP OF CHICKEN  ただし<僕>は<君>に<今までのなんだかんだとか>を話して過去を恨んだり羨んだりしたいわけでも、<これからがどうとか>を話して未来の不安や空しさをわかってほしいわけでもなさそうです。むしろ“安心”してほしいと思っている。その気持ちが<平気さ>、<大丈夫 分かっている>といったフレーズに表れています。    体と心のどっちもくたびれてはいるけど、それなりにやっていること。相変わらず日常で見つけるたくさんの言葉。それを“今”の<僕>で<君>に伝えたいのでしょう。また“今”の<君>からもいろんな話を聞きたいのでしょう。何より、こうして「話がしたいよ」と思える存在がいることが<僕>の生きる力になっているのではないでしょうか。 ガムを紙にぺってして バスが止まりドアが開く 「話がしたいよ」/BUMP OF CHICKEN  こうして幕を閉じてゆく歌。ガムを吐き出して<二人>の時間はおしまい。ここからまた<僕>は<君>のいない日々を生きてゆくのです。しんどくなった時には<ガム>を噛んで、うまく自分を保ちながら。この歌詞を読んで、みなさんが「話がしたいよ」と思い浮かんだ相手はどなたでしょうか。是非、いろんな想いを重ねながら、BUMP OF CHICKEN「話がしたいよ」を聴いてみてください…! ◆紹介曲「話がしたいよ」 作詞:藤原基央 作曲:藤原基央 ◆ニューシングル『話がしたいよ / シリウス / Spica』 2018年11月14日発売 初回限定盤 TFCC-89665 ¥1800+税 通常盤 TFCC-89666 ¥1200+税 <収録曲> 01. 話がしたいよ 02. シリウス 03. Spica

    2018/10/29

  • あいみょん
    簡単に辞める気もないから、とりあえずアレ下さい。
    簡単に辞める気もないから、とりあえずアレ下さい。

    あいみょん

    簡単に辞める気もないから、とりあえずアレ下さい。

    馬鹿になれたら楽なのにね。 (ドラマ『獣になれない私たち』より)  新垣結衣×松田龍平の主演ドラマ“けもなれ”こと『獣になれない私たち』の第1話で放たれたセリフです。主人公は、常に笑顔で仕事は完璧、誰からも愛されている女性(新垣結衣)と、世渡り上手で人当たりがよく、モテる男性(松田龍平)。しかしどちらも、馬鹿になれない。人生うまくいっているようで、実は不器用で不自由な二人なのです。 苦いようで甘いようなこの泡に くぐらせる想いが弾ける 体は言う事を聞かない 「いかないで」って 走ってゆければいいのに 広いようで狭いようなこの場所は 言いたい事も喉に詰まる 体が帰りたいと嘆く 「いかないで」って 叫んでくれる人がいればなぁ 「今夜このまま」/あいみょん  さて、そんなドラマの主題歌は、2018年11月14日に“あいみょん”がリリースするニューシングルのタイトル曲「今夜このまま」です。10月24日からは先行配信もスタート。まず、この物語の始まりは“頭でっかちで、楽になれない”二人が、仕事終わりに【クラフトビールバー】で偶然出逢ったことでした。つまり【ビール】がキーアイテム。  だからこそ歌も<苦いようで甘いようなこの泡に>と【ビール】をイメージさせるフレーズで幕を開けます。クリーミーな泡が<言いたい事>の詰まった喉を滑り落ちてゆき、爽快な炭酸の泡で<想いが弾ける>瞬間の開放感、高揚感が伝わってきますね。そして<私>は、酔いの勢いに任せるかのように、本当の気持ちをつらつらと吐き出すのです。    本当は<「いかないで」って走ってゆければいいのに>理性やプライドが邪魔して、素直になれない。また、自分の存在価値を見失いそうだから、仕事でも恋愛でも<「いかないで」って 叫んでくれる人がいればなぁ>と思う。きっと<私>は本能のまま、愛し愛されたいのでしょう。心のブレーキなんて利かないくらい、求めて求められたいのでしょう。 抜け出せない 抜けきれない よくある話じゃ終われない 簡単に冷める気もないから とりあえずアレ下さい 「今夜このまま」/あいみょん やるせない やりきれない よくある話じゃ終われない 簡単に辞める気もないから とりあえずアレ下さい 「今夜このまま」/あいみょん  だけど<抜け出せない 抜けきれない>毎日。ただただ<やるせない やりきれない>繰り返し。でも、それでも<よくある話じゃ終われない>し、終わらせる気もないから、明日からまた頑張るために今夜も<とりあえずアレ下さい>と【ビール】を注文するのではないでしょうか。ただし、この歌で<アレ>が意味するのは【ビール】だけとは限りません。 ねぇ もう 帰ろう 帰ろう 影も もう ねぇ 薄くなって 結局 味のない 味気のない 夜が眠る 「今夜このまま」/あいみょん  今の<私>の心は、注いでから時間が経ち、炭酸が抜けたビール状態。なめらかな泡のような気持ちも、シュワシュワ弾ける気持ちも、日常の中で生まれないのです。それゆえに自分の<影>は<薄くなって>人生自体も<味気のない>ものになってしまっているのです。そんなことに気づく夜<とりあえず>欲しいのは、濃い味の強い刺激。それは、恋でしょう。 消えない想いは 軽く火照らせて飛ばして 指先から始まる何かに期待して 泳いでく 溺れてく 今夜はこのまま 泡の中で眠れたらなぁ 誰かの腕の中で 甘い夢を見ながら 眠れたらなぁ 「今夜このまま」/あいみょん  こうして幕を閉じてゆく歌。やはり<私>は“恋”という名の<泡>を求めているようです。現実で抱える<消えない想いは>山ほどある。ただ<今夜はこのまま>とりあえずの<アレ>=“恋”に溺れてしまいたい。出会いたての優しさや刺激の中で眠ってしまいたい。その本音がラスト<誰かの腕の中で 甘い夢を見ながら 眠れたらなぁ>というフレーズに表れているのだと思います。    「いかないで」って走ってゆける自分にもなれない。「いかないで」って叫んでくれる人もいない。そんな味気のない毎日にうんざりしているあなたは、是非、あいみょん「今夜このまま」を聴いてみてください…! その一日に再び<苦いようで甘いような>気持ちが戻ってきますように…! ◆紹介曲「今夜このまま」 作詞:あいみょん 作曲:あいみょん ◆6thシングル「今夜このまま」 2018年11月14日発売 WPCL-12971 ¥1,080(税込) 1. 今夜このまま 2. 猫(2018.10.7 Live at 上野恩賜公園 野外ステージ) 3. 風のささやき(2018.10.7 Live at 上野恩賜公園 野外ステージ) 4. 今夜このまま(Instrumental)

    2018/10/26

  • reGretGirl
    これじゃ甘かった? どうすればよかったんだ
    これじゃ甘かった? どうすればよかったんだ

    reGretGirl

    これじゃ甘かった? どうすればよかったんだ

    一生恋していたいと思う君に 出会ったと思い込んでいたんだ 勘違い 見当違い イタい ツラい わかってない 情けない って思わないで 「(L)ONLY」/reGretGirl  2018年10月17日に“reGretGirl”が2nd mini album『take』をリリースしました。収録されているのは、とことん切ない全7曲の失恋ソング。今日のうたコラムでは今作から新曲「(L)ONLY」をご紹介いたします。まずタイトルには、お気づきのとおり【ONLY】と【LONLY】2つの言葉が掛けられているんです。  たった一人の【ONLY】な<一生恋していたいと思う君に 出会ったと思い込んでいた>主人公。でも残念ながら、それはやがて<勘違い 見当違い イタい ツラい わかってない 情けない>現実へ繋がり、今は【LONLY】状態に…。さらに歌が進むにつれ、いろんな面で<僕>が【ONLY】な“思い込み”をしていたことが明らかになってゆきます。 いつか一緒になれたらいいね 式はちゃんと挙げようね 僕らの家族友達もみんな呼んで盛大に祝おうね 子どもはやっぱ2人がいいかな 僕は3人欲しいと思ってる ふたりの愛の形を少しでも多く残しておきたいから ずっとそんなこと思ってた もしやちょっとイタかった? これでうまくやっていけると本気で思ってた 「(L)ONLY」/reGretGirl  みなさんが<君>の立場ならどう感じますか? この歌の<僕>のように、具体的に将来の希望を口にしてくれる男性はそう多くない気もするので、嬉しいと思う方もいるでしょう。しかし<僕>は「君はどう思う?」など、相手の意見はまったく訊いていないんですよね。しかも「僕はこう思うけどどう?」ではなく「(僕ら)~したいね」と伝えているんです。    これは、相手の方が逆の意見を持っていた場合、非常に苦しいのではないでしょうか。たとえ<いつか一緒になれたらいいね>という気持ちは同じだとしても、式は挙げなくていい派かもしれない。家族と仲が良くないかもしれない。友達は呼ばずに身内だけで祝いたいかもしれない。子どもは欲しいと思っていない、もしくは産めないかもしれない。    だけど<僕>が自分【ONLY】の未来予想図をあまりに本気で語るから、期待を裏切りたくなくて<君>は本音を言えないのです。好きなら尚更。それに相手の気持ちも見えていないのに<ふたりの愛の形を少しでも多く残しておきたい>と“目に見える”理想ばかりを口にするような<僕>に対して、やはり“不安”は膨らんでいったことでしょう。 僕が働いて君が家を守るみたいな古臭いのはやめよう 君も働いていいんだし僕も子どもの成長見守ってたい そんなことをずっと考えている時が楽しかったんだよ やっぱりだ君を置いてけぼりにしていた 「(L)ONLY」/reGretGirl  続く歌詞でも<僕>は相変わらず、自分の「~したい」だけをガンガン伝えていますね。一見、寛大にも思わせる言葉たちですが、見方を変えればただの押し付けです。言えないけれど<君>のほうは<僕が働いて君が家を守るみたいな古臭い>形が夢かもしれませんし、かといって<君も働いていいんだ>なんて許可を<僕>に出してもらう筋合いもありません。    そんな<僕>の自分【ONLY】未来予想図を聞き続けて、日に日に<君>は【LONLY】を強く感じるようになっていったのだと思います。そして結果、選んだのがお別れです。一方<そんなことをずっと考えている時が楽し>くて浮かれていた<僕>は、思いがけずフラれ、その原因を考え、やっと<君を置いてけぼりにしていた>ことに気がつきました。 愛は失踪 恋は暴走 いつだって愛想尽かされそう 安易な妄想 単純な思考 すでに壊れそうもうヤバそう これじゃ甘かった? どうすればよかったんだ イタい?ツラい?できっこない? ダサい?クサい?わかってない? わかってないも 全部言われても 一生恋していたいと思う君に 出会ったと思い込んでいたんだ 勘違い 見当違い イタい ツラい わかってない 情けない って思わないで 一生分の愛を貰えるんだと 勝手に期待をしていたんだ 思い違い 御門違い ダサい クサい わかってない 情けない って思わないで 「(L)ONLY」/reGretGirl  これじゃ甘かった? どうすればよかったんだ。今さらどんなに考えても、もう<君>は戻ってきません。無邪気で身勝手な自分の【ONLY】のせいで【LONLY】な今にたどり着いてしまったのです。最後の最後<君>は今までの気持ちが爆発し<勘違い 見当違い イタい ツラい わかってない 情けない><思い違い 御門違い ダサい クサい わかってない 情けない>と本音をぶつけたのでしょうか…。    一生分の愛を貰えるんだと期待しすぎた<僕>の立場で聴いても、一生分の愛を貰えるんだと期待されすぎた<君>の立場で聴いても、胸が苦しくなってくるのが、reGretGirlの「(L)ONLY」です。こんな恋に身に覚えがあるという方は、その行き場の無い想いを重ねながら、この歌を聴いてみてください…! ◆紹介曲「(L)ONLY」 作詞:平部雅洋 作曲:平部雅洋 ◆2nd mini album『take』 レーベル:No Big Deal Records <収録曲> 1. Shunari 2. replay 3. (L)ONLY 4. イズミフチュウ 5. よわむし 6. ピアス 7. 黒鳥山公園

    2018/10/25

  • ビッケブランカ
    運命に膝まで濡らさないように、はしっていこう。
    運命に膝まで濡らさないように、はしっていこう。

    ビッケブランカ

    運命に膝まで濡らさないように、はしっていこう。

     2018年10月17日に“ビッケブランカ”が新曲「まっしろ」を配信リリースしました。11月21日にリリースの2ndアルバム『wizard』収録曲でもあり、新垣結衣と松田龍平がダブル主演を務める水曜ドラマ『獣になれない私たち』挿入歌として書き下ろされた楽曲です。ドラマを動かしてゆくのは、人生うまくいってるようで、ままなっていない男女二人…。 誰にも見つからない 街の灯も灯らない 交差するクレーンを一人見上げた 今は叶わないことばかりのまま ただあるいていこう 「まっしろ」/ビッケブランカ  本能のまま“野生の獣”のように自由に生きられたら楽なのに、そうはできずにいる。そんな全ての“頭でっかちな大人”のための物語に寄り添うのが、この挿入歌「まっしろ」なんです。まず、歌詞には一人称も二人称も綴られておりません。だからこそ、誰しもより自分事として重ねられる。そして<一人>きりの孤独感が色濃く伝わってきます。  きっと<誰にも見つからない>のは、自分の本音や人知れず頑張ってきた姿。また<街の灯も灯らない>様子は、どんなに希望を求めても真っ暗な現実を表しているかのようです。その空しい夜の帰り道、一人で見上げた<交差するクレーン>は、どこか今の“自分自身”に重なったのではないでしょうか。    巨大なものや重いものを吊り上げて運ぶ機械。つまりそれが、責任や役割を背負いながら日々を<あるいて>いる自分です。何かを作っているのか、壊しているのか、それはわかりません。でも何かを成し遂げる途中である<クレーン>のように、とにかく自分も淡々と<今は叶わないことばかりのまま ただあるいていこう>と、明日のための小さな深呼吸をしているのでしょう。 別に言うことなんてない 言ってもいいことなんてない 人知れず黙り方を覚えた いつか変わらない日々を穿つような 鐘が鳴るはず 粉雪が降ってきた 可笑しさがこみあげてきた 最高な夜だね 泣けてくるから 運命に膝まで濡らさないように はしっていこう この世に一つの鐘の音よ 「まっしろ」/ビッケブランカ  続く歌詞では、生きにくい毎日がいっそうリアルに伝わってきます。誰にも何も<別に言うことなんてない>日々。何故なら<言ってもいいことなんてない>から。これは“言って許されることなんてない”という意味と“言っても何かが変わるわけじゃない”という意味、どちらの諦めも含まれていそうですね。ゆえに、本音にフタをして沈黙する耐え方を覚えたのです。  それでも、わたしたちは<変わらない日々を穿つような鐘>を期待せずにはいられません。ちなみに<鐘の音>とはドラマにも登場するキーワード。何かが変わる合図がしたらすぐ動き出せるように、思い込みの<運命に膝まで濡らさないように はしっていこう>。いろんな諦めのなか、まだ息づき続けているそんなたしかな希望も描かれているのが、この歌なのだと思います。 冷たさが吹いてきた 悲しみがこみあげてきた 降り積もったすべてよ 時間を超えてよ そして今まで全部なかったように 気づいたら 少し涙 もう一度帰れたとしたなら 全てに変えても守りたいものを 決して手放さないように はしっていこう 「まっしろ」/ビッケブランカ  世の中は冷たいし、頑張れば頑張るほどなんだか悲しいし、いっそ何もかも「まっしろ」にして<今まで全部なかったように>人生をやりなおしたい…。みなさんもそう感じるときがありませんか? だけど、ここからもう一度<全てに変えても守りたいもの>がある新しい自分になることはできるでしょう。まだ「まっしろ」な未来のなか、大切なものを<決して手放さないように>はしってゆくことはできるでしょう。    「まっしろ」は何もない絶望の「まっしろ」ではなく、何でも築いてゆける希望の「まっしろ」にもなるはず。この歌を聴きながら泣けてきてしまったという“獣になれない”あなたも、いつか鳴る<この世に一つの鐘の音>に期待しながら、まだまだ「まっしろ」な明日を進んでゆくことができますように。 ◆紹介曲「まっしろ」 2018年10月17日配信 作詞:ビッケブランカ 作曲:ビッケブランカ ◆メジャー2ndアルバム『wizard』 初回生産限定 AVCD-96009/B ¥3,800+税 CD only AVCD-96010 ¥3,000+税

    2018/10/24

  • Uru
    隠せない「始まり」を、次から次へ手の平に伝えていくよ。
    隠せない「始まり」を、次から次へ手の平に伝えていくよ。

    Uru

    隠せない「始まり」を、次から次へ手の平に伝えていくよ。

     2018年12月5日に“Uru”がニューシングル「プロローグ」をリリースします。すでに歌詞先行公開がスタートしているタイトル曲は、火曜ドラマ『中学聖日記』主題歌として書き下ろされました。舞台は、田舎の中学校。ヒロイン(有村架純)は、婚約者がいながらも、勤務先の学校で出会った10歳年下の中学生の教え子に惹かれてゆく女教師です。 目にかかる髪の毛と かきわけた指 壊れそうでどこか 寂し気な背中 頼りない太陽を 滲ませながら 微笑んだ その横顔 見つめていた いつの間にかその全て 視界に入ってくるの 心が波打つ痛みに どうして気づいてしまったの 「プロローグ」/Uru  そんな“禁断の恋”を描いた儚くも美しいヒューマンラブストーリーに寄り添うのが、この歌。冒頭から、いつの間にか<私>の視界に入ってくるようになっていた<その全て>が、丁寧に、繊細に伝わってきますね。本当の気持ちが映る瞳を、隠すかのように<目にかかる髪の毛>も。そっと後ろを向けば<壊れそうでどこか 寂し気な背中>も。  また<微笑んだ その横顔>に滲むのは<頼りない太陽>ですが、熱は十分<私>に<心が波打つ痛み>を与えます。何故なら、その太陽はまるで、静かに燃え上がる<あなた>の真っ赤な恋心そのものだから。そして、その光景を見つめながら、きっと<私>もまた自分の中に同じ“熱く真っ赤な恋心”があることに<気づいてしまった>のです。 あなたを探してる 隠した瞳の奥で 誰にも見えぬように 行き場もなくて彷徨いながら あなたと見る世界は いつでも綺麗だった 空には一つだけ 淡く光る 小さな星が 残ってる 「プロローグ」/Uru  サビでは“熱く真っ赤な恋心”が求めるままに<あなたを探してる>という想いが溢れ出します。ただし<あなた>が<目にかかる髪の毛>の奥に本当の気持ちを秘めているように、自分も<隠した瞳の奥で 誰にも見えぬように>ひっそりと恋い慕うのです。これは周りの人々から「幸せ」とは言われがたい恋。味方のいない二人。行き場もない二人。    だけど<あなたと見る世界は いつでも綺麗>で、他の何にも変えがたいもの。その幸せな記憶の実感だけが、いろんなものを失い、先の見えない真っ暗闇のなかでも<淡く光る 小さな星>として残って、二人の心を照らすのではないでしょうか。むしろ、暗闇が濃くなればなるほど、たった一つのかすかな希望は輝きを増して見えるような気がします。 破れそうに膨らんで 真赤に熟れた果実は 誰かの摘む手を待っている ねえ、それは 私だった あなたが溢れて行く 抑えた胸の数だけ 隠せない「始まり」を 次から次へ手の平に伝えていくよ 風は冷たいのに 染まった心は赤いままで あなたに触れたいと思ってしまった どうして二人出会ったの 「プロローグ」/Uru  さらに、最初は<頼りない太陽>が表していた“熱く真っ赤な恋心”ですが、歌が進むにつれ<破れそうに膨らんで 真赤に熟れた果実>や<染まった心は赤いまま>といったフレーズで、いっそう“赤”が熱く鮮やかに描かれていくのです。好きな人の<摘む手>を待っていた数だけ、本当の気持ちを<抑えた胸の数だけ>、想いを<次から次へ手の平に伝えていく>数だけ、<あなたに触れたいと思ってしまった>数だけ、お互いにどんどん“熱く真っ赤な恋心”を育てていったのでしょう。 痛くて苦しくて それなら見えないように どこかへ飛んでいけ そう思うのに あなたを探してる 何度も名前を呼んで 空には一つだけ 淡く光る 小さな星を 浮かべて 「プロローグ」/Uru  このように幕を閉じてゆく歌。もう、最後のサビでは<誰にも見えぬように>と周りの目を気にすることもせず、一心に<あなた>を求めて<何度も名前を呼んで>いるのがわかりますね。希望という名の<小さな星>もただ<残ってる>のではなく、空に<浮かべて>探しております。たとえ<痛くて苦しくて>も、それでも…と覚悟を決めた。それがUru「プロローグ」のラストシーンなのではないでしょうか。    そんなラストシーンは、まだこの恋の「プロローグ」=序章です。ここからどんな未来が待ち受けているのか。どんな明日を作ってゆくのか。どうか<小さな星>を失わずに二人が歩んでゆけますように、と願わずにはいられません。今、切ない恋をしているというあなたも是非、心を重ねながら歌声を聴いてみてください…! ◆紹介曲「プロローグ」 作詞:Uru 作曲:Uru ◆7th Single「プロローグ」 2018年10月30日配信リリース 2018年12月5日CD発売 初回生産限定盤 AICL-3611~2 ¥1,800(tax in) 通常盤 AICL-3613 ¥1,200(tax in)

    2018/10/23

  • SEKAI NO OWARI
    君に似合うのはきっと赤でも青でも黄色でもない。
    君に似合うのはきっと赤でも青でも黄色でもない。

    SEKAI NO OWARI

    君に似合うのはきっと赤でも青でも黄色でもない。

     2018年10月11日に“SEKAI NO OWARI”が新曲「イルミネーション」を配信リリースしました。この曲は米倉涼子の主演ドラマ『リーガルV~元弁護士・小鳥遊翔子~』主題歌です。弁護士資格剥奪に、ドス黒い噂。勝つためには敵も味方も裏切る。自由で勝手なのに、必ず人を救う。そんな【かつてないグレーなヒロイン】がドラマの物語を動かしてゆきます。 君に似合うのはきっと 赤でも青でも黄色でもない どんな炎に焼かれても ただ一つ残る色だ 幸せになるにはきっと 何か払わなきゃいけないの、と 泣いているような空を見る 君の強さを知っているよ 汚れたような色だねって そんなに拗ねるなよ 人知れずシャツの袖で 涙を拭った君に 「イルミネーション」/SEKAI NO OWARI  さて、そのドラマを彩る主題歌もまた【グレー】が大切なキーワードになっているんです。柔らかなオルゴールの音で幕を開ける歌。もうイントロから<君>に優しく寄り添おうとしている<僕>の想いがわかります。そして最初に伝えるのが<君に似合う>色のこと。それは<どんな炎に焼かれても ただ一つ残る色>=【灰色(グレー)】です。  そう聞いて<君>は<汚れたような色だね>と拗ねるのですが、もちろん<僕>はネガティブな意味で口にしたわけではありません。悪意や逆境<どんな炎に焼かれても>自分の色を失わずに生き抜いてきた。<幸せになるにはきっと 何か払わなきゃいけないの、と>白と黒の狭間を、涙を堪えながら進んできた。それが<君>なのでしょう。  さらに【グレー】とは、都会のビルやコンクリート、冬空、鉛などをイメージさせる色。そう考えて深読みをすると、高いビルが立ち並ぶ都会で、冬の<泣いているような空を>見上げて、時に鉛のように心が重くなっても<人知れずシャツの袖で涙を>拭い、固いコンクリートの上を歩いてきた<君>の強さが表れているようにも感じられますね。 優しさに色があるなら 赤でも青でも黄色でもない 全部を混ぜあわせて ただ一つ出来る色だ 「イルミネーション」/SEKAI NO OWARI 強いようで弱い でも弱いようで強い君へ贈る色 グレー 「イルミネーション」/SEKAI NO OWARI  また、続く歌詞で<僕>は<君>を表す【グレー】を、全ての色を<混ぜあわせて ただ一つ出来る>優しさの色だと伝えます。つまり<君>は、他の色を持っていないわけではなく逆に、熱いエネルギーを持つ<赤>も、冷静で知性的な<青>も、心を弾ませるような明るいイメージの<黄>も、もともと心に含んでいるのではないでしょうか。  でもきっと<君>は自分が持っている本当の色など気づいていないはず。この<グレー>が様々な色からなる<ただ一つ>の優しい色だとは知らないのです。ただただ、白か黒か、光か闇か、善か悪か、勝ちか負けか、ひとりそのなかで戦って、強くなったり弱くなったり<グレー>の色味を変えながら生きているのだと思います。 純白の街へ連れてくよ 緑や赤の綺麗な光 濡れた袖が暖まるまで 雪道を彩る 二人だけの足跡 続いていく足跡 「イルミネーション」/SEKAI NO OWARI  そんな<君>の手を引いて、その<グレー>がどれだけ美しい色たちからできているのかを教えるのが、SEKAI NO OWARI「イルミネーション」なのでしょう。純白の街も。緑や赤の綺麗な光も。雪道を彩る二人だけの足跡も。何もかもが<君>を作るものだと。涙で<濡れた袖>も<僕>の想いの温もりでちゃんと乾いてゆく気がしますね。    人知れず泣いているあなた。是非この歌を聴いてみてください。そしてこの歌を届けたい人がいるあなた。どうかその気持ちも伝わりますように…! ◆紹介曲「イルミネーション」 2018年10月11日配信 作詞:Saori・Fukase 作曲:Saori・Nakajin

    2018/10/22

  • back number
    デコボコしてても、並んで歩けば、この道がいいと思った。
    デコボコしてても、並んで歩けば、この道がいいと思った。

    back number

    デコボコしてても、並んで歩けば、この道がいいと思った。

     2018年11月21日に“back number”がニューシングル「オールドファッション」をリリースします。タイトル曲は、金曜ドラマ『大恋愛~僕を忘れる君と』主題歌として書き下ろされました。若年性アルツハイマーにおかされる女医(戸田恵梨香)と、彼女を明るく健気に支え続ける元小説家の男性(ムロツヨシ)の10年にわたる愛の奇跡を描く物語…。 よく晴れた空に 雪が降るような ああ そう 多分そんな感じだ 変な例えだね 僕もそう思うよ だけど君はそんな感じだ 一体どこから話せば 君という素敵な生き物の素敵さが いま2回出た素敵はわざとだからね どうでもいいか 「オールドファッション」/back number  そんなドラマを彩るのが、この主題歌です。まるで<君>自身に<君>はどんなひとなのかを懸命に伝えようとしているかのような幕開け。もちろんヒロインが記憶を失いゆく病であることは関係しているのかもしれません。でもわたしたちも、自分が自分でよくわからなくなったり、いつの間にか相手の心を見失っていたりすること、ありますよね。  そうしたとき<僕>は、改まって<君>に“君は<よく晴れた空に 雪が降るよう>だ”と伝えるのです。きっと<君>は、快活で気持ちが良い心の持ち主であり、一方で雪が降るときの不思議な高揚感や静けさ、氷の結晶のような凛とした美しさも感じさせるひとなのでしょう。それはもう<素敵>というワードを<わざと>2回も出したくなるほどに。 単純な事なんだきっと 比べるまでもないよ 僕に足りないものを全部 君が持ち合わせていたんだ 悲しくなるくらい ああ それを今数えてた所だよ 不安とか迷いでできている 僕の胸の細胞を 出来るなら君と取り替えて欲しかった 花は風を待って 月が夜を照らすのと同じように 僕に君なんだ 「オールドファッション」/back number  さらにサビでは<僕に足りないものを全部>持ち合わせていたのが<君>だと、熱量を上げて届けます。もしも<不安とか迷いでできている 僕の胸の細胞>と取り替えたとしても、そんなもの<君>ならあっという間にどうにかできちゃうだろうと。また、ここで<胸の細胞>と表現しているところが、なんだか“<僕>らしい”気がしませんか?    つまり<僕>は“脳”でも他の何でもなく、相手の<胸の細胞>と向き合っているのです。それが<僕>というひとなのです。人間は他者の話をするとき、自然と自分自身もこぼれるもの。たとえば<君>を表す言葉をごちゃごちゃと<ああ そう 多分そんな感じだ>と腑に落ちるまで考えてみたり。あえて<君という素敵な生き物の素敵さ>なんて伝え方で照れ隠しのようなユーモアを交えてみたり。  でも、いつだって<僕に君なんだ>という想いは真剣だったり。フレーズの節々から<僕>が<持ち合わせて>いる、言葉に対するこだわりや、相手を思わず笑顔にさせてしまう伝え方や、相手の<胸の細胞>と丁寧に向き合う力や、深い愛情がこぼれ伝わってきますよね。この歌には<君>の魅力と同時に<僕>という<素敵な生き物の素敵さ>も詰まっているのではないでしょうか。 デコボコしてても 並んで歩けば この道がいいと思った お祝いしようって君が なんにも無い日に言い出すのは決まって 僕がバレないように落ち込んだ時だ 不甲斐ないね 「オールドファッション」/back number  そんな素敵な二人だから<デコボコしてても 並んで歩けば>この道“で”いいのではなくて<この道がいい>と言い切ることができるのだと思います。そんな素敵な二人だから、なんにも無い日に<お祝いしようって>言い出す片方の優しさと、その優しさの真意に気づくもう片方の優しさで、支え合いながら進んでゆけるのだと思います。 僕と見た街は夜空は どう映っていたんだろう 君は後悔していないかな ねぇちょっと そんなのどうだっていいの ドーナツ買って来てよって 君なら ああ そう言うだろうな 単純な事なんだきっと 誰がなんと言おうと どれだけの時間が命が巡ったとしても 風は花を探して 夜と月が呼び合うのと同じように 君には僕なんだ 「オールドファッション」/back number    そして終盤に登場するのが、タイトル「オールドファッション」に繋がる<ドーナツ>です。これは<不安とか迷いでできている 僕の胸の細胞>から生じるいろんなモヤモヤを一瞬で笑い飛ばしてくれる<君>の存在そのものと言えるでしょう。さらに「オールドファッション」とは、余計な装飾のないシンプルなザ・ドーナツですよね。そのシンプルさは<単純な事なんだ>と歌われる“答え”に重なります。    記憶がどうだとか関係ない。誰かの正論も時間も関係ない。ただ単純に、当たり前のように、僕に君なんだ。君には僕なんだ。そんな、シンプルだからこそ難しくて、難しいからこそ美味しい愛の在り方が描かれているのが、back number「オールドファッション」なのです。素敵なこの歌の素敵さが、あなたやあなたの大切なひとに届きますように…! ◆紹介曲「オールドファッション」 作詞:清水依与吏 作曲:清水依与吏 ◆19th single「オールドファッション」 2018年11月21日発売 初回限定盤 UMCK-9977 ¥1,800(tax out) 通常盤 UMCK-5664 ¥1,000(tax out) <収録曲> 1.オールドファッション  2.サマーワンダーランド 3.Jaguar 4.オールドファッション(instrumental) 5.サマーワンダーランド(instrumental) 6.Jaguar(instrumental)

    2018/10/19

  • 槇原敬之
    ほんの少し勇気が欲しいとき、思い出せる特別な場面がある。
    ほんの少し勇気が欲しいとき、思い出せる特別な場面がある。

    槇原敬之

    ほんの少し勇気が欲しいとき、思い出せる特別な場面がある。

     2018年10月10日に“槇原敬之”が2年2ヶ月ぶりとなるニューシングル「記憶」をリリースしました。タイトル曲は、NIVEAブランドのCMソングとして書き下ろされた楽曲です。シングルにはオリジナルバージョン、ストリングスバージョン、英語バージョンの3バージョンがすべて収録。今日のうたコラムではその新曲をご紹介いたします。 光のフレアが眩しくて よく見えない誰かの顔 覚えてるハンドクリームの 柔らかで清潔な香り かさかさのほほで笑った 本当かもわからないけど 愛されているとあのとき 確かに感じられたんだ ほんの少し勇気が欲しいとき 思い出せる特別な場面がある 「記憶」/槇原敬之  冒頭の<光のフレア>とは、太陽光などにレンズを向けたとき、強い光で写真全体が白っぽくなる現象のこと。まずこの歌では、その【レンズ】が【自分の瞳】を表しているのではないでしょうか。さらに【強い光】は【眩しすぎる幸せな時間】を。ボヤけた写真は<よく見えない誰かの顔>が映っている「記憶」を表しているのでしょう。  そんな「記憶」には、視覚よりたしかな感覚が保存されています。そこで登場するのが、ニベアの<ハンドクリーム>です。幼い自分に<誰か>が塗ってくれた<ハンドクリーム>の<柔らかで清潔な香り>は、嗅覚が<愛されている>ことの実感として忘れません。今でも<ほんの少し勇気が欲しいとき>再生できるとっておきの「記憶」なのです。 それはほほを包む優しい指 繋いだ手のぬくもり 何かの拍子に思い出す 言葉を超えた想いの記憶 もしも思い出せないなら 僕が優しく伝えよう 何かの拍子に思い出す 言葉を超えた想いの記憶 「記憶」/槇原敬之  サビでは、その<ハンドクリーム>の香りから“触覚”の「記憶」も思い出されてゆきます。かつて<かさかさのほほ>を包んでくれた<優しい指>が自分を笑顔にしてくれていたこと。いつだって<繋いだ手のぬくもり>から愛を感じていたこと。どれも<何かの拍子>に“心身”が教えてくれる<言葉を超えた想いの記憶>です。    きっとわたしたちは、歳を重ねてゆくにつれ、肌と同じように心も乾燥しやすくなってゆくことでしょう。社会のなかで、冷たい風に傷つく場面も増えるかもしれません。でも、どんなときも、まるで<ハンドクリーム>のように心を潤し、時にはバリアの役割も果してくれるのが、自分のもつ「記憶」なのだと思います。    なかには『そんな記憶は自分にはない』『もう忘れてしまった』と思う方もいらっしゃるかもしれません。だけど、それでも<もしも思い出せないなら 僕が優しく伝えよう>と、自らの音楽が<ハンドクリーム>のような存在になれたらと、そんな想いで作られたのが、槇原敬之の「記憶」という歌なのではないでしょうか。 大丈夫だよと 微笑んであげたいとき 思い出せる特別な場面がある それはほほを包む優しい指 繋いだ手のぬくもり 何かの拍子に思い出す 言葉を超えた想いの記憶 もしも思い出せないなら 僕が優しく伝えよう 何かの拍子に思い出す 言葉を超えた想いの記憶 「記憶」/槇原敬之  また、いつか<大丈夫だよと 微笑んであげたい>存在が出来たときには<僕>の立場としてこの歌を聴くことができるでしょう。これまで自分が<言葉を超えた想いの記憶>に支えられながら生きてきたように、今度は支えたい誰かの心に優しい「記憶」を記してゆくのです。その人が苦しんでいるときには想い出を<優しく伝え>てあげるのです。    優しさとぬくもりに満ちた、槇原敬之の「記憶」をぜひ、あなたの<特別な場面>を思い出しながら聴いてみてください。そして、この歌を捧げたい大切な人にもぜひ、届けてあげてください…! ◆紹介曲「記憶」 作詞:Noriyuki Makihara 作曲:Noriyuki Makihara ◆ニューシングル「記憶」 2018年10月10日発売 BUP-50007 ¥1,200(税別) <収録曲> 1.記憶 2.記憶 Strings Version 3.Memories 4.記憶(Backing Track) 5.記憶 Strings Version(Backing Track) 6.Memories(Backing Track)

    2018/10/17

  • 坂口有望
    やさしい人にしかやさしくできない、なんてうそつき。
    やさしい人にしかやさしくできない、なんてうそつき。

    坂口有望

    やさしい人にしかやさしくできない、なんてうそつき。

     2018年10月10日に“坂口有望”が新曲「3 3 4 1」を配信リリースしました。NHK『みんなのうた』へ書き下ろされ、10月~11月放送中です。子どもから大人まで楽しんでもらえるような、明るく楽しく、でもちょっぴり青春時代特有の儚さを味わえる楽曲にチャレンジしたというこの歌。タイトルには、どんな意味が込められていると思いますか? 付箋に書いてくれたメッセージ読んだよ 君の丸文字で前を向けたよ ありがとうとかそんなんじゃないけど 会いたくなかった さよならが言えなくなるから 手帳に書かれていた落書きみつけたよ 少しだけあの日に帰れたよ 100%とか絶対じゃないけど さみしくなかった 思い出はパソコンにうつした 離れ離れの日々だけど毎日大事にしたいね 「3 3 4 1」/坂口有望  まず、歌詞からパッと思い浮かぶのは“卒業”でしょうか。幼稚園、小学校、中学校、高校、大学…。でも人が<離れ離れ>になるのは、学校を卒業するときだけではありませんよね。会社を辞めたり、転勤になったり、親から自立したり、子離れしたり。そう考えるとこの歌は、どんな世代にも当てはまる、まさに『みんなのうた』であると言えます。    そして、そんな<さよなら>を目前にしても素直になれないのが、この歌の<わたし>です。<ありがとうとかそんなんじゃない>と言いながら、本当は<さよならが言えなくなる>くらいに感謝でいっぱいで。<さみしくなかった>と言いながら、きっと<手帳に書かれていた落書き>も携帯で撮って<思い出はパソコンにうつした>ことでしょう。  だけど、たとえこれから<離れ離れの日々>でどんなことがあっても<付箋に書いてくれたメッセージ>に励まされた気持ちや<手帳に書かれていた落書き>で思い出せる景色が“人生の自信”になって毎日を支えてくれるはず。また、いつかは“今”が、愛しい過去に変わると知っているからこそ<毎日大事にしたい>と意識しながら、進んでゆけるのです。 やさしい人にしかやさしくできない なんてうそつき だってわたしは違うから 素直になれないって素直に言えない なんでわたし涙が出たんだろうか 「3 3 4 1」/坂口有望 自分のことにしか心を削げない なんてうそつき だって今更になったけど 頑張る人にこそ頑張れって言えない そんな癖が君のやさしさとわかったから 「3 3 4 1」/坂口有望  こちらはサビ部分。どのフレーズでも<君>の<やさしさ>を懸命に伝えております。やさしくない人にだってやさしい。自分のことだけじゃなく他者をすごく思いやって生きている。それが<君>なんだと。しかし、それほどに<君>と丁寧に向き合い、いろんな<やさしさ>に気づくことができる心を持っている<わたし>だって、十分に<やさしい人>なのではないでしょうか。    やさしい人だから<頑張る人にこそ頑張れって言えない>ような繊細な<やさしさ>もわかるのです。<わたし>は不器用で、素直じゃなくて、口下手。ただし<涙>だけは正直に心の様子を教えます。<なんでわたし涙が出たんだろうか>。その答えはもちろん「3 3 4 1」=【さ み し い】からです。そして、それを口にしないのは、ただの強がりではなくて、やさしい<君>を困らせないためであるような気がしませんか…? やさしい人にしかやさしくできないなんて うそばっか だってわたしは違うから お別れのあとの届かない「ありがとう」 なんでわたし涙が出たんだろうか 「3 3 4 1」/坂口有望  自分は<やさしい人>なんかじゃない。そう歌う<わたし>ですが、実は歌の最初から最後まで<やさしさ>が詰まっているのが、坂口有望の「3 3 4 1」なのだと思います。素直じゃないタイトル。素直じゃない歌詞。それでもあたたかな想いが真っ直ぐに伝わってくるこの歌を是非、大切な人を思い浮かべながら聴いてみてください…! ◆紹介曲「3 3 4 1」 2018年10月10日配信リリース 作詞:坂口有望 作曲:坂口有望

    2018/10/16

  • 吉田広大
    君は僕よりも良い人が見つかるから。
    君は僕よりも良い人が見つかるから。

    吉田広大

    君は僕よりも良い人が見つかるから。

     2018年10月3日に“吉田広大”が新曲「さよなら、愛しき人」を配信リリースしました。恋人とお別れしなければならない場合、大抵は片方の心が離れたか、両者とも冷めてしまったかのどちらかだと思います。しかし稀に、二人ともまだ想いがあるのに「さよなら」になってしまうこともあるんですよね。それは何故なのでしょうか…。 冬の香りが君の面影運んでく 小さなベンチ腰掛けた2人 少し離れた君と僕の距離を 縮める様に降り出した粉雪 「寒いね」と差し出す君の 手を握らず立ち上がれば すすり泣く君の声が溶けてゆく 「さよなら、愛しき人」/吉田広大  おそらくこの歌の<君と僕>も、お互いに好き同士なのに、今まさに別れのときを目の前にしております。今日で「さよなら」だとわかっているから、小さなベンチに並んで腰をかけても<少し離れた>距離。それを<縮める様に降り出した粉雪>は「本当にそれでいいの?」と神様が空からこぼした最後のチャンスだったのかもしれません。    そして<君>の方は、そのやり直すチャンスを掴めないだろうかと、思い切って冷えた手を「寒いね」と差し出したのではないでしょうか。だけど、残念ながら二人の想いは通じ合いませんでした。というより<君>の想いをわかっていながらも<僕>は<手を握らず>立ち上がって、自らここで決定的な終止符を打ったのです。 「さよなら」愛しき人 君は僕よりも良い人が見つかるから 「もう泣かないで」って 泣きながら 手を振った 「さよなら、愛しき人」/吉田広大  こちらはサビ部分。このフレーズは、曲中で何度も繰り返されていることから、泣いている<君>にも<僕>自身にも、無理してなんとか言い聞かせているような印象を受けます。また、きっと<僕>が<君>に伝えたのは「さよなら」と「もう泣かないで」という言葉だけ。でも、心の内に秘めている想いはそれだけではありませんね。  まず<愛しき人>というワード。まだ<君>への愛が現在進行形であることがわかります。さらに<君は僕よりも良い人が見つかるから>というフレーズからは、好きなのに<僕>が別れを選んだ理由が明らかになっているんです。つまり<僕>は<君>のこれからを考えたとき、自分では相手を幸せにする役割を果せないと感じたのでしょう。    この人は<僕よりも良い人>と出会い、付き合い、結婚したほうが幸せになれる。だから自分はもうここで恋人の役目を終えよう。そうやって<君>の未来予想図を描いた結果「さよなら」と「もう泣かないで」を告げて<手を振った>のだと思います。それでも<泣きながら>になってしまったところから、隠し切れない“好き”が伝わってきます。 輝く街嘘つきなため息 白く濁って空に溶けて落ちてく 涙色に染まってゆく 君と過ごしたこの街が 雪色に染まるのを 待っている 「さよなら、愛しき人」/吉田広大  続く歌詞に綴られている<嘘つきなため息>には、お互いの“好き”を見ないふりして「さよなら」を選んだことに対する後悔、涙、痛み、苦しみが含まれていることでしょう。ゆえに<君と過ごしたこの街が 雪色に染まるのを 待って>自分の感情も思い出もすべて真っ白に覆い隠してほしいと願っているのです。ただ、そう簡単に愛は消えてくれません。 公園のベンチ小さな遊園地 ショーウィンドウの向こうに見える宝石 悴んで震える手 握り返してる君の小さな手 ダイアモンドリングはめた姿浮かべ Oh bended knee 泣き崩れたって 人混み 街並み 季節さえ 僕を置き去りに 愛してる 愛してる 愛してる もう一度君に 「さよなら、愛しき人」/吉田広大  覚悟を決めて別れたはずなのに<ショーウィンドウの向こうに見える宝石>が目に入って、想像してしまったのは別の未来です。握り合っている手と手。結婚を誓い<ダイアモンドリングはめた>君の姿。何故、その未来に<僕>はいないのだろうか…。そう思うと悲しくて悲しくて仕方がないのでしょう。もう一度<愛してる>と伝えられたらと思わずにはいられないのでしょう。 「さよなら」愛しき人 君は僕よりも良い人が見つかるから 「もう泣かないで」って 泣きながら 手を振る 「さよなら」愛しき人 僕は君よりも良い人を見つけるから 「もう泣かないで」って 笑いながら 手を振った 冬の香りが君の面影運んでく 小さなベンチ腰掛けた1人 「さよなら、愛しき人」/吉田広大    でも、それでも、こうして幕を閉じてゆく歌。最後の最後は<泣きながら>ではなく<笑いながら>手を振っております。それに<僕は君よりも良い人を見つけるから>とまで。これは、吹っ切る決意ができたということなのか。それとも、とことん<君>に対しては<嘘>を突き通したということなのか。    ラストの<小さなベンチ腰掛けた1人>というシーンで<僕>はどんな感情を抱いていると思いますか…? 愛に満ちているからこそ切ない。それが吉田広大の新曲「さよなら、愛しき人」です。是非、歌詞の世界にじっくりと浸りながら聴いてみてください。 ◆紹介曲「さよなら、愛しき人」 2018年10月3日配信リリース 作詞:吉田広大 作曲:吉田広大

    2018/10/15

  • Mr.Children
    そう君じゃなきゃ、君じゃなきゃ。
    そう君じゃなきゃ、君じゃなきゃ。

    Mr.Children

    そう君じゃなきゃ、君じゃなきゃ。

     2018年10月3日に“Mr.Children”が3年4ヶ月ぶり通算19枚目となるニューアルバム『重力と呼吸』をリリースしました。さらに同日、全ミスチル楽曲の歌詞を収録した詩集『Your Song』も発売。今日のうたコラムでは、アルバムの入口であり、曲名が詩集のタイトルにもなっている新曲「Your Song」をご紹介いたします。 花吹雪が舞うような きらめく夏の陽射しのような 時は過ぎ 華やいでた想い出も 少しだけ落ち着きを取り戻した 「Your Song」/Mr.Children  ドラム・鈴木英哉さんによるカウントの叫びで幕を開ける曲。さらにイントロでは桜井和寿さんのシャウトが響き渡り、すでにバンドのエネルギーがみなぎっております。その熱量を少し抑え気味にして始まるAメロは、月日を重ね<少しだけ落ち着きを取り戻した>彼らを表しているかのようでもあるのですが、あくまで<少しだけ>です。むしろ伝わってくるのは、まだまだ落ち着くことはなさそうな予感でしょう。  ただし、エネルギーの出し方が若かりし頃と異なるのです。人生はよく春夏秋冬になぞらえて語られます。この歌では<花吹雪が舞うような きらめく夏の陽射しのような 時は過ぎ>と歌っていますよね。つまり、出会いと別れがめまぐるしくて、まだスタート地点に立ったばかりで、何でもできる気がした青春の【春】や、ただ熱くガムシャラで向こう見ずに輝いていた、人生最大の活動期である【夏】はもう過ぎたということ。  ということは現在は【秋】。ちなみに、人生をざっくりと四季に当てはめてみると、10代~20代が【春】、30代~40代が【夏】、50代~60代が【秋】、70代~80代が【冬】となるそうです。現在、ミスチルのメンバー4人は48歳~49歳。彼らもまさに【夏】を終え<少しだけ落ち着きを取り戻し>ながら【秋】へ突入しようとしているタイミングなのではないでしょうか。では、人生における【秋】とはどんな時期なのでしょうか。 君と僕が重ねてきた 歩んできた たくさんの日々は 今となれば この命よりも 失い難い宝物 ふとした瞬間に同じこと考えてたりして また時には同じ歌を口ずさんでたりして そんな偶然が今日の僕には何よりも大きな意味を持ってる そう君じゃなきゃ 君じゃなきゃ 「Your Song」/Mr.Children  【秋】は、今までの結果や成果がわかる“収穫”の季節とされています。それは同時に“振り返り”の時期でもあるはず。だからこそ、この歌の主人公は<君と僕が重ねてきた 歩んできた たくさんの日々>を今、胸に抱いて<この命よりも 失い難い宝物>だと実感しているのです。日常のなかで生まれる<偶然>という名の<特別>な日々のエピソードをいくつも振り返っているのです。そしてたどり着くのが<そう君じゃなきゃ 君じゃなきゃ>という答え。 苦手意識を持ってた 食べ物もスポーツも堅苦しい場所も 君が薦めるんなら無理なんかせず受け入れることが出来たんだ 時に僕が窮屈そうに囚われている考えごとに なんてことのない一言で この心を自由にしてしまう 飛び込んでくる嫌なニュースに心痛めて また時にはちっちゃな事で笑い転げて 一緒に生きていく日々のエピソードが特別に大きな意味を持ってる そう君じゃなきゃ 君じゃなきゃ 「Your Song」/Mr.Children  たとえば、衣食住。五感。喜怒哀楽。春夏秋冬。自分にとってのそれらにはいつだって<君>がいてくれた。だから、ここから始まる人生の【秋】だって、人生の幕を閉じてゆく【冬】だって、最期まで一緒に生きていくのは<そう君じゃなきゃ 君じゃなきゃ>…。そんな幸せの実感と、感謝と、未来への祈りが込められているのが、Mr.Children「Your Song」なのだと思います。  また【春】や【夏】に<重ねてきた 歩んできた たくさんの日々>の幸せの実感と、感謝と、未来への祈りが“新たなエネルギー”になって放出されてゆくのが【秋】です。少しだけ落ち着きを取り戻しながらも、さらに進化し、これまで以上に重ねてゆく、歩んでゆく、Mr.Childrenの音楽を<そう君じゃなきゃ 君じゃなきゃ>という気持ちで楽しみ続けたいですね…! ◆紹介曲「Your Song」 作詞:KAZUTOSHI SAKURAI 作曲:KAZUTOSHI SAKURAI ◆ニューアルバム『重力と呼吸』 2018年10月3日発売 TFCC-86659 ¥3,146(税込) <収録曲> 01. Your Song 02. 海にて、心は裸になりたがる 03. SINGLES 04. here comes my love 05. 箱庭 06. addiction 07. day by day(愛犬クルの物語) 08. 秋がくれた切符 09. himawari 10. 皮膚呼吸

    2018/10/12

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