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  • Omoinotake
    いつかの僕へ。29歳の僕が感じた想いは、こんな形だったよ。
    いつかの僕へ。29歳の僕が感じた想いは、こんな形だったよ。

    Omoinotake

    いつかの僕へ。29歳の僕が感じた想いは、こんな形だったよ。

     2022年4月13日に“Omoinotake”がDigital Single「心音」をリリースしました。今作は、現在好評公開中の映画『チェリまほ THE MOVIE』の主題歌に起用。大切なひとと心を通わせ合う過程で胸の中に産まれていった、穏やかに熱を帯びていく感情を綴ったラブソングとなっており、映画の世界観とリンクした歌詞がファンの間でも話題に…!    さて、今日のうたコラムでは、そんな最新作を放った“Omoinotake”の福島智朗による歌詞エッセイをお届け!綴っていただいたのは、新曲「 心音 」にまつわるお話です。人生のそばにあった、ある小説の一文。ずっと信じ込んできたこと。そして、『チェリまほ THE MOVIE』の主題歌を書き下ろし、紡ぐことができたもの…。歌詞と併せて、このエッセイを受け取ってください。 「おさななじみになりたかった。 きがついたらそばにいて、そばにいるとわかったときから ずっとはなれずにいたかった。」 (引用:重松 清『カシオペアの丘で』より)   好きな小説の一文。 中学生の頃に初めて読んで、ボロボロと泣いたフレーズ。   あれから10年以上経った。 誰かにあげてしまったり、読み過ぎて文字が読めなくなったり、 ことあるごとに買い直した同じタイトルの文庫本は、もう何代目になるのかわからないけれど、 ずっと僕の人生のそばにいて、ほとんど身体の一部になってしまった。   誰かと恋に落ちるたびに、胸の中に刻まれたこのフレーズが浮かぶ。 出会う前の君さえも、欲しいと思ってしまう。   こんな重たいこと伝えたら、君はどこかへ去ってしまうんじゃないかって、 そんなことを考えて、言い出せないまま、恥ずかしくって、面と向かって 愛を伝えられない僕の恋は、いつしか終わってしまう。   出会ってからの時間さえ、添い遂げることができなかった僕が、 過去の君まで知りたかったなんて思うことは、おこがましいことだと思う。   それでも恋に落ちるたび、懲りない僕の頭の中には、同じ言葉が浮かぶ。 僕は忘れる生き物だ。それと同時に忘れられない後悔や思い出に、 きっと死ぬまで、しがみついて生きる、そんな生き物だ。   終わってしまった恋の歌は、自己満足の歌だ。 時間が解決してくれた感情や思い出を、振り返って書く。   あの時、言葉にできなかった感情を、悶々と部屋の中で言葉にする。 届くのかもわからない、あの時の君に向けて歌にする。   そんな非合理で、格好悪い言葉と歌が、僕は大好きだ。 僕の本質は、本当の言葉は、後悔からしか産まれえないと、ずっと信じ込んでいた。   そんな僕が、『チェリまほ THE MOVIE』の主題歌のお話をいただいた。 自分で作った殻に閉じこもっていた僕が僕を、引きずり上げる機会だと思った。   もう10年以上、僕のそばにいてくれた、あの言葉を想う。 離れ離れで産まれた後悔はもういい、ただそこに、ほんのひとさじの皮肉を込めた。   バラバラで産まれた 僕らだから 残りの時間くらい 傍にいて欲しい   最後まで君のそばに寄り添って、 もっと早く出会えてたらって、そんな後悔も、足りなかった時間も 来世でも君と巡り合って、恋に落ちて、埋め合わせしようって、 柄にもなく、過去にすがる言葉ではなく、未来への言葉が紡げたんだ。   きっと一生僕は、あの小説を握りしめて生きていくと思う。 あの大切な一文は、歳を重ねるごとに意味が移ろいで行く。   明日の僕は、来年の僕は、10年後の僕は、 いったいどんなふうに、その言葉を感じるんだろう。   いつかの僕へ。29歳の僕が感じた想いは、こんな形だったよ。 タイムカプセルじゃないけど、いつだってこの時に帰ってきて、 「青いな~」って笑ってもいいよ。   今の僕が、心の底から信じた言葉なんだ。 本当だよ。感じ方も、変わっててもいいよ。 だから一生、嘘だけは書かないでいて。 <Omoinotake・福島智朗> ◆紹介曲「 心音 」 作詞:福島智朗 作曲:藤井怜央

    2022/05/23

  • ウソツキ
    0.9999999…=1という話を聞いたことあるだろうか?
    0.9999999…=1という話を聞いたことあるだろうか?

    ウソツキ

    0.9999999…=1という話を聞いたことあるだろうか?

     2022年4月20日に“ウソツキ”がデジタルシングル「x分の1」をリリースしました。他愛のない日々の中で、他愛のない出来事をあと何回できるか…。いつか終わりが来てしまうから、今この一瞬を大事にしたいという切なさや儚さを感じる楽曲となっております。また、5月23日(月)=“恋文の日”にはワンマンライブも開催!    さて、今日のうたコラムでは、そんな最新作を放った“ウソツキ”の竹田昌和による歌詞エッセイを3週連続でお届け。今回は第2弾。綴っていただいたのは、新曲「 x分の1 」の歌詞、そしてMVに通ずるお話です。みなさんは、この世に存在しない「無限大」という数字の力を信じることができますか…? 子供ころ習った 1/x(x分の1)のグラフを覚えているでしょうか? xの値が増えていけばいくほど どうでしょう? 計算しましたか? そうです 線は0に近づきます どんどんどんどん近づいていくけど どこまで行っても0にはなりません 近づくけど 一つにはなれないんです その様子を見て とても悲しいなと思ったと同時に 悔しかったのを覚えています 僕らはどんなに仲良くても 一つにはなれないし 僕らはどんなに愛し合っても 死ぬときは一人だもんなと   さて 数学の意味わからないけど本当の話 0.9999999…=1 という話を聞いたことあるだろうか?   おそらくほとんどの人が 一言この話を聞いたところで 「え?なんか言った?ん?あ!ねむいわ。おやすみぃ(*´-`)」 となってるところだと思うので 強く言います 0.999999999…と無限大に9が続く数字は イコール ジャスト「1」なんです! これが数学の真実、らしいです ここまで来たら、ほとんどの人が 「は?何言ってんだ!どこまで行っても0.000000001 少ないだろ!0.999999…の方が!!」と胸ぐら掴んでると思います その手を退けてください それがこの世に存在しない「無限大」という数字の力らしいのです 「あぁ、なるほどね!あれね!存在しない話ね。夢の世界か!寝るね(*´-`)」 となってると思いますが ちょっと待ってもろて 無限大はとても身近にあります10÷3をしてください もういました この世で最も美しいマルも 割り切れません 無限に続く数字でできてます この世は割り切れないんですね そこは直感通りです ですが、この無限大を使って 人類はパソコンを発明し ロケットを飛ばし Twitterでもイキリ飛ばしてるわけです   そして、そうです。 「x分の1」 不可能だと思われた彼も 一つになれるかも知れません 無限大の存在する夢の世界なら そんな歌があったなら       そんな!!!!! ミュージックビデオが!!!!!! ありましたね!!!!!!   そうです! ウソツキの「x分の1」のビデオが公開されました! そこでは残りわずかの電力を使い最後の人生を幸せに暮らすロボット二人の物語が描かれています!! 彼らは果たして一つになれるのだろうか!! マスト!ウォッチ!!!    それじゃ! 寝るね。おやすみ。 <ウソツキ・竹田昌和> ◆紹介曲「 x分の1 」 作詞:竹田昌和 作曲:竹田昌和

    2022/05/20

  • wacci
    僕らは誰かのために恋をするわけじゃない。
    僕らは誰かのために恋をするわけじゃない。

    wacci

    僕らは誰かのために恋をするわけじゃない。

     2022年4月15日に“wacci”が新曲「恋だろ」を配信リリースしました。今作は、土屋太鳳が主演の木曜ドラマ『やんごとなき一族』挿入歌として書き下ろした楽曲。誰もが共感できる一途な片思いを歌った恋愛ソングとなっております。さらに、メジャーデビュー10周年となる節目の今年、ライブハウスとホールでの全国ワンマンツアーの開催も決定!    さて、今日のうたコラムでは、そんな最新作を放った“wacci”の橋口洋平による歌詞エッセイをお届け。綴っていただいたのは、新曲「 恋だろ 」にまつわるお話です。ドラマに何度も登場する言葉から、浮かんだフレーズとは…。今、自分の恋になかなか自信が持てないあなたへ。この歌詞とエッセイが届きますように。 『やんごとなき一族』という作品がドラマ化されるにあたり、 挿入歌を書き下ろしで担当させてもらえることが決まった。   一般庶民の主人公「佐都」が、大富豪の家系である深山家の次男「健太」と結婚。 嫁ぎ先となった深山家の理不尽なしきたりや争いごとに立ち向かい奮闘する物語だ。   せっかく頂いたドラマ挿入歌のチャンス。絶対にいい曲で応えたい。 そんな想いで、1コーラスのみだが合計10曲~15曲ほど書いて、アレンジしてドラマ制作側に送った(アレンジに付き合ってくれたメンバーには本当に感謝している笑)。   シリアスというよりは、少し派手で、エンタメ要素の強いドラマになりそうとのことで 衝撃的な出来事や発言、場面転換に合うような、少し派手めでコミカルな楽曲を中心に送ったのだが その中で、提出する直前に、「これも入れておこう」とメンバー内で一致して そっと忍ばせておいたのが、ピアノと歌だけの、アレンジも何もされてない楽曲「恋だろ」だった。     ドラマ内では何度となく、「釣り合わない」「身分不相応」「分をわきまえろ」といった言葉が出てくる。 その言葉に何かヒントがあるような気がして、ずっと頭の片隅で考えながら日常を過ごしていた中で   <僕はこの世界で第何位で 君はこの世界で第何位だ> <関係ないのが恋だろ>   ふとこの2フレーズが浮かんで、一気に書き上げた歌だ。   僕らは誰かのために恋をするわけじゃない。 そして恋をすることに許可や資格はいらない。 実るか実らないかは別として、 自分がどれだけダメでもそして相手がどれだけすごい人であろうと 釣り合わないと言われようと、身分不相応だと言われようと 好きという気持ちを抱く自体は自由だ。   性別も年齢も家柄も国籍も外見も年収も 好きだと言う気持ちを否定するための理由にはならない。 全て「それでも好きだ」という一言で片づけられるほど強い感情。 それが恋だろ。それでいいだろ。   と、実際はそううまく考えられないし、開き直れないものだが そう言い聞かせて、今日も自分の恋を正当化して前を向けるような そんなラブソングだけど応援歌の面を持った楽曲だった。   これを書き終えた時に、これまでとは違った爽快感があった。 うまいこと言えたとか、上手に書けたとかじゃなくて 多分自分の中にずっとあった、「言いたい事」だったんだと思う。 だから、この歌を選んでもらえた時は驚いたが、嬉しかった。     「ドラマが進むにつれて きっと役割を担ってくれる楽曲だと思います」   ドラマを制作する田中亮監督とプロデューサーの宋ハナさんが この楽曲を聞いて最初に言ってくれた言葉だ。     この先どんな展開が待っていて 佐都と健太は恋や愛を武器に、深山家とどんな戦いを見せてくれるのか。 ドラマと共に、楽曲も育っていくことを願っている。   <橋口洋平(wacci)> ◆紹介曲「 恋だろ 」 作詞:橋口洋平 作曲:橋口洋平

    2022/05/19

  • FINLANDS
    全てが私の体温の価値を無くす理由であった。
    全てが私の体温の価値を無くす理由であった。

    FINLANDS

    全てが私の体温の価値を無くす理由であった。

     2022年4月13日に“FINLANDS”が新曲「ピース」を配信リリースしました。約1年ぶりのリリースとなる新曲は、TBSドラマ『村井の恋』のOP曲です。ドラマ原作漫画の作者・島 順太がFINLANDSの大ファンであり、オープニングテーマの担当を熱望したことから起用が実現。塩入冬湖(Vo)がはじめて“ド直球”を描いた、ストレートな恋心を歌詞に乗せた強い意志の感じられる、FINLANDSの新境地ともいえる1曲となっております。    さて、今日のうたコラムでは、そんな最新作を放った“FINLANDS”の塩入冬湖(Vo)による歌詞エッセイを3週連続でお届け!今回は第2弾。綴っていただいたのは、FINLANDSが昨年3月にリリースした楽曲「 HEAT 」にまつわるお話です。名前に成らない、言葉に成らない関係のなか、<私>が感じる想いは…。ぜひ、歌詞と併せて、このエッセイを受け取ってください。 肌の色さえ見えない距離に至っても、体温が揃うほど触れ合っても 互いの体温を打ち消しあってこの夜の価値が真っ黒く飲み込まれていくような気がした。   丈の足りないカーテンを見て笑う事、使っているシャンプーの種類を知っている事、当たり前に転がる靴下を横目で見つめている事さえ、特別の印だと思えたけれど、 満身創痍の中で繰り返す「取り敢えず」の愛情表現は過去の経験から懸命に割り出した暇潰しの種類の中の一つの方法でしかなかった。   本来に触れる事は互いにしなかったし、 真実はきっとその日、その時間、その瞬間によって変わるようなものだった。   普遍などこの世にはない。なくていい。 だけれど無い普遍に縋り合うような心持ちを互いがお揃いで忍ばせていられる事が 恋愛関係の暗黙の了解なんじゃないか。と常々思っている。 だからこそ、それが存在しない関係は言葉にならない。 名前に至らない。 言葉に成ろうともしなかった。   夜に訪れる秘密のチャンス、望まないふりの来週、家に転がる違和感の理由、 濁した名前の挙動、眠る度、許す度遠くなる気がする近い寝息も 全てが私の体温の価値を無くす理由であった。   目に見えるように心が離れていくことは寂しかったけれど、 二つでありたった一つ。であるような一瞬の体温を今も愛しんでいる。   あの日々に学んだ事は価値は無くなってもその後、自分でせっせとまた作っていく事が出来る。   だからあの日々の部屋の中に確かにあった一度しか作れなかった一つきりの体温をずっと忘れないようにと繰り返し思い出す。 いつか忘れてしまうだろうから。 <塩入冬湖> ◆紹介曲「 HEAT 」 作詞:塩入冬湖 作曲:塩入冬湖

    2022/05/18

  • Amber's
    あなたが今一番欲しいものは何ですか?
    あなたが今一番欲しいものは何ですか?

    Amber's

    あなたが今一番欲しいものは何ですか?

     2022年6月22日に“Amber's”がニューアルバム『SPACEK(スペイセック)』をリリースします。史上初有人宇宙飛行に成功した宇宙船の名前から名付けた1st ALBUM『VOSTOK』が大気圏外(SPACE)に飛び立った後、曲を作り続けた自分たちのスタジオ空間(通称K)で生まれた楽曲たちが対となって今ここに完結。現在、放送中のドラマ『明日、私は誰かのカノジョ』OP主題歌「Desire -欲情本能-」を含め、全9曲が収録されます。    さて、今日のうたコラムでは、そんな最新作を放つ“Amber's”の福島拓人による歌詞エッセイをお届け!綴っていただいたのは、新曲「 Desire -欲情本能- 」にまつわるお話です。人生は選択の繰り返し。そのなかであなたは、自分の“欲望”に従いますか? その“欲望”はあなたにとって本当に必要なものですか…? ぜひ、歌詞と併せて、このエッセイを受け取ってください。  また歌ネットさんにエッセイのお話を頂けてすごく嬉しいです。 今回は新曲「Desire -欲情本能-」をリリースしたので、 この曲のテーマともなる「Desire=欲望」について書かせて頂きます。 それでは早速。     無い物ねだりは日常茶飯事。好きなものに執着してアレが欲しい。 やっと手に入れたと思いきや、時間経過と共にコレも欲しい。 これが最後。その時は心に誓っても、次から次に出てくる欲望。   その対象は「物」の人もいれば、形のない「ステータス」の人もいる。 「カラダ」の人もいれば、「愛」の人もいる。 誤魔化しでもいいから埋めたい「心」の人も。     あなたが今一番欲しいものは何ですか?     嫌いなものを嫌悪して切り捨てる。思い通りにならなければ腹を立てる。 他人と自分を比較して、人より劣っていると自分を責めて落ち込む。 それが反対になれば、今度は大きくなって傲慢になる。     人はいつだって欲望の渦巻く混沌の世界を生きている。 「汚れた世界だ。」って吐き捨てながら、自分の服に着いたシミにも気付かずに。     この溢れ出る欲望にどう向き合って生きればいいんだろう?     きっと、人生は選択の連続。その繰り返し。 思いがけないラッキーパンチが当たって前に進めることもあれば、 ここは地獄か?って錯覚するくらい苦しむ選択をすることもある。 最初からわかっていたのに自ら飛び込んじゃったり。   涙で前が見えなくなって自分の意図とは違う選択をすることもしばしば。   自分にとっての正解の道を選び続けることって凄く難しい。 けど、自分で選ばなきゃいけない。迷って足掻いて選び続けなきゃいけない。     幸せの定義は人それぞれ違うし、時期によっても変化するもの。 それを承知の上で最後にもう一つ、僕の想いを書かせて下さい。     目の前ではなく、その奥の奥にある「本当の欲望」を追い求めて欲しい。 あなたにとって“本当”に望んでいる人生の軸となる欲望を。     手当たり次第の欲望を詰め込んだミサイルは守りたかった筈のあの人もろとも跳ね飛ばしちゃう。     この先の人生も必ず選択の連続。 本当にその欲望に従う必要があるのか取捨選択を繰り返して、 選び抜かれた欲望に素直に、丁寧に丁寧に僕は生きたい。     新曲「Desire -欲情本能-」は表面には見えない"弱さ"や"脆さ"そして"欲望"にフォーカスを当てた楽曲です。 タイプやシチュエーションは違えど、今を生きるあなたに是非聴いて欲しい一曲。   ドラマ『明日、私は誰かのカノジョ』やミュージックビデオと共に楽しんで下さい。 <Amber's・ 福島拓人 > ◆紹介曲「 Desire -欲情本能- 」 作詞:豊島こうき 作曲:Amber's ◆ニューアルバム『SPACEK(スペイセック)』 2022年6月22日発売   <収録曲> 1. 春は必ず来る 2. Question 3. Desire -欲情本能-  4. 生馴れNight 5. DRIVE 6. ブラザーブラザー Amber's feat. IKE 7. アブノーマル 8. かいじゅうたちのいたところ 9. 君だけのロックンロール

    2022/05/17

  • 藤川千愛
    鼠色の青春がループ。
    鼠色の青春がループ。

    藤川千愛

    鼠色の青春がループ。

     2022年4月27日に“藤川千愛”がミニアルバム『ちょっとそこまで昨日を迎えに』をリリース。既に発表されているTVアニメ『盾の勇者の成り上がり Season2』エンディングテーマ「ゆずれない」、昨年放送されたテレビ東京系 ドラマParavi『にぶんのいち夫婦』オープニングテーマとなった「片っぽのピアス」の他、新曲5曲が収録されております。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“藤川千愛”による歌詞エッセイを3週連続でお届け!今回が最終回です。綴っていただいたのは、今作の収録曲「 そんなんばかりループ 」に通ずる短編物語。朝の通学から、家に帰ってひとりになるまで。一日のなかの桜子の心模様を、歌詞と併せてお楽しみください。 『おいおい桜子ちゃん、将来は競輪選手にでもなるつもりかい!?』   桜子は学校での控えめな存在とは裏腹に、漫才師がするように自らにツッコミを入れ、自虐を込めて自分を鼓舞した。   制服が可愛いという理由だけで選んだ高校まで、桜子は片道50分を掛けて自転車通学している。今でこそ50分で通えるが、入学当初は1時間以上掛かったことを考えると、自転車を漕ぐという能力に関してはかなりの成長だと思う。   そう考えると、今更だけど、入学時から毎朝の自転車通学をYouTubeで配信しておいたら良かったと桜子はちょっぴり悔やんだ。女子高生がただただ必死に自転車を漕ぐ映像は案外と需要があるかも。   雨の日も、風の日も、雪の日も、ただ淡々と毎日、自転車を漕ぐ姿を更新するのだ。徐々に登録者数が増え、やがて50分の壁を越える頃には、必死にペダルをまわす桜子を応援するニッチなファンの輪は世界中にまで広がり、たまたまその中のひとりがクリスティアーノ・ロナウドで、たまたまそのロナウドが、『桜子のあきらめない姿はバロンドールレベルだ』なんてツイートしちゃうものだから、それがきっかけでたまたま大バズリして、今頃はスッキリあたりで特集されていたかもしれないのに…なんて、たまたまが多めの壮大な現実逃避をしてみた。   アップダウンを繰り返す田舎道、それでも妄想をしている間はいくらかペダルが軽く感じられる気がして、桜子は毎朝毎朝、こうして人気者になる妄想をした。   そんな全力でペダルをまわす桜子のすぐ脇を、一瞥もくれずに原付バイクが追い抜いて行った。同じクラスの田中だ。クラス内カースト制度でいえば、私よりも更に控えめな存在の田中のバイクは、自分の存在をしっかりと主張した光沢のある美しいあさぎ色をしていた。田んぼと畑ばかりのこんな田舎町よりも、なんだかパリだとかロンドンだとかが似合いそうなバイクだった。   『田中のくせに・・・』 桜子は田中を少しだけやっかみ、そして見直した。   パリやロンドンはおろか、東京にすら行ったことがなかった桜子だが、いつかあんなバイクで一人旅をしてみたいとも思った。   夏休みに女子高生が旅をしながらの配信も需要があるかも。そして、たまたまお忍びで日本に遊びに来ていたアリアナ・グランデに声を掛けられて…なんて妄想をしかけたが、学校が近づくにつれてそんな思いは勢い良く萎んでいった。   校舎の屋上から吊るされた女子バレーボール部と俳句部の全国大会出場を祝う巨大な垂れ幕を目にしたからだ。部活動で結果を残して、しっかりと青春を謳歌しているクラスメイトと、朝から気持ちの悪い妄想ばかりしている自分とを比べて、急にすべてが阿呆らしく感じたのだ。   今日はもう早退したい、そんな思いを引きずりながらなんとか教室に入ると、同じ中学出身の吉沢のまわりに人垣ができていた。聞けば、TikTokに挙げたダンス動画がバズり、ローカル局ながらバラエティ番組でも取り上げられたらしく、一夜にして吉沢はちょっとした有名人になっていた。   『吉沢、あんまり好きじゃないけどさ、今のうちにサインでも貰っておく? 今度、EXILEの事務所のオーディションとか受けるらしいよ』 隣の席の朋美が教えてくれた。桜子は返事の代わりに、朋美にしか分からないように、おちゃらけて白目を剥いてみせた。何故だかそうでもしないと涙がでそうだったから。   桜子は大きく息を吐き、クラスを見渡した。今日は自分以外の皆がキラキラと幸せそうにも見えて、なんだかやるせなかった。       なりたい自分はいつも 駆け足で逃げていく 残された私は今日も 愚痴ばかりこぼす   ちっぽけな夢なんかじゃ 埋もれちゃう気がするから 叶いそうもないことを あれこれ並べたんだ   そんなんばかりループ そんなんばかりループ そんなんばかりループ そんなんばかりがループする   世間様の基準から はみ出して我が道行けばいいと これじゃ凡人の極みですが 特別になりたい 世間様に後ろ指刺され それでも自分を信じてやる これじゃ凡人の鑑ですが 特別になりたい       教室から見る空の色は、不機嫌そうな鼠色だ。 青春を青い春などと最初に言った奴は分かってないと桜子は思った。     昼休みに、桜子は思い切って田中に声を掛けてみた。 『あのバイクの緑色、綺麗だね』   急に話しかけられた田中は、一瞬怪訝そうな表情を浮かべたが、話の内容がバイクのことと分かると、自分はバイクのレストアが趣味で、全国で古いバイクを見つけては修理してピカピカに磨き上げ復元していることを教えてくれた。その工程をYouTubeにもアップしているらしい。興味があったら見てみてと、ご丁寧にチャンネルをラインまでしてくれた。   桜子はレストアの話よりも、田中の声がミスチルのボーカル、桜井和寿の声に似ていることの方が気になってしまった。クラスでこのことに気がついているのは多分自分だけで、自分しか知らない秘密を抱えたようにも思えて、ちょっとだけ得した気分になった。     家に帰ると、桜子は教えて貰った田中のYouTubeチャンネルを見てみた。   原付バイクのレストアというマニアックな内容にも驚いたが、どの動画も再生数が10万回を超えており、田中は学生ながらその筋ではかなり有名な存在であることを知った。読めはしなかったが、コメント欄には英語やフランス語のメッセージがいくつも書かれていた。中には声が桜井和寿に似ているとのコメントも見つけられた.   『見なければ良かった』 桜子は酷いこと言ってると思いながらも、えも言われぬ悲しみに包まれた。   バイクじゃないから断られるだろうけど、今度、私の自転車もレストアしてくれないか田中に頼んでみよう。そして、あさぎ色のバイクとあさぎ色の自転車でコラボ動画が撮れないか頼んでみよう。ひょっとしたらクリスティアーノ・ロナウドやアリアナ・グランデが観てくれるかもしれない.     <藤川千愛> ◆紹介曲「 そんなんばかりループ 」 作詞:藤川千愛 作曲:藤永龍太郎(Elements Garden) ◆ミニアルバム「ちょっとそこまで昨日を迎えに」 2022年4月27日発売 初回限定盤 COZP-1904/5 ¥4,000(税込) 通常盤 COCP-41759 ¥1,800(税込)    <収録曲> 1. たしかなことって 2. ゆずれない 3. 手のひらの中で 4. ゆびさきから 5. 片っぽのピアス 6. そんなんばかりループ 7. 覚醒前夜

    2022/05/16

  • ウソツキ
    幸せの隣にはいつもこっそり終わりが見てた。
    幸せの隣にはいつもこっそり終わりが見てた。

    ウソツキ

    幸せの隣にはいつもこっそり終わりが見てた。

     2022年4月20日に“ウソツキ”がデジタルシングル「x分の1」をリリースしました。他愛のない日々の中で、他愛のない出来事をあと何回できるか…。いつか終わりが来てしまうから、今この一瞬を大事にしたいという切なさや儚さを感じる楽曲となっております。また、5月23日(月)=“恋文の日”にはワンマンライブも開催!    さて、今日のうたコラムでは、そんな最新作を放った“ウソツキ”の竹田昌和による歌詞エッセイを3週連続でお届け。今回は第1弾。綴っていただいたのは、新曲「 x分の1 」にまつわるお話です。誰にでもどんなものにでも、いつかは訪れる「終わり」。では、その「終わり」とは悪いものなのでしょうか。ぜひ、歌詞と併せて、このエッセイを受け取ってください。 好きな漫画を読む時 何度も何度も 今読んでるところを親指で挟んで本を閉じては 残りどれくらい残ってるだろうか??? ってのを確認して 読む。   昔からそうだ ストリーミング世代だからか 何なのかはわからないけど 映画にせよ YouTubeにせよ 後どれくらい残ってるのか 終わりを確かめながら 一歩一歩、噛み締めて進む。   じゃあ、現実はどうだろうか   僕らの人生にわかりやすいバーはついてない でも 小さい頃、ジェットコースターに乗るのが怖くて 震えてる僕を抱いてくれた母親も いつかはきっと死んじゃうんだろうなって 考えてはすごく怖かったこと 好きな子が出来た時 付き合って貰えた時 幸せの隣にはいつもこっそり 終わりが見てた   僕はそれは悪者なんだって思ってたけど 今思うと少し違う 僕ら人間はとにかくわすれっぽい   あんなに怖かった母親の死も あんなに怖かったあの子との別れも すっかり 忘れて きっといつか来たその日に はちゃめちゃに後悔するんだと思う   だから、こっそり見てた「終わり」くんは 案外俺たちを心配してるいいやつなんだと思う   終わりなんてどうしてあるんだって 憤った子供だったけど 終わりがないと今を知れない生き物なんだって 大人になった僕は思う   そして、この文章を書きながら またやって来た「終わり」くんが言うように ほったらかしてた母さんや 当たり前になった恋人に 特別なんだって伝えないとなと 思っている。たけだです。   さて! 終わりと言えば!!!!!   ウソツキの新曲 「 x分の1 」は!! もう実際、人生であと、何回ハンバーグ食えるんすか?? とかを逆算して めちゃあるやん!大丈夫!!とか え、、そんな少ないん、、やば!!   とかすることで 人生の本を一旦閉じて 残りを確認しちゃう曲となってます!!!   僕らが一歩一歩、噛み締めて進めるように。   マスト!!リッスン!!! <ウソツキ・竹田昌和> ◆紹介曲「 x分の1 」 作詞:竹田昌和 作曲:竹田昌和

    2022/05/13

  • 成底ゆう子
    同じ言葉でも、人それぞれの捉え方がある。
    同じ言葉でも、人それぞれの捉え方がある。

    成底ゆう子

    同じ言葉でも、人それぞれの捉え方がある。

     2022年5月1日に“成底ゆう子”が新曲「心の場所」をリリースしました。今作はオキコパンのイメージソング。沖縄の老舗食品メーカー『オキコ株式会社』が作るオキコパンブランドが、50年の節目を迎えるにあたり、イメージソングに成底ゆう子を抜擢。オキコと成底ゆう子との幸せな出逢いから生まれた、爽やかなパワー溢れるメッセージソング!健やかな生活、毎日を頑張る力と心の豊かさをお届けする1曲となっております。    さて、今日のうたコラムでは、そんな最新作を放った“成底ゆう子”による歌詞エッセイをお届け。綴っていただいたのは、自身にとっての“作詞”という作業についてのお話。音楽活動を続けていくなかでのとある気づき、そして変化とは…。ぜひ、新曲「心の場所」の歌詞と併せて、エッセイをお楽しみください。 私にとって歌詞を作ることというのは、いかに自分をさらけ出し、そして心の奥底にある声に向き合い、絞り出し、削って吐き出せるかという作業です。それは、時に痛みを伴うこともあります。   私は、主に家族や絆、ふるさとへの思いなどをテーマに楽曲を制作していて、つい言葉を綺麗にまとめてしまおうとするのですが、落とし込んでいく作業の途中、「何か違う」という違和感を歌詞に抱くことがあります。   まとめたい楽曲のイメージに、歌詞が反発しているように感じるのです。デビュー当時からメロディー先行で楽曲作りをしていたので、メロディーと歌詞がしっくりこないことに、思い悩んだ時期もありました。   そんなある日のこと、作詞しているそばから歌詞がメロディーを歌ってくれることがありました。   そうか、言葉にイントネーションや訛りがあるように、歌詞自体にもメロディーがあるんだと気づいてからは、1フレーズでも歌詞が歌わないところは、この歌詞には、違う言葉があるのかもしれない、と思いながら作詞をするようになりました。   また、歌詞は時を重ねるごとに変化して行きます。   デビューの頃は当時の心境から、ふるさとにいる家族の愛に支えてもらいながら、都会の真ん中でひとり頑張っていく、という歌詞が多かったのですが、時が流れ、自分の心の中に「家族に支えられる」から、「家族を支えなければ」という気持ちが芽生え、出てくる言葉(メロディー)にも自然と変化が出てきました。   ふるさとにいる家族はずっと変わらなくても、こんな風に自分の気持ちの変化で出てくる言葉が変わってきています。   今回「心の場所」という楽曲をリリースしました。   何気ない毎日、ふと感じる優しさに自然と広がる笑顔…そんな素敵な「心の場所」。そしてその「心の場所」にはその人しか感じられない「メロディー(言葉)」がある。   同じ言葉でも、人それぞれの捉え方があるから、喜んだり悲しんだり、時には涙したり、それぞれの感じ方で届くのです…   だからシンガーソングライターって… 奥深いし、面白いし、楽しい! <成底ゆう子> ◆配信リンク: https://king- records.lnk.to/kokoronobasho

    2022/05/12

  • FINLANDS
    込み合った理由はないけれどあなたが心底好き。
    込み合った理由はないけれどあなたが心底好き。

    FINLANDS

    込み合った理由はないけれどあなたが心底好き。

     2022年4月13日に“FINLANDS”が新曲「ピース」を配信リリースしました。約1年ぶりのリリースとなる新曲は、TBSドラマ『村井の恋』のOP曲です。ドラマ原作漫画の作者・島 順太がFINLANDSの大ファンであり、オープニングテーマの担当を熱望したことから起用が実現。塩入冬湖(Vo)がはじめて“ド直球”を描いた、ストレートな恋心を歌詞に乗せた強い意志の感じられる、FINLANDSの新境地ともいえる1曲となっております。    さて、今日のうたコラムでは、最新作を放った“FINLANDS”の塩入冬湖(Vo)による歌詞エッセイを3週連続でお届け!綴っていただいたのは、今作「 ピース 」に通ずるお話です。自分にも誰にも何のポーズも取れず、「込み合った理由はないけれどあなたが心底好き。」そんな恋をしたことがありますか…? 降参するように人を好きになる。 そんな時、自分にさえもポーズを取る事が出来なくなり、格好のいい説明や言い訳が一つも思いつかなくなる。   恥じらいや、後に訪れる可能性のある哀れな経緯(いきさつ)、或いは惨めな夜の中身、 取り返しの付かない喪失感を携えた未来を想像しては早く格好のいい説明を作らないと!と、焦燥に駆られ不安になった果て、一秒きりで全ての事情を超越する好意に圧倒されやっとの事で諦める。 そんな経験がある。一度。   わたしにはどうしてもこれを「降参」という言葉でしか言い表せないのだ。   根拠のない自信があった。 その自信は目の前にいるこの人が絶対今後自分に好意を抱く。 という事に対してではなく、私はこの人に全人生の好意を使い切るだろう。という自信だった。 だからこそ格好のついたポーズを取る事ができず、言い訳の通用しなさに驚愕したのだ。   あの好意に込み合った理由はなかったし、数え切れる程しか同じ時間を過ごしていない、 黒子の数まで隈なく覚えているような距離にいた訳ではない、 昨日好きになって今日嫌いになったものを一々知れるような時間を共有している関係でもない、 些細な事を質疑する事さえ一世一代の大勝負かのように思わせる人であったのにただ、一生分の好意がそこには溢れていた。   こんな込み合った理由なく人に好意を抱くとはなんとも気持ちのいい事だな。 と思った。   「誰かを好きでいる自分が好き。」という名前は無いが古より確かに存在するあの気持ちに苛まれる事もなければ 「恋愛とはいい距離感をとれますから、私。」といったすかした女になっている暇もなかったので妙に健やかに感じた。   「ポーズは取らずに心に従え。」   というテーマはその時のあの好意に由来している気がする。 小難しさにばかり心が惹かれてしまう日々で 「込み合った理由はないけど心底好き」 という言葉にすれば妙に阿呆のように思える言葉は憧れに近い場所に存在する。   今回OPテーマを担当させていただいた実写ドラマ『村井の恋』の原作漫画を読ませて貰った時に強烈に思い出したのだ。 目に見えないけれど目の前にいるあなたに今使えるものは言葉と態度しかない。 だから言葉を使って態度を示して心を伝える。 そんなド直球さにくらくらとした。 そうだ、忘れかけていた。   何の確信がなくとも、恥じらう事なく「込み合った理由はないけれどあなたが心底好き。」 と言えるシンプルさを手に入れた時にやっと出来るであろう誰に向けた訳でもないださくてありきたりな自然なピースサインのポーズに私は憧れていたんだ。   ありがとう、村井君。 <塩入冬湖> ◆紹介曲「 ピース 」 作詞:塩入冬湖 作曲:塩入冬湖

    2022/05/11

  • 藤川千愛
    クリームソーダの呪縛。
    クリームソーダの呪縛。

    藤川千愛

    クリームソーダの呪縛。

     2022年4月27日に“藤川千愛”がミニアルバム『ちょっとそこまで昨日を迎えに』をリリース。既に発表されているTVアニメ『盾の勇者の成り上がり Season2』エンディングテーマ「ゆずれない」、昨年放送されたテレビ東京系 ドラマParavi『にぶんのいち夫婦』オープニングテーマとなった「片っぽのピアス」の他、新曲5曲が収録されております。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“藤川千愛”による歌詞エッセイを3週連続でお届け!今回は第2弾です。綴っていただいたのは、今作の収録曲「 手のひらの中で 」にまつわるお話。ついつい頼んでしまうクリームソーダを飲みながら、ぼんやりと喫茶店内を眺めて見えてきたものは…。 とりたててクリームソーダを美味しいと思ったことはない。それなのにメニューを開くときにパリっと音がするような、いわゆる懐かしの喫茶店が好きで、そんなお店を見つけては、ついついクリームソーダを頼んでしまう。   テーブルの三角ポップには新メニューのダルゴナコーヒーがおススメされていたが、それもクリームソーダの呪縛から逃れる十分な理由にはならず、この日も私はクリームソーダを頼んだ。   『スミレね…』   せわしなく氷と氷の隙間を駆け上がる気泡、ソーダに浮かぶアイスクリームの乳白色と、ソーダ水との境目を焦点にして、私はぼんやりと店内を眺めていた。   いつもの私ならば、ぼんやりなんてすることなく、それこそ気泡のようにせわしなくスマホをサーフしているんだと思う。そもそも、スマホを持って以来、ぼんやりするなんてことは忘れられ、優先順位のリストにすら入らないのに、その日の私はスマホを鞄にしまいこみ、何をするでもなく、クリームソーダ越しに店内をぼんやりと見渡していた。   それもこれも、昨夜、長電話をしたウェディングプランナーのA子が、冗談交じりに、『昼間から喫茶店でひとり、スマホをいじっている人の大半はマッチングアプリをやっているからちょっと観察してみ』なんて言うから、妙にまわりが気になってしまったのも事実である。   そう思うと、濃紺のスーツでビシッと決めた斜め前の席のサラリーマンも、窓際でくつろぐ買い物帰り風のあの若奥様も、隣の席の上品で大人しそうな女子大生も、そしてコーヒーを淹れ終え一息ついているマスターでさえも、いまスマホをいじっている全員が、マッチングアプリに夢中に見えなくもないから不思議だ。   仕事柄か、A子は若者の恋愛事情にも詳しく、今や日本の出会いの40%はマッチングアプリからだと熱弁していたが、この店に集う私以外の全員がスマホを真剣に見つめている事実を鑑みると、その数字も素直に頷けてしまう。   私は鞄からスマホをそっと取り出しメモ帳を開いた。そして、手のひらの先で出会うかもしれない誰かを想像してみた。     ひとりは寂しくて携帯をサーフした 恋愛映画みたいな出会いじゃないけど   初めから秘密を分かちあうような 共犯者みたいだ 嫌いじゃないけど   薄っぺらい出会いとか馬鹿にしてたはずなのに 時代のせいにして濁しときゃいいよ   手のひらの中で結ばれて共通の趣味が加速させる そんな恋があっても悪くはないから 手のひらの中で結ばれて こんなはずじゃなかったとか そんな恋があっても悪くはないから   カルビよりミノが好き 海は焼けるから嫌い 夜通し映画観たいな 運動はちょっと苦手   初めから知ってるとそういうものだって 互いに許せるのだから居心地よかった   出会いがないなんて愚痴っていたあの日よ 時代のせいにして流されてみればいい   手のひらの中で結ばれて疑うことから始まって そんな恋があっても悪くはないから 手のひらの中で結ばれて今じゃキツク手を握り合う そんな恋があっても悪くはないから   出会い方なんてどうでもいいよな そのあとの方がもっと肝心だから でも祖母ちゃんに伝えたら 驚いてしまうかな それとも笑って羨むかしら   手のひらの中で結ばれて共通の趣味が加速させる そんな恋があっても悪くはないから 手のひらの中で結ばれてこんなはずじゃなかったとか そんな恋があっても悪くはないから 悪くはないから     時代と共に、色々なものが変わっていく。この日飲んだクリームソーダのソーダ水も緑色ではなくスミレ色だった。ちょっと寂しいような気もしたが、これはこれで案外悪くはなかった。次は思い切ってダルゴナコーヒーを飲んでみよう。   <藤川千愛> ◆紹介曲「 手のひらの中で 」 作詞:藤川千愛 作曲:竹田祐介(Elements Garden) ◆ミニアルバム「ちょっとそこまで昨日を迎えに」 2022年4月27日発売 初回限定盤 COZP-1904/5 ¥4,000(税込) 通常盤 COCP-41759 ¥1,800(税込)    <収録曲> 1. たしかなことって 2. ゆずれない 3. 手のひらの中で 4. ゆびさきから 5. 片っぽのピアス 6. そんなんばかりループ 7. 覚醒前夜

    2022/05/10

  • 伊東歌詞太郎
    声をあげている「少数派」は本当に少数派なのか?
    声をあげている「少数派」は本当に少数派なのか?

    伊東歌詞太郎

    声をあげている「少数派」は本当に少数派なのか?

     2022年4月27日に“伊東歌詞太郎”がニューシングル「サイレントマイノリティー」をリリースしました。タイトル曲は、TVアニメ『乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です』のオープニングテーマです。声をあげなくともそこに確固たる意志を持って存在する静かなる少数派たちを鼓舞する渾身の一曲となっております。    さて、今日のうたコラムでは、そんな最新作を放った“伊東歌詞太郎”による歌詞エッセイをお届け!綴っていただいたのは、新曲「 サイレントマイノリティー 」にまつわるお話です。「多数派」と「少数派」を考える前に、一度、立ち止まって考えるべき「サイレントマイノリティー」の存在とは…。楽曲と併せて、このエッセイを受け取ってください。 今回初めてこちらの記事を書かせていただきます伊東歌詞太郎と申します。   こういった歌詞サイトの中にアーティストがコラムを書くコーナーがあることを初めて知りました。僕も歌詞を検索することはあり、ここのサイトにはお世話になっていますが、まさかこういったコラムがあるとは知りませんでした。   今ここを見てくださっているあなたは伊東歌詞太郎の熱心な音楽リスナーか、そうでなければ検索リテラシーが非常に高い方かのどちらかと思います。   もしどちらでもないとしたら、不思議な縁でこのページを見ているということになりますね。     さて、歌ネットさんということで、やはり歌詞に関してお話しさせてください。   2022年4月27日に「サイレントマイノリティー」という楽曲をリリースさせて頂きました。そのご縁でこのコラムを執筆する運びになったというわけです。   なのでこの楽曲について書きます。   この楽曲はとあるアニメのオープニングテーマとしてタイアップをいただいた楽曲です。   そのアニメは特殊な能力を何一つ持たない平凡な脇役中の脇役、つまり「モブキャラ」が主人公で、そんなモブキャラが主要キャラクターに対して言論など頭を使ってなんとか抗っていく、という内容のアニメです。   能力に差があるのでかなり知略のかぎりを尽くして戦っていくさまが面白いのですが、けっこう最後は普通の暴力に訴えていたりするところは、アニメ的でそれもまた、という感じでストーリーが進むのです。   僕自身これまで生きてきて、人間という生き物は自分の利益のためなら他人をいかに踏み台にしても構わないという考えの人が予想より20倍くらいいることにずっと驚いたり傷ついたりしながら生きています。   もちろん傷ついてばかりもいられないので、ここ数年はそういう世の中である、という風に受け止める努力をしています。   100人いたら2~3人はいるかな?くらいに思っていたら意外と50人くらいはいるな、という感覚です。   人それぞれの生き方ですから客観的に良いか悪いかを言うことはできませんしするつもりもないんですが、僕自身はそういう生き方に嫌悪感を抱く生き方をしています。主観的には本当に嫌なんです。   自分が得をするため、周りからすごいやつだと思われたり、お金をたくさん得るためだったり、モテるためだったり、そのために平気で嘘をついたり、嘘と言えないまでも話を盛ったり大風呂敷を広げたりする(僕はこれも嘘と感じていますが)。   こういう人が本当に僕は苦手です。   しかしながらこういったことは先ほど述べた通り意外と多数派なんです。   もしあなたもさっき僕が語った心情に共感してしまっているなら、あなたも僕も少数派であると自覚しないといけません。     少数派は生きていく上で大きなハンデになります。   ここ最近の時勢は、少数派が生きていきやすいような流れができているように思われがちですが、二つ立ち止まって考えるべきことがあります。     声をあげている「少数派」は本当に少数派なのか?    嘘をついて少数派を装っているだけではないのか?    そして、声をあげられない少数派、「サイレントマイノリティー」こそ本当の少数派なのではないか?     この2点です。     「多数派(マジョリティー)」と声を上げている「少数派(マイノリティー)と思われるもの」の間で最も傷ついているのは、「サイレントマイノリティー」であることに気が付かなければいけない。     多様性とは、自分の権利を主張することではなく、さまざまな立場の権利を考え合うことであり、たとえ少数派であっても多数派に対して刃を向けてしまうのは「多様性」ではなく「分断」です。     多くの人がここに気が付かなければ多様性のある社会の実現は不可能だと僕は思っています。   この楽曲の歌詞はそういったことに対する僕の表現が詰まっています。   この歌ネットで歌詞を読んだ後に、曲を一度フルで聴いてみてください。   最後はわがままを言うだけで申し訳ないのですが、僕はアーティストであり、作品を聴いてもらえることが本当に嬉しいので、お願いだから聴いてみてください!     <伊東歌詞太郎> ◆紹介曲「 サイレントマイノリティー 」 作詞:伊東歌詞太郎 作曲:伊東歌詞太郎 ◆ニューシングル「サイレントマイノリティー」 2022年4月27日発売 ZMCZ-15451 ¥1,320(税込)

    2022/05/09

  • 緑黄色社会
    子供の頃のオラに言ってやりたいんだ。
    子供の頃のオラに言ってやりたいんだ。

    緑黄色社会

    子供の頃のオラに言ってやりたいんだ。

     2022年4月20日に“緑黄色社会”がニューシングル「陽はまた昇るから」をリリースしました。タイトル曲は、4月22日(金)公開の『映画クレヨンしんちゃん もののけニンジャ珍風伝』主題歌です。日々笑いの絶えない野原家のような家族でも、ふと感じる寂しさは、その温もりを知っているから。そんなささやかな幸せを思って書き下ろされた、バンドの新たなカラーバリエーションを提示するポップソングとなっております。    さて、今日のうたコラムでは、その最新作を放った“緑黄色社会”の小林壱誓(Gt.)による歌詞エッセイをお届け。緑黄色社会「Actor tour 2022」名古屋編当日、移動中の新幹線車内にて執筆。新曲「 陽はまた昇るから 」にも通ずる想いを綴ってくださいました。歌詞と併せて、受け取ってください。 これを書いている現在、 緑黄色社会「Actor tour 2022」名古屋編当日     会場までの移動中 新幹線車内にて綴る     無事に陽は昇り、今日を迎えることができたわけなんだが   朝の支度が遅いオラは 相も変わらず間一髪で新幹線に乗車   ゼェハァと視界を曇らせながら席につく     座席前方に覗けるのはピンク髪の女性 左隣にはラテを片手に小声で電話するアパレル経営者っぽい男性 通路挟んで右手には靴だけお洒落なおじさん     メンバーもスタッフも周りにいない     いま向かっている名古屋は 緑黄色社会の地元であるが故 メンバーの入りがバラバラになることが多い   今回は前日から実家に帰る人多数により オラはひとり当日入り     寂しいな~   いつもメンバーやスタッフが 居てくれてるんだなってことに気づく       ここから空腹に耐える約1時間半… さーて、何で気を散らそう   そうだ、エッセイを書こう   っていう傍から サンドイッチとコーヒーの車内販売   今食べたいのはそれじゃないな~ もっとこう、油っぽいやつ、求む     よーし、エッセイを書こう     緑黄色社会ってバンドは 今年の7月で結成10周年を迎えるようで メンバーとはもう11年ほど 一緒にいることになるらしい   ベースの真吾に至っては 彼が生まれた時からの付き合いだから 24年一緒にいる     “大人といわれる年齢” になってしまったな~   “大人といわれる年齢” になってしまったことは少しやりきれない   心はまだなんとなく子供だったりするからな~   けど、大人って楽しい     何でも自分で選べるんだゾ?     もちろん選ぶための努力は必要かも だけどさ~ 子供の頃のオラに言ってやりたいんだ     「そんだけ遊び倒しても全く疲れを知らないお前なら、何だってできるぜ」ってな~         はい 時空を超えて 「Actor tour 2022」名古屋編 無事終了   ここからは帰りの新幹線にて綴る     よーし 明日は「Actor tour 2022」東京編だゾ!   メンバー皆、迅速に片付けをして 即座に名古屋センチュリーホールと さようならした   前回は規定のコロナキャパシティで 半分しか入れられなかったお客さんが 今回はフル動員     手拍子の音量も圧巻 ほんと、心の声すら聞こえるよ   オラ、思い残すことないんだが 名古屋にまた戻ってくるときは もっと大きな姿を見せたいなって それだけ思う   まだ思い残しあるや   次こそ ちゃんと皆んなの肉声を聞けたらいいな 大きく笑う、大きく歌う その口元をしっかり見たい   今日はもう 疲れ切った 振り絞った   子供の頃のような永久機関にはなれないね   明日また陽が昇ることを信じて 眠りに就くとする   いい夢見て   いいライブするゾ~ <緑黄色社会・小林壱誓(Gt.)> ◆紹介曲「 陽はまた昇るから 」 作詞:小林壱誓 作曲:穴見真吾 ◆ニューシングル「陽はまた昇るから」 2022年4月20日発売   <収録曲 01. 陽はまた昇るから 02. 時のいたずら 03. 陽はまた昇るから-Instrumental- 04. 時のいたずら-Instrumental-

    2022/05/06

  • Thinking Dogs
    運命はあるのか。
    運命はあるのか。

    Thinking Dogs

    運命はあるのか。

     2022年3月27日に“Thinking Dogs”が新曲「Collage」をリリースしました。本楽曲は、ひかりTVのオリジナルドラマ『ラブシェアリング』の主題歌にも起用されております。MVでは、見られる者と見る者を客観的な視点から、現代におけるソーシャルな監視社会を抽象的に表現。ぜひ、ドラマ、歌詞の世界観と合わせてお楽しみください。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“Thinking Dogs”の大輝(Dr.) による歌詞エッセイを3回に渡りお届け!今回が最終回。綴っていただいたのは、楽曲「 はじまりのピリオド 」にまつわるお話です。みなさんは、運命はあると思いますか? その運命とは、神様に決められているものだと思いますか? 歌詞と併せて、エッセイをお楽しみください。 人は生きてると沢山の疑問を抱く。   生きる意味とは何なのか。 心ってどこにあるのか。 宇宙人はいるのだろうか。 ピラミッドはどうやって作ったのか。   自分が産まれた意味や、宇宙のことなんかを夜な夜な考えては寝付けなくなる…なんて経験、皆さんにもありませんか?   人類がこの地球に産まれてから何万年という月日が経っているのに、それでもまだ分からないことが山のようにあるというのだから、本当に不思議だ。ロマンがある。     そんな、人が抱く疑問の1つ。 「運命はあるのか。」   誰しもが口にしたり、目にすることのあるこの言葉。 だけど、これ程にも曖昧で不確かな言葉はあるだろうか。   そもそも目には見えないし、触れることも出来ない。 唯一出来ることがあるとすれば、すでに起こった事象に運命という言葉を当てはめることくらい。   しかもそれは、良いことにも悪いことにも当てはめることが出来てしまう。ある意味使い勝手のよい言葉だからこそ、その言葉に翻弄されてしまうんだと思う。     仮に神様という存在がいたとして、その神様が1人1人の運命を決めているとしたら。 産まれてから死ぬまで、歩む人生で起こる事柄が決められているとしたら。   そう考えると、急に生きるのが嫌になりませんか? だって、必死にもがいて日々を生きてるのに、それら全てが無駄かもしれないから。 「運命なんて信じてたまるか!」って思いますよね。   その反面、僕の好きな話で「宇宙にある星の数は、地球上の砂粒の数より遥かに多い」というものがある。なんなら地球の表面全部が砂浜でも、星の数には届かない。とまで言われている。   そう考えると、この地球という星に産まれたことに運命を感じざるを得ないですよね。     つまり何が言いたいかというと、結局のところ、運命があるか無いかはその人の考え方次第ってこと。   すごく投げやりな答えに感じるかもしれない。 何を今更、そんな分かりきったことを言ってんだ。と思うかもしれない。 けど、それ以上でも以下でもない。   これが今のところの、僕の答え。     人生という物語。 僕は自分の手で、ペンを握って書き綴っていると信じたい。 じゃないと、きっと、神様を恨んでしまうから。   運命という言葉は、縛られるものではなく、信じるものだから。 <Thinking Dogs・大輝(Dr.)>  ◆紹介曲「 はじまりのピリオド 」 作詞:大輝 作曲:わちゅ~

    2022/05/04

  • Tani Yuuki
    この歌は僕が叶えられなかったもう1つの物語なのだ。
    この歌は僕が叶えられなかったもう1つの物語なのだ。

    Tani Yuuki

    この歌は僕が叶えられなかったもう1つの物語なのだ。

     2022年4月6日に“Tani Yuuki”の1stアルバム『Memories』が、全国のタワーレコードでCDリリースされました。昨年12月に配信のみでリリースとなったアルバムでしたが、LINE MUSIC アルバムチャート2位や、Apple Musicのトップアルバムチャート10位にランクイン等アルバムとしても話題に。ファンからの熱い要望もあり、全国のタワーレコード店頭、タワレコオンラインでも購入できることに…!    さて、今日はそんな“Tani Yuuki”による歌詞エッセイをお届け。綴っていただいたのは、アルバム収録曲「 愛言葉 」にまつわるお話です。「好き」や「愛してる」といった気持ちを、うまく伝えられないもどかしさを歌いながらも、普遍的なラブソングとして人気を集めているこの曲。その制作の背景にある、とある2人の物語を、そして本当の気持ちを、明かしてくださいました。歌詞と併せて受け取ってください。 今しばらく僕の独り言に付き合って欲しい。 高校生の頃、僕には好きな人がいた。 お洒落で、愛嬌があって、友達思いで人気者。 僕にはもったいないくらい高嶺の花だった。 対して僕は無頓着で口下手、友達はいるがお世辞にも人気者とは言えない。 男2女1の三角関係で言うならばヒロインに恋をするが実らず、結ばれた主人公とヒロインを一歩後ろで微笑みながら見守っている友人Bといったところか。 君の手に届いたときは信じられなかった、夢見心地というか 世界が輝き色づくとはよく言ったものだ。   何気ない日常も特別になった。 春は花見、夏は花火、秋はピクニック、冬はイルミネーション 水族館、遊園地、映画を見たり 人並みの、いやそれ以上の幸せな時間を過ごした。     いつまでも続けばいい。 時間が止まればいい。 そう思った。     しかし     時が経つと人は慣れてしまう。 当たり前になってしまう。 そこに甘えてしまう。   俗にいう倦怠期なのかはわからないが ある日、今まですんなり伝えられていた言葉が喉に引っかかって出てこないことに気がついた。 意地やプライドだ、口下手と相まって最悪だった。 無意識に合わせに行っていた部分が少しずつずれてきたのだ。 すれ違う事が増えた。 我慢しないで、無理はしないで、分かり合えることばかりじゃ無い。 2人並んで、足を揃えて、素直になれたら苦労しない。 そんなの僕もわかっている。 だが、できないのと、やろうとしないのは大きく違う。 大事なのは我慢したこと、無理をしたことをお互いが知っているかどうか、それを話し合える相手なのかどうかだと思うのだ。 当時の僕らはそれができなかった。 たった1回の人生、2人にとって代わりは効かない大事な物だった。 この歌は僕が叶えられなかったもう1つの物語なのだ。     夢追い人の宿命だろうか。 いや、至極当然だ。 夢ばかり追いかけて、ろくに働きもせず、先を見据えられなかっただけのよくある話だ。それでも諦めきれず、伝えきれなくなった思いを必死に綴った。 高価な物でも、希少な物でもなく、 僕から渡すことのできる最大限の気持ち、希望の歌。 それがこの「愛言葉」 あの時の君には皮肉になってしまっただろうか。     未来が見えず。 後戻りもできず。 たくさん迷惑をかけてしまった。 我慢させてしまった。 無理をさせてしまった。 最後に見た君は泣いていた。 辛い思いをさせてごめんね。 本当にありがとう。     思えば曲を作る最初のきっかけをくれたのも君だった。 君からもらった52文字を音に当てはめてできたのは悲しい歌。 君の中に蓄積され、抱えてきた物を僕が形にしたんだ。 それが僕の音楽人生において大きな意味になった。     残念ながら彼女とは別々の道を行き、2人揃って何十年後の未来から今を振り返るようなハッピーエンドは迎えられなかったが この世界のどこか、また違う誰かの「愛言葉」としてこの歌が生き続けてくれたらそれでいいと思うのだ。 そしてもし、仮に生まれ変わってまた巡り会うことがあったなら 今度は、今度こそは、迷わずその手をつかめるように。 花束の代わりにこの歌を送ろう。 これを2人の愛言葉にしよう。  なんてね。 <Tani Yuuki> ◆紹介曲「 愛言葉 」 作詞:Tani Yuuki 作曲:Tani Yuuki ◆1stアルバム『Memories』 2022年4月6日CDリリース VALLEY-009 ¥3,300(税込)   <収録曲> 01決別の唄 02.W/X/Y 03.おかえり 04.Myra 05.非lie心 06.Unreachable love song 07.Night Butterfly 08.油性マジック 09.百鬼夜行 10.曖昧ミーマイン 11.愛言葉 12.記憶 13.We are free 14.Life is beautiful  

    2022/05/02

  • THE BACK HORN
    君に何を伝えよう、生きる喜びそれ以外に。
    君に何を伝えよう、生きる喜びそれ以外に。

    THE BACK HORN

    君に何を伝えよう、生きる喜びそれ以外に。

     2022年4月13日に“THE BACK HORN”がニューアルバム『アントロギア』をリリース。アルバムタイトルの“アントロギア”は、古代ギリシャ語で<花を集めること>を意味し、今日では詩文を集めた詩集を表すことに由来。様々な花が持つ色彩のように4人の“今を生きる希望”が描かれた作品となっております。今作には、これまで通りメンバー全員が作詞作曲で参加し、様々な組み合わせにより制作された全12曲が収録。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“THE BACK HORN”による歌詞エッセイを4週連続でお届け。最終回は松田晋二が執筆。綴っていただいたのは、収録曲「 JOY 」にまつわるお話です。アルバムのなかで最後に歌詞が書かれたというこの曲。どのように物語の舞台が立ち上がり、広がっていったのか…。ぜひ、歌詞と併せて、エッセイをお楽しみください。 「JOY」は今作『アントロギア』の中で1番最後に書いた歌詞です。   「瑠璃色のキャンバス」をクライマックスに置きながらも、最後にもう一曲その先を照らすような楽曲でアルバムを終えたいとメンバーに伝え、山田作曲、松田作詞のペアで制作に挑む事になりました。当初は歌詞を先に書いてそこに曲を付ける想定でしたが、イメージがなかなか具体的な言葉にならず、先に山田がこの曲を持ってきてくれました。まさに自分がイメージしていた以上の曲だったので、あとは何がなんでもこの曲にふさわしい歌詞にしようと、夜な夜なこの曲の事だけを考えていました。   作詞の進め方としては、まず何度も曲を聴いて、コードの持つムードやメロディーの温度を感じ取るところから始めていきました。そこからイメージを広げ、曲自体が向かおうとしている方向に寄り添っていく中で、自分の言いたい事も鮮明になっていったように思います。最近は“いかに曲と一体化した歌詞を書けるのか”というのを作詞のテーマにしているので、曲が歌いたがっているムードと、歌詞の言いたい事を合わせていく作業が大事だと思い、そこに時間を費やしました。   この「JOY」の冒頭は<世界の音が鳴り止んだ静かな夜>というフレーズから始まります。冒頭のシンセのフェードインを繰り返し聴きながら、歌詞を考えていた深夜の公園でふと出てきた言葉です。コロナ禍で、賑やかだった街がひっそりと静まり返って、まさに世界から音が消えてしまったような感覚を覚え、何気なく空を見上げた時にすっと浮んできました。そこからこの物語の舞台が出来上っていったと思います。   自分では、サビの<君に何を伝えよう 生きる喜びそれ以外に>というフレーズが気に入ってます。その公園から帰ろうと歩き出した時に気づいたら口ずさんでいました。“生きる喜び”を今伝えたい、という想いをこの歌詞に変換できたのは、まさに曲と一体になれたからなのかなと思います。歌詞は話し方にも似てる気がしていて、このサビにぴったりな言い回しが見つかったと、スマホに文字を打ち込みながらテンションが上がったのを覚えています。自然にすっと出てきた言葉達を最後まで信じられたのも、曲の持つ力のおかげなんだと思います。   「JOY」というタイトルは歌詞が出来上がる最後の方に付けました。歌詞のテーマにしようと考えていた“生きる喜び”をワンワードで収められるようなタイトルにしたくて、いろいろな角度から探していく中で「JOY」という言葉にたどり着きました。意味の収まりと曲に感じていたイメージがこのタイトルでビシッとハマった感じでした。   コロナ禍で、改めて感じた人と人の繋がりの大切さ、人に会いたいという気持ち、困難な状況だからこそ生きているという喜びを分かち合いたい。そんな想いを込めたこの「JOY」が、皆さんの心に少しでも染み渡ってくれたら嬉しいです。   <松田晋二(THE BACK HORN)> ◆紹介曲「 JOY 」 作詞:松田晋二 作曲:山田将司

    2022/04/28

  • 藤川千愛
    片っぽのピアス。
    片っぽのピアス。

    藤川千愛

    片っぽのピアス。

     2022年4月27日に“藤川千愛”がミニアルバム『ちょっとそこまで昨日を迎えに』をリリース。既に発表されているTVアニメ『盾の勇者の成り上がり Season2』エンディングテーマ「ゆずれない」、昨年放送されたテレビ東京系 ドラマParavi『にぶんのいち夫婦』オープニングテーマとなった「片っぽのピアス」の他、新曲5曲が収録されております。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“藤川千愛”による歌詞エッセイを3週連続でお届け!今回は第1弾です。綴っていただいたのは、今作の収録曲「 片っぽのピアス 」にまつわるお話。古道具屋で脳内に広がった、とある妄想から生まれたというこの曲…。ぜひ、歌詞と併せて、お楽しみください。 苦手というほどではないのですが、新しいものがどこかしっくりこないことも多く、休日はもっぱら古着屋や古本屋、中古家具の店なんかを冷やかしている。   ある時、いらなくなったものならば何でも売っていそうな古道具屋で、片っぽになったイヤリングを見つけた。片っぽというのは実に不思議なものです。深夜の路上に落ちている子供の靴にしろ、ガードレールのポールに被せられた手袋にしろ、片っぽになっただけで、対でいた時の何十倍もの悲しみを感じさせるのだから。それが身に着けるアクセサリーであれば尚更です。そこにはどんな物語があって、どうして片っぽになってしまったのか、妄想の世界は広がるばかりです。   もちろん片っぽが誘う妄想は悲しい物語だけではありません。ひょっとしたら、このイヤリングは瞬間移動装置で、これを付けて鏡を覗き込んだ瞬間に、この世界と対を成す異世界に引き込まれて、あれよあれよと私は勇者としてミッションを課せられるのかもしれない。勇者という響きはなんとも甘美ではあるが、『嗚呼、許してくれ』私にはまだこの世界で歌手としての役目が残っているのだ・・・などと壮大な妄想を掻き立ててくれもするのだから、片っぽというものはやはり侮れない。 そして私が勇者になるべきか躊躇していることなど意に返さず、ひたすらスマートフォンをいじっている店員も侮れない。ひょっとしたら彼は知られてはいけない、こちらの世界とあちらの世界を繋ぐ門番のような存在なのかもしれない。 まあ、ざっとこんな具合かは別にしても、古道具屋で売られていた片っぽになったイヤリングから妄想して書いたのがこの「 片っぽのピアス 」という曲です。   他の女とあなたが もめる理由になればいいな   歌詞にあるように、彼の部屋に残された片っぽのピアスが原因で、彼は他の女と修羅場を迎えたのかもしれないし、難を逃れてメルカリあたりでピアスをたばこ代にしたのかもしれない。 一方、女はいつまでピアスに男の面影を見るのでしょう。 埃かぶったピアスが今も 前に進めぬ私責めるよ『ハァ…』 前に進めぬ彼女の溜息に妙にシンパシーを感じるのは、あの日、私が勇者になり損ねたからかもしれない。 <藤川千愛> ◆紹介曲「 片っぽのピアス 」 作詞:藤川千愛 作曲:竹田祐介(Elements Garden) ◆ミニアルバム「ちょっとそこまで昨日を迎えに」 2022年4月27日発売 初回限定盤 COZP-1904/5 ¥4,000(税込) 通常盤 COCP-41759 ¥1,800(税込)    <収録曲> 1. たしかなことって 2. ゆずれない 3. 手のひらの中で 4. ゆびさきから 5. 片っぽのピアス 6. そんなんばかりループ 7. 覚醒前夜

    2022/04/27

  • 黒木渚
    予測不能な人生に常に翻弄されながら必死に生きている女。
    予測不能な人生に常に翻弄されながら必死に生きている女。

    黒木渚

    予測不能な人生に常に翻弄されながら必死に生きている女。

     2022年4月20日に“黒木渚”が、デビュー10周年を記念したベストアルバム『予測不能の1秒先も濁流みたいに愛してる』をリリースしました。「あたしの心臓あげる」「虎視眈々と淡々と」「ふざけんな世界、ふざけろよ」など、これまでにリリースされた作品の表題曲や人気曲、さらに「予測不能の1秒先も濁流みたいに愛してる」「ロマン」など新録3曲を含む全23曲が収録。    さて、今日のうたコラムでは、そんな最新作を放った“黒木渚”による歌詞エッセイを2週連続でお届け。今回は【後編】です。ベストアルバムのタイトルでもある、表題曲「 予測不能の1秒先も濁流みたいに愛してる 」に通ずるお話。周りからのイメージとはかけ離れている、自身の生き方、人生の進み方とは…。歌詞と併せて、エッセイを受け取ってください。 「あ、日本にいるの」   久しぶりに連絡を寄越した友人からよく言われる言葉。   私がいつ海外に行くと言っただろう? 海外に住んだ経験もなければ、旅行で数回行ったことがある程度なのに。   友人に言わせれば「渚が同じ場所にいる方がびっくり」なのだそうで、とにかく私の人生というのは予測不能らしい。   例えば私が電話越しに「今、エジプトのラクダの上にいるよ」とか「画家になって無人島で暮らしてるよ」と言ったってちっとも驚かないらしい。 いや、私が驚くわそんなもん。   このように、世間様が見る私のイメージと実像というのは結構かけ離れている。   周囲の人からすれば、私は人生の手綱を縦横無尽に操って行きたい場所へ旅を続けているような超元気な人間に見えているのかもしれない。   だが、正しくは「予測不能な人生に常に翻弄されながら必死に生きている女」だ。暴れ馬の背中にしがみついて、どうにか振り落とされないように頑張っているという感じ。   運命を自分でコントロールできた試しはなく(常に抗ってはいます)、いつもなされるがまま。予想通りの結果が出たこともない。   暴力的な振り幅の人生を諦めずにやってこられたのは、私に多少のカオス耐性があったことと、後はある種の「なんでもいいですよ」感。   濁流に飲まれて知らない場所へ流されていたとして、泳ぐこともままならないし水はいっぱい飲んじゃうしああやばいやばい、と思っていたところに一枚の板が浮かんでいたとする。   運良くそれに捕まってよじ登り、筏のように乗ることができたその瞬間「ふう~良かったあ」と安堵するタイプの人間なのだ。   ピンチなのは変わりないし、問題は何も解決していないくせに、その一瞬のほっこりをマジでほっこりできるというのが、私の特性なのだと思う。要するに少しアホなのだ。   そういう風にしか暮らせないし、そんな状態だから10年も音楽家や小説家をやってこられたのかもしれない。   私が面白いのではなく、世界が面白いのだ。めちゃくちゃじゃなかったことなんて一度もない。一瞬の凪のようなもの以外は全部混沌としている。私はそんな渦巻きをホゲーっと眺めては歌にしたり小説にしたりしてきた。   先のことはあまり考えたことがない。ただ漠然と「良い感じ」の印象を未来に抱いているだけだ。   恐怖心は人並み、いやそれ以上にあるかもしれない。結構臆病な性格だと思う。けれど、いつも余裕がないので深く考える前に運命に押し出されてしまうのだ。おっとっとっとと足を着いて、またおっとっとっと、と言う感じで前に進む。   危なっかしいけれど、前進していればそれで良いか。   明日には何が起こるかわからないけど、それでも私はありがたく黒木渚をやらせてもらおうと思う。またね。 <黒木渚> ◆紹介曲「 予測不能の1秒先も濁流みたいに愛してる 」 作詞:黒木渚 作曲:黒木渚 ◆ベストアルバム 『予測不能の1秒先も濁流みたいに愛してる』 2022年4月20日発売 <収録曲> DISC 1 1. 予測不能の1秒先も濁流みたいに愛してる 2. あたしの心臓あげる 3. カルデラ 4. 骨 5. はさみ 6. 革命 7. 虎視眈々と淡々と 8. 君が私をダメにする 9. 大予言 10. アーモンド 11. 原点怪奇 12. ふざけんな世界、ふざけろよ 13. 灯台   DISC 2 1. 解放区への旅 2. 火の鳥 3. 美しい滅びかた 4. 檸檬の棘 5. ダ・カーポ 6. 竹 7. 死に損ないのパレード 8. 心がイエスと言ったなら 9. ロマン 10. V.I.P.

    2022/04/26

  • erica
    どうかあなたが今日も笑って過ごせますように。
    どうかあなたが今日も笑って過ごせますように。

    erica

    どうかあなたが今日も笑って過ごせますように。

     2022年3月23日に“erica”がデジタルEP『告白日和~白と赤の真ん中~』をリリースしました。今作には、春の訪れ×恋愛をメインに楽曲を収録。新曲「卒業ソング」を新たに書き下ろし。そして、ファンからの恋愛に関するお悩みへのアンサーを自身のYouTubeチャンネルにアップしていた『Mlogシリーズ』(Music×Blog)より「春は来ない」「桜フラペチーノ」「桜、輝け」「笑っていてよ」を収録しております。    さて、今日のうたコラムでは、そんな最新作を放った“erica”による歌詞エッセイを3週連続でお届け。今回が最終回。綴っていただいたのは、今作の収録曲「 笑っていてよ 」にまつわるお話です。自身が初めて歌手という存在を知ったときのこと。そして、自身が歌手で在り続けている理由を明かしてくださいました。ぜひ、歌詞と併せて受け取ってください。 歌手とはなんだろう。とふと考える。 自分の心をさらけ出す手段なのか 誰かの何かになりたいのか 歌が上手いことなのか、、、   きっとどれも正解でどれも間違いなんてない。 なぜなら「好き」に理由なんてないからだ。   私がはじめて「歌手」という職業を知ったのは3歳の頃だった。   私は周りの大人に言わせるととても変わった子だったようで、私が静かにしている時は何かしでかしている時。とよく言われていた。静かにしているなら普通はお利巧だと褒められるものだが、私の場合は違ったようだ。   例えば、カセットテープのテープの部分をひたすら手で引っ張り出してしまったり、ふすまに絵を書いたり、家中のありとあらゆる物をハサミで切ってしまったり、、、一つのことに集中すると何時間でも同じことをやっているから大人が気づく頃には後の祭り。まだ騒いでいる方が安心だ。なんて言われていた。   そんな時、親は私にピアノを与えた。 もしかしたらこの子はピアノにハマったらそればかりしているのではないか。と思ったのかもしれない。 予想は的中。 私は毎日ピアノを弾くようになった。 それが3歳の時である。   もちろん譜面なんて読めないし、ただ音が鳴るその不思議な物を叩くだけなのだけど、テレビから流れる歌に合わせて一緒に歌いながらピアノを弾くことが私にとっては無性に楽しかったようだ。   取材などでよく「歌手になりたいと思ったきっかけは?」と聞かれることがある。今までどんな答え方をしてきたか、その時々でなんとなくその時思っていたことを言っていたりしたけど、実の所本当の理由はない。なぜならなりたいと思った理由を考えたことがなかったからだ。そのくらい物心ついた時から歌手になる。と思っていた。   そう、きっと3歳の時から。 小学生の時の将来の夢は確か整体師をしながら歌手。 (毎日祖母の肩たたきをしていて褒められたから) 中学生の時はマラソン選手をしながら歌手。 (学年でいつも1位だったから) 高校生の時は洋服のデザイナーをしながら歌手。 (着たい服を、祖母の服を使ってリメイクして作っていたから) と言ったように私のなりたい夢はその時々の好きな物がセットになっていた。 今も歌手を続けている一番の理由はたぶん3歳のあの時と変わらないと思う。 でも何か付け加えて言えることがあるとすれば それはあなたに笑っていてほしいから。 なのかもしれない。 そして、何より私も笑っていたいから。   この世界は無常だ。 こんなに世の中が便利になっても人を傷つけたり、いがみ合ったりしている。 決していいことばかりじゃないそんな生きにくい世界だけど、だからこそ私は思う。 恋も、夢も、人生も毎日も生きていればいろんなことがある。 そのほんの一瞬の中に誰かを想う時、自分に素直になりたい時、挫けそうになった時、そのそばに私の曲があったらいいなと願う。 どんなに苦しく辛いことがあっても最後は笑っていてほしい。 音楽を通じてできることなんてほんの些細なことかもしれない。 でも大切な人に願うように、聴いてくれてるあなたにも同じように願う。   どうかあなたが今日も笑って過ごせますように。 <erica> ◆紹介曲「 笑っていてよ 」 作詞:erica 作曲:erica ◆デジタルEP『告白日和~白と赤の真ん中~』 2022年3月23日発売   <収録曲> M1 卒業ソング M2 春は来ない M3 桜フラペチーノ M4 桜、輝け M5 笑っていてよ

    2022/04/25

  • 春ねむり
    ここで歌われた「愛」があなたにとってどのような意味合いであるか。
    ここで歌われた「愛」があなたにとってどのような意味合いであるか。

    春ねむり

    ここで歌われた「愛」があなたにとってどのような意味合いであるか。

     2022年4月22日に“春ねむり”がニューアルバム『春火燎原』をリリースしました。今作には力強く壮大なスケール感を感じさせる「 D é construction 」をはじめ、映画『猿楽町で会いましょう』主題歌「セブンス・ヘブン」、すでにライブで披露されている「Kick in the World」の“脱構築”バージョン、など全21曲を収録。彼女のボーカルを存分に生かし、アルバム全体を通して和声の美しさを追求した作品となっております。    さて、今日のうたコラムでは、そんな最新作を放った“春ねむり”による歌詞エッセイをお届け。綴っていただいたのは、「歌詞とはどのように読むことができるのか」についてのお話。今作の収録曲「 D é construction 」を例に、自身を“作者”として扱い、フレーズごとに丁寧に読み解いていただきました。このエッセイを読んだ上で、あなたはこの歌のなかの「愛」をどのように受け取りますか…? 歌詞というものを、あなたはどのような観点から読むことが多いだろうか。それはあらゆる詩と同じように、いかようにも読むことができ、また、さまざまな感情や感触を受け手に与えることがある。言葉という容れ物によって手渡されたそれは、受け取った者が前提とする世界観や価値観というフィルターを通って、その者の中で変容し吸収されたり、拒絶されたりする。ここでは、継続して詩作というものに取り組んでいるけれども、詩というものを受け取る立場でもあるわたしが、普段どのような観点で歌詞と言うものを作ったり読み解いたりしているかについて書くことによって、「歌詞とはどのように読むことができるのか」についての一例を提示することを試みる。   今回例にとるのは、春ねむりの「 D é construction 」。自作曲であるからこそ、改めて丁寧に読み解いていきたい。読解する都合上、自分自身の作品ではあるが、ここでは春ねむりを「作者」として扱うこととする。   はじめに、イントロは15秒ほど、バックコーラスによるリフと、歪んだピアノのリフが、マーチングを思わせるドラムのリズムの上でそれぞれ踊っているような軽快さではじまる。歌い出しの1段落目を見てみよう。     はじめようぼくらのparadigm shift Like a project mayhem 数字の羅列を抜け出す0時 きみのきもちを教えてbaby     パラダイム・シフトとは「その時代や分野において当然のことと考えられていた認識や思想、社会全体の価値観などが革命的にもしくは劇的に変化すること」であり、プロジェクト・メイヘムとは、映画『ファイト・クラブ』の中で、資本主義社会に真っ向から反抗し、過激な破壊行動によって人類の技術的進歩に歯止めをかけることを試みたタイラー・ダーデンによって企てられた計画の名称である。以上を踏まえると、3行目の<数字の羅列>とは、資本主義とも読めるし、2進法で表現される現代社会とも読める。そして詞は4行目、主体性を聞き手に問うべくその距離をぐっと縮めてくる。     IDナンバーじゃわからない魂 Bitchesには触れられない気高いlilly     フロウが変化し、社会という外界から魂という内的な風景へ描写が転じる。そこにある本質は、割り振られた記号では判別不能なものであるという提示と、<Bithces――クソ野郎には触れることができない気高い百合の花>という描写が並ぶ。接続詞等が排除されているため解読に余白が生まれているところではあるが、描写が並列されていること、「魂(Ta-Ma-Shi-i)」と「リリー(Li-li)」という名詞で押韻されていることから、ここでは「魂」=「Lilly」と読むことにする。1段落目で提示された「変革」を試みる主体の気高さを誇ろうとする描写であるという解釈である。     餓鬼畜生が語るストレートエッジ New richesの腐ったロイヤリティ ロマンスのかけらもないユニティ ぜんぶ壊してスペースモンキーズ     フロウが再び変化し、矢継ぎ早に名詞句が並ぶ。それぞれの語句を詳しく紐解いて下に記述する。   ●餓鬼畜生:仏教における十界論という世界観における地獄の種類に由来していて、それぞれ、餓鬼界(欲望が満たされずに苦しむ境涯)と畜生界(目先の利害にとらわれ、理性が働かない愚かさ)を指すと思われる。   ●ストレート・エッジ:ハードコア・パンクにおける禁欲主義的な思想・概念・ライフスタイルであり、それまでの「セックス・ドラッグ・ロックンロール」という快楽主義的な人生観へのアンチテーゼと言える。   ●New riches:成金。新富裕層。   ●ロイヤリティ:Royalty(特権。王の座)とLoyalty(忠実。忠誠)いずれにも捉えることができる。   ●ロマンス:後に続く単語のことを考えると、単に恋愛感情的な要素として捉えるのではなく、広く情熱という意味合いで捉える方が適当であると思われる。   ●ユニティ:ひとまとまり。結束。   並列されたこの3行を語句の意味をはっきりとさせて読むとき、作者の主観を通して立ち上がる社会像は克明である。クソ野郎が理想ばかりを語り、資本主義社会における強者が特権の座に着き続けるために腐った忠誠を貫いていて、情熱や感情だけでは人々は団結することができない。そして作者はそれを否定的に思っているので、4行目<ぜんぶ壊してスペースモンキーズ>と続く。スペースモンキーズとは、1段落目に登場したプロジェクト・メイヘムを実行する部隊の名称である。つまり『ファイト・クラブ』の中で描かれたような資本主義社会に対するフラストレーションを抱き、それを破壊したいというテロルに至るかもしれない欲望をも持ち合わせているということが読み取れる。     爆音いますぐ叫んで Fucked Up, Got Ambushed, Zipped In! Uh stop!     再び頭2拍にアクセントを置くフロウに展開し、この3行でAメロが終了する。<爆音>が何を指し示すかについては解釈の余地があり、『ファイト・クラブ』の文脈を踏まえれば、テロ的破壊行為によって発生する爆発音とも読めるし、次に続く行の<Fucked Up, Got Ambushed, Zipped In!(待ち伏せされてジッパーに詰めこまれてるような状況でたまったもんじゃないぜ!)>が、ベトナム戦争時のアメリカ兵のスラングであることを踏まえれば、戦場で発生する大きな音とも読める。この語句は、3段落目で既出のストレート・エッジという思想を提唱したイアン・マッケイが組んだバンド「FUGAZI」の由来となったものでもある。     Where is my mind?     Bメロの<Where is my mind?>のリフレインと、それに突入する前の<Uh stop!>が、ここまで地続きに配置されてきた『ファイト・クラブ』の要素を鑑みれば、その映画の主題歌であるPixiesの「Where is my mind?」のオマージュであろうことはすぐにわかるだろう。     D é construct all Ratta wow wow wow     ここまで4つ打ちのキックによってぐんぐんと歩を進めてきたビートが、ブレイクを挟み、ビートがハーフタイム・フィール、つまりBPMが半分になったかのように感じさせる、大きなリズムに変化し、ホーンとチャントによるリフが登場する。   曲タイトルの「 D é construction 」は、ジャック・デリダによって用いられた哲学用語であり、和訳すれば「脱構築」。Wikipediaにおいては『「静止的な構造を前提とし、それを想起的に発見しうる」というプラトン以来の哲学の伝統的ドグマに対して、「我々自身の哲学の営みそのものが、つねに古い構造を破壊し、新たな構造を生成している」とする、20世紀哲学の全体に及ぶ大きな潮流』と、国語辞典においては『西洋哲学で伝統的に用いられる統一的な全体性や二項対立の枠組みを解体し、新たな構築を試みる思考法』と説明されている用語であるが、脱構築という概念がそもそも絶対的な定義づけを拒むようなものであり、それ自体が脱構築という営みの最中に常に在り続けるようなものでもある。   このサビはリフレインであり、2行目はスキャットのようなものと思われるので、<D é construct all>がこの曲の主旨であると考えることができる。「すべてを脱構築せしめよ」という一文に収束するにあたって、必要とされる情報や描写が、バース部分ということだ。既存の社会を構成している価値体系を解体し、新たな構造を生成する。その営みを必要とする動機としての破壊衝動と、ある種盲目的とも言える理想や信念。それらが、作者のルーツにある映画や音楽等のカルチャーが文脈を持って用いられることによって、描写されていると言える。それを念頭に、この後のバースでなにが書かれているのかについても考えていく。     優しい人から死んでいくnowadays ゴルゴダは亡骸で溢れている 悲しみの道は続く ひとはみなイエスとユダのハイブリッド     2番のバースでは新たにキリスト教のモチーフが登場している。ゴルゴダとはイエス・キリストが磔刑に処された丘であり、悲しみの道とは、イエスが判決を受け十字架を背負ってゴルゴダまで歩いたその道のことを指す。イエスは人間の罪を代わりに背負って死んだというのがキリスト教における教えであるが、ここでは<ひとはみなイエスとユダ(イエスを裏切って死刑に導いた者)のハイブリッド>であり、その亡骸が溢れているということは、ゴルゴダで死ぬのはイエスだけではなく、広く「ひと」であるということと読める。     聖人の列に並ばない魂 Bitchesには触れられない気高いlilly     1番と同じフロウで、1行目の歌詞だけが変化している。聖人の列とは、前段でキリスト教の要素が登場していることを踏まえると、列聖(おもにキリスト教のカトリックにおいて、信者がその死後、信仰の模範となり聖人名簿に列せられるにふさわしいと公式に認められること)について言及していると考えられる。1番と同様に読み解くとして、ここでいう魂の「気高さ」が特権的な立場を否定したところに宿るという表現であると受け取ることができる。     十字架切って痛がる ルサンチマンにまみれている そうやって自分を愛している マーラは今日もうたっている     十字架を切るとは信仰の告白や祈りのしるしであるが、続く2行目が<ルサンチマンにまみれている>であることを考えると、ニーチェが用いた言説に倣って、キリスト教的道徳を内面化することによって自己愛を保存している状態への批判であるように捉えられる。マーラとは『ファイト・クラブ』に登場する主要なキャラクターのひとりで、「死は目の前にある」というのが人生哲学で、「悲劇なのは、自分が死んでいないこと」と考えている女性。     爆発こわれてくビル Fucked Up, Got Ambushed, Zipped In! 愛を獲得してwarriors     映画『ファイト・クラブ』のラストシーンは、タイラーによって計画された爆破が始まって高層ビルが次々と崩れ去る場面で終わる。2行目は1番と同様、<Fucked Up, Got Ambushed, Zipped In!(待ち伏せされてジッパーに詰めこまれてるような状況でたまったもんじゃないぜ!)>と続き、3行目<愛を獲得してwarriors>と結ばれる。   ここで言われる「愛」とは、この曲の主旨と、ここまで描写されてきたものを踏まえるとき、何を指すだろうか。いままでわたしが書き連ねてきたことは、わたしが作者であるから読み解くことのできる要素ではほとんどなかったはずだ。受け手として、記述そのものから、自身の持つコンテクストやルーツ、バックグラウンドを用いて歌詞と対峙し、立ち上がってきた景色そのままである。その浮かび上がった景色を用いて初めて、わたしはここで書かれた「愛」を如何なるものか結論づけることができる。同時に、その結論をここで書くべきではないとも考えている。なぜなら、作者のわたしがそれを断じることによって、ここで曖昧に余白を持たされている「愛」が持ち得る表現の可能性を狭めるかもしれないからである。   あなたはこの歌詞をどのように読むか。それにはあなたの持つカルチャーの要素や人生観が確実に用いられる。つまり、ここで歌われた「愛」があなたにとってどのような意味合いであるかは、あなたが自分で読み解いてはじめてわかることだ。その時、いままで単なるPixiesの引用であった<Where is my mind?>というBメロのバースが、また違う意味を持って聞こえてくるだろう。     曲はそのあとサビへと続き、4分弱で終わる。ここまで歌詞を改めて読み解き、わたしはいまこの短い詩というものにこれだけの情報量があり、しかもそこに音楽的なコンテクストやギミックが追加された状態のものが、4分もかからずに再生され終わるということに単純に驚いているし、この量の情報をなるべく整理して書き起こすことによって少し疲弊もしている。なにか表現と呼べるものに対峙するときは、わたしはいつもそうだ。丘を登ったあとに息が切れるように、疲労しながら、時には傷つきながら、しかしそれでしか得ることのできない興奮や充足感を求めて、いつも音楽を聞いたり文章を読んだりしている。これが他人にとっても面白い類の営みなのかは正直なところわからないけれども、あなたがなにかの表現と向き合う際に有用なものを書き記すことができていれば、大変喜ばしい。 <春ねむり> ◆紹介曲「 D é construction 」 作詞:春ねむり 作曲:春ねむり ◆2ND FULL ALBUM『春火燎原』 2022年4月 22日(金)発売 / 全21曲収録 デジタル配信/12インチアナログ盤 <収録曲> 01.sanctum sanctorum 02.D é construction 03.あなたを離さないで 04.ゆめをみている (d é constructed) 05.zzz #sn1572 06.春火燎原 07.セブンス・ヘブン 08.パンドーラー 09.iconostasis 10.シスター with Sisters 11.そうぞうする 12.Bang 13.Heart of Gold 14.春雷 15.zzz #arabesque 16.Old Fashioned 17.森が燃えているのは 18.Kick in the World (d é constructed) 19.祈りだけがある 20.生きる 21.omega et alpha

    2022/04/22

  • THE BACK HORN
    1年前の5月にオスの愛猫が旅立ちました。
    1年前の5月にオスの愛猫が旅立ちました。

    THE BACK HORN

    1年前の5月にオスの愛猫が旅立ちました。

     2022年4月13日に“THE BACK HORN”がニューアルバム『アントロギア』をリリース。アルバムタイトルの“アントロギア”は、古代ギリシャ語で<花を集めること>を意味し、今日では詩文を集めた詩集を表すことに由来。様々な花が持つ色彩のように4人の“今を生きる希望”が描かれた作品となっております。今作には、これまで通りメンバー全員が作詞作曲で参加し、様々な組み合わせにより制作された全12曲が収録。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“THE BACK HORN”による歌詞エッセイを4週連続でお届け。第3弾は岡峰光舟が執筆。綴っていただいたのは、収録曲「 夢路 」にまつわるお話です。大切な家族との別れから生まれたこの曲。歌詞と併せて、エッセイを受け取ってください。 「 夢路 」 この曲は別れの曲です。 1年前の5月にオスの愛猫が旅立ちました。   俺がベースの練習や作業をしていると彼はいつも出窓からのんびり眺めてました。いや、半分以上は寝てました。   そして闘病。徐々に弱っていく4月位から「こいつの曲が作りたいな。」と傍で眠る彼を見ながらベースで曲を作り出しました。出てくる音楽は何故か悲壮感がなく、勇ましくて温かく、優しいものでした。   そして5月にお別れ。 俺にとって初めて一緒に暮らした家族との別れ。その瞬間の光景は何故か俯瞰で自分の脳裏に刻まれています。よく晴れた日なのに突然雷雨がきて、そしてまた光が差し込んできて、彼の名を、呼び続ける声を引き連れるように旅立っていきました。 外からは子供たちがはしゃいでいる声が響き、窓からは眩い光。   暫くしてゆっくりと詞を書き始めました。 この曲は時間の制限を設けずに、言葉や情景が思いつき、浮かんだ時に少しずつ紡いでいきました。   飛行機に乗っているときに広がる空と雲を眺めながら。 新幹線から見える自然や街や人々の営みを通過しながら。 雨の街を散歩しながら。 ライブで、フロアで音楽を聴いてくれてるお客さんを見ながら。 家族とご飯を食べながら。   色んな状況や季節を感じながら詩を書いていた11月に、14年間一緒に暮らしていたもう1匹の愛猫も旅立ちました。   もちろん深い哀しみと寂しさがありましたが、どこか「またこいつら仲良くケンカして、じゃれ合えれてよかった。いつもどっちか居ないと探してたもんなぁ。」とホッとしている自分もいました。   そして言葉がまだ見つかってなかった箇所の詞がピタっとはまり、夢路が完成しました。   そういった背景があるこの曲ですが、悲しいだけではなくて、力強くて優しい希望も描けたことが自分には誇らしく思えました。猫たちと泣いて笑って、生命の儚さを知り、生きる希望も教えてもらいました。   皆さんにも様々な別れがあると思います。 この曲が皆さんの心の傍に寄り添えれば嬉しいです。   <岡峰光舟(THE BACK HORN)> ◆紹介曲「 夢路 」 作詞:岡峰光舟 作曲:岡峰光舟

    2022/04/21

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