きっとキミとね、同じ銀河

BREIMEN
きっとキミとね、同じ銀河
2026年2月18日に“BREIMEN”がシンガーソングライター・TOMOOをフューチャリングに迎えたニューシングル「ファンキースパイス feat.TOMOO」をリリース! タイトル曲は、TVアニメ『ハイスクール!奇面組』オープニングテーマです。はみ出すこと、揃わないことを肯定するアニメの世界観、ジャンルや定型に縛られないBREIMENの音楽性、TOMOOの柔軟な表現力、それぞれが強く共鳴する作品に! さて、今日のうたではそんな“BREIMEN”の高木祥太による歌詞エッセイを3ヶ月連続でお届け。第1弾は、BREIMENの楽曲「 銀河 」にまつわるお話です。自身の価値観に影響を与えた、“宇宙人がよくいる実家”とはどんな場所だったのか。そして、大人になっていくなかでのとある気づきとは…。 宇宙人がよくいる実家でした。 フラメンコギタリストの父、フルーティスト(フルーツではなく笛の方)の母、僕含めた男三兄弟、という構成で基本的には成り立っていた家族。 ミュージシャンは大概、変なやつなんで父母が宇宙人なのかと思われるかもしれないですし、世間的に見ればそうとも言えるのですが、宇宙人であるかどうか以前に“親”という厚めなフィルターによって、そもそもそんなことを考えたこともありませんでした。 では誰が宇宙人なのかというと、僕が小学生の時に家の離れに居候していたノイズミュージシャンのナカダくんや、その友達で腰までのばした髪と髭と左耳に10個くらいピアスをつけているイッペイくん、自給自足で暮らしていて“何でも屋さん”という謎の職業をしている親戚、僕が高校生の時に育児放棄気味な家庭から逃げ出してそのままうちに居候したニッタ、etc…。 家というものは最もミニマムな社会とも言えます。 そんな我が家はグローバリズムを超え、概念的な絵面としてはスターウォーズのジェダイ評議会ばりのプラネタリーな環境でした。 これはあながち冗談でもなく、学校もそのような場所ではありますが、子供であった自分にとって家という距離感におけるその圧倒的な“違い”は、自分と他人の境界線をハッキリと記すこととなりました。 こうやって書くと、家の中に居場所がなかった的な風に捉えられてしまうかもしれませんが、 というよりは“居場所というものはそれがどこであれ自分で作るものだ”という認識で生きる運びになっていったので、ネガティブな感情はなく、むしろ訳わからなくて楽しい家ではありました。 そんな出自の僕は周りが強烈だった為、普通というものに並々ならぬ恐怖感を覚えるという、逆現代社会みたいな価値観に仕上がりました。 そして大人になっていく上で、社会と対峙せざるを得ない中(大人になった自覚はありませんがそういう状況がある意味、大人という概念を生んでいるのでしょう)まあ如何に自分も井の中のエイリアンだったかという事を知っていく訳です。 そしてこれは恐らく普遍的なことかもしれない、と気付きました。 僕の家庭がそういった“違い”というものに早い内から気付ける環境だっただけで、そもそも人は他人と対峙して違和がある度に落ち込んだり、落ち込ませたりする生き物だと思います。それが様々な距離や規模で起きているのが、社会そのものとも言えるのかもしれません。 類は友を呼ぶという限りなくこの世の本質とも言える現象を繰り返すこと30年。何かトピックに対して、あの類友はほぼ同じこと考えているであろうという気持ちや願いが、ライフラインになることが多々ありました。 しかしここで慢心してはいけないのが、類友ですら違う人間であるという前提ないし経験が、この楽曲の<きっとキミとね、同じ銀河>というリリックが、近い様に言ってはいるが、まあ人間の尺度で言えばかなりの距離感を伴った次第です。 歌詞からは逸れますが。 例えば、みんなそれこそ宇宙人みたく、様々で極端な異形を成していたとしたら。 “違う”ということに視覚から慣れて恐怖感が減ったりなんかして、もしかしたら限りなく平和に近づいちゃったり?と思ったり。 (ま、でも実際、観測されてるぽい宇宙人達もざっくり似た様な姿形だし、同じ星だったら地球って星みたいにある程度は同じフォーマットだろうから、同じような悩みを抱えてるのかもね) 皆さんもそれなりな年数、地球旅行(出張?)していると見受けられますが、 同じ銀河、欲を言えば月と地球位の距離感の友達や恋人、家族がいるのなら、それはとても幸せなことだし、その上で違う銀河系の方々とも上手くやりつつ、いつかかえるその日まではハブアナイストリップしたら良いのではないでしょうか。 余談ですが、『ロスト・イン・トランスレーション』という映画に漂う空気感や情景には影響を受けた気がします。 オススメの映画なので観たことない方は是非。 <BREIMEN・高木祥太> ◆紹介曲「 銀河 」 作詞:高木祥太 作曲:高木祥太 ◆ニューシングル「ファンキースパイス feat.TOMOO」 2026年2月18日発売 <収録曲> 1.ファンキースパイス feat.TOMOO 2.ソングライター feat.TOMOO 3.ファンキースパイス feat.TOMOO(Anime Version) 4.ファンキースパイス feat.TOMOO(Instrumental) 5.ソングライター feat.TOMOO (Instrumental)

















