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今日のうた

Radio Bestsellers

簡単なあらすじなんかにまとまってたまるか。

 音楽で新生活を応援する『FM802 X TSUTAYA ACCESS !』今年のキャンペーンソング「栞」は、もうお聴きになりましたか? この歌は、クリープハイプの尾崎世界観が作詞・作曲を担当。そして“Radio Bestsellers”と名づけられたユニットが歌唱。参加しているのは、尾崎世界観をはじめ、あいみょん、片岡健太(sumika)、GEN(04 Limited Sazabys)、斎藤宏介(UNISON SQUARE GARDEN)、スガシカオら、豪華アーティストです!

 新曲「栞」は、FM802で2018年4月1日から独占オンエアされ、すでに大きな話題となっております。さらに“ACCESS !”特設サイトにてフルver.MVが公開され、4月28日からはTSUTAYAで期間限定CDレンタルスタート!今日のうたコラムではそんな注目曲をご紹介いたします。疾走感のあるメロディに込められた、この季節ならではの様々な感情、みなさんも一度は感じたことがあるかもしれません…。

途中でやめた本の中に 挟んだままだった
空気を読むことに忙しくて 今まで忘れてたよ
句読点がない君の嘘は とても可愛かった
後ろ前逆の優しさは すこしだけ本当だった

簡単なあらすじなんかにまとまってたまるか
途中から読んでも 意味不明な2人の話
「栞」/Radio Bestsellers

 歌詞のモチーフは【本】です。途中で読み進めるのをやめて、心の本棚にしまっておいた一冊の本。今まで忘れていた物語。それは大切な<君>とのお話です。中途半端なところでページを閉じたのは、日々<空気を読むことに忙しく>している主人公の性格ならではでしょう。きっと<句読点がない君の嘘>や<後ろ前逆の優しさ>から2人の“終わり”の空気も読んで、自らふんわり背を向けたのです。

 しかし、出会いと別れの季節、本当の“終わり”を目の前にして、やっと<挟んだままだった>栞を思い出しました。その「栞」とは【本当の気持ち】の象徴ではないでしょうか。そして【本当の気持ち】を手に<途中でやめた本>を開いたとき、再び<2人の話>の記憶がブワッと蘇ってきた…。他人にはわからない、小綺麗にまとめてほしくない、一言で片付けるなんて違う、大切で愛しくて最初から読まないと<意味不明な2人の話>です。

桜散る桜散る ひらひら舞う文字が綺麗
「今ならまだやり直せるよ」が風に舞う
嘘だよ ごめんね 新しい街にいっても元気でね
桜散る桜散る お別れの時間がきて
「ちょっといたい もっといたい ずっといたいのにな」
うつむいてるくらいがちょうどいい
地面に咲いてる
「栞」/Radio Bestsellers

 桜散る桜散る。花びらと一緒に散ってゆくのは<2人の話>に綴りたかったはずのセリフ。もしかしたら「今ならまだやり直せるよ」の一言は、物語の続きとなり得る言葉だったかもしれません。でも、主人公がラストシーンで代わりに口にしたのは<新しい街にいっても元気でね>というセリフ。つらく、悲しく、切ないけれど、こうして今やっと<途中でやめた本>はちゃんと終わりに向かっているように思えます。

 ただ、一方で「ちょっといたい もっといたい ずっといたいのにな」というフレーズからは、後悔が膨らんでいる様子も伝わってきますね。それでも、主人公は【本当の気持ち】を抱えたまま、続いてゆく“自分の物語”を進むのです。上を向かなくたっていい、うつむいたままでも次のお話へ。そして、その【本当の気持ち】がまた“今”という新しい1冊の本にとって大切な【栞】となってゆくのでしょう。

この気持ちもいつか 手軽に持ち運べる文庫になって
懐かしくなるから それまでは待って地面に水をやる

桜散る桜散る ひらひら舞う文字が綺麗
「今ならまだやり直せるよ」が風に舞う
嘘だよ ごめんね 新しい街にいっても元気でね
桜散る桜散る お別れの時間がきて
「ちょっといたい もっといたい ずっといたいのにな」
うつむいてるくらいがちょうどいい
地面に咲いてる
「栞」/Radio Bestsellers

 また<2人の話>のラストシーンは<桜散る>であるのに対し、これからの“自分の物語”の新たな始まりには、花が<地面に咲いてる>のも素敵ですね。今<うつむいてる>からこそ、後悔があるからこそ、舞い散ったはずの花が<地面に咲いてる>ことに気づけるのです。それはこれから前に進んでいくための希望的な景色に感じられるのではないでしょうか…!
 
 お別れの季節が過ぎ、まだ誰かへの後悔や未練を引きずりながら今を生きているあなたへ。その想いがいつか<手軽に持ち運べる文庫になって 懐かしくなる>まで、Radio Bestsellers「栞」を聴きながら、少しずつ物語の先へ先へと進んでみてください。