Uta-net

ライブレポート

検索

メニューを開く

LIVE REPORT

Mr.Children

『Mr.Children Tour 2011“SENSE”』

2011年05月08日
@さいたまスーパーアリーナ

「花 -M?mento Mori-」の“負けないように 枯れないように 笑って咲く花になろう”という一節や、「Prelude」の“信じていれば夢は叶うだなんて口が裂けても言えない だけど信じてなければ成し得ないことが きっと何処かで僕らの訪れを待っている”という一節。こんなに歌詞のひとつひとつが心に入ってくるライヴは今までに体験したことがなかった。それは決して何度も何度も聴き馴染んできた楽曲だからというわけではない。ここがライヴという生の現場だから。だが、ただ楽曲やパフォーマンスを目の前で披露するということではなく、Mr.Childrenの場合、それは訪れた観客との対話になるのだ。ステージ上をくまなく走り回り、1万8800人と、どんなにオーディエンスが多くなろうとひとりひとりに歌を届けようとする桜井和寿(Vo&Gu)。その結果「名もなき詩」の2番のサビ前に桜井が“ここからが大事な言葉!”と言い、マイクを外すと自然と観客の大合唱が起こったり、ほぼ全曲と言っていいほどシンガロングしていた。また、「ロックンロールは生きている」では激しい音像、シャウトを聴かせ、ロックバンドとしての衝動的な姿を見せる。CG映像、アニメーションを駆使した「シーラカンス ~深海」から始まる中盤のパートなど、やはりMr.ChildrenがJ-POPの、ロックバンドの、エンターテイナーとしての王者なのだと強く思えたライヴだった。そして、アンコールの最後には“希望を数えて生きていく強い力”になればと震災後に作られた「かぞえうた」を披露。この楽曲も、前述のような世に出てから長い年月が経った楽曲もMr.Childrenの歌は今を歌っている。感動と生きていく勇気を与えてくれたライヴだった。