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LIVE REPORT

GLAY

『GLAY EXPO 2014 TOHOKU』

2014年09月20日
@ひとめぼれスタジアム宮城

前半は「GLOBAL COMMUNICATION」や「サバイバル」といった過去の『GLAY EXPO』のテーマ曲を挟みながら、「グロリアス」「誘惑」「口唇」などのヒットナンバーを連発し、序盤からGLAY王道のステージを展開。いきなりクライマックスにも近い盛り上がりを見せたと思ったら、この後に『GLAY EXPO 2014 TOHOKU』の最大の見せ場が待っていた。東北を中心に活動する津軽三味線と和太鼓で構成される邦楽ユニット・閃雷とのコラボ曲「HIGHCOMMUNICATIONS」、そして、111名の和太鼓アンサンブル、GLAY EXPO MICHINOKU KIZUNA TAIKOに加えて、東北6大祭りのパフォーマンスとコラボレーションした「I'm in Love」は間違いなく、この日のハイライトだった。この2曲がこれほど日本の土着の音色とリズムに合うとは思わなかったし、『GLAY EXPO』を東北で開催した意義が凝縮されていた。「I'm in Love」に《WE WILL ROCK YOU WORDS FROM HEAVEN》という歌詞があるが、これはこの日GLAYが東北の地で歌うに相応しいフレーズだったように思う。これを終えた時点でちょうど陽が沈み、終盤へ向けてアップ&ヘヴィチューンを展開。ロックバンドとしての矜持を示した。

後半の「SAY YOUR DREAM」「Bible」も白眉だった。「SAY YOUR DREAM」はメロディアス、「Bible」はポップでありながら、いずれも歌詞には出会いと別れ──生と死とを色濃く反映させたナンバーである。これもまた東北で歌う意味があった。本編後もアンコール後も花火が数多く打ち上げられたが、花火とは亡くなった方の魂を鎮めるために打ち上げられたものとも言われる。『GLAY EXPO 2014 TOHOKU』は東北の復興支援と震災で亡くなった方への鎮魂の祭りであったのだ。

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