これまでリリースしてきた曲を聴きハッとした。

 2023年5月10日に“polly”がEP『Heavenly Heavenly』をリリースしました。昨年メンバーチェンジを経て新体制となったpolly。Keyboad/Chorusの志水美日を迎えて初の作品となります。そして、今作のリリースを記念して東名阪リリースツアーの開催が決定。各公演ゲストを迎え、6月7日東京WWW Xには“KOTORI”の出演も決定!
 
 さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“polly”の越雲龍馬による歌詞エッセイをお届け。今回は第1弾です。今作『Heavenly Heavenly』に収録される全5曲がどのような想いで誕生したのか。制作中の悩みと、たどりついたひとつの答えを綴っていただきました。ぜひ歌詞と併せて、エッセイをお楽しみください。



pollyは5月10日に『Heavenly Heavenly』という5曲入りの作品をリリースしました。
 
新体制になり初の作品という事で、どんな作品にしたいのか、するべきなのか長期間悩んでいたのを今では懐かしく愛おしくも思う。
 
今までのpollyがやってきた事を一度破壊して再構築していくという選択肢も実はあって、この作品を手がける初期の頃はそのような曲を作っては悩みを繰り返していました。“新しいバンドを始める”といった意思に近いような気持ちでいたのだと思う。
 
悩みすぎて何がベストなのか分からないと頭を抱えていた時に、これまでリリースしてきた曲を聴きハッとしたのは今でも鮮明におぼえている。
こんなに良い曲達があるのだから、それらを自分で肯定しないのは馬鹿だと。
それからは、肩肘張らずに制作がスムーズになった。
 
僕にとって譲れない美学があって、それらを貫いてここまで来た。周りの人達から“どう売って良いのか分からない”とか“売れてからやりたい事やりなさい”とか散々言われて来たけど、美学を崩す事は僕にとって終わりであり、音楽を続ける理由を無くす事とイコールになるんだと思う。
 
今作『Heavenly Heavenly』は今まで以上に美学が詰まっており、尚且つ人懐っこい作品になったなぁと。
チーム全員が前を向き完成した作品。
僕にとってこの作品が今後、polly、音楽を続けるにあたって御守りのような作品になりました。この作品があれば大丈夫。振り返る先で未来を肯定してくれるような、そんな大事な作品です。聴いてくれるあなたにとってもそんな存在になれたらなと心底思います。
 
pollyはまだ始まったばかり。
というより、ちゃんと過去を肯定し再スタートしたのかなと。
 
そんな作品を共に作ってくれたメンバー、スタッフ、エンジニアさんに大きな感謝を。
そしてpollyを好きでいてくれてるあなたにも。
 
ps.今の時代、曲順ってあまり重要視されてないように思うが、出来れば一度曲順の通りに聴いて頂けたら嬉しい。
なぜEPという形でリリースをしたのかが見えてくるんじゃないかな。
 
次回は曲ごとに少しずつ掘っていけたらと思っています。
 
<polly・越雲龍馬>



◆EP『Heavenly Heavenly』
2023年5月10日発売
 
<収録曲>
01.MORNINGRISE
02.ごめんね
03.Snow/Sunset
04.K
05.Kikoeru