小学校でのイベントで、逆サプライズ!!

 4月15日(水)にシングル「ずっとそばに…」を発売する『Metis』が、3月28日(土)札幌の札苗北小学校にてイベントを行った。

 かつてMetisは広島の原爆被災者の実話に心を打たれて「二度とこんな事が起きてはいけない」というメッセージを込め『アオギリの木の下で』という楽曲をつくった。この楽曲を札幌市内にある「札苗北小学校」の生徒たち(当時の6年生)は広島への修学旅行のテーマソングにし、曲に感動した子供たちは「Metisさんと一緒に歌いたい」と手紙を送り、互いの交流が始まった。

 自分の歌に感動し、戦争や原爆の愚かさや悲しさを子ども達に伝える事が出来た事から、Metisも札幌に行き一緒に歌いたいという気持ちが強くなる。そして、2008年3月3日、子供たちと担任の先生の強い願いは叶えられた。『アオギリの木の下で』『母賛歌』を6年生(当時)生徒とMetisが全校生徒の前で歌い、この模様は地元メディアでも大きく取り上げられた。

 その後小学校を卒業し、複数の中学校に分かれた生徒達。担任の先生も他の学校に転任している中、生徒達が自主的に連絡を取り合い、当時「癌」で闘病生活を送っていたMetisの母親とMetisに向けて激励の手紙を書いた。総数102通。先生がそれを事務所に向けて送ろうとしていた最中、テレビ番組でMetisのお母さんが亡くなった事を知る。一時は手紙を送ることを躊躇したものの、子供たちの純粋な気持ちを考え、先生は手紙を送った。その手紙を目にしたMetisは心から救われ「自分が立ち止まっていてはダメ。お母さんの為にも皆の為にも、もっと頑張って歌わなきゃ」と。

 この102通の手紙以外にも3,000通を超える激励の手紙やブログへのメッセージによって背中を押してもらいMetisが新たに書き上げたのが、新曲『ずっとそばに…』だ。

 その後「あの札幌の皆とまた会いたい。会って感謝の気持ちを伝えたい」という気持ちが芽生えていたMetis。また手紙をくれた子供たちも「Metisさんを励ましたい」というお互いの気持ちが結びつき、3月28日(土)、Metisの誕生日に再会を果たす事になった。

 当日は、卒業生約80名と父兄を合わせて総勢130名が集まった。約1年ぶりに札苗北小学校を訪れたMetisは「懐かしい〜」と当時を思い出しながら廊下をゆっくり進んで行く。「視聴覚室」でMetisの登場を待つ生徒たちとご父兄の方々。先生の呼びかけでMetisが登場。歓声と拍手の中、1年ぶりの再会を果たした。

 「皆からの暖かい心のこもったお手紙のおかげで、本当に救われました。そして、そんなみんなに感謝を込めて新しい曲が出来たので、今日はその新曲を皆にプレゼントしたいと思います」と『ずっとそばに…』を披露。「卒業して違う学校に行っても皆はずっと友達だよ。これからどんな辛い事があっても、孤独を感じても皆は一人じゃない。ここにいる友達、家族....必ず見守ってくれる人がいるから、心は繋がっているから、勉強に恋に頑張って」とメッセージを送った。

 そして子供たちからサプライズが!3月28日は、Metisの25回目の誕生日という事で、子供たちから「ハッピーバースデー」の歌のプレゼントと共に、花束、バースデーケーキ、一人一人書いてくれたメッセージカードをMetisにプレゼント。感極まってMetisの目からは大粒の涙がこぼれた。

 その後、子供たちと写真を一緒に撮り、サインの要望にもみくちゃにされながら、短い時間ではあったが、子供たちとの楽しい時間を過ごした。