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LIVE REPORT

シド

『TOUR 2012「M&W」preview』

2012年07月27日
@東京国際フォーラム・ホールA

“ファイナルを華麗に締め括ろうと思ってますんで、ついて来てくださいね!”(マオ/Vo)。ニューアルバム『M&W』からの楽曲をお披露目する場となった、今回のツアー。その幕開けはまさにマオの言葉通り、ホーンセクションを加えたゴージャスな音色が華麗に舞った「ドレスコード」。そして、“preview”の名に相応しく『M&W』収録曲を皮切りに、新旧織り交ぜた色とりどりのナンバーが次々と展開されていく。ゆうや(Dr)がドラムセットに笑顔で立ち上がり手拍子を誘った「Dear Tokyo」などのアッパーチューン、かと思えば、ムーディーな音色からマオの独唱“愛してる...”と静かに幕を閉じるエンディングへの劇的な流れが印象的な「棘と猫」など、彼ららしいバリエーションに富んだ世界観がファンを魅了する。そして、会場中に爆音が響き渡った「S」などの新曲群で本編を締め括り、ファンの呼ぶ声に応えたアンコールでは“もう1曲やろうっと!”と、アドリブの1曲「Re:Dreamer」を披露してくれた。
“この曲は僕たちにとって大事な大事な曲で、いろんなきっかけをくれた曲でもあります”。そうマオが語ったインディーズ時代の作品や、弦楽の音色に包まれながら4人の音と声を重ねたバラード「光」が聴き手の胸をとらえる。その姿は、“お客さんの心をノセるバンドでいたい”とアルバム取材時に語った彼ららしい、ファンへの真心が伝わってくる感動的な場面だった。9月から開幕するツアーでも、この感動がまた新たなかたちとなって届けられるに違いない。