3月にリリースしたカップリングアルバム『表情<Coupling Collection>』を引っ提げた今ツアー。詰めかけたファンは開演を告げるアナウンスが鳴ると歓声を挙げながらグイ~っとステージに寄り、凄まじい熱気の中、スタート。オープニングナンバーは「RPG」だ。リズミカルな高橋久美子(Dr&Cho)のドラムと橋本絵莉子(Gu&Vo)の伸びやかなヴォーカルが乗ったポップな楽曲にオーディエンスはクラップを送る。2曲目は先程の絵莉子のふわっとした声が嘘のようにキリッと冴え渡るゴリゴリの疾走ナンバー「湯気」。観客は跳ね、グッとステージとフロアの距離が近くなったところで、今度はオルタナ感満載の「リアル」を投下。カップリングということでより自然体で挑戦的なアレンジになっているのかもしれない。頭3曲ですごい振りきれようだ。普段のライヴにはないスペシャルなセットリストにファンはさまざまな反応を見せる。また、中盤にはファンからのご当地ワードをもらい、そこから即興で1曲作り上げるという“ご当地ソングを作りませんか”のコーナーへ突入。“東村山音頭”“ナンジャタウン”...などから晃子と久美子が歌詞を作り、それに絵莉子が“♪フンフン...”とメロディーを当てていく。これまた普段は見られないチャットの曲作りの現場にファンはワクワクザワザワ。かくして出来上がった「なんじゃらモンチー」は歌えや踊れのチャットモ音頭。コール&レスポンスが会場中に響き渡っていた。アンコールでは晃子から10月に新譜の発表があり、シングル「風吹けば恋」「シャングリラ」で大爆発。カップリングライヴでも普段と変わらない盛り上がりを作り上げたチャットモンチー。あらゆる面を見せ、彼女たちはまた新たなステージへと登っていくのだろう。