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SUPER★DRAGON ライヴレポート

【SUPER★DRAGON ライヴレポート】 『SUPER★DRAGON 5th anniversary ONLINE LIVE 「CEREMONY -Dinner Time-」』 2020年9月27日 at 配信ライヴ

2020年09月27日
@配信ライヴ

5年前の9月27日。SUPER★DRAGONが結成された。メンバーの誰もが“こんなに続くとは思っていなかった”と語るこのグループが、9人誰ひとりかけることなく、大きな成長を遂げている。そんな彼らの記念すべき結成記念日に、『5th anniversary ONLINE LIVE「PARTY -LUNCH Time-」』を昼に開催。わちゃわちゃとランチを食べながらラフにライヴが展開されたその日の夜、一転して作り込まれたアニバーサリーライヴ、『5th anniversary ONLINE LIVE「CEREMONY -Dinner Time-」』が開催された。

始まった途端にこれまでの成長を感じさせる過去のVTRが流れ、セレモニーの名に相応しい、黒のスーツに身を包んだメンバー9人が登場。圧倒的な存在感を示しながら歌い始めたのは「Monster! (Remix)」。赤い光に包まれて、妖艶なパフォーマンスで魅せたあと、シリアスなトラックの中を悩ましく泳ぐような「WARNING」では、まだ高校生が多く在籍するグループとは信じられないほどの色気を放出。ジャン海渡が“俺たちのディナータイムへようこそ”と声をかけると「LRL -Left Right Left-」が始まり、ダンスブレイクでは激しくも繊細なダンスは9人の息がぴったりと合い、見事にシンクロ。お互いを信頼すること、認めること、全てが合致したからこそ生まれるダンスはとても美しく力強い。

デビューした頃を振り返るVTRが流れると、志村玲於は結成する直前まで、EBiDANを引退してもよかったと思っていたことを明かし、ジャンも“どんなグループになるんだろうという疑問があった”とまだ何も把握していなかった頃の過去を赤裸々に語っていた。小学生だった柴崎 楽は、結成から4カ月後のライヴで“不安や緊張もあったけど、ライヴ映像はずっと笑顔だった”と振り返り、無我夢中にメンバーがグループの活動に打ち込んでいった心境を話していると、コメント欄は彼らの過去を懐かしむような言葉が並ぶ。

そんな心境のままでいると、当時のライヴ映像とともに「HACK MY CHOICE」が流れ、その映像とスイッチ重なるように今の彼らがパフォーマンスをし始め、この5年で彼らがどれだけ成長したか、とてもリアルに感じることができる演出は感情的にならざるを得ない。帝王感漂うラップから始まる「BAD BOY」は、改めて彼らが“ヒップホップ×ロック”という世界観を最初から作り上げてきたことを実感させてくれる。

次の映像では飯島 颯が自分の武器を持つためにアクロバットのバク転に挑戦したことを懐古し、成功した時にメンバーが自分以上に喜んでくれたことを嬉しそうに語り、田中洸希はヒューマンビートボックスを始めたきっかけなどを話すなど、クリエイティブなことに取り組んでいることを振り返り、その流れでジャンがラップを作った「New Game」を披露。メンバーのために書いた歌詞に苦悩したそうだが、今となってはこの歌詞はしっかりとグループにハマっているのも、すごく素敵なことだと感じさせてくれる。

一気に空気がガラッと変わり、始まったのは池田彪馬と古川毅がしっとりと歌い始める、ライヴでは初披露の「Song For You」。背中合わせで願うように、伝わるように歌っていたが、中盤にはお互いが向かい合い、アイコンタクトをしたあと歌い直す姿に、ふたりの意思疎通を感じ、より曲に深みが増す。かと思えば、全員が揃い「Summer Breeze」をさわやかに歌い届けると、過去映像が流れ、「Bring Back」が始まり、今の彼らもパフォーマンスをし始める。この過去と今がリンクする姿に、どんなに追っていたとしても過去は取り戻せないからこそ、今のパフォーマンスを後悔のないように見て、焼きつけていかなくてはいけないことを実感させた。そして、コメントにあふれたのは“会いたい”の文字。オンラインだからこそ伝わってくるそのリアルな叫びに、多くの人が共鳴し、より彼らと一緒の空間で、同じ時間を過ごしたいと思った人が本当に多いことをこのコメント欄が表していた。

続く「SAMURAI」では志村が振り付けした、みんなで踊れるダンスをしたあと、最新曲となる「Burning in the nights」を初披露。古川が“内側に秘めた燃え滾るアツや想いを表現している”という通り、とてもエモーショナルな楽曲だ。飯島曰く“過去最高の難易度のダンス、5年経った集大成”というパフォーマンスは、メンバーがカメラを手渡しし、一瞬も見逃すことを許さない、今の彼らだからこそのパフォーマンスに仕上がっていた。

サンダードラゴンと、ファイヤードラゴンに分かれてパフォーマンスでは、ファイヤードラゴンがファンキーでグルービーな「Oh My Way」、スタンドマイクで歌う艶やかな「Drive Me Crazy」を、サンダードラゴンがクールでスタイリッシュな「Caravan」、メロウで妖しさが美しい「真夏の熱帯夜」でそれぞれの個性、そして成長してきた今を証明するかのように美しく魅せ、今後のさらなる可能性、進化や深化を感じさせる素敵なパフォーマンスだった。

次のVTRでは飯島が“不安になったみなさんに元気や笑顔を伝えるのが大切だと思っている”、田中は“今後の進化はとまらないし、ともに歩んでいきたいと思う”と真っ直ぐ意思表明をしたあとに、伊藤が“小さな頃から大好きだった鉄道は何か嫌なことがあった時、鉄道に乗って癒されていて。僕にとっての鉄道がファンのみなさんにとってのSIPER★DRAGONであってほしい”と、次々にグループへの愛、そしてファンへの愛をしっかりと言葉にし、決意を新たにした。その後のラストスパートでは「SWEET DEVIL」「Mada’ Mada’」「Untouchable MAX」と畳かけ、一気にアドレナリンが全開!

最後には、松村和哉が“「HACK MY CHOICE」をやった時にウルっときてしまって...。最初に披露した時と変わらないメンバー、変わらない歌割り、変わらないフォーメーションで披露できたのがすごく嬉しくて。これからも9人でやっていくのでついてきてください”、柴崎が“6年目も9人で頑張っていくので、みなさん大好きです!”、志村が“10年目もこの9人で変わらずでっかいステージでやっていきたい”、伊藤が“この9人で5周年を迎えられるのがすごく嬉しい”と伝え、この9人で誰も欠けることなくやり続けてこれたことを本当に誇りに思っていることが伝わる言葉を届けてくれた。そして、ラストには古川が“僕たちは分かりやすく成長期なので、未来しかないんです”と説得力のある言葉を投げかけ、このような状況下ではあるが“自分たちは絶望していないし、希望しかないです”とはっきりと言葉にして、“時代を変えていく”と歌い放つ「SUPER★DRAGON」を投下。そして、ラストには全員が拳を前に突き出して前に進み続ける、初期の名曲「BROTHERHOOD」を歌い、本公演の幕を閉じた。

撮影:笹森健一/取材:吉田可奈

SUPER★DRAGON

スーパー★ドラゴン:スターダストプロモーションが手掛ける若手俳優集団・恵比寿学園男子部“EBiDAN”から生まれた、9人組ミクスチャーユニット。通称“スパドラ”。2016年11月にリリースしたデビューシングル「Pendulum Beat!」は人気アニメ『遊☆戯☆王ARC-V』のオープニング主題歌となり、オリコンデイリーチャート3位にランクイン。ヘヴィロックにラップやダンス、メンバーによるヒューマンビートボックスまで融合させた、ニューミクスチャースタイルな楽曲に、目まぐるしく変わる9人のフォーメーションダンス、そしてキャッチーで一緒に踊りたくなる振り付けが特徴。

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