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LIVE REPORT

Mrs. GREEN APPLE ライヴレポート

【Mrs. GREEN APPLE ライヴレポート】 『ENSEMBLE TOUR 「〜ソワレ・ ドゥ・ラ・ブリュ〜」』 2018年9月9日 at 幕張メッセ 国際展示場

2018年09月09日
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5月から9月まで全公演ソールドアウトを記録した『ENSEMBLE TOUR』が、ファイナルの地・幕張メッセ2DAYSへ到達した。運良くデビュー前からライヴを観てきた人間としてとても感慨深いが、彼らの才能をもってすれば必然という気もする。メンバー全員に音楽的覚醒をもたらした傑作アルバム『EMSEMBLE』を携えて、結成5年デビュー3年のヒストリーを見せつつ、未来への扉を開く力強い第一歩。ミュージカルのように華やかなセットの上で、前人未到のショータイムの始まりだ。

“『ENSEMBLE TOUR』へようこそ! 半端ない景色です!”最初のMCで大森元貴(Vo&Gu)が思わず叫んだように、1万人が集結した会場は壮観のひと言。1曲目「Love me, Love you」から手拍子、ワイパー、ジャンプ、大合唱が巻き起こり、ファンとバンドの相乗効果でぐんぐん盛り上がる。全員が前回のツアーからとんでもなくスケールアップしているが、特に大森のパフォーマンスは、歌、ギター、ダンスも含め、21歳とは思えない威風堂々たるものだ。

序盤は「愛情と矛先」「StaRt」など初期の代表曲を連発して、明るく楽しく。中盤はジャジィな「Coffee」、壮大なロックバラード「鯨の唄」などじっくり聴かせる曲で切なくやさしく。そして、レーザービームが飛び交う中、「WanteD! WanteD!」「うブ」「WHOO WHOO WHOO」の強烈ダンスチューンを3連発で熱く激しく。無敵のサマーチューン「青と夏」や未発表曲など明るいロックチューンをつないで、時が経つのがあっと言う間だ。

“曲を作るのはいつも、辛くて悲しいもの。でも、こんなにみんなが足を運んでくれて報われました。ありがとう”と、創作の内側を赤裸々に語り、感謝を告げる大森に温かい拍手が降り注ぐ。「They are」は『ENSEMBLE』の中で...いや、ミセスの全レパートリーの中でもっとも切なく強く心をえぐる大作。明るさの陰にある深い憂いと真摯なメッセージ、だからミセスのファンにとってミセスは唯一無二なんだ。

ダブルアンコールの「我逢人」まで3時間という過去最長タイムでも、最後までメンバーは元気いっぱい。この5人とこのファンでしかあり得ないアンサンブルを体感できて幸せだった。

撮影:Hajime Kamiiisaka/取材:宮本英夫

Mrs. GREEN APPLE

ミセス・グリーンアップル:2013年4月結成の5人組バンド。作詞、作曲、編曲の全てをヴォーカル&ギターの大森元貴が手掛けており、15年7月にミニアルバム『Variety』でメジャーデビュー。17年8月にはドラマのオープニング曲として書き下ろした5thシングル「WanteD! WanteD!」が配信を含む主要チャートで11冠を達成しスマッシュヒットを記録。18年4月に発表した3rdアルバム『ENSEMBLE』はオリコン初登場3位を記録。アルバムを提げてのワンマンツアーはファイナルの幕張メッセ国際展示場2デイズまで全公演即日完売している。