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LIVE REPORT

miwa

『miwa concert tour 2013“ Delight”』

2013年09月15日
@東京国際フォーラム ホールA

よりしなやかに、あらゆる要素を取り込んで幸福感に満ちたサウンドに昇華させた最新アルバム『Delight』。作品ごとにアプローチを変え、常にオーディエンスを喜ばせよう、気持ちを届けようとする、その音楽に対する情熱が詰め込まれた同作を携えた本ツアーも終わりに近づいていた。
白を基調に、後ろはピンク地に黒のフリルがついたシンプルなワンピースで颯爽と登場し、アルバムの核とも言える「Delight」からの幕開け。力強い歌声でその場をリードし、新・miwaバンドとともに、幻想的な空間を生み出す。続く、「321」のイントロではステージから身を乗り出して観客を煽ると、感化された人々がタオルを振り回す。また、かわいらしさと骨太バンドサウンドの絶妙なバランスがクセになる「Kiss you」では、チャーミングに歌う姿に和やかなムードが漂った。“光の世界を楽しんでもらいたいと思います!”と語ったように、今回はプレイ面だけでなく、舞台演出にもきめ細やかなこだわりが見受けられた。楽曲に合わせて、温かみのある柔らかなライティングやエモーショナルなロックチューンには鮮烈な光彩を放ち、立体的に『Delight』の世界観を見せていく。また、胸を締め付ける切ない「サヨナラ」では、スクリーンに歌詞を投影し、言葉の印象を強める一場面も。さらに、楽曲の振り幅が広がったことで、必然的にmiwa自身の表情も豊かであった。「LOUD!~憂鬱をぶっとばせ~」からの後半戦はエネルギッシュな楽曲を並べ、一気に畳み掛けるのだが、最後は満点の星空の中で「ぬくもり」を丁寧に歌い上げた。
アンコールでは、先日シングルリリースされた新曲「Faraway」をファンの前で初披露。カントリーのやさしい調べにうっとり聴き入っていると、ライヴの定番曲「chAngE」を投入! そして、気持ちを嬉々とさせる「春になったら」で大団円。彼女の作り出す、次なる世界が一体どういうものになるのか? 新たな楽しみである。