イアラ

イアラ……
もうあなたの顔さえ忘れた
捜し疲れてひなびた町で宿をとれば
見上げる空に月
夜は苦手だ もの想いさせるから
過ぎてしまったことが日毎日毎美しくなる
なくしたものは 取(と)り戻せないから
せめて未来へ向かってあるく
永遠のロマンを求め
果てしない時を越えて
イアラ
私を呼ぶ声が聞こえる

もうあなたの名前も忘れた
捜し疲れてひなびた町で宿をとれば
おりから降る雨
雨はいいもんだ行きかう人さえ絶(とだ)えるから
せめてひと時(とき)忘れ静かに一人酒でも飲もう
過ぎ去った日々はあまりに遠すぎるから
疲れてもやすむことさえできず
この世のものはみんな旅をする
果てしない時を越えて
イアラ
私を呼ぶ声が聞こえる
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