心の海峡

風が噂を 落としていった
おまえは今も 待ってると…
止まり木すてた あの日から
北の港町(みなと)は 遠すぎる
たどり着けない 戻れない
心の海峡 迷い鳥

もしも背中を 向けずにいたら
比翼の鳥に なれたのか…
まぶたの裏で ゆれている
白い横顔 片えくぼ
酒に未練が 浮かぶ夜は
心の海峡 霧が舞う

龍飛岬(ざき)から 荒海渡り
ひよどりさえも 松前へ…
翼に傷を もつ俺が
めざす灯りは おまえだけ
飛んでゆきたい ひとすじに
心の海峡 おぼろ月
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