淋代海岸

涙こらえた 私のように
今にも雪が 降り出しそうな
淋代(さびしろ)海岸 歩いています
はるか聞こえる 海鳴りに
あなたの声が 混じります

夢を見ました 短い夢を
ふたりの暮らし 幸せだった
淋代海岸 木枯らし鳴いて
枯木くわえた 鳥でさえ
故郷(ふるさと)めざし 還(かえ)るのに

燃えたこころと 身体(からだ)の炎
静かに消せる はずなどないと
淋代海岸 淋しすぎます
ふわり風花(かざはな) 肩に舞い
ひとりの冬を 教えます
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