「ブレーメンの音楽隊」というお話の結末、覚えていますか?

 「ブレーメンの音楽隊」というお話、ご存知ですか?聴いたことがあるような気もするけれど、結局どんな結末だったっけ…?という方も多いのではないでしょうか。簡単に書きますと、こんなストーリーです。

【とても働きものだったロバが、だんだん歳をとって仕事が出来なくなってしまい、飼い主から虐待されるようになりました。そしてついに追い出されてしまい、居場所を失ったロバは、ブレーメンという街に行って音楽隊に入ろうと考えます。その旅の途中で、同じような逆境の中にいる犬・猫・ニワトリに次々出逢い、彼らはロバとともに夢を目指してブレーメンに向うのです。

 その道のりは長く、途中で休憩することにした彼らは、明かりが灯っている家に気がつきます。中では、ごちそうを食べながら金貨を分けている泥棒たち。ごちそうを食べたい動物たちは、作戦を立てて、泥棒たちを驚かし、家から追い出します!動物たちは家の中に入ってごちそうをたらふく食べる事ができ、腹一杯になると明かりを落として眠りにつきました。その後、森に逃げた泥棒たちは、落ち着きを取り戻すと家に帰ろうとしました。しかし、一人が偵察のために真っ暗な家の中に恐る恐る踏み込むと、動物たちは一斉に泥棒に襲い掛かったのです。泥棒たちは家を取り戻す事をあきらめて退散してしまいました。動物たちはその家がすっかり気に入り、音楽を奏でながら仲よく暮らしましたとさ。】

 ブレーメンの音楽隊、というタイトルではありますが、結局目的地に辿り着いたわけではなく、その途中で新たな幸せ、居場所を彼らは見つけたのですね。そして、そんな「ブレーメンの音楽隊」が大きな核になっているアルバムが10月7日にリリースされました!米津玄師の3rd アルバム「Bremen」です。リリースするやいなや、オリコンランキングのデイリーに初登場1位!iTunesリアルタイムチャートでも1位を記録と、大きな話題になっております。歌ネットでは、収録曲の全歌詞が公開スタート!

そうかそれが光ならば そんなもの要らないよ僕は
こうしてちゃんと生きてるから 心配いらないよ
帰る場所も無く僕らは ずっと向こうまで逃げるんだ
どんな場所へ辿り着こうと ゲラゲラ笑ってやろうぜ

今は信じない 果てのない悲しみを
太陽を見ていた 地面に立ちすくんだまま
それでも僕ら 空を飛ぼうと 夢を見て朝を繋いでいく
全て受け止めて一緒に笑おうか
「アンビリーバーズ」/米津玄師

打ち捨てられた高速道路を歩き続けている
みんな一列に並んでは ゲラゲラ笑いながら

犬も猫も鶏も引き連れ街を抜け出したんだ
こんなに世界が広いこと 知らずにいたんだな

みんなが歌った あの歌に 出てきた国に
僕らは行くよ 声を上げて 振り向かないよ
「ウィルオウィスプ」/米津玄師

 収録楽曲には“ブレーメンの音楽隊”に向かう動物たちの「此処ではないどこかへいきたい!」という想いが込められているような楽曲が多く見られるような気がします。時には「自分の居場所はどこにあるんだろうか…」といった不安も描かれていながら、アルバムを全部聴き終わったときには、前より少し前向きに日常を生きていけそうな自分に気が付きます。今いる場所が息苦しいという人、どこかへ逃げ出してしまいたいという人、何かに立ち向かっていきたいという人、是非、歌詞を味わいながら「Bremen」を聴いてみてください!

 また、収録楽曲「メトロノーム」のMVも新たにYouTubeとニコニコ動画で公開されました。今回のMUSIC VIDEOは企画、イラスト、編集を全て米津玄師本人がひとりで手掛けたもの。画用紙にシャーペンで1枚1枚絵を描き、それをパソコンで動画編集しており、およそ200枚のイラストから構成されています。こちらも併せて要チェックです♪