オープニングセレモニーでは、サプライズ演出として若手和太鼓奏者3人組ユニットの無限による三重奏が会場全体に鳴り響いた後、なんと演歌歌手の長山洋子が登場!深紅の着物に身を包み、美しい立ち姿で津軽三味線を引く長山の姿はまさにギタリストさながら。80年を超えるレコード会社の主催イベントを飾るにふさわしいオープニングとなった。
ほら貝の音色とともに宴の舞台に先陣を切って現れたのはレキシ。「初っ端だけどさ、みんな年貢納めたいの?」とオーディエンスの「年貢」コールを誘って会場を盛り上げた。最後に演奏されたのは名曲「きらきら武士」。冒頭の歌詞を「ビクター好きー」と言い換えてレーベル愛を叫んだ。広いステージを駆け巡る自由なステージングで会場を大きく盛り上げ、さっそうと舞台を後にした。
KEYTALKのステージは寺中友将(Vo, G)の「楽しんでいこうぜー!」というシャウトから「トラベリング」で幕開け。「パラレル」「fiction escape」などのアッパーチューンを畳み掛けて、フロアを盛り上げる。最新シングル「FLAVOR FLAVOR」も披露。さわやかなサウンドに乗せて、伸びやかなボーカルが会場に響き渡った。。ラストナンバー「MONSTER DANCE」で4人はさらにフロアを熱狂させ、持ち時間をあっという間に駆け抜けた。
エッジーな「19才」で、情熱的な歌声を響かせたのはスガ シカオ。続く「コノユビトマレ」では、同じビクターに所属する盟友・FIRE HORNSが加わりサウンドはさらにゴージャスに。さらに「俺たちが大好きなファンクモードに突入します!」という言葉から、入魂のファンクチューンで場内はダンスフロアと化した。そして「情熱と人生の間」でファンクモードにひと区切りをつけると、「愛について」を歌い上げ、会場をしみじみと酔わせた。
Asa「360°」の日本語カバーからスタートしたハナレグミ。「明日天気になれ」では、途中歌詞を「ビクターロックフェスによく来てくれました! 楽しもうね!」と言い換え笑顔を見せる。ラストナンバーでは「音楽を好きでいてくれてありがとうございます。そんな皆さんに、この曲を贈ります」と言って「きみはぼくのともだち」を届けた。優しい光に包まれた舞台上で、フレーズを慈しむように歌ったハナレグミに、オーディエンスは惜しみない拍手を送った。
続いて、キュウソネコカミの登場。彼らのライブではお馴染みの“筋斗雲”が観客の上に置かれ、その上にヤマサキセイヤ(Vo, G)が立ち上がり、ライブスタート。MCではビクターからメジャーデビューした喜びを語ったかと思えば、終盤では「“ビクター、意外とポンコツだった”。そんな曲です」という紹介からプレイされた新曲「ハッピーポンコツ」を披露。そしてバンドは最後に、ビクターについて歌った「ビビった」をドロップ。大興奮に会場の一体感を生み出して出番を終えた。
本イベントの出演者の中では紅一点となった木村カエラ。MCで「私は2013年にビクターに入ったのでまだ新参者ですが、とても楽しみにしてまいりました」と満面の笑み。そして「激しい曲をいっぱい持ってきてます。一緒に踊ってください!」と呼びかけ、オーディエンスの熱を高めていった。フロアを幸せなムードに包みこんだのは、最後に奏でられた「Butterfly」。全曲歌い終えた彼女は、観客に感謝の思いを伝えるように投げキッス。名残惜しそうにしながらステージをあとにした。
「やさしくなりたい」からスタートした斉藤和義。そして「ずっと好きだった」と続くキラーチューンの連発にフロアは沸き立った。MCでバンドメンバーを紹介した斉藤は「以上、サザンオールスターズでした。」とおどけて観客を笑わせる。一呼吸おいて繰り出されたのは「歌うたいのバラッド」。斉藤は感情をぶつけるように声を振り絞り、オーディエンスは大きな歓声を送った。熱い盛り上がりとフロアの一体感を生み出した斉藤は「またね」と再会を約束し、颯爽とステージを後にした。
「お待ちかね! ロックバンドの登場だ!」と登場したのはDragon Ash。圧巻のパフォーマンスの連続にモッシュやクラウドサーフが発生した中盤、盛り上がるオーディエンスを観てKj(Vo,G)は「最高だ、ロックキッズ!」と叫び、ガッツポーズを見せた。「俺らを取り巻くチームは最高に誇りだし、ハンパじゃないチームだと思ってる」とスタッフへ感謝の気持ちを伝える。ラストナンバー「Lily」はそれまでの攻撃的なナンバーから一転してメロディアスなサウンドでオーディエンスを魅了し、貫禄のライブを終えた。
ラストを飾ったのは星野 源。ステージの真ん中にスタンバイすると弾き語りで「くせのうた」をゆったりと歌い始めた。続いて、穏やかな空気を一変するように、アップテンポな「地獄でなぜ悪い」を披露。MCで星野が「次の曲で最後です」と口にすると「えー!」という声が飛び交う。これを受けて彼は「アンコールがあります!」と笑うと、本編のラストナンバー「夢の外へ」を演奏。歌い終わると「アンコールしてね!」と言い残し、一旦ステージを去った。
鳴り止まぬアンコールに呼ばれて星野は、布施明ならぬ“ニセ明”に扮して登場し、名曲「君は薔薇より美しい」を披露。「この場に立てて本当にうれしいです。これからもビクターよろしくお願いします」と挨拶し、「Crazy Crazy」を熱 唱。そしてバンドメンバーとともにカーテンコールを行い、「ビクターロック祭り」をフィナーレに導いた。