これまでは、和田アキ子のMr.Childrenカバー「Tomorrow never knows」や、小林旭の太田裕美カバー「アキラのさらばシベリア鉄道」などレア音源も話題だったが、この第3弾では、昭和に発表された名曲の数々を平成にカバーしたものに限定し、ヴィンテージ感を高めている。まず「COVER WHITE 男が女を歌うとき 3 -ヴィンテージ-」(通称“白盤”)では、徳永英明、稲垣潤一、山崎まさよし、槇原敬之、中西圭三、布施明などこのシリーズに欠かせない実力派の名唱を網羅しつつ、音速ラインが賛美歌風にカバーした「木枯らしに抱かれて」(オリジナル:小泉今日子)や、河村隆一がセンチメンタルに熱唱した「秋桜」(山口百恵)など個性的な楽曲も収録されている。
対する「COVER RED 女が男を歌うとき 3 -ヴィンテージ-」(通称“紅盤”)では、シェネルの、坂本冬美、柴田淳、安藤裕子、MINMIなど近年ヒットしたカバーアルバムから特に好評だった男性曲を収録している。特に、安藤裕子「君に胸キュン。」(YMO)は、オリジナル・メンバーの細野晴臣にも絶賛された浮遊感あるポップスに変化。他にも、ボサノバの小野リサ、ジャズの樹里からんといったクロスオーバーなアーティストから、中森明菜、岩崎宏美、加藤登紀子、山本潤子といったJ-POP界の実力派まで参加し、昭和の名曲をオシャレに歌いこなしている。
プロデュースは、今回も松崎しげるのメガボリュームシングル「愛のメモリー(35周年エディション)」や演歌歌手によるJ-POPカバー「エンカのチカラ」を生み出した臼井 孝(T2U音楽研究所)が担当。ジャケットは、これまでの紅白カラーをベースにヴィンテージ感のあるものに仕上がっている。今年も、クリス・ハート、May J.、絢香など多くのカバーアルバムがヒットする中、そのブームの橋渡し的な存在となるこのCDで、カバー歌手の歌の上手さや、時代を超えて愛される楽曲の素晴らしさを気軽に楽しんでみてはいかがだろうか?