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  • 黒木渚
    美しい嘘をつくためには孤独でなくてはいけません。
    美しい嘘をつくためには孤独でなくてはいけません。

    黒木渚

    美しい嘘をつくためには孤独でなくてはいけません。

     2019年10月9日に“黒木渚”が、ファン待望の4年ぶりとなるニューアルバム『檸檬の棘』をリリースしました。さらに、11月5日には新作小説『檸檬の棘』を刊行。2020年には2年ぶりとなる単独公演も決定。目が離せない活動内容となっております。さて、そんな彼女が【今日のうたコラム】のために、今作収録曲にまつわる歌詞エッセイを執筆!    スペシャルな内容を、3週連続でお届けしております。ついに今回は、 第1弾 、 第2弾 に続く、最終回です。一体、ラストのエッセイに綴られているのは、何の曲についてなのか…。それはアルバムを手にした方のお楽しみ。是非、最後までじっくりとご堪能ください。 ~M-(?):歌詞エッセイ最終回「しーちゃんへ」~ 音楽家をやりながら小説家をやっていると、時々どちらにも使えるネタが見つかることがあります。2018年の春から書き始めた私小説『檸檬の棘』の中に、飛鳥ちゃんという虚言癖の女の子が出てくるのですが、私にとって彼女は文学にも音楽にも使える素晴らしいモチーフでした。 虚言癖の子って学年にひとりくらいいませんでしたか? 息を吐くように嘘をつく子。とんでもなく非現実的な内容だったり、前に話したことと矛盾していたりもして、なんだか変だなあと思いつつも「それ嘘でしょ?」と断定できない気まずい感じ。あれってとても人間的な場面だと思うのです。意味のない悪意、理由のない嘘、宙ぶらりんの正義感。 クリエイターになってから、私はますます虚言癖に興味を持つようになりました。彼らの「嘘」にエンターテインメントを感じているのかもしれません。嘘をつきたいという衝動の奥に何があるのか知りたいという気持ちもあります。自己肯定感や全能感を味わうためなのか、それとももっと単純に寂しいからなのか。 小説『檸檬の棘』を書きながら、私は嘘つきの飛鳥ちゃんに同化して彼女の気持ちを理解しようと試みました。その結果、小説にとどまらず音楽まで生まれてきたのです。 飛鳥ちゃんの虚言は完成されたものでした。くだらない嘘よりはるかにエンタメだったし、退屈な少女時代を過ごしていた私にとってかなりインパクトのある出会いでもありました。そしていざ彼女になって嘘をついてみると、世の中を出し抜いてやったような清々しい気持ちと同時に、誰にも理解されない絶望感があったのです。 私はなぜか彼女を応援したい気持ちになりました。美しい嘘をつくためには孤独でなくてはいけません。飛鳥ちゃんが今もどこかで嘘をついていますように。 しーちゃんへ 結局、お別れも言えんままやったけん手紙書くことにしました。 私のことはみんなから色々聞いたと思います。 しーちゃんのものを勝手にとってごめんなさい。 悪いこととはわかっとったよ。 でも、私なりの理由もあった。 しーちゃんならわかってくれるよね? 新しい学校では今、合唱コンクールの練習をしています。 明るい曲は嫌い。 みんなで声を揃えて歌うのも気持ち悪い。 それでも毎日きちんと練習に参加しています。 ニコニコ笑って、控えめに受け答えします。 ねえ、しーちゃん。 嘘って音楽みたいやと思わん? 美しい旋律より、派手な演奏より、空白に一番意味がある。 私、人は空白に騙されるんやと思う。 しーちゃん。私の嘘は完璧やったかな。 何故かしーちゃんにはずっと騙されとって欲しかった。 うっとり騙されとるしーちゃんは綺麗やったよ。 純粋で、ひんやりと、氷みたいに透き通って。 できればそのままでおってね。 割れ物のまま、危うい大人になってね。 最後やけん、しーちゃんに本当のことを言わなやね。 たくさん嘘をついてしまったけど、これだけはほんと、信じてね。 私、しーちゃんのことが大嫌いやったよ。ばいばい。 飛鳥より <黒木渚> ◆ニューアルバム『檸檬の棘』 2019年10月9日発売 初回限定盤A ¥3,600+税 初回限定盤B ¥3,600+税 通常盤 ¥2,600+税 <収録曲> 01. ふざけんな世界、ふざけろよ 02. 美しい滅びかた 03. ロックミュージシャンのためのエチュード第0楽章 04. 檸檬の棘 05. Sick 06. 彼岸花 07. 原点怪奇 08. 火の鳥 09. タイガー 10. 解放区への旅

    2019/10/25

  • みきなつみ
    私を選ばないなんてセンス無いね。それくらいに胸を張って生きよう。
    私を選ばないなんてセンス無いね。それくらいに胸を張って生きよう。

    みきなつみ

    私を選ばないなんてセンス無いね。それくらいに胸を張って生きよう。

     シンガーソングライター“みきなつみ”が、2019年10月16日に配信シングル「サヨナラあなたを好きだった私」を、11月6日にミニアルバム『ありのままピーチ』をリリース。世の中や日常への感情をリアルに映し出した歌詞、小さな体からは想像できない声量、エモーショナルなライブパフォーマンスで、全国各地に歌を届けている彼女。    今日のうたコラムでは、そんな“みきなつみ”の歌詞エッセイを3週連続でお届けいたします。今回はその第1回。綴っていただいたのは、新曲「サヨナラあなたを好きだった私」にまつわるお話。飾りのない、素の彼女による“コイバナ”をお楽しみください…! 歌詞エッセイ第1弾:目指せ、新発売のきびだんご? こんにちは、「埼玉が産んだ桃太郎」でお馴染み、みきなつみです。『きびだんごをもらった日に全部食べてしまい、作戦変更。鬼ヶ島に行くのはやめました。やはり、争いはない方がいいですね。めでたしめでたし。』と、こんな話で有名です。 、、、さあ!人生初コラム!という事で、すでに迷走してるのかと思いきや本当に、迷走しています(笑)。一体全体この先どうなってしまうのか、、、もう私を誰も止められない?!状態です。そしてこの状況をかなり楽しんでいます。 難しい事は話しません。いや、、正確には話せません。私を知っている方は察していると思いますが、知的キャラでも、文学少女ってわけでもないのです。単細胞、ど直球で、、、はははは。無理して繕わず、ありのままの私でお話していきますね。 さてさて、やっと本題です。今日は“コイバナ(恋愛の話)”をしていこうと思います。うきうき。2ndシングル「サヨナラあなたを好きだった私」について話すということは、そういう事です。 私くらいの年齢は、想像以上に恋愛のことしか頭にないんですよね。そうではない人に、まだ出会えていませんが、そんな人がいたら、恐らくど変態の天才しかいないと思います(偏見)。話を戻します。もちろん、趣味や仕事、将来の事だってそれなりにちゃんと、考えているんです。でも、友達と集まって話す事といえば「恋愛の話」になっていくものです。 どうしてなんですかね。恋愛って、悩みの種だったり、苦しい時だってあるのに、みんなしたがる。でも、しようと思ってすることじゃなくて、いつのまにか始まっているものですよね。その人に触れたい、と思ったら、いい匂いだなあ、と思ったら、好きなものが同じで嬉しいいぃ!やっふー!って思ったら、それはもう「好き」なんですよね。 私は、恋愛から逃げてしまいがちなので偉そうなことは言えません。振られそうになったら、自然と新たな恋を探しにいっています。そしてトキメキを見つけたら、即、一瞬、で、サヨナラ。なんてこともしてしまう(でしょう)。 最低!って思いましたかね。じゃあ、あなたはどうなんです! 胸にきびだんごをあてて考えてみるがいい! 目の前に大好きな桃とコラボした魅力的すぎる「新発売・桃の果実入りきびだんご(今限定!)」があるのに、たらふく食べて知り尽くした手のひらにあるきびだんごを食べ続けますか? 私だけが悪い?そんなことない! 私の心を引き止められないきびだんごにも原因があるわよ! もしかして例え雑すぎ?ついてきてない? まあ、大事なのはフィーリングだぜ。 と、こんな感じの独走わがままっぷりですが、ほとんどの女性はこんな感じだと思います(いいえ、違います)。とはいえ、男子諸君。口喧嘩で男は女に勝てないのです。正確には、負けたふりをしておけば平和です。とりあえず、言いたいこと言わせておけばそのうちおさまります。たぶん。ああ、また話がそれてる、、、。 もちろん私も、いつも恋愛から逃げているわけじゃなく、振られるとわかっていても、同じ人に3回告白して、3回振られた黒歴史くらいありますよ。他にも思い出せば、、、ううう泣。長くなるので今日はこの辺にして、明日、女子会を開きます。桃の木の下に24時集合で。 、、、しかし女性はこうやって何度も恋して、何度も傷ついて、傷ついた分だけ誰よりも強く、たくましく、美しくなっていくのだと思います。それが「サヨナラあなたを好きだった私」というわけです。ここまで長かったね~。変化に怖がらないで立ち向かう。私もそうでありたい、女の1人です。自信があるようで常にない、チョーーーーゼツにめんどくさい人間なので。 私を選ばないなんてセンス無いね。それくらいに胸を張って生きよう。それがたとえ、強がりでも、自分から幸せになろうとし続ければ、環境も、自分自身も、綺麗になって(目鼻立ちだけの話ではなくて内面的に)幸せに気づける、そして感謝できる。そう思うのです。ついでに自分をブスだと思うブスな心もサヨナラ!!!したいよね!しよう! 大丈夫。埼玉が産んだ桃太郎もがんばるよ。あなたが思っているよりあなたは、ずっとずっと美しいです。 私の初めてのコラム、最後まで読んでくれて嬉しいです。ありがとう。私はそろそろ絵本の世界に戻らなくちゃ!(最後の最後にどんな設定)。それでは、またね! <みきなつみ> ◆紹介曲「 サヨナラあなたを好きだった私 」 作詞:みきなつみ・渡邊亜希子 作曲:みきなつみ・GAKU ◆Digital Single 「サヨナラあなたを好きだった私」 2019年10月16日発売 ◆3rd MiniAlbum『ありのままピーチ』 2019年11月6日発売 <収録曲> 1.サヨナラあなたを好きだった私 2.ぼくにとってのヒーロー 3.ヒヤシンス 4.ニタモノドウシ 5.スッピン 6.come back to me ◆みきなつみ ワンマンライブツアー 「会いにいくから会いにきて! ~初めての東阪名ツアー2019~」 ・11/23(土)名古屋ell.SIZE open17:30/start18:00 ・11/24(日)心斎橋Live House Pangea open16:30/start17:00 ・12/06(金)代官山UNIT open18:00/start18:30 *オープニングアクト有り チケット代:¥3,300(別途1drink)

    2019/10/24

  • イチオシ!
    消えていくことを肯定したい。辿り着かないことを楽しんでいたい。
    消えていくことを肯定したい。辿り着かないことを楽しんでいたい。

    イチオシ!

    消えていくことを肯定したい。辿り着かないことを楽しんでいたい。

     今日のうたコラムでは、作家・作詞家として活躍している“高橋久美子”さんのスペシャル歌詞エッセイを3週に渡ってお届けいたします。今回は 第1弾 に続く、第2弾です。これまで、作家としての活動と並行して、大原櫻子、コアラモード.、私立恵比寿中学、ももいろクローバーZ、足立佳奈など、数々のアーティストに歌詞を提供してきた彼女。    2019年10月16日“原田知世”がリリースするバラード・セレクション・アルバム『Candle Lights』に収録される新曲「冬のこもりうた」の作詞も担当しております。尚、同アルバム収録の「銀河絵日記」と「2月の雲」も高橋久美子の作詞楽曲。そんな彼女が第2弾歌詞エッセイで綴ってくださったのは、自身が作詞を手掛けた、足立佳奈「この夕日は誰かの朝日なんだ」、原田知世「銀河絵日記」、コアラモード.「革命前夜」、Kaco「たてがみ」についてのエピソードです。是非、最後までじっくりとご堪能くださいませ…! 【歌詞エッセイ第2弾:辿り着くだけが旅じゃない】  「歌詞を書いていて降りてくる瞬間ってあるんですか?」と聞かれることがよくある。「そんな格好いいもんじゃないですよー」と答えるが、稀にそういうときはある。それは書斎ではあまり起こらない。普通の状況では起こらないみたい。  例えば、足立佳奈さんに提供した「 この夕日は誰かの朝日なんだ 」は、何も書けずに夕焼け小焼けが流れる道を、罪悪感いっぱいで自転車で登っていたときにできた。夕日が街中を赤く赤く染めて美しくて、私はふと、ああこの夕日は地球の裏側では朝日なんだなあ、と考えていた。 “この夕日はずっと 誰かの朝日なんだと気づいたの さよならだって悲しいだけじゃないよね”  私の今日は終わるけれど、誰かの朝が始まるのだと思うと何か嬉しくて元気が出てきた。書けそう、書けそうだぞ!私は急いでメモをして、自転車に乗って帰路を急いだ。  先週リリースされた原田知世さんのバラードセレクションアルバム『Candle Lights』にも収録されている「 銀河絵日記 」の歌詞は私の失敗の産物だった。    昨年の夏、実家に帰っていた私は、出演予定のイベントに向かうため電車を待っていた。私は考え事をしていることが多く、東京でも度々やってしまうのだが……逆方向の電車に乗ってしまったのだ!  走り出して車内アナウンスを聞いて我に返った。ああ、またやっちまった。急いで隣駅で降り、時刻表を見ると、次の松山行きは一時間半後であった。そうここは愛媛。蝉が大合唱の無人駅のホームで私はひたすら電車を待った。特急電車が目の前を猛スピードで走り抜けていく。ああ、宇宙の小さな星にぽっかりと自分一人だけが取り残されたようだ。私は宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」を思い出していた。 “ジョバンニ 夜汽車にゆられて ライン川を眺めてる 君とまた旅をしてみたい 帰りの予定も決めずに”  真夏の昼下がり、どんどんと言葉が溢れてきた。原田さんの世界観は宮沢賢治にも通ずるものを感じたからだと思う。私は失敗をしてしまったけど、失敗ではなかった。猛烈に旅をしていると感じた。スマホができて以来、こんな状況ないもの。楽しくて仕方ないと思った。 “辿り着くだけが旅じゃない” “自分を抜け出して初めて 自分があることを知ったの”  ジョバンニとカンパネルラも銀河を旅しながらそんな風に思ったかもしれない。死生さえも超えていける世界観は実は私達のすぐ傍に転がっているのかもしれなかった。銀河を旅する原田さんの色をイメージしたとき「エメラルド」がいいなあと思った。消えていくことを肯定したい。辿り着かないことを楽しんでいたい。原田さんに、そんな少年のような部分を感じたのかもしれない。 “エメラルドの夜の中 言葉はいつも流れ星 ひとつ ふたつ みっつ よつ 消えてゆくから美しい”  一時間半後、「銀河絵日記」の大部分が完成した。  ご本人に会って書くのか、会わないで書くのか…これもけっこう重要なところである。アイドルの方達には会わずに書くことが多い。シンガーソングライターやバンドマン達には会って話をしてから書くことが多いかな。楽曲の殆どを自作しているからこそ、歌詞も自分の言葉に近い方がいいと思うからだ。    コアラモード.に今年春に歌詞提供した「 革命前夜 」もそうだった。カフェでお二人と会ってお茶をしながら一時間半くらい、いろんな話をした。音楽のこと最近気になること、地元のこと、好きなお店の話、葛藤。これまではあまり自分のリアルな物語を歌うことは少なかったそうだけれど、彼女たちにとっても自分に近い物語を歌う、そういうタイミングなんじゃないかと思ったりして、いろいろとお話をしてから書いた。 “ああ、月が満ちて また欠けて満ちて ふと終わる瞬間が明日ならば 私はきっと 歌うのだろう”  いつでも真摯に音楽に向き合う彼女たち。それは二人の姿をみていたら本当によくわかる。そして同時に同世代の子達が持つ悩みだって同じように感じる瞬間はあるのではないかと思ったりもして。空想も交えながら、2曲作ってしまった! 好きな方に曲をつけてねと渡した。あんにゅちゃんは、より等身大な方の歌詞を選んでくれた。自分に近すぎる歌を歌うのはしんどいのではないかとも思うけど、でもそちら選んでくれたことが私は嬉しかった。  本人達が気に入ってくれたとき、本当に嬉しい。書いてよかったなあと心から思える。ライブで歌っている姿を見た時、楽しんでいるファンを目にした時、やっと曲が完成したと感じる。  共作の場合は、さらに面白いことになる…最近だとKacoさん(同じ愛媛出身)と、三作品を共作した。ご飯屋さんでまず食事をするはずだったが、早速ディスカッションが繰り広げられ、あれよあれよという間に「 たてがみ 」が完成してしまった。その場で面と向かって一回りも年上の作詞家に「うーん、それはちょっと違うなあ」というのは勇気のいることかもしれないが、彼女はお構いなし、清々しい笑。    年齢も経歴も関係ない。とにかく最高の曲にすることだけだ。どんどん二人は言葉を出し続ける。ノートはすぐに真っ黒になっていった。一枚上手な言葉を絞り出してやろうじゃないの! とわたしも必死! 帰りにはマラソンでも走ったかのようにくたくたになって、でも世界はさっきより輝いていた。    シンガーソングライターだから一人で書かないといけないなんてことはない。音楽と一緒で、二つの脳みそで言葉のセッションをすれば、思いもしなかった奇跡が起こる。それがたまらなく楽しくて依頼してくれるのだと思う。私も挑むところだ!と待っている。作詞にも音楽にも本当のところ何のルールもない。「痺れる!」その一瞬を見つけるために私は書いている。 “正しさも 間違いも全部 どうだっていい 味方でいるから あなたはあなただ 幸せになれ さあ 生きるの”    来週で最終回です!お楽しみに!  Kacoさんと11/8イベントを開催しますよ。第二部では愛についてを語るトークセッションも。生で二人の言葉セッションが見られます! http://kaco-official.com/information/news/2413/  高橋久美子の作詞講座も11月2日の朝、開催されます。朝活の一環として、気軽にご参加くださいね。 https://ps.uta-net.com/qhfl <高橋久美子> ◆原田知世バラード・セレクション・アルバム 『Candle Lights』 2019年10月16日発売 UCCJ-2171 3,000(+tax) <収録曲> 1. Love Me Tender - Haruomi Hosono Rework 2. 冬のこもりうた (新曲) 3. ソバカス 4. 2月の雲 - Hiroshi Takano Rework 5. 夏に恋する女たち 6. イフ・ユー・ウェント・アウェイ 7. ハーモニー 8. 銀河絵日記 - Goro Ito Rework 9. いちょう並木のセレナーデ 10. ベイビー・アイム・ア・フール 11. SWEET MEMORIES 12. 夢のゆりかご

    2019/10/23

  • 果歩
    君が起きたら、話そうと思う、今日の夢の事。
    君が起きたら、話そうと思う、今日の夢の事。

    果歩

    君が起きたら、話そうと思う、今日の夢の事。

     2019年10月9日、新潟出身・19歳のシンガーソングライター“果歩”が初の全国流通盤となるEP『水色の忘備録』をリリースしました。2018年4月に上京し、下北沢や渋谷を中心に活動する彼女。今日のうたコラムでは、今作の収録曲についての本人歌詞エッセイを3週に渡ってお届けしております…!今回は 第1弾 、 第2弾 に続く、最終回です。綴っていただいたのは収録曲「テトラポットとオレンジ」にまつわる“僕と君”の物語。とある夢の話。是非、歌詞と併せてご堪能あれ。 ~M-4:「テトラポットとオレンジ」歌詞エッセイ~ 僕の好きな人はいつも美味しそうにご飯を食べる。 僕の好きな人はいつも何でもないとよく笑う。 僕の好きな人は時々寂しそうな顔をする。 僕は僕の好きな人の事がよくわからない。 でも好きだ。 「もし明日、世界が終わるなら何をしたい?」 こんな悲惨な事を聞くようになったのは、いつからだろう。 「えー、なんだろう。普通に暮らしたいかな、いつも通りに」 「そっかぁ」 正解がわからないのはきっと僕だけじゃないだろう。 「おやすみ」 僕はこんな夢を見た。どこまでも続く、青くて綺麗な海の真ん中、小さな島に、君と2人で手を繋いで向かい合っていた。風が強くて、人の気配は全くしない。きっと、この世界には本当の意味で“ふたりきり”なのだと確信した。 風の音と波の音でうるさいはずなのに、不思議と君の声はしっかり聞こえたのだ。夢の中の君は、真っ白なワンピースに裸足で、茶色い髪と裾が強く揺れていた。君となんでもない話をした。両手を繋いで向かい合いながら笑った。 「いつか香川のうどんを食べたいね」 「そうだね。でもわたしは海外にも行ってみたいな。なんかさ、もっと遠いところ」 「例えばどこだろう、イタリアとか!」 「ユウくんは王道だなぁ。」 何でもない会話、何でもありすぎる状況、胸騒ぎがする、でもなんだか心地が良かった。 「今日で終わりだね、ユウくん」 君は全てを分かっている神様みたいだった。 「そうだね。」 どうやら、今日で世界は終わるらしい。 「楽しかったな~!なんだかもうちょっと生きたかったよ~」 君がパッと手を離して伸びをする。ぴょんぴょんっとゴツゴツした大きな岩の方へ渡る。危なっかしい。君は本当に危なっかしいよ。 「ユウくんは、生まれ変わったら何になりたい?」 「ヒーローとか!僕は、大切な人を守れるかっこいいヒーローになりたい!」 「なんだか子供に夢を聞いてるみたい。ふふ」 幸せだった。世界が終わるっていうのに。僕は身体が浮くような気持ちだった。身軽で、今なら上手にダンスが踊れる気がした。僕もぴょんぴょんぴょんっと大きな岩の上へ上がった。 「ガタン!」 と足元の岩が崩れていく。ついに来たか、と悟った。僕は君のいる方に飛び乗った。膝を擦りむいたけど、不思議と痛くなかったし血も出ていなかった。これが世界の終わりか…とも思った。波は激しかったけど、音はうるさくない。風は止む事を知らず相変わらずゴーゴー木々を揺らす、それから君の茶色い髪が可愛い顔を隠した。僕は必死で髪を掻き分けて、冷たくひんやりとした頬を両手で覆った。夕方のオレンジが、いつも見ている色よりも赤くて明るくて、君が笑うその唇と同じ色をしている。 その時、僕はこれが幸せか、とじんわりあったかい気持ちになった。音が何も聞こえなくて、君と目が離せない。泣きながら笑う君が、すごく綺麗だったよ。僕の全ては、君だったと気づいた。もう変なことは聞かないから、泣かないで。 それから、僕は君の手を引いて海へ飛び込んだ。不思議なことに、苦しくない、すぅと息ができる。ワンピースも髪の毛もふわふわと海の中で浮遊し、人魚みたいだった。僕らは、多分世界で一番幸せなふたりだと思う。ここでキスをして、もう死んでもいいと思った。僕がどんな風に笑っているか、どんな顔で泣いているか、その色を君がその目に焼き付けて覚えていてくれればそれでいいと思った。十分だった。それが今の幸せだと思っていた。 目が覚めたのは、朝の5時くらいで、眠い目をこすりながらカーテンのレースを被り外をぼんやり眺めていた。まだ人通りが少なくて、なんだか緑色のにおいがする。 君が起きたら、話そうと思う、今日の夢の事。それから向き合おうと思った事、もっと素直になろうと思った事。優しくなろうと思った事。君の話をちゃんと聞いてあげようと思った事。 静かに眠る君の事をこうやって見守れる幸せを夢の中の僕は知っていたのになぁ、なんて、思い返しながら、僕はまたゆっくり世界に溶けていった。この何でもない世界に。平和な地球に。 もし明日世界が終わるなら何をしたい? 寂しい が言えない 君のわかりづらい口癖 優しい僕なら笑って君の答えに寄り添えるかな いつか光が包む頃 何色に照らしてあげようか <果歩> ◆紹介曲「 テトラポットとオレンジ 」 作詞:果歩 作曲:果歩 ◆初の全国流通となるEP『水色の備忘録』 2019年10月9日発売 MKLP-004 ¥1,500+税 <収録曲> 1.紀行日記 2.彼女たちの備忘録  3.法則のある部屋から  4.テトラポットとオレンジ  5.ぷりん(Acoustic ver.) T.1,2,3:mulle(t 會田茂一&中村圭作)アレンジ T.4:a crowd of rebellion 丸山漠アレンジ

    2019/10/21

  • erica
    本物の恋がどんなものなのか分からないけれど、あえて言うなら…。
    本物の恋がどんなものなのか分からないけれど、あえて言うなら…。

    erica

    本物の恋がどんなものなのか分からないけれど、あえて言うなら…。

     今年、5ヶ月連続配信リリースを発表した“erica”が、2019年10月25日に第3弾配信シングル「ぎゅ」をリリース。さて、歌ネットでは併せて、5ヶ月連続で“erica”本人が歌詞エッセイを連載中!今回は 第1弾 、 第2弾 に続く、第3弾をお届けいたします。第2弾で綴られていたとある女の子の恋物語と心模様。新曲「ぎゅ」ではどのように変化しているのか…。是非、歌詞と併せてご堪能ください…! ~「ぎゅ」歌詞エッセイ~ さっき会ったばかりなのに なんでこんなにもう会いたいんだろう さっき声を聞いたばかりなのに なんでこんなにまたすぐ声が聞きたいんだろう 抱きしめてくれた温もりも 服の匂いもあなたがくれた部屋のスペアキーも 私を彩る世界は全てあなたでできていて シュークリームみたいに甘くてふかふかで 雲の上にいるようなずっと夢を見ているような そんな気持ち 「恋のはじまり」 そんな名の歌が聴こえてきそうだ いつでも会えるわけじゃない だから会えた日は 時を止めたくなるくらいくっついていたいし どんな仕草も逃したくない ご主人様を待つ子犬みたいに 帰ってきたら玄関まで走って駆け寄って ぎゅーって抱きしめてもらう時 頭をいっぱいなでなでしてくれる時 たまに意地悪して困らせる時 ふてくされた私を もう一度愛おしくぎゅっとしてくれる時 そのどれもが私に「好き」の意味を教えてくれる この曲はそんな大切な人との 一瞬一瞬を切り取った時に感じる 甘い甘いラブソング 夢じゃないんだって ずっと大好きだった人と今一緒にいられているんだって あの時片想いをして 毎日泣いていた私が知ったらなんて言うかな 当たり前じゃない 大げさかもしれないけど奇跡のようなこの幸せを いつか私は不満に思ったり それ以上を求めたりする時がくるのかな? そんな日がもしも訪れたら 「そばにいられることの大切さ」 を 忘れてしまった時なんじゃないかと思う この先、喧嘩だってするだろう 相手の好きなところばかりじゃない 部分も見えてくるだろう 重ねていく月日は時に 二人に試練を与える日があるかもしれない でもそれは愛が薄れているのではなく 愛が深くなっているからこそ感じる想いであり その想いをどれだけ大切にできるかで未来は変わる 本物の恋がどんなものなのか分からないけれど あえて言うなら重ねていく月日の中で生まれる 「好き」以上の想いの深さ どんな時も味方でいること そして二人の信じる気持ちがあれば 甘いだけのシュークリームも、少しビター味になって よりおいしくなるのではないだろうか 隠し味は二人だけが知るものでいい レシピは一つじゃなくていい 今大切な人がそばにいることに感謝して その一瞬一瞬を心のアルバムに並べて 宝物のようにその愛が深く永遠に続きますように 抱きしめてくれた数は愛をもらった数だということ どんなものより魔法の力があることを あなたは知っていますか? 今日は何回ぎゅっとしてくれるかな あなたに出会えた幸せを私はずっとずっと忘れない <erica> ◆紹介曲「 ぎゅ 」 作詞:erica 作曲:erica・nao 【第4弾に続く!】

    2019/10/18

  • 黒木渚
    この火が消えてしまったとき、私の創作は死にます。
    この火が消えてしまったとき、私の創作は死にます。

    黒木渚

    この火が消えてしまったとき、私の創作は死にます。

     2019年10月9日に“黒木渚”が、ファン待望の4年ぶりとなるニューアルバム『檸檬の棘』をリリースしました。さらに、11月5日には新作小説『檸檬の棘』を刊行。2020年には2年ぶりとなる単独公演も決定。目が離せない活動内容となっております。さて、そんな彼女が【今日のうたコラム】のために、今作収録曲にまつわる歌詞エッセイを執筆!    スペシャルな内容を、3週連続でお届けしております。今回は 第1弾 に続く、第2弾です。綴っていただいたのは小説『檸檬の棘』と新曲「檸檬の棘」のどちらにも通ずる想い。歌詞の世界観と併せて、じっくりとご堪能ください。 ~M-4:「檸檬の棘」歌詞エッセイ~ 2018年の頭から、私小説を書き始めました。小説家として5冊目の作品として書き始めた『檸檬の棘』はその後の一年間、私を苦しめることとなります。 11歳の私から今の私に至るまでを書きながら「記憶しないことにしたこと」まで掘り起して第14稿まで書きました。あまりに自傷的な作業だったので、途中で自分が何をしたかったのかを見失ったり、現実逃避したりもしました。 そして今年の頭、私は14回書き直した原稿を捨て、一番最初に書いた原稿を提出しました。時間も原稿ももったいないような気がしましたが、きっと14回書かなければ出せなかった答えです。ようやく納得いく答えが出た頃、この小説の中で象徴的に描かれるシーンに音楽を流そうと思いました。 世界が壊れた記念に檸檬の苗を植えた これは17歳の私が、庭に家庭崩壊の記念樹を植えたというエピソードが元になった一文です。私はそのとき初めて檸檬の木に棘があることを知りました。そしてその棘が素晴らしいと思い、シンパシーのようなものを感じたのです。 あの時は言葉にすることも音楽にすることもできなかったけれど、今の私ならばきちんと作品にすることができます。報われない思春期を過ごしていた17歳の私のために、私は「檸檬の棘」を作りました。 今となって思うのですが、人様に語れる不幸があるのは幸せなことです。それは私が音楽家であり小説家だからかもしれません。怒りをもって創作に向かえることに感謝さえしています。この怒りは私の聖火なのです。絶やさぬように守り続けていかなければいけません。この火が消えてしまったとき、私の創作は死にます。 戦って戦って戦っていなくちゃ  抗っているからこそ私だって言える 水になって炎になって風になってみたいな 粒子になった体はどこへだってゆける 生み出して生み出して生み出していかなきゃ 吐き出しているからこそ私だって言える 鳥になって獣になって魚になってみたいな 自由になった心はどこへだってゆける <黒木渚> ◆紹介曲「 檸檬の棘 」 作詞:黒木渚 作曲:黒木渚 ◆ニューアルバム『檸檬の棘』 2019年10月9日発売 初回限定盤A ¥3,600+税 初回限定盤B ¥3,600+税 通常盤 ¥2,600+税 <収録曲> 01. ふざけんな世界、ふざけろよ 02. 美しい滅びかた 03. ロックミュージシャンのためのエチュード第0楽章 04. 檸檬の棘 05. Sick 06. 彼岸花 07. 原点怪奇 08. 火の鳥 09. タイガー 10. 解放区への旅

    2019/10/17

  • イチオシ!
    菜奈ちゃんが生きていたら…。
    菜奈ちゃんが生きていたら…。

    イチオシ!

    菜奈ちゃんが生きていたら…。

    今日のうたコラムでは、作詞家・作家の“高橋久美子”さんによるスペシャル歌詞エッセイを3週に渡ってお届けいたします。今回はその第1弾です。これまで、作家としての活動と並行して、大原櫻子、コアラモード.、私立恵比寿中学、ももいろクローバーZ、足立佳奈など、数々のアーティストに歌詞を提供してきた彼女。    2019年10月16日に“原田知世”がリリースしたバラード・セレクション・アルバム『Candle Lights』に収録される新曲「冬のこもりうた」の作詞も担当しております。尚、同アルバム収録の「銀河絵日記」と「2月の雲」も高橋久美子の作詞楽曲。そんな彼女が第1弾歌詞エッセイで綴ってくださったのは、新曲「冬のこもりうた」にまつわる“原田知世さんと菜奈ちゃん”のお話…。是非、最後までじっくりとご堪能くださいませ。 【歌詞エッセイ第1弾:原田知世さんと菜奈ちゃん】  朝、パジャマのまま夢の続きを書くことがある。電車の中でふとあの子と似た人を見つけて物語ができることもある。洗濯物の取れたボタンを見て思いつくこともある。美しい景色を見て…というのはあまりないかもなあ。不思議だけど、書く必要のない完璧なものだからかもしれない。何気ない生活の中で、道行く人達が気づいてないだろう細やかな発見をしたとき私はメモをとる。同じ道を何百回歩いても何を見ているかは人によって違う。傍にあるものほど見えなかったりするし、映画を見た後にいつもの部屋に帰ると全く違う風に見えたりもする。じっと机に座っていても何も出てこない。締切が迫っても出てこない。町を歩き人々の営みを見つめる。家事をしながら、お風呂に入りながら、本を読みながらふとした気づきにニヤリとする。依頼をいただいてから作るので、もちろん歌い手を思い浮かべて書くけれど、どうしたって心にないことは書けない。  原田知世さんの新しいアルバム『Candle Lights』が10月16日に発表された。冬の美しい寒さの中にCandleが灯り、静かに包みこんでくれるバラードセレクションアルバムだ。この中に収録された新曲「冬のこもりうた」と前作『L'Hetre Bleue』に収録され、今回リ・ワークされた「銀河絵日記」「2月の雲」の三曲の歌詞を担当している。作曲・プロデュースの伊藤ゴローさんが歌詞を先にどうぞと言ってくださるので、いつも詩を先に紡がせてもらう。実は私は詩先の方がちょっぴり得意で、そう言ってくださると胸が躍る。もちろん曲先には曲先の良さがあるけれど、書きたいことを羽をうーんと伸ばして書けるのはやっぱり楽しい。ありがたい。  今作のボーカル録りは、原田さんが主演の“菜奈ちゃん”を務めたドラマ『あなたの番です』の最終回の前日行われた。私も半年間ずっと楽しみに見てきていたので「犯人は誰なんでしょうねえ」「それは明日のお楽しみですよ」なんて話しながら、原田さんと菜奈ちゃんを一緒に見ているような不思議な感覚があった。作詞していた8月頃はまさに『あな番』一色。亡くなった菜奈ちゃんと血眼で犯人を探す夫、翔太くんが少なからずこの歌詞にも投影されているだろうと思う。原田さんは原田さんであり、菜奈ちゃんは菜奈ちゃんなのだからそんな風に書くべきではないと言い聞かせながらも、どうしても拭い去ることができなかった。もし菜奈ちゃんが生きていたら…翔太くんとどんな冬を過ごしたかなあ。 “曇った窓ガラス 指でらくがきした ストーブのそば 子猫はまるまって眠る” “粉雪 街中を染めて 眠れないね 降り積もるメロディー”  「冬のこもりうた」なのに眠れないほど楽しい日々を送ったに違いない。 “さようなら また会おう 今頃 好きだよ”  妻亡きあとに、気づく愛はたくさんあるだろうと思う。天国で続いていく愛も同じく。レコーディング終わりで、原田さんに「実は、菜奈ちゃんと翔太くんを思い浮かべながら書いたんです」とお話した。「それだけドラマに感情移入してくださったということだから、とっても嬉しいです。私も菜奈ちゃんの気持ちがまだ残っているんですよ」という言葉を聞いて何だかほっとした。  前作「銀河絵日記」の歌録りにお邪魔したとき、原田さんの朗読するような歌がなんて心地いいんだと思った。言葉を私達の心にポンポンと置いていく。自然で、佇まいにフィットした歌い方だと感じた。きっと敢えて余白を残していて、だからこそ聞き手は様々なイメージを描く。  歌録りも中盤の出来事だった。プロデューサーの伊藤さんが「やっぱり、こういうメロの方がいいかもなあ」と新たなAメロをキーボードで弾きはじめた。ええ!今から! 内心びっくりの私だが、原田さんは「そうですね。今の良かったんじゃないですか」と真摯に向き合う。歌録りは一時中断。「それじゃあ、ここの言葉はこう入れた方が面白いですね」と私も参加しながら、歌とメロディーと言葉が、その場の化学反応を起こす。すごいライブ感! バンドで曲のアレンジを考えている時みたいなドキドキワクワクする時間だった。デビュー35年を超えても、今にもたれかかることなく制作に没頭するお二人の姿に痺れたのだった。  原田さんの透明感、可愛らしさ。その奥にある凛とした姿、逞しさ。そこに菜奈ちゃんと翔太くんの物語ものせて、冬の日々を彩ってくれる静かで美しい曲は完成したのだ。次回も引き続き、原田さん他、担当した歌詞の制作秘話を書いていきます!お楽しみに。 <高橋久美子> ◆紹介曲「 冬のこもりうた 」 作詞:高橋久美子 作曲:伊藤ゴロー ◆原田知世バラード・セレクション・アルバム 『Candle Lights』 2019年10月16日発売 UCCJ-2171 3,000(+tax) <収録曲> 1. Love Me Tender - Haruomi Hosono Rework 2. 冬のこもりうた (新曲) 3. ソバカス 4. 2月の雲 - Hiroshi Takano Rework 5. 夏に恋する女たち 6. イフ・ユー・ウェント・アウェイ 7. ハーモニー 8. 銀河絵日記 - Goro Ito Rework 9. いちょう並木のセレナーデ 10. ベイビー・アイム・ア・フール 11. SWEET MEMORIES 12. 夢のゆりかご

    2019/10/16

  • 果歩
    本当は明日なんて来ないで欲しかったよ。
    本当は明日なんて来ないで欲しかったよ。

    果歩

    本当は明日なんて来ないで欲しかったよ。

     2019年10月9日、新潟出身・19歳のシンガーソングライター“果歩”が初の全国流通盤となるEP『水色の忘備録』をリリースしました。2018年4月に上京し、下北沢や渋谷を中心に活動する彼女。今日のうたコラムでは、今作の収録曲についての本人歌詞エッセイを3週に渡ってお届けしております…!今回は 第1弾 に続く、第2弾です。小説形式で綴ってくださった「法則のある部屋から」にまつわる物語。歌詞と併せてご堪能あれ。 ~M-3:「法則のある部屋から」歌詞エッセイ~ 眠れない。今日はなんだか眠れない夜だ。空は薄っすら白く、藍色をしている。この街は本当に“眠らない街”なんだろうな、とか、本当の意味で“夜”になることは、きっとないんだろうな、なんてボーッと考えていた。本当にボーッとだ。恋人は隣で静かに眠っている。 「サユ」 返事はない。はーっとため息が出る。身体中の力が抜けていくのがわかる。俺は愛する人の前でも気を張っているのか、となんだか悲しくなった。長い睫毛に白い肌。彼女は特別美人という訳ではなかったが、瞼のホクロが本当に、凄く素敵だった。目を開けていればわからないホクロ。こうやって君が眠っている時にしかじっくり見る事が出来ない。僕が君に教えてやったんだ。君のホクロを。 サユとはこうやって暮らし始めてもう1年と6ヶ月と18日が経つ。刺激のない生活、堕落した生活、僕もサユもこんな生活に慣れてきて正直、飽き飽きしているに違いない。付き合いたての頃は色んなところへ出かけた。サユが行きたいところには絶対に行くと決めていたし、サユも僕が行きたいところには嫌な顔をせず、付いてきてくれた。 ああ、最近はこの部屋から出ていないなぁ。僕はバイトに行かなくなって、サユは夢だった美容師になった。なんだかちょっと老けた気がする。でも何も言わない。僕にも何も言わないのだ。 ベッドの上にはすぐエアコンがあってこんな残暑には少し寒いくらいだ。エアコンの緑を指で挟んでは消し、また緑の光が差し込む。昔友達とやった隠れんぼみたいだな…。押入れから差し込む光に似ている。暗いところに一人で閉じこもって怖くてたまらなかった。誰も見つけてくれなかったらどうしよう、ずっと一人だったらどうしようって。でも僕の事を見つけてくれたのは、間違えなくサユだ。 もしこの先この生活が続くなら、この部屋にふたりでいるのなら と考えるとそれはそれは恐ろしい。僕には幸せというものが何なのか未だによく分からないのだ。 サユが笑うたび、心がぽっと明るくなる。あったかくなる。サユに手を握られるたび、これが続けばいいな、と感じる。サユの柔らかい唇が触れるたび、溶けるような思いに駆られる。サユが泣くたび、僕まで泣きそうになる。サユ、サユ、サユ、サユ。僕はサユと一心同体なのではないか?と時々思う。思って怖くなる。いつか別れが来たら? 「あのね!わたし内定が決まって、渋谷の憧れていた美容室でこれから働けるの!それでね、」 苦しくなる。 「疲れた…。ご飯…何か作ろうか?」 何も出来なくてごめんね。 「薬品でね、どんどん手が荒れるの…ははは」 どうしていつも笑うの? 「サユ…」 返事はない。カーテンを開ける。見えるのは青白い光に照らされた顔、ホクロ。死んでいるみたい…。綺麗だった。こっちの方がよっぽど。細い首にそっと両手を当てた。 「好き」 弱々しい声だった。それはそれは か細い声。届かないと思った、届くはずもないと思った。サユは太陽みたいな人間だ。だから一緒にはなれないと思う。僕はこんな夜みたいな人間だ。たぶん、きっと。一生だ。でも飛べる気がしたんだ。ふたりなら、どこまでも遠いところまで。何かが降ってきて化学反応が生まれたりしないかな。もう次の季節の匂いがする。本当は明日なんて来ないで欲しかったよ。 「おやすみ、サユ」 どこにでもあるワンルーム どこにでもある設定で どこにもない、有り触れたふたりで 何処と無く寂しさ持ち寄って 足りなくなって欲張りになって 昔みたいにって願いたくないって泣いていたの 安心と快楽で窓を開けて 今夜はふたりで月を眺めよう この部屋にふたりで居れば この部屋の法則で幸せな世界を夢にまで見て 明日が来なくてもって思ってしまうほど ふたりが居れば どこまでも いけるのさ <果歩> ◆紹介曲「 法則のある部屋から 」 作詞:果歩 作曲:果歩 ◆初の全国流通となるEP『水色の備忘録』 2019年10月9日発売 MKLP-004 ¥1,500+税 <収録曲> 1.紀行日記 2.彼女たちの備忘録  3.法則のある部屋から  4.テトラポットとオレンジ  5.ぷりん(Acoustic ver.) T.1,2,3:mulle(t 會田茂一&中村圭作)アレンジ T.4:a crowd of rebellion 丸山漠アレンジ

    2019/10/15

  • 黒木渚
    自分の死を設計するというのは、とても贅沢なことではなかろうか。
    自分の死を設計するというのは、とても贅沢なことではなかろうか。

    黒木渚

    自分の死を設計するというのは、とても贅沢なことではなかろうか。

     2019年10月9日に“黒木渚”が、ファン待望の4年ぶりとなるニューアルバム『檸檬の棘』をリリースしました。さらに、11月5日には新作小説『檸檬の棘』を刊行。2020年には2年ぶりとなる単独公演も決定。目が離せない活動内容となっております。さて、そんな彼女が【今日のうたコラム】のために、今作収録曲にまつわる歌詞エッセイを執筆!    スペシャルな内容を、3週連続でお届けしてまいります。今回はその第1弾。綴ってくださったのはアルバムリード曲「美しい滅びかた」についての想いです。歌詞と併せて、じっくりとご堪能ください。 ~M-2:「美しい滅びかた」歌詞エッセイ~ ある日、祖母が突然「遺影を取ろうと思うんだけど」と言いだした。 祖母は今年で93歳。彼女が近頃、自分の死後に備えて身辺整理や葬式のための積み立てをしていることは知っていた。けれど私はあえてそのことには触れずに生活していた。 理由は簡単である。おばあちゃんが死ぬ、なんて考えるのも嫌だからだ。 かなりの高齢ではあるが心身ともに頑丈な祖母。シングルマザーである母が外で働く代わりに、家のことはほとんど祖母がこなしている。絵画や小説が好きで、戦前は歌劇団に所属していたり、結婚してからは日本舞踊の先生をやったりと芸術気質なところもある。 私は祖母の影響を多分に受けて育った生き写しの孫娘なのだ。そのせいか、祖母とは精神的、感覚的に深く結びついており、なにかにつけて共鳴しあってしまう。 くだんの遺影の話題に正面から向き合えなかったのは、祖母の死という不吉な予感を遠ざけたいという思いと同時に、私にも「死」という絶対的な結末が待っていることを再認識してしまったからかも知れない。 そんな孫の思いなどつゆ知らず、祖母は意気揚々と遺影についてのプランを語り始めた。いざ話を聞いて驚いたが、祖母は「ギャグ遺影」を撮りたいと言うのである。昔ながらの幽霊が額に付けている三角の布(天冠というらしい)と白装束で写真を撮りたいと。湿っぽい葬式は嫌だし、参列した人も笑えて良いだろうという発想からだそうだ。    大笑いする私に、大真面目な顔で説明する祖母。彼女は既に音楽葬のできる斎場まで見つけていた。葬式の段取りをあれこれ決めているらしく、出棺の時は私の曲である「骨」を歌いながら賑やかに送り出してくれと言うではないか。 我が祖母ながらなんとチャーミングな。自分の死さえ楽しもうとするその姿勢、貪欲さには脱帽である。 そしてふと思った。自分の死を設計するというのは、とても贅沢なことではなかろうか。人生のたたみ方、自分がどう滅びてゆくかをじっくり考える余裕があること自体が幸せなのだ。 私が死んだら心臓はコニャックに漬けて レモンの木の下に埋めてね 私の思う理想の滅びかたはこうだ。美しく生きて、美しく滅び、永遠にとろりと濃い酒の中に浮かんでいたい。 <黒木渚> ◆紹介曲「 美しい滅びかた 」 作詞:黒木渚 作曲:黒木渚 ◆ニューアルバム『檸檬の棘』 2019年10月9日発売 初回限定盤A ¥3,600+税 初回限定盤B ¥3,600+税 通常盤 ¥2,600+税 <収録曲> 01. ふざけんな世界、ふざけろよ 02. 美しい滅びかた 03. ロックミュージシャンのためのエチュード第0楽章 04. 檸檬の棘 05. Sick 06. 彼岸花 07. 原点怪奇 08. 火の鳥 09. タイガー 10. 解放区への旅

    2019/10/11

  • あいみょん
    君が知っている空の青さを知りたいから追いかけている。
    君が知っている空の青さを知りたいから追いかけている。

    あいみょん

    君が知っている空の青さを知りたいから追いかけている。

     2019年10月2日に“あいみょん”がニューシングル「空の青さを知る人よ」をリリースしました。タイトル曲は、10月11日から公開の映画『空の青さを知る人よ』劇中主題歌として書き下ろされた楽曲です。歌詞先行公開中には最高2位を記録。また、エンディング主題歌には同シングル収録の「葵」が書き下ろされ、W主題歌の担当となっております。 全然好きじゃなかった ホラー映画とキャラメル味のキス 全然好きになれなかった それなのにね 今は悲鳴をあげながら 君の横顔を探している 空虚な心の落とし穴 暗すぎてなにも見えない 根拠なんて一つもないのにさ 身体が走り出してく 「空の青さを知る人よ」/あいみょん  さて、今日のうたコラムでは、タイトル曲「空の青さを知る人よ」をご紹介。この歌では<君>を喪失した<僕>の心模様が、過去と現在を行き来しながら、描かれております。冒頭は“あの頃”の回想シーン。デートの一幕でしょうか。きっと<君>は<ホラー映画>が好きで、観ながら<キャラメル味のキス>をするのも好きだったのでしょう。    一方の<僕>の記憶に残っているのは、そんな映画もキスも<全然好きじゃなかった>し、好きになろうとしてみても<全然好きになれなかった>という感情です。ただし“相手の趣味が好きじゃない=相手を好きじゃない”わけではありませんよね。あの頃の<僕>にとって<君>は、自分がわからないものを知っている、理解できないけど理解したい、そんな特別な存在だったのではないでしょうか。  でも今、もう隣に<君の横顔>はありません。湧き上がってくるのは、<ホラー映画>よりずっと恐ろしい現実に悲鳴をあげたくなる気持ち。喪失の虚しさと不安と哀しみ。自分が思っていたより<君>は<心>を埋めてくれていて、失ったことで真っ暗な<心の落とし穴>が出来上がって、どうすればいいかもわからず、やみくもに<身体が走り出してく>…。それが現在の<僕>の状態です。 赤く染まった空から 溢れ出すシャワーに打たれて 流れ出す 浮かび上がる 一番弱い自分の影 青く滲んだ思い出隠せないのは もう一度同じ日々を 求めているから 「空の青さを知る人よ」/あいみょん  そしてサビでは、走り出したその<身体>に<赤く染まった空から 溢れ出すシャワー>が降り注ぎます。生命力を感じさせるような“太陽のシャワー”です。すると<暗すぎてなにも見えない>状態が変化し<一番弱い自分の影>が浮かび上がってきました。その影は<青く滲んだ思い出隠せない>自分。不可能だとわかっていながら<もう一度同じ日々を 求めている>自分。あの頃の<君>から卒業できない自分…。 いつも いつも いつも いつも 君が 君が 君が 君が 最初に いなくなってしまう なんで なんで なんで なんで 僕に 僕に 僕に 僕に さよならも言わずに 空になったの? 「空の青さを知る人よ」/あいみょん  さらに、歌の終盤に向けて<君>への想いはどんどん強まってゆきます。ここで<君>は<さよならも言わずに 空になった>ことが明らかに。<君>は、自分自身が<空になった>から「空の青さを知る人」なんですね。<僕>にはわからない「空の青さを知る人」なんですね。それは、あの頃<僕>にとって<君>が“自分がわからないものを知っている、理解できないけど理解したい”特別な存在だったことにリンクする気がします。 赤く染まった空から 溢れ出すシャワーに打たれて 流れ出す 浮かび上がる 一番弱い自分の影 青く滲んだ思い出隠せないのは もう一度同じ日々を 求めているから 君が知っている 空の青さを知りたいから 追いかけている 追いかけている 届け 「空の青さを知る人よ」/あいみょん  こうして幕を閉じてゆく歌。あの頃は<ホラー映画とキャラメル味のキス>なんて、全然好きじゃなかったし、全然好きになれませんでした。他にもいろんなことを、全然わからない、と済ませてしまっていたかもしれません。しかし<君>を失った今、<僕>は<君が知っている 空の青さを知りたい>と、動き始めているのです。わかりたくて、知りたくて、前に進もうとしているのです。    悲しいけれど、切ないけれど、凛とした強さが伝わってくる。それが、あいみょんの「空の青さを知る人よ」です。空虚な心の落とし穴から抜け出せずにいるあなたへ。どうかこの歌が届きますように…! ◆紹介曲「 空の青さを知る人よ 」 作詞:あいみょん 作曲:あいみょん ◆9thシングル「空の青さを知る人よ」  2019年10月2日発売 WPCL-13107 ¥1,000+税 <収録曲> M1.空の青さを知る人よ M2.葵 M3.空の青さを知る人よ (Instrumental) M4.葵(Instrumental)

    2019/10/10

  • 果歩
    忘れないように、忘れていた思い出にもう一度装飾した、服を着せた。
    忘れないように、忘れていた思い出にもう一度装飾した、服を着せた。

    果歩

    忘れないように、忘れていた思い出にもう一度装飾した、服を着せた。

     2019年10月9日、新潟出身・19歳のシンガーソングライター“果歩”が初の全国流通盤となるEP『水色の忘備録』をリリースしました。2018年4月に上京し、下北沢や渋谷を中心に活動する彼女。今日のうたコラムでは、今作の収録曲についての本人歌詞エッセイを3週に渡ってお届けいたします…!今回はその第1弾です。是非、歌詞と併せてご堪能ください。 ~M-2:「彼女たちの備忘録」歌詞エッセイ~ 「美優はさ、大きくなったら何になりたい?」 「歌手になりたい!愛莉は?」 「そうだなあ」 今はもう答えられるはずもなかった。なんだか恥ずかしかった。馬鹿みたいだなって思われるのが少しだけ怖かった。「今井さんは将来の夢とかある?」 いつも何となく誤魔化して、どうにかなる と笑えばその場をしのげるだろうと思っていた。「いやぁ…ないですねぇ…ははは」 いつか母に言われたことがある。「あんた昔、中学の小林っていう担任に将来の夢を話したら馬鹿にされた事があるって言ってたね。凄い腹を立ててさ、お母さんそれ…すごく印象に残ってるよ」 ああ、そんな事があったのか。 わたしは人より忘れやすい。すっかり無かった事にしていた。だから言えなくなったのか、別にわたしなんかに誰も興味ないよなぁって思っていたからか、考えても何度も何度も同じ場所をなぞるだけだった。わたしが何者になりたいのか、そうじゃないのか、なんて、わたし以外が分かるはずもなかったのに、全然わからなかった。“普通”みたいな何でもないような顔をして、前習えをしている格好悪い馬鹿だった。だって、わたしはいつだって誰かに憧れていた。もっと昔は、自由に上手に息をしていたのに。 わたしには幼い頃から仲の良い「愛莉」という友達がいる。2人でいれば何処にいたって大爆笑、超絶楽しかった。放課後はお互いの家を行き来し、マリオカート、鬼ごっこ、花火、砂遊び、お菓子、ご飯、お風呂、なんだってした、楽しかった。わたしの家には犬がいたし、共働きで帰りが遅いから大体いつも愛莉の家に妹も連れていって毎日を過ごした。学校では、一緒にいることはなかったけど、別にそれで良いと思っていた。話さなくてもずっと繋がっていたし、放課後はわたしたちの物だった。 愛莉は八重歯がすごく可愛かった。いつも面白い話をして笑わせてくれた。憧れだったのかもしれない。中心にいるのに、隙間にいるわたしをいつだって連れ出してくれた。でも愛莉は「美優が小さい頃に守ってくれたんだよ」ってわたしが覚えてもいない話をとても幸せそうに照れ臭そうに話すのだった。その微かな思い出が、わたしの一番の“青春”といえるものだったのかもしれない。それは、淡い淡い水彩画のような青。今にも消えそうな水色。 いつからだろう、愛莉の名前を呼ぶことがなくなったのは。高校が別々になってわたしは音楽活動を始めた。夏になっても、汗を流しながら足元の悪い砂場で鬼ごっこをすることはなくなったし、秋になっても2人の誕生日祝いを買いに駄菓子屋まで自転車を漕ぐ事もなくなった。冬になっても愛莉の家のコタツに向かうことはなくなったし、春になってもクラス替えをしたところで愛莉とは一緒になれるはずもなかった。忘れた。きっと、愛莉もわたしを忘れた。 音楽活動は順調だった。毎月3本くらいはライブをしていたし、東京にだって行っていた。少しずつ色んな事を音楽を通して出来るようになったし、わたしは上京を決め、卒業ワンマンも大成功を収めた。それに仲の良い友達も出来た。本当に沢山のことを話せる良い友達だった。だから順調だった。でも愛莉は、一度もライブに来てくれなかった。 こっちに来て1年が過ぎようとしていた春の夜、忘れていた愛しい名前からメッセージが届いた。「わたし来年から埼玉に行く」 どうやら思っていたことはずっと同じだったらしい。愛莉は変わった。どちらかと言えばわたしが苦手な派手な女友達とつるむようになったし、聞く音楽も全然違った。でもわたしも変わった。1人が好きになったしバンドばかり聴いて、夢を追っていた。 「美優はさ、大きくなったら何になりたい?」 あの時みたいな素直な気持ちじゃもう言えないだろう。わたしは、あの頃を思い出した、一生懸命色をつけた。忘れないように、忘れていた思い出にもう一度装飾した、服を着せた。「本当はね、美優が遠くに行くのが目に見えて怖かったんだ」 知らなかった。ただいま。おかえり。待ってた。わたしも。ただいま。おかえり。大丈夫だよ。次こそ忘れないからね。ただいま。おかえり。ただいま。 “普通と言われて生きるのは もううんざりだよな そんなの捨ててしまえよ 平凡に生きるのは 意外と難しいよな そんなのどうだっていいよ 下らない愚痴ばっか言ってる奴には 何も伝わらないままでいいから あたしたち2人の世界で” “忘れたふりをして息をしていた ただ何でもない顔をして蒸かしていた 知らなければ悲しくないと潰した ただいま、と書き起こす備忘録” <果歩> ◆紹介曲「 彼女たちの備忘録 」 作詞:果歩 作曲:果歩 ◆初の全国流通となるEP『水色の備忘録』 2019年10月9日発売 MKLP-004 ¥1,500+税 <収録曲> 1.紀行日記 2.彼女たちの備忘録  3.法則のある部屋から  4.テトラポットとオレンジ  5.ぷりん(Acoustic ver.) T.1,2,3:mulle(t 會田茂一&中村圭作)アレンジ T.4:a crowd of rebellion 丸山漠アレンジ

    2019/10/09

  • chay
    でも好きだった、それだけでよかったのに。
    でも好きだった、それだけでよかったのに。

    chay

    でも好きだった、それだけでよかったのに。

     2019年11月13日に“chay”がニューアルバム『Lavender』をリリースします。テーマは、タイトルである【Lavender(ラベンダー)】の花言葉です。【繊細】【疑い】【期待】【沈黙】【許し合う愛】などなど…。さて、今日のうたコラムではそんな今作のリード曲であり、先行配信&歌詞先行公開中のラブソング「砂漠の花」をご紹介いたします。 ごまかすつもりね いつもよりおしゃべりよ 何も言わないで ゆれてるまつ毛でわかる ねえ顔を上げて 悪いのはあなたじゃない もう会えないなら あと少しだけ そばにいさせて 思い出にはまだ早すぎて ひき返すには遅くて 迷ってる 太陽さえつかめるような あの季節は嘘でも夢でもなかった 「砂漠の花」/chay  冒頭から伝わってくる、終焉の空気。主人公の<私>は、ラベンダーの花言葉のように【繊細】な視線で最後の<あなた>を見つめています。きっとそれはこの瞬間だけではないのでしょう。いつも【繊細】に<あなた>の言動を受け取ってきた。だから<いつもよりおしゃべり>な理由も、言葉より正直に<ゆれてるまつ毛>の真意もわかるのです。  そうやって【繊細】に生きてきたのは、感情が【疑い】と【期待】の狭間で揺れていたから。ここに<あなた>がいるのは<嘘>や<夢>なのではないか、いつか消えてしまうのではないかという【疑い】。もしかしたらずっと一緒にいられるんじゃないかという【期待】。【疑い】と【期待】のどちらに天秤を傾けて良いのか、常に【繊細】に<あなた>を、<ふたり>の関係を、感じてきたのではないでしょうか。    しかし今、悲しいことに【期待】は儚く散ろうとしております。最後の【沈黙】のなか<私>は<悪いのはあなたじゃない>と思うことで【許し合う愛】で終わらせたいのでしょう。ただ<思い出にはまだ早すぎて ひき返すには遅くて>、せめて<あと少しだけ そばにいさせて>と思わずにはいられない。そして<太陽さえつかめるような>熱く眩しかった日々の記憶を頭の中で再生せずにはいられないのです。 ときめきのむこうに咲くという 砂漠の花 さがしていた私 永遠なんて信じていなかったあなた でも好きだった それだけでよかったのに 「砂漠の花」/chay ときめくだけならば それは恋 砂漠の花 愛とは許すこと かすんでいく花びらの香りにふれて 目を閉じれば それだけでよかったのに 「砂漠の花」/chay  サビで溢れるのは、ときめきだけの<恋>を越えたかった<私>の想いです。曲タイトルである<砂漠の花>というワードも切なく響きます。心が渇いて、苦しくて、潤いを求める毎日。でもそんな<砂漠>のような毎日のなかでも、強く咲く花。ありえないはずの花。奇跡の花。つまり<砂漠の花>に似た、ふたりの<愛>を求めていたということ。 ときめくだけならば それは恋 砂漠の花 愛とは許すこと かすんでいく花びらの香りにふれて 目を閉じれば それだけでよかったのに それだけでよかったのに 「砂漠の花」/chay  好きだけでよかったのに、目を閉じればよかったのに、それだけでよかったのに。そう歌う<私>ですが、本当は“それだけ”じゃ嫌だったから、その先の“永遠の愛”を求めたくなってしまったから、ここで<ふたり>の恋は終わりなのでしょう。やはり<砂漠の花>を手にすることはできなかったのでしょう。いえ、もしかしたら、手にしたと思った瞬間に枯れてしまったのかもしれません。永遠の花など、なかったのです。  最後の最後、繰り返される<それだけでよかったのに それだけでよかったのに>というフレーズには、ありえないはずの“未来”を【期待】してしまった後悔が滲んでいるようにも思えます…。ときめきだけじゃ済まない“大人の恋愛”をしているあなた。その想いを重ねながら、chayの「砂漠の花」を聴いてみてください。 ◆紹介曲「 砂漠の花 」 作詞:松尾潔 作曲:川口大輔 ◆3rd ALBUM『Lavender』 2019年11月13日発売 通常盤 WPCL-13116 ¥3,000 +税 初回限定盤 WPCL-13117 ¥4,200 +税

    2019/10/08

  • 見田村千晴
    自分と似た誰かの孤独を溶かすような歌詞を書きたい。
    自分と似た誰かの孤独を溶かすような歌詞を書きたい。

    見田村千晴

    自分と似た誰かの孤独を溶かすような歌詞を書きたい。

     2019年10月9日に“見田村千晴”がニューアルバム『歪だって抱きしめて』リリースします。その発売に先駆け、3ヶ月連続配信リリース企画がスタート。第1弾「 禁煙席 」、第2弾「 あの日雨が降ったから 」、第3弾「 独白 」が配信中です。そして今日のうたコラムでは、ニューアルバムリリースに向けて、3ヵ月連続“ご本人歌詞エッセイ”をお届けしております。  まず 第1弾 では、見田村千晴さんと【言葉】の関係を。続く 第2弾 では、新曲「独白」についての想いを。そして今回、ラスト・第三弾では、アルバム収録曲の歌詞のなかからを「書けて良かったと心から思うワンフレーズ」について綴っていただきました。尚 、 ミニインタビュー も掲載中!是非、歌詞と併せて、ご堪能ください…! アルバム『歪だって抱きしめて』歌詞エッセイ最終回 新しいアルバム『歪だって抱きしめて』がもうすぐ発売になる。本音を言えば、ゆっくり、じっくり、届けていきたいと思っている。こんなに時間をかけて、身を捧げて完成させたアルバムなのだから。それでも現実はなかなかそうはいかず、日々新しい音楽は生み出されているし、消費のサイクルだって早い。 このアルバムにとっては、まさに発売前後の今が「旬」らしい。何かできることはないか。やり残していることはないか。そんなふうに(自らに)急き立てられるここ最近だが、この文章を書いている間は、健康的に今作と向き合えている気がする。そんな機会を頂けた感謝も込めながら、最終回の今回は、アルバム収録曲の歌詞のなかから「書けて良かったと心から思うワンフレーズ」を紹介していきたいと思う。 “あの頃が あの頃の二人が 狂ってただけだろう” “今だけが 今こそが正義だと 言えなくて 迷いの中” (『禁煙席』より) ワンフレーズと言っておきながら早速ツーフレーズなのだが、これは対になった歌詞なので仕方がない。1番のサビの終わりと、2番のサビの終わりのこのフレーズ。「あの頃」の私が、いかに盲目的な恋をしていたか。幼さも残る、人生の中の限られた時間しか許されないものだと分かっているのに、どうしても思い出してしまう。それは、「今」の私が思うように前に進めていないからだ。「今」の私が一番好きだと、胸を張れないからだ。煙草をやめて父親になる「あんた」よりも、そんな自分自身が嫌なのだ。 “全方向へ配慮の末 優しいあの子潰れちゃって 今も孤独な 孤独なまんま” (『ユーモアが足りない』より) あっけらかんとした楽しいサウンドという隠れ蓑に、ピリッとした言葉を忍ばせているこの曲。この部分で、何人かの友人やお世話になった方が思い浮かぶのだ。優しくて繊細な人ほど、生き抜くのが難しい世界なんて理不尽だ。そして一度離脱すれば、戻って来ることはもっと難しいのかもしれない。私自身は利己的で鈍感な、いわゆる図太い人間だと自認しているので、そうではない人への想像力をいつも忘れないように、こうやって楽曲に刻んでいるのだ。 “ざらつく心の理由を 全部言葉にしてみたい” (『ex. friend』より) 私が歌詞を書く理由が、まさにこれなんだと思う。幼少期から感じていた、周囲とうまく馴染めていないような違和感や、生きづらさ。「私は他人と違うんだ、特別なんだ」という思春期特有の“それ”にすり替え、この上なく“イタい”奴だった時期もあったが、基本的には、常に一定の孤独感を持っていたように思う。 もしその違和感をちゃんと言葉にできていたら、と想像することがある。自分自身も安心できただろうし、同じような人間と出会って分かり合えたかもしれないし、周りの人との付き合い方も随分と違っただろう(そんな達者な子どもはそれはそれで苦労しそうだけれど)。 私を救ってくれたのは、音楽とラジオだ。10代の頃、ヴァイオリンを弾いたり歌ったりして音楽に没頭している時間は、音楽という共通言語で繋がれたし、ここが自分の居場所だと安心することができた。そして20代、ラジオから聞こえる言葉に、孤独感がみるみる溶けていくのが分かった。 私は、自分と似た誰かの孤独を溶かすような歌詞を書きたい。音楽には、言葉の飛距離を何倍、何十倍、何百倍にも伸ばすパワーがある。そのパワーに、言葉を乗せて。 <見田村千晴> ◆配信シングル第1弾 「 禁煙席 」 2019年6月19日配信 作詞:見田村千晴 作曲:見田村千晴 ◆配信シングル第2弾 「 あの日雨が降ったから 」 2019年7月24日配信 作詞:見田村千晴 作曲:見田村千晴 ◆配信シングル第3弾 「 独白 」 2019年8月28日配信 作詞:見田村千晴 作曲:見田村千晴 ◆ニューアルバム『歪だって抱きしめて』 2019年10月9日発売 KCJT-0001 ¥2,800(tax out) <収録曲> 1. 禁煙席 2. 独白 3. ex. friend 4. 東京模様 5. あの日雨が降ったから 6. Woman 7. ユーモアが足りない 8. 銀河鉄道の夜 (※不可思議/wonderboy カバー) 9. 手のひらのラブソング

    2019/10/07

  • Karin.
    なかなか青春を脱ぐことが出来ないよ。
    なかなか青春を脱ぐことが出来ないよ。

    Karin.

    なかなか青春を脱ぐことが出来ないよ。

     2019年8月7日に“Karin.”が1stアルバム『アイデンティティクライシス』をリリースしました。彼女は、茨城県の高校生シンガーソングライター。2018年から地元のライブハウスのステージで歌い始め、初めて曲を作るようになってから半年ほどでレコーディングを開始。少し不安定に揺らぐダークな心模様を表現する歌声が魅力です。    さて、そんなKarin.の今作に収録されている楽曲「青春脱衣所」MVのYouTube再生数が、ここ最近急増中!コメント欄を読むと、有線でこの歌に出逢い、歌詞が刺さり、改めてYouTubeで聴くという方が多数な模様。そこで今日のうたコラムでは、その話題曲についての“Karin.”本人歌詞エッセイをお届けいたします…! もうすでにご存じの方も、まだ聴いたことがない方も、是非、歌詞と併せてご堪能くださいませ。 ~「青春脱衣所」歌詞エッセイ~ 君のことを想って 君の為を想って 傷つかないように、誰も、君も あの時、君に言った 「周りがどんどん大人になっていくの、 いつしかは自分も大人になるけれど、自分だけ 置いてかれてしまっているんじゃないかと思って、 無価値な夜、私は何も出来ずに 1人部屋の隅で泣いてたんだ」って ダメな私を叱ってほしくて言ったのに 「僕もそんなことあるよ」と言われた …少しは否定してよ 無理して笑って、喋って、 どうでも良いことに付き合っていた そんな無理している自分のことが好きだった 無理をしていると自分への罪悪感が消えて 明日も生きられる気がした 君は「さよなら」の意味を知ってる? 「さよなら」をして、もう会えなくなってしまうのなら そんな言葉捨てろよ、要らないから いくら賢い君でも “明日”のこと“未来”のことは知らないでしょう? 永遠なんて誓えないのに、君と将来について話し合った 私、今の君が好きだから 知らない過去の話をされるのが嫌だった 私がいない世界を想像するのが怖かった 君は大人で良いね、 年齢ばかり気にしてしまう私はまだまだ子供だね 嘘をついた分黒くなる世の中だから 日が暮れると外はもう真っ黒だね 嘘つきな私でも明日になれば大人になる 「嫌だ」と言えない君でも明日になれば大人になる みんなもこうやって大人になっていくんだね 君の嘘を骨の髄まで愛せなくてごめんね 私の嘘は美味しかった? みんなが思うほど私は大人じゃないよ 嫌われれば嫌われるほど人に好かれたくなるし、 怖い夢を見たときは無性に人に話したくなる 変わらない、みんなと変わるものなんてひとつもないよ 夜になると独りでいるのが怖くて、 特に用も無いのに君に電話を掛けた どうでもいい過去の話、知らない間に変わった趣味でも 会話が終わらないように喋っていた 君はこんなことを想ったことある? 私はまだ大人でも子供でもない時期に存在しているから なかなか青春を脱ぐことが出来ないよ 悪くない、誰も何も悪くないね 初めて好きになった人は 私に愛を教えてくれた ずっと同じ想いを共有できるものだと思ってた 生温くて逃げ出したくなった夜も 将来のことも 君のためについた嘘も 「狭いね」って言って笑いあった四畳半も 全て忘れられるように歌っているのに 一番覚えていて たぶんこの先も思い出すのだろう <Karin.> ◆紹介曲「 青春脱衣所 」 作詞:Karin. 作曲:Karin. ◆「青春脱衣所」MV ◆配信リンク ◆1stアルバム『アイデンティティクライシス』 2019年8月7日発売 UMCK-1630 ¥2,000+税 <収録曲> 1 愛を叫んでみた 2 teenage 3 だいじなもの 4 貴様に流す涙なんて 5 白色のコンバース 6 あたしの嫌いな唄 7 エンドロール 8 青春脱衣所

    2019/10/04

  • イチオシ!
    返信待ち、車内、花火、電話、空の向こう…。
    返信待ち、車内、花火、電話、空の向こう…。

    イチオシ!

    返信待ち、車内、花火、電話、空の向こう…。

    他人から見たらどんなに情けなくても みっともなくても 彼を想うこの気持ち たったひとつが 冷たくて明るい 私の宝物だった。 (羽海野チカ『ハチミツとクローバー』より引用)  マンガ家・羽海野チカさんの名作『ハチミツとクローバー』より、素敵な一節をご紹介させていただきました。誰かを想うこと。それはときに情けなく、みっともなく見えるかもしれません。だけどそれ以上に、心にとっておきの“宝物”をくれる。だからこそ人は焦がれて、苦しんで、それでも、恋をするのです。そして恋の歌が生まれるのです。  さて以前、うたコラムでは『恋愛のお悩みを抱えているあなたへ贈る歌』をテーマに、全8つのお悩み別に【前編】と【後編】で様々な楽曲をピックアップいたしました。そこで今回は、さらに『誰かを想うこと』をテーマに、全10パターンのシチュエーション別ラブソングを 【前編】 と 【後編】 で一挙ご紹介!心に染み入るフレーズがございましたら、歌詞リンクにアクセスしてみてください。では、本日は【後編】をお届けします…! 6.【君からの返信待ち】 今頃何をしてるのかな? 携帯 見る暇ないのかな? 妄想ばかりが広がって これじゃもう夜も眠れない 既読にならない日は続き いつしか夢から覚めてたの 突然夜中のメッセージ 「会えない?」って今何時? 「 パーフェクトボーイ 」/Ms.OOJA どこか出掛けようよ 明日はバイト休みだし ドライブしたいな 時間かけて選んだ 絵文字つきのメール送信 返信ナシ いつもそうだし 少しだけ期待した私はバカみたい ありえない!! ムカツク 会えないなんて あんなにワクワク張り切ったのに YEAH×4だってだって 今日は2人の記念日って そんなことさえ忘れちゃったの? 雨まで降ってきて くじけそうよ 「 ありえない!! 」/miwa 「なにしてんの?」 「誰と一緒にいるの?」 「ねえ返事返してよ」 「あなたのことずっと想ってる」 「ああ会いたいなあ」 既読はつかない むしろ前より 全然 恋してる 「 残暑です 」/ヒグチアイ 「おやすみ」なんてさ 言わないで欲しいよ 返事の途中 もう眠りについて そうすれば「ごめん、昨日寝ちゃったよ」って 明日も君から始まるかな 何度も 何度も 聞こえないように 小さな声で ほんの2文字で 伝えたかった 恋文 「 恋文 」/近藤晃央 7.【車内で揺れる恋心】 走り出した 流星の街 星空のドライブ 加速するこの気持ちにはキミは気付いてない 大好きで大好きで大好きで 遠い 会いたくて会いたくて会いたくて 近づきたくて 空に浮かぶカシオペア 不器用な恋を笑ってる 泣いて 笑って 迷って 星になってく 「月と太陽」 「 カシオペア 」/吉田山田 車の中で かくれてキスをしよう 誰にも 見つからないように 疲れ果てたまま 眠りについた君を いつまでも 見守ってる 車の中でかくれてキスをしよう 誰にも 見つからないように 君は泣いてるの? それとも笑ってるの? 細い肩が震えてる 「 車の中でかくれてキスをしよう 」/Mr.children 最後のデートも 同じ場所で待ち合わせよう 新しい地図を君にあげるよ 今日が最後のナビゲイター 花水木の通りの終り 線路沿いの空地でハザード出してるよ 「花水木」/槇原敬之 「 花水木 」/槇原敬之 君の青い車で海へ行こう おいてきた何かを見に行こう もう何も恐れないよ そして輪廻の果てへ飛び下りよう 終わりなき夢に落ちて行こう 今 変わっていくよ 今 変わっていくよ 「 青い車 」/スピッツ 8.【花火にまつわる恋物語】 花火の魔法にかかってしまえ わたしの病を患ってしまえ 夏の暑さがわたしを狂暴にする 花火の魔法にかかってしまえ あなたの心を燃やしてしまえ あぁ 花火消える前に あなたのこと火傷させたいです。 あなたのことがずっと好きでした。 「 花火の魔法 」/杏沙子 花火がきれいに 夜空に消えてく 「キスがしたいよ」 少し声がふるえた あなたは困って でもうなづいて ぎこちなくふたり おでこを重ねたんだ はじめてつながる 瞬間ばかりだ 写真に残せたらいいのにな この指に伝わった ぬくもりもときめきも わたしはぜったい 忘れはしないんだろう 「 せかいでいちばん 」/井上苑子 声も聴こえない花火の音を言い訳にして 近づいてみた首筋の匂いが綿飴とりんご飴 甘い甘い甘い甘過ぎて吐きそうになる 程の飴を僕ら一緒に舐めてた 生温い体温と少し汗臭い匂いを 抱きしめて離さないよ確かに一つになった 君がいて僕がいるそれだけでよかったのさ 花火なんてどうでもいいなんだってよかったの 二人なら 「 綿飴とりんご飴 」/ウソツキ 最後の花火に今年もなったな 何年経っても思い出してしまうな ないかな ないよな なんてね 思ってた まいったな まいったな 話すことに迷うな 最後の最後の花火が終わったら 僕らは変わるかな 同じ空を見上げているよ 「 若者のすべて 」/フジファブリック 9.【電話で繋がる心と心】 受話器越しになると照れるけど そりゃ一緒がいい 当たり前さ 思うほど上手くいかないけど 遠く遠く 離れ離れ 電話切れない夜もある 闇深く心細く それでも光射し 泣いたり笑ったりさ 別の街に暮らす君よ 寄り添ってやれないが 僕はここにいる 「 電話 」/藤巻亮太 好きな本や 音楽のこと話す 電話越しの声が少し眠そうで あなたに会えない わかっているから 余計に僕は寂しいのです “いつかまたね”の繰り返しに “絶対だよ”とは言えないまま ベランダの先 胸が痛むほど 今宵の月が美しいのです 「 月は美しく 」/SHE'S 「最近あまり字を書かなくなりました。 あのビルは、まだそびえていますか?」 愛のある生活 愛のない生活 さびた蛇口 うるさい洗濯キ …必要のあるものが僕の暮らしを支えているらしい 君にも電話で教えてあげよう 「 電話キ 」/スキマスイッチ 「プルルルル‥プルルルル‥」 Callを無意識に数えてる 7回目には 決まって 留守電に変わる もう眠っていたのかな? ‥だと良いな 何でもないメッセージを残し 受話器を下ろして気付いた 大した用事なんて無いんだ ただ 声が聴きたいんだよ 明日の朝に聴くのかな? それなら「おやすみ。。」じゃなかったね また 君に笑われるや いつものように 「 コイン 」/コブクロ 10.【空の向こうにいるあなたへ】 キラキラ輝く明日を 水面が照らしていた あなたの目にあの海は どう映ってたんだろう 時々答えが欲しくなる 時々逃げたくなる 怒ってるかな あきれてるかな 星になったあなたは ずるいよ 「 写真 」/平井堅 君へ いつも見守っているよ…。 雲の上から君を、今もこの先も。 元気にしているよ。突然いなくなってごめんね。 本当に、本当によく頑張ったね。 いつかまた逢えるのを楽しみにさせて。 「 天国の郵便ポスト 」/キマグレン 誕生日に大好きな白い花束買ったけど たぶんね、すぐに枯らしてしまう もしもし 僕の顔もね足もね腕もね不器用な手もね悪い頭もね なんだか今夜は愛しく思えるさびしくないと思える 一緒に星を数えたガソリンスタンドの裏のゴミ置き場はビルになったよ でもなにもかわらぬものがある きっとこの胸の中には ずっとあなたがいるのでしょう 「 天国電話 」/石崎ひゅーい 「しあわせだった?」なんて 聞かないでくれ 愛しき人 腕に抱きしめて 僕が聞きたいよ 君がしあわせだったか? 終わらない道は きっとない 見送る人 涙 拭いて 背中 見届けて… 僕は一人きり この川を 今 渡る 何も悔いはない 生まれてよかった 心から ありがとう 「 最期の川 」/CHEMISTRY  どんな場所でも、どんな天気でも、どんな季節でも、どんな時間でも、誰かをまっすぐに想う気持ちが綴られたフレーズに、胸が温かくなりますね。尚、『LINE MUSIC』で掲載中の 【歌ネットプレイリスト】 では、今回のシチュエーション別ラブソングをはじめ、様々なテーマをもとにオススメの楽曲をセレクトしております。是非、こちらも併せてチェックを! そして、どうかみなさまも“たったひとつの宝物”になるような恋をすることができますように…! 【前編はコチラ!】

    2019/10/03

  • イチオシ!
    雨の日、同棲生活、煙草、月が綺麗な夜、帰り道…。
    雨の日、同棲生活、煙草、月が綺麗な夜、帰り道…。

    イチオシ!

    雨の日、同棲生活、煙草、月が綺麗な夜、帰り道…。

    他人から見たらどんなに情けなくても みっともなくても 彼を想うこの気持ち たったひとつが 冷たくて明るい 私の宝物だった。 (羽海野チカ『ハチミツとクローバー』より引用)  マンガ家・羽海野チカさんの名作『ハチミツとクローバー』より、素敵な一節をご紹介させていただきました。誰かを想うこと。それはときに情けなく、みっともなく見えるかもしれません。だけどそれ以上に、心にとっておきの“宝物”をくれる。だからこそ人は焦がれて、苦しんで、それでも、恋をするのです。そして恋の歌が生まれるのです。  さて以前、うたコラムでは『恋愛のお悩みを抱えているあなたへ贈る歌』をテーマに、全8つのお悩み別で 【前編】 と 【後編】 様々な楽曲をピックアップいたしました。そこで今回は、さらに『誰かを想うこと』をテーマに、全10パターンのシチュエーション別ラブソングを【前編】と【後編】にて一挙ご紹介!心に染み入るフレーズがございましたら、是非、歌詞リンクにアクセスしてみてください。では、本日は【前編】をお届けします! 1.【雨の日に】 どしゃぶりでもかまわないと ずぶぬれでもかまわないと しぶきあげるきみが消えてく 路地裏では朝が早いから 今のうちにきみをつかまえ 行かないで 行かないで そう言うよ 「 Rain 」/秦基博 愛される事があんなに素敵な日々で かけがえの無い時間だと君が教えてくれた だから今の僕には何一つ思い出に出来ない 君が溢れる水溜りに溺れていたいんだ 「 Rainy day 」/奥華子 思い出たちがふいに私を 乱暴に掴んで離さない 愛してます 尚も深く 降り止まぬ 真夏の通り雨 「 真夏の通り雨 」/宇多田ヒカル Singin' in the rain Singin' in the rain 本当は今も大好きだけど でも Singin' in the rain Singin' in the rain いやよ 甘く見ないでほしいわ Singin' in the rain Singin' in the rain 離れても特別でいたいから ほら Singin' in the rain Singin' in the rain 馬鹿ね 後悔すればいいわ 「 Singin' In The Rain 」/chay 2.【同棲生活】 一緒に暮らそう 二人はいい組合わせだと思うんだよ 窮屈さが心地よくて 自由なのが歯がゆくて 君が一人で目覚めた朝は 僕を探してしまうくらい いつか当たり前の二人に 「 一緒に暮らそう 」/藤田麻衣子 日差しが眩しいと 一緒にもぐりこんだ布団 今日は日曜日 夢の続きを見よう 寝ぼけた背中に すっぽり顔をうずめてみる 甘く小さな 私だけの世界なんだ 「 人間活動の80% 」/MACO 顔も知らないし 名前も知らない てゆーかそんなの知りたくない ここは君と私の城 誰も入ることなんて許されない なのに、なのにね バカになっちゃったのかしら? 寝ても覚めても 顔も知らないあの子の匂いが消えないの 「 あの娘の城 」/SHISHAMO ちゃんとしてなくてもいいから一緒に住んでほしいな あたしがちゃんとするからさ 阪急電車2DK あたしの住んでた街を見せたくなった それが合図だった 阪急電車2DK 二人だとちょうどいいね 探してるだけ見てるだけ思ってるだけ 「 阪急電車と2DK 」/コレサワ 3.【煙草が香る恋】 あなたの好きな煙草 わたしより好きな煙草 いつだって そばにいたかった 分かりたかった 満たしたかった プカ プカ プカ プカ 煙が目に染みるよ 苦くて黒く染まるよ 「 染まるよ 」/チャットモンチー 明け方の部屋に散らかってる 潰された空き缶とぐちゃぐちゃの服 「まだ眠れるよ。」って笑っていた 吸いさしのタバコ 抜け殻のコンドーム 「 未送信のラブソング 」/リリィ、さよなら。 右手で煙草を吸うなら せめて 空いた手で 髪を撫でて 愛していて わたしは 煙たい あなたを 手一杯のこの時間も そのまなざしで 捉えていて 愛していて わたしは 煙たいあなたを わたしは わたしは あなたを やめられない... 「 煙たい 」/片平里菜 一秒一秒がはてしなく大切だった あなたがたばこに火をつけると これでまた何分かはいっしょにいられるって すこしほっとしたりしていた ooh la la 信じる気持ちと 思う強さは 別だったんだ 「 好きだけじゃだめなんだ 」/DREAMS COME TRUE 4.【月が綺麗な夜に】 バスが揺れるたびに 触れる肩にまだとまどうから 窓の外に目を向けた 月が微笑んでいた 今夜夢の中 どうか逢いにきて  その願いがもし叶うなら 信じてもいいよ 昔の話を あなたの肩に触れた風の中 私の心の奥には 春の花が咲いている 「 眠れぬ夜は君のせい 」/MISIA さよならの言葉を交わすことさえ 忘れ合えてしまうくらい忘れ合えたらなぁ 唐突にこの歌を披露したけれど きみはただそっとそっと肩を揺らしてくれただけ きみ 月光の仮面を被ってて どんな顔をしていたのか分からなかったよ きみ 月光の仮面を被ってて 微笑んでいるのか涙ぐんでいるのか分からなかったよ きみ 月光の仮面を被ってて。。。 「 月光の仮面 」/竹原ピストル コーヒーに月と星を浮かべて 「おいしいね」と笑って 夜空を全部飲み干したら あなたも消えた 今 一人で旅立つ君を 受け止める勇気をくれるなら あなたを見失う闇 照らしてよ 心が見通せるまで 「 月光浴 」/柴田淳 どうしよう、どうしたらいい? こんなにも“誰かを愛せる”って 涙が溢れ出す 愛を知って輝いてるよ 迷わないで世界を照らしてく 夜空の月のように こんなにも輝いてるよ ほら、この空で 「 輝く月のように 」/Superfly 5. 【君を想う帰り道】 消えていく背中眺めて 心の真ん中 小さくため息 こんなに夢中で 切ない ツキアカリ見上げた静かな帰り道 泣きそうで ああ$ あなたの好きな歌をそっと口ずさむ 一人じゃない Maybe 「 ツキアカリ 」/大原櫻子 夢がさめて さめた時には まっ暗な夜でも 完全にはならない どこかに光がある 支えてくれる 傷跡はまだ深い 免疫はいつになってもできない 明日も帰り道 想ってくれて ありがとう 「 帰り道 」/大塚愛 今日が終わってしまえば 明日からは一人ぼっちになる どうして?約束をしたあの映画 もう1人じゃ見れない ほどけそうな手を何度だって握りしめた どんな顔で私は帰れば良いの? その温もりも優しさも消えてしまう 「また明日ね」は言えないから「じゃあね」 「 じゃあね 」/Dream Ami まだ あなたが残ってる からだの奥に残ってる ここもここもどこかしこも あなただらけ でも 忙しい朝が 連れて行っちゃうの いかないで いかないで いかないで いかないで 私まだ 昨日を生きていたい 「 残ってる 」/吉澤嘉代子 【後編】へ続く!

    2019/10/02

  • MACO
    ゆっくりとスライドショーが始まった。子どもの頃の記憶だ。
    ゆっくりとスライドショーが始まった。子どもの頃の記憶だ。

    MACO

    ゆっくりとスライドショーが始まった。子どもの頃の記憶だ。

    夢はどこいくの?恋はもういいの? 胸が疼くなら もう一度どうかな 転んでもいいの 気にしなくていいの 胸が疼くなら 前進あるのみ 愛でも 恋でも 夢でも どれでもいい 気持ちは素直に 心は正直に 「タイムリミット」/MACO  2019年8月28日に“MACO”がSONYMUSIC移籍第1弾となる新曲「タイムリミット」をリリースしました。今までラブソング一筋で歌い続けてきた彼女が、今回は初めて女性に向けたメッセージソングを発表。歌詞には<結婚出産>や<気になる世間体>や<寿圧力>などパンチワードも並んでおり、新たなMACOの魅力を堪能できる1曲となっております。    さて、今日のうたコラムでは、そんな新曲を放った“MACO”本人のスペシャルエッセイをお届けいたします! 同じ時代を生きる女性へのラブソング、と称された今作にもどこか通じている、彼女の日常の中の想いを、受け取ってください。是非、歌詞と併せてチェックを! ~歌詞エッセイ・タイトル【umber】~ まだあたりは暗くなっていない 日が暮れ始める前の時間。 ぼんやりと明るいオレンジの時間帯に 部屋の電気をつけることが 私の中で最高な贅沢だ。 休みの日なんかは、 この夕方前に電気をつける瞬間が、 ある意味一日の1番の幸せといっても 過言ではない。 ここから私の本当の一日が始まるのだ。 昼間や午後の日差しももちろん好きだが、 自分はその時間帯の世界で少し浮いている。 逆に日が沈み始める時間帯から夜にかけて 体が世界に馴染んでいくような感覚になる。 夕方前から電気をつける行為を、 世界と自分が繋がる瞬間とでも名前をつけようか。 夕方前が本当の一日の始まり、といっても 朝はちゃんと起きている。 朝ごはんを待つ愛娘がいるので ごはんの用意をして、掃除をして、 当たり前に母の役目を果たす。 仕事の日はそのまま支度をし家を出、 休みの日は基本的に家にこもって 愛娘としこたま遊んで、 好きなことに時間を費やす。 休みの日に出かけるとしても、 朝から友達と出かけるような陽キャではない。 基本その日の気分で予定を決めることが多く、 家から出るなら日が暮れた後。 何故なら気が楽で世界に馴染むから。 とある某日、 仕事から早く帰った時のこと。 玄関をあけて ドアの向こうに見える部屋の窓からは 日がそろそろ落ちるサインの空のいろ。 私は洗面所へひとっ飛び、 泡で出てくるポンプを3プッシュ 綺麗に手を洗って愛娘を撫でる。 「ただいま」「おかえり」 電気をつけるより大事な儀式。 ちなみに「おかえり」と言う愛娘は、 夕日と同じ、オレンジ色をした小さな天使だ。 ああ、 こんな時間に電気をつけられるなんて。 夜に向かっていくスタートの時間。 ドアの横の電気のボタンを 押そうとしたとき、 この贅沢だと思う気持ちには ちゃんとした答えがあることを 急にその時、悟ってしまった。 ただ単に "まだ明るい時間に家に帰れたから" という理由でワクワクしているのではないことを 十二分に解っているこの脳内で、 ゆっくりとスライドショーが始まった。 子どもの頃の記憶だ。 夕方のニュース内で おばさんが毎日料理をするコーナー 家にはエプロン姿のママ。 居間の電気をパッとつける。 私はおっ、と心が弾む。 きた、夜が始まる前の時間。 「ママね、カーテンが両方重なるところが 綺麗に重なっていないと嫌なの。」と 神経質な発言と面持ちで カーテンの中側の白いレースだけ閉めている。 外はまだ明るいのに、 電気をつけて明るい居間。 なんだか贅沢だなぁ。 それからなんだかワクワクしちゃうな。 ソファーに座りながらおばさんが作る料理を見、 チャンネルを変えてアニメなども見る。 ふと目線をそらすとママの後ろ姿。 野菜を切る音、 冷蔵庫が何度も開け閉めされる音 油の跳ねる音。 今日はなんの献立かな。 食卓に並んでいく料理と、 徐々にそれを囲む家族。 …あ、そういえばねママ、 あまり言ってなかったけど ほんとに大好物だったのは ママがたまに作ってくれるメンチカツで ママはハンバーグが得意で 私達家族もソレが大好きだったでしょ? だからメンチカツがテーブルに登場する機会って 少なかったからそれはそれは貴重だった。 あ、あと おばあちゃんだけおばあちゃん用の お漬物セットがあったよね。 「漬物あれば、ごはん食べれるんだ」 って照れ笑いながらおばあちゃんが言うと パパが「それじゃあ少し体に悪いよおばあちゃん。」って笑顔で言ってたな。 私もおばあちゃん用の漬物セットに箸を伸ばして つまみ食い、美味しいね~って 笑い合ったのも覚えてる。 でもごはんの白色が見えなくなるくらいかける ゆかり(赤じそのふりかけ)は あんまり好きくないなー、だってごはんが全部、 その味になるじゃん! ママは「自分で料理してると、それだけで お腹いっぱいになるのよー。」と 夕食を食べずに、 食べている家族をニコニコしながら 見ていただけだったなぁ。 キッチンドランカーしながら パパのおつまみの用意もしてたっけ。 パパの酔いが回り始めてギターを弾き始めると (もちろんエレキではなくアコギ) みんなそれを煙たがったが たまに気分がのると、 そのギターに合わせて 家族みんなでフォークを大合唱したこともあったね。 家族は覚えてなさそうだなぁこのエピソード。 末っ子の勘。 こうやって小さい頃に パパがフォークを聴いたり演奏していたから、 自分は歌を好きになったんだと思います。って、 インタビューで何回も言ったっけなぁ。 あとパパが休みの日には 必ず釣りに行ってたから 朝出発して 夕方ごろ帰ってきてたよね。 まだ明るい居間には電気がついていて、 パパが荷物を何度も運んで 車と玄関を行き来しているの、 なんの魚を釣ってきていたっけー… なにも釣れなかった日もあったよねー… 魚をさばくの、横で見てるの 凄く楽しくて 目が離せなかったなぁー…… ……いけない、 日が沈む前の贅沢な時間のうちに 電気をつけないと。 東京の部屋の電気のボタンの前で立ち尽くしている28歳の私。 小さい頃の記憶に浸って、 目には涙が溜まっていた。 パチン、と四角形のボタンを押し、 上下にスライドする明るさ調節を 半分くらいまでにする。 まだ世は夕陽が沈む前だというのに、 私の家の天井の電気が 部屋の中をumberな色が照らし始める。 カーテンはまだ 内側の白いレースだけ閉めて 暗くなったら全部閉める。 何度も言うが、 窓の外がまだ夕方というのが とても嬉しくてならない。 これは小さい頃の記憶が刷り込まれた この体だからこそ 感じていた贅沢だったんだな。 夜の始まり。 家族の時間の始まり。 一日が終わろうとしている時間は、 その一日がまた始まろうとしている時間。 部屋のテレビの画面左上には17:00の文字 ちょうど夕方のニュースが始まる時間。 歌手の鎧を脱ぎ、部屋着に着替える。 ソファーで少しくつろぎながら、 Twitterを見て、インスタ見て、 ニュースに目を向ける。 ふと目線を下にそらすと 絨毯の上に愛娘が寝そべっている。 駆け寄ってキスをして撫でる。 「まだこんな時間だね」「嬉しいね」 私は立ち上がってキッチンへ向かい、 夜ごはんの支度をする。 <MACO> ◆紹介曲「 タイムリミット 」 作詞:MACO・山本加津彦 作曲:山本加津彦

    2019/10/01

  • indigo la End
    泣き損がいつも嬉しいんだ。
    泣き損がいつも嬉しいんだ。

    indigo la End

    泣き損がいつも嬉しいんだ。

     2019年10月9日に“indigo la End”ニューアルバム『濡れゆく私小説』をリリースします。今日のうたコラムでは、その収録曲からドラマ『僕はまだ君を愛さないことができる』挿入歌である新曲「小粋なバイバイ」をご紹介! 尚、同ドラマの主題歌、indigo la End「結び様」も以前、 うたコラム にて取り上げております! 吹きこぼれた後の やり場のない台所 感情的になるには 絶好のタイミング 声も荒げずあなたが 出て行ったあと静けさの中で悩んだ このまま終わらせるかどうか 「小粋なバイバイ」/indigo la End  この恋の終焉を予感させる歌の幕開け。胸中の熱が高まって高まって<吹きこぼれた>のは、主人公の言葉でしょう。好きゆえに、つい二人の関係にとって、致命的な本音をこぼしてしまったのではないでしょうか。それによって、一瞬でジュッと消えた愛の炎。訪れる沈黙。そこで<あなた>も同じように<感情的になるには 絶好のタイミング>だったはず。  しかし、感情が<吹きこぼれ>てしまった主人公の激しさと相反し、<あなた>は静かに<声も荒げず>出て行ってしまいました。ひとり残された<やり場のない台所>では、いっそう<静けさ>が際立ち、自分の熱も徐々に冷めていく様子が伝わってきますね…。そして、消えた炎をもう一度つけるべきか、それとも<このまま終わらせるか>、静まった自身の感情と改めて向き合ってみるのです。 決まった期限がきたと 思えば思うほど単純なことで なんだかんだ次の方が 想い強くなるものだしさ 絶対が無いから良い想像はご勝手にって 神さまも言ってるけど 「小粋なバイバイ」/indigo la End  単純に考えれば、この恋はもう“寿命=<決まった期限>”がきたんだと思えばいいだけ。それに「絶対にこの人じゃないといけない」わけでもない。でも<絶対が無い>ということは「絶対にやり直せない」わけでも「絶対に終わり」なわけでもないんですよね。どんな<良い想像>をしようと、どんな選択をしようと、すべて自分次第。だから…。 恋心は小粋だから 簡単には終わりが来ない 一回のバイバイで泣いたくらいじゃ 結局あなた以外自信ないんだ 泣き損がいつも嬉しいんだ 当然のようにいて バイバイあなた以外 「小粋なバイバイ」/indigo la End  だから、主人公は<一回のバイバイで泣いたくらいじゃ>恋を終わらせません。というより、嫌でも<終わりが来ない>のです。だって<恋心は小粋だから>いろんな形で、また“想うパワー”を与えてくるのです。たとえば<結局あなた以外自信ない>と思い知らされることも然り。これは逆に言えば<あなた>とならやっていけそうな気がするという“希望”でもありますよね。    さらに<泣き損がいつも嬉しいんだ>と感じることも然り。自分が泣いてばっかりの恋で、報われないし、時間も損なわれていくし、心身も壊れていくかもしれません。でも、そうやって損をすることさえ<嬉しい>くらいに<あなた>を好きなのでしょう。痛みも傷も<あなた>がくれたものだから愛おしいのでしょう。そして<バイバイあなた以外>と言ってしまえるほど、主人公の世界にとっては<あなた>がすべてとなるのです。 恋心は小粋だから 簡単には終わりが来ない 一回のバイバイで泣いたくらいじゃ 結局あなた以外自信ないんだ 泣き損がいつも嬉しいんだ 当然のようにいて バイバイ バイバイ 小粋なバイバイ 「小粋なバイバイ」/indigo la End  こうして幕を閉じてゆく歌。何度でも泣く覚悟や、何度でも<バイバイ>を越えてゆく決意が、ラストの<バイバイ バイバイ>には込められているのではないでしょうか。曲の疾走感と高まってゆく“好き”の相乗効果がたまらない、indigo la End「小粋なバイバイ」を是非、ご堪能ください…! ◆紹介曲「 小粋なバイバイ 」 作詞:川谷絵音 作曲:川谷絵音 ◆Major 5th Full Album『濡れゆく私小説』 2019年10月9日発売「 通常盤 WPCL-13103 ¥3,000+税 初回限定盤 WPZL-31658 ¥4,000+税 <収録曲> 1、花傘 2、心の実 3、はにかんでしまった夏 4、小粋なバイバイ 5、通り恋 6、ほころびごっこ 7、ラッパーの涙 8、砂に紛れて 9、秋雨の降り方がいじらしい 10、Midnight indigo love story 11、結び様

    2019/09/30

  • LACCO TOWER
    この文章を読んでいるあなたが何歳だとしても
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    LACCO TOWER

    この文章を読んでいるあなたが何歳だとしても

     2019年8月21日に“LACCO TOWER”のメジャー5thフルアルバム『変現自在』がリリースされました。全10曲が収録されている今作。ボーカルの松川ケイスケは、コメント内に「現実の先にある未来、未来のように見える現実なんて、我々はいくらでも変えていける」「大人のロックバンドがひねり出した傑作を、是非ご賞味下さい」と綴っております。  さて、今日のうたコラムではそんな想いが込められた“変現自在”な最新作をリリースしたLACCO TOWERの松川ケイスケが、ご本人歌詞エッセイを執筆!3週連続でスペシャルな記事をお届けしております。今回は 第1弾エッセイ 、 第2弾エッセイ に続く最終回です。歌詞と併せてご堪能あれ…! ~M-1「若者」歌詞エッセイ~ あなたの好きなものを頭に思い描いてください。そしてその事だけを考えている時間を思い描いてください。その事以外何も考えなくていい、何も思わなくていい、そんな時間を。もしそんな事ができるとしたら、これほどかけがえのない時間はないでしょう。この文章を読んでいるあなたが何歳だとしても。 小学生の頃、何になりたかったですか? 中学生の頃、何になりたかったですか? 高校生の頃、大学生、専門学生の頃、二十歳になった瞬間。何を思い描いてましたか? 僕がミュージシャンになりたいと思ったのは高校生の頃。当時バスケットボール部だった僕は、先輩に「文化祭でバンドをやらない?」と誘われました。もちろんオリジナルの曲なんてできるわけもなく、楽器すら触ったことない僕はボーカルとして出演することになりました。 ワラワラと相談を重ねていくうち、L'Arc-en-Cielさんのカバーをすることに決定。僕を含めた四人のバンドメンバーは、学校が終わるとすぐにカラオケやスタジオに通い詰め、何度も何度も練習しました。それはもうHydeさんになりきるくらいの勢いで。バスケットをやることも、勉強することも忘れ、ただただバンドで音を鳴らすのがすごく嬉しくて、自分たちが無敵になったような気がして。もう何度も何度も練習をしていました。 文化祭当日、小さな体育館の前半分くらいが埋まったステージで全部で2曲歌いました。今考えれば、全部で200人程度の観客だったように思います。でも当時の僕には、それは2万人にも3万人にも見えていました。まるで自分がロックスターになったかのように。その時、これをずっとできたら幸せだろうなと。 大人から見ればバカな話です。父親にも、母親にも、もちろん反対されました。男兄弟二人の家庭においては、音楽というものとは程遠く、習い事といえばプールや野球だったこともあったのでしょう。信じられないといった様子で僕の決断に反応していた事を覚えています。半ば勘当にも似たような出立で、僕は東京へと向かいました。 あれから20年ほど経って、僕は今このエッセイを書いています。大阪のホール公演の前日に。LACCO TOWERは16年目を迎え、今も戦い続けています。うまくいく事より、うまくいかない事の方が多いです。それでも今、あの頃と変わらずステージの上で歌っています。ただただバンドで音を鳴らすのがすごく嬉しくて、自分たちが無敵になったような気がして。 あなたの好きなものを頭に思い描いてください。そしてその事だけを考えている時間を思い描いてください。その事以外何も考えなくていい、何も思わなくていい、そんな時間を。もしそんな事ができるとしたら、いや、出来るんです。 色んなしがらみや、毎日の生活の中での「不可能」はあるでしょう。家庭環境、社会環境、やりたい事、好きな事を再びやり続けるのは簡単ではないです。ただ、僕は思います。自分の中の若い感情が死んでいないのであれば、そしてそれを考える時間が幸せなのであれば、絶対に続けるべきだと。その感覚、粒度なんてなんだって構わない。「こうじゃなきゃだめ」なんてあってないような時代です。 あなたはあなたの好きなように。あなたの思うがままに。そう出来るなら、これほどかけがえのない時間はないでしょう。この文章を読んでいるあなたが何歳だとしても。あなたが誰だとしても。 3回に渡ってお届けしたエッセイ。乱文駄文失礼いたしました。夢ならば覚めないでと思えるような人生が、あなたに降り注ぎますように。 <LACCO TOWER・松川ケイスケ> ◆紹介曲「 若者 」 作詞:松川ケイスケ 作曲:LACCO TOWER ◆メジャー5thフルアルバム『変現自在』 2019年8月21日発売 COCP-40914 ¥3,000+税 <収録曲> 1 若者 2 必殺技 3 線香花火 4 泥棒猫 5 地獄且天国 6 炭酸水 7 六等星 8 不機嫌ノ果実 9 永遠 10 夜明前

    2019/09/27

  • ななみ
    悲しくて虚しくて、私は小さな星の光を見つけてあげたいなと思った。
    悲しくて虚しくて、私は小さな星の光を見つけてあげたいなと思った。

    ななみ

    悲しくて虚しくて、私は小さな星の光を見つけてあげたいなと思った。

     2019年8月12日に“ななみ”がニューアルバム『MR.』をリリースしました。彼女は、EDMトラックにアコースティックギター、独特のリズムワークで乗っかる歌声でオリジナルの音楽スタイルを展開するシンガーソングライター。令和初の今作には、アルバムタイトル曲「MR.」をはじめ、全6曲の新曲が詰まっております。  さて、今日のうたコラムではそんな“ななみ”本人が執筆した、ご本人歌詞エッセイ最終回をお届けします! 第1弾 では、これまで彼女が歩んできた人生、今作に込められた真の気持ち、タイトル『MR.』に託した想いなど、ニューアルバムに関する内容を綴っていただきました。 第2弾 では、収録曲(1曲目~3曲目)のセルフライナーノーツ前編を。そして今回はその後編(4曲目~6曲目)をお楽しみください! ~ニューアルバム『MR.』 セルフライナーノーツ後編~ 曲は誰かに評価されて初めて自分の宝物になる。「聴いてくれる人がいて私達はシンガーソングライターでいられる」分かってはいるけど、それに気づけるチャンスを逃してしまう時がある。出口のない迷路に迷い込んだ時はずっと朝が来ない真夜中に一人で歌ってるみたい。やっと朝が来たって思えるキッカケを作ってくれるのはいつも誰かの言葉。新しく産まれた6つの曲達、前回に引き続き3つ紹介したい。 M-4.「 Deadline 」 “惚れてないのに 触れてないのに 揺れてないのに I'm so hot 欲してないのに 言ってないのに 泣いてないのに 赤いデッドライン越えてないのに どうしてこんなにも苦しいのか Deadline Deadline” どんなに仲がいい友達でも、全てを見せたはずの恋人でも、私には昔から超えてはいけないと思ってしまう線がある。大好きだけど、ここから先はあなたが来るべき場所ではないと拒絶してしまう。それはきっと、踏み込ませてしまったら荒らされると決めつけているから。でもたまに線を超えていなくても、心が揺らぐような人は現れる。気づいたら自分がその線から足を踏み出してしまっていたり…。誰かを好きになるのは時に自殺行為だ。別に惚れてないはずなのに、胸が苦しくなったら聴いてほしい曲。 M-5.「 CRY 」 “朝が来るまで夢を語った 隠し続けた傷も見せた 気づかずにはいれないくらい この想いに感動してる It's alright. 大事なのはぶつからない事じゃない Cuz I don't care. やり直すことが大事なんだって It's alright. そう教えてくれた I want to be at your side.” 「落ち着いてる」「しっかりしてる」私は子供の頃からそう褒められることが多かった。気づいたら「落ち着いていないといけないんだ」「しっかりしていないといけないんだ」と思い込むようになり、子供っぽい一面や弱い部分は人に隠すようになった。慣れていたので別に苦しくも寂しくもなかったが、そんな自分が初めて人の前で涙を流した時、その涙を見た人は「君にも弱い部分はあるんだね。嬉しい」と喜んで微笑んでくれた。自分のみっともない姿を見せて喜ぶ人がいるなんて、思ってもみなかった。なんだ、私泣いてもいいんだ。そう気づいて一気に心は楽になり、前よりも優しく強くなれた気がした。昔の私みたいに涙を堪えている誰かに聴いて欲しい曲。 M-6.「 STAR 」 “明けない夜の星達よ 必ず誰かが指を指す 身体に鞭を打ちながら 輝く輝け 明けない夜の流星 誰かが願い目を閉じた 儚い夢まといながら 瞬く瞬け You are lighting shooting star.” 東京に上京して初めて夜空を見上げた時、地上が明るいせいなのか、星が全然見えなかった。地元の大分県ではあんなに沢山の星が見えていたのに…。遠くの街で一人ぼっちな事を確信したみたいでとても寂しかった。一番星だけしか見つけられない東京の夜空は、まるで東京そのものだなと思った。みんな一人一人頑張っていても、ほんの一握りの星しか輝けない。遠くにいる誰かに見つけられることはないんだ。なんだか悲しくて虚しくて、私は小さな星の光を見つけてあげたいなと思った。「頑張れ!見てるよ!」ってそう伝えたくて、この曲が産まれた。あなたの努力を見てる人は必ずいる。そう信じて欲しい。 <ななみ> ◆ニューアルバム『MR.』 2019年8月12日発売 NANA-001 ¥2,000+税 <収録曲> 1.FIRE 2.CHAMELEON 3.MR. 4.Deadline 5.CRY 6.STAR acoustic ver. 収録曲歌詞一覧

    2019/09/26

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