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  • wacci
    自分が好きだった頃のあの人は、もうこの世界のどこにもいないんだ。
    自分が好きだった頃のあの人は、もうこの世界のどこにもいないんだ。

    wacci

    自分が好きだった頃のあの人は、もうこの世界のどこにもいないんだ。

     2019年12月4日に“wacci”がニューアルバム『Empathy』をリリースしました。彼らは、2018年8月にリリースした配信曲 「 別の人の彼女になったよ 」 がロングヒット中。YouTubeでのMV総再生回数は1700万回突破、そのコメント欄によせられた恋愛エピソードは10,000件を超え、配信から1年以上経った今もなお、話題になり続けております。  さて、実はそんな人気曲「別の人の彼女になったよ」のアンサーソング的存在となる新曲が、今作『Empathy』に収録されているんです。タイトルは 「 足りない 」 。そこで、今日のうたコラムでは 前作エッセイ に続き、ボーカル・橋口洋平本人による最新歌詞エッセイをお届け!wacciにとって2作目となる“女性目線”のこの歌。一体、どのように生まれたのか。そして、どんな想いが描かれているのか。歌詞と併せて是非、最後までご堪能ください…! ~「足りない」歌詞エッセイ~  去年リリースした曲にも関わらず、今年になってから凄い勢いで広がってくれた、僕らwacciの「 別の人の彼女になったよ 」。以前この 歌詞エッセイ でも書かせてもらったように、リリースしたものの中では初めての女性目線の歌詞で、出来た当初から賛否両論あった、問題作とも言える一曲だ。  ただ賛成も否定もものすごい熱量で存在していたことから、この曲には何かあるのではないかという話になり、リリースに至った。結果として、YouTube・サブスクリプションなどで合算すると数千万以上の再生数を稼ぎ、また多くの人に弾き語りやカラオケなどで歌われるなど今やバンドとしても、ライブでは欠かせない代表曲となった。  さて、この広がりを受けて、次作を作るにあたり、こちらに降ってくる話はこうだ。「別の人の彼女になったよのアンサーソングを…」。当然である。YouTubeのコメント欄や、SNSに寄せられるメッセージの中にもありがたいことにアンサーソングを期待する声をたくさん頂いている。  僕自身、やはりこの曲に何らかの形でリンクしてくる曲をもう一つ書きたい。そう思い、一度目の47都道府県ツアーを終えた今年の4月からレコーディングまでの期間、それはもう必死で楽曲制作をした。  しかし、一度世に出て広がった歌の力はものすごいものがあり、もはや僕個人の歌ではなく、誰かの歌としてしっかり役割を果たし始めてくれたこの曲に対して何か一つ答えを提示するような、いわゆる「アンサーソング」と呼ばれる類のものは、なかなか納得できる形で書ききることができなかった。  それでも出来ないじゃ済まされない。主観じゃもはやわからないので、ディレクターやスタッフ・メンバーなど客観的な目を持つ人に判断を煽る前提でとにかく数を書いた。恐らくこのテーマだけで10曲くらいは書いていると思う。  その中で、同じ「女性目線」で、「切なく」て「アンサー」とまではいかないけど、サイドストーリー的な立ち位置で、届いていくんじゃないかという結論に至ったのが「 足りない 」という曲だ。 ********  この歌は2作品目の女性目線という部分はもちろんだが、それ以上に「別の人の彼女になったよ」に似た質感を持っていたことが、今回のニューアルバム『Empathy』に収録されるに至った大きな理由だったと思う。 幸せのカスを舐めて まだ味がしたから泣いた ゆうべ急いで片づけた部屋に 散らかったあなたの匂い  この冒頭2行を書いた時に、まるで映画の最初のワンシーンみたいに、一気にその情景と、主人公の、またその相手のキャラクターが明確に浮かんできて、歌はそこをスタート地点にして書いていった。  別れてからもズルズルと引きずっている関係。彼は自分が好かれていることに甘えて、自分の都合がいい時だけ連絡を寄こし、会いに来る。主人公の女の子は、それでも好きだから嬉しくて、受け入れてしまう。別れているのに。翌朝、彼がドアを出て行った後に押し寄せてくる、致死量の寂しさ。    そこで感じる、出口の見えないこの関係に 今度こそちゃんと さよならをしよう あなたを終わらせなきゃ 私を始められないから ********  なお、2番以降は、別れの理由や、お互いの人となりを掘り下げつつ、こんな歌詞を書いた。 「幸せになってね」 なんて あの時私は言えたのに ゆうべも探ってしまってた その知らない誰かの影を あなたが言うには私に 何かが足りないんじゃなくて その人に足りないから 守りたくなるんだって  この主人公は、仕事もそれなりに出来て、普段の生活もちゃんとしてて、なんでも一人で抱え込んで頑張ってしまう分、上手に人に甘えることが苦手で、結果として「おまえは俺がいなくても大丈夫じゃん」と言われてしまうタイプ。彼はそんな彼女の心まで見ることが出来ず、自分の理想の形で自分を頼ってくれる人のところへいってしまった。  そんな現実を前にこの主人公は、以下の気持ちをこぼす。 見る目がないな あなたは 見せ方が下手だな私は どうでもいいや  曲の最後は   私が好きになった あなたはこの世界にいないし あなたが好きになった私も もういなくなるよ  と締めくくった。失恋した時、こう思えたらいいのにと常々思う感覚。  「あの人」がまだ好きなのではなくて、「あの頃のあの人」が好きなんだと。自分が好きだった頃のあの人は、もうこの世界のどこにもいないんだと思うことで、少しの希望と、強がりに似た強さを出せたらと思った。そして私も、あなたと一緒にいた頃の私ではなくなる。そろそろ未練を断ち切って、前を向くよと、叫ぶように。 ********  僕の持論だが「恋愛において、さよならは二度ある」と思っている。一度目は別れた時、二度目はその人のことを忘れられた時。この一度目と二度目の間のやりきれなさ、苦しみ、相手を想う気持ちが失恋においてきっと歌にすべき部分だと信じている。  二度目のさよならという出口に向かって前を向こうとするこの歌が、「別の人の彼女になったよ」という曲と同じように、今まさにこういう気持ちでいる人の心に寄り添えたらと思うし、同じような経験を持つ誰かに、懐かしい気持ちになってもらえたら、冥利に尽きる。  またこの歌も1年以上かけて広がっていくことを願って、地道に毎日、各地で、歌を届けていこうと思う。 <wacci・橋口洋平> ◆紹介曲「 足りない 」 作詞:橋口洋平 作曲:橋口洋平 ◆4th Album『Empathy』 2019年12月4日発売 初回生産限定盤A ESCL-5320~22 ¥4,600(税込) 初回生産限定盤B ESCL-5323~24 ¥3,600(税込) 初回生産限定盤C ESCL-5325~26 ¥3,600(税込) 通常盤 ESCL-5327 ¥3,100(税込) <収録曲> 1.「Baton」 2.「坂道」 3.「東京ドリーム」 4.「足りない」 5.「三日月」 6.「太陽みたいに」 7.「どうかしている」 8.「結」 9.「ピント」 10.「元カノの誕生日」 11.「ここにいる」 12.「今日の君へ」 13.「Buddy」 14.「別の人の彼女になったよ」(bonus track)

    2019/12/23

  • vivid undress
    心って誰にも見えないから、音楽の中では嘘をつかずにいたいんです。
    心って誰にも見えないから、音楽の中では嘘をつかずにいたいんです。

    vivid undress

    心って誰にも見えないから、音楽の中では嘘をつかずにいたいんです。

     2019年12月4日に“vivid undress”が1stアルバム『混在ニューウェーブ』をリリースし、徳間ジャパンコミュニケーションズからメジャーデビュー!今作は【生まれも育ちも音楽のルーツも全く違うメンバーが集まり、新たな波を作っていく】という意味が込められた、全員が楽曲制作できるからこその多彩な才能が詰まった内容となっております。  さて、そんな注目のアルバムをリリースしたvivid undressの作詞を手がけている、ボーカル・kiilaがスペシャル歌詞エッセイを執筆!今日のうたコラムで、3週に渡りお届けしてまいります。 第1弾 、 第2弾 に続く、最終回では、自身の歌詞の書き方について綴っていただきました。彼女が「嘘をつかずに」歌詞を書き続けている理由とは…。是非、最後の最後まで、ご熟読ください…! ~最終回歌詞エッセイ:歌詞を書くということ~ お疲れ様です、vivid undressボーカルkiilaです!今回がいよいよ最終回。内容については『全てお任せします!』ということだったので、「さぁどうしまひょ(真顔)」という感じだったんですが、今回のアルバムで最も今の自分の思いを表した二曲( 第一回「出会えたんだ」 、 第二回「まるで夜」 )を選ばせていただきました。 そもそも歌詞について解説したりセルフでライナーノーツを書いたりすることは基本的に好きじゃなかったんです。だって解釈は受け取り手に任せたかったし、あまりに私のエゴを押し付けすぎたくなかった。でも文章を書くのはすごく好きで、今回は『エッセイ』ということだったので“例えばこの曲が小説やドラマになったとしたら”という程で、二つの曲にまつわる物語を書きました。 実は、こっそり小説を書いていた時期もありまして(完成まで忍耐が持ちませんでしたが…笑)、そのお陰もあり物語を想像して文章を書くことが本当に楽しかった!!映画のエンディングに流れる音楽のように、今回のエッセイ(物語)を見た後に曲を聞いてもらえたらまた違った聞こえ方になるかもしれません。 私は歌詞を書く時、二つの作り方があります。まず一つ目は、“メロディに合う語感を重視して言葉を選んでいく”というパターン。これはリズムや発音で出す声を楽器のような扱いで歌詞を書く。他のメンバーが書いた曲に歌詞をつける時に多いです。 次に二つ目、“ミュージックビデオを作るように映像を想像しながら歌詞を構成する”というパターン。こちらは自分の作曲する曲に多くて、今回エッセイを書いた二曲はどちらもそうです。(いつかミュージックビデオも自分で演出してみたいなぁ‥)←独り言(笑)。 私が曲を書く時に思い描いている映像は、きっと皆さんが想像するものよりもエグいと思います。いつもとても切なくて悲しくて冷たい映像。だけど皆さんが曲を聴いてくれた感想をSNSやお手紙で伝えてくれるのを見ると、かなりまろやかに伝わっていて。私はそれがとっても嬉しいんです。だって自分が傷ついたり苦しんだりした経験は、他の人にはして欲しくないです。知らずに済むなら一生知らなくていいって思います。 でも、もしも止むを得ず傷ついてしまった人がいた場合、『同じような経験をした人間がいた』という事実を伝えたい。そして、そんな経験をしてもなんとか生きているよ!ということを知ってもらうことで安心してほしいんです。 昨今“メンヘラ”という言葉を頻繁に耳にします。悩んだり落ち込んだりすることがまるで悪のように罵られ、SNSではキラキラしたごく一部しか見せない。スタイリッシュに生きることこそ正義!と言わんばかりに。でも人間24時間ずっと綺麗なわけがないじゃない。みんながずっといい人なわけないじゃない(※そういう人も稀に居ます…)。完璧じゃなくていいと思うんです。だからこそ愛おしいし、一人じゃ生きていけないからそばにいたい。 だから私は私の悲しみを歌うし、不出来な私を見せていこうと思って。心って誰にも見えないから、音楽の中では嘘をつかずにいたいんです。人には言えない不安や悲しみを一人で抱えて生きていく人のそばに居られるような、そんな歌を歌い続けたい。特に今回のアルバムを作るときはそう考えていました。 私達vivid undrtessは、結成5年が経ってようやくメジャーデビューしましたが、それまではインディーズで自主レーベルとして、自分たちでやっていた期間がありました。その期間に、私が作る曲や歌詞が、どこの誰に伝わって、どう受け止められているのかということを知った。 ライブの景色や、ライブが終わったあと物販で声をかけてくれたり、お手紙で私たちの楽曲のどの歌詞が好きなのか伝えてくれる方々に「音楽はしっかりと一人一人の人間に届くんだ」と、そんな当たり前のことを何度も何度も思い知らされました。 曲作りって部屋で一人きりだから、聴いてくれる人達の顔が見えなくなってしまいがちなんです。まるでこの世界に私たった一人しか存在しないんじゃないかと勘違いするほどの孤独を感じる日もあるんです。それでも、こんなにも誰かを思って曲を作れるようになったのは、インディーズ時代に経験した“人との出会い”があるからです。誰にも愛されないと思っていた私を根気強く愛してくれたファンやメンバーやスタッフがいてくれたからです。 ただ出会うだけじゃなく、ちゃんと思いを伝え合うことで絆は深まっていったんじゃないかな、と思います。だから私は、今まで愛してくれた人達や、これから自分たちが進んでいきたい場所、未来で待つ大切な人たちのために、ずっと嘘をつかずに歌詞を書いていきたいです。3週に渡ってお付き合いいただきありがとうございました!またどこかでお会いしましょう。 <kiila> ◆major1st album『混在ニューウェーブ』 2019年12月4日発売 TKCA-74820 ¥2,182+税 <収録曲> 1. ラストスタート 2. グリーン・ステップ・グリーン 3. コンキスタドールの現実闘争 4. 出会えたんだ 5. HOT 6. アブラカタブラ 7. チョコレートシンドローム 8. another world 9. 例えばもしも私が今死んだとしても 10. まるで夜

    2019/12/20

  • イチオシ!
    あなたにとっての【良い歌詞】とはどんなものだと思いますか?後編!
    あなたにとっての【良い歌詞】とはどんなものだと思いますか?後編!

    イチオシ!

    あなたにとっての【良い歌詞】とはどんなものだと思いますか?後編!

     突然ですが、みなさんは【良い歌詞】とはどんなものだと思いますか? 2019年11月10日に開催された『未確認クリニック2019』というイベントでは、作詞家・音楽プロデューサーの“いしわたり淳治”さんを講師に迎え、歌詞に関する講義が行われました。そのなかでは『“良い歌詞”と“悪い歌詞”』をテーマにしたトークもあったんだそう。    10代向けのTOKYO FMの番組『SCHOOL OF LOCK!』では、11月27日の放送でその模様を特集。参加した10代の『“良い歌詞”と“悪い歌詞”』についての意見には「自分の言いたいことが半分、相手が受け取ることが半分で、想像ができるような歌詞がいい」「良い歌詞は、感性に届く歌詞、心に届く歌詞」などがあったようです。詳しくは こちら 。  さて、歌ネットの人気コーナー 『言葉の達人~伝えるための作詞術~』 でも、これまで多くの“言葉の達人”たちが『自分が思う「良い歌詞」とは?』という質問に答えているんです。今日のうたコラムではその回答を【前編】と【後編】に分け、一挙ご紹介!短文の方、長文の方、それぞれの“歌詞観”を楽しんでみてください。本日は後編をお届け! <有森聡美> 何気に聞いても心に触れるもの、深く聞くともっと色んなメッセージが隠されているような作品。歌った時により生きる歌詞。 <川村結花> その世界へ連れて行かれてしまうもの。トリップさせてくれるもの。自分にそんな経験がなくてもあるような気になったり、経験のあることは痛いくらい共感できるもの。 <小倉しんこう> 色々な「良い」があるので難しいですが、一番好きなのは素直で奥行きがある歌詞です。聴く側の心境の角度によって「切なく」見えたり「幸せ」が見えたり。どんな時も聴き手の心の形に合わせてくれるような。 <槇原敬之> 時と経験を重ねるほどに、真意が解き明かされていくような歌詞って素敵ですよね。こういうと、若い人の書く歌詞にはそれが無いように思われがちですが、そうでもないんですよ(笑)。書くべき人が書くなら、年齢は関係ないんですよね。 <Sally#Cinnamon(Heavenstamp)> 無駄がなく、足りないものがない歌詞。いしわたり淳治さん作詞の「神様のいうとおり」の<あの娘 はすっぱ 恋泥棒 わたし けなげ いいひと>という、少ない言葉でどんなことが起こったか、どんな人物像か想像が膨らむ歌詞に感銘を受けました。 <中嶋ユキノ> 世代を超えて、時代を超えて、愛され歌い継がれていく歌詞。人生の何かのきっかけになったり、励まされたり、背中を押されたり、共感できたりする歌詞だと思います。ただ、歌詞というのは「良い」「悪い」「◯」「×」ではないと思うし、まさに「人それぞれ」誰からも良いと言ってもらえないからといって「良くない歌詞」とは限らないとも思っています。 <さだまさし> 短くて季節感があり、心の働きや人としての心情が聞こえ、感動さえ伝わるものです。俳人、石橋秀野の絶唱『蝉時雨児は担走車に追ひつけず』など凄いですね。なんとこれは自分が吐血してストレッチャーで運ばれる最中に書かれたもので、母に追いすがる幼い娘の不安や表情や蝉時雨の音まで聞こえてきます。これが遺作になりました。俳句は最高の文学だ、と言う言葉に同意します。 <杉山勝彦> 聴く人のことを考えてあって伝わってくる、伝え方の温度がふさわしい歌詞ですね。歌い手や楽器の演奏も含めて、言葉の持つ温度感が、その音楽にマッチしている歌詞はすごく好きです。ドラマ主題歌であれば、ドラマの世界観を壊さない歌詞がふさわしいと思いますし、アーティスト単体のアルバムに入っている曲であれば、そのアーティストの独自性が存分に発揮されている歌詞が良いと思います。それぞれの場所において、表現を書き分けられている歌詞は良いと思います。 <志倉千代丸> つきなみですが、やっぱり「長く愛されるもの」なんだと思います。長く愛されるという事は、より多くの人と心の波長が合うという事ですよね?ピンポイントな層を狙いがちな僕にとって、永遠のテーマでもあり、チャンスがあれば僕も出来る限りチャレンジしていきたいと思っていますが、恐らく明確な答えは無いんだと思います。音楽は、自分の為に作るものではなく、誰かの為に作るもの。思考が停止するまで、この難解なテーマに取り組んで行きたいと思います。肩の力を抜いて。  答えを受け取った上で、それぞれの達人の手掛けた歌詞を深く読み入ってみると、より腑に落ちるものがあるかと思います。2019年もいよいよ終わりを迎えようとしておりますが、歌詞愛好家の方、作詞家を目指している方、来年も是非『言葉の達人~伝えるための作詞術~』をご堪能くださいませ…!

    2019/12/19

  • イチオシ!
    あなたにとっての【良い歌詞】とはどんなものだと思いますか?前編!
    あなたにとっての【良い歌詞】とはどんなものだと思いますか?前編!

    イチオシ!

    あなたにとっての【良い歌詞】とはどんなものだと思いますか?前編!

     突然ですが、みなさんは 【良い歌詞】 とはどんなものだと思いますか? 2019年11月10日に開催された『未確認クリニック2019』というイベントでは、作詞家・音楽プロデューサーの“いしわたり淳治”さんを講師に迎え、歌詞に関する講義が行われました。そのなかでは『“良い歌詞”と“悪い歌詞”』をテーマにしたトークもあったんだそう。    10代向けのTOKYO FMの番組『SCHOOL OF LOCK!』では、11月27日の放送でその模様を特集。参加した10代の『“良い歌詞”と“悪い歌詞”』についての意見には「自分の言いたいことが半分、相手が受け取ることが半分で、想像ができるような歌詞がいい」「良い歌詞は、感性に届く歌詞、心に届く歌詞」などがあったようです。詳しくは こちら 。  さて、歌ネットの人気コーナー 『言葉の達人~伝えるための作詞術~』 でも、これまで多くの“言葉の達人”たちが『自分が思う「良い歌詞」とは?』という質問に答えているんです。今日のうたコラムではその回答を【前編】と【後編】に分け、一挙ご紹介!短文の方、長文の方、それぞれの“歌詞観”を楽しんでみてください。本日は前編をお届け! <高橋優> 聴く人の心が元気になること。 <大宮エリー> つい口ずさんじゃう、ですかね。 <michico> ちゃんとリアルにfeel出来るもの。 <マシコタツロウ> 【解りやすい言葉と深い意味の共存】 <玉井健二> 良い歌詞だという事を見破られない歌詞。良い曲だな、と思わされる歌詞です。 <平義隆> 分かりやすい言葉やフレーズで、受け手によってさまざまな解釈ができる歌詞。 <奥華子> 聞いたその瞬間に、心の中にイメージが広がる歌詞が良い歌詞だなと思います。 <仲宗根泉(HY)> みんなが書くようなものではなく、1つのものでも、違ったものの見方で書かれた詞。 <宮川弾> 普段の生活のなかにあるものに違う角度から光をあてた言葉。いやそれが難しいんですけど。 <鈴木圭介(フラワーカンパニーズ)> 狙った感じが一切なく、時にメロディを飛び越えて、胸の奥に突っ込んで来る歌詞が好きです。 <水野良樹> それ以上でも、それ以下でもない、聴き手が感動し、想像するために、必要なものだけがある歌詞。 <新藤晴一(ポルノグラフィティ)> メロに乗った時に、映える言葉。文学ではないので、言葉単体で成り立っていてもしょうがないと思います。 【後編に続く!】

    2019/12/18

  • The Floor
    人や物事に対する“愛”と自分を戒めるための“毒”を握りしめて…。
    人や物事に対する“愛”と自分を戒めるための“毒”を握りしめて…。

    The Floor

    人や物事に対する“愛”と自分を戒めるための“毒”を握りしめて…。

     2019年12月4日、北海道発の3人組バンド“The Floor”がニューアルバム『nest』をリリース!タイトルに【巣】という意味を持つ今作。ここを原点に、三人で新しいものを産み落とし、さらに飛び立っていこうという意志と、聴いたひとにとってこのアルバムが居心地のいい場所になるようにという願いが込められております。  さて、今日のうたコラムではそんな彼らのスペシャル歌詞エッセイを3週に渡りお届けいたします。ササキハヤト(V0.)、ミヤシタヨウジ(Ba.)、コウタロウ(Dr.)が各週で執筆を担当。ササキハヤトが担当した 第1弾 、コウタロウが担当した 第2弾 に続く、最終回は ミヤシタヨウジ による歌詞エッセイです!過去のとあるエピソードと共に収録曲 「 Shadow 」 にまつわる想いを綴ってくださいました。是非、最後までご堪能ください。 ~ニューアルバム『nest』歌詞エッセイ最終回~  学生時代、某レンタルビデオショップでアルバイトをしていた。表情筋が硬いことに定評があるせいか、アルバイトの面接に落ちまくっていた時期にふらっと立ち寄ったお店で募集の張り紙を見つけた。たくさんCDに触れられると思ったのと、家からそう遠くないという理由でなかばやけくそに応募してしまったのだが、それが僕の人生を少し狂わせることになる。  『十二人の怒れる男』という映画がある。もともとはテレビドラマだった本作を、1957年にシドニー・ルメット監督がリメイクして映画化した作品。僕は従業員という特権をフル活用した割引を使ってこの映画を鑑賞したおかげで、隙を見つけては映画館に足を運び、頻繁にFilmarksをチェックし、夜な夜なNetflixを貪るという日々を送っている。  父親殺しの罪に問われたスラム街に住む少年の裁判で十二人の陪審員たちが評決を議論していく、というのが大まかなあらすじ。民主主義のあり方を問う法廷サスペンスというのが本質の映画。しかし、この映画で強く僕の印象に残ったのは思い込みや固定概念を疑うことの大切さと難しさだった。  スラム街に住んでいるから悪人だと決めつける陪審員や、喧嘩が原因で仲違いしてしまった自分の息子と被告人の少年を重ねることで有罪を疑わない陪審員がいた。様々な証拠や証言が再検討される中、彼らは自分の考えを疑うこともせず、思い込みが邪魔をして冷静に話し合うことが出来なかった。しかし、その思い込みは事実なのか? 自分の今までの思考や経験を否定されるような気がして認めたくない、自分が変化することを恐れているんだと思った。結末には触れないので、もし興味を持った方がいたら是非観て頂きたい。  2019年6月末、僕が所属しているThe Floorというバンドからメインソングライターでもあったギタリストが脱退した。9年近く彼と共にバンドを組んでいた自分にとっては大きな固定概念がドサドサと崩れ落ちていくのを感じた。それからというもの僕たちはサポートギターの力を借りてのライブ、慣れないながらもがむしゃらに制作をする日々。もちろんなかなか上手くいかないときの方が多かった。しかし、この日々は散らばっていた過去の固定概念の破片をダイソンの掃除機で吸い込み、口うるさい姑も認めるくらい埃一つない脳になったような気分だった。  「この人とは合わなそうだから少し距離置いて関わろう」って思った経験は誰しもあると思う。もちろんその通りのこともあれば、時間が経つにつれて誤解していたと気付くこともある。何かにカテゴライズすることは決して悪いことだとは思わない。自分に与えられる危害を未然に防ぐことが出来るという側面があるから。でも北海道民がみんな寒さに強い訳じゃないし、ブラジル人がみんなサッカーが上手い訳じゃない。良い人もいれば悪い人もいるだろう。大事なのは頭でカテゴライズした“集団”ではなく、まぎれもない“個人”として考えることだと思う。  人や物事に対する“愛”と自分を戒めるための“毒”を握りしめて歩いていこう。思い込みや固定概念は時として蜃気楼だ。そんなもの取っ払って自由になろう。恐れずにどんどん変化していこう。 「 Shadow 」 にはそんな思いを込めました。    12月4日発売『nest』、元バイト先にも置かれますように。 <ミヤシタヨウジ> ◆2nd album『nest』 2019月12月4日発売 生産限定盤 VIZL-1675 ¥3,500+税 通常盤 VICL-65278 ¥1,900+税 <収録曲> 1.Candy 2.雨夜の月 3.Shadow 4.砂の山 5.ナイトフォール 6.To Be Continued 7.群青について 8.I Don't Know

    2019/12/17

  • sumika
    解っていた、ずっと“まだ”なんだね。
    解っていた、ずっと“まだ”なんだね。

    sumika

    解っていた、ずっと“まだ”なんだね。

     2019年12月11日に“sumika”が両A面シングル『願い / ハイヤーグラウンド』をリリースしました。今日のうたコラムでは収録曲「願い」をご紹介!ドラマ『おっさんずラブ-in the sky-』主題歌として書き下ろされた同曲。歌詞先行公開時には【注目度ランキング】の1位を獲得。すでに歌詞アクセス数10万回を突破し、歴代人気曲として認定されている楽曲であり、4週連続でウィークリーランキングTOP10入りしております。 あなたの瞳に映って 私は「幸せ」って 笑っている 未来を探していた 「願い」/sumika  歌の冒頭。たった4行のフレーズから、主人公の「願い」と現実が伝わってきますね。まず<あなた>が好きだから、その<瞳に映って>いたいという願い。そこに映る<私>は<「幸せ」って笑って>いたいという願い。でも、それはまだ叶っていないという現実。そして、そんな<未来を探していた>自分はもう“過去”になっているという現実です。では<私>の“「願い」=未来”はどのように過去に変わっていったのでしょうか。 あなたをずっと見ているから ちょっとした変化に 少しだけ早く気付いてしまっただけ あの子を目で追ってどっか辛そうで あなたはきっと恋をしている ひとつふたつ願っても あの子じゃない 私には代わりは務められず みっつよっつ願っても 虚しくなる この胸の中で眠れ いつか目覚める日まで 「願い」/sumika  続く歌詞を読んでいくと、この歌では【瞳(目)】が大きなキーワードになっていることがわかります。ずっと<あなたの瞳に>映ることを強く願っていた<私>だからこそ、常に<あなた>の【瞳(目)】を気にしていました。自分を見てくれているか、どんな景色を見ているのか、何を感じているのか、自身の【瞳(目)】で追い続けていたのでしょう。  しかし、それゆえに<少しだけ早く気付いてしまった>のが、いつのまにか<あなた>の【瞳(目)】には<あの子>が映っていたこと。その【瞳(目)】は<どっか辛そう>なこと。そんな【瞳(目)】は、見覚えがあったはず。そう、それは<あなた>に<恋をしている>自分と同じ。だから“あの子の瞳に映って「幸せ」って笑っている未来を探しているあなた”の心情が痛いほど、わかってしまったのだと思います。  そこから<ひとつふたつ><みっつよっつ>願っても頑張っても、どうしてもその【瞳(目)】にこの【瞳(目)】は映らなかった。とはいえ、簡単に「願い」は消せない。もう、ただただ<この胸の中で眠れ いつか目覚める日まで>と、静かに<あなた>との未来を夢見ながら“心のまぶた”を、閉じることしかできなかったのではないでしょうか。 突然降ってきた雪を誰に伝えよう 私は一人だけだよ あなたはどう? 答え聞くまでもなかったようで 目線の行き先が諭すよ ひとつふたつねだっても 叶わぬ希望 あなたの目線の先にいる事 みっつよっつめ叶っても 虚しくなる ひとつめになれないこと あの子になれないこと あなたの瞳に映って 「ただいま」「おかえり」を言い合って 真昼に見ていた儚い夢だ 白い息を小さく吐いて 「おはよう」「おやすみ」って 目を合わせ私も言いたかったな きっとまだ 「願い」/sumika  歌の後半でも、やはり【瞳(目)】は残酷に現実を教えます。同じ<雪>が【瞳(目)】には映っているはずなのに、心にお互いを映し合うことはない。いつだって<あなたの目線の先に>自分はいない。だから<あなたの瞳に映って「ただいま」「おかえり」を>言い合うことも、<「おはよう」「おやすみ」って目を合わせ>ることも、閉じた“心のまぶた”の内で見ている<夢>だと自分を諭すしかない。きっと“まだ”夢なのだと。 雪はずっとふっと 空から来ては 止めどなく降りしきる 想い重ねて 私はずっともっとあなたを 「願い」/sumika  そんな、辛いときも虚しいときも<止めどなく降りしきる>雪のような想い。解けることはない、誰かに踏まれて汚されることも、自ら汚してしまうこともない、純白な想い。……だからこそ、歌の終盤、ついに<私>は“結ばれる”という形の「幸せ」を手放す選択をするのです。大切な想いを美しいまま守るため、別の「願い」を胸に抱くのです。 あなたの瞳に映って 私たち二人笑い合って 絵空に見ていた儚い夢だ 白い息を小さく吐いて 「最高に幸せ」って きっとまだ 解っていた ずっと“まだ”なんだね あなたに出会えてよかった あなたが笑っている未来まで 幸せ祈り続ける夢だ 一生物のギフトはそっと 私の胸の中 「おはよう」と「おやすみ」があって 時々起きては眠ってね 「さようなら」 春の中で 「願い」/sumika  <きっとまだ>ではなくて<ずっと“まだ”なんだ>と、現実を受け入れた主人公。そのとき、やっと<あなたの瞳に映って 私は「幸せ」って 笑っている>未来を願い続けていた自分は“過去”になったのでしょう。そして、今の「願い」は“あなたの瞳に あなたの好きな人が映って あなたが笑っている未来”へと変わったのでしょう。  一方、素敵な夢を見せてくれた、純白なこの恋は<一生物のギフト>として<私の胸の中>で、深い眠りにつきました。好きな気持ちは、やっぱり時々、起きてしまうけれど、もう未来を望むことはありません。またそっと眠りにつくだけ。あの「願い」には「さようなら」を告げ、静かな「願い」を握りしめ<私>は<春の中>を行くのです。<あなた>の【瞳(目)】ではなく、自分の【瞳(目)】に映る新たな景色を見つめながら。    叶わない恋をずっと忘れられずにいられるあなた。わかっていながらも“まだ”と期待し続けてしまっているあなた。是非、sumikaの「願い」にその想いを重ねながら聴いてみてください。いつかはお互いの【瞳(目)】に、お互いが映り合う、そんな恋ができますように…! ◆紹介曲「 願い 」 作詞:片岡健太 作曲:黒田隼之介 ◆New Single『願い / ハイヤーグラウンド』 2019年12月11日発売 初回生産限定盤A SRCL-11390~11391 ¥1,800+tax 初回生産限定盤B SRCL-11392 ¥1,500+tax 通常盤 SRCL-11393 ¥1,000+tax

    2019/12/16

  • vivid undress
    どんなに遠く暗い場所にいても、輝き続けることを選んで生きていく。
    どんなに遠く暗い場所にいても、輝き続けることを選んで生きていく。

    vivid undress

    どんなに遠く暗い場所にいても、輝き続けることを選んで生きていく。

     2019年12月4日に“vivid undress”が1stアルバム『混在ニューウェーブ』をリリースし、徳間ジャパンコミュニケーションズからメジャーデビュー!今作は【生まれも育ちも音楽のルーツも全く違うメンバーが集まり、新たな波を作っていく】という意味が込められた、全員が楽曲制作できるからこその多彩な才能が詰まった内容となっております。  さて、そんな注目のアルバムをリリースしたvivid undressの作詞を手がけている、ボーカル・kiilaがスペシャル歌詞エッセイを執筆!今日のうたコラムで、3週に渡りお届けしてまいります。 第1弾 に続く、第2弾は今作のラストに収録されている 「 まるで夜 」 にまつわるお話。この歌詞に込められた想いがより深く、あなたに届きますように。 ~第2回歌詞エッセイ:晴れの日の夜にしか見えない星たち~ 私は、私に生まれて、私として生きる。そして、私として死んでいく。どんなに望んだとしても、私は私以外の誰にもなれない。家族や恋人と長い時間を共にしたって、私は家族や恋人の人生を、半分も知ることが出来ないし、私の人生も同じく、半分も知られることなく終わっていく。 私から見る、私以外の人は、私が見る“その人”にすぎない。例え“その人”が、長い年月をかけて懸命に自分の半生を説明してくれたとしても、私の経験から分析した、私の主観で見る“その人”であって、“その人”の、本当の思いまで知ることは出来ない。何故なら私は“その人”になることが出来ないから。永遠に。 “本当のことはいつだって 目に見えない” 私の唯一輝ける場所、ステージの上。ライブ。ステージに立つ私を見て、感動してくれて、好きだと思いを伝えてくれる人もいる反面、お構いなく陰で悪く言う人もいる。人様に見せる、見られるお仕事をしているのだからそんなの当たり前。私の言葉、行動、表情、機嫌。全てを含めた私が、誰かの主観でみる私として、誰かの人生の中に存在している。 だがしかし、本当の私を誰も知らない。 眠れない夜も、だらしない朝も、くだらない思考も、劣等も、孤独も、嫌いな人も、好きな人も…。 “私はまるで夜みたい” 誰にも見せない私の一面を知らない人々は、ステージで輝くその瞬間のみ、私を見て感動し、喜ぶ。所詮そんな私など、たかがステージ上の私でしかない。人生から換算すると、物凄く、物っ凄~く刹那だ。生まれてきて積み重ねた、たくさんの間違いや迷いは、ステージに立つ私を見る人にとっては、嘘みたいにキラキラして見えているのだろう。 “ねぇ私はまるで夜みたい 暗闇は多くを隠して 頑張って輝いた星は 涙の数だ それを見つけてくれた人が 綺麗だと言うのであれば 暗闇も流した涙も 悪くないような そんな気がした” ベランダから夜空を眺めている時に、懸命に輝く星を見ながら、こう思った。「あの綺麗な星の周りにも、見えない星が沢山ある。でもきっとあの星は、どの星よりも頑張って生き抜いてきたからこそ、あんなにも綺麗に輝くことが出来るのだろうな。そして、遠くから見ている人々に、計り知れないほどの感動やドラマを与えているのだろうな…」と。 『頑張る』って、きっと誰にでも出来ることじゃない。って思う。晴れた日の夜にしか輝くことが出来ない星のように、私は24時間ずっと綺麗でいられるわけじゃない。見せられないほどボロボロな日だってある。短い時間しか輝くことが出来ない夜の世界にて、暗闇の中に孤独や苦しみをたくさん隠している。 だけど、この一瞬の輝きを「綺麗だ」と喜んでくれる人がいるのであれば、私がこっそり所持している孤独や悲しみはこのまま夜の闇に隠しておこう。だって私は、人を悲しませるために生まれてきたわけじゃないのだから。 私の放つ一瞬の輝きで、誰かの心を潤すことが出来るのであれば、悲しいことも苦しいことも、意味があったのかもしれないな。私の経験や体験が、誰かの人生の中で生きている。それが悲しみではなく、喜びや幸せでありたいな。 誰も、人を悲しませるために生まれてきたわけじゃない。例え生まれてきた意味がなかったとしても、人に幸せを与えられる私になっていけたら、それが生きていく理由になる。そう信じて私は、どんなに遠く暗い場所にいても、輝き続けることを選んで生きていく。 ちゃんと見えていますように…。 <kiila> ◆紹介曲「 まるで夜 」 作詞:kiila 作曲:kiila ◆major1st album『混在ニューウェーブ』 2019年12月4日発売 TKCA-74820 ¥2,182+税 <収録曲> 1. ラストスタート 2. グリーン・ステップ・グリーン 3. コンキスタドールの現実闘争 4. 出会えたんだ 5. HOT 6. アブラカタブラ 7. チョコレートシンドローム 8. another world 9. 例えばもしも私が今死んだとしても 10. まるで夜

    2019/12/13

  • m@e
    ほんの小さな価値観の違いって、意外と二人にとっては大きな問題に。
    ほんの小さな価値観の違いって、意外と二人にとっては大きな問題に。

    m@e

    ほんの小さな価値観の違いって、意外と二人にとっては大きな問題に。

     2019年12月11日に“m@e(マエ)”が全5曲入り配信アルバム『はんなりある。』をリリースしました。彼女は、女の子の【本音】と【建前】を、はんなり歌うシンガーソングライター。今年10月にはメジャーデビューシングル「私こそ、ごめんね」を、11月には2ndシングル「つまんない、つまんない」を配信。いずれも今作の収録曲となっております。    さて、今日のうたコラムではそんな“m@e”本人によるスペシャル歌詞エッセイを、3週に渡ってお届け!今回は 第1弾 、 第2弾 に続く、最終回です。ラストでは、アルバム『はんなりある。』についてのお話に交え、今年も近づいている“クリスマス”についての話題も…!是非、最後までご堪能ください。 ~第3弾歌詞エッセイ『はんなりある。』~ 皆さん、今日も今日とてお疲れ様です。m@eです。3週に渡って書かせて頂いているこちらの歌詞エッセイも、なんと早いもので…今回で最後となります!「え~っ!嘘でしょ!?終わらないでぇ~!(泣)」…という皆さんからの悲しみの声が、とてもよく聞こえてきました。本当にありがとうございます(なんなんコイツ)。 第3弾となる今回は、12月11日にリリースされました初のデジタルアルバム(5曲入り)『はんなりある。』についてお話しつつ、もちろん最後の最後までしっかり自分語りも盛り込んで書いていけたらと思います(笑)。 さて、リリース致しました『はんなりある。』ですが、皆さん『はんなりある。』ってどういう意味やねん!と思ったのではないでしょうか? まず、名前の意味をご説明したいなと思います!私のキャッチフレーズにある「本音」と「建前」というのをなにか別の言葉で表現したいと思って付けたタイトルで、「はんなり」という言葉と「りある」という言葉をくっつけた造語なんですけど、「はんなり」が「建前」、「りある」が「本音」という意味になっております。このタイトル、全部がひらがなで最後に「。」を付けているんですけど、これは京都の和をイメージして付けたんです。私のセンス、すごくないですか?(キラキラ) 話は変わりますが、もうすぐクリスマスですね。皆さんは、誰とどんな風にお過ごしになるのでしょうか?…なんて世の中は言いますけど、「クリスマス」に対しての価値観って、当然のことながら人それぞれですよね。 例えば恋人と過ごすとして、「当日(24日or25日)やから意味がある!そうじゃないと嫌や!」派の人もいれば、「別に無理に空けなくても、近くの日付が会う日でええやん!」派の人に分かれるんじゃないかなと思います。ちなみに私は後者です。これまでのエピソードを読んでもらっている方はだいたい解られていると思いますが…(笑)。 少し昔のことを話すと、当時付き合っていた彼とクリスマスを一緒に過ごす予定をしていたんですよ。なんですけど、その日はたまたま家族それぞれに予定があって、お母さんだけが家で一人になることがわかったんです。お母さんはすごく寂しがっていて、私はどうしてもそのことが気になっていたんです。それで、彼とはクリスマスの3日後にもまた会う約束をしていたので、「こうこうこういう理由だから、本当に申し訳ないけど会う日をずらして欲しい」とお願いしたんですね。私の中では家族優先が当たり前だったので、もちろん許してもらえると思っていたんです。というか、許して欲しかったんですよね。でも、彼がすごく怒っちゃって。そしたら私も「なんでそんなことで怒るの?」って、喧嘩になってしまった思い出がありますね。今思えば悪かったなと思いますけどね(笑)。 こういうほんの小さな価値観の違いって、意外と二人にとっては大きな問題になったりしますよね。それをも全て受け止められて、ずっとお互いが気を使い続け合える、そんな付き合いができる人間同士なら、もちろんとても素敵だと思います。ですが、少なくとも私はちょっと難しいんじゃないかなと感じます。だから、できるだけ色んなものに対しての「価値観が似ている人間」と、付き合いたいと思うんですよね。 結果、クリスマスってイイですよね!(まとめ) …と、かなり脱線してしまいましたが、話を戻しまして。ここで『はんなりある。』がどういったアルバムなのかということをお伝えしたいなと思います! ザッと大きく言うと“色々な角度から見た女子の「本音」と「建前」”がたくさん詰まった作品になっております!それぞれ曲調もバラエティー豊かで、派手なサウンドのものからクールなサウンドのものまであります。なので、5曲を一気に聴いても決して飽きさせない、そんなアルバムになっているんじゃないかなと思っておりますし、1曲1曲違ったm@eの一面を感じてもらえたらすごく嬉しいです。細部まですごくこだわって、本当に面白いものができたなと確信しているので、是非たくさんの方に聴いて頂きたいなと思っております!『はんなりある。』チェックして下さい♪ それでは、3週に渡って書かせて頂いた歌詞エッセイ(今回はアルバムのコラムでしたが)も、そろそろ終わりにしたいなと思います。自由に書かせて頂いて、本当に楽しかったです!ありがとうございました! <m@e> ◆配信アルバム『はんなりある。』 2019年12月11日リリース <収録曲> M-1. 私こそ、ごめんね M-2. つまんない、つまんない M-3. シークレット・ラブ M-4. 嫌いで、好きで M-5. 全然、かまわない

    2019/12/12

  • カノエラナ
    一回、相手の気持ちになるのがカノエの作り方なのかなって。
    一回、相手の気持ちになるのがカノエの作り方なのかなって。

    カノエラナ

    一回、相手の気持ちになるのがカノエの作り方なのかなって。

     2019年12月4日に“カノエラナ”がニューアルバム『盾と矛』をリリースしました。全10曲が収録されている今作。リード曲「嘘とリコーダー」は<先生僕がやりました>と語り調で始まり、ド頭から挑戦的で非道徳的な歌詞が印象的。また、巷で話題の“タピオカ”にスポットをあてたライブ人気曲「タピオカミルクティーのうた」や、カノエの夢の中に出てくるファンタジーな世界観を表現した「jOKER」などバラエティに富んだ内容に。    さて、今日のうたコラムではそんなカノエラナ本人による、スペシャル歌詞エッセイを3週に渡りお届け!今回は 第1弾「1113344449990」 、 第2弾「嘘とリコーダー」 に続く、最終回です。綴っていただいたのは、アルバムの9曲目を飾る 「 花束の幸福論 」 にまつわるお話。エッセイの終盤では、周りからよく「人間味が無いとか、生活味が無いとか」言われがちだというカノエラナ独自の作詞法も明らかに…。歌詞と併せて、最後までじっくりご堪能あれ…! ~M-9「花束の幸福論」歌詞エッセイ~  ファンシーに書いているんだけど、コードもファンシーなんだけど、ドス黒フィーバーな曲(笑)。自分の中では「 (タイムカプセル) 」(2nd Album『盾と矛』M-7収録)のアナザーバージョンとして捉えていて、「(タイムカプセル)」の主人公二人がもうちょっとポップな人生を歩んだらどうなったかな?と。でも最終的にはポップにしきれず、どうしてもグロい方向に行っちゃうんですが、明るくしたヴァージョンがこの曲です。  あと、「花束と導火線」(ライブ会場限定CD「ぼっち2」M-8収録)って曲(くっつくことが出来ない二人が「どうしようか?」ってなっている物語)ともリンクしていて、何と無くあの二人も一緒の人生を辿っていて、彼ら彼女らにとってのハッピーエンドになったバージョンです。  この二人はお互いがめっちゃ好きで、「あたしたち離れられないよね?」「ね。」って確認し合っている、狂人的な道を歩むか歩まないか?嫉妬とか拘束でがんじがらめになってる状況だが、世間と全くかけ離れた二人だけの世界にどっぷり浸り生きている。 “君の左目に真っ赤な薔薇が咲いた”  これは「薔薇は咲いちゃったんでもう外には出れないよ」ってニュアンスです。ちょっと怖いですね。私の恋愛観では無いんですが、愛の形が歪んでいる方が面白く感じて、それを書きたいなーと。曲のコードは暗いと本当に真っ黒になっちゃうんで、ハッピーに明るく仕上げてます。そうする事によって逆に気持ち悪さを出すって狙いもあります。    パッと聞きはハッピーな曲だけど、よくよく歌詞を読んだら「えっ」って、三度見するような。お互いが痛みに痛みつけちゃう、それが二人の中のハッピーエンド。全くの他人からすると「それはちょっと変なんじゃないの?」って。でも「他人だし関係なくない?」みたいな価値観。私のめっちゃ好きなワールドです。彼ら彼女らにとっての幸福論。 “「花は死んだあとも綺麗で羨ましい」”  「死んだ」ってフレーズを頭に持ってくるとちょっと「ドキッ」とする。この曲は危険信号が出ている曲ですよ、って何となくお知らせしておいて、最後まで聴いた後に「なんだったんだろう?」って後味を悪くするって目的のフレーズです。  人って花が綺麗ってちぎったりしますよね?「ブチッ」ってちぎって写真を撮ったり。でも、そのお花は「ブチッ」ってちぎられた時に死んでしまう。死んでいるけどめっちゃ綺麗。人って酷いことするなって。  最近気付いたんですが、一回、相手の気持ちになるのがカノエの作り方なのかなって。ものに対しても。例えば私がお花だったらどう思うのだろう。「撮られるためにこんな懸命に咲いていた訳じゃないのに、なんで急に千切られて死ななければいけないの?」とか考えたりして。でも人間側はなんとも思わないじゃないですか。「花が綺麗だから取っただけだよ、何か問題あるの?」って、「えっ、生きてるのに…」。そんな矛盾が残酷に感じられてしまう。この表現も裏テーマになってます、何かに成り代る。って表現。  いろんな人から人間味が無いとか、生活味が無いとか、何をどうして生きてるのかわからない、ってよく言われるんですが、なんで言われるのかな?って考えたときに、すぐに別のものに成り代わって自分が一回消えるからじゃないかな、と。だから実体が感じられない。  世の中の現象は常に矛盾が付き纏っている、生きるための盾と矛が必要だ。そう考えた時に自然と捻くれ拗れた文章がよく出てきます。この曲は、カノエラナの本質がわかる曲だと思います。 <カノエラナ> ◆紹介曲「 花束の幸福論 」 作詞:カノエラナ 作曲:カノエラナ ◆ニューアルバム『盾と矛』 2019年12月4日発売 通常盤 KRKB-1004 ¥2,500+税 初回限定盤 KRKB-1003 ¥3,500+税 <収録曲> 01.1113344449990 02.嘘とリコーダー 03.ダンストゥダンス 04.猫の逆襲 05.タピオカミルクティーのうた 06.jOKER 07.(タイムカプセル) 08.セミ 09.花束の幸福論 10.最後の晩餐

    2019/12/11

  • The Floor
    これは今の自分に向けた言葉なのだと気付いた
    これは今の自分に向けた言葉なのだと気付いた

    The Floor

    これは今の自分に向けた言葉なのだと気付いた

     2019年12月4日、北海道発の3人組バンド“The Floor”がニューアルバム『nest』をリリース!タイトルに【巣】という意味を持つ今作。ここを原点に、三人で新しいものを産み落とし、さらに飛び立っていこうという意志と、聴いたひとにとってこのアルバムが居心地のいい場所になるようにという願いが込められております。  さて、今日のうたコラムではそんな彼らのスペシャル歌詞エッセイを3週に渡りお届けいたします。ササキハヤト(V0.)、ミヤシタヨウジ(Ba.)、コウタロウ(Dr.)が各週で執筆。ササキハヤトが担当した 第1弾 に続く、第2弾は“ コウタロウ ”による歌詞エッセイです!彼の歌詞に対する向き合い方と、今作収録曲 「 砂の山 」 への想いをご熟読ください…! ~ニューアルバム『nest』歌詞エッセイ第2弾~  The Floorのドラムのコウタロウです。今回歌詞についてのエッセイを書く機会をいただいたので、改めて自分が歌詞に対してどのように向き合っているのかを思い返してみた。  まずはじめに、私は初めて聴く曲の歌詞を聴くことがほとんどない。かなり極端な言い方かもしれないし、曲がりなりにも歌詞を書くことで表現をしている人間が言うような言葉ではないかもしれないが、事実なのだから仕方がない。  歌が持つ情報が沢山ある中で、私は昔から歌を聴くとき、メロディラインや言葉のリズムなどに集中して聴く癖がある。それはある種、歌と楽器を楽曲を構成する一要素として同列でくくっており、歌が持つたくさんの情報の中から“言葉が持っている意味”を汲み取ることが後回しになっているのだ。    もちろん例外はあって、初めて聴いて意識せずとも言葉の方が勝手に突き刺さってくる曲もある。そしてそんな曲には強く魅了されているのも事実である。もしかするとそういった感覚が自分が歌詞を書くときの導になっているのかもしれない。  私が歌詞を書くときはいつも、先に曲のメロディがあってその上に言葉を乗せていく。メロディから連想して浮かぶ“感情”や“色”のような抽象的なイメージと、普段自分が生きていて、世間や社会、関わる人たちに対して感じたり思ったりする具体的なこと。その抽象的なイメージと具体的な物事に、何かしらの共通項を探すところから始まりその曲のテーマを決める。そのテーマに基づいた言葉を思いつく限りひたすら紙に書き出していき、メロディに対してパズルのピースをはめていくように言葉をはめていく。  そうしていく中で、その曲の持っているサウンド感やメロディに対してハマりの良い言葉、そして引っかかりのある言葉がふと出た瞬間、一気に曲の持つ世界観が広がり、それこそパズルのピースが埋まって一枚の絵が完成したときのような感覚になる。歌詞を書いていて一番気持ちのいい瞬間だ。  今作『nest』に収録されている 「 砂の山 」 という曲の歌詞を書いたときもその瞬間があった。サビの最後に出てくる <眺めていることをやめて 砂の山を駆け登っていく> というフレーズがこの曲にとっての重要なピースとなった。  私はどちらかといえば感覚的な人間なので、自分が普段感じている想いを言語化するのが非常に苦手なのだが、歌詞を書いていく中でそういう漠然とした感覚が具体的な言葉を纏い、形を持って浮かび上がり、自分が何をどう思っているのか、感じているのかを改めて気付かされることが多くある。そういう意味では私の中で作詞とは己との向き合いなのだと言えるだろう。  「砂の山」のサビの最後の歌詞がハマった瞬間、曲が持つイメージと自分が抱えている感覚的なイメージが繋がった感覚があった。己の理想とは程遠い現状の自分。世間や友人知人との価値観の食い違い、それによって投げかけられる言葉。自信を失くし、私は打ちのめされていた。しかしそれにも気付かず漠然と日々を生きていた。「砂の山」の歌詞が書けたとき、これは今の自分に向けた言葉なのだと気付いた。  重力に従い、ただ下流へと流れていく川の水のように、他人の言葉に流され、意志を持たず楽な方へと流れていく私に対しての戒めであり、自信を失い打ちのめされうずくまっている私に対しての鼓舞の言葉なのだと。一度歌詞が書けると、それまで宙に浮いていた感情が地に足をつけ、視界が開ける。    もし私と同じような気持ちになっている人がいるのであれば、この曲がその人にとっての導になってくれたら嬉しい。周りに惑わされず、ただ自分が価値を感じる事を信じて積み重ねて行けば、いつか辿り着けると信じて。私はまた少しずつ砂の山を積み上げてゆく。 <コウタロウ> ◆紹介曲「 砂の山 」 作詞:コウタロウ 作曲:コウタロウ ◆2nd album『nest』 2019月12月4日発売 生産限定盤 VIZL-1675 ¥3,500+税 通常盤 VICL-65278 ¥1,900+税 <収録曲> 1.Candy 2.雨夜の月 3.Shadow 4.砂の山 5.ナイトフォール 6.To Be Continued 7.群青について 8.I Don't Know

    2019/12/10

  • 平井堅
    ずるくてもいい、代わりでもいい、君の悲しみの一番近くにいたい。
    ずるくてもいい、代わりでもいい、君の悲しみの一番近くにいたい。

    平井堅

    ずるくてもいい、代わりでもいい、君の悲しみの一番近くにいたい。

     2019年12月4日に“平井堅”がニューシングル「#302」をリリースしました。タイトル曲は、福士蒼汰×菜々緒の金曜ドラマ『4分間のマリーゴールド』主題歌として書き下ろされたラブソングです。リリース前から歌詞人気が高く、歌詞先行公開時に【注目度ランキング】で首位も記録。今日のうたコラムではそんな話題の新曲をご紹介いたします。 「カラオケしたいな」と君が突然言い出す 街は夜をはじめたばかり 面倒臭そうな顔をつくってみたけど 本当は凄く嬉しかった 人混みかき分け公園通り抜ければ やたら派手な電飾のBOX ぶっきらぼうな声で部屋番号告げられ 二人きりで部屋に入る 「#302」/平井堅  平井堅が“自らの身を削るほどに、焦がすほどに相手を想う気持ち”という、ドラマとの共通項をテーマに描いたこの曲。舞台はとあるカラオケBOXです。そして歌の中の<僕>と<君>はおそらくかなり仲の良い友達。これまでの<君>の恋愛事情も、今の<君>がとてもつらい状態にあることも、会う前に<君>から聞いていたと想像できます。  一方でずっと<君>に密かな恋心を抱いていた主人公。言ってしまえば、これはチャンスです。もちろん<君>を元気づけたい気持ちはあるし、空気が重くならないようにわざと<面倒臭そうな顔をつくって>いつものノリでいようともしているのでしょう。でもやっぱり、この状況で<二人きり>になれる<カラオケ>に誘ってもらえたことが<本当は凄く嬉しかった>というのが、今の<僕>の本音なんです。    また、その“チャンスに対する嬉しさ”があるから、大好きな<君>と一緒にいられるから、目に映るものすべてが鮮明に刻まれているのだと思います。<やたら派手な電飾のBOX>も、カラオケスタッフの<ぶっきらぼうな声>も、「#302」という部屋番号さえも特別。まだ<夜をはじめたばかり>の街。二人にはどんな<夜>がはじまるのか、きっと<僕>の胸中にはどこか、そんなワクワク感もあったのではないでしょうか。 僕が歌うラブソング 真面目に聴いてる 淋しげな横顔 忘れられぬ思い出重ねて こぼれそうだよ 「#302」/平井堅  ゆえに、あえて<君>に<ラブソング>を歌ったのでしょう。単に元気づけたいだけなら避けるべき選曲ですが、それ以上に自分の気持ちを伝えたくて…。しかし<君>を見てみれば、そんなラブソングを<真面目に聴いてる 淋しげな横顔>。ここにはいない“あのひと”を思って、<忘れられぬ思い出重ねて こぼれそう>になっている心が伝わってきます。すると同時に<僕>の心も痛み、こちらもまた、<こぼれそう>なのです。 ずるくてもいい 代わりでもいい 君の淋しさの一番近くにいたい いつか僕を いつか僕を ホントに好きになるその時まで そばにいるよ 「#302」/平井堅  サビではまさに“自らの身を削るほどに、焦がすほどに相手を想う気持ち”が溢れ出します。それは、カラオケに誘われて<本当は凄く嬉しかった>ときの感情や、ラブソングを歌う前のワクワクドキドキ感とも、少し異なるものでしょう。明らかに“僕を好きじゃない”と、心にいるのは“あのひと”だと思い知ったからこその、決意なのです。 ずるくてもいい 代わりでもいい 君の悲しみの一番近くにいたい いつか僕が きっと僕が 彼を忘れさせるその時まで そばにいるよ ずるくてもいい 代わりでもいい 君の淋しさの一番近くにいたい いつか僕を いつか僕を ホントに好きになるその時まで そばにいるよ 「#302」/平井堅  また、最後まで繰り返される<ずるくてもいい 代わりでもいい>というフレーズ。これは<僕>自身に言っているようでもあり、<君>に伝えているようでもありませんか? <僕>には<君>のつらい恋の癒し場所や、会いたいときに会えない“あのひと”の代わりになることで、いつかは自分が恋人になれたら…と願う“ずるさ”があります。    でも、たぶん<君>のほうにも<僕>の気持ちを知っていながら、都合のいいときだけ呼び出して、弱さを受け止めてもらおうとする“ずるさ”があるのです。ただ、それでも、全部わかっている上で<僕>は何度も<ずるくてもいい 代わりでもいい>と伝えるのです。僕を利用してもいいから、あのひとの代わりにしていいから、近くにいて、と。 ずるくてもいい 代わりでもいい 君の悲しみの一番近くにいたい いつか君が いつか君が ホントに笑える時が来るまで そばにいるよ 「#302」/平井堅  <僕>が本当に<一番近くにいたい>のは<君の悲しみ>でも<君の淋しさ>でもありません。<僕>がもっとも望むのは<僕が彼を忘れさせる>ことでも<僕をホントに好きになる>ことでもありません。最後のワンフレーズ<いつか君が ホントに笑える時が来る>ことがすべてなのです。何より<僕>は“君の笑顔”を願っているから。その日が来るまで<一番近くにいたい>。その日に<一番近くにいたい>のです。    いつか好きな人が心から笑顔になれる日がやってくるためなら<ずるくてもいい 代わりでもいい>。そんな“自らの身を削るほどに、焦がすほどに相手を想う気持ち”が綴られているのが、平井堅の「#302」です。今、叶わない恋をしているあなた。好きな人には他の好きな人がいるあなた。その想いを重ねながら是非、この歌を聴いてみてください。 ◆紹介曲「 #302 」 作詞:Ken Hirai 作曲:Ken Hirai ◆46th single「#302」 2019年12月4日発売 初回生産限定盤 BVCL-1025~1026 ¥1,500+税 通常盤 BVCL-1027 ¥1,136+税

    2019/12/09

  • vivid undress
    私は変わりたかった。変わりたい理由が出来た。出来てしまった。
    私は変わりたかった。変わりたい理由が出来た。出来てしまった。

    vivid undress

    私は変わりたかった。変わりたい理由が出来た。出来てしまった。

     2019年12月4日に“vivid undress”が1stアルバム『混在ニューウェーブ』をリリースし、徳間ジャパンコミュニケーションズからメジャーデビュー!今作は【生まれも育ちも音楽のルーツも全く違うメンバーが集まり、新たな波を作っていく】という意味が込められた、全員が楽曲制作できるからこその多彩な才能が詰まった内容となっております。  さて、そんな注目のアルバムをリリースしたvivid undressの作詞を手がけている、ボーカル・kiilaがスペシャル歌詞エッセイを執筆!今日のうたコラムで、3週に渡りお届けしてまいります。まず第1弾で綴っていただいたのは、今作の4曲目に収録されている「 出会えたんだ 」にまつわるお話。是非、歌詞と併せてこの曲に込められた想いを受け取ってください。 ~第1回歌詞エッセイ:「出会い」とは~ しょうもない人生だった。毎日が退屈で憂鬱だった。子供の頃から「なんか面白いことないかなぁ~。」が口癖だった。普通じゃ満足できなくて、常に刺激を求めていた。自分が生きているということが何の役にも立たないことに日々罪悪感を感じていた。成績もそこそこ。飛び抜けた才能もない。親が自慢できるようないい子じゃない。私なんて果たして生きている意味はあるのだろうか。そんなことばかり考えていた。 私は大人になり、バンドを始めることになった。自分の生きてきた証を、葛藤を、悲しみを、恥を晒すかのように内情を歌詞に綴り、ライブではステージの上で何度も泣いた。がむしゃらに感情的に歌って生きてきたここ数年。歌は私にたくさんの出会いをもたらしてくれた。飽き性で何をしても続かない私が、唯一ずっと続けている歌で、人見知りで引っ込み思案だった私が、誰かの心に触れることが出来た。 (…本当に色んな人に出会ったなぁ。) 人と関わると傷つくことの方が多い。だったら一人でいた方がいい。誰にも傷つけられずに済むから。そう思って人と関わることを避け続けてきた。それなのに、物事にぶつかる原因は必ず人間関係だった。私が躓くポイントがいつも同じで、これは環境やその人が悪いのではなく、「私が変わらないといけなかったんだ。人と深く関わっていかなければ一生前に進めないんだ…」そう思った。 私は変わりたかった。変わりたい理由が出来た。出来てしまった。前に進みたかった。どうしても行きたい場所があった。連れて行きたい人たちがいた。だから自分の悪いところとたくさん向き合った。向き合うのはすごく怖かった。何度も死にたくなった。私は何者でもないと改めて認識すると、本当に生きている意味を失くしてしまいそうだったから。 それでも変わらなければ越えられない壁が確かにあった。何が何でも進みたかった。何度打ちのめされても自分の悪いところを探して向き合った。負けそうになった時に助けてくれるのは人だった。人は人に傷つけられて、人に助けられている。周りの人に影響されて、周りの人が導いてくれる。私は人と出会うことでここまで歩いてきたんだと日々思い知らされる。 出会い、とは。決していい出会いばかりではないかもしれない。でも、自分にとって最悪な経験も、この日のためにあったのかもしれない。そう思える日が必ず訪れる。…いや、訪れるのではなく、そこに向かって歩いていかなくてはいけない。ぼ~っと突っ立っていたって生物の私たちは朽ち果てていくだけなんだ。 人は、望まなくてもいつか死んでしまう。どんなに辛いことや苦しいことがあっても、いつか必ず全てを亡くす時が来てしまう。その時が来るまでに “君に出会うために ここまで歩いてきた” そうやって今まで生きてきたこと全てを肯定するような奇跡の出会いを果たして、それを守り抜きたい。たった一度きりの人生。一度くらい夢中になるくらい生きたっていいと思うの。 <kiila / vivid undress> ◆紹介曲「 出会えたんだ 」 作詞:kiila 作曲:kiila ◆major1st album『混在ニューウェーブ』 2019年12月4日発売 TKCA-74820 ¥2,182+税 <収録曲> 1. ラストスタート 2. グリーン・ステップ・グリーン 3. コンキスタドールの現実闘争 4. 出会えたんだ 5. HOT 6. アブラカタブラ 7. チョコレートシンドローム 8. another world 9. 例えばもしも私が今死んだとしても 10. まるで夜

    2019/12/06

  • m@e
    やっぱり“歳上の男性”ってだけで勝手に期待しちゃうんですよね…。
    やっぱり“歳上の男性”ってだけで勝手に期待しちゃうんですよね…。

    m@e

    やっぱり“歳上の男性”ってだけで勝手に期待しちゃうんですよね…。

     2019年12月11日に“m@e(マエ)”が全5曲入り配信アルバム『はんなりある。』をリリースします。彼女は、女の子の【本音】と【建前】を、はんなり歌うシンガーソングライター。今年10月にはメジャーデビューシングル「私こそ、ごめんね」を、11月には2ndシングル「つまんない、つまんない」を配信。いずれも今作の収録曲となっております。    さて、今日のうたコラムではそんな“m@e”本人によるスペシャル歌詞エッセイを、3週に渡ってお届け!今回は 第1弾 に続く、第2弾です。綴っていただいたのは今作に収録される「つまんない、つまんない」にまつわるお話。女性のみなさん、年上男子や憧れの人とのデートに期待し過ぎて、逆にガッカリしてしまった経験ありませんか…? ~第2弾歌詞エッセイ「つまんない、つまんない」~ 皆さん、こんにちは!m@eです。 気付けばもう12月ですね。早い。早すぎる。1日の中での激しい寒暖差に、「なに着たらええねん!」と毎日のようにキレていた(ほんま)日々もだんだんと終わり、最近やっと冬らしい寒さになってきたのはいいものの、極度の末端冷え性の私には特に厳しい季節となってしまいました…(どないやねん)。皆さんは、いかがお過ごしでしょうか? というわけで第2弾の今回は、 第1弾 でお話した私のデビュー曲「 私こそ、ごめんね 」に続き、2ndシングル「 つまんない、つまんない 」について解説していきつつ、安定にちょくちょく私の恋愛観や体験談なども挟みながらお話していきたいなと思います! この曲は、気になっていた歳上の彼との初めてのディナーの日に、“1番可愛い自分”で会うために数日前から色んな準備をして、夜もうまく眠れないくらいすごく期待していたのに…「なんなんこれ!全然思ってたんと違う!!つまんない!!」って、彼に対しての文句をひたすらポップに歌いながら「どうせなら私のことを好きになってもらっちゃえ!」という曲になんです(笑)。 実は私、作る曲のほとんどが丸々私の実体験とかではなくて、今まで生きてきた中での様々なシーンを切り取ってミックスさせてストーリーを作っているんです。例えば、女友達の好きな人や彼氏の話、その子の恋愛観。後は、男友達やその他普段の生活の中で男性と接する時にふと感じたこと。そしてもちろん自分が実際に経験したこと、今の好きな人や元彼のことなど…本当にバラバラなんです。 なんですけど、その中でも「つまんない、つまんない」は、割と自分の経験をメインに曲にしたなって感じで(笑)。実際この曲を作る前に、少し気になっていた歳上の男性とご飯を食べに行く機会があって。やっぱり“歳上の男性”ってだけで、“どんな風にエスコートしてくれるんだろう”って勝手に期待しちゃうんですよね。どうしてなんですかね。 多分、「歳上=かっこよくあってほしい」という女子の切実な願いなんでしょうね。なのにその彼は、本当にずっと自分の話しかしなかったんです(涙)。それですごくガッカリしたんですよね。歌詞の中でも出てくるんですけど、彼は見た目がとてもかっこよかったので、女の子に対して特に何も気を遣わなくても大体のことが思い通りなんだろうな~と、偏見ながらどうしても思ってしまったんです…。 そんなエピソードの他に、この曲を作る決め手となったエピソードがもうひとつありまして。それは、お父さんです(笑)。家族で1日出掛けていて、夜ご飯を食べにファミレスに入ったんですけど、真っ先にお父さんがソファー席に座ったんですよね。それがどうも気に食わなくて(笑)!そこのファミレスの椅子が結構硬めだったので、そこはお母さんに譲るべきなんじゃないか…?と思って、それを携帯にメモしていたんです。それでその後に、この2つのエピソードを合わせてみようってなったんです。お父さんが悪気がないのはわかっているんですけどね(笑)。 …というわけで今回も色々語ってしまいましたが。世の中の男性はこの曲を聴くと、きっと「お前が相手にされてなかっただけやろ!」と思うかもしれませんが、私に対してはそれでいいのです(笑)!でもこの曲を聴いて、「女子ってこう思ってるんや!俺も気を付けよう!」とか、これからの“女子と過ごす時間”に少しでも役に立てればいいなぁと思っています。 この曲は、とにかくライブで皆と盛り上がりたい!一緒に歌って欲しい!っていうイメージで作ったので、明るくてノリやすいサウンドになっています。私の中でも、特に「本音」と「建前」がハッキリしつつ、可愛くて覚えてもらえやすいキャッチーな曲になったなと思っていますので、是非いっぱい聴いてもらって、ライブで私と楽しくなりましょう! それでは、今回も最後まで読んで下さりありがとうございました!次週、第3弾もお楽しみに♪ ◆紹介曲「 つまんない、つまんない 」 作詞:m@e 作曲:m@e <m@e> ◆配信アルバム『はんなりある。』 2019年12月11日リリース <収録曲> M-1. 私こそ、ごめんね M-2. つまんない、つまんない M-3. シークレット・ラブ M-4. 嫌いで、好きで M-5. 全然、かまわない

    2019/12/05

  • カノエラナ
    爽やかじゃない青春の曲、青の字は“こっち=「性」”かな。
    爽やかじゃない青春の曲、青の字は“こっち=「性」”かな。

    カノエラナ

    爽やかじゃない青春の曲、青の字は“こっち=「性」”かな。

     2019年12月4日に“カノエラナ”がニューアルバム『盾と矛』をリリースしました。全10曲が収録されている今作。リード曲「嘘とリコーダー」は<先生僕がやりました>と語り調で始まり、ド頭から挑戦的で非道徳的な歌詞が印象的。また、巷で話題の“タピオカ”にスポットをあてたライブ人気曲「タピオカミルクティーのうた」や、カノエの夢の中に出てくるファンタジーな世界観を表現した「jOKER」などバラエティに富んだ内容に。    さて、今日のうたコラムではそんなカノエラナ本人による、スペシャル歌詞エッセイを3週に渡りお届け!今回は「1113344449990」についての 第1弾 に続く、第2弾です。綴っていただいたのは、アルバムの2曲目を飾る“ギリギリライン”を攻めた新曲 「 嘘とリコーダー 」 にまつわるお話。歌詞と併せて、是非、この“誰もが通らざるを得ない道”の世界観をじっくりご堪能あれ…! ~M-2「嘘とリコーダー」歌詞エッセイ~  変態ソングですね。たまらないです、好きな人のリコーダーを舐める曲(笑)。実際にいたんですよ。リコーダーじゃないものでしたが…、それを急に思い出しちゃって、「ふふっ」ってなって書こうかなって。テレビでアルトリコーダーの特集をやっていて、それをぼーと見ていて、「リコーダーか…」って考えていたら過去にあったとある事件を思い出して…。きっかけはそれです。  学生時代の風景にあるちょっとしたエロっぽさ、それを目指して書きました。「数学のノート」「美化委員」「三角定規」とかエロくないんだけど、どこかしらエロを感じさせる単語を選んで、どこまでギリギリラインを攻められるか、チャレンジで。結構楽しく書けました。歌詞は詰まる事無く最初から最後までツルツル出てきて、作業的には一番速く、すぐ出来ましたね。  あとはもう完全に思考を学生時代に引きずり戻して、「教室の隅のタイルに消しゴムがよく挟まっていた」「落し物Boxがあった」「水が入ってない花瓶があった」「掲示物が曲がっているのが気になって授業に集中できなかった」「日付けが自分の出席番号と同じ数字だと先生に当てられる確率が上がるから一日中ドキドキしていた」みたいな連想ゲームをして、ひたすら書いて組み合わせる作業をしました。  サウンド的にはバキバキで、イントロのリフもアコギで作ったデモ音源のリフをさらにエレキでエッジを立ててパンチを出して、最初のデモよりテンポを上げて、生々しく、刺々しく、青春を駆け抜けている感じに仕上げました。  新しい試みとして、Aメロは語りのパートになっています。そこはかなり拘っていて、レコーディング前に歌詞を最初から最後まで読んで、じっくり空気に聞かせるみたいな取り組みして、ボイスメモに語りを録音して何度も何度も聴いて、もっとここは感情を入れようとか検証して。イントネーションとか言葉の切りどころとか、よく聴いているアニメの声優さんとか、テレビのナレーションとかも意識して、勉強しながら、ひたすら読んで曲に落とし込む作業をした。語っている内容はこれなんですけどね(笑)。    「カノエらしく」裏切りも含め、期待通りのところもあり、いくらカッコ良いサウンドでもやっぱり「カノエかいーって」ツッコミが入るみたいな。それへの挑戦でした。感情的だけど淡々と、目の前のことしか見えていないような状態を保ってレコーディングブースの中に入るのは結構きつかったのですが…切羽詰まった主人公の思考と重なって焦りを覚える耳触りになったかなと思います。  聴く人によって「懐かしいな」と思ってもらったり「現在進行形だわ」となったり「これからこういう事も経験するのかな?」と考えたりできる「誰もが通らざるを得ない道」を書き上げることに謎のプレッシャーを感じつつも、限られたフィールドで端から端まで暴れ回ってしてやったり顔で曲を完成させました。  爽やかじゃない青春の曲、青の字は“こっち=「性」”かな。 <カノエラナ> 【最終回へ続く!】 ◆紹介曲「 嘘とリコーダー 」 作詞:カノエラナ 作曲:カノエラナ ◆ニューアルバム『盾と矛』 2019年12月4日発売 通常盤 KRKB-1004 ¥2,500+税 初回限定盤 KRKB-1003 ¥3,500+税 <収録曲> 01.1113344449990 02.嘘とリコーダー 03.ダンストゥダンス 04.猫の逆襲 05.タピオカミルクティーのうた 06.jOKER 07.(タイムカプセル) 08.セミ 09.花束の幸福論 10.最後の晩餐

    2019/12/04

  • The Floor
    逃げ出したって自分の想いが死ななければ負けない。
    逃げ出したって自分の想いが死ななければ負けない。

    The Floor

    逃げ出したって自分の想いが死ななければ負けない。

     2019年12月4日、北海道発の3人組バンド“The Floor”がニューアルバム『nest』をリリース!タイトルに【巣】という意味を持つ今作。ここを原点に、三人で新しいものを産み落とし、さらに飛び立っていこうという意志と、聴いたひとにとってこのアルバムが居心地のいい場所になるようにという願いが込められております。  さて、今日のうたコラムではそんな彼らのスペシャル歌詞エッセイを3週に渡りお届け!ササキハヤト(V0.)、ミヤシタヨウジ(Ba.)、コウタロウ(Dr.)が各週で執筆を担当。第1弾は、今作に収録されている4曲の作詞を手掛けた“ ササキハヤト ”による歌詞エッセイです。それぞれの歌のなかの物語と想いを、じっくりとご堪能ください。 ~ニューアルバム『nest』歌詞エッセイ第1弾~  The Floorのボーカル、ササキハヤトです。こんちは。今作『nest』では 「 Candy 」 、 「 雨夜の月 」 、 「 ナイトフォール 」 、 「 To Be Continued 」 の4曲の歌詞を描きました。そんな曲たちのお話をしましょうかね。  人と付き合うとかどうとか曖昧な口約束の関係はキャンディみたいに甘いけれど、大事に味わっていてもいつかは溶けてしまう。人を好きでいるのって楽しいですよね。色んなものを見たり聴いたり共有したり。夢のような日々だ!って喜んでみれば、夢であればいいのになんて落ち込んだり。忙しない。  恋の形は様々で、一途なものもあればあっちこっちフラフラするものもある。「ずっと一緒にいようね」って言っていても離れてしまったり、離れてしまえばまた新しい道を行ったり。恋というものに中毒状態になりながらも夢を見るのをやめられない。    愛し合って喧嘩して、 「 Candy 」 ではそんな恋に振り回されて楽しく甘い時間を過ごしていたいよねって気持ちを歌っています。どうせいつかは溶けてしまうのにね。 次の話、   「 雨夜の月 」 って言葉はその言葉の通り「雨の夜の月」を意味してます。でも雨の夜って月なんて見えないじゃないですか。曇ってるし。要するに「あり得ないもの」って意味なんです。そんな見えない月みたいなあの娘に恋をしたお話(青い薔薇っていうのも同じ意味で、候補としてあったんですけど最近は品種改良されて出来ちゃったらしいですね。青い薔薇…)。  その人は優しく笑う人だった。話が合う、というより合わせてくれる。そんな人だった。なんの約束もしていないけれど、勝手に一緒にいられると思っていた。だらだらと流れる日々が心地よかった。こんな生活が続けばいいと願っていた。ある雨の降る夜のこと。最後にしようって君が言った。ずっと他に好きな人がいたって。ごめんねって。知ってたよ。それでも一緒にいたかったんだ。自分ばかり本気になって辛かったけれど。いつかちゃんとこっちを向いて欲しかったんだよ。無理だとわかっていても離れられなかったんだ。小さなカバンに収まるほどの荷物をまとめてその人は出て行った。さよならの言葉もちゃんと言えないまま。月はたしかに見える位置に居たのにずっと曇り模様の空だったね。もしも少しでも晴れていたら、君を連れ去ってしまいたかったよ。  って話と、キャバクラのお気にの嬢とどうしても付き合いたくて通いまくってるんだけど全然振り向いてもらえない!こんなに好きなのに!………え?あの娘が店を辞めた…?もう会えないって?そんなあ~~~~!!!!っていう話とどっちが好きですか? 次の話、  夕焼け空、夜の落ちる頃、「また明日ね」って別れ際の挨拶をできる相手があなたにはいますか? 僕にはいました。けれどその大事さを僕は知りませんでした。  他愛のない言葉だと思います。「また明日」。けれど大人になるとそんな約束を、一日の別れを、できる相手って実はそうたくさんいるものじゃないんだなって、そいつを失くしてから初めて気づきました。  そいつと居たから日々が楽しかったこと、自分の色んなことを許してくれていたこと、その優しさに甘えていたこと。もっと君に寄り添って生きていればなんて思う。今ならこんな自分でも君に優しくできる気がするんだ。でも遅すぎたね。僕にはもう君を忘れないことしかできないみたいだ。   「 ナイトフォール 」 はそんな想いを歌っています。夕焼け空の下、手を振っているあなたの大事な人を思い浮かべて聴いてください。 次の話、   「 To Be Continued 」 はガチ応援歌です。逃げたって構わない、そこから始めよう。俺たちの戦いはまだまだこれからだ!的な。  僕は『ジョジョの奇妙な冒険』が好きで、第5部のスピンオフ作品として『恥知らずのパープルヘイズ』という作品がありまして、その作品のテーマが“一歩を踏み出すことができない者たちの物語”というものなんです。  もともと5部の主人公たちの仲間だったけれど途中で逃げ出してしまったというか、仲間たちと離れてしまった1人のキャラクターに焦点を当てた後日談となっていまして、そいつがまた仲間として加わるための戦いの物語なんです(本当はもっとちゃんと話したいけど長くなるので割愛。無念)。それを題材ってほど中身に触れてるわけではないのですが着想を得て描いてみました。    僕は「逃げたら負けだろ」って心無い言葉を言ってしまったことがあります。でもそれは間違っていたなって思って。別にその場に居られなくなったとしても道は続いていて、諦めずに踏み出す限り自分に終わりは来ないんだって。自戒も込めながら、逃げ出したって自分の想いが死ななければ負けない。自分が主人公になれる物語は続いていくんだって。そんな想いをぶつけました。背中を押せますように。  最後に、今作はこんな4曲について歌にしました。歌のどこかに自分を重ねながら聴いてくれたら嬉しいです。新体制になって初めての作品『nest』。自分たちでも超納得のいく作品になりました。届いてくれたら嬉しいす。 <ササキハヤト> ◆2nd album『nest』 2019月12月4日発売 生産限定盤 VIZL-1675 ¥3,500+税 通常盤 VICL-65278 ¥1,900+税 <収録曲> 1.Candy 2.雨夜の月 3.Shadow 4.砂の山 5.ナイトフォール 6.To Be Continued 7.群青について 8.I Don't Know

    2019/12/03

  • 奥華子
    歌詞アクセスTOP15&ユーザーからの人気フレーズをご紹介!
    歌詞アクセスTOP15&ユーザーからの人気フレーズをご紹介!

    奥華子

    歌詞アクセスTOP15&ユーザーからの人気フレーズをご紹介!

     2019年11月13日に“奥華子”がベストアルバム『奥華子 ALL TIME BEST』をリリースしました。ラブソングの名手として幅広いリスナーの支持を得ている彼女が、これまでの活動にひと区切りつけるべく、デビューからこれまで作ってきた珠玉の名曲たちをセレクト。全44曲が収録された、15年の集大成と言える作品となっております。  なお、今作は「花-HANA」「空-SORA」「月-TSUKI」と題されたCD3枚組です。「花-HANA」のテーマは、儚いからこそ愛おしいもの。「空-SORA」のテーマは、いつでもそこにあるもの。そして「月-TUSUKI」のテーマは、闇があるからこそ見えるもの。それぞれ味わいの異なる選曲ですので、是非、奥華子の世界観をじっくりご堪能ください。  さて、もちろん歌詞人気も高い奥華子。現在、13曲が歌ネットの“歴代人気曲”に認定されております。そこで、今日のうたコラムでは【奥華子の歌詞アクセスTOP15】を発表!さらに、ユーザーからのお気に入りフレーズ投稿コーナー『コトバのキモチ』で、投稿数や「いいね!」数、コメント数が多い人気フレーズもご紹介いたします…! 【奥華子 歌詞アクセスランキングTOP15!】 1位: 「 楔 」 2位: 「 恋 」   3位: 「 ガーネット 」 4位: 「 あなたに好きと言われたい 」 5位: 「 初恋 」   6位: 「 変わらないもの 」   7位: 「 シンデレラ 」 8位: 「 片想い 」 9位: 「 二人記念日 」 10位: 「 最後の恋 」 11位: 「 笑って笑って 」 12位: 「 魔法の人 」 13位: 「 夕立 」 14位: 「 君の笑顔 」 15位: 「 冬花火 」   【奥華子『コトバのキモチ』人気フレーズ10選!】 思い出になれ 思い出になれ 何度も好きだと言わされた日も 君の泣き顔も ずっと一緒にいると思ってた あの頃の二人も 「思い出になれ」(いいね!数:140) 昨日よりも今日が素敵で 明日さえもいらないくらいに 生きて行けたら きっと ね 「笑って笑って」(いいね!数:141) 不思議だね どうして人はすぐに 守れない約束をするのだろう 「楔」(いいね!数:150) 「別れよう」って言ったのは 「別れたくない」って言葉が聞きたかっただけなのに 「シンデレラ」(いいね!数:151) 形ないもの 抱きしめてた 壊れる音も聞こえないまま 「変わらないもの」(いいね!数:153) 追いかけても追いかけても あなたの背中の端も見えない 「あなたに好きと言われたい」(いいね!数:154) こんなにも辛いなら あなたと出会った事さえ 消えてしまえばいいのに… 「最後の恋」(いいね!数:169) 名前で呼んだりしないから 隣り歩いたりしないから 用事もないのに電話したりしないから だからもう逢えないなんて言わないで お願い 「初恋」(いいね!数:190) いつか他の誰かを好きになったとしても あなたはずっと特別で 大切で またこの季節が めぐってく 「ガーネット」(いいね!数:240) 好きになってくれる人だけを 好きになれたらいいのに 「恋」(いいね!数:493)  胸がキュッと切なくなるフレーズがずらりと並んでおりますね…!ただ、奥華子さんは歌ネットの インタビュー にて、作ってきたご自身の失恋ソングについて「どんな最低な恋でも“しなければよかった”とは思わない」という気持ちを語ってくださっております。だからこそ、歌詞に込められているのは相手への負の感情などではなく、本気で恋をしていたそのときの自分の深い想いであり、わたしたちはそこに惹かれるんですよね。  あなたにとっての大切なフレーズも是非、 こちら から投稿してみてください!また、ベストアルバムには映画『殺さない彼と死なない彼女』の主題歌として話題になっている新曲 「 はなびら 」 も収録されておりますので、この歌詞のチェックもお忘れなく…! ◆ベストアルバム『奥華子 ALL TIME BEST』 2019年11月13日発売 通常盤 PCCA-04828 ¥3,500+税 スペシャル盤 PCCA-04827 ¥4,900+税 完全限定生産15th Anniversary 875BOX PCCA-04864 ¥8,750+税 <収録曲> 『花-HANA』 はなびら(新曲) プロポーズ 初恋 365日の花束 年上の彼 冬花火 桜並木 スターチス 恋つぼみ 二人記念日 ガラスの花 恋 ロスタイム やさしい花 『空-SORA』 シンデレラ ガーネット 愛という宝物 笑って笑って 10年 道 魔法の人 一番星 逢いたいときに逢えない 灯-ともしび- 帰っておいで Happy days 遥か遠くに 足跡 自由のカメ 『月-TSUKI』 あなたに好きと言われたい 透明傘 泡沫 Rainyday 変わらないもの 窓辺 ピリオド 愛してた 楔-くさび- 青い部屋 トランプ 白い足跡 曖昧な唇 恋の果て 迷路

    2019/12/02

  • 須澤紀信
    君が選んだことなら、抉れた痛みも愛せるかな
    君が選んだことなら、抉れた痛みも愛せるかな

    須澤紀信

    君が選んだことなら、抉れた痛みも愛せるかな

     2019年10月23日に“須澤紀信”が新曲「アソート」をリリースしました。まず、曲タイトルの【アソート】とは、主に様々な種類のモノの【詰め合わせ】を意味する言葉であり、歌詞にはまさに、大切な<君>にまつわるたくさんの感情や景色、ワンシーンが詰め合わされているんです。今日のうたコラムでは、そんなラブソングをご紹介いたします。 滝のような雨に打たれ 冷え切った身体を投げ出し 指先から 溶けて消えてしまえばいい それで終わりなんだ 「アソート」/須澤紀信  こうして幕を開ける歌。冒頭で描かれているのは<君>を失った、その日の記憶でしょう。泣きわめきたいほどの哀しみを象徴する<滝のような雨>が降り注ぐ日。そこで主人公の<僕>は傘も差さず<冷え切った身体を投げ出し>途方に暮れています。おそらく身体以上に“心”が冷え切っている状態であるがゆえ、濡れようがどうでもいいのです。    傘を差す気力もない。人の目だって気にならない。ただただ<指先から 溶けて消えてしまえばいい>と自分の物語の<終わり>を望んでおります。もはや“消えてしまいたい”という能動的な思いですらありません。伝わってくるのは、どうにでもしてくれ、どうにでもなれ、もう何もかも終わりなんだから…、という無気力な絶望。真っ暗な未来。 君と買った服を着て 君のいない街を歩く 変わり果てた ありふれた日常を 少しずつ馴染ませていく 消せない履歴 雪の降る空に ただ疑うことも忘れ 同じ未来を望んだ 君が選んだことなら 抉れた痛みも愛せるかな 失って気付くことばかりだ 僕の世界は君で出来ていた うだるような真夏日に 消えて無くなった まるでカゲロウ こだわったスパイス チケットの切れ端 合鍵はポストの中 「アソート」/須澤紀信  しかし、どんなに<終わり>を望んだところで、日常は続いていくんですよね。あの<滝のような雨に打たれ>た日から、月日は経ち、なんとか<僕>は生きている模様。そして現在と過去の記憶の間を行ったり来たり。きっと頭では<変わり果てた ありふれた日常を 少しずつ馴染ませて>いかなきゃならないこともわかっているし、<君が選んだことなら 抉れた痛みも愛せる>ような自分で在りたいと思っているはず。    それでも<君と買った服>を捨てられないことや<消せない履歴>には“忘れられない、忘れたくない”心模様が表れています。さらに<こだわったスパイス>や<チケットの切れ端>やポストの中の<合鍵>といった記憶の「アソート」が胸の内を満たしているのです。当たり前に<僕の世界>は、喜怒哀楽も衣食住も<君で出来ていた>からこそ、まだまだ<君のいない街>で過ごすのは簡単なことではなさそうですね。 僕の全てを 君の全てを 持ち寄って ひとつにした もう戻らない アソート アソート 「アソート」/須澤紀信  ちなみに「アソート」という言葉には【詰め合わせ】以外にも【(種類などが)一致する】や【(他のものと)調和する】という意味もあるそう。すると、二人はかつて<僕の全てを 君の全てを 持ち寄って>想いを一致させ、上手くお互いに調和しながら過ごせていた幸せな時期もあったのだと想像できます。ただ、それゆえに<もう戻らない>という現実の切なさがいっそう際立つのです…。 君が選んだことなら 抉れた痛みも愛せるかな 失って気付くことばかりだ 僕の世界は君で出来ていた いつか望んだ姿に きっとまだなれてはいないけど 時間と共に形を変えた この街のように進んでいかなきゃ 僕なりの答え 今 君はどう? 「アソート」/須澤紀信  歌はこのように幕を閉じてゆきます。冒頭では、びしょ濡れになりながら<指先から 溶けて消えてしまえばいい>と絶望のなかにいた主人公。でも、最後では<時間と共に形を変えた この街のように進んでいかなきゃ>と、なんとか未来を見据えています。なんとか<僕なりの答え>を出せています。そして、もう別々の道にいることを受け止めながら<今 君はどう?>と、相手のことを思えているのではないでしょうか。    最近、失恋をしてしまったあなた。なかなか立ち直ることができないあなた。是非、そのやり場のない想いを重ねながら、須澤紀信「アソート」を聴いてみてください。いつか“あなたなりの答え”にたどり着けるその日が、やってきますように。 ◆紹介曲「 アソート 」 2019年10月23日配信リリース 作詞:須澤紀信 作曲:須澤紀信

    2019/11/29

  • m@e
    女子って勝手に“好きな人好みの女”になりませんか?
    女子って勝手に“好きな人好みの女”になりませんか?

    m@e

    女子って勝手に“好きな人好みの女”になりませんか?

     2019年12月11日に“m@e(マエ)”が全5曲入り配信アルバム『はんなりある。』をリリースします。彼女は、女の子の【本音】と【建前】を、はんなり歌うシンガーソングライター。今年10月にはメジャーデビューシングル「私こそ、ごめんね」を、11月には2ndシングル「つまんない、つまんない」を配信。いずれも今作の収録曲となっております。    さて、今日のうたコラムではそんな“m@e”本人によるスペシャル歌詞エッセイを、3週に渡ってお届け!今回はその第1弾です。綴っていただいたのは、デビュー曲「私こそ、ごめんね」にまつわる“遠距離恋愛”と“好きな人の前での自分”についてのお話。是非、それぞれの恋愛観を考えながら歌詞&エッセイをお楽しみください…! ~第1弾歌詞エッセイ「私こそ、ごめんね」~ 初めまして! m@eです! 京都出身で、女子の「本音」と「建前」をはんなりポップに歌っています。好奇心旺盛の“なんでもやりたガール”です! 今回は第1弾と言うことで、私のデビュー曲「私こそ、ごめんね」に関連付けながら、自分の恋愛観を交えてお話しよう思います。どんな風に書いても良いとのことなので、自由に楽しんで書いていこうと思います(笑)。 この曲は、ザッと言うと遠距離恋愛になった二人の気持ちの変化を歌った曲になっています。1番では、離れてしばらくして、彼から彼女に対する気持ちがだんだんと薄れていってしまい、素っ気ない態度になっていく様子を歌っているのですが…。 “遠距離”という言葉を聞くと、皆さんはどんなことを想像するでしょうか。きっと「切なさ」だったり、「もどかしさ」や「不安」あるいは、離れることで改めて気付かされる「好き」や、離れているからこそ会えた時に感じる「幸せ」など。マイナスなことも、プラスなこともあると思います。ですが、ほとんどの人が“遠距離恋愛はしたくない(できない)”と言うように感じます。少なくとも、私の今までの人生で出会った人達はそうでした。 やっぱり、会いたい時に会える距離に好きな人がいるのってすごく幸せなことです。お互いが忙しく過ごしていたとしても、それぞれのスケジュールの中で会える時間を作ることはまだ難しいことではないし。例えば、喧嘩をしてもすぐに顔を見て「ごめんね」って言えたり、「好きだ!」って気持ちが溢れた時にぎゅっとして温もりを感じることができたり。でも遠距離恋愛は、それができないじゃないですか。 だから、日々の小さなやりとり全てが大切になってくるのではないかなと思います。それでも、そのやりとりの中でのほんの少しの思い違いや、環境の変化からくる価値観や優先順位の変化、すれ違い、寂しさのせいなのか、ふと別の人に気持ちが揺らいでしまったり。そういったことが原因で、だんだんとお互いの心の距離を保つことができなくなってしまうから、付き合い続けることを諦めてしまう人が多いのかも知れないなと思います。 …私は遠距離恋愛でも大丈夫です。 元々私は、何かにつけてあまり執着することがないんですよ。なので、恋愛面でも人に依存することがないです。全く嫉妬をしない訳ではないですが、私が束縛されるのが嫌なので、相手にもしないです。「会う時間」と「会わない時間」をキッパリと区別できるし。言い方を変えれば、「仕事」と「恋愛」本当にどちらか一つずつしかできないんです。なので、「会わない時間」は、自分のやるべきことや、やりたいことばかり考えてしまう。だからLINEや電話はほとんどしないし、催促されたり義務化されてしまうとしんどくなってしまうんです。 ただ、会う時は本当にめちゃくちゃ全力で会います。100%の力で“彼の好きな彼女”をします(笑)。 思うんですけど、女子って勝手に“好きな人好みの女”になりませんか? 少なくとも、私はそうなんですよね。本当の私でもありますし、全く嘘の私でもある。紙一重だなって思いますね。言い方合ってますか(笑)? 長々と自分の恋愛観をメインで書いてしまいました。「誰が興味あんねん!」と思った方はすみません(笑)。 最後に、この「私こそ、ごめんね」という曲は、フルでじっくり聴いて頂いて初めて「私こそ、ごめんね」というタイトルの本当の意味がわかってもらえるんじゃないかなと思います。自分でも、インパクトのある面白い曲になったなと思っているので、聴いて頂けたら嬉しいです! 「意味がわかるとこわい話」みたいな感じです(笑)。 それでは、今回はここまでにしておきます。 最後まで読んでくださり、ありがとうございました! また第2弾もお楽しみに~♪ <m@e> 【第2弾に続く!】 ◆紹介曲「 私こそ、ごめんね 」 作詞:m@e 作曲:m@e ◆配信アルバム『はんなりある。』 2019年12月11日リリース <収録曲> M-1. 私こそ、ごめんね M-2. つまんない、つまんない M-3. シークレット・ラブ M-4. 嫌いで、好きで M-5. 全然、かまわない

    2019/11/28

  • カノエラナ
    私の中にある1個のキャラクターを色濃く抽出しまくった曲。
    私の中にある1個のキャラクターを色濃く抽出しまくった曲。

    カノエラナ

    私の中にある1個のキャラクターを色濃く抽出しまくった曲。

     2019年12月4日に“カノエラナ”がニューアルバム『盾と矛』をリリースします。全10曲が収録されている今作。リード曲「嘘とリコーダー」は<先生僕がやりました>と語り調で始まり、ド頭から挑戦的で非道徳的な歌詞が印象的。また、巷で話題の“タピオカ”にスポットをあてたライブ人気曲「タピオカミルクティーのうた」や、カノエの夢の中に出てくるファンタジーな世界観を表現した「jOKER」などバラエティに富んだ内容に。    さて、今日のうたコラムではそんなカノエラナ本人による、スペシャル歌詞エッセイを3週に渡りお届け!今回はその第1弾です。綴っていただいたのは、アルバムの入り口となる1曲目 「 1113344449990 」 にまつわるお話。リリース&歌詞公開に先駆け、是非、エッセイでその世界をじっくりとご堪能あれ…! ~M-1「1113344449990」歌詞エッセイ~  タイトルの読みは、ワンワンワンスリースリーフォーフォーフォーフォーナインナインナインゼロ。意味は、なんでしょうか?  自分の携帯が壊れがちなんですよね。今年に入って、フリック入力するとたまにバグってしまう。で、フリック入力をしない時があるんですけど、以前はやっていたのに、今となってはそれが、結構煩わしくなってる自分がいて。その時、その面倒くささみたいなものって「忘れてるよなー、自分」って思って、それを曲にしようかな、って。 フリック入力無しで11133444…、と打つと 「アイシテルワ」になる。  この曲は音楽のことを歌っていて、それが分かるか分からないかぐらいの距離感で書きたいなー、と。曲の最後の方で“MUSIC”って歌っていて、そこで「これ音楽に関して歌ってたんかいー」って。ラストまでは分からない。音楽に対して直接的にこうなりたいみたいな、「おまえがいい」「おまえしかいない」みたいな、そういうニュアンスはこれまであまり歌ってこなかったから、ちょっと今までと違う感じ。なかなか振り向いてくれないけど、「自分は気にしてないからどうしようも出来ないよー」みたいな。  最近、ツイキャスとかで「カノエママ」って設定でお姉さん的に妖艶な声で「また来たの?」みたいに話しかけるって遊びをやっていて、そのカノエママの主題歌風になっています。「 カノエラナです。 」って自己紹介ソングがあるんですけど、以前ライブの頭でやってたのを、最近はやらなくなったのでそれに代わる曲、ど頭でギターを聞かせられて、インパクトのある曲になれば良いかなと。私の中にある1個のキャラクターを色濃く抽出しまくった曲になりました。ナイスバディーなカノエママが艶っぽく歌ってるのを想像して聴いてみてください(笑)。 “比べたがりの世間様は 右倣え右がお上手ね”  と、ちょっと皮肉った表現もしていますが、曲を作り出した頃は、そういうことばっかり詞に入れて書いていました、まだ厨二を凄く引きずってた頃(笑)。大人が嫌いー、とか、人がいやー、とか、とにかく自分の周りは敵ばっかりだー、みたいな事しか考えてなかった。  今、そんな頃の歌詞ノートを見ると、「あーこんなことを考えていたんだ」「もう全然、どうでも良くなってる」って、興味が無くなっているんだなーって思って。で、音楽のことを書くなら、原点回帰として、そういう昔書いていた事もちゃんと入れてあげた方がいいのかなって、昔のノートからそのまんま言葉を拾って来ました。今こそ1周回って歌えるのかな、って感じです。  1曲目に持って来たかったんで、サウンド的には派手に、タイピングのカチャカチャカチャとした感じを意識して、リズムが縦に刻まれるように作りました。歌もリズムに乗せるのが難しかったです。大事に大事に作ったのでこのアルバムの1曲目を飾るのに相応しい曲になったんじゃ無いでしょうか。 <カノエラナ> 【第2弾へ続く!】 ◆紹介曲「 1113344449990 」 作詞:カノエラナ 作曲:カノエラナ ◆ニューアルバム『盾と矛』 2019年12月4日発売 通常盤 KRKB-1004 ¥2,500+税 初回限定盤 KRKB-1003 ¥3,500+税 <収録曲> 01.1113344449990 02.嘘とリコーダー 03.ダンストゥダンス 04.猫の逆襲 05.タピオカミルクティーのうた 06.jOKER 07.(タイムカプセル) 08.セミ 09.花束の幸福論 10.最後の晩餐

    2019/11/27

  • イチオシ!
    どんな想い出も、感情も「今」を通してしか知ることはできない。
    どんな想い出も、感情も「今」を通してしか知ることはできない。

    イチオシ!

    どんな想い出も、感情も「今」を通してしか知ることはできない。

     今日のうたコラムでは、元ふぇのたすのメンバーであり、バンド解散後、より本格的に作詞作曲家として活躍をなさっている“ヤマモトショウ”さんのスペシャル歌詞エッセイを3週に渡ってお届けいたします。フィロソフィーのダンス、桜エビ~ず、MINT mate box、寺嶋由芙、などこれまで数々のアーティストに歌詞を提供してきた彼。  そのなかで“共作”をする機会も多々あるんだそう。そこで今回のうたコラムでは、本人との歌詞の共作をテーマにエッセイを綴っていただきました。 第1回 、 第2回 に続く最終回では “SHE IS SUMMER” の “MICO” さんとの共作について。同じく元ふぇのたすのメンバーである彼女。そんな二人がそれぞれ音楽活動を再スタートさせ、作り上げた楽曲とは…。是非、最後までご熟読を! ~最終回歌詞エッセイ~  僕はバンドが好きで、音楽をはじめるときもバンドとしてはじめるという選択肢以外はなかった。好きだからというのもあるけれど、当時は音楽の授業でやったレベルでしか楽譜も読めないし、ましてや曲をつくることもできない。とりあえずバンドを組んでみて、そこからギターをはじめた。それしかなかった。  ところがやってみれば意外となんでもできるもので、曲をつくってみると曲になった。音楽は好きだったし、それをつくるのも楽しかったので、ひとつプロを目指してみようと思ったけれど、やっぱりそれでもバンドが好きだった。バンドを続けてそこで曲を書いたり詞を書いたりしてデビューした。自分が今、音楽の仕事をしているのは、バンドをやっていたからであって、もう少しいえば、誰かひとりのボーカリストのために音楽を作っていた時代があったからだ。  この連載中になんども自身の言葉で書いていることだけれど、僕はアーティストが自分の思いだけを歌う必要はないと思っている。というよりも、もう少しつっこんでいうならば、聞き手はそれを「アーティストの思い」であると想定して聞く必要はないともいえる。だが、もちろん作り手はある種の、当然そこに存在するだろうなんらかの思いをもって楽曲をつくっている。そりゃそうだ、と誰もが思うかもしれないが、本当はそれほど簡単なことではない。実際に、これがもう我々にとって単に職業であったり、日々のルーチンのようになってしまったら、極論「何も考えなくても」それは出来上がってしまう。  だから、バンドをやめたときにやりたいことでもない音楽を量産するくらいなら、別にそこで音楽をやめてしまうこともできただろう。僕はそう思ったし、 ふぇのたす として一緒にやっていたボーカルの MICO も、そこで音楽を続けないという選択肢もあったように思う。  でも二人ともあれからずっと、音楽を続けている。彼女が SHE IS SUMMER としてソロプロジェクトをはじめるとき、あるいは僕が作詞作曲家として音楽活動を再スタートをするとき、もうすでに「音楽がつくれるようになっていた」僕らはそれぞれ、もう一度何かをつくりはじめることの意味と意義を確認しなければならなかったと思う。そしてそれはたぶん、それぞれに間違いなく必要なものだった。だから今も、音楽を続けている。  SHE IS SUMMERプロジェクトとして最初に「 とびきりのおしゃれして別れ話を 」という楽曲を共作した。ふぇのたすでやったこととは違うことをやる、それは新しく始める以上当たり前のことだと思うけれど、意外と難しい。なぜなら、少なくともこれまでの経験がそこにあるからだ。それをなしに、前に進むことはできない。    しかし、一方で我々はおそらく誰かが自分たちのことを「こうみている」というのとは全く異なる意味で、自分たちの経験を、認識し直し続けている。端的に言えば、それが「自分らしさ」であって、誰かがそうしろといったように「別れ話」をしてその先に行かなきゃいけない、でも私は「とびきりのおしゃれして」その話をするけどね、ということなのだ。  「 出会ってから付き合うまでのあの感じ 」をつくったときには、一度やりたいことがわかってその上で創作をしなければいけなくなっていた。それは簡単なような、むしろハードルはあがっているような、ちょっと感じたことのない状況だった。「同じことはしたくない」というのはクリエイターの基本的な信念だとは思うが、人はそんなに器用ではない。どうしても、過去の自分とも比べてしまう。今度はその音楽をはじめたときの、まっさらな気持ちも思い出してみたかった。「出会ってから付き合うまであの感じ」というタイトルにたどりつくまで、考えていたことはそんなことだったように思う。  そして去年の年末から今年にかけて一緒に作ったのは「 君をピカソの目でみたら 」。つくるまえに、久々にMICOと色々なことを話したと思う。「色々なこと」というのは、本当にそうとしかいえないことだ。そのとき、僕らはどうしても過去を振り返る。未来はまだ見えないし、みているとしてもそれは「今」という視点の中で見ている。実はそれは過去も同じだ。「今思えばこうだった」「今だからこう思える」という陳腐な言い換えもできるけれど、僕らはどんな想い出も、感情も「今」を通してしか知ることはできない。    そして、その「今」が過去や未来に移動していく。そのすべてをもって、「色々」を語ったときにはじめてその出来事の全体像がみえてくるし、僕らにとってそれがどんな出来事なのかわかってくる。ピカソのキュビズムは時間的制約をこえた視点をもった芸術であるといえるが、音楽にもその音としての経過をこえた時間的な拡がりがあって、僕らは常にその中にいる。  きっとまた未来から僕らのつくった言葉と音楽をまた「違う目」でみる、そんな時が来るだろうと思う。そのときのために、きょうも、音楽を続けている。 <ヤマモトショウ> ◆ヤマモトショウ主催による作詞ワークショップ #ロゴススタジオ 第二期最終回スペシャル ゲスト:SHE IS SUMMER・MICO 2019年12月20日(金) 19:00 open 19:30 start(予定) 場所:ピースオブケイク本社イベントスペース 入場料:1500円 詳細はコチラ!

    2019/11/26

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