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  • イチオシ!
    28歳までは、ゴッリゴリのイタリア料理のコックさんだった。
    28歳までは、ゴッリゴリのイタリア料理のコックさんだった。

    イチオシ!

    28歳までは、ゴッリゴリのイタリア料理のコックさんだった。

     今日のうたコラムでは、2月に歌詞エッセイを執筆いただいた作詞家・鈴木まなかさんからバトンを受け継ぐ形で、同事務所の作詞家・渡邉シェフさんによる歌詞エッセイをお届けいたします!彼は、クラブミュージックから、歌謡曲まで幅広いジャンルに精通しており、その曲が本来持っている美しい音の響きや、言葉選びを最も重要視しているスタイルの作詞家。提供アーティストのファンやリスナーから多くの支持を集めております。  そんな渡邉シェフさんが今回綴ってくださったのは、所属事務所『Relic Lyric,inc.』のコンセプト、そして事務所設立後の初仕事となった、アイドルグループ“わーすた”の楽曲「グレープフルーツムーン」にまつわるお話です。アルバムリリースより一足先に、この歌詞に込めた想いを是非、ご熟読くださいませ…! ~歌詞エッセイ~ お控えなすって!!!所属事務所『Relic Lyric,inc.』作詞家の渡邉シェフです! 鈴木まなかから、バトンを受け継ぐ形で、今回コラムを書かせて頂く事になりました。ちなみに事務所名は僕が考えた名前です。Relic(歴史の遺物)Lyric(詩)inc(なんか好き)。わかりやすく言えば遺跡の壁画のように後世に伝わる音楽を作れますようにとゆうのと、音楽事務所なので、響きにリズムを感じる言葉をチョイスしました。RelicのHPでロゴをクリックしたら出てくる 「10000年後のあなたへ、僕らの音は響いてますか?」 この言葉が『Relic Lyric,inc.』のコンセプトです。遠い未来ではピラミッドのようにネットを深く深く採掘してるかもしれない。そんな時にRelic Lyricが生み出した音楽が時代を越えて響くのなら、すごいロマンがあるよなぁて感じです。 さて本題ですが、そんなRelic Lyric設立後の初仕事。来たる2020年3月25日にリリース“わーすた”結成5周年記念のBESTアルバムのリード曲「グレープフルーツムーン」の制作時のエピソードや想いを綴ろうと思います。 この曲の依頼が来たのは、クリスマス前。どいつもこいつも浮かれやがって!と拗ねている僕はEazy-Eの“Merry Muthafu××in Xmasを口ずさみながらケンタかモスのどっちを食べるか熟考していた。すると、まなかちゃんからの電話が鳴った。なにかしら?と電話に出てみると「なべさん!仕事の依頼やで!」と…詳しく聞かせてもらおうかと続けてもらうと、 今回はコンペでは無くて決め打ち案件 3月に出るBESTアルバムに収録予定 ふむふむ… かつ!リード曲! サンタさん居るるるぅぅうう!! さっきは乱暴なことを言ってごめんなさい! 詳細は後ほどメールで、と言うことなので急いで 帰宅しチキンをくわえて待つ…来た! 前回のシングル曲で僕とまなかちゃん共作詞の「遮二無二生きる!」に続きエモ路線でアッパーバラード。だが、感動系に寄りすぎずに力強く!遮二無二ではメンバーの今の想いを代弁するような方向性で書いたが、今回のキーポイントの1つでもある“客観性”を持たせながら、わーすたメンバーはあくまでもストーリーテラーのようなポジションで、この曲を聴いているリスナー自身の夢と重ねられるような距離感で書いて欲しいとの事だ。 その為、「グレープフルーツムーン」には一人称も二人称も出てこない。主人公はわーすたでもあり夢を追ってるすべての人達だ。 話は少し逸れるが、僕の作家名は渡邉シェフ。今年の1月に33歳になったが28歳までは、ゴッリゴリのイタリア料理のコックさんだった。5年前には、まさか自分が作詞家になっているとは思ってもなかったしなろうと思った事も無かった。 きっかけは幼稚園からの幼馴染みでもあり『Relic Lyric,inc.』のもう1人の代表でもある作曲家のHiroki Sagawa。中学、高校で一緒に“Soul-273”と言うバンドを組んでいて、ガキの遊びで書いていたくらいだ。 それが5年前の夏、さがわスタジオで歌詞に煮詰まっていたHiroki Sagawaの代りに仮歌詞を書いた事をきっかけにマネージャーを紹介してもらい、コンペに参加させて貰うと、幸か不幸か3回目でラッキーパンチが炸裂し、勘違いした僕はコックさんを辞めて今に至る。夢はときに奇想天外な場面転換をするから面白い。が、とても厳しい! 僕の座右のシーンであるアントニオ猪木氏の「出る前に負けること考える馬鹿いるかよ!」と言う言葉を胸に裸一貫出発したものの、簡単に勝てるはずも無く現実に往復ビンタ一万発喰らったのち卍固めでバッキバキにボコられた。そして奇しくも、わーすたと同じく5年目を迎えてのこの曲。想いが乗らない訳がない! 基本的に僕の作詞スタイルは、静かな真夜中に目を閉じてテーマを頭の片隅に置きながらデモを聴き、脳内PVを再生してそれを言語化する。いつもの事ながら素晴らしく綺麗な岸田さんのピアノが造る世界を言葉にして相性を探りながらメロディにはめていく。そして制作スタッフとの共同作業で何度かの修正を繰り返し、脳みそがちぎれそうになりながらイメージに近づけていく。そうしてやっと出来た歌詞。 空のほとりに立って見上げてる あの頃よりは近いグレープフルーツムーン 手を伸ばせば掴めそうで いつもいつも願ってそれでもまだ届かない 近づくほどに遠くて 流れ星には願わない 叶えてじゃ叶わない まずタイトルでもある「グレープフルーツムーン」 なぜこの言葉にしたか。 僕の幼い頃、夜に車に乗ることがあるとサンルーフを開けて寝転んで空を眺めるのが好きだった。宇宙を飛んでるような気分だった。そして車は月に向かっているのに全然近くならないなぁと不思議に思っていた。この感覚が夢と重なった。 夢の途中で触れそうな場所に近づけば近づくほどに、夢を掴むことの大変さや、そこに到達出来た人の偉大さを感じる。それはとてもほろ苦くて甘酸っぱい。「叶えて」で叶うような簡単なことでは無い!それでもたまに起こる幸せな瞬間や、応援してくれている大切な人の為、なにより自分を信じ続ける限り、心が折れても薄皮一枚でも残っているのなら、たとえ届かなかったとしても本当の意味で生きることができると思う。僕自身も音楽には随分支えられてきた。 だからこの曲を聴いたどこかの誰かの力になれたなら 最高だ!  わーすたもこの曲を聴いてくれた誰かも超がんばれ! 世界が変わるその日まで…… 『世界』を変えてみたいんだ。 <渡邉シェフ>

    2020/02/25

  • SCANDAL
    良い日も悪い日も一緒に生きてきたから特別な人になっていったんだ。
    良い日も悪い日も一緒に生きてきたから特別な人になっていったんだ。

    SCANDAL

    良い日も悪い日も一緒に生きてきたから特別な人になっていったんだ。

     2020年2月12日に“SCANDAL”がプライベートレーベル“her”より第1弾アルバム『Kiss from the darkness』をリリース。アルバムには全11曲が収録。ボーカルのHARUNAは「自信をもって言います、まじで最高のやつです。4人のクリエイティブなエネルギーが大爆発してます」と今作がメンバーにとってかなりの意欲作であることを語っております。    そして、今日のうたコラムでは、多くの楽曲で作詞を務めたドラムのRINAによる歌詞エッセイを3週に渡りお届け!今回は 第1弾 、 第2弾 に続く最終回。綴っていただいたのは、収録曲「 月 」にまつわるお話。大人になって、会えなくなってしまった特別な誰かの顔を思い浮かべながら、読んでみてください。 ~最終回歌詞エッセイ「 月 」~ 仕事から早めに帰宅できた日は、家で夜ご飯を食べられるのが嬉しい。Netflixでドラマの続きを再生し、ゆっくり湯船に浸かる。あっという間に時間が経って、なんだかんだで気が付けば日付けは変わっている。今日をやり終えた少しの達成感と疲労感を連れてベッドに潜り込む。 深夜って“完全に自分だけの時間”って感じがして好きだ。そういえば昔から、どちらかというと夜型だった気がする。窓から見える景色は変わったけれど、視界を遮るものが何もない静かな地元の空も、ビルの隙間を埋める東京の狭い空も、良い。 アラームをセットしながら、明日のことを考える。特に意味もなくぼんやり誰かを思い浮かべたりすることもある。生活感のあるラブソングを沢山リリースできるようになってから、ファンレターやSNSで恋愛や日常のことについて書いてくれる子も増えた。その度に、自分たちの音楽も誰かの生活に入り込めるようになったことを実感できてうれしくなる。 「月」という曲は、アルバム『Kiss from the darkness』のラストに収録されている。タイトルを直訳すると“暗闇からのキス”となるけど、「きっと、いつかは全てなんとかなる。明日はくるから。」―そんなイメージで付けたタイトルだ。コレのひとつ前に『Happiness from darkness』というアイディアがあった。つまり、そんな感覚。 いつでも会えると思っていた人と、次に会う約束が出来なくなったとき、ひとり置いてけぼりにされたみたいで急に不安になる。なんとなく漂う予感をキャッチして心の準備をしていたつもりでも、“別れ”はどちらかにとって突然やってくる。あの時、ああしておけば…みたいな後悔が涙になって溢れてくる。部屋中に落っこちてる思い出に囲まれて、何も手につかなくなる。 だからといって、少しでも早く復活しようとその後悔を無かったことにするのは、楽しかった記憶までもを薄めてしまうことになる気がする。良い日も悪い日も一緒に生きてきたから特別な人になっていったんだと思う。だから別に何も忘れなくて良いし、立ち止まっても泣いてもいいのだ。心にぽっかり月みたいな穴を浮かべたまま、出会えて良かったとお互いに思えるようになれたら、それは本当に大切に想い合えてきた証拠だと思う。 大人になるたび会いたくても会えない人が増えてゆくのかもしれないけれど、何があっても最後まで明日はやってくるし、全部なんとかなるはずなのだ。例えば、今ネガティブな気持ちから抜け出す出口が見えなかったとしても、全ては永遠じゃない。センチメンタルな夜にも、いつも通りにただ小さく光ってる月明かりみたいな曲ができた。 <SCANDAL・RINA> ◆紹介曲「 月 」 作詞:RINA 作曲:MAMI ◆Album『Kiss from the darkness』 2020年2月12日発売 通常盤 VICL-65310 ¥3,000+tax 初回限定盤A VIZL-1706 ¥4,000+tax 初回限定盤B VIZL-1707 ¥3,800+tax 完全生産限定盤 VIZL-1708 ¥8,500+tax <収録曲> 1. Tonight 2. マスターピース 3. Fuzzy 4. 最終兵器、君 5. ランドリーランドリー 6. NEON TOWN ESCAPE 7. セラミックブルー 8. 記念日 9. まばたき 10. A.M.D.K.J. 11. 月

    2020/02/21

  • edda
    その子がひとり歩きしていって、あとを私が追っていく。
    その子がひとり歩きしていって、あとを私が追っていく。

    edda

    その子がひとり歩きしていって、あとを私が追っていく。

     2020年2月19日に“edda”がニューアルバム『いつかの夢のゆくところ』をリリース。アーティスト名に“物語を語り継ぐ”という意味を持つ彼女。今作の物語の舞台は、忘れられた夢を追いかけて辿りついた【夢の館】です。そこに集まった、様々な主人公の夢のお話が1枚のアルバムへと描き出されております。全11曲、じっくりとご堪能あれ…!    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“edda”のインタビューを【前編】【中編】【後編】に分けてお届けいたします。今回は 【前編】 、 【中編】 に続く、ラスト【後編】です。とにかく物語を愛し、主人公ひとりひとりを「この子」として語るeddaの言葉を、是非、アルバムと併せて、受け取ってください。よりいっそう物語の世界を楽しめるはず…! ― 7曲目「 ルンペル 」は前編でもお話しいただいたように、既存の童話をもとに作られた曲ですが、童話の主人公の女の子ではなく、悪魔目線で描かれているのが面白いですね。 実際に絵本を読んだときにも思ったんですけど、すごく悪魔が可愛いんですよ。だからただの悪者にされているのがもったいないなって。でもかなり試験的ではあったんです。この曲を作ったのって、まだ初期で、「 半魚人 」を作ったあとぐらいだったかな。ファンタジーの世界にどっぷりハマった物語を書いたこともないし、そもそも歌詞を書くということもそんなにやったことがなかったんですね。なので試験的に、ナレーションを入れたり、既存の物語のアナザーカットのような、別視点から描いた歌詞にしてみたり。物語をより好きになれるように意識しました。結局、今はそれが自分のメインストリートになっているので、この「ルンペル」でいろいろひらけてきた気もします。 ― eddaさんは本当にいろんな立場から物語を描かれますよね。 そういうのが好きですね。ちょっとひねくれているというか、へそ曲がりなところがあるので。ヒロイン目線はいつだって正義であることは、もう世の常じゃないですか。でも悪者にも物語はあって、悪者になりたくてなっているやつなんてそうそういないし、なりたくてなったならそれはそれでちょっと可愛らしいと思うんですよ。だから逆目線で、正義に対して「いや、でもさ、あなたもここは結構、悪くない?」って言ってみるのも好きですね。「ルンペル」もそういう要素が強かったと思います。 ― 8曲目「 戯曲 」は、少し解釈が難しかったのですが、どんな物語なのでしょうか。 蒸気をうならせて 導き出すは理想郷 鉄まみれ心臓が軋む 信者が群がった 筆先を讃えしゃれこうべ 泣き方も記された戯曲 「 戯曲 」 これはまず“戯曲を作る機械”があるんです。何のために作られたかというと、理想郷を作るため。生まれてきたひと全員に一生分の戯曲(台本)を与える機械なんですね。そこに書かれているとおりに生きれば、みんな苦労せずに就職できて、結婚できて、幸せになって死にますと。犯罪も起こすことはない。だって戯曲には書かれてないから。ただ機械は潜在的に、自分の使命がわかっているので、それだけでは理想郷ができないことも知っていて。だから「救世主」という役割を与えるにふさわしい、説得力を持つ子が生まれるのを待っていたんです。 差し出された其れに 与える戯曲は「救世主」 待ちわびた心臓が軋む 全てを巻き込んで 何もかもを塗り替えてゆく 打ち壊せ 不覇なる言葉で 「 戯曲 」 そしてやっとそのひとりの子に「救世主」の戯曲を与えて、みんなに「これじゃ理想郷は作れないよ!与えられたものだけで生きるなんて馬鹿げてる!」って訴えさせて。そしてまんまとみんなは感化されて、戯曲を捨てて、はい!これで理想郷ができましたね!ってお話なんです。それぞれの意志を持って、自分の望むものを掴まないといけないんだって。ただ、この「救世主」って結局、戯曲のとおりに動いているんですよね。 ― これもまた一見、正義に感じられるものに対する皮肉ですね。 そう。戯曲のとおりに動かされている「救世主」に動かされているみんなもやっぱりまた、戯曲のとおりに動いているっていう。じゃあ何が理想郷なのかしら?っていう面白みを表現しました。私自身、書きながら「あれ?これって良いことなんだっけ?どっちだっけ」とわからなくなりましたけど(笑)。結局、正解は私にもわからないんです。戯曲どおりに生きてしまって愚かだ、なのか。いや、ちゃんと道は開けている、まぁひとりの“犠牲者=「救世主」”は生まれているけど、なのか。それはもう聴いていただいた方に好きに解釈してもらえればと思います。 ― ちなみにこの“戯曲を作る機械”を操作するのは、神様ですかね。 あー、そこも考えますよね。これを作ったひと、操作するひとはどうだったのかな? というところも今後、曲にできるかもと思っています。多分「このままじゃ世界がダメになっちゃう!」って思ったひとが「戯曲を作る機械を作って、みんなに役を与えればいいんだ!」と。まぁそれってAIに近いというか、人類全自動という感じの曲ですよね。 ― 10曲目「 リブート 」は、ドラマ『忘却のサチコ』シリーズ主題歌として過去に書かれた「 リピート 」「 ループ 」に通ずるものを感じました。 まさにそのとおりです。まず「リピート」は、ひとりぼっちの世界にいるロボットの話なんですけど、この子は小説が好きでそれしか友達がいないんですね。でも本って、一回読み終わってしまうと、自分だけ疎外感があるというか。初めて読んだときには自分も入り込んで、仲間の一員のような気持ちで冒険していたのに、二回目はどこか客観視しちゃうところがあって。それが嫌だから、記憶を何度も消して冒険を楽しんでいるんですよ。 忘れちゃおう! あれもこれも全部 何度も何度も 君を知りたいの 新しい世界は要らない 繰り返そう またとない「初めまして」 錆び付いた背中を照らす夜明け 「 リピート 」 そして「ループ」は「リピート」のアンサーソングというか、ロボットによって何度も再生された小説のなかの子が主人公ですね。これは結構「戯曲」にも近いんですけど、物語の主人公なので本に書かれているとおりにしか動くことが出来なくて。そこから抜け出したいとも思うんですけど、そうすると自分ではなくなってしまうだろうから、きっとここにいるのがいちばん良いんだ、みたいなお話になっています。 綴られた声を響かせたら 転んだって きっと前を向いて進めるでしょ それじゃあね ほら大きく手を振ったら 忘れよう、また笑えるように。 忘れよう、また今日が来るように。 なんて 「 ループ 」 で、今回の「リブート」は「リピート」に出てきたロボットのその後のお話なんです。結構、次元がすごいことになっていて…。まず、この子を作ったという文明があり、この子を残して文明だけが廃れてしまってひとりぼっちになった期間があって、それが「リピート」の頃なんですね。だけど「リピート」の曲の後でこの子は一回崩れちゃって。そこから、この子を修理できる文明がまた生まれたという世界が「リブート」になっています。そして修理してもらって、ここはどこだ?と物語が始まるわけです。 おつむに花こさえて おはよう ここはどこ? 鮮やかな世界に スコープを回した 「 リブート 」 ― しっかり三部作として作られていたんですね…! そうなんですよ。そこからこの子は「そういえば自分は、本を大事に思っていて、記憶を何度も消して、そのせいで壊れちゃったんだ。それは良くないことだったんだ」って思うんですけど、やっぱりその本が好きだから「じゃあ続きを自分で書けばいいんだ!」と、続きを書いて物語を終わらせないという選択を取るんです。私のなかで「リピート」「ループ」「リブート」は完全にシリーズものになっていますね。 ― そして、アルバムの最後に収録されている「 バク 」は、アルバムテーマでもある【夢の館】の主の物語だそうですが、この主はどんな気持ちなのでしょうか。 遠い昔に 「幸せな夢だけをどうか君に」と贈られた願いは 手折られた羽に影を落とした そんな化け物の話 「 バク 」 この曲はMVをアップする予定があったので、映像の方でこの子の物語や心情は表現してもらって、曲自体は言い伝えというか、わらべうたのようなニュアンスにしてみました。だから、聴いただけではなかなかすべてを掴むのは難しいんですけど、この子のもとに来るのは忘れられた夢ばかりなんですね。で、MVではこの子のところに男の子が遊びに来るんですけど、それはつまり男の子がこの子の夢を見ているということなんです。 そして、MVでは表現しなかったんですけど、この子は「もしかしたらいつか自分と一緒に遊んだ男の子の夢が流れ着いてくるかもしれないなぁ」と思っていて。そのときは「あぁ自分のことを忘れちゃったんだな」と思うし、なかなか流れてこなければ「あぁまだ覚えてくれているのかな」と思う。そういう“来ては去り”みたいなものに対して想いを馳せながら、ずっと【夢の館】で夢たちと暮らしているというようなイメージですね。 ― 「バク」って夢を食べると言われていますけど、この子は取って置くんですね。 そうなんですよ。食べないんですか?って思うんですけど、この子は実際にはバクではないんです。じゃあなんで「バク」ってタイトルにしたかというと、客観的にそう言われているから。要は、そこに行った夢が返ってこないから、忘れちゃうから、食べられているんだって思われているだけで、本当はそうじゃない。言い伝え的に“夢を食べるバク”だと言われている子の真の物語をこの曲では書いてみました。 ― では、eddaさんがこのアルバムのなかでとくに「良く書けたな」と思うフレーズはありますか? フレーズというより「 イマジナリーフレンド 」は歌詞を書くのがすごく難しかったので、この曲ですかね。そもそもこういうわかりやすいコード進行で、次の展開がちゃんと見えてくるような曲を書くのが得意ではなくて。そこに、耳に触らない、優しく子どもに話すような、いじわるな言葉が存在しないような歌詞を乗せることって今までやってこなかったことなんです。だからよく頑張れたな、新しかったなと思います。 これから 1歩1歩 嘘になる 虫食いだらけの思い出でも それでも 小さな手が 痛みを覚えて いつしか素敵な大人になる 懐かしく思うたびに そこにいるよ 白昼夢の続きにもそう 名前をつけて 「 イマジナリーフレンド 」 ― 「イマジナリーフレンド」とは、本人の空想のなかに存在する友達のことだそうですが、eddaさんはイマジナリーフレンドっていたことありますか? それがいなかったんですよー。今回この曲を書くときにも、イマジナリーフレンドがいたひとに話を聞いてみたいとすごく思っていて。でも周りにもいなかったので、また『Yahoo!知恵袋』で検索しました(笑)。そうしたらたくさん出てきて!それがめちゃくちゃ面白くって。たとえば「イマジナリーフレンドと喧嘩しました。どう言えば傷つけずに済んだのでしょうか」みたいな。 でも、すべての投稿に言えるのは、イマジナリーフレンドがいることに対して「こういうことっておかしいですか?」と書いているひとっていなくて。いるのは当たり前。いるのはいいんですけど、こうなんです、ああなんですっていう相談なんですよね。存在を認めているんですよ。ネットで検索しただけでもそれだけ面白かったので、今後なんとかイマジナリーフレンドがいるひとと話せないかなと思っています。 ― eddaさんにとって、歌詞を書くってどんなことだと思いますか? いちばん主人公と触れ合える時間。それこそ夢を見ているときに近いですね。一瞬、トリップすることなんかもよくあります。小説とか読んでいて、紙に書かれている文字を読んでいる感覚じゃなくなるときってあるじゃないですか。映像が浮かんで、そこに自分もいるような感覚というか。同じように歌詞も、パソコンの画面を見て文字を打っているんですけど、主人公の物語のなかに私もトリップしちゃうんですよ。 だから、ドアをひらいて交友して、話しているような感覚がすごく強くて。そこで、この子はこうだな、ああだなっていうキャラクター像がしっかりしてくると、もう主人公は自分で歩き出しますね。勝手に言っちゃうとか。私自身、書いていて「あーそれ言っちゃう!?」って思うことありますもん(笑)。その子がひとり歩きしていって、あとを私が追っていく。なぞり書きしていく。そういう感じです。歌詞を書くときがいちばんその子に触れることができるので、本当に楽しい時間ですね。 ― 面白い感覚ですね…! 逆に自分の気持ちを日記のように書くとかは、私には無理ですね。だって、歌詞になれるような生活を送っていないから(笑)。ずーっと家にいるので、そもそも自分のことで書くことなんてないんですよ。でも他のアーティストさんは、実体験で素敵な歌詞を書かれたりしているから、すごいなぁと思います。充実した人生を過ごされているなぁと。 ― ありがとうございました!最後に、これから書いてみたいと思うテイストの歌詞や物語はありますか? ダークファンタジーはずっと好きなので、その世界がより色濃く出るような歌詞を書いていきたいですね。でも一方で、私はバッドエンドが嫌いなんですよ(笑)。だから結局は、希望の見えるものになるのかな。あと宇宙ものは書きたいですね。なかなか切り出し方が難しいんですけど、楽曲的に四つ打ちでスペースっぽいものがまだあまりないので、そういう曲を作ってみたいですね。 (取材・文/井出美緒) ◆2nd Album 『いつかの夢のゆくところ』 2020年2月19日発売 初回盤 VIZL-1709 ¥3,600 通常盤 VICL-65311 ¥3,000 <収録曲> 1. こもりうた 2. 夢日記 3. ポルターガイスト 4. 時をかけ飽きた少女 5. Alice in... 6. イマジナリーフレンド 7. ルンペル 8. 戯曲 9. 雨の街 10. リブート 11. バク

    2020/02/20

  • edda
    フィクションってわかっているよ、いや、でもどっかにはあるんだよ。
    フィクションってわかっているよ、いや、でもどっかにはあるんだよ。

    edda

    フィクションってわかっているよ、いや、でもどっかにはあるんだよ。

     2020年2月19日に“edda”がニューアルバム『いつかの夢のゆくところ』をリリース。アーティスト名に“物語を語り継ぐ”という意味を持つ彼女。今作の物語の舞台は、忘れられた夢を追いかけて辿りついた【夢の館】です。そこに集まった、様々な主人公の夢のお話が1枚のアルバムへと描き出されております。全11曲、じっくりとご堪能あれ…!    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“edda”のインタビューを【前編】【中編】【後編】に分けてお届けいたします。今回は 【前編】 に続く【中編】です。とにかく物語を愛し、主人公ひとりひとりを「この子」として語るeddaの言葉を、是非、アルバムと併せて、受け取ってください。よりいっそう物語の世界を楽しめるはず…! ― ここからは、ニューアルバム『いつかの夢のゆくところ』についてお伺いしていきます。まず“夢”をテーマに選んだ理由をお聞かせください。 そもそも眠っているときに見る“夢”というものに関心がありまして。自分で夢日記もつけているし、その夢に対しての考察をするのも好きなんですね。なんか夢って、いちばん身近にあるファンタジーじゃないですか。実際に体験できるファンタジーなんて正直、夢しかないですし。だからそこに焦点を当てたアルバムを作ったら面白いなというところから制作が始まりました。そして1曲目の「 こもりうた 」はプロローグ的な役割で、聴き手を夢の世界に導いていくというイメージです。 乾いたまつ毛に うつるや 彼の色 星舞う まぶたに 千の代をのせ 目を閉じて 夢が終わる バクの声が聞こえたら おやすみ 「 こもりうた 」 ― 1曲目「 こもりうた 」は、夢の世界へ導入する歌ですが、歌詞の<目を閉じて 夢が終わる>というフレーズが不思議でした。“夢が始まる”ではないのですね。 そう、そうなんです。実はこれ、私が初めて見た“明晰夢”のことなんですよ。夢のなかで夢だと気づいて、自分の意志で行動できるっていう。それを人生で一回だけ見たことがありまして。私は中学の同級生とご飯を食べているんですけど、途中で「あ、これ夢だ」って気づいたんです。でもいつもなら気づいた瞬間に目が覚めるんですけど、そのときだけは覚めなくて「どうしよう…!」ってビックリして。 そうしたらその子が「久々やね」と話しかけてきたので、とりあえず私は「でも夢の中では結構会ってるんだけどね、まぁこれも夢なんだけどね」と言ってみたんです。それでも目が覚めなくて!その子も「えぇ!?そうなの!?」ってめっちゃ驚いていて。だけど、目にグッと力を入れて、大きく見開いていないと、目が覚めてしまうんですよ。こう…今まで目を閉じると夢が覚めていく感覚があったから。 ― なるほど…!だから<目を閉じて 夢が終わる>なんですね。 そうそう。で、結局その夢は、私がずっと目を見開いていたらその子が「なんでそんな顔しとん?」って言ってきて「だってこうしとかんと目が覚めるー…」って言いながら、目が覚めてしまいました(笑)。だから“夢の世界では目を閉じると夢が覚めてしまうんだよ”というメッセージを、導入にも反映させてみたんです。このフレーズの意味って、言わないとわかんないですよね(笑)。でも、明晰夢は本当にその一回しか見たことがないので、忘れがたい夢でしたし、曲にできて良かったです。 寝ぼけたペン先ため息をなぞる “2501回目 またダメだった” 憎らしい日差しに おはようを投げて 取りこぼさないよう書き殴った 「 夢日記 」 ― 2曲目「 夢日記 」の主人公は、もう<2501回>同じ夢を見ていて、何かを変えようとしている…、という解釈で合っていますか? はい、ほとんど合っています。同じ夢というか、同じひとが出てくる夢。そのひとはもう夢でしか会えなくなってしまった存在だから、なんとか夢で気持ちを伝えようとしているんです。だけどなかなか上手くいかない。明晰夢にはならない。夢を見て「会えた!」と思っても、自分の意志では動くことができない、という物語ですね。 ― この主人公は、eddaさん自身が夢日記をつけていることから生まれたそうですが、どのように物語を膨らませていったのでしょうか。 夢日記って明晰夢を見るために書いているひともいるらしいんですよ。夢を記録しておくことで、見たい夢が見られるようになるとも言われていて。そこから「もしこの子が明晰夢を見るために夢日記をつけていたとしたら、なんでそんなに明晰夢が見たいのか」と考えていきました。で、夢のなかでしか会えなくなってしまったひとって、私にもいるし、多分そういう存在がいるひとって多いだろうなって思ったんですね。そこから、きっとこの子も夢でしか会えない<君>に何か伝えたいからなんだろうな、たとえ夢の中だとしても自分で動いて何かを変えたいんだろうなって膨らましていった感じです。 ― 3曲目「 ポルターガイスト 」の“夢”は、ちょっと異質ですね。 ですね。このアルバムでは一概に“夢”と言っても、いろんな形を描いたんです。そのなかで「ポルターガイスト」は、この子自身が夢になっていくというか、このまま眠りについて夢になっていくというイメージで作りました。このアルバムでとくに好きな主人公は「ポルターガイスト」の<アタシ>ですね。可愛いし、はっきりものを言える子って素敵だなって。あとこの<お前のためじゃない>の<お前>は私のことなんですよ。 観光気分 馬鹿な奴カメラ越し 「なんちゅう絶景!」だって失礼しちゃうわ 嫌気がさす いつだってきらめいて 居たいのは痛いのは お前のためじゃない どうしてたって紛れはしないの ねえ 孤独なガラクタよ 「 ポルターガイスト 」 私は廃墟が好きなので、廃墟に行ったときは「あー可愛いー!」とか「絶景だー!」とか言って、気安く写真を撮っちゃうんですけど…嫌だろうなって。やっぱり本人的には綺麗なままでいたいし、ボロボロになった姿を興味本位で撮られるのって「バカにしやがって!」って思うだろうし。それで「ごめんね!」という私の気持ちも込めつつ(笑)、自虐的に書いたのが<お前のためじゃない>というワンフレーズだったりします。 ― 4曲目「 時をかけ飽きた少女 」は“郷拓郎”さんによる作詞作曲です。アルバム曲として収録するにあたり、何か具体的なイメージをお伝えしたのでしょうか。 私は郷拓郎さんのことが好きすぎて、よく「好きにやってください」と言っていて、今回も「夢をテーマにします」ということと「今こういう曲たちが出揃っているので、その間を縫うような夢をお願いします」とだけお伝えしたぐらいですね。あとは郷さんの楽曲のなかから「これ好き!」というものを挙げて、こういう感じのものがあるとアルバムにハマるかもしれないとも言ったかな。そういう感じで作っていただいたんですけど、この曲はもう解釈するのがかなり大変で。レコーディングもすっごい緊張しました。 ― eddaさんはこの曲をどのように解釈されましたか? 本当に捉えどころのない女の子がいるというお話だと思っています。これは私が書いていないから、ずっとこの子に語りかけられている目線で聴いていて。なんか…どういうふうに時をかけたのか、時をかけた先で何をしたのか、どうして時をかけているのか、そういうことは一切書かれていないんですけど、とにかくこの子はちょっと疲れていて<私が消えてなくなっても 大丈夫>と言っている、と。 ただ、嘘かもしれないな、とも思いました。突然「未来から来た」とか言ってくる子っているじゃないですか。で、それは嘘かもしれないし、本当かもしれないっていうところを描いた話なのかもなって。だからこの子が本当に時をかけているかは知らないし、姿を消したあとも実は近くにこっそり住んでいるのかもしれない。でもこの子の言葉には、なんだか説得力があって、本当に時をかけてきたんだなと思わされる…みたいな。レコーディングのときは、掴みどころがないけれどすごく掴みたくなる女の子がそこにいて、わけのわからないことを言ってくる、というイメージで歌いましたね。 「約束できないね」「無理だね」って笑う すべてを忘れたらきっと 逢えるね 「 時をかけ飽きた少女 」 私はこのフレーズがとくに好きです。最初のデモを聴いた段階で「あぁ~郷さんっぽいなぁ~」って刺さって。この言葉は、軽くもなるし重くもなる、冷たくも優しくも聞こえる、そこをいちばん良いニュアンスで捉えないといけないなと思っていたので、とくに注意して歌った歌詞ですね。なんか本当に不思議な女の子だったなぁ…と思います。 ― 5曲目「 Alice in... 」は『不思議の国のアリス』…のその後でしょうか。 そうです。このアルバムを通していちばん好きな曲ですね。書いていてめちゃくちゃ楽しかったです。結構ゲームや小説での『不思議の国のアリス』の二次創作って、あのあとアリスが病んでしまったとか、精神病扱いされているとか、そういう設定が多くて。今回は私もそこにスポットを当ててみようかなって。で、アリスは実際はそうじゃないけど<イカれた子>って扱われていて、周りに「この子はちょっとおかしくなってしまったから、治療が必要だ」って薬を投与されたりとか…。 不快な電子音 お薬、紅茶で流し込む 「イカれた子ね こんなの捨ててしまいなさい」 浮かれた三拍子 駆けたワンダーランド 好奇心はあの日のまま 目指すは何処? 手の鳴る方へ 「 Alice in... 」 ― なるほど…!歌詞の中の<電子音>や<お薬>や<注射>は、治療を意味していたんですね。 そう。で、その治療はキツいもので、アリスに合わなくて、かなり体に無理をさせている状態なわけです。このままでは<ワンダーランド>の記憶も忘れてしまうかもしれない。でもこれはすっごく大事な夢だから、夢を取っておいてくれると噂に聞いた<夢の館>に行こうと。そういう物語ですね。そこに向かうなかで、アリスが心身を薬に侵されながらも頑張る…みたいな曲。 現実と夢の世界が交差していくような感じを表現したかったので、アレンジャーさんともそのへんはすごく話し合いました。現実のことを綴っているパートは、病院の音だったり、ピーッて電子音だったりを入れてもらって、サビの<ワンダーランド>に想いを馳せている部分はちょっとひらけるようにストリングにしてもらって。 きっとこれで最期 咲えワンダーランド ホンモノじゃないなんて知っていた 穴に落ちたあの日から 「 Alice in... 」 ― とくに<ホンモノじゃないなんて知っていた>というフレーズが印象的でした。これはどういう意味なのでしょうか。 アリスは「夢だよ!そんなのに没頭するのはおかしい!」って言われ続けてきたと思うんですけど、彼女のなかには「そんなのわかってますけど」っていう気持ちがあるんですよ。私も結構そう思うし。これは昔から言っているんですけど、曲を書いていて、物語があって、それが100%フィクションだってわかっている自分と、100%本当だって思っている自分がいて。50%ずつではなくて、どっちも100%なんですね。フィクションってわかっているよ、いや、でもどっかにはあるんだよって。 多分、アリスもそうだと思うんです。夢だってわかっているけど、体験した自分は確かにいるから。あとこれも私がいつも思っていることなんですけど、夢って記憶じゃないですか。でも、体験してきた現実も今の自分にとっては記憶じゃないですか。ということは夢だって“体験”であり“現実”なんじゃないか…という考え方には無理がありますけど(笑)。でもそういう考え方を「Alice in...」に反映しているんです。だから<ホンモノじゃないなんて知っていた>、でも覚えている以上はホンモノでしょ?っていう想いが含まれているフレーズですね。 ― ちなみに、他にも続きが気になっているものや、続きを書きたい物語ってありますか? この曲を書きたいというわけではないんですけど、スティーヴン・スピルバーグ監督の『A.I.』がすっごく好きで。終わり方がかなりこちらに委ねられていて、毎回「うわーっ!」ってなるからこそ、何回も観ちゃうんですよ。最後「え、これってハッピーエンドで良いんですよね?」って物語、結構あるじゃないですか。そういうものに対しては「じゃあもうこっちでハッピーエンドにしちゃいますよ」って思いますし(笑)、自分のなかで続きを考えます。二次創作的なものは大好きですね。 【インタビュー後編に続く!】 (取材・文/井出美緒) ◆2nd Album 『いつかの夢のゆくところ』 2020年2月19日発売 初回盤 VIZL-1709 ¥3,600 通常盤 VICL-65311 ¥3,000 <収録曲> 1. こもりうた 2. 夢日記 3. ポルターガイスト 4. 時をかけ飽きた少女 5. Alice in... 6. イマジナリーフレンド 7. ルンペル 8. 戯曲 9. 雨の街 10. リブート 11. バク

    2020/02/19

  • edda
    なるべくあっけらかんとひょうきんに伝える。主人公を強がらせる。
    なるべくあっけらかんとひょうきんに伝える。主人公を強がらせる。

    edda

    なるべくあっけらかんとひょうきんに伝える。主人公を強がらせる。

     2020年2月19日に“edda”がニューアルバム『いつかの夢のゆくところ』をリリース。アーティスト名に“物語を語り継ぐ”という意味を持つ彼女。今作の物語の舞台は、忘れられた夢を追いかけて辿りついた【夢の館】です。そこに集まった、様々な主人公の夢のお話が1枚のアルバムへと描き出されております。全11曲、じっくりとご堪能あれ…!    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“edda”のインタビューを【前編】【中編】【後編】に分けてお届けいたします。今回はその【前編】です。とにかく物語を愛し、主人公ひとりひとりを「この子」として語るeddaの言葉を、是非、アルバムと併せて、受け取ってください。よりいっそう物語の世界を楽しめるはず…! ― アーティスト名に“物語を語り継ぐ”という意味を持つeddaさんですが、いつ頃から物語というものに惹かれ始めたのでしょうか。 もう本当に幼い頃から。とにかくファンタジーばかり観ていました。とくにNHKの作品が好きで。物語のタイプで言うと、人間じゃないものと人間との関わり合いを描いたような作品が好みです。人間の持つポテンシャルみたいなものにもすごく興味がありますね。今回のアルバムのなかにもいくつもそういう物語を入れました。 ― これまでいろんな物語を読んできたなかで、とくに忘れられない作品はありますか? それこそ、今回のアルバムに入っている「 ルンペル 」がそうですね(※正式名:『ルンペルシュティルツヒェン』というグリム童話。今作の“悪魔の名前当て”というモチーフは、イギリスの『トム・ティット・トット』などにも見られる)。子どもの頃『トム・ティット・トット』という絵本を読んで、そのイラストの印象が強烈で、ずっとまた見たいと思っていたんですけど、タイトルが思い出せなくて。10年ぐらい探していたんですよ。でも母と「これはもう見つからないね」って話していて、最終手段として『Yahoo!知恵袋』で調べまして。 ― ご自身で投稿されたんですか? はい。「ある女の子がいて、悪魔の名前を当てたら助かるよというような内容で、多分その悪魔の名前がタイトルだったと思うんですけど」って書いたら「『ルンペルシュティルツヒェン』じゃないですか?」って回答してくれたひとがいて。でもそのときは「いや、絶対に違うわ」と思ったんですよ(笑)。なんで違うと思ったかというと、ちょうど海外ドラマの『ワンス・アポン・ア・タイム』を観ていて、それに“ルンペル”が出てくるんです。「だったら、私は観たときに気づく!」って。 だけど一応『ルンペルシュティルツヒェン』で調べてみたら『トム・ティット・トット』にたどり着いて。これは“ルンペル”から派生した別のタイトルだったんですよね。そこで「同じだったんだぁ…!」という衝撃がありました。そうやって、私の人生の長い期間をかけて調べた絵本だったから、いつか曲にしようと思っていて。実は2014年くらいに作った曲なんです。それを今回やっとみなさんの前に出すことができました。だからすごく思い入れの強い物語ですね。 ― eddaさんはずっと“物語の主人公”を曲で描いていますが、それはご自身の想いや体験とはほぼ関係ないものなのでしょうか。 基本的にはそうですね。主人公と私はまったくの別人。だけど実は、書いている途中に「あ、自分も結構こういうことを思ったりするな」とか「あ~、こういうときってこう言いたくなるよね~」とか、物語の主人公と自分がリンクする瞬間はあります。その共感みたいなものがあるときには結構、筆が乗りますね。 ― ちなみにeddaさんご自身はどんな性格・性質だと思いますか? めちゃくちゃ感情がわかりやすい人間だと思います。全部わかりやすく表現する。悲しいときには本当に悲しい顔をするし、楽しいときはワーッ!って楽しむし、怒るときはガーッ!って怒るし。かなり言葉にもするタイプですね。すぐ「嫌だ!」とか言いますもん(笑)。 ― 各物語の主人公は、どのように生まれることが多いのでしょうか。 今回のアルバムでいうと、たとえば「 ポルターガイスト 」は、写真からインスピレーションを受けてというパターンでした。私は廃墟が好きで、よく写真集を買って読んだりもするんですけど、ある廃墟のなかに置いてあるピアノの写真がすごく綺麗だったんです。それで、この子を主人公にしたいと思ったところから、曲ができました。あと「 夢日記 」は、実際に私が夢日記をつけていまして。同じように夢日記をつけている子がいたら、どんな感じなんだろうと想像したところから発展したパターンです。 言葉がきっかけになることもありますね。前の曲なんですけど「 不老不死 」は、まず<お前なら私のことを ねぇ殺してくれるでしょ>というワードが先にあって。じゃあそんなことを言う子はどんな主人公かな? 不老不死にしたら面白いんじゃないかな? とイメージを膨らませた感じです。生まれ方はかなりバラバラですね。いろんなところに誕生のきっかけは転がっている気がします。 ― 人称にもかなりこだわりがありそうですね。 ですね。その子の性格で使い分けています。わかるので。「この子は自分のことを名前で呼んでいるだろうな」って思ったときには、あえて一人称を出さなかったり。あと、さっきの「 ポルターガイスト 」の子は<アタシ>なんですけど、この曲はアニメーションでクリエイターさんとコラボレーションするために書いた楽曲でもあって、コラボ相手の“ギブミ~!トモタカ”さんをイメージした主人公でもあるんです。ちょっと強い女の子というか。芯が通っていて、平たく言うとヤンキーみたいな(笑)。そういうイメージがすごくあったので、これは<アタシ>しかないなと、この一人称にしましたね。 ― その子たちの物語をご自身で歌うときは、どんな感覚なのでしょう。 めちゃくちゃなりきって歌います(笑)。演じる感覚に近いですね。ただ、最も時間がかかるのが1番のAメロで、そこで物語を曲としてすり合わせているんですよ。「歌詞をこういうふうに読むとよくない」とか「こう歌うとハマるな」とか。そこがスルッといけたら、1番のサビから2番のBメロぐらいまでは、主人公になりきった気分で歌って。そして終盤では、客観的に「この子はこうだなぁ…」という気持ちが浮かんできたりするんです。いろんな視点で見ながらレコーディングすることが多いですね。 ― ライブのときはまた違いますか? 全然違うんですよ。レコーディングは音が近いというか。全部の細かいニュアンスがちゃんと入るので「ここはメロディー通りに歌うんじゃなくて、音を投げて、喋っているように歌おう」とかそういう表現ができるんです。でもライブではそれがなかなか伝わりにくいので、どちらかというと、曲のノリとか歌詞をはっきり伝えることを意識します。だから、レコーディング中や歌詞を書いているときは“物語を作り込む”ところに特化して、ライブのときは“音楽を楽しむ”ところに重点を置いている気がしますね。 ― eddaさんは今年で活動4年目に突入しますが、歌詞面で変化したと思うところはありますか? あぁ~…どうかなぁ…。これはすごく感覚的な話になるんですけど、私は結構ワードを色や形で見ているんですね。でも初期はそうでもなくて。本当に絵本を書くような感じで、物語を歌詞でどう伝えるかということだけをすごく気にしていました。それが最近は、差しとか抜きとかを意識するようになっていて。 ― 言葉の“差し色”みたいなイメージでしょうか。 そうそう。重い色ばっかりだったから、ここはちょっと黄色にしてみようという感覚。文字が淡々と説明的になってしまうと色が重たいとか、この子の性格だともっと軽めにしないといけないとか、そういうときにはカタカナを使ってみたり。なんかそういうところは、少しずつ上手になってきたんじゃないかなと思いますね。絵を描く感覚に近いです。 ― 歌詞を書くときに、好きでよく使う言葉や、逆にあまり使わないように意識している言葉はありますか? 好きなワードは使えるのが一回だけという意識が強いので、よく使うものはあまり思い浮かばないんですけど、使わないようにしているのは「そのひとことを言っちゃったら終わりじゃん」って言葉。そのひとことに委ねちゃうような言葉ですね。たとえば「愛してる」とか。その「愛してる」に委ねず、どういう目線で、どういう心境だから出た言葉なのかを描きたいですね。 なるべく「悲しい」とか「切ない」とか「傷ついた」とかも、直接的に表現しないほうがいい。あと、昔から注意していることなんですけど、悲しいことを悲しく言わないようにしたくて。なるべくあっけらかんとひょうきんに伝える。主人公を強がらせる。そのほうが「あぁ、無理してるこの子」って逆に刺さるので。それは私が歌詞を書くときに大切にしていることでもありますね。 【インタビュー中編に続く!】 (取材・文/井出美緒) ◆2nd Album 『いつかの夢のゆくところ』 2020年2月19日発売 初回盤 VIZL-1709 ¥3,600 通常盤 VICL-65311 ¥3,000 <収録曲> 1. こもりうた 2. 夢日記 3. ポルターガイスト 4. 時をかけ飽きた少女 5. Alice in... 6. イマジナリーフレンド 7. ルンペル 8. 戯曲 9. 雨の街 10. リブート 11. バク

    2020/02/18

  • イチオシ!
    慰めるために握った手が、気付いたら私の涙で濡れていた。
    慰めるために握った手が、気付いたら私の涙で濡れていた。

    イチオシ!

    慰めるために握った手が、気付いたら私の涙で濡れていた。

     今日のうたコラムでは、人気コーナー『言葉の達人』にもご登場いただいた作詞家・鈴木まなかさんによる歌詞エッセイを第1弾~第3弾に分けてお届けいたします。2011年、17歳にして作曲家としてメジャーデビュー。わーすた、こんどうようぢのサウンドプロデューサーを担当し、SUPER☆GiRLS、私立恵比寿中学などの作詞も手がけている彼女。    そんな鈴木まなかさんが、歌詞エッセイの 第1弾 、 第2弾 に続く、最終回で綴ってくださったのは女性アイドルグループ“わーすた”に提供した楽曲「 いまはむかし 」にまつわる、彼女の実体験。第2弾エッセイの 「つづく」 の先のお話です。是非、最後までご熟読くださいませ。 ~歌詞エッセイ最終回「いまはむかし」10年後のもう1つの物語。~ 以前プロデュースしていたアイドル“わーすた”に提供した「 いまはむかし 」という楽曲は、大好きなお祖父ちゃんが亡くなってしまう物語。歌詞は淡々と書いて、仮歌は泣きながら録音したのを今でも覚えています。実はこの曲はノンフィクションです。 幼少期、祖父と祖母に育てられた私にとって、とても思い入れの強い楽曲となりました。そして、リリース後しばらくの間、自らこの曲を聞くことはありませんでした。私が久しぶりにこの楽曲を聴いた、意外なきっかけをお話させてください ------------------------- 「ねぇ、おばあちゃんは知りたい?」 私は何も知らずに微笑んでるおばあちゃんに問いかけた。察したのか、それとも元々勘付いていたのか、すぐにこう答えた。 「知りたいよ。もうここまで生きれて幸せな人生だったから、何も悔いはないよ。」 そう言い放ったおばあちゃんに、肺ガンから骨転移している末期癌の事、ずっと嘘をついていた事、全てを打ち明けた。おばあちゃんは一筋の涙を流しながら、無理に作った笑顔で、俯く私に話しかけた。 「おじいちゃんと同じ肺ガンだ、嬉しいね」 それからも希望が小さくなっていく日々は続いたが、おばあちゃんは常に希望を失わなかった。奇跡が起こる。そんな予感すらした。 「いつか、トイレに一人で行けるようにリハビリを頑張るね。」 「いつか、寝返りが打てるようになるといいなぁ。」 「いつか、また大声で笑いたいな。」 そんなおばあちゃんが突然私の名前を呼んで、話を始めた。 「早くおじいちゃんに会いたいな。まなかちゃんも、おじいちゃんみたいな人と結婚したらおばあちゃんみたいに幸せになれるからね。」 そう言いながら、おばあちゃんは初めて号泣していた。慰めるために握った手が、気付いたら私の涙で濡れていた。時間を忘れて2人でずっと泣いていた。 「ありがとう、ありがとう」と伝え合いながら。 その晩、おじいちゃんがお迎えに来ておばあちゃんはゆっくりと人生の卒業式を迎えた。 それから1年経った頃、おばあちゃんが大切にしていた一軒家の片付けやリノベーションをすることにした。色んなものが無造作に詰め込まれている棚がある。片付けようと思い、一番手前にあるCDプレイヤーを手にとった。 よく見ると、CDが入ったままになっている。美空ひばりさんが大好きだったおばあちゃんは、どんな曲を聞いていたのか気になって開けてみたら、CDに印刷されていたのは「The world Standard/わーすた」の文字だった。 私が全曲サウンドプロデュースを手掛けたアルバム。胸が熱くなりながらも、片付けを再開したらすぐにわーすたのCDのケースが出てきた。プレイヤーに入りっぱなしだったCDをしまうために開けてみると、歌詞カードが「いまはむかし」のページで裏返しになったまま、しまってある。 久しぶりに歌詞を読んでみたら、滲んでいて読めない部分があった。おばあちゃんは少女のようにいつも笑っていたけど、実はこっそり泣いている事もあったのだろう。 私はCDプレイヤーの電源をいれて、久しぶりに「いまはむかし」を聞いた。おじいちゃんとおばあちゃんの写真が並ぶ仏壇に手を合わせながら。 <鈴木まなか> ◆紹介曲「 いまはむかし 」 作詞:鈴木まなか 作曲:鈴木まなか・宇佐美宏 ★鈴木まなか 『言葉の達人』登場回

    2020/02/17

  • ロザリーナ
    あの時から、何がいちばん変わったかと言うと仲間が増えたことです。
    あの時から、何がいちばん変わったかと言うと仲間が増えたことです。

    ロザリーナ

    あの時から、何がいちばん変わったかと言うと仲間が増えたことです。

     2020年1月29日に“ロザリーナ”が1st Album『INNER UNIVERSE』をリリースしました。今作は、これまでのシングルを中心とした多種多様な楽曲が形成し、彼女自身の“内なる宇宙”をイメージしたアルバムタイトルとなっております。キュートなルックスとエッジの効いたサウンド、そして“忘れられない声”を持つ彼女。その才能に触れた関係者・クリエイターたちが絶賛するシンガーソングライターです。  さて、今日のうたコラムではそんな“ロザリーナ”本人による歌詞エッセイを3週に渡り、お届けいたします!今回は 第1弾 、 第2弾 に続く最終回!綴っていただいたのは、今作『INNER UNIVERSE』をリリースするにあたり、改めて振り返る軌跡と“今”のお話。是非、アルバムと併せてご堪能ください…! 歌詞エッセイ最終回:インナーユニバース~今思うこと~ 「高校を卒業したら音楽をやるぞ」と決めたものの、それまで音楽について勉強したことがなかった私は、そもそも何から始めれば歌手になれるか、全くわかりませんでした。 ただ私の中では、曲が作れないと歌手になれないと思っていたので、当時少しだけ弾けたギターで手探りで曲作りを始めました。今思えば計画性が無く、何の未来も想像していなかったけれど、ただ曲作りだけを続けてきました。 そんな私のメジャーデビューまでの道のりは簡単なものではありませんでした。なので、いつからかメジャーデビューがゴールのように感じてしまっていた時もありました。 2018年の4月にメジャーデビューをして、もうすぐ2年がたちます。流れるままに今ここにいるけど、運がいい沢山の出会いがありました。1人で部屋で曲作りをしていたあの時から、何がいちばん変わったかと言うと仲間が増えたことです。 嬉しいこともメリットも沢山あるし、いつも支えてもらっていて感謝しかないです。だけど、人が増えた分、意見の数も増えます。 例えば曲のアレンジの場合、「~っぽい音」とか、「もう少し派手に」とか、音を共通のイメージの言葉にするのも難しいし、その言葉を曲の中で具体的に音としてイメージするのも人それぞれ違いがあると思います。 デビューしてから2年の間、揉めたことも何度かありました。でも、それがあったからこそ、デモ段階でみんなのイメージが一致するように、自分で出来るだけアレンジも形にするようになりました。 前だったらアレンジはアレンジャーさんにおまかせで、なんて思っていたので、それは私の中で特に変わったことかな。うん、デモのアレンジのクオリティが上がった!笑 そして、やれることが広がった。だからこそ、やりたいことも変わってきました。 そうやって少しずつ変わっていくことが沢山あって、基本的には雑食だけど、好きな曲調も変わってきました。今やりたい音楽が1番かっこいいと、今は思います。 でもきっと今思ってることも来年には変わってるかもしれない。そうやって変わっていくものも、変わっていくことも、自分のなかで色んな光り方をする宇宙になる。 そんなデビュー前から今にかけて、長い時間をかけて出来たいろんな曲調の楽曲が収録されているALBUM。 【私の内なる宇宙】 ≪INNER UNIVERSE≫ ぜひ、聴いてみてください。 三週にわたり読んでくださった方、ありがとうございました。ロザリーナでした! <ロザリーナ> ◆1st Album『INNER UNIVERSE』 2020年1月29日発売 【初回盤】SRCL-11403~11404 ¥4,500(税込) 【通常盤】SRCL-11405 ¥3,300(税込) <収録曲> 1.Good Night Mare 2.タラレバ流星群 3.悲しみのセル(新曲) 4.音色 5.I.m. 6.ドレスコード 7.にじいろ 8.マリオネット 9.Over me 10.Stereo 11.何になりたくて、(新曲) 12.ボクラノカタチ 13.百億光年

    2020/02/14

  • SCANDAL
    何かの手違いで、ユーモア禁止!みたいなことにはなって欲しくないな
    何かの手違いで、ユーモア禁止!みたいなことにはなって欲しくないな

    SCANDAL

    何かの手違いで、ユーモア禁止!みたいなことにはなって欲しくないな

     2020年2月12日に“SCANDAL”がプライベートレーベル“her”より第1弾アルバム『Kiss from the darkness』をリリース。アルバムには全11曲が収録。ボーカルのHARUNAは「自信をもって言います、まじで最高のやつです。4人のクリエイティブなエネルギーが大爆発してます」と今作がメンバーにとってかなりの意欲作であることを語っております。    そして、今日のうたコラムでは、多くの楽曲で作詞を務めたドラムのRINAによる歌詞エッセイを3週に渡りお届け!今回は 第1弾 に続く第2弾。今作の収録曲「 A.M.D.K.J. 」にまつわるお話です。彼女がとあるニュースを観ていて感じた気持ち、そこで改めて確認した自身の意思を綴っていただきました。 ~第2弾歌詞エッセイ「 A.M.D.K.J. 」~ 毎日テレビやネットニュースから様々な情報が流れてくる。中にはショッキングなものもあって、その度に遣る瀬無い気持ちになったりする。 ある番組で、女性蔑視と問題になっていた広告を取り上げて、タレントやコメンテーターがその広告やアーティストに関して議論する場面があった。私は、その広告に対して特別に嫌な感情は抱かなかったけれど、生活する環境やその人の経験、立場などによって傷つく人も居るよなぁと改めて思ったし、そのこと自体はとてもよく理解できた。 ディスカッションもヒートアップした終盤に、ある女性コメンテーターが「私はアートの世界のことは分からないし、何故この作家はこんな広告を作ったのか全く理解できない」と、言い放った。その強気な言い切りっぷりに、画面越しに「うっ。」っと止まってしまった。なんだかシャットダウンされたような気分になった。 もしかしたらその女性も、問題になった広告を見て傷ついたひとりだったかもしれない。でも、分からないことを知ろうともしないまま否定していたのなら勿体ないなぁと思った。 曲やCDジャケット、アーティスト写真など新しいものを作るときに、好き嫌いが分かれることも承知でギリギリを攻めたい気持ちになるときがある。変化球を投げたい訳ではないけれど、まだ試したことのない振り切った表現をしたいときがある。ニュース番組が終わったあと、なんとなくそんなことを思い浮かべていた。 何でもないような日常に刺激的な色付けをしたり、現実を突き付けて美化されたイメージを壊したりすることってポジティブなエネルギーのはずだ。もっと良く、もっと楽しく、新しくって気持ちの塊に思える。 「A.M.D.K.J.」(読み:あみだくじ)では、初めて喜怒哀楽の“怒”の部分を形に出来たと思う。なんていうか、冷静に爆発している感じ。 生活していると大なり小なり誰にでも当たり前にあるべき感情が、これでやっと揃った感じがした。怒るって凄く体力がいる事だし、本気で大切にしているものがないと湧き上がりにくい感情だと思う。喜びや切なさだけではリアリティーが足りなくなってきたタイミングで、この曲が書けてスカッとした。 コンプライアンスの範囲がどんどん広がることで、違いを受け入れられる人が増えたり、誰もが生きやすい世の中になって欲しい。何かの手違いで、ユーモア禁止!みたいなことにはなって欲しくないなと思う。 <SCANDAL・RINA> ◆Album『Kiss from the darkness』 2020年2月12日発売 通常盤 VICL-65310 ¥3,000+tax 初回限定盤A VIZL-1706 ¥4,000+tax 初回限定盤B VIZL-1707 ¥3,800+tax 完全生産限定盤 VIZL-1708 ¥8,500+tax <収録曲> 1. Tonight 2. マスターピース 3. Fuzzy 4. 最終兵器、君 5. ランドリーランドリー 6. NEON TOWN ESCAPE 7. セラミックブルー 8. 記念日 9. まばたき 10. A.M.D.K.J. 11. 月

    2020/02/13

  • マカロニえんぴつ
    「ねえ、もう一度だけ」もう無しにしよう?そういう運命を取ろう。
    「ねえ、もう一度だけ」もう無しにしよう?そういう運命を取ろう。

    マカロニえんぴつ

    「ねえ、もう一度だけ」もう無しにしよう?そういう運命を取ろう。

    「ただいま」またここに帰って来て、 少し違ってやっぱり変わらないさよならを何度も。 「あたしね、もし猫を飼ったら、もう会わないかも」 離れられないのに離れないといけない恋人たちがいる。 思い出にしないために忘れないといけない恋がある。 (Vo.はっとり「恋人ごっこ」セルフライナーノーツ)  2020年4月1日に“マカロニえんぴつ”が2ndフルアルバム『hope』をリリース。今日のうたコラムでは、今作の収録曲であり、2月7日からデジタル先行配信されている新曲「恋人ごっこ」をご紹介いたします。まず印象的なのは、冒頭で引用したセルフライナーノーツに綴られている「あたしね、もし猫を飼ったら、もう会わないかも」というセリフ。  この言葉は、歌のなかに登場するわけではありませんが、「あたし」にとって<僕>との関係がどんなものなのかは伝わってきます。何かしらの理由さえあれば、会う必要がなくなるかもしれない程度のもの。今、行き場のない寂しさや時間をただ埋めているだけのもの。とはいえ、何かしらの理由がないと離れられないもの。そんな恋をしている二人の、<僕>目線の感情が描かれているのが「恋人ごっこ」なのです。 「ねえ、もう一度だけ」 を何回もやろう、そういう運命をしよう 愛を伝えそびれた でもたしかに恋をしていた 恋をしていた 「 恋人ごっこ 」/マカロニえんぴつ  もし神様が決めた運命のとおりに生きていたら、もし続ける意志がなければ、簡単になくなってしまうであろう、この恋。主人公の<僕>はそれがわかっているからこそ、たとえ別れそうになっても何回も「ねえ、もう一度だけ」を繰り返し、自ら<そういう運命をしよう>と“決められた運命のままじゃない、運命”を作り出そうとしております。  きっと<愛を伝えそびれた>のは、自信がなかったから。相手は「もし猫を飼ったら、もう会わないかも」ぐらいの感覚で自分と一緒にいるから。だけど、記憶をなぞってみれば<たしかに恋をしていた>二人がいる。その事実は「もう一度だけ」やり直してみれば、今度こそうまくいくかもしれないという希望にもなり、自分自身に<たしかに恋をしていた 恋をしていた>と言い聞かせ、離れられなくなる執着にもなるのでしょう。 缶コーヒーで乾杯 シーツは湿って どうにもならない二人だ 言う通りにするから、 恋人ごっこでいいから 今だけ笑っていてほしい 余計な荷物に気付くのは 歩き疲れた坂道だ 忘れていいのはいつからで 忘れたいのはいつまでだ? 「ねえ、もう一度だけ」 を何回もやろう、そういう運命でいよう 愛を伝えそびれた でもたしかな恋をしていた 恋をしていた  そして、歌詞はこのように続いていくのですが、この恋はまさに<缶コーヒー>みたいなものだったのかもしれません。お気に入りのコーヒー豆のように、いつも家にあるわけではない。飲みたくなったときだけ、手っ取り早く買えて、ほろ苦さと甘さを味わえる。飲み終えたら捨てて終わり。そんな<どうにもならない>恋です。  おそらく最初は<僕>も<どうにもならない二人>であることをわかっていたし、それゆえに<恋人ごっこでいいから 今だけ笑っていてほしい>と、手っ取り早い幸せを求めていたのではないでしょうか。しかし<僕>は“恋人ごっこがいい”わけではありません。本当は別に求めるものがありながらも、可能性を失いたくないから<恋人ごっこでいい>と、本心を抑えてきたんですよね。  その本心こそが、気づいてしまった<余計な荷物>なのだと思います。気づかないふりをしていれば<恋人ごっこ>のまま、いつまでも<どうにもならない二人>のまま、笑い合っていられたはず。だけどもう<僕>は、そんな坂道は<歩き疲れた>のです。「ねえ、もう一度だけ」を続けて“少し違ってやっぱり変わらないさよなら”を繰り返すのは、嫌なのです。 「ねえ、もう一度だけ」 もう無しにしよう?そういう運命を取ろう 愛を伝え損ねた またこんな恋をしてみたい 恋をしてみたい 裸や、撫で肩や、キスや乾かない髪 もう一度あなたと居られるのなら きっともっともっとちゃんと ちゃんと愛を伝える もう二度とあなたを失くせないから 言葉を棄てる 少しずつ諦める あまりに脆い今日を抱き締めて手放す ただいま さよなら たった今 さよなら  本当に求めていたのは<恋人ごっこ>じゃなく、恋じゃなく愛のなかで、ずっと一緒にいることでした。ただし、それは叶わない願いで、このままだとズルズルとダメになって、思い出になってゆくだけ…。だから歌の終盤、ついに<僕>は<「ねえ、もう一度だけ」 もう無しにしよう?そういう運命を取ろう>という道を自ら選びます。    <もう二度とあなたを失くせない>のは、何度も「ねえ、もう一度だけ」と繰り返してきた<恋人ごっこ>に終止符を打つから。何度も「さよなら」に「ただいま」と告げては、また抱き合ってしまった日々を終えるから。これが最後の「さよなら」です。たった今、本当の意味の「さよなら」を告げたのです。    ツラくても痛くても、この恋を手放す運命を取った主人公。でも同時に<またこんな恋をしてみたい>とこの恋の存在を肯定し、未来の希望を忘れずにおります。愛にはなれなかったけれど、自分が変われるぐらいに<たしかな恋をしていた>ことがわかりますね。今、先が見えない不安定な恋をしているあなた。是非、マカロニえんぴつ「恋人ごっこ」を聴いてみてください。いつかはその運命の選択が報われる日が来ますように…! ◆紹介曲「 恋人ごっこ 」 作詞:はっとり 作曲:はっとり

    2020/02/12

  • イチオシ!
    久しぶりにこの楽曲を聴いた、意外なきっかけをお話させてください。
    久しぶりにこの楽曲を聴いた、意外なきっかけをお話させてください。

    イチオシ!

    久しぶりにこの楽曲を聴いた、意外なきっかけをお話させてください。

     今日のうたコラムでは、人気コーナー『言葉の達人』にもご登場いただいた作詞家・鈴木まなかさんによる歌詞エッセイを第1弾~第3弾に分けてお届けいたします。2011年、17歳にして作曲家としてメジャーデビュー。わーすた、こんどうようぢのサウンドプロデューサーを担当し、SUPER☆GiRLS、私立恵比寿中学などの作詞も手がけている彼女。    そんな鈴木まなかさんが、歌詞エッセイの 第1弾 に続く第2弾で綴ってくださったのは、女性アイドルグループ“わーすた”に提供した楽曲「 いまはむかし 」にまつわる、彼女の実体験のお話。是非、このエッセイを読み終えたあと、改めて歌詞を読みながら、曲を聴いてみてください。 ~歌詞エッセイ第2弾「いまはむかし」10年後のもう1つの物語。~ 以前プロデュースしていたアイドル“わーすた”に提供した「 いまはむかし 」という楽曲は、大好きなお祖父ちゃんが亡くなってしまう物語。歌詞は淡々と書いて、仮歌は泣きながら録音したのを今でも覚えています。実はこの曲はノンフィクションです。 幼少期、祖父と祖母に育てられた私にとって、とても思い入れの強い楽曲となりました。そして、リリース後しばらくの間、自らこの曲を聞くことはありませんでした。私が久しぶりにこの楽曲を聴いた、意外なきっかけをお話させてください。 ------------------------- おばあちゃんは古くなった家で一人暮らし。孫の私も、おばあちゃん家からすぐ近くのマンションで一人暮らし。仕事を初めてからもずっと祖母離れができず、週に2日ぐらいは夕ご飯を一緒に食べて、休日は大体おばあちゃんの家で過ごしていた。 おばあちゃんは、朝7時に起きて、仏壇に手を合わせる事から一日が始まる。朝ごはんを食べる時も、お昼ごはんを食べる時も、夜ご飯を食べる時も、「あなたのおかげでこんなに美味しいご飯が食べれているよ!いつもありがとう!いただきます!」と、元気に独り言を言い、夜寝る前も、手を合わせて一日が終わる。 そういえばお風呂に入っている時も、「あなたのおかげで今日も幸せな1日でした、ありがとう!」って独り言がよく聞こえてきてたなぁ。 いつも健康だけが取り柄だと、喜んだ時にジャンプをしたり、前屈で勝負を挑んできたり、そんな少女のような可愛らしいおばあちゃんから着信があった。 -Trrrru Trrrru- 「もしもし、どうしたの??」 「それがねぇ、、、、、」 おばあちゃんは、腰を痛めて動けないらしい。なんとそのきっかけは、スキップ。私は呆れながらも、クスッとしてしまった。その日をきっかけにおばあちゃんの家に行く頻度は増えたものの、おばあちゃんの腰痛は一向に治らず、それどころかどんどん悪化していった。 -Trrrru Trrrru- 「もしもし、どうしたの??」 「まなかちゃん、、、、、」 腰痛が急に悪化して動けなくなってしまったらしい。急いで駆けつけ、救急車で病院に向かった。検査を終えて、その日からおばあちゃんは入院することになった。その後、先生から私だけ呼び出しがあり、診察室のドアを開けると、思いのほか深刻な顔をした先生を見て、嫌な予感がした。一通り話を聞いたが、ハッキリと記憶に残っているのは一言だった。 「ガンです。余命3ヶ月です。」 変わりなく思えていた毎日は、すでにカウントダウンが始まっていたのだ。 その後すぐに家族会議をした。話し合いの結果、おばあちゃんには最後まで秘密にすることに決定したが、それで良いのか私一人モヤモヤが募っていた。翌日、複雑な心境の中病室に入ると、おばあちゃんは元気そうに笑っている。 「病院で安静にしていたら、もう治ったみたい!すぐ退院できそうだから、そうしたら一緒にステーキ食べに行こうね!」 その日を境に私は毎日病院へ行くようになった。何も知らないおばあちゃんは、痛み止めが聞いてる間は希望に満ち溢れていた。痛み止めが日に日に増えていることを悟られないように、おばあちゃんに薬を飲ませていたが、それでも、ガンの進行は抑えきれないようだった。 自分が癌だとは知らずとも、痛みが無くなっては薬が切れて激しい痛みが来るのを繰り返すことにより、いつまで続くかわからない闘病生活と共に、だんだんと希望が小さくなっていった。 「退院したら、また自転車に乗れるようになるといいなぁ。」 「退院したら、せめてお散歩はできるようになるといいなぁ。」 「退院できたとしても、車椅子になっちゃうかもしれないから、大きい車をまなかちゃんに買ってあげるね。また一緒にお出かけしたいねぇ。」 おばあちゃんは痛み止めが切れる度に、「なんでだろう?あんなに良くなっていたのに、またぶり返しちゃった、、、」と繰り返し、先の見えない不安に怯えていた。そんな姿を見ていて、私の中でおばあちゃんに伝えたほうが良いんじゃないかというモヤモヤは確信に変わった。 「ねぇ、おばあちゃんは知りたい?」 つづく。 <鈴木まなか> ◆紹介曲「 いまはむかし 」 作詞:鈴木まなか 作曲:鈴木まなか・宇佐美宏 ★鈴木まなか 『言葉の達人』登場回

    2020/02/10

  • ロザリーナ
    なんの為に歌っているのだろう。
    なんの為に歌っているのだろう。

    ロザリーナ

    なんの為に歌っているのだろう。

     2020年1月29日に“ロザリーナ”が1st Album『INNER UNIVERSE』をリリースしました。今作は、これまでのシングルを中心とした多種多様な楽曲が形成し、彼女自身の“内なる宇宙”をイメージしたアルバムタイトルとなっております。キュートなルックスとエッジの効いたサウンド、そして“忘れられない声”を持つ彼女。その才能に触れた関係者・クリエイターたちが絶賛するシンガーソングライターです。  さて、今日のうたコラムではそんな“ロザリーナ”本人による歌詞エッセイを3週に渡り、お届けいたします!今回は 第1弾 に続く、第2弾!綴っていただいたのは、今作に収録されている新曲「 悲しみのセル 」誕生のきっかけとなった、とあるニュースのお話。自分は“ここにいるよ”と、誰かに伝えたい、誰かにわかってほしい、あなたに届きますように。 ~歌詞エッセイ第2弾「人との繋がり」~ たまたま、あるニュースで町おこしをしている人達が取り上げられているのを見ました。その人達は、それぞれの家に電飾などをつけて、町が1つのイルミネーションみたいになるようにしていました。 「なんのためにやられているんですか?」という取材者の質問に、年長者の女性が「人が少なくなった小さな町だけど、それでも私たちはここにいるんだっていう気持ちでやってる」と答えていました。 私はただそのニュースをぼーっと見ていたのだけど、その「ここにいるんだ」という言葉が何だかずっと忘れられませんでした。 小さい時から「大人」の人は強いとか、どこかで思っていました。 だけど、誰でもいくつになっても人と繋がっていたい気持ちだったり、孤独感だったり、そういうものがあることを、改めて考える機会になりました。 その町は今では小さな観光地となって、人が少しずつ遊びに来るようになったそうです。 私にはいつも支えてくれる大切な人達がいます。 私は人といるのは凄く好きです。 だけど、傷つく時もだいたい人との事です。 だけど、助けてくれるのもだいたい人です。 傷つくたびに1人の方が楽だなと思うけれど、救われるたびに1人では生きていけないな、と思います。人と関わりながら生きていく分、傷も増えていくけど、その痛みや後悔は人への優しさに変えられる気もしています。 私はふと“なんの為に歌っているのだろう”と思う時があります。いろいろ理由はあるけど、今回のニュースを見て「私もここにいるんだ」って、「誰かと繋がっていたい」って、そういう気持ちがあることに気づきました。 だから誰かに自分の書いた気持ちを共感してもらえると凄く嬉しいのだと。1人じゃないんだと。 きっと世界には私と同じ気持ちの人が必ずいると信じています。普通に生きていて、なかなかそういう人と出会うことは難しいかもしれない。だからこれからも歌を歌います。 今回のアルバムに入っている新曲「悲しみのセル(細胞)」は、そのニュースが刺激となって書いた歌です。 cell(細胞)と調べたら、小部屋と出てきました。 私の体の細胞の1つ、小さな部屋のお話です。 ぜひ聴いてみてください。 <ロザリーナ> ◆紹介曲「 悲しみのセル 」 作詞:Lozareena 作曲:Lozareena ◆1st Album『INNER UNIVERSE』 2020年1月29日発売 【初回盤】SRCL-11403~11404 ¥4,500(税込) 【通常盤】SRCL-11405 ¥3,300(税込) <収録曲> 1.Good Night Mare 2.タラレバ流星群 3.悲しみのセル(新曲) 4.音色 5.I.m. 6.ドレスコード 7.にじいろ 8.マリオネット 9.Over me 10.Stereo 11.何になりたくて、(新曲) 12.ボクラノカタチ 13.百億光年

    2020/02/07

  • SCANDAL
    “ドキドキ”というガソリンが心に溜まっていることはとても大切だ。
    “ドキドキ”というガソリンが心に溜まっていることはとても大切だ。

    SCANDAL

    “ドキドキ”というガソリンが心に溜まっていることはとても大切だ。

     2020年2月12日に“SCANDAL”がプライベートレーベル“her”より第1弾アルバム『Kiss from the darkness』をリリース。アルバムには全11曲が収録。ボーカルのHARUNAは「自信をもって言います、まじで最高のやつです。4人のクリエイティブなエネルギーが大爆発してます」と今作がメンバーにとってかなりの意欲作であることを語っております。    そして、今日のうたコラムでは、多くの楽曲で作詞を務めたドラムのRINAによる歌詞エッセイを3週に渡りお届け!今回はその第1弾。綴っていただいたのは、彼女たちが立ち上げたプライベートレーベル“her”に対する想いと、その気持ちが反映された楽曲「 マスターピース 」についてのお話。新たな挑戦を目の前にドキドキワクワクしているあなたにイチオシ!是非、エッセイも歌詞もじっくりとお楽しみください…! ~第1弾歌詞エッセイ「 マスターピース 」~ 2019年、春。 メジャーデビュー10周年の節目を通過して数ヶ月が経った私たちは、“her”というプライベートレーベルを立ち上げ、始動させた。プライベートレーベルなんてワードを聞いても、いまいちピンとこない人もたくさん居ると思う。簡単に言ってしまうと、音楽を作る場所・発信地を新しくしたのだ。 レーベル名を“her”にしたのは、ひと目見て“女性が関連していること”をキャッチしてもらえたら良いなと思ったからだ。まさかこんな日がくるなんて想像もしていなかったし、どんな変化が起こるかも曖昧だったけれど、自分たちだけのアトリエが出来たみたいで単純にドキドキした。 音楽みたいな目に見えない、手で掴めないものを作るとき、“ドキドキ”というガソリンが心に溜まっていることはとても大切だ。それが多ければ多いほど長距離を走れるような気がするし、その道中にある良いこと/悪いこと、それによって動かされた心の振れ幅がメロディやリリックになったりするんだと思う。 ガソリンを補充して、真っ新な道の前に立つ。行き先も決めずに“さあ、これからどこへ向かおう?”そんな時に書いた曲が「マスターピース」だ。 何だか想いが溢れすぎて、完成するまで結構時間も掛かったけれど、とっても潔く、迷う暇も与えない程に爽快でパンキッシュな“始まりの歌”に仕上げられたと思う。 ――― 第2章が始まる。そんな気分だった。 それからあっという間に1年が過ぎた今、過去最高に自由な気持ちで音楽を作っている自分たちがいる。“SCANDALとはこうあるべき”という考え方や、制作する上でのルール、知らぬ間に自分たちが自らにかけた呪縛から解放された。 それから、レーベルを立ち上げたことに関して、予想以上にミュージシャン達が興味を持ってくれた。フェスのバックヤードなどで何度か話題に上がることもあって嬉しかった。あるミュージシャンは、「“her”になってから血が通った感じがする」と、表現してくれた。 何かに迷ったときこの曲を聴くと“いつまでも怖がらずに挑戦を選べる大人で居たい”と、強気になれた日のことを思い出せる気がする。 これまでとこれからに起きるどんな出来事も受け入れて、剥き出しの自分たちでステージに立つ。重ねてきた毎日を傑作だったと思いたい。マスターピースは、“ドキドキ”を補充するスタンドだ。 <SCANDAL・RINA> ◆Album『Kiss from the darkness』 2020年2月12日発売 通常盤 VICL-65310 ¥3,000+tax 初回限定盤A VIZL-1706 ¥4,000+tax 初回限定盤B VIZL-1707 ¥3,800+tax 完全生産限定盤 VIZL-1708 ¥8,500+tax <収録曲> 1. Tonight 2. マスターピース 3. Fuzzy 4. 最終兵器、君 5. ランドリーランドリー 6. NEON TOWN ESCAPE 7. セラミックブルー 8. 記念日 9. まばたき 10. A.M.D.K.J. 11. 月

    2020/02/06

  • リーガルリリー
    私の生活を誰が知ってるの、誰も知らないの。
    私の生活を誰が知ってるの、誰も知らないの。

    リーガルリリー

    私の生活を誰が知ってるの、誰も知らないの。

     2020年2月5日に“リーガルリリー”が1stアルバム『bedtime story』をリリースしました。彼女たちは、東京都出身の3人組バンド。今作には、新曲11曲と映画『惡の華』主題歌「ハナヒカリ」の全12曲が収録されております。儚く透明感のある独特な詩世界と切り裂くような鋭いサウンドが響き合う作品になっているので、是非じっくりとご堪能を。  さて、今日のうたコラムではそんな最新作をリリースしたリーガルリリーのボーカル&ギターであり、全曲の作詞作曲を手掛けている“たかはしほのか”によるスペシャルエッセイを【前編】【後編】に分けてお届けいたします。まず【前編】では、彼女が今思うことをひとつの“詩”として制作していただきました。ニューアルバムの歌詞と併せて、想いを受け取ってください。 ~スペシャルエッセイ【前編】~ おはよう クラスの有名人はブランコで宙返り おはよう クラスの宇宙人は、鉄棒に叩きつけられ 大人になっても引きずりまわる 久しぶりに蟻の巣に水を入れてみたら、あのさみしさがやってきた。 世界が終わった時、きっとそんな感じなのかもしれない。 明日の学校の支度、 ランドセルに入れたママの夢とパパの愛 どうか笑ってちょうだい。子どもでいるから ストロー噛む癖直そう。今日はおばあさんに席をゆずる余裕もないけど 私の生活を誰が知ってるの 誰も知らないの 上映会が始まる 人間の姿を感じるたびに 私の生活が、誰かの生活になるが 私の生活を、誰が知っているの どれだけの物差しをさしただろう 命が時間にさした どれだけの目印を書いただろう 世界地図の紙をヤギは食べる たまに思うのさ 無差別の世界で、どうやって君を探せばいいか そして、わからないことも 技術は追いつかないよ。人類が終わるまで <たかはしほのか> ◆1st Full Album『bedtime story』 2020年2月5日発売 KSCL-3205 ¥2,727+tax <収録楽曲> 1. ベッドタウン 2. GOLD TRAIN 3. 1997 4. 林檎の花束 5. キツネの嫁入り 6. そらめカナ 7. ハナヒカリ 8. 猫のギター 9. まわるよ 10. 子守唄のセットリスト 11. ハンシー 12. bedtime story

    2020/02/05

  • イチオシ!
    声にするべきは「さよなら」ではなく、「ありがとう」でした。
    声にするべきは「さよなら」ではなく、「ありがとう」でした。

    イチオシ!

    声にするべきは「さよなら」ではなく、「ありがとう」でした。

     今日のうたコラムでは2020年1月、第1回~第4回に分けて、作詞家・森月キャスさんによる【別れ】をテーマにした歌詞エッセイをお届けいたしましたが、このたび、その反響からアンコール回を掲載…!尚、 第1回 では、Do As Infinity。 第2回 では、X21。 第3回 では、AAA。 第4回 では、浪川大輔の楽曲にまつわるお話を綴っていただきました。    そして、アンコール回となる今回のテーマ曲は AAA「 涙のない世界 」 です。2020年12月31日をもって、活動休止することを発表したばかりの彼ら。そんなAAAの楽曲を数多く手がけてきた作詞家・森月キャスの今の想いも交えた、この歌詞エッセイを是非、受け取ってください…! ~アンコール回歌詞エッセイ:AAA~ 「さよなら。」で幕を閉じた全4回のコラムですが、こんなにも早く再会の機会を頂けたことをたいへん嬉しく思っています。 前回のコラムの執筆中にAAAから2020年12月31日を以って活動を休止すると発表がありました。個人的にファンであると同時に、作詞家としても多くの楽曲に携わらせて頂いていますので何も語らないままでは終われない。その想いを、AAA「 涙のない世界 」をピックアップしながら綴りたいと思います。 「涙のない世界」の作曲は日比野裕史さん、編曲はats-さん、清水武仁さん、渡辺徹さん。私を含め皆が所属するチーム(Blue Bird's Nest)のクリエイターで、想いを一つにして制作した作品です。 4回の連載コラムで私が伝えたこと。それは、 ・“君がいない未来”を想像することがどれだけ人を強くするか ・予め想像していたとしても、実際に別れることはとても辛い ・この主人公たちはやがて別れの時を迎えますが、決して泣いていない ・ずっと立ち止まっていても、願いは叶わない でした。 そう自分の言葉で綴っておきながら、裏腹に突然のAAAの発表に動揺する自分がいました。夕方の週刊誌のリーク記事がネットニュースとして上がり、ファンの皆さんと同じように誰にも確認出来ず不安な気持ちのまま、あの瞬間を迎えました。 活動休止なのだからと、どんなに心を納得させようとしても、来年も再来年もAAAの歌が聴きたい。ライブを観たい。それに、まだまだファンの皆さんに届けて欲しい歌詞がたくさんある。この想いをどこに仕舞えばいいんだろう。さながら、「涙のない世界」の主人公のように狼狽しました。 “涙のない世界があるのなら 今すぐに僕を導いて 君がいない未来で一人きり もう二度とめぐり逢えない愛を探してる” 作詞家は、実はとても無力で、どんなに伝えたいメッセージがあっても、それがどんなに素晴らしいものでも、それを歌にしてくれる曲がないと、それを歌ってくれるアーティストがいないと、虚無と同じなんです。 もしかしたら私達もファンの皆さんの想いと似ているところがあるのかもしれませんね。どんなに伝えたいメッセージがあっても、どんなに逢いたい想いがあっても、その機会を待つことしかできないのですから。 だからアーティストには感謝しかないんです。想いを伝える機会を与えてもらえた感謝の気持ちがライブでの熱狂になるんです。その機会がなくなることを想像すると、涙しかないと想ってしまう。 でも、彼らのクリエイティヴコーディネーターで私達を率いるクリエイターチームのプロデューサーは発表直後のツイッターでこうつぶやきました。 「今は作品に携わってきた音楽クリエイター共々、AAAが見せてくれている沢山の素晴らしい出来事の数々を思い出しながらこれまでの作品1曲1曲をただただ聴き返します」 我々ファンやクリエイターがすべきことは、悲しむことではなくて、想い出を胸に前に進み続けることだと思うんです。これまでリリースされた楽曲を聴けば、いつでもそばに感じられるのですから。 “I'll be there Forever 君をつつむ風のように” 再会は未来でしかできないのだから、立ち止まっていても仕方ない。歩き続ける先にこそ「涙のない世界」があると信じて。 最後に、前回のコラムの内容を一部修正させてください。 “もしも、大切な人を失ったり、夢や生き甲斐、今まで当たり前にあったものを無くして悲しんでいるのなら、無くしたものを数えるのではなく、精一杯のさよならを声にしてください。” と綴りましたが、声にするべきは「さよなら」ではなく、「ありがとう」でした。その感謝の気持ちを胸にファンの皆さんと一緒に11月からのツアーを目に焼きつけたいと思います。 これで本当に、私のコラムはおしまいです。 最後までお付き合い頂けた皆さんに心を込めて伝えます。 ありがとう。 <森月キャス> ◆Information 森月キャス所属 Blue Bird's Nest(エイベックス・マネジメント) プロデューサーTwitterアカウントは コチラ ! 森月キャスや所属クリエイターの最新情報をお届け! ◆森月キャス 『言葉の達人』 登場回

    2020/02/04

  • イチオシ!
    そうだ、思い出した、この感じ初恋に似てる。
    そうだ、思い出した、この感じ初恋に似てる。

    イチオシ!

    そうだ、思い出した、この感じ初恋に似てる。

     今日のうたコラムでは、人気コーナー『言葉の達人』にもご登場いただいた作詞家・鈴木まなかさんによる歌詞エッセイを第1弾~第3弾に分けてお届けいたします。2011年、17歳にして作曲家としてメジャーデビュー。わーすた、こんどうようぢのサウンドプロデューサーを担当し、SUPER☆GiRLS、私立恵比寿中学などの作詞も手がけている彼女。    そんな鈴木まなかさんが、歌詞エッセイの第1弾で綴ってくださったのは、2020年2月3日にソーシャルアイドル“notall”がリリースした新曲「 2度目のハツコイは存在した 」にまつわるお話。作詞作曲を手がけた彼女が、この歌を作り上げた背景、描いた主人公像とは…。みなさんにも、経験を重ね、大人になったからこその気づきって、ありませんか? 是非、じっくりとご堪能ください。 ~歌詞エッセイ第1弾「2度目のハツコイは存在した」~ 私は今年で25歳になる。幼少期の夢はピアニストなること。その仕事を断念してからも、ピアノを趣味程度ではあるが弾いたり、気持ちをメロディーにのせて、作詞・作曲をしたりするのも好きだった。 今まで、人並みに恋もしてきたし、かれこれ8年以上、今の仕事を辞めることなく続けている。ハタチを過ぎた頃は、たまにあるお酒での失敗や、職場で幾度となく怒られるような時期を乗り越えて、休日はのんびり親友とカフェに行き、夜になれば恋人と家で夕飯を食べるのが日課。そんな、ごくごく普通の女の子。 だけど、いつからだろう、、、あんなに大好きだったピアノと向き合う事もなく、ただ同じ日々を繰り返している。何に左右されることもなく淡々と進めていくカレンダーは、気持ち良くて、でもちょっとだけ切ない。 考えてみれば、仕事で怒られることや謝ることは、何度も経験をしたから慣れきっていたし、好きな人ができてデートをすることも、誰かに褒めてもらうことさえも慣れて、心を突き動かされる出来事はもう何年も全くと言っても良い程になくなっていた。 「同時に強さを手に入れたし、これが大人になるってこと」 ー 当たり前にそう感じていた私の平凡ないつも通りの恋に、ある日突然不思議な気持ちが芽生えたー 深夜3時。右から聞こえる大きなイビキで目が覚める。間接照明が暗めのオレンジで照らす8帖の寝室。よく見ると口をうっすらと半開きにして寝ている。 「今日はいつもより疲れてるのかな?」そんな事を考えながら、普通に聞いたら煩わしい音と、いつにも増して少し間抜けな寝顔を眺めていたら、彼は眠りながら私の指を優しく握った。 その時、私は心臓を握られているような、少しチクッとするような、くすぐったいような、不思議な感覚に襲われた。そして理由もわからず、ちょっとだけ溢れてきた涙を親指で軽く拭っていた。 本当に突然だった。その瞬間から、当たり前だったはずの景色全てが特別に映るようになった。 まるで遥か昔初めて見た虹を、同じ場所から見たみたいに。むしろ今のほうがあの時見た虹よりも、何倍も儚くて綺麗に思えた。…そうだ、思い出した、この感じ初恋に似てる。 だけど、初恋とは何かが違う。だって何度キスを重ねても慣れることがない。それどころか数を重ねる度に愛おしさが増していく。この歳にして、こんなにも些細な事で嬉しくなったり、心配になる、そんな自分に戸惑った。 今までは耳にも留めなかったラブ・ソングも、毎日通る道の隅に咲く小さな花も、いつだって見上げれば光っている星も、きっと何万回も呼ばれてきたはずの私の名前も、涙が出そうなほどに美しくなった。 あなたは“優しく握る指の温度”それだけで、私のセカイを変えた。 「きっと、これは2度目のハツコイ…」 この想いを忘れたくない。私は数年ぶりにピアノと向き合い、音楽を作った。 <鈴木まなか> ◆紹介曲「 2度目のハツコイは存在した 」/notall 作詞:鈴木まなか 作曲:鈴木まなか・馬場遼太郎 ★鈴木まなか 『言葉の達人』登場回

    2020/02/03

  • ロザリーナ
    「そもそもアルバムってなんだろう?」ということ。
    「そもそもアルバムってなんだろう?」ということ。

    ロザリーナ

    「そもそもアルバムってなんだろう?」ということ。

     2020年1月29日に“ロザリーナ”が1st Album『INNER UNIVERSE』をリリースしました。今作は、これまでのシングルを中心とした多種多様な楽曲が形成し、自身の“内なる宇宙”をイメージしたアルバムタイトルとなっております。キュートなルックスとエッジの効いたサウンド、そして“忘れられない声”を持つ彼女。その才能に触れた関係者・クリエイターたちが絶賛するシンガーソングライターです。  さて、今日のうたコラムではそんな“ロザリーナ”本人による歌詞エッセイを3週に渡り、お届けいたします!今回はその第1弾!綴っていただいたのは、まず“アルバム”という存在についてのお話。そして人生初のフルアルバム『INNER UNIVERSE』をリリースするにあたっての真っ直ぐな想いです。アルバムと併せて、ご堪能ください…! ~歌詞エッセイ第1弾~ この度エッセイを書かせていただくことになった、シンガーソングライターのロザリーナと言います。初めて私のことを知った方も多いかもしれませんが、よろしくお願いします! 私ロザリーナですが、2020年1月29日に人生初のフルアルバム『INNER UNIVERSE』をリリースさせていただきました。なのでアルバムについて書こうと思ったんですけど、考えているうちに「そもそもアルバムってなんだろう?」ということが気になってしまいました。 音楽のアルバムもありますけど、写真のアルバムもありますよね。調べてみたら、昔、何枚かのレコードをまとめたものが写真のアルバムの様に見えたから、たくさんの音楽をまとめたものも「アルバム」と呼ぶようになったんだそうです。知ってました? 私は写真の方のアルバムも好きで、思い出の写真をまとめていたりします。大切な人にも写真をまとめてアルバムを作って渡したり。自分も忘れたくないし、思い出話は好きな方で。写真がアルバムの途中まででも、また思い出が増えていったら足していきたいし、それも1つの喜びだし、アルバムの楽しいところだと思います。ある意味、未完成で。 今回リリースさせていただいた『INNER UNIVERSE』もなんだかそういうものに近いのかもしれないです。なかなか説明が難しいのですが、ロザリーナと聴いてくれる人に通ずる感情みたいなものを共有できたらいいなと思っています。あと私自身も経験があるんですけど、久しぶりに聴いた曲が「~をしていた時に聴いてた!」と思い出を蘇らせるようなことってありますよね。そんな存在に私の曲もなれたら嬉しいです。 アルバムには、これまでリリースしてきたシングル楽曲と、今回作った新曲が収録されています。様々なタイプの曲が収録されているんですけど、全部自分の内側から出てきたもの、ということで「内なる宇宙」を意味するタイトルをつけました。いちばん古いのは2年半前にリリースされた曲で、それを作っていたのはさらに前。なので、かなりいろんな思い出が詰まっているアルバムです。そして、このアルバムを聴いてくれる人にも、このアルバムを通してたくさんの経験というか、感情というか、そういうのを受けて欲しいなと思っています。 このファーストアルバムもある意味、未完成で、これから先、作っていく音楽を通して、聴いてもらう人たちとも思い出を作っていけたらなと思っています。(作品として未完成という意味ではないです!ちゃんと作りましたよ!)ここまで読んでいただきありがとうございました!第2弾もよろしくお願いします! <ロザリーナ> ◆1st Album『INNER UNIVERSE』 2020年1月29日発売 【初回盤】SRCL-11403~11404 ¥4,500(税込) 【通常盤】SRCL-11405 ¥3,300(税込) <収録曲> 1.Good Night Mare 2.タラレバ流星群 3.悲しみのセル(新曲) 4.音色 5.I.m. 6.ドレスコード 7.にじいろ 8.マリオネット 9.Over me 10.Stereo 11.何になりたくて、(新曲) 12.ボクラノカタチ 13.百億光年

    2020/01/31

  • 家入レオ
    真っ白な1行に辿り着く為には、綺麗じゃない過程を通る必要があった
    真っ白な1行に辿り着く為には、綺麗じゃない過程を通る必要があった

    家入レオ

    真っ白な1行に辿り着く為には、綺麗じゃない過程を通る必要があった

     2020年1月29日に“家入レオ”がニューシングル『未完成』をリリースしました。タイトル曲は、現在放送中の月9ドラマ『絶対零度~未然犯罪潜入捜査~』主題歌です。同曲について彼女は「信じていた愛や正義が、時を経てただの執着になっていく様を描きました。人が人を想う時に生まれる大きなパワーを、持て余してしまう未完成な私だからこそ作れた曲です」とコメント。直情的で叫びにも似た歌詞と歌声をご堪能ください。  さて、今日のうたコラムでは特別に、そんな新曲を書き下ろした“家入レオ”による歌詞エッセイをお届けいたします。綴っていただいたのは「未完成」に込められている、ある“真っ赤”な感情について。今、これを読んでいるあなたの内側にも「それ」が渦巻いてはいませんか? 長い間「それ」から目を背け続けてはいませんか? 是非、歌詞と併せて、ご熟読を…! ~「 未完成 」歌詞エッセイ~ わたしの内側で渦巻いている「それ」は、身体を求めていた。宿る場所を探し求めていた。 自由に動かせる手足、この世界を見つめる瞳、ピアノの旋律を聴くための耳、透き通った言葉を話すくちびる、敬愛のしるしに相手の首筋に押し付ける鼻。「それ」が人間の姿に憧れ、名前を欲しがり、この世に誕生したいと願い暴れ回るたびに、わたしの心は弱り自分を見失っていった。 だからと言って静寂が続き過ぎるのもまた怖かった。休戦は「それ」がわたしの中で休息しエネルギーを取り戻していることを意味するからだ。昼夜関係なく突発的にはじまるそれは消耗戦と化していた。 1分1秒が永遠に感じられるようになった頃、思考がいよいよ停止しようとしているのが分かった。霞んでいく視界をなんとかクリアに保ちたくて、瞬きをしようと目に力を入れる。上手くいかない。皮膚が引きつって痙攣してしまうのだ。びっくりするくらい長い時間を要して、瞬きをすることができた。自分の体力の限界が近いことを知って少し笑う。その微かな笑いをもし他人が見たら、苦痛に顔を歪ませているように映るのだろうなと悲しく思った。 そして、喉の渇きを覚えた瞬間。自分の中でこれだと思った。分かった。どんな感情も、生理的な欲求には敵わないのだ、と。わたしは歯を食いしばり身体中から生きる力をかき集め「それ」にその閃きを叫び伝えた。 ねぇ!形!歌という形にする! すると、それまで荒れ狂っていた海が嘘のように落ち着き、横殴りの雨は止み、風はわたしの髪を優しく撫で、雲がひしめき合いグレーがかっていた空には虹さえ見つけることができた。 何が言いたいのか分からないけど、歌いたいと思った。歌にしたいと思った。 1月29日にリリースする「未完成」のコラムを書いてみませんか?と歌ネットさんからお声がけ頂き、どんなことを書こうかなぁと思っていたのですが従来通りのスタイルじゃない方がいい気がして。そして聴く人の解釈を限定し過ぎるのも違う気がするなぁと思い、分かるような、分からないような、だけど真っ赤なものを書きました。 「未完成」は、一言で言い表すのがとても難しい作品です。正直今でも、分からない。物語として、もしかしたら破綻してしまっているかも、とさえ思います。歌いながら、自分が「君」側に回っていたり、かと思えば、また「僕」側に舞い戻って来たりするから。定まらない感情たち。だけど、破綻してしまっていることこそが、人生のリアルな姿だと思います。思い描いた通りになんていかないから。そして、「未完成」は愛というものすごく大きなものに立ち向かった曲です。 ひとつの出来事をきっかけに、これまでの愛の記憶が一気に蘇って全身を駆け抜けていって。悲しくて、苦しくて、痛くて、情けなかった。上手に伝えられず私の中に残ってしまった普遍的な愛からずっと、何年も目を背けた結果、「それ」は、暴動を起こしたのだと思います。気づいてよっていう、もうひとりのわたしからの命がけのメッセージでした。 ラストサビの<「会えて良かった」と君が笑う>という真っ白な1行に辿り着く為には、綺麗じゃない過程を通る必要があった。どうして?なんで?って悲しみも後悔も憎しみも相手に投げかけて、痛みを覚えて、自分を恥じる時間が必要だったんです。だからこの<「会えて良かった」と君が笑う>は、本当にどんな言葉よりも美しいものです。 そして、その痛みと向き合った結果、それがわたしの魂の一部になっていくのを日々感じていて。多分もう少し時間が経てば、完全に同化してしまう。そしてもっと時間が経ったら境目が分からなくなってしまうんだろうと思います。 忘れることとは違うけど、どんな傷もどんな喜びもやっぱり薄れていくんだと改めて知りました。 だから、歌にする。この真っ赤な赤を出来るだけそのまま残しておきたいから。 <家入レオ> ◆紹介曲「 未完成 」 作詞:家入レオ・Kanata Okajima 作曲:久保田真悟(Jazzin'park) ◆16th Single『未完成』 2020年1月29日発売 初回限定盤A VIZL-1719 ¥1,800+tax 初回限定盤B VIZL-1720 ¥1,800+tax 通常盤 VICL-37518 ¥1,200+tax <収録曲> 01. 未完成 02. Unchain 03. Every Single Day(Acoustic Version) 04. 未完成(Instrumental) 05. Unchain(Instrumental)

    2020/01/30

  • 阿部真央
    もう大人の恋愛だし、人間同士だし、それじゃダメだなって。
    もう大人の恋愛だし、人間同士だし、それじゃダメだなって。

    阿部真央

    もう大人の恋愛だし、人間同士だし、それじゃダメだなって。

     2020年1月22日に“阿部真央”がニューアルバム『まだいけます』をリリースしました。アルバムタイトル曲である「まだいけます」をはじめ「お前が求める私なんか全部壊してやる」や「どうにもなっちゃいけない貴方とどうにかなりたい夜」など、もう曲名から気になる楽曲揃い…!デビュー10周年を駆け抜けた彼女の“今”が詰まっております。    そして今日のうたコラムでは、そんな阿部真央のインタビューを【前編】【中編】【後編】に分けてお届けいたします!読めばいっそうアルバムを楽しめる、濃厚なトーク内容となっておりますので、是非チェックを。 【前編】 【中編】 に引き続き【後編】をご堪能ください! ― ちなみに、昔と比べて、恋愛観で変わったところってありますか? 大いに変わりましたねぇ。年齢と、子どもが生まれたことで、10年前の19~20歳くらいのときとはまったく違う。何が一番違うかというと、相手を変えることはできないんだともうわかったところ。変えようとしてはいけない。子どもを育てていても思いますね。今、うちの子は4歳なんですけど、まだ分別もついていませんし、これからいろんなことを学んでいく小さき命だから、私もつい「こうしなさい」とか「こうしちゃダメ」とか言っちゃうんですよ。でも、言っても聞かないところがうちの子にはとくにあって。 そういう姿を見ていると、私は親だけれど、この子を支配する存在ではいけないし、そうはなれないし、この子が自分で感じて学ばないといけないこともあるから、この子を「変えよう」なんて思っちゃいけないんだなって年々、感じるんですよね。で、子どもを生んでからも恋愛をしたりしましたけど、やっぱり子どもに対して思うのと同じことを、その相手にも思うんです。本人が変わろうと思わない限り変わらない。変えようとしたら、余計に変わらない(笑)。そうなると、何も求めない、期待をしない。それはこの10年ですごく変わったというか、学んだことですね。 ― かつては「私が変えられるかもしれない」という気持ちが強かったのでしょうか。 うん。もはや支配欲に近いですね。私が一緒にいたいと言っている、言うことを聞いて。私が会いたいと言っている、会いに来て。という感じでした(笑)。今思えばそれって、相手の都合は丸無視だから、子どもがワーワー言っているのと同じだったんですよね。でも、もう大人の恋愛だし、人間同士だし、それじゃダメだなって。あと結局、そのままだと何回恋愛したって自分が成長できないんですよ。なんか…やっぱり子どもはいろんなことを親に教えてくれますね。 ― ラブソングで言うと、今回のアルバムの最後に収録されている「 おもしろい彼氏 」はどのように作られたのですか? これはね、この曲を書いたとき、まさに付き合っていたこういう歳上の彼がいて、すごく変わっているひとで、面白かったんですよ。だからその当時、フワッと作ったんですよね。でも<死ぬまで側にいて>とか<来世もよろしくね>とか言いながら、その恋愛は終わった(笑)。 ― …(笑)。 曲って自由ですよねぇ。で、この曲はたまたま彼のことをディスっていませんけど、もしかしたら次のアルバムとかでディスる曲も出てくるかもしれないし(笑)。 傷つける恋はそろそろ飽きた 笑ってくれる間に大人にならなきゃね 街並みはもう色を変えたよ 来年も来月も来世もよろしくね 死ぬまで側にいて 来世もよろしくね 「 おもしろい彼氏 」/阿部真央 だって言ってたもん。まだ付き合っていた頃に彼が「俺は“何男”になるのかなぁ~」とか。私はこれまで「 27歳の私と出がらし男 」とか「 逝きそうなヒーローと糠に釘男 」とか、別れたひとのことを「○○男」と歌っていたので。それを彼は知っていたから「俺はどうかな~」とか言っていたけれど、今となっては「笑っていたけどお前、本当に何男になるかわかりませんよ!」って。一応、現状は「おもしろい彼氏」であることに感謝してほしいですよね(笑)。 ― 私は6曲目や7曲目、そして最後の「おもしろい彼氏」を聴いて、今の真央さんは歳上の恋人と幸せな恋愛をされているのかなぁと想像していたのですが、実は終わっていたのですね…。 ……このひとはね(笑)。すごいよね、ここまで喋っちゃっても止めないレーベルと事務所!まぁいいんですよ。昔からこうなので。多分ね、ファンのみんなもそうであってほしいと思っているはずですよ。だって離婚したとき喜んでたもん! ― そんなことはないでしょう! いや、本当に(笑)! 離婚して「 Don't let me down 」とか「 逝きそうなヒーローと糠に釘男 」とか発表したときに『離婚したことは悲しいけど、これでまたこういう阿部真央の曲が聴けると思うとちょっと嬉しい』みたいなコメントいっぱいあった。でもこれぞ本音だと思いますよ! ― …すみません、私も「 バイバイ 」とかすごく好きです。 でしょ!? いや、めっちゃ嬉しい(笑)。私もあの曲、大好きなんですよ。まぁ、聴いてくれるひとが喜んでくれればそれが一番です。2019年に本当そう思いましたから。2020年はもっと頑張ります! ― では、このアルバムのなかで今の真央さんの心境にもっとも近い曲というと、どの曲でしょうか。 やっぱり「 お前が求める私なんか全部壊してやる 」ですね!最初に去年の話もしましたけれど、昨年に引き続き今年も“リミッターを外す”ということがテーマなので。もっと上手に外したり、本当はずっとリミッターなしで、偽らない自分で気持ちよく生きていたい。2020年は、それをちゃんと定着させていく1年にしたいんですよね。このアルバム自体もそういうふうに感じてもらえる作品だと思います。 この歌詞とまったく同じですと言うと<全部壊してやる>なんて歌っているから、ちょっと言い方がきつく感じられるかもしれませんけど、でも自分が自分に対して作ってきたイメージも、どんどん壊して打ち破っていきたいという想いはたしかにあるんです。そして、自分が発する言葉とか、パフォーマンスの端々から「阿部真央、変わってきたな!いいぞいいぞ!」という波が広がっていくような現象が起きていく数年間になればいいなと。なので「お前が求める私なんか全部壊してやる」は、今の私であり、これから何年かのテーマですね。そして「この曲を書いたとき、こう思ったじゃん!だから頑張りましょう!」って原点に立ち戻る力を持った曲だと思っています。 ― 真央さんにとって「歌詞を書くこと」ってどんなことですか? 10年前のインタビューでは「自分の気持ちを相手に分かり易く変換していく作業」だとおっしゃっていましたが…。 昔の私、真面目(笑)!今、その質問にパッと浮かぶのは、歌詞を書くことはもう私にとって“作業的に好きなこと”ですね。そしてパズルのような感覚です。自分が書きたいイメージとかシチュエーションが頭の中にあるんですよ。それをピタリと言い当てたフレーズを書ければ書けるほど楽しい。あとはJ-POPなのでわかりやすいものでなければならないとか、文字制限があるとか、そういういろんなミッションに妥協をせずクリアしていく、語弊を恐れずに言うと“ゲーム”に近いかな。でもうまくパズルのピースがハマるまではハゲそうになるくらい悩む、真剣なゲームです。 ― ありがとうございました!最後に、真央さんが歌詞を書くときに一番大切にしていることはなんですか? いかに文字数少なく、簡単な言葉で書くか。ただ、そうするとどうしても薄くなってしまいがちなんですよね。それでも、簡単な言葉なのに聴いたひとそれぞれの経験や情景がブワッと浮かぶのが、素晴らしい日本語の歌詞だと思うんです。多分それが日本でいちばん上手いのが小田和正さん。天才的。前からいろんなところで言っているんですけど、あんなにシンプルで、主観的でありながら、伝わるものが大きい歌詞を書けるってすごいですよね。私はそういう歌詞が大好きだし、自分もそういう歌詞を書けるようになることを目指して“わかりやすくあること”を大切にしていますね。 (取材・文 / 井出美緒) ◆9thアルバム『まだいけます』 2020年1月22日発売 初回限定盤 PCCA-04885 ¥3,182+税 通常盤 PCCA-04886 ¥2,727+税 <収録曲> 01. dark side 02. お前が求める私なんか全部壊してやる 03. まだいけます 04. どうしますか、あなたなら 05. pharmacy 06. どうにもなっちゃいけない貴方とどうにかなりたい夜 07. 今夜は眠るまで 08. テンション 09. 答 10. 君の唄(キミノウタ) 11. おもしろい彼氏

    2020/01/29

  • 阿部真央
    このフレーズは、子どもを生んでないと出てこなかっただろうなって。
    このフレーズは、子どもを生んでないと出てこなかっただろうなって。

    阿部真央

    このフレーズは、子どもを生んでないと出てこなかっただろうなって。

     2020年1月22日に“阿部真央”がニューアルバム『まだいけます』をリリースしました。アルバムタイトル曲である「まだいけます」をはじめ「お前が求める私なんか全部壊してやる」や「どうにもなっちゃいけない貴方とどうにかなりたい夜」など、もう曲名から気になる楽曲揃い…!デビュー10周年を駆け抜けた彼女の“今”が詰まっております。    そして今日のうたコラムでは、そんな阿部真央のインタビューを【前編】【中編】【後編】に分けてお届けいたします!読めばいっそうアルバムを楽しめる、濃厚なトーク内容となっておりますので、是非チェックを。 【前編】 に引き続き【中編】をご堪能ください! ― 4曲目「 どうしますか、あなたなら 」は、ドラマ『これは経費で落ちません!』の主題歌ですね。この歌はドラマとのリンクもあるかと思いますが、阿部真央さんの人生歌や応援歌には<良い自分>や<完璧な自分>であろうとする主人公像が浮かんでくることが多い気がします。やはりご自身も完璧主義な面が強いですか? その通りですね。全然、完璧にはできないんですけど、完璧主義で。恥をかきたくないって言うほうが正しいかな。それは何故かというと、自分という人間に自信がないから。常に「失敗してないかな」キョロキョロ…みたいな感覚がありますね。でもそういうのって疲れますよね。 「良い自分」で居たいと思うほど 苦しい こうあるべきだと ずっと信じてきた 大人になる度 間違えられなくて 甘えることなど もう忘れてた 「 どうしますか、あなたなら 」/阿部真央  それもね、2019年に大きく変わった部分でした。この曲のタイアップのお話をもらったのは、去年の春くらいで、ちょうどいろんな取材で「10周年いかがですか?」って訊かれたあとに思っていたこととリンクした作品だったんです。まず原作を読ませていただいたんですけど、この主人公・森若ちゃんはわりと最初のほう“私の生活はこれで完璧だ”と何度も自分自身に言い聞かせているような女の子で。 その完璧なルーティーンに縛られた生活の中、太陽くんという男の子に出逢ったことで、これまでのペースを崩されながらも、自由なほうに生きたい自分も出てきちゃたり。会社では「あんまり首を突っ込まなきゃいいのになぁ」と思いながらも、自分の本能や正義感がうずいて首を突っ込んでしまうというお話だったんですね。その主人公に私はすごく共感したんですよ。 カチッて日々の決めごとをして、それ以上考えないように制約を設けた方が楽なことってあるんですけど、本当にそれでいいのかな…って向き合う瞬間がやっぱりあって。完璧を目指すことは美しいけれど、そこにこだわりすぎちゃうとどこにも行けなくなる。冒険ができなくなる。私もそういうタイプの人間なので、それを変えたいと思って書いた曲ですね。だから、自分の曲ながら、たまに聴き返しても非常に励まされます。本当に<ダメな自分も愛せる>くらい命に自信を持ちたい。30年近く生きてきた私のコンプレックスみたいなものも反映されていますね。 ― <ダメな自分を愛せる生き方>って、本当に難しいですよね。 難しい。だって、私たちは「ダメな自分を直しなさいね!」って教育されてきているから。「良いところを伸ばしなさいね」というより「できないことをできるようになりなさいね」って言われているから。だからすごく“ダメなところ”に目が向いちゃうんですよ。日本はとくにそうである気がする。それは良くないなって思っているんです。 ― 真央さんは育児をなさっているからこそ、意識されることが多そうですね。 そう。本当に子どもを生んで余計にそう思う。あと、話が戻りますけど2曲目の「 お前が求める私なんか全部壊してやる 」は、自分の理想を押しつけすぎて本当の子どもの姿を見ていない親御さんに対する、お子さんの気持ちとかも当てはまると思うんですよね。教師に対しても。そう考えると、歌詞に書いていることは結構ガキっぽいのかも(笑)。でも、大人になっても見落としちゃいけない幼さっていうか。自分をもっと見てほしいし、作られた自分なんて壊してやるわ!という気持ちが、今の私に必要であり、表現者としてフォーカスすべき部分なのかなって思いますね。 ― 5曲目「 pharmacy 」(読み:ファーマシー)は【薬局】という意味のタイトルですね。この曲はどのように生まれたのでしょうか。 これは「どうしますか、あなたなら」を提出するときに、もう1曲書いたものなんですよ。だから同じタイミングで、同じ作品からインスピレーションをもらった曲ですね。で「どうしますか、あなたなら」は“女の子(森若ちゃん)”目線、「pharmacy」のほうは“男の子(太陽くん)”目線で書きました。 誰にも愛されないなど 僕の前でまだ言うの? どうせ好きだから 君が思うままにやればいいのさ 確かに踏み出す君を 僕だけは知ってるよ 傷ついた時はこの胸で強く抱き締めさせてよ 誰にも甘えず生きてきた それで良いと思っていた でもその右手を 握り返したいと思ってしまった 確かに生きてた僕を 君だけは覚えててよ 傷ついたら その胸に強く抱きしめて欲しい 「 pharmacy 」/阿部真央  『これは経費で落ちません』という作品の中で、森若ちゃんは太陽くんに出逢って、徐々に徐々に恋愛感情が目覚めていくわけですが、どちらかというと自分の人生に向き合っている感じだったから「どうしますか、あなたなら」は、自身のことをメインに書いたんですね。でも太陽くんは最初から森若ちゃんのことが「好き好き好きー!」という感じだったので「pharmacy」はラブ要素が強いんです。歌詞としては<旅に出なよ魂 君の腕の中は pharmacy>というフレーズを最初に思いついたので、そこからタイトルをつけました。あとこれは私の妄想ですけど、森若ちゃんと太陽くんが順調に恋人として支え合っているぐらいの関係に成熟したときをイメージした曲でもあります(笑)。 ― そして、6曲目「 どうにもなっちゃいけない貴方とどうにかなりたい夜 」や7曲目「 今夜は眠るまで 」は濃厚なラブソングですねぇ…!昨年、真央さんはインタビューで「この年齢で感じるリアルを大事にしたラブソングを書いていきたい」とおっしゃっていましたが、まさにそんな2曲ではないでしょうか。 そう。本当にそう思います。まぁ曲自体はめちゃくちゃフィクションなんですけどね(笑)。でも私、こんな気持ちがわかるようになったんだぁ…って思いましたね。たとえば「今夜は眠るまで」は<貴方は私の子供じゃないんだから>ってフレーズを一番最初に思いついて、メロディーと歌詞が出来ていったんですけど、このフレーズは、子どもを生んでないと出てこなかっただろうなって。 貴方は私の子供じゃないんだから なんなら歳上なんだから こんな事じゃ困るのだけど はぐらかす笑顔が可愛くて 愛しいから弱っちゃって また抱き寄せてしまうの 「 今夜は眠るまで 」/阿部真央 実際に子どもがいるから「なんか貴方、私の子供みたいだね」って思う瞬間があるわけで。まぁ一般的にも、女性の方が早熟だと言われているじゃないですか。男性は子供のような心をいつまでも持っていて、ゆっくりゆっくり大人になるって。すると、たしかに私が恋をしてきた男性は子どもっぽかったなと。うちの子は男の子なので尚更、感じますね。恋人に対して「うちの子とかわらないな」と(笑)。それはこの年になったからこそ、いろんなバックグラウンドがあるからからこその感覚なんだなって、なんか今思いました。 自由な貴方が好きだけど たまにはここにも帰ってきて欲しい 明け方5時 玄関のドアを見る癖はもう抜けなくなった 「 今夜は眠るまで 」/阿部真央 ― この歌はところどころ、描かれているシーンがすごく具体的じゃないですか。これはどうやってイメージを膨らませたのでしょうか。 そこでしょ~? 最初に書いた<貴方は私の子供じゃないんだから>という1行から逆算していった感じだったかなぁ。まず、私は歳上が好きだから<なんなら歳上なんだから>と。で、その歳上の彼は私が「子どもだなぁ」と思うような言動をしていると。じゃあ今までの経験上、その言動って何?と。たとえば“連絡をしない”とか“言ってもわかんない”とか。じゃあそれはどうして?と、自問自答ですね。“ご飯はいらないってあんなに言っていたのに”…いや、これじゃオカンすぎる!とかも思ったり(笑)。 書きたいシチュエーションは山のようにあったんですよ。そこからどれを活かすか、ラブバラード向きのものを取捨選択をしていきました。朝、待てど暮らせど帰ってこない。私だったら、何時まで帰ってこなかったら「帰ってこない」って思うかな?…5時だな、とかそういう感じですね。フィクションとはいえ、自分のなかの経験を掘って掘って掘って引き出す、みたいな。だから、子どもがいることを含め、あらゆる経験が生きているんだろうなって思いますね。 ― フィクションのなかのリアルですね。ちなみにラブソングにおける<貴方>像って、真央さんが好きになりがちなタイプだったりしますか? やっぱりそうですね。まず歳上のひとが好きだし。かなりファザコンなので、10代の頃から「50代までイケるな」とか思っていました(笑)。まぁお付き合いした方、みんながみんなおじさんだったわけではないんですけどね。あと、フィクションに関しては、自分が男のひとに言われたいことを、男性目線で歌うっていうパターンもあるんですよ。そういうときはすっごい優しいひとを書きますね(笑)。 天使はいたんだ 僕を選んで舞い降りたの 羽を濡らして 涙を拭う場所を探して 腫れた瞼にキスしたいよ こっちへおいで 天使はいるんだ、今僕の腕の中 「 天使はいたんだ 」/阿部真央  たとえば、過去の『貴方を好きな私』ってアルバムに「天使はいたんだ」って曲があるんですけど、その歌詞はまさにそんな感じ。私がすごく複雑だから。当時は、恋愛をすると今よりもっと複雑だったんですよ。でも主人公の<僕>は、そんな私も諦めないくらい、想いに気合の入った男性(笑)。そして私の曲を聴いている女の子は、私のファンだから大体同じことを言われたいんですよ。ちょっと一癖ある女の子が多いから(笑)。だからやっぱり「天使はいたんだ」って曲は人気がありますね。そういう主人公の作り方もありますから、なんかいかに歌詞の世界が自由かわかりますよね。 【インタビュー 後編 に続く!】 (取材・文 / 井出美緒) ◆9thアルバム『まだいけます』 2020年1月22日発売 初回限定盤 PCCA-04885 ¥3,182+税 通常盤 PCCA-04886 ¥2,727+税 <収録曲> 01. dark side 02. お前が求める私なんか全部壊してやる 03. まだいけます 04. どうしますか、あなたなら 05. pharmacy 06. どうにもなっちゃいけない貴方とどうにかなりたい夜 07. 今夜は眠るまで 08. テンション 09. 答 10. 君の唄(キミノウタ) 11. おもしろい彼氏

    2020/01/28

  • 阿部真央
    私は“正しく理解されないこと”が、すごく潔癖的にイヤなんです。
    私は“正しく理解されないこと”が、すごく潔癖的にイヤなんです。

    阿部真央

    私は“正しく理解されないこと”が、すごく潔癖的にイヤなんです。

     2020年1月22日に“阿部真央”がニューアルバム『まだいけます』をリリースしました。アルバムタイトル曲である「まだいけます」をはじめ「お前が求める私なんか全部壊してやる」や「どうにもなっちゃいけない貴方とどうにかなりたい夜」など、もう曲名から気になる楽曲揃い…!デビュー10周年を駆け抜けた彼女の“今”が詰まっております。    そして今日のうたコラムでは、そんな阿部真央のインタビューを【前編】【中編】【後編】に分けてお届けいたします!読めばいっそうアルバムを楽しめる、濃厚なトーク内容となっておりますので、是非チェックを。今回は【前編】をご堪能ください! ― まず、10周年イヤーの2019年は、振り返ってみてどんな一年でしたか? とくにライブへの姿勢を通じて、覚悟が決まっていった一年でしたね。パフォーマンス中にもっと自分のリミッターを外して表現する覚悟。やっぱりライブとなると、音程を外さないようにしなきゃとか、曲順や歌詞を間違えないようにしなきゃとか、頭のなかに雑念が多くて、本当の意味で集中ができてないんじゃないかなって去年の前半ぐらいに思っていて。もっと言えば、ひとりの29歳の女性としてちょっとは可愛く見られたいとか、いち社会人としてまともでないといけないって気持ちもありましたし。 でも、そんなこと気にしなくなるくらい集中して表現し尽くす、リミッターを外すという感覚を、秋の弾き語りツアーでなんとなく掴んでいくことができたんです。そこで改めて、ステージの上では、たとえ周りに引かれようと、普通だったら目も当てられないような生々しい姿になろうと、常識的な範囲を超えて、振り切った表現をしてやるって決めたんですよね。そういう覚悟がないと、いろんなものに囚われている自分からは抜け出せないんだなと実感したのが2019年だったかなぁ。 ― その「リミッターを外す」という覚悟は、今回のアルバム『まだいけます』の勢いにも表れていますね。 そうなんですよ。とくにアルバムのために書いた新曲は、ちょうど作った時期も良くて。その秋の弾き語りツアーが終わった11月の中旬ぐらいから、制作に取り掛かり、レコーディングを始めたので。2019年の総括的な音が録音されている感じはありますね。 ― また1曲目の「dark side」というタイトルからも伝わってきますが、わりとアルバム全体の雰囲気が“dark side”ではないでしょうか。 ですね。というのも、ちょうど一年前の1月にベストアルバムをリリースする時点で、もう2020年1月にオリジナルアルバムを出すことは決まっていまして。さらに、2019年5月にシングルのリリースも決まっていて。そのベスト前後のシングルは、すごく明るい曲が続くなぁとわかっていたんです。で、私は同じテイストの曲が続くのはあまり好きじゃないので、次のオリジナルアルバムは暗くしようと、2019年頭の時点で漠然と思っていました。そして、まさに今言っていただいたように、誰もが持っているけれど、あえて光を当てないような“dark side”を切り取った新曲が多いアルバムになりましたね。 ― アルバムタイトル『まだいけます』はどのように決まったのですか? まず、もともとのタイトルは『dark side』だったんです。でも、阿部真央、9枚目のニューアルバム『dark side』って、どうなんだろう…って急にためらっちゃって。インパクトにも欠けるし、私がファンだったら見逃すかも…と思って(笑)。それでやめたんですね。じゃあ何にしよう?と考えていたときに、曲タイトルだった「まだいけます」とか…? と、ハメてみたらすごくしっくり来たから、これで行こう!という感じでした。 まだ まだ 終わらせないで まだ まだ まだいけます 今描く 放物線を まだ まだ まだいけます まだ まだ まだいけます まだ まだ まだいけます まだ まだ まだいけます 「 まだいけます 」/阿部真央  ひらがな6文字の「まだいけます」がパワーワードでしたね。曲自体もこの言葉に引っ張られる感覚で出来上がったんですよ。歌詞としては、官能的な要素も入れつつ、男のひとの立場で、自分たちの関係は“まだいけるはずだから、終わらせないでくれ”という抽象的な気持ちを書いて。でも同じ「まだいけます」という言葉でも、もっといろんな意味を持たせることができるし、アルバムタイトルとしても“阿部真央、10周年以降もまだいけますよ!”というテンションを感じてもらえるんじゃないかと。面白い言葉に引っ張ってもらえたと思います。 ― 1曲目「 dark side 」と2曲目「 お前が求める私なんか全部壊してやる 」はどちらにも"相手が描く自分は自分ではない"という憤りの気持ちが通じていますね。どこか阿部真央さんの代表曲「 貴方が好きな私 」の"dark side"版にも感じました。 たしかに!意識してなかった(笑)。でもやっぱり過去にそういう曲も書いていますし、このアルバムの2曲からもわかるように私は"正しく理解されないこと"が、すごく潔癖的にイヤなんですね。決めつけられることも嫌い。それはみんないろんな場面であると思っていて。たとえば「妻なんだからこうあらねば」とか「社会人なんだから」とか。そういうものに対して常に人一倍、嫌悪感があります。過去の「貴方が好きな私」では<上手にやり切るから、愛して>とか歌っていますけれども、今回はただただ怒っているというか、もう頑張るのはやめました、という感じはありますね。 ― また、どちらの楽曲も二人称が<貴方>ではなく、ひらがなの<あなた>だったり、<お前>だったりするので、相手は<私>にとって恋愛対象ではなさそうですね。 まさに。この2曲はラブソングとしては書いていなくて、もっと言うと、私に対する世間のイメージみたいなものを頭に浮かべながら書いた曲ですね。 あなたの中の私を勝手に愛さないでよ あなたの中の私はもう息をしてないわ あなたの中の私はあなたが仕立てたまがい物 あなた何を見てたの? それは私じゃない 「 dark side 」/阿部真央 お前が求める私なんか全部壊してやる お前が求める私なんか全部壊してやる お前が求める私なんか全部壊してやる お前が求める私なんか 全部全部全部全部全部全部 ぜーんぶ バイバイ 「 お前が求める私なんか全部壊してやる 」/阿部真央 ― やはり活動のなかで“自分に求められているもの”って感じますか? 感じます。なんかね…抱かれているイメージというよりは「こうあってほしい」みたいなものが明確にあるのはわかっていて。まずファンのひとは1曲目や2曲目のような“怒っている”歌が好きなんですよ。これぞ阿部真央だみたいな。過去曲で言うと「 デッドライン 」とか「 19歳の唄 」とか。それは別に全然いいんだけど。なんとなくこう…世の中に対してとか、いち個人に対しての反骨みたいなものを代弁してほしいのかな?とは思います。 あとは、叶わない恋。要は、怒って泣いていてくれと(笑)。でもね、そういうものを求められるのはもう、しょうがないと思います。そういう曲が私も好きだし、みんなが喜んでくれるものがそれならそれでいいかなって。それも2019年に思ったことなんですよね。私が本当に幸せかどうかは別として、表現者として見せる主立った姿として、そういうものを打ち出せる強みはあるからいいか!と割り切ったというか。 ― 阿部真央さんの歌で「幸せ!大好き!」みたいな歌って、なかなかないですもんね。 そうなんですよ。まぁ書くけれど結局、自分もね、ライブでやるとつまらないんですよ。そういうハッピーな曲って。しいて言うなら子どもに対する歌だけかな。幸せな気持ちを歌っても大丈夫なのは。でもラブソングで「大好き!」みたいな、ストレートな感情を表現するのは、あまり手ごたえがないですね。どっか変なことを入れたがるというか。それを好きだと言ってくれる私のファンの子も、本当に変わっているなと思います(笑)。 ― アルバムの冒頭2曲で、とくにお気に入りのフレーズはありますか? 好きなのは「お前が求める私なんか全部壊してやる」の<「ちょっとなんか、違った」とか ほざいてんな バーカが>ですね(笑)。この一行にものすごく言いたいことが詰まっているというか。もう2回くらい年末にフェスで歌ったんですけど、ライブで歌っていても楽しいし、多分聴いていても気持ちいいだろうし、お気に入りのフレーズですね。 ― 「ちょっとなんか、違った」って…言われるとイラッとしますよね。 ね(笑)!ホント。作品を出すごとに思う。なんだろ…自分が好きじゃないもの以外は良しとしないひとってやっぱりいて。私はそういうひとはファンじゃないと思っているし、そういうひともだいぶ離れていきましたけど…。でも世間を見ていても、ちょっと自分のイメージと違う曲が出て来たり、女優さんや俳優さんがこれまでと違うタイプの役を演じたりすると「えー、なんかイメージ変わったー」とか「これはちょっと違う気がするー」とか言うひとが多いなぁって。 まぁそれはどんな立場でも、大なり小なり出くわす、普遍的な気持ちなのかなぁ。こんなこと言いながら私だって、誰かに対して「あー、なんかイメージ変わったな」とか思うことあるから。しょうがないっていうか。でも思うのは勝手だけれど、思うだけにしとけば?って思いますね。 ― 私はYouTuberさんのコメント欄などもよく読むのですが、それこそ自身のイメージと違ったことで「ガッカリしました」とか「嫌いになりました」とか書いちゃう方が少なくないですよね。 いる!いるいる!そういうひと。そうなんですよねぇ。とくにYouTuberさんって一般の方と近い存在だし、そういうコメントも拾っていかないといけない仕事だから、より大変だと思う。辛辣。しかも芸能人なようで、芸能人みたいに守られてないというか。 ― SNSによって、何を言ってもいいような距離感に勘違いしてしまうのかもしれませんね。 そう。私も一回それでTwitterやめてますから。やっぱり距離感がわからなくなったひとからの攻撃はしんどいんですよ。他のアーティストを見ていても、そういうコメントをされている方って多いし。それによって周りのファンのひとも嫌な気持ちになるので、本当SNSって難しいですよねぇ…。そういう意味でもこのアルバムの1曲目と2曲目は、今の時代だからこそ共感してもらえることが多い歌詞なんじゃないかなって思います。 【インタビュー 中編 に続く!】 (取材・文 / 井出美緒) ◆9thアルバム『まだいけます』 2020年1月22日発売 初回限定盤 PCCA-04885 ¥3,182+税 通常盤 PCCA-04886 ¥2,727+税 <収録曲> 01. dark side 02. お前が求める私なんか全部壊してやる 03. まだいけます 04. どうしますか、あなたなら 05. pharmacy 06. どうにもなっちゃいけない貴方とどうにかなりたい夜 07. 今夜は眠るまで 08. テンション 09. 答 10. 君の唄(キミノウタ) 11. おもしろい彼氏

    2020/01/27

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