憧れの高校生活を、君と過ごしていたいと思った。

アイビーカラー
憧れの高校生活を、君と過ごしていたいと思った。
2020年11月25日に“アイビーカラー”がニューミニアルバム『WHITE』をリリースしました。大人になってしまった今だから思い返すあの頃、あの場面。もう戻ることが出来ないあの頃…。男女混成4人組ノスタルジックピアノバンドが「君と僕」の間に住む愛を描きます。透明感のある歌声、男女四声で展開するコーラス、ストリングス、鍵盤の音色をじっくりとご堪能あれ。 さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“アイビーカラー”の佐竹惇(vo.)による歌詞エッセイを2日連続でお届け!今回はその【前編】です。綴っていただいたのは、彼らの“とある1曲”のお話。みなさんは学生時代、どんな生活を送っていましたか? そして、どんな恋愛をしていましたか? 是非、それぞれの“あの頃”を思い出しながら、このエッセイを読んでみてください…! ~歌詞エッセイ【前編】:デビュー~ どうも、アイビーカラーのボーカル、佐竹惇です。もう26歳になった。3ヶ月後には27歳、時間の流れは残酷すぎるくらい早い。おい、アラサー。と面と向かって言われる準備はまだ整っておりません、多分キレます。 今回はこうやってエッセイのお話を頂いたので、アイビーカラーのとある1曲を題材として自分なりに書いてみようかな思います。 -------------------------------------- 高校1年 中学の時とは比べ物にならないくらい沢山の同級生 少し古びた大きな校舎 先輩が大きな声を出しながら 走り回っているグラウンドの景色 中学の部活で使っていたエナメルバッグに 新品の教科書を詰め込んで 桜が一瞬で散ってしまった木々の下を歩く。 下校時にはたくさんの同級生の姿。 高校1年生マジックという言葉でもあるのだろうか 他校からきた女の子はもれなく全員可愛く見える。 そんな魔法にかからないように過ごしていても とりわけ目についてしまうひとりの女の子がいた。 5月になった、友達も結構できた。 お調子者の男子が「1年生で可愛い女の子ランキング」的なものをつけてる。 興味がないフリをしつつ、 ちっちゃな紙に書かれた10位までを横目で見てみる。 ランキングにあの子の名前はなく、 ホッとしてる自分と 「いやなんで圏外だよ。」 とちょっと怒ってる自分がいた。 15歳の男心は本当に単純なもので、 じゃあいけるかも!?なんて。 席は離れていたけどたくさん話かけてみた。 部活のこと、勉強のこと、嫌いな先生のこと。 休み時間で君と話したことを 授業中に頭でリプレイしてニヤける僕。 6月になり周りに彼女ができはじめた。 「体育祭までには彼女つくっとけよ~」 なんて言ってくる友達。 ムカつきながらも、なんだか少し大人に見えて かっこよく思えてしまう自分がいた。 「付き合うってみんな何をしてるんだろう」 そんなことが頭によぎっても、もう止まらなかった。 憧れの高校生活を、君と過ごしていたいと思った。 呼び出した校舎裏の階段 訳もわからず 見よう見まねで 人生ではじめての告白を君に捧げた。 <アイビーカラー・佐竹惇> ◆4th Mini Album『WHITE』 2020年11月25日発売 <収録曲> 1.東京、消えた月 2.カフェ 3.L 4.冬のあとがき 5.GIRLFRIEND 6.夏空