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  • ヒグチアイ
    ほんのちょっとの距離のせいで。
    ほんのちょっとの距離のせいで。

    ヒグチアイ

    ほんのちょっとの距離のせいで。

    ヒグチアイが、9月から3ヶ月連続で新曲をデジタルリリース!2021年10月20日にリリースされたのが第2弾楽曲「距離」です。学生の頃の盲目的な恋愛ではなく、仕事も忙しく、恋愛以外のプライベートも忙しくなった働く女性の恋愛ソング。遠距離というだけではなく、近くにいても感じる精神的な距離やもどかしさも表現した楽曲に仕上がっております。  さて、今日のうたコラムではそんな最新作をリリースした“ヒグチアイ”による歌詞エッセイを3ヶ月連続でお届け。綴っていただいたのは、新曲「 距離 」にも通ずるお話。19歳のときに付き合っていた、遠距離恋愛の年上の彼氏。もしも当時の<わたし>がこの曲を聴いていたら、恋の結末は違ったのかもしれません…。 ~歌詞エッセイ第2弾:「 距離 」~ 19歳のときに付き合っていた彼氏は、栃木の大学でカラスの研究をしている人だった。早朝に仕掛けた罠を見に行き、カラスが捕まっているとそれを研究所に持っていき生態なんかを調べる、という生活をしている人だった。ちょっと変わった人を好きになる癖を持っていたので、聞いたことのない人生を歩む人に興味を持った。 少し年上の人で、車を運転していて、レストランでご飯を食べた時には、当たり前のように前菜を頼んだ。高校生の付き合いしか知らなかったわたしにはどれも新鮮だった。そして、わたしの家族がバラバラに暮らしてることを知ると涙を流していた。そのとんちんかんな優しさもなんだか逆によかった。 だんだんと関係に慣れていくにつれて、わたしは東京、相手は栃木、見えない時間の中に不安を感じ始めていた。ある日、彼が飲み会があるというので、連絡がないこともまあしょうがないか、と諦めていたのだが、いつまで経っても来ない連絡に、誰と?どこで?どんな?という考えたところで答えの出ない疑問が浮かんできた。 長々と考えた結果、電話をした。何回目かのコールで出た彼は立派に酔っ払っていた。どうしようもなく。「もしもし?!大丈夫なの?」心配してるふりをしながら向こうの様子を探る。ガヤガヤとする中に、キンとした女の声が耳に突き刺さる。「なにー!?!彼女からー!?ヒューヒュー!」その声を聞いた瞬間に電話を切った。 なんだ。普通の男じゃないか。ただの、普通の、どこにでもいる男じゃないか。わたしが今東京で一人なのも、彼が女もいる飲み会でぐずぐずになるまで飲むことも、もう全部どうでもいい。 真夜中、ノートを開いて電子ピアノの電源を入れる。絶対に負けない、絶対に負けない。孤独に負けるもんか。勝手に蔑ろにされたと思って、勝手に意地を張って生きてきた。でも、そうしないと簡単に折れそうだったから。 そうやって磨いてきた刃が、10年後まさかこんな切れ味になるとは。 <ヒグチアイ> ◆紹介曲「 距離 」 作詞:ヒグチアイ 作曲:ヒグチアイ

    2021/10/22

  • CHIHIRO
    「好きでした」じゃなく「好きです」と言えるように。
    「好きでした」じゃなく「好きです」と言えるように。

    CHIHIRO

    「好きでした」じゃなく「好きです」と言えるように。

     デジタル時代の恋愛ソングのカリスマとして、女性から圧倒的な支持を得るシンガーソングライター“CHIHIRO”が『失恋セラピー三部作』としたデジタルシングルを3ヶ月連続でリリース!恋愛迷子になってしまった女性に向けた恋愛処方箋となるような楽曲たち。2021年9月15日には、第1弾配信シングル「 もうByeBye 」をリリース。10月20日には、第2弾配信シングル「 後悔のまえに 」をリリースしました。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“CHIHIRO”による歌詞エッセイを3ヶ月連続でお届け!今回は第1弾です。綴っていただいたのは『失恋セラピー三部作』の楽曲に通ずる想いです。恋がいつも後悔で終わってしまうあなたへ。「~だったら」「~していれば」と“たられば”ばかりを考えて涙しているあなたへ。是非、このエッセイを新曲とともに受け取ってください。 ~歌詞エッセイ第1弾~ 「好きでした」 私の片思いはいつもこれで終わる。 しかも心の中でつぶやいて言葉にすることもなく。 とにかく自分に自信がない。 こんな私が好きになっちゃダメだ こんな私を愛してくれるわけない 呪文のように呟いてた。 なりたい自分もなれそうにないし キラキラしたSNSも持ってない。 いつも「私なんて」が先に来てしまう性格だった。 今日突然片思いが終わった。 1年と3ヶ月片想いしていた彼に 彼女が出来たと聞いた。 彼は私が好きなことを知らないし 私もそんなそぶりを見せなかったから 気づかれてもいないと思う。 「そうなんだ、よかったね…」 この一言を振り絞って 中途半端な笑顔を作って返事した。 “たくさん共通点があったのに 理由つけてデートに誘えばよかったな” “笑顔とか話し方とか気をつけて もっと女の子として見られたかったな” 帰り道出来なかったことをぼんやり考えながら 家に着いた。 電気もつけず真っ暗な部屋でベッドに潜り込んだ。 「あぁ…終わっちゃった」 声も出ないままただ泣いてた。 泣いてたらめちゃくちゃ好きだったんだって気づいた。 もう遅い、遅すぎた。 溢れた感情が夜を濡らした。 泣きすぎて目が開かなかった朝。 ファンデーションとコンシーラーで一生懸命 誤魔化しながらいつもより長めのメイクをした。 彼女はきっと可愛いんだろうな。 もっと私も可愛くなろう、心も見た目も。 小さなドレッサーの汚れた鏡を拭いていたら 自分の心も少しだけ綺麗になったように感じた。 もうこんな顔して泣きたくない。 もしまた恋をしたらやれることをやろう。 いい加減に変わらなきゃ。 自分のこと好きな自分でいたい。 何も出来ないまま終わる恋なんてしたくない。 「好きでした」じゃなく 「好きです」と言えるように。 ―後悔する前に動こう― <CHIHIRO>

    2021/10/21

  • the shes gone
    “優しさ”とは別で“温かさ”も持つ曲になってくれた。
    “優しさ”とは別で“温かさ”も持つ曲になってくれた。

    the shes gone

    “優しさ”とは別で“温かさ”も持つ曲になってくれた。

     2021年10月20日に“the shes gone”が1stフルアルバム『SINCE』をリリースしました。今作は、YouTube再生回数1500万回を突破している代表曲「想いあい」やシングルとして発売された新曲「ラベンダー」や先行配信曲「線香花火」などを含む、全10曲収録となっております。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“the shes gone”の兼丸(Vo.Gt.)による歌詞エッセイを3週連続でお届け。今回は第1弾です。綴っていただいたのは、今作の収録曲「 ラベンダー 」にまつわるお話です。自身のなかでとある縛りを作り、書き方もいろんな挑戦をしてみたというこの曲。是非、歌詞と併せてエッセイをお楽しみください。 ~歌詞エッセイ第1弾:「 ラベンダー 」~ 10月20日リリースとなる今作『SINCE』はバンド初のfull album。インディーズデビューしてからのミニミニベストというか。the shes goneがどういうバンドなのか、どの方向に向かっていきたいのか、改めて伝わる1枚になっていると思います。 ミニアルバムを3枚、今フルアルバムを1枚、バンドとしてのアイデンティティがようやく固まってきたのかな~なんて思います。 (親近感が湧いてくれたらなという思いで、ここから敬語を少しずつ抜いていきますよう!) やっぱりね、人間だからね、数人でひとつのバンドをやるって難しいし、凄いことだと思うんだよね。バンドとしてひとつの方向を向くこともそうだし。納得出来るものを作るっていうのはね、もうね、学校でもバイトでも仕事でもむんずかしいもんね。でも今作はすごく納得してます!音楽的にも、歌詞的にも! ということでアルバムの話はここまでにして、今回は3回に渡ってのコラム。歌詞サイトの“歌ネット”さんということで歌詞や制作過程に触れていこうかな~と思います! 今回は「 ラベンダー 」について。今年の5月に配信リリースをして、色んなSNSの媒体があるおかげで沢山の人に届いているみたいで。自分たちが思う以上にアルバムを引っ張ってくれる曲になってくれて、正直驚いてます。 「ラベンダー」は、曲が完成する前からMV化したいと考えていた楽曲で、元にあったサビデモから発展させて2020年の11月辺りから本格的に制作していきました。シズゴの場合は「ラブストーリー」「想いあい」のMVを自分で制作したのもあって、楽曲制作の段階で『この曲を映像化したい!』っていうのを前提で作ることが多々あって、「ラベンダー」もそのひとつ! 歌詞に関しては優しく、誰も傷付けない曲にしたいな~とは思ってたんだけど、「ふたりのうた」で自分の中の優しさってものを出し尽くしたつもりだったから。本当に時間掛かって、、。出来てからは“優しさ”とは別で“温かさ”も持つ曲になってくれて、自分たちこんな曲作れるんだ~、生まれてきてくれてありがとう~、って歌う度に思ってます笑。 あとはどうやったら情景だったり、風景描写のある歌詞に頼らないで、曲の主人公がどんな人間なのか、聴く人に対して上辺じゃなくてしっかり届けられるのかな~なんて考えながら書いてみたり。 前作の『FACE』の「春の中に」「ディセンバーフール」なんかは季語を使って、タイトルからも季節を感じられる言葉を使ったんだけど。風景とか季語って、その単語プラス連想出来る“色”だったり“気温”だったり、説明しなくてもみんなが想像出来る部分があると思うから「ラベンダー」ではそこに甘えたくないな~と思ってたんだよね。 そんな自分で決めてしまった縛りがあったり。書き方もスマホメモを使って書いたり、ノートでペンに書き出してみたり、作詞としても挑戦でした。 分かりにくい言い回しもあると思うんだけど、数年経って「あれ、こういうこと言ってたのかな?」って思ってもらえたり、何回か聴くうちになんとなーく分かってもらえたらいいかな!正解なんてないからね。良いと思ってもらえたらそれでいいや笑。 ん~、ものづくりって大変だけど素晴らしい。ということで、こんな作詞過程を踏まえて「ラベンダー」を聴いてもらえたら、また別の楽しみ方が出来るかな? というか楽しんでもらえたかな、、? 次回もアルバムから新曲について、書こうと思います!読んでくれてありがとうございました!またね~。 <the shes gone・兼丸> ◆紹介曲「 ラベンダー 」 作詞:兼丸 作曲:兼丸 ◆1st フルアルバム『SINCE』 2021年10月20日発売 <収録曲> 1.Make my day 2.ラベンダー 3.想いあい 4.ガールフレンド 5.春の中に 6.ふたりのうた 7.シーサイドテイル 8.線香花火 9.ディセンバーフール 10.Ask him.

    2021/10/20

  • iri
    「会いたいわ」の歌詞は実話を元に描かれています。
    「会いたいわ」の歌詞は実話を元に描かれています。

    iri

    「会いたいわ」の歌詞は実話を元に描かれています。

     2021年10月27日に“iri”がBEST ALBUM『2016-2020』をリリース!2016年10月26日にALBUM『Groove it』でデビューし、昨年2020年3月にリリースされた4th ALBUM『Sparkle』までの楽曲から構成された今作。デビューからの5年間を凝縮した、代表曲ヒット曲のみならず想いの込められた収録内容となっております。  さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“iri”による歌詞エッセイをお届け!綴っていただいたのは、今作の収録曲であり、歌詞アクセス数10万回を突破の歴代人気曲に認定されている「 会いたいわ 」にまつわるお話。今回、新たに制作されたMVと併せて、歌詞とエッセイをお楽しみください。 ~歌詞エッセイ:「 会いたいわ 」~ 「会いたいわ」の歌詞は実話を元に描かれています。当時好きだった人と過ごした日々のことや感情を、リアルにそのまま歌詞にしていて、どうしてもうまくいかない彼との別れを覚悟した夜に、おぼろげな意識の中で曲を作り、クラウドサービスにアップしました。翌朝聴き直し、「私こんなの作ったんだ」と自分でも驚いたのを覚えています。 デビューして翌年の2017年、「会いたいわ」をEP『life ep』に収録することになりました。インディーズのころに制作したバージョンをベースに、より幅広い人たちに聴いてもらえるようなサウンドを意識してレコーディングに臨みました。ギターの音は、新しく録り直したけど、結局インディーズの時に制作した音源のギターの音が曲のイメージに一番あっていたので、新しく録った音ではなく、インディーズの時と同じ音を使用しました。 作ったのはもうかなり前になりますが、ライブなどで歌う時には、作った当時の気持ちや景色を思い出します。また、この曲を聴いてくださっている方、それぞれにストーリーがあると思うので、そういったところも想像しながら歌っています。 2020年の初頭くらいに、周りの方からTikTokで流行っていると聞いて初めて知り、驚きました。これをきっかけに「会いたいわ」を初めて聞いた方もたくさんいらっしゃると思うので、より多くの方にこの曲が届くことを、単純に嬉しく思いました。 時を経て、今回、BEST ALBUM『2016-2020』のリリースを機にMusic Videoを制作することになりまして。私が実際に体験した実話を歌にしているので、なるべくリアルに再現してもらえるように、当時のことを山岸聖太監督に細かくお話ししました。 撮影をしている段階からとてもいいものができそうな予感がしていたので、完成を楽しみに待つ日々でした。出来上がった映像は、情景などもリアルに表現されていてイメージ通りのものができ、見ていて泣きそうになりました。そして早くみんなに見てほしい!と思っていたので、ぜひご覧頂けたらと思います。 <iri> ◆紹介曲「 会いたいわ 」 作詞:iri 作曲:iri ◆iri「会いたいわ」Music Video https://youtu.be/TBaXNwOnbc8 ◆iri 「会いたいわ」DL&Streaming https://jvcmusic.lnk.to/iri_aitaiwa ◆BEST ALBUM「2016-2020」 2021年10月27日発売 【完全生産限定盤<CD+Tシャツ> 】VIZL-1956 ¥6,600(税込) 【初回限定盤<CD+BD> 】VIZL-1955 ¥4,400(税込) 【通常盤<CD>】 VICL-65581 ¥3,300(税込) 【アナログ】VIJL-60272〜60273 ¥4,400(税込) <収録曲> 1. ナイトグルーヴ 2. rhythm 3. brother 4. Watashi 5. Shade 6. Corner 7. 24-25 8. Wonderland 9. Sparkle 10. Telephone feat. 5lack 11. Only One 12. SUMMER END 13. 会いたいわ 14. Valerie 15. make me bright 16. 東へ西へ

    2021/10/19

  • リリィ、さよなら。
    あれ?ハッピーエンドなんて存在しないんじゃない?
    あれ?ハッピーエンドなんて存在しないんじゃない?

    リリィ、さよなら。

    あれ?ハッピーエンドなんて存在しないんじゃない?

     2021年10月20日に“リリィ、さよなら。”が新曲「ハッピーノーエンディング」を配信リリース!完全新曲としては約2年ぶりのこの楽曲は、2015年にリリースした「 フラッシュバック 」のアンサーソングとなっております。  さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“リリィ、さよなら。”による歌詞エッセイをお届け!綴っていただいたのは、新曲「 ハッピーノーエンディング 」のタイトルや歌詞に込めた想い。そして「 フラッシュバック 」との大切な繋がりも明かしてくださいました。是非、改めて「 フラッシュバック 」の歌詞も併せてお楽しみください。 ~歌詞エッセイ:「 ハッピーノーエンディング 」~ ごきげんよう。初めまして。シンガーソングライター・リリィさよなら。のVo.ひろきです。今回は新曲『ハッピーノーエンディング』の歌詞について、作者としてありのままの想いを書かせていただきます。 まず、この『ハッピーノーエンディング』という曲名。変わった名前だな、何のことかよく分からないな、と思われる方が大多数だと思います。そうです、何故なら僕が考えた造語だからです。 世の中で言うと『ハッピーエンド』『ハッピーエンディング』は、ポピュラーで耳馴染みのある言葉ですよね。私自身『ハッピーエンド』と言う言葉も、ハッピーエンドの作品も大好きで、過去に『ハッピーエンドで会いましょう』と言うタイトルのアルバムを出したことがあるくらいです。 では、この『ハッピーノーエンディング』と言うタイトルは何なのか? 私は『ハッピーノーエンディング』と言う単語に『ハッピーエンド』よりもっと上位互換的な幸せと言う意味合いを込めました。 その言葉はこの曲の制作背景から生まれました。私が過去にリリースした『フラッシュバック』と言う楽曲があります。そのアンサーソングを作りたいと思って生まれた曲が『ハッピーノーエンディング』なのです。 前身となる『フラッシュバック』は、世界で一番大事な相手を上手く大事に出来ないまま「ああ、もう二度と帰ってこないんだ」と思った朝に、薄暗い部屋で泣きながらキーボードを弾いて想いのままに作った、とても思い入れのある楽曲で。様々な形で共感してくださる方がいて、多くの人との出会いのきっかけになった「別れの歌」です。 『フラッシュバック』と言う曲では、最後の最後まで二人は巡り会うことはありません。主人公の「僕」は最後まで再会を願いながらも どこかの交差点でまた偶然みたいに 「初めまして!」って僕は手を差し出すから 君は何も言わずに子供っぽい笑顔で あの頃みたいにもう一度優しく握り返して、 と切ない歌詞で物語は終わってしまいます。はい。バッドエンドです。心が痛いです。 「初めまして!」が2回も来ないこと、叶わないことなんて頭で分かっていても、それでも想わずにはいられないのです。 ただ作者の私はやはり『ハッピーエンド』が好きなので、ここで希望を残しました。 もう一度優しく握り返して、 と言う最後の歌詞の「、」です。物語がいつかまた続く祈りを込めての「。」じゃなくて「、」です。 そしてアンサーソングは「絶対にハッピーエンドにしたい。」と意気込んで作り始めました。 しかし、『ハッピーエンド』って何なんだろうと考えているうちに あれ?ハッピーエンドなんて存在しないんじゃない? 小説や映画は「いつまでもいつまでも二人は幸せに暮らしました」「めでたしめでたし」で終わっても、現実世界の二人にはその後も続く生活があって。物語があって。途切れることはあっても幸せは続いていくと思ったんです。結ばれて『ハッピーエンド』となった二人のその後こそが、本当の『ハッピーエンド』だと思ったんです。 だから本当の幸せ(=ハッピーエンドなんて来ない)と言う意味で、『ハッピーノーエンディング』と名付けました。 ふう。解説がとても長くなってしまいましたね。 もう少しお付き合いしていただけますか? 『ハッピーノーエンディング』の歌詞は、前身の作品『フラッシュバック』で結ばれなかった二人が何度も何度も輪廻転生、あるいはパラレルワールドを経て、ようやく結ばれる世界線にたどり着くと言う、少しファンタジーな内容になっております。 ねぇ 聞いて ちょっと聞いて 昔から僕は 不思議な夢見て泣いて起きる日がある いつだって誰かを探している夢 その度 運命に引き裂かれ 出だしからいきなりファンタジーです。主人公の「僕」は何か「君」と出会えたことに、根拠のない運命を感じているような。ここから物語はどんどん展開し、最後二人は晴れて結ばれるのですが めでたしめでたしで終わらないで もう二度と離さない -お話はつづくつづく- と言う歌詞でラストサビは終わります。 そう。「もう二度と離さない」なんですね。二人は初めて結ばれたはずなのに。ここで二人の深い縁を表現しています。 そして、この最後のサビの後にはもう一度、全く新しい歌詞とメロディーが来ます。その部分が『フラッシュバック』と今作『ハッピーノーエンディング』の物語を繋ぐ、最大の答えになっています。 「、」で終わった『フラッシュバック』と違い 今作はちゃんと「。」で終わりますよ。 これが今の私に書ける最大の幸福の形であり、『ハッピーエンド』の最適解であると感じています。 歌詞にもメロディーにもMVにも この2曲を繋ぐ沢山の仕掛けがあります。 ぜひ歌詞を見ながら楽曲を聴いて 真の『ハッピーエンド』と、その結末を見届けてください。 ではでは、大変長くなってしまいましたが またお会いしましょう。 リリィさよなら。のひろきでした。 <リリィ、さよなら。> ◆紹介曲「 ハッピーノーエンディング 」 作詞:滉紀 作曲:滉紀 ◆紹介曲「 フラッシュバック 」 作詞:ヒロキ 作曲:ヒロキ

    2021/10/18

  • DEEP SQUAD
    変わりゆくもの変わらないもの。
    変わりゆくもの変わらないもの。

    DEEP SQUAD

    変わりゆくもの変わらないもの。

     2021年10月13日に“DEEP SQUAD”が新曲「変わりゆくもの変わらないもの」をリリースしました。タイトル曲は、10/9(土)全国公開の『劇場版 抱かれたい男1位に脅されています。 ~スペイン編~』主題歌で、DEEP SQUAD初のアニメ映画主題歌となります。原作の物語に寄り添うような歌詞の世界観と、切なくも儚いヴォーカルワークを劇場と音源からお楽しみください…!    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“DEEP SQUAD”による歌詞エッセイを3日連続でお届け!今回が最終回です。メンバーのKEISEIと比嘉涼樹。それぞれの「 変わりゆくもの変わらないもの 」に対する想いを、歌詞と併せて受け取ってください。 ~歌詞エッセイ最終回:「 変わりゆくもの変わらないもの 」~ 変わりゆくもの変わらないもの 三日三晩このテーマを考えてみた。 時代、世代、街の雰囲気や自分の取り巻く環境 常に世の中はすごいスピードで変化しているし 歳を重ねるほど嫌になるくらい早く感じる。 追いついていこうとする自分と、 いや追わなくていいでしょという自分との葛藤の日々。 やれなかったことがやれるようになって やれたことがやれなくなる。 変わることが全て正解でもないし 変わっていかなくちゃいけないこともある。 実に深いテーマ。 あえてスタイルを変えず貫き通す人達もリスペクト 変化を恐れず変えていく人達もリスペクト 人間の色が出るテーマです。 自分はどっちなんだろうな。 歌を歌っていく上でスタイルは どんどん変えていきたい派ではあるし ルーツとか憧れだったものを 取り入れていくスタイルは変えたくないし 自分の立ち振る舞いとかも考えさせられるテーマ。 ということで僕は今 昔からある老舗の立ち食いそば屋で そばを啜りながらこれを書いています。 うーんそのままの味…いや 変わらない味だったんだけど ちょっと味が違うな 変わったのは僕の味覚? お店の味?何かが違うように感じる 変わりゆくもの変わらないものってのは その人の考え方やその時の気分だったりの ほんの少しの匙加減で左右されるものなんだろうか… <DEEP SQUAD・KEISEI> 「変わりゆくもの変わらないもの」 タイトルからして なんだ?と思う方が結構多いと思う。 この楽曲を理解するまでは、、、 この楽曲は『劇場版 抱かれたい男1位に脅されています。~スペイン編~』の主題歌としてのお話を頂いてから制作に取り掛かり、作品に寄り添って作られた。この作品に出てくるキャラクター同士のやりとりや台詞からインスパイアを受けて書かれたリリックだったり、一曲を通してこの作品を表現している。 作品の中で「ずっと一緒にいる為にはずっと一緒じゃダメだ」という台詞がある。リリックでも<ずっと二人変わらないように きっと変わっていかなくちゃダメだ>というフレーズがある。 変わらないものを守り続けていくには、変わっていかなければならないというのはとても共感できるし「変わりゆくもの変わらないもの」を表現している部分でもあると思う。 もちろん、作品を見ずにこの楽曲を聴いても、人それぞれ共感できる事だったり、感じる事は多くあると思う。けれど、作品を深く理解することで、この楽曲にもより深みがでて、楽曲が色付いていくと思う。 僕も楽曲の世界観をしっかり伝えられるように、心を込めて歌っていきたい。 <DEEP SQUAD・比嘉涼樹> ◆紹介曲「 変わりゆくもの変わらないもの 」 作詞:オタユキ 作曲:オタユキ・Tsubasa

    2021/10/15

  • DEEP SQUAD
    この人が居たから今の自分が居る。
    この人が居たから今の自分が居る。

    DEEP SQUAD

    この人が居たから今の自分が居る。

     2021年10月13日に“DEEP SQUAD”が新曲「変わりゆくもの変わらないもの」をリリースしました。タイトル曲は、10/9(土)全国公開の『劇場版 抱かれたい男1位に脅されています。 ~スペイン編~』主題歌で、DEEP SQUAD初のアニメ映画主題歌となります。原作の物語に寄り添うような歌詞の世界観と、切なくも儚いヴォーカルワークを劇場と音源からお楽しみください…!    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“DEEP SQUAD”による歌詞エッセイを3日連続でお届け!今回はその第2弾です。執筆を担当したのは、メンバーのTAKAと宇原雄飛。それぞれの「 変わりゆくもの変わらないもの 」に対する想いを、歌詞と併せて受け取ってください。 ~歌詞エッセイ第2弾:「 変わりゆくもの変わらないもの 」~ この楽曲の本質とは… まさに“純愛”… あなたと生きてくこの世界は こんなに切なくて ただ綺麗で この歌詞のフレーズが僕の心を掴んで離さない。 純愛の中に生じる矛盾… 弱さと強さ… 陰と陽… そんな感情のコントラストが織りなす “純愛物語”がこの楽曲には描かれている。 純愛とは“甘美な媚薬”。 一度口にしてしまえば、我を忘れ心奪われる。 それほど純粋かつ繊細で、魅力的なモノだと思う。 「こんな想いするくらいなら、出会わなきゃ良かった…」 「でも、出会ってなかったら、こんなにも世界が綺麗で美しい事にも気付かなかった…」 そんな葛藤の中で、愛する人とずっと一緒に居続けるためには、このままではいけないという衝動。 「変わらないものを守るためには自分自身も変わっていかなきゃダメだ…」 という愛する人に対する愛深き覚悟と決意。 その真っ直ぐで純粋な想いが この楽曲には込められている。 人が生きていく上で必要不可欠な愛は 人それぞれ平等に与えられたモノ。 例えば、母が我が子を抱きしめるように、TVの悲しい報道に涙するように、目が合った瞬間恋に落ちるように… 年齢や性別、形や場所、時代や時間に関係なく、誰もが持つ大切な感情。 しがらみや環境に流され、どこかへ置き忘れてしまいがちだが、この楽曲を聴いて自分にとっての“純愛”とは何か? もう一度思い返していただきたい。 僕自身がそうであったように…。 <DEEP SQUAD・TAKA> この曲を初めて聴いた時、切ないバラードの中にもどこか煌びやかさを感じさせる1曲だと感じた。 あなたと生きてくこの世界は こんなに切なくて ただ綺麗で あなたが居るせいで切なくも儚い思いにさせられる… あなたが居るおかげで自分の中のこの世界は綺麗になる… 純愛とは自分を自身でコントロールできないほど複雑な感情にさせるもの。そして、自分を変えてくれるもの。この歌詞はそれを感じさせるとても印象的な言葉だった。 自分には、好きな人に対してどうしようもなく好きで自分をコントロールできなくなった時があった。その人のせいで切なくも儚い思いにさせられた。反対にその人のおかげで自分の世界は華やかに色づいた。そんな経験があり、自分は変わり、成長してきたと思う。今、この曲を通して改めて『この人が居たから今の自分が居る』と感じることができた。 切なさ儚さの中の煌びやかさを感じさせてくれる1曲。 『変わりゆくもの変わらないもの』 <DEEP SQUAD・宇原雄飛> ◆紹介曲「 変わりゆくもの変わらないもの 」 作詞:オタユキ 作曲:オタユキ・Tsubasa

    2021/10/14

  • DEEP SQUAD
    あなたと生きてくこの世界は、こんなに切なくてただ綺麗で。
    あなたと生きてくこの世界は、こんなに切なくてただ綺麗で。

    DEEP SQUAD

    あなたと生きてくこの世界は、こんなに切なくてただ綺麗で。

     2021年10月13日に“DEEP SQUAD”が新曲「変わりゆくもの変わらないもの」をリリースしました。タイトル曲は、10/9(土)全国公開の『劇場版 抱かれたい男1位に脅されています。 ~スペイン編~』主題歌で、DEEP SQUAD初のアニメ映画主題歌となります。原作の物語に寄り添うような歌詞の世界観と、切なくも儚いヴォーカルワークを劇場と音源からご堪能あれ…!    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“DEEP SQUAD”による歌詞エッセイを3日連続でお届け!今回はその第1弾です。執筆を担当したのは、メンバーのYUICHIROと杉山亮司。それぞれの「 変わりゆくもの変わらないもの 」に対する想いを、歌詞と併せて受け取ってください。 ~歌詞エッセイ第1弾:「 変わりゆくもの変わらないもの 」~ あなたと生きてくこの世界は こんなに切なくて ただ綺麗で 今まで、まるで意味がない無のような世界で生きてきたのに、人を愛する気持ちが初めて芽生えた瞬間に、全ての物事が動き出すかのようで。そして物や景色、生きとし生ける全てに息吹が吹き込まれた瞬間に、自分が生きている世界は切なくもありただ綺麗である事に気づく。 人を愛するという事はそれだけ自分の世界を変えてしまう。愛し過ぎて回りが見えなくなるほど人を狂わせる。 この曲はまさに、愛を知った時に目に映る全てが美しく光り輝く世界と、ただ真っ直ぐに愛するだけではダメな世界の中、揺れ動く葛藤を歌った曲になっています。 誰しも恋愛しづらい環境はそれぞれにあると思います。例えば両親の反対もそうですし、職場恋愛がダメ、遠距離恋愛なんかもそうかも知れない。でもそんな環境のなかでも 二人の世界が重なるまで 別の空で繋がっていよう という純粋な想いも込められてます。ここまで純粋に人を愛する事に向き合う事はなかなかないのかもしれないけれど、こんな世の中で今一度、人を愛する事の大切さを感じていただきたい。 そして、変わりゆく事の大切さ、変わらない事の大切さ。是非この曲を通して少しでも感じていただけたらと思います。 <DEEP SQUAD・YUICHIRO> 初めてこの楽曲のデモを聴いた時、入りサビが流れた瞬間鳥肌が立った。 あなたと生きてくこの世界は こんなに切なくて ただ綺麗で この歌詞に込められている世界観を瞬時に感じた。悲しみに溢れている世界を知るたびに、苦しくて、切なくてたまらなくなる時がある。その中で見つけたこの恋があまりにも儚くて、綺麗に見えてしまう。瞬時にそう感じました。 レコーディングの際、どうしたら切なさを込められるかなと思い、周りには言えない恋を想像した。誰かに言えない何かがある関係、例えば浮気とか、、本人達や世間からしたら良いようには聞こえない。だが2人にとってはどうだろう。 夢中になって悪いことをしてるなんて到底思えない。終わりの見える儚さに切なくも、その当時は綺麗に見えていると思う。その環境で2人がずっと一緒にいるためには、変わっていかなくちゃ駄目だ、という切なさを込めています。 楽曲を通して聴いてみると、自分にとっての「変わりゆくもの 変わらないもの」とは何かと考えさせられる。 恋人、家族、仲間や友達、会社の上司や後輩、色々な人生がある中で、それぞれが人生の中で感じた“切なさ”がこの歌詞のどこかにきっと当てはまると思う。そう感じてもらえるように僕は歌っている。 <DEEP SQUAD・杉山亮司> ◆紹介曲「 変わりゆくもの変わらないもの 」 作詞:オタユキ 作曲:オタユキ・Tsubasa

    2021/10/13

  • 尾崎裕哉
    話すように歌うってどういうことだろう。
    話すように歌うってどういうことだろう。

    尾崎裕哉

    話すように歌うってどういうことだろう。

     2021年9月22日に“尾崎裕哉”がNEW EP『BEHIND EVERY SMILE』をリリースしました。父である尾崎豊の曲をTVで披露し大反響を受けたり、昨年末より精力的にLIVEを行ったりと、活動してきた彼。今作には、トップクリエーターである旧友・Yaffleとのコラボレーション曲も収録。また、長年の盟友にしてヒットプロデューサーでもあるトオミヨウとがっつり組んだ意欲作となっております。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作をリリースした“尾崎裕哉”による歌詞エッセイを3週連続でお届け!今回が最終回。綴っていただいたのは「話すように歌うってどういうことだろう」という考察。そのために意識した「シンガーソングライター的な韻の踏み方について」のお話です。自身の楽曲の歌詞を例に、細かい韻の踏み方やその語感が生み出す効果について明かしてくださいました。是非、歌詞と併せて、じっくりとお楽しみください…! ~歌詞エッセイ最終回~ “Sing Like Talking” 決して佐藤竹善さんのバンドの話ではなく、そのままの意味で「話すように歌うってどういうことだろう」という考察だ。これは僕のEPを製作する際に考慮した、かなり細かい専門的な作詞のテクニックの話になる。せっかく歌詞のメディアで3回にも亘って寄稿させてもらえたのだし、最後の回くらいは歌詞を作る側の話、もっといえば何か歌詞を書くときに役に立ちそうなツールを置き土産にできればと思う。 内容は「シンガーソングライター的な韻の踏み方について」だ。もしかしたら僕が知らないだけで、似たような話をどこかで誰かが既にしているのかもしれない。あるいは僕の見解は全く的を得ていないかもしれない。なので、なんとなく僕が作詞をする際に微細に意識したこととして、紹介したいと思う。 もちろん、これらを全く意識しなくても美しい曲は書けるだろうし、美しい歌詞は生まれると思う。ただ、歌の詩である以上、メロディーに載せる前提の言葉をどう捉えたらいいんだろうと悩んだ僕なりの仮説だ。 「美しい歌詞」は、単純に綺麗な言い回しだけではなく、こんな要素もあるのかも知れない。あるいは、あってもいいのではないか。実際は拍に対しての「母音の置き所」や「短い母音・長い母音」というメロディーの中での母音の性質についても意識することにはなるが、言葉だけでは説明が困難なので割愛したい。 なぜこんな話をするかというと、僕にとって作詞とは詩を書くというより、ポエムを書くことだからである。韻を踏んでいないものはポエムではない。ジョン・レノンやボブ・ディランを聴きすぎたせいだろうか。ボブ・ディランのファーストヴァースから引用しよう。 Bob Dylan - Blowin' in the wind How many roads must a man walk down before you call him a man? How many seas must a white dove sail before she sleeps in the sand? Yes and how many times must the cannonballs fly before they're forever banned? 句末のman( マ ン)、sand( サ ンド)、banned( バ ンド)で押韻している。Sand( サ ン ド )とbanned( バ ン ド )は「ア」だけでなく「ド」でも韻を揃えているので、優等生的な押韻だ。 ポエムではヴァースの句末で必ず韻を踏む。これは単に韻を踏んだほうが綺麗に聞こえるだけではなく、そういう形式をとるというルールだ。英語における詩には形式がある。代表的なものとしてソネットがある。シェイクスピアン・ソネットとペトラルチアン・ソネットなどある(詳しくは こちら )が、日本教育における漢文での五言絶句だったら偶数句末で押韻する、七言絶句だったら偶数句末+第1句末で押韻するという話に近い。前例のボブディランの詩で用いられているEnd Rhymeともいう、もっともシンプルな押韻の形だが、僕はこの「句末で押韻」するということをサビで用いることが多い。 尾崎裕哉「 Glory Days 」 You know we are free; So fly with me ここじゃない未来まで One day we'll see; We're meant to be 駆け抜けろ僕らのGlory Days 英語2行を「イ」で押韻するパターンA。すなわちFree(フリー)とMe(ミー)、See(スィー)とBe(ビィー)。日本語のフレーズでは「エ」で押韻するパターンBに変える。すなわち<まで>とDay(デェイ)。厳密にいうと、Dayはイで終わるので、デェの部分だけ踏んでいると少し緩い韻の踏み方にはなる。ボブ・ディランがman( マ ン)とsand( サ ンド)を踏むニュアンスだ。敢えてちょっとだけ外している。いつもベタベタで韻を揃えるのも芸がないように感じてしまうからだ。韻のパターンで言うと、AAB AABとなる。 歌詞の韻を揃えると、揃えたところを意識するようになるし、歌いやすくなった気もする。では、この韻をもっと細かく分解して文章を構成すれば、よりスムーズな歌になるのではないか? というのを「Lighter」では意識した。 英語の詩ではmeterと言う、文章の中で強調される言葉(韻脚ともいう)のパターンに着目した考え方があるが、メロディーでは1音目や伸ばす音が強調されやすい。歌のメロディーの中で自然と強調している音に対して母音を合わせると、よりスムーズになるのではないかと考えた。 「Lighter」のサビのメロディーで、相対的に強調される音を歌詞の中で太文字にしたのがこちら。 尾崎裕哉「 Lighter 」 1)き み は Li ghter 2)ぼ く の こ こ ろ に 火を  と も し て くれる  Li ghter 3)や すら か に  あ す を  ね が え る の さ Li ghter 4)ひ をわ け あっ て ゆ く 5)そ れ が   あ い を 6) せ か いにひ ろ げ る よ アクセントを置いた箇所の母音だけ切り取り、揃えるとこういうパターンになる。 1)い あ あぃ 2)お お お お い ぃお お え あぃ 3)あ あ あ お あ う お あ あぃ 4)い え え う 5)お あ あ お 6)あ お え お 「Glory Days」でもそうだったのだが、僕は大体2行のセットで句末の押韻を捉えることが多い。「Lighter」の場合は、最初の導入的な1行目を除けばAABCCのパターンだ。それぞれの行で、考えていたことを細かく述べたい。 1行目を<君「は」>にすることで、Lighterの「ら」と母音を合わせ、Lighterに入りやすくなる。<君「の」Lighter>だったら「の」の口の形と「あ」の口の形が異なりすぎるのでスムーズさで劣る。 2行目はアクセントを概ね「オ」で揃えて、3行目は「ア」で揃えるようにした。ここでは揃えた母音から想起するイメージに沿った歌詞を作ることを意識した。 2行目の「オ」の母音は力強さがあるので、力を込めたい歌詞にする。3行目の「ア」は個人的に聖歌隊が一番よく使っている母音の印象がある。曲でいうと、エレンの歌 第3番で歌う「アヴェ・マリア」のような印象があって、「ア」は願いとか祝いのような印象を受けるので、祈願にちかい歌詞を入れる。また、1行目と同じように<心「に」火を>とすることで、母音を「イ」に揃え、火に入りやすくなる。 ちなみに、2行目と3行目の句末は両方<Lighter>で終わっているので、違う言葉で韻を踏んでいるというよりは、ただ韻を揃えただけであるが、一応この2行は句末が「あ」で終わるパターンとした。 4行目の<火を分け合っていく>は、ここだけコード進行がクリシェ進行に変わる。なので、その変化に合わせてアクセントで使われる韻も「ア」と「オ」以外のものに変えることを考えた。 必然的に「イ」「エ」「ウ」しか使えなくなる。「ウ」は発声するには少し苦しい母音だったりするので、半音階で行進するクリシェのざらつき感とマッチしていると思って句末に置いた。そして、フレーズで一番伸ばして聞かせることになるポイントは、歌詞で言うと「わけ」と「あって」の部分になるので、「あえ」で揃えた。ここは音程も同じ降下なのでより言葉の揃った感が出る。 5行目と6行目は、2行目と3行目から踏襲した「ア」と「オ」を中心に、「オ」で句末を揃えたシンプルなパターン。力強い母音である「オ」で終わることがより爽快感を出す。 ここまで細かく説明するのはアートの真髄に反する気がするけれど、少なくともこれらは完全な自己満足であるから、自己満足を燦々とした様で語るのもたまにはいいかなと思った。ここは歌詞を扱うメディアだし、歌詞を捉える世界が少しでも広がればという願いもある。 作った感想としては、歌いやすくなった実感もある。韻を揃えることで歌詞を発音しやすくし、まるで喋っているかのように歌えることにつながるのではないだろうか。すると、僕の仮説があっている可能性は高い。歌う際に綺麗に言葉を届けられれば、人に伝わりやすくなるのかも知れない。まだ研究の途中なので、あくまでも仮説ではあるが。 そして、ここまででわかったと思うが、僕はどちらかというと詩を左脳で捉えることが多い。性格的には右脳派のはずなのだが、パズルのように言葉の韻を組み立てるのが楽しい。そして、前回のエッセイでも述べたように、僕は曲作りにおいて凡庸なので、右脳だけでは曲を詳細に見ることができない。その苦肉の策として、左脳的に分析することが多い。 とくに詩の世界は、読むのも書くのも毎回未知なる海へ向かって飛び込むような感覚だ。それが楽しいわけなのだが、不安もつきものだ。だからこういう羅針盤のようなものがあって、少しくらい安心できるのも悪くないと思っている。こんな考え方が何かの参考になれば幸いだ。 <尾崎裕哉> ◆紹介曲「 Glory Days 」 作詞:尾崎裕哉・いしわたり淳治 作曲:尾崎裕哉・蔦谷好位置 ◆紹介曲「 Lighter 」 作詞:尾崎裕哉 作曲:尾崎裕哉 ◆New EP『BEHIND EVERY SMILE』 2021年9月22日発売 【初回生産限定盤】SECL2695-2696 ¥2,300(税込) 【通常盤】SECL2627 ¥1,600(税込) <収録曲> 1. ロケット 2. Anthem 3. Lighter 4. With You

    2021/10/12

  • Kitri
    一体「ヒカレイノチ」とは何だろう。
    一体「ヒカレイノチ」とは何だろう。

    Kitri

    一体「ヒカレイノチ」とは何だろう。

     2021年11月17日に“Kitri”が初のシングルCD「ヒカレイノチ」をリリース!今作は、10月6日より毎週水曜日24:00~テレビ東京ほかにて放送開始予定のTVアニメ『古見さんは、コミュ症です。』のアニメ化に伴い、主人公の気持ち共感したKitriが書き下ろした2曲になっており、エンディング主題歌の「ヒカレイノチ」と第1話のエンディングのために特別に制作した「シンパシー」が収録されます。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“Kitri”による歌詞エッセイを2ヶ月連続でお届け!第1弾を執筆してくださったのは、Monaです。ふと生まれた「ヒカレイノチ」という言葉。では、その6文字には一体どのような意味が込められているのでしょうか。Monaの想いを受け取ってください。 ~歌詞エッセイ第1弾:「 ヒカレイノチ 」~ 出来上がったサビのメロディーに合わせて、ふと「ヒカレイノチ」と歌ってみたら、ぴったりとハマった。このフレーズにはこの歌詞しかない気がする。でも、一体「ヒカレイノチ」とは何だろう。何かに成功して輝くことを願うことなのだろうか。夢に向かって頑張れというメッセージを送ることなのだろうか。私たちは制作しながらその6文字の意味を探っていくことした。 街に出ると、様々な人に出会う。忙しそうに歩いている人や楽しそうに談笑している人、やるべきことに黙々と励んでいる人…。自分の周りの世界は常に生き生きと動き続けているように見える。でも、恐らくそればかりではないことは分かっている。人と会話をしてみると、それぞれ様々なテーマを抱えていたり、自分には想像もつかない経験をしていたり、打ち明けられて初めてその人の苦悩や考えを知ることもある。 私は小学校高学年の頃から音楽に関わる仕事がしたいと思い、中高生の頃はその夢を追うことに必死だった。学生時代はHinaと二人で音楽ユニットを組んでプロデビューするという目標を掲げ、2019年には念願のメジャーデビューが決まった。初めは嬉しさで満たされていたが、「あれ、この先はどうやって進んでいくんだろう」そんな気持ちになることも増えていった。 それまではプロデビューするという目標があったが、いざデビューしてみると日々の制作や慣れないプロモーション活動に精一杯で、何を目指して音楽活動をしているのかよく分からない。同世代やもっと若い世代の音楽や演奏に圧倒されて、自分の音楽性に自信を失うこともあった。「せっかく目標を達成しても、新たな課題は出てくるし、次から次へと悩んでしまうんだな」しばらくそんなことを考えていた。 そんな中、Kitriを応援してくれる人の声が励みになった。「辛い時にKitriの曲を聴いて励まされました」「この曲が好きで娘と一緒に聴いています」手紙やSNSのメッセージで送られてくる温かい言葉に触れた時、私はきっとこのために音楽をしているんだと気付かされた。すっと肩の力が抜けて、ただその時の私にしか感じられない悩みや喜びを受け止めてみることにした。 誰も違う物語 迷いもがきながら 心を動かして 「世界はまだ捨てたもんじゃないよ」なんてね 名もない今を愛して 何を心の糧に生きていくのか、或いは理由を求めずに生きていくのか。それは十人十色で、誰に決められるものでも正解があるものでもないだろう。だからこそ、もっと自分の感情に正直になってみても良い気がした。言えないくらい大きな夢のためでも、驚くくらい小さな目標のためでも、好きなもののためでも、誰かに会うためでも。それが毎日変化してもいいだろう。 この曲を聴いてくれる人の数だけ、異なる「ヒカレイノチ」のエールを届けたい。 <Kitri・Mona> ◆紹介曲「 ヒカレイノチ 」 作詞:Mona・Hina 作曲:Mona ◆配信リンク: lnk.to/kitri_hikareinochi

    2021/10/11

  • 尾崎裕哉
    自分の言葉全てが意味なく思えて、前に進めない時期が長くあった。
    自分の言葉全てが意味なく思えて、前に進めない時期が長くあった。

    尾崎裕哉

    自分の言葉全てが意味なく思えて、前に進めない時期が長くあった。

     2021年9月22日に“尾崎裕哉”がNEW EP『BEHIND EVERY SMILE』をリリースしました。父である尾崎豊の曲をTVで披露し大反響を受けたり、昨年末より精力的にLIVEを行ったりと、活動してきた彼。今作には、トップクリエーターである旧友・Yaffleとのコラボレーション曲も収録。また、長年の盟友にしてヒットプロデューサーでもあるトオミヨウとがっつり組んだ意欲作となっております。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作をリリースした“尾崎裕哉”による歌詞エッセイを3週連続でお届け!綴っていただいたのは、今作の収録曲「 Lighter 」にまつわるお話です。かつて自分の言葉に自信が持てず、歌詞が書けなかったとき、彼を救ってくれたひと言とは…? 今の尾崎裕哉の音楽に通じている大切な記憶を、歌詞と併せて受け取ってください。 ~歌詞エッセイ第2弾:「 Lighter 」~ 「 Lighter 」を書いたとき、30分でヴァースからコーラスまでのデモが完成した。それだけを聞くと、まるで自分に天性の才能があったかのように聞こえるかもしれない。でもはっきり言っておくが僕は凡能だ。センスが命な業界でこんなことを言うのも憚れるが、こんなタイプもいるんだと知ってもらえたら嬉しい。 形になるのが短いときほど『いい曲』になりやすいと誰かが言っていたが、確かにその通りだと思う。一番自然に言葉とメロディが重なった瞬間だった。皮肉なことに、概ね時間がかからなかった曲が、自分にとって大切な曲になることは珍しくないのが、世の常なのかもしれない。 でもある意味では、それ以上の時間がかかっているとも言える。これまで費やした時間と労力があったからこそ、その奇跡のような30分に出会えたのだろう。嘘か本当かわからないような、今では有名なピカソの寓話がある。 ある日、ピカソがレストランで食事をしていたら、彼に気づいたファンの女性が「お礼はするから、何か簡単なものを書いて欲しい」と言って彼に店のナプキンを渡した。すると、ピカソは喜んでそれを受け取り、おおよそ30秒で一つの作品を描き終えた。 そして、彼は絵の描かれたナプキンを返す前に百万スイス・フラン(おおよそ1億円)を要求した。女性は驚きとともに「たった30秒で書いたものなのに?」と尋ねた。そして、ピカソは(多分、得意げな表情で)「いや、40年と30秒さ」と言った。細かい数字は人によって異なるが、要はその絵が描ける境地に至るまで、それだけの見えない時間を費やしてきたということだ。 なので、着手してから30分で完成した曲ではあるが、重みはその何倍もある。元来、曲を書くのが苦手な僕は、未だに大変な思いをしながら一曲を形にすることの方が多い。曲作りにおいて成功も失敗もないのかもしれないが、少なくとも人に聞かせるべきものの水準は存在するからだ。 僕は曲先だということもあり、できた曲がいい曲で、大事に思ってしまうときほど形にするのが怖くなる。それでも「全てはケセラセラ」だと自分に言い聞かせながらやってこられたのは、とある恩人との出会いと彼が僕に刻んだ言葉のおかげだ。 その言葉は「排泄物が一番の肥料になる」だ。 僕がバークリー音楽大学の夏季プログラムに参加したとき、歌詞の先生から伝えられた言葉だ。僕は、自分の言葉全てが意味なく思えて、前に進めない時期が長くあった。いろんな人に成功を期待されていると感じていたからこそ、失敗したくなかった。そんな相談を先生にしたとき、彼から言われた。 「ソングライターの作るものの9割は排泄物(SHIT)だ。でもそれを溜めることでしか傑作に辿り着くことはできない。何故なら排泄物(SHIT)が一番の肥料になるからだ。だから恐れずに書け!(Write fearlessly!) ハーッハッハ!」 いかにもアメリカンなその言い回しに驚きつつも、その言葉を聞いて幾分胸が軽くなった。失敗することでしか、成功はありえないという真実を突きつけられたことで、僕は失敗できる言い訳をもらえた。頭でわかっていたことも、こうやって面に向かって言われることで、スッと心に入ることもあるものだ。 初めて楽曲を完成することができて、それが「 Road 」という曲になった。それからYaffleや小袋成彬などと出会い、自分の世界観の原型を作っていくことになる。そして何より、身近で多くのチャレンジをこなす者たちを見て、自分も負けていられないと思えたことが、僕をもっと成長させてくれたのだが、それはまた別の話だ。 だから30分で書いた「Lighter」という曲にかかった歳月は「10年と30分」とも言えるかもしれない。それが長いのか短いのかはわからないけれど、僕はただ次に生まれる一曲には、より多くの時が乗っかることが楽しみでしかない。 <尾崎裕哉> ◆紹介曲「 Lighter 」 作詞:尾崎裕哉 作曲:尾崎裕哉 ◆New EP『BEHIND EVERY SMILE』 2021年9月22日発売 【初回生産限定盤】SECL2695-2696 ¥2,300(税込) 【通常盤】SECL2627 ¥1,600(税込) <収録曲> 1. ロケット 2. Anthem 3. Lighter 4. With You

    2021/10/08

  • ベリーグッドマン
    一握の歌 完
    一握の歌 完

    ベリーグッドマン

    一握の歌 完

     2021年10月6日に“ベリーグッドマン”がニューアルバム『必ず何かの天才』をリリース!タイトルナンバー「必ず何かの天才」は、彼らの真骨頂である人生の応援歌。そして、今年の夏にピッタリの応援歌「ナツノオモイデ」、史上最愛のラブソング「それ以外の人生なんてありえないや」、テンポのいい人生讃歌「散々」、新曲「new era」など、ベリーグッドマンの“ありのまま”を詰め込んだバラエティ豊かなフルアルバムです。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“ベリーグッドマン”のRoverによる歌詞エッセイをお届け!今回は最終回。少年が“人の前で演奏したい”と思い立った瞬間や、“何のために”“誰のために”という思いに引っ掛かりながら人前に立っていた時期を経て、今、伝えたいメッセージとは…。物語の続きを最後までお楽しみください。 ~歌詞エッセイ最終回~ ―ミュージシャンなんて一握り― この言葉は正しかったです。 どの世界も同じことが言えますが “一握り”という単位は曖昧であれど この言葉には「諦めてしまうから」 という言葉が隠されているように思います。 それくらい厳しい戦いかも知れません。 そんな中で僕も相方たちも “諦めのつかない人間”でした。 ただ単に“それしかなかった”から。 他のあてが全くなく、 諦めようがなかった男たちで。 だから一つ握っていただけるまで やってこれました。 ―人生捧げるわ俺― MOCAというメンバーがいます。 23歳、出会ってからの話は割愛しますが 印象は、とにかく面白い男。 音楽をナメていた。です。 でもなぜかそれがかっこよかった。 切羽詰まっていた自分を安心させました。 彼はステージで音に乗ってよく喋る。 それもブルース?というかソウル? なんていうジャンルか分からないノリで。 彼はレゲエだと言いました。 これまで自然と避けていたことを恥じるくらい かっこよくて泣けてきた。 彼が歌うレゲエは最高でした。 ずっとふざけてるみたいで ずっと感動していた。 ずっと笑っていられた。 かっこよく言うと、 これまでの“音が苦”を しっかり“音楽”として楽しめた。 そんな彼に人生を捧げようと誓ったのも レゲエや彼の人柄があったからです。 僕にとってMOCAは天才だったのです。 勘違いでもいい、失うものもない。 彼と大きな何かを求めて出掛けたいと思いました。 どこまでも連れ添ってもらいたいなと。 ―ベリーグッドマン― プロのミュージシャンになって 名付けた屋号はベリーグッドマン。 今までの苦労を笑い飛ばすような感覚でした。 当時の僕たちは “お前らほんまにオモロいな” と言われたくて兄さん達に立ち向かいます。 とにかく毎回のように その場をかっさらう事がしたかった。 飲み会でもずっと歌った。 出来るだけ多くボケた。 軽くあしらわれるとツッコミに回った。 黙って酒を飲んでるやつは放っておいた。 兄さん達を高速で抜き去りたかったんです。 すごく上手くやっていました。 完全体になったように。 でもなぜだか落ち着かない。 ずっとずっと申し訳なさがチクチクしていました。 僕は幼い頃に音楽と出会って 今もやっていますが、 実は限界があることに気付いたのです。 それは 自分は“天才”ではなかった。 ということ。 時間軸でいうと、もう間に合わない。 もうぜんぜん無理でした。 ミュージシャンになって夢を掴んだけど、 一握りになったはずなんだけど、 いつかどこかで音楽というモンスターに ひれ伏しちゃったのかも知れません。 大きすぎる夢に怖気付いた。 ベリーグッドマンというヒーローだけが 僕をモンスターから守ってくれているような日々。 『必ず何かの天才』 必ずしも誰だって天才なんだ、 とは言いません。 そもそも僕が天才じゃないし。 なんか歌いたかったんです。 羨ましかった。 “天才”って“特別”な感じがして 美しくて、高級感があって。 でも “その人にしかない人生” これが言いたいことです。 延々と自身の人生について書いて すみませんでした。長々と。 でもこれが僕の人生です。 だから何なんだと思う人がほとんどですが、 こんな人生でも、 “誰かにとって”天才的にかっこよくて “自分にとって”特別すぎる宝物です。 振り返れば幾つもあります。 僕は今ようやく、 “人の前で演奏”出来ている。 “大きな夢を持ち続け”ている。 毎回最悪だった席替えも 願っていた通りの奴が隣にいる “1番いい席”に当たった。 このチームでやっていくため、 今までの“努力”があったのも ひとつ残らず“報われた”。 “何様だ”とか“自己中だ”と思われながら 失った信頼と得た仲間がいた事も、 “絶対売れる”ためには必要だった。 無駄な事なんてなくて スペシャルな人生になりました。 それが一体何なんだ、とは思えないんです。 だから信じて欲しい。 みんな特別だと言うことを。 みんなの人生を僕は知らない。 でもそれを知ることが出来たなら とてつもなく素敵な人生だと思うでしょう。 面白くてかっこ悪くて、 最高で最強な人生だから、 たぶん泣けてくると思います。 僕たちはどこへ向かうのか。 一体何者?で、そもそもどっから来たのか。 答えは分かりませんが 僕は「人を幸せにする」ために 向かっていると信じています。 どこへかは分かりませんが 「人を幸せにする」ために。 そして何者扱いされながらも 最後はその人にとっての “天才”になるんだと思います。 そう信じてこれからも 握りしめたマイクひとつで 仲間と共に人生を歌っていきます。 だって僕たちは 一握りの歌うたいになったんだから。 <ベリーグッドマン・Rover> ◆ニューアルバム『必ず何かの天才』 初回限定盤 CRCP-40625 ¥3,500+税 通常盤 CRCP-40626 ¥2,545+税 <収録曲> 01. Intro ~必ず何かの天才~ 02. 必ず何かの天才 03. new era ※eオールスター2021最終決戦テーマソング 04. それ以外の人生なんてありえないや 05. baby you 06. ナツノオモイデ 07. GroovyでDancingなParty 08. Alarm 09. 散々 10. Distance

    2021/10/07

  • SHE'S
    音楽が傍にいる。
    音楽が傍にいる。

    SHE'S

    音楽が傍にいる。

     2021年10月6日に“SHE'S”がニューアルバム『Amulet』(アミュレット)をリリースしました。「追い風」「Spell On Me」「Take It Easy」に加えて、永野芽郁×田中圭×石原さとみ出演映画『そして、バトンは渡された』インスパイアソングの新曲「Chained」や、昨年春に新型コロナウイルスの感染拡大により活動自粛を余儀なくされた中で、ボーカル井上竜馬がSNS上でデモ音源を公開し話題となった楽曲「If」など、全11曲が収録。  さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“SHE'S”の井上竜馬による歌詞エッセイをお届けします。家族、バンドメンバー、友達、そして音楽。彼自身にとって、いろんな温かい存在がお守りになっているからこその、歌に対する想いを明かしてくださいました。是非、今作の歌詞と併せて、このエッセイを受け取ってください。 ~歌詞エッセイ~ 「あ~竜馬、これ持って行っとき」 領収書の精算をする為に普段はあまり持ち歩かない長財布の中を漁っていると、母から上京するときに貰ったお守りが出てきた。 母は基本的にクールだ。でも誰よりも兄と僕、息子2人を愛しているし、案じている。そんな素ぶりは見せないけれど、僕ら兄弟は知っていた。 兄が仕事で上京して見送りから帰ってきた時も、しばらく寂しそうで元気がなかった。そして家の小さな引き出しには、1枚で良いのに2枚ずつSHE’SのCDが並んでいる。表には出さないけれど心配だから、きっとあの時も急に思い出したようなふりをして、僕にお守りを渡してくれたんだと思う。 僕にはそんな温かい家族がいる。 バンドメンバーもいれば、友達も本当にいい人たちだ。 それでも漠然と、孤独を感じる時がある。 不安の波に飲みこまれそうになる時がある。 そんな時は決まって Augastanaの「Boston」が耳に流れてくる。 これは僕のもう一つのお守りだ。 厳密には、音楽のお守りは沢山ある。 Peter Cottontaleの「Feels Like Church」だって、聴いてるだけで楽しすぎて無敵の気分にしてくれるお守り。 Maeの「Suspention」は、いつだってSHE'Sを始めた頃を思い出させてくれるし、ELLEGARDENの「Supernova」もバンドに目覚めた中学の記憶を蘇らせる。 その思い出一つ一つが、時に自分を守ってくれる温かい存在だ。勇気がみなぎったり、とことん一緒に落ち込んだりしてくれる。 僕はただ、自分がこんな風に沢山の音楽に救われて夜を越えてきたから、自分たちの音楽もそうであってほしいと祈っている。 “寄り添おう”なんて考えず、ただ思ったことを歌いたいことを歌にして、あとは祈っている。 君に届きますように。 君のお守りになりますように。 君の深く暗い夜を乗り越える相棒のような曲が 一つでも見つかるといいな。 そんな祈りを10年経っても変わらずこめて制作した。 君のお守りの話もいつか聴きたいな。 そのラインナップにSHE'Sの歌が入っていたら きっと僕は照れ隠しをしながら「わかる。俺もその曲好き」なんて言って笑って語り合うのかもしれない。 <SHE'S 井上竜馬> ◆5th アルバム『Amulet』(読み:アミュレット) 2021年10月6日発売 <収録曲> 1. Rained (inst.) 2. 追い風 3. Delete/Enter 4. Imperfect 5. If 6. Chained 7. So Bad 8. Spell On Me 9. Take It Easy 10. Do You Want? 11. Amulet

    2021/10/06

  • ベリーグッドマン
    一握の歌 2
    一握の歌 2

    ベリーグッドマン

    一握の歌 2

     2021年10月6日に“ベリーグッドマン”がニューアルバム『必ず何かの天才』をリリース!タイトルナンバー「必ず何かの天才」は、彼らの真骨頂である人生の応援歌。そして、今年の夏にピッタリの応援歌「ナツノオモイデ」、史上最愛のラブソング「それ以外の人生なんてありえないや」、テンポのいい人生讃歌「散々」、新曲「new era」など、ベリーグッドマンの“ありのまま”を詰め込んだバラエティ豊かなフルアルバムです。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“ベリーグッドマン”のRoverによる歌詞エッセイをお届け!今回は第2弾。第1弾では、少年が“人の前で演奏したい”と思い立った瞬間とその夢が少しずつ膨らんでゆく様子を綴ってくださいました。では、高校3年生の進路決めで彼はどんな決断をし、そこからどんな道を進んだのでしょうか。物語の続きをお楽しみください。 ~歌詞エッセイ第2弾~ ―希望を失った僕は弱かった― 学力や経済力がなくて。 音楽を武器みたいにしてここまで来ました。 高3の冬、早めに決めていた進路は “音楽を仕事”にするか “仕事と音楽”をするか。 音楽しか主張しきれるものがなかった。 名門音楽大学 有名音楽専門学校 楽曲制作プロダクション レーベルや出版社 “うちの工業高校には前例がない” こういうことを言われると さすがに高校生は凹む。 仕方なく“アルバイトと弾き語り” を選択したのです。 中学の同期・HiDEXは 音楽専門学校に行ったみたいで、羨ましい。 音楽の全てに触れられるような学校。 とにかくお金に嫉妬しました。 「よし、アルバイトから社員になろう。」 18歳でしゃぶしゃぶ店に入社。 仕事中にメロディが思いつくと ポケットに入れてあるレコーダーに吹き込む。 バリバリ仕事できるタイプで良かった。 「西村くんまたやってるわ」 で済ませてくれてました。 「すみません、いま新曲作ってて…」 誰に聴かせる誰のための曲でもなかったけど。 「出来上がったら聴かせてね」 みんな笑わずに応援してくださった。 ―絶対売れたる― 怖いくらい念じていた。 怖いくらい怯えてもいた。 “いい歌を書いて、うまく歌ったら売れる” このヤバさに気づき始めた。 どれだけ難しいことかっていうヤバさに。 それでも作って作って。 誰が聴くわけでもないが歌い続け。 まぁ下手くそで、下手くそでした。 HiDEXというメンバーがいます。 初めて僕の才能に“張った”友人。 「俺は曲作られへんから」と よく言っていたのは18歳のHiDEX。 だから作ってくれ。 そして一緒に歌おうと。 それはそれは嬉しかった。 “めっちゃいい曲やな”って。 “めっちゃええ声や”って。 こんな気持ち初めてで、 自分は天才なんじゃないかって思えた瞬間でした。 そしてユニットを組むことにしました。 ―希望を持った僕らは強すぎた― すぐにワンマンライブを。 小さなカフェに80名。 自分たちでイベントってやつを開催。 いっぱいファンを呼べて 先輩たちが褒めてくれた。 お客さんがニコニコ楽しんでいました。 最高だった。 これがミュージシャンってやつか。 相方のHiDEXに内緒で 1人でアコースティックライブを主催。 人を集めることが得意だったから。 たくさんの人が遊びに来てくれた。 ギャラもけっこう持って帰った。 打ち上げで後輩には音楽論を唱えた。 朝まで夢と酒を飲んだ。 そして周りの愚痴やダメ出しが楽しかった。 ある日 HiDEXからの電話。 「勝手にイベントやってんのか?」 「何様やねん」 無意識にキレ返す。 だってそこそこ成功している。 俺たちはビジネスパートナーだろ。 俺は曲も書いてる。 そっちこそ何様や。 「もうええわ」 これが僕の人生です。 調子に乗りくさっていた。 周りが引いていきました。 ひどく若かった。 たぶん強すぎたのか。 ―絶対売れたる― が。 希望をはき違えたのか。 妙な感じで掲げていた。 ―自分は弱い人間なんだ― 音楽という宇宙にただ浮いているような 無気力感が続いて、僕たちは別れたのです。 ―このままひれ伏せようか― 23歳になっていた僕は 俺はどこに行くのか、 一体何者なのか、 そんな歌をギターを弾きながら練習。 音楽を前に、それに伴う夢に もはやひれ伏しまいとする気力さえ、 あったのか無かったのか。 “何のために” “誰のために” これらに引っかかりながら。 とにかく来月も 人の前で演奏しなきゃいけなかったから。 <ベリーグッドマン・Rover> ◆ニューアルバム『必ず何かの天才』 初回限定盤 CRCP-40625 ¥3,500+税 通常盤 CRCP-40626 ¥2,545+税 <収録曲> 01. Intro ~必ず何かの天才~ 02. 必ず何かの天才 03. new era ※eオールスター2021最終決戦テーマソング 04. それ以外の人生なんてありえないや 05. baby you 06. ナツノオモイデ 07. GroovyでDancingなParty 08. Alarm 09. 散々 10. Distance 

    2021/10/05

  • 柴田聡子
    音楽を聴いたなら、私はちょっと変な気持ちになりたい。
    音楽を聴いたなら、私はちょっと変な気持ちになりたい。

    柴田聡子

    音楽を聴いたなら、私はちょっと変な気持ちになりたい。

     2021年10月6日に“柴田聡子”がBlu-ray『柴田聡子のひとりぼっち’20 in 大手町三井ホール』とニューシングル「雑感」をリリース!2020年、コロナ禍でツアーの延期が決まる中、いち早く自宅から、独力でライブストリーミングを行い、予定されていた全公演を予定日時通りにフリー配信で開催した彼女。また、文芸誌への寄稿や連載も多く、歌詞にとどまらない独特な言葉の力が注目を集めております。    さて、今日のうたコラムではそんな“柴田聡子”による歌詞エッセイをお届け!綴っていただいたのは、歌詞を書くとき、何を考えているかというお話です。「音楽を聴いたなら、ちょっと変な気持ちになりたい」彼女が自身の作詞の際に意識すること、大切にすることとは…? 是非、今作の歌詞と併せてお楽しみください! ~歌詞エッセイ:歌詞を考える時~  音楽を聴いたなら、私はちょっと変な気持ちになりたい。だから自分もそうなりそうな言葉や流れを選んで歌詞を書いて、そうなりそうなメロディーを選んで曲を作りたい。今日の歌詞についてということで、歌詞を書く時、何を考えているかを挙げてみようと思う。  まず、歌なのに変だけれど、字面に注目する時間が長い。ぱっとみて、シリアスな字面よりもぽんぽん跳ね回るような字面がいい。私はユーモアに憧れているから、たとえ出来なくてもそれを目指したい。すっきりしていてほしい時も多い。風通しが良くて、気持ちのいいところに居るような字面がいい。真面目にはやりたい。大真面目にやりたい。  だれかと命運をともにする、道連れとか、心中っぽいような言葉に、私はまだ踏ん切りがつかない。だから共感にもすごく注意してしまう。でも誰かの心には残りたいというわがままを構えたまま、なんとかやれないかなと考えている。できないかな。  素敵な思い出といっしょに、輝いて見えない思い出をいっぱい大事にしておくと、いいところにぴょんと飛び込んでくれて、歌詞が決まることがたくさんある。なるべくたくさん覚えておきたい。日記やメモもとるけれど、なかなか見返さないので、もしかしたら、いっぱい種が転がっているかもしれない。今度やってみよう。  誰かのことを想うと、誰かが歌ってくれることを想うと、普段は使えないような言葉が使えたりするので面白い。急に共感にも寛容になってしまう。自分の場合だけなんだかうまく使えない。この境目を、どんどん越えてもいきたいけど、いつまでもこのままでいた方がいい気もする。  実は、心や気持ちではあまり考えていないんじゃないだろうか。かなり多くを、目で考えていると思う。目を強めに開いて、目玉とまぶたの接するところを、目玉でごろごろする。そのごろごろ触っているところで考える。文字にするとなんとなく怖いけれど、これが、歌詞を考えている時のよくある状態として、一番正確な表現だと思う。そして、壁を見てる。考えついたら、紙でもパソコンの画面でもなんでも、字面に目をもどす。考えつかないと、ずっと壁をみていることになる。  たまには、劇画くらい熱く強い字面も欲しくなる。そういう時は、顔で考える。自分の顔を、熱い顔にして書いてみる。言葉より先に顔が出る。漫画家さんが、眉間に皺を寄せる顔を描く時、自分も眉間にぐっとシワを寄せて描く、しゃくれた顔を描く時、自分もしゃくれあげて描いてみる、いつのまにかそうなっている、あれです。あれを、歌詞でもやっている。みんなもやっているんじゃないかなと思う。歌詞を顔からひねり出すというか。目と顔、このふたつは私の歌詞には大きく関りがあるように思う。  最近は、歌詞に立体感が欲しい。どうやってやるのか、あんまり思いついていないけれど、それを標語にして自分の中の掲示板に貼っておいて、毎日見つめていたら、いつのまにかできるんじゃないかとお気楽な希望を抱いている。  歌詞についての自信はどんどん無くなっている。毎回、迷いや悩みが多い。この状態、滅入るけど、私にとっては、これが人生~!と、なぜかしみじみ実感できる出来事のひとつ。落ち込むけど!  歌詞は迷う。悩む。でも、リズムとメロディーがあるから、私はある意味安心している。どんなに迷ったって、悩んだって、きっと一緒に、いちばんいいものを決めてくれる。意外なほうにも連れていってくれる。面白く、心強い。お互い引っ張り合っていると思う。  いろいろ書いてみたけれど、最終的にはちゃんとした情熱だけが大切なのかもしれない。情熱のある歌詞からは、わけがわかろうがわからなかろうが、母国語だろうか異国語だろうが、なにか伝わってくるものがあって、なんだろうこれは、とちょっと変な気持ちが湧く。すごく不思議です。でもわけがわかるように丁寧に書くというのも重要だと思う。情熱に多くを背負わせすぎないようにしたい。  こうして書いてみたこと、とてもよかった。これからも「ちょっと変な気持ちになりたい」の旗印の元、情熱を持って、迷いながら悩みながらも歌詞を考えていきたいと、身が引き締まりました。 <柴田聡子>

    2021/10/04

  • 尾崎裕哉
    それが僕なりの「あなたは愛されている」という伝え方なのだ。
    それが僕なりの「あなたは愛されている」という伝え方なのだ。

    尾崎裕哉

    それが僕なりの「あなたは愛されている」という伝え方なのだ。

     2021年9月22日に“尾崎裕哉”がNEW EP『BEHIND EVERY SMILE』をリリースしました。父である尾崎豊の曲をTVで披露し大反響を受けたり、昨年末より精力的にLIVEを行ったりと、活動してきた彼。今作には、トップクリエーターである旧友・Yaffleとのコラボレーション曲も収録。また、長年の盟友にしてヒットプロデューサーでもあるトオミヨウとがっつり組んだ意欲作となっております。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作をリリースした“尾崎裕哉”による歌詞エッセイを3週連続でお届け!今回は第1弾です。人の笑顔に惹かれ、人の笑顔を描いてきた彼。コロナ禍だからこそ、改めて“笑顔”に着目し、試みたこととは。そして最新作に込めた想いとは。是非、歌詞と併せてこのエッセイを受け取ってください。 ~歌詞エッセイ第1弾~ 僕は人の笑顔に惹かれる。家族でだらだら過ごすリビングでも、仕事仲間とともに新たな曲を作るスタジオでも、ファンと過ごすライブ会場でも、みんなの笑顔のために何かをしたいと思う。理由はシンプルで、人の笑顔を見ると僕自身が幸せな気持ちになれるからだ。笑顔は見る人を幸せにする。それゆえに僕は笑顔をテーマに曲を書くことが多いのだ。 その始まりは「 サムデイ・スマイル 」を書いた時だと思う。2011年4月。東日本大震災直後の宮城県塩竈市でボランティアをした。瓦礫撤去の作業を終えた後に寄った仮設シェルターの隣の公園で少年少女たちと鬼ごっこをして遊んだ。 30分くらい経ったのだろうか。しばらく楽しく遊んでいたが、そんな時間も突然の雨によって唐突な終わりを迎えた。当時、雨に放射線物質が含まれているとの噂があり、怯えた一人の女の子が泣きながら『帰ろう』と僕の手をシェルターの方へと引っ張った。僕は複雑な気持ちになり、動くことができなかった。東京からきた僕の「帰る場所」はそこにはなく、遠く離れた東京に暖かい家があるのだと思うと、胸が痛んだ。その時の思いが「 サムデイ・スマイル 」に込められている。その時に失われた少女の笑顔をどうにか取り戻したかった。 それはまるで、寺山修司『少女詩集』の『海を見せる』に登場する主人公の男の子が、少女に海を運んだときに近いのかもしれない。海を見たことのない少女に「海は広く真青である!」と堂々説いた少年が、一生懸命バケツに海の水を汲んで彼女の元へ運ぶ。だが、バケツに汲まれた水は広くも青くもなく、少女に嘘つき呼ばわりされて落ち込む、という話だ。 曲を書く仕事は、海を見たことない少女に海を見せるようなことなのかもしれない。誰かを喜ばせたい一心で曲を書く一方で、広大な“感情という名の海”の中から言葉を汲んだとしても、僕の見てきた“青い水”を見せることは非常に難しい。それでも、ライブで曲を歌う時、観客の笑顔を見れた時に、きっと誰かのためになっているのだと言い聞かせてきた。 あれから10年経った今、コロナ禍になってまた笑顔に着目したのは必然なのだろう。ただ、「笑顔」は思っていたほどシンプルではなかった。当たり前だと思っていたものが当たり前じゃなくなった。コロナによる戸惑いが社会を包み、不安が蔓延した。最近になって心から笑うことはあっただろうか? と自分に問う。そんな自分や社会を観察する過程で生まれたのが、『BEHIND EVERY SMILE』というタイトルだ。 強がりから生まれる笑顔、照れ笑い、苦笑い、嘲笑、爆笑など、さまざまな笑顔がある。―笑顔という表情の裏側にある無限の感情― それを切り取るというのが今回の試みだ。「Lighter」はそんな様々な笑顔を見た結果として生まれた曲だ。この曲がどんな“青い水”を見せられているのかは、分からない。でも、僕は僕の思う本当の笑顔に必要なことを書いたつもりだ。優しさに触れて笑顔になれた時、本当の笑顔は生まれる。そして、誰もが誰かの笑顔を産む火種になり得る。僕はそこに愛を感じる。 そう。だから僕は人の心の中に笑顔を描きたい。それが僕なりの「あなたは愛されている」という伝え方なのだ。この世界が笑顔で溢れますように。笑顔は誰かに見せるためにあるのだから。 <尾崎裕哉> ◆New EP『BEHIND EVERY SMILE』 2021年9月22日発売 【初回生産限定盤】SECL2695-2696 ¥2,300(税込) 【通常盤】SECL2627 ¥1,600(税込) <収録曲> 1. ロケット 2. Anthem 3. Lighter 4. With You

    2021/10/01

  • ベリーグッドマン
    一握の歌 1
    一握の歌 1

    ベリーグッドマン

    一握の歌 1

     2021年10月6日に“ベリーグッドマン”がニューアルバム『必ず何かの天才』をリリース!タイトルナンバー「必ず何かの天才」は、彼らの真骨頂である人生の応援歌。そして、今年の夏にピッタリの応援歌「ナツノオモイデ」、史上最愛のラブソング「それ以外の人生なんてありえないや」、テンポのいい人生讃歌「散々」、新曲「new era」など、ベリーグッドマンの“ありのまま”を詰め込んだバラエティ豊かなフルアルバムです。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“ベリーグッドマン”のRoverによる歌詞エッセイをお届け!今回は第1弾。これまでも今もこれからも、彼が歌い続けている理由とは…。今、自分の夢や生き方に対して悩んでいるあなたへこのエッセイが届きますように。 ~歌詞エッセイ第1弾~ ―あの子の横は嫌やな― クラスの席替えは毎回のように願った。 “誰と組む”とか“誰とやる”は 小学生の頃からすごく気にするタイプでした。 ―自分のペース― 共同生活においてこれは厄介で “自己中”と思われるのは怖いので気を遣って 周りのテンポに合わせるタイプでした。 ―大きな夢を持ちなさい― ちびっ子の僕にはそもそも難題でした。 “ビートルズになる!”という ファンタジーな妄想で終わらせていた めでたい少年でした。 ―努力は報われる― きっとそう思わないと頑張れなかった。 的のない所に矢を打つような日々だった。 “信じる心”は少年時代に芽生えたのかも知れません。 そんな少年が“人の前で演奏したい”と思い立った日がありました。 感動させたかったのか、存在意義を示したかったのか、あまり覚えてません。 でもいつかどこかで「とにかく音楽を演奏したい」って。 親戚は言いました。 「ミュージシャンなんて一握り」 それはそれは大変な恐怖でした。 まぁ無理だなと。 でもなんだかずっと胸騒ぎがしてる。 泣きそうな気持ちで音楽に恋をしているような。 中学では吹奏楽に。 13歳の僕にはずっしり重たいトランペット。 ぜんぜん楽しくなかった。 だってビートルズが好きだから。 中1 夏。初めての大会。 緊張で音が出ない。 5分経って舞台をハケないと行けない。 恥ずかしさと恐ろしさで袖にて泣きました。 顧問はすごく優しい顔で 「これが舞台だよ。明日から練習しなさい。」 高校3年の卒業ギリギリまで、 1日たりとも休む事なく練習できた。 その言葉だけで。 なぜだろう。 人は“悔しさ”で動くのか。 “情けなさ”か。 高校では大会を何度も制覇した。 周囲から天才とも言われた。 でも拭えない“恐怖”が毎日こちらの胸を刺してくる。最悪の6年間だった。 もうトランペットなんて吹きたくない。 残酷な楽器だ。 18歳で譜面の世界から抜け出した。 いや譜面を自分で作ることを選んだ。 それが今やっている仕事です。 いま過去を振り返っていいならすんなり思える。 ―嫌なものは嫌― ―自分だけのテンポだって必要― ―大きな気持ちで夢を保つ― ―努力を報うのは自分― 嫌だったら辞めればいい。 誰も止めないよ。 人が決めたテンポやペース。 どこまでタイトに合わせ続けられるかな。 無理だろう。自己中でもいい。 自分の歩幅があるんだから。 大きな夢を持つということは、 それだけ大きな度量でそれを保ち続けることが条件なんだ。 努力は自分が味わうものだから 誰かからの何かを求めすぎないように。 ....。 学生時代、辛くて、どうにかしたくて、 こうして大人になりました。 すると物事を恐れなくなった。 ぜんぜん怖くない。 良かったぁ。まじで。 でもね、大人になりすぎて ひとつだけ忘れてた部分があるんです。 「人の前で演奏したい」 ということ。 なんだか色々ありすぎて分からなくなってたけど、ずっと演奏してきたじゃないか。 これが全てで、これが夢なのに。 なぜだか忘れてしまう。 時の苦労とか、周りの言葉に粉動されて。 僕は最初から夢を叶えていました。 いまさら新しい夢なんてない。 ずっとずっと。 観客の前で演奏したいです。 ベリーグッドマンのRoverでした。 <ベリーグッドマン・Rover> ◆ニューアルバム『必ず何かの天才』 初回限定盤 CRCP-40625 ¥3,500+税 通常盤 CRCP-40626 ¥2,545+税 <収録曲> 01. Intro ~必ず何かの天才~ 02. 必ず何かの天才 03. new era ※eオールスター2021最終決戦テーマソング 04. それ以外の人生なんてありえないや 05. baby you 06. ナツノオモイデ 07. GroovyでDancingなParty 08. Alarm 09. 散々 10. Distance 

    2021/09/30

  • OKAMOTO'S
    もうこんなこと言っちゃえるんだ俺、と少し誇らしくなる。
    もうこんなこと言っちゃえるんだ俺、と少し誇らしくなる。

    OKAMOTO'S

    もうこんなこと言っちゃえるんだ俺、と少し誇らしくなる。

     2021年9月29日に“OKAMOTO'S”が9枚目のオリジナル・アルバム『KNO WHERE』をリリースしました。アニメ『富豪刑事 Balance:UNLIMITED』ED曲「Welcome My Friend」やドラマ『直ちゃんは小学三年生』OP曲「Young Japanese」、ドラマ『東京怪奇酒』ED曲「Complication」といった楽曲。そして待望の新曲10曲を加えた全17曲が収録されております。  さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“OKAMOTO'S”のオカモトショウによる歌詞エッセイをお届け!綴っていただいたのは、彼がバンド・村八分に歌詞の影響を受けたときの衝撃と、日本語詞の世界に対して扉を開けた理由。そして今作のラストを飾る収録曲「 For You 」に通ずる想いです。是非、歌詞と併せてエッセイを受け取ってください。 ~歌詞エッセイ:俺とあなたと永遠~ ふとんの中で考える 何か いい事ないかな 明日は何をしようかな ああ おれはだめだなぁ 村八分というバンドの「どうしようかな」という歌の一節である。俺はその当時、中学の同級生とロックバンドを始めていて、ラモーンズから影響されOKAMOTO'Sという名前で全員苗字を統一でオカモトにして、洋楽ばかりカバーしていた。理由は今思えば、その当時の邦楽の新曲達があまりによくできていて、ピカピカで、なんか造りが良すぎて自分には勿体なく思えたからな気もする。昔の洋楽、所謂クラシックな60'sのロックバンドの音楽はヨレたり曲がったりしながら独特のエネルギーを孕んでいた。うるさすぎるギターも、ズレていくグルーヴも、自分にとっては新鮮で、自分自身を新しく染めてくれているような気持ちにしてくれたのだ。 村八分のこの歌は、そんな捻くれた俺の心に運悪く突き刺さってしまった。なんて酷い歌!まるで小学生の作文のような、なんの内容もないようで直球の真実でしかないその歌詞は、街中で手に入るポップスが歌いたがってる妙に美しい世界とは無縁な、当時の自分にとってあまりにリアルな景色を歌っていたのだ。これでいいのか!いや、これがいいのか!!まさにその瞬間が永遠だった。俺はそこからしばらくの間、村八分のライブ盤に収録されてるMCまで完コピして文化祭で披露するくらいのめり込んだ。 日本語の歌詞を書いてみようと思えたのは、彼らのおかげだ。彼らが現れなかったら、俺はしばらくの間、普段聴く洋楽の中に登場しない日本語の歌詞にリアルを感じることができず、英語で歌詞を書き続けていたかもしれない。改めて実感として、なにかに"感動"することは自分の中の扉を新しく開くこと。日本語詞の世界に対して扉を開けたのは間違いなくあの「どうしようかな」の衝撃があったからだ。 バンドはそこから今日まで止まることなく走って、今や9枚目のアルバムをリリースしようというところまできた。 村八分もいいけど、テイラースウィフトの新譜もいいよね!なんて言えちゃうくらいにはそこから自分の好きと呼べる音楽は拡張され、むしろそのせいで迷子になってしまいそうなほど。 今回、アルバムには17曲収録されていて、バンド史上最長。CD一枚にパンパンに音を詰め込んだ。その最後の最後に作ったのが、「 For You 」という曲だった。 あなたの人生の1ページに 俺の言葉1つ残せるなら その為に一生掛けてもいいな パッと聴いても、まさか村八分に衝撃を受けて日本語詞を書き始めたヤツの書いた歌詞だとは誰も思わないだろう。ただこの歌詞が書けた時、あぁ、俺がやりたかったことって、誰かの心に村八分がくれた永遠を残したかったんだ、それで必死に10年以上も歌詞を書き続けてるのか、と思った。 詰まるところ、何かを作ることに正解もゴールもない。作る本人が敢えてそれを決めて、なんて素晴らしいものが完成したんだろう!と勝手に言うだけだ。俺の場合、お手本にしているというか、1つの正解でありゴールだと設定しているのが、リスナーとして音楽に感動した時のエネルギーや、今回の話で言うと歌詞に感動した時の衝撃の強さなんかである。 すごく抽象的に聞こえるかもしれないけれど、これが1番ブレない。あの時のあの衝撃!ってハッキリ思い出せるもの。それと同等、もしくはそれ以上かどうか。自分の作った歌詞や音楽にそういうハードルを課して作っているのだ。「For You」は、我ながら村八分級にいいセン行ってると思う。 誰かの記憶の中に自分のDNAを残す。生殖本能に近い。社会的な自分の遺伝子を世の中に残したい。そんな欲求が自分にはあるんだ、と気付かされた。 俺の作った歌を誰かが聴く。その人はいつか大人になって、誰かの親になる。その人が、自分の子供に“昔この歌好きだったんだよね”と、その歌を聴かせる。その子供がまた親になった時…と、こうして誰かの心の中に自分が存在してたことを証明し続けたいのである。 これは、俺にとってのあまりにリアルな欲求であり、魚の小骨のように心に引っかかってた気持ちなのに、ずっと上手に言葉にできなかった部分。それでいて、小学生の作文のようなシンプルさ。ダラダラとした説明でオブラートに包んで無い、剥き出しの一言。もうこんなこと言っちゃえるんだ俺、と少し誇らしくなる。 しかし、きっとまだまだやり方があるはず。まだ俺の書ききれてない、心に引っかかった魚の骨は沢山ある気がする。それに村八分だって、まさか何十年の時を経て俺の心に刺さってしまうことなんて予期せず書いた曲だったことだろう。そう思うと、こんな気持ちに気づかず書くものこそ残るような気もしたり…。 何年やっても足りないな。まずは長生きしないと、永遠までの道のりは遠いなあ。 <OKAMOTO'S> ◆紹介曲「 For You 」 作詞:オカモトショウ 作曲:オカモトショウ・オカモトコウキ ◆オリジナル・アルバム『KNO WHERE』 2021年9月29日発売 初回生産限定盤 BVCL-1174/5 ¥4,840(税込) 通常盤 BVCL-1176 ¥3,630(税込) <収録曲> 01. Pink Moon 02. Young Japanese 03. You Don't Want It 04. Picasso 05. Blow Your Mind 06. Sprite 07. Star Game 08. Complication 09. Coffee Break 10. Misty(Album Version) 11. When the Music's Over 12. M 13. MC5 14. Band Music 15. Subway 16. Welcome My Friend 17. For You

    2021/09/29

  • 降幡愛
    私に浮気してみない?
    私に浮気してみない?

    降幡愛

    私に浮気してみない?

     2021年9月29日に“降幡 愛”が1stシングル『ハネムーン』をリリース!タイトル曲は、明るく軽快な80'sサウンドに、タイトルとは相反する一癖ある歌詞が印象的な世界観が表現された楽曲。さらに、10月より開催されるライブツアーのために制作された「真夜中のフライト~約束の時刻~」、6月に配信されたウエディングソング「シークレット・シュガー」、各Instrumental、全6曲が収録されております。全曲を降幡 愛が作詞!  さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“降幡 愛”による歌詞エッセイをお届け!綴っていただいたのは、今作のタイトル曲「ハネムーン」のお話です。フレーズひとつひとつに込めた、自身の音楽活動にも通ずる想いとは。デビュー2年目に突入する彼女の意思を、歌詞とエッセイから受け取ってください。 ~歌詞エッセイ:「 ハネムーン 」~ 「ハネムーン」 この曲は、物語。フィクションドラマという軸と私自身の心情が混ざった楽曲になっています。男女の色恋をポップにそしてキャッチーに描きつつも、私が今感じている"想い"を散りばめています。 いろんなアーティストがいる中で『私、降幡 愛に浮気してみない?』が大きなテーマでした。降幡 愛という人間をもっと知ってもらいたいと思い、今回の1stシングルのリード曲は詩を書き始めました。 浮気なハネムーン  ここいらで作戦立てよう 浮気なハネムーン  特別なテクニックお見舞い 浮気なハネムーン  そっと君の本音を聴かせて 細かく話してしまうと “ここいらで作戦立てよう” なんかは、自分の音楽活動のこれからを フレーズで入れています。 デビューして1年。 1年経ってわかったことはたくさんあって。。。 好きなことをやって、好きな人たちと音楽を作って、好きな人たちに聴いてもらえて。。。ただ、この2年目に突入するタイミングで音楽活動はもっと切り口を考えないと!と悩んだ時期もありました。その気持ちを書いた所だったりします。これから先のアーティスト活動、どうにかしていかなきゃ!と焦りがあったんでしょうね。 さらに “特別なテクニックお見舞い” とかは、これから先の期待値やハードルを上げていこうという自分へのある種、プレッシャーを加えました。音楽活動では、尖ったことをやっていると言われることが多いです。尖っているとは何か。個性的とか、好きなことを突き詰めてるとか…。 良い意味でも悪い意味でも、いろんな捉え方があります。正直、自分じゃ自分のことはよくわかりません。 正しいこととか、間違ってると思うことなんて人それぞれ考え方はあるものの…。やっぱり、周りの目は気になってしまうものです。そこから、君の本音を聴かせてと問いかけをしています。 ただ、大サビは そんな紆余曲折、いろいろ悩んだ中で 浮気なハネムーン  神様どうかお願い 浮気なハネムーン  私を自由にして と、考えすぎてしまった末 結局は自由に好きなことしたい!と 訴えています。 私は結局、ブレずにやっていきたい。 悩んだけど、私が悩んでしまったら前に進まない。 そのことを気づかせてくれた期間でした。 八方美人は時として自分を苦しめます。 私はそうはなりたくないです。 だからモテないと思うのですが笑 ただ、歌に出てくる女性は バリバリ遊び人の八方美人です。 あえて、自分とは真逆の女性像で物語を描いて 別ラインで自分の想いを乗せた構成にしました。 デビューから1周年だからこそ、自分を見つめることができました。そして、そんなタイミングでもっと自分を知ってもらえる機会、1stシングルをリリースすることができて幸せものだなと感じました。 こんな私ですが、きっと後悔させません。 1回でいいから私に浮気してみてください。 <降幡 愛> ◆紹介曲「 ハネムーン 」 作詞:降幡愛 作曲:本間昭光 ◆1stシングル『ハネムーン』 2021年9月29日発売 <収録曲> 01:ハネムーン 02:真夜中のフライト~約束の時刻~ 03:シークレット・シュガー 04:ハネムーン(Instrumental) 05:真夜中のフライト~約束の時刻~(Instrumental) 06:シークレット・シュガー(Instrumental)

    2021/09/28

  • ヒグチアイ
    女の子だもん
    女の子だもん

    ヒグチアイ

    女の子だもん

    ヒグチアイが、9月から3ヶ月連続で新曲をデジタルリリース!2021年9月8日にリリースされるのが第1弾「 悲しい歌がある理由 」です。すでにライブで多くのリスナーの琴線と涙腺に触れ、音源化が切望されていたピアノ弾き語りのこの曲。様々な場所で頑張って生きる女性の胸に深く刺さり、気が付くと痛みを少し軽くしてくれる…。言葉の力を大切にするヒグチアイの真骨頂と言える楽曲に仕上がっております。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作をリリースした“ヒグチアイ”による歌詞エッセイを3ヶ月連続でお届け。今回はその第1弾です。かつて、自分の存在全てにコンプレックスを感じていた彼女。その生きづらさがほんの少しずつ変わっていったきっかけとは…? 新曲「 悲しい歌がある理由 」にも通ずる想い。是非、歌詞と併せて受け取ってください。 ~歌詞エッセイ第1弾~ 幼い私はピンク色が欲しかった。だけど他人と違う私でいたくてどんな時も青色を選んだ。そうしていたら青色が好きになって、ピンク色は似合わなくなっていった。私の本当の好きなものはなんだろう。 22歳の頃、ボイストレーニングの先生に「好きなものを身の回りにおけば個性になる」と言われ、その言葉に従い好きなものを集め始めたのはいいものの、好きなもの、という概念が私の中に存在しないことをその時初めて知って驚いた。 0歳から一緒の樋口愛と、18歳からシンガーソングライターとして活動し始めたヒグチアイが乖離し始めていた頃だった。なりたい私は、本当の私のことをいつも恥ずかしがっていた。あいつには何もない、と思っていた。いつも私を苦しめ、ちょっと近所へ行くのでさえも化粧や服がダサくないか、汚らしい格好をしていないか、においは、爪は、と自分の存在全てにコンプレックスを感じていた。31歳現在、最も生きづらかったのはこの時期だったと断言できる。 なんとなくよく食べている気がするカレー、読み始めればあっという間に時間が過ぎている漫画、そして唯一好きだと自覚のある梨。こんなもんでいいんだろうか、と思いながら、好きなものをカレー、漫画、梨に設定した。なんと!好きなものを決めたらコンプレックスがなくなりました!なんてことはなかった。 好きなものを決めてから、美味しそうな店を食べログで調べて朝から並びに行ったり、漫画にお金をかけていいことにした。入りづらい店も読みにくい漫画も、好きだというだけで挑戦した。それはつまり、私のためにお金を使う、時間を使うことを許すことだった。コンプレックスを隠そうとしていた時は、私のためのようで、誰かのためだった。誰かに嫌な思いをさせないためだった。 でも、好きなもののためにすることは、全て私のためだ。私のために私を使ってあげることで私の濃度が濃くなって、もともとは見たことのある色でも積み重なったらなんとも言えないオリジナルの色になるように、それが私だけの個性になるんだと知った。 最近、ピンク色の物が好きだ。スマホケースもポーチもカバンも財布も全部ピンク色だ。洋服もたくさん持ってる。似合わなくてもいい。だって、女の子だもん。じゃなくて、好きなんだもん。文句ある? <ヒグチアイ>

    2021/09/27

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