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  • YONA YONA WEEKENDERS
    逆境はお手の物。
    逆境はお手の物。

    YONA YONA WEEKENDERS

    逆境はお手の物。

    2021年11月3日に“YONA YONA WEEKENDERS”が1stフル・アルバム『YONA YONA WEEKENDERS』をリリースしました。自らのバンド名を冠したアルバムは、メジャー・デビュー以降にリリースした「いい夢」、「Good bye」、「Night Rider feat. 荒井岳史(the band apart)」を含む10曲が収録されております。また、11月~12月にかけて、ワンマンツアー【1st Album『 YONA YONA WEEKENDERS』Release One-man Tour】も開催!  さて、今日のうたコラムでは、そんな最新作を放った“YONA YONA WEEKENDERS”のドラム・小原"Beatsoldier"壮史による歌詞エッセイを3週連続でお届け。今回は第2弾。テーマは「レコーディングってとても大変」です。会社員と2足の草鞋で、そこに「子育て」もありながら、作り上げた今作。様々な”大変”のなかで感じた想いを明かしてくださいました。 歌ネットをご覧の皆さん、我々のアルバム聴いていただけましたでしょうか。前回はアルバムのコンセプトについて軽く書かせていただきましたが、今回は“レコーディングってとても大変”という話をしようと思います。   YONA YONA WEEKENDERSはよく「会社員と2足の草鞋で活動する―」と紹介されることが多いのですが、やはり会社員と兼業ってすごく大変です。   メンバーはスケジュールを合わせやすいよう、基本的に土日休みの仕事をしているのですが、週末はライブ活動やリハーサル、平日夜にスタジオで曲作りや練習といった生活をここ2年くらいしています。   バンド活動が忙しいことはとても良いことですが、礒野くんは昨年第一子が生まれて、そこに「子育て」という非常に重要なタスクが増えたわけです。   レコーディング期間は朝起きて仕事に向かい、帰ってきたら子どもの世話。寝かしつけたら、スタジオに向かいバンド練習やレコーディング…。礒野くんもそうですが、奥さんも大変だったでしょう。本当に周りの理解に助けられて、なんとかやっていけているバンドなんだなあとしみじみ思います。   そんな超過酷スケジュールの中進めたレコーディングでしたが、礒野くんに限らず他のメンバーもめちゃくちゃ頑張り、至極の10曲が完成いたしました。これで売れなかったら礒野くん奥さんに怒られちゃいますね!   ここまでちょっと愚痴っぽくなってしまいましたが、我々はきっと音楽だけやっていたらこんなにたくさんの良い曲はできなかったと思います。   初めてレコーディングした「明るい未来」は、礒野くんがブラック企業に務めていた時代に書き上げた、今でもライブ定番の1曲です。その他にも生活に寄り添った歌詞や曲がたくさんあります。   City Popと言われても、根っこは全員パンクバンドの人間なので逆境はお手の物。バカ売れして楽したいとか言いつつも、なんだかんだマイナスを糧にしてしっかり前に進めるバンドだと思います。そういったところが曲の芯になっているのかもしれませんね。   よくライブ中に「レコーディング期間でしっかり営業成績を落としてしまって~」なんて笑い話にしていますが、おそらくマジのようです。サボらないように忙しめのエリアに異動させられたと言っていました。   がんばれ礒野くん!こどもの明るい未来のために!   つづく <小原"Beatsoldier"壮史> ◆「 YONA YONA WEEKENDERS 」DL&Streaming https://jvcmusic.lnk.to/YONA_ YONA_WEEKENDERS   ◆1st Full Album『YONA YONA WEEKENDERS』 2021.11.3 Release CD 1 枚組 ※初回版スリーブケース仕様 3,000 円(tax out) / VICL-65586 <Track List> M1. 思い出in the sky M2. 終電で帰ります M3. Open your eyes M4. リルバズ M5. Good bye  M6. 泡沫の夢 M7. いい夢 M8.Night Rider feat. 荒井岳史(the band apart) M9.Tick Tack M10. 光の中

    2021/11/19

  • GARNiDELiA
    死んだように息していたくない。
    死んだように息していたくない。

    GARNiDELiA

    死んだように息していたくない。

    2021年11月17日に“GARNiDELiA(ガルニデリア)”がニューアルバム『Duality Code』をリリース!今作は“Duality=二元性”と名付けられたとおり、改めてふたりの才能と信念が形成された、12年目の口火を切る作品となっております。TVアニメ『大正オトメ御伽話』OPテーマ「オトメの心得」や、ドラマ『どうせもう逃げられない』OP主題歌「春がきたよ」ほか全12曲が収録。  さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った““GARNiDELiA”による歌詞エッセイを3週連続でお届け!今回が最終回。綴っていただいたのは、今作のリード曲「My Code」に通ずるお話。長い間、歌い続けてきたからこその、今の想いとこれからの意志を明かしてくださいました。是非、歌詞と併せてこのエッセイを受け取ってください。 みなさんこんにちは、こんばんは! GARNiDELiAのMARiAです! さてコラム第三弾、今回で最終回です。 お付き合いくださりありがとうございました。   一曲の歌詞に関してこんなに掘り下げて 自分で解説することも中々ないので 自分でも気づきがたくさんあり とても楽しかったです。 今度はライブで皆様にお愛できる日を 楽しみにしております。   それでは第三弾は Newアルバム『Duality Code』リードナンバー 「My Code」のお話です。     アルバム制作に 本腰入れて取り掛かったのは確か 今年の夏頃。   『Duality Code』は直訳すると 二元性のポリシーとかそういうこと。 GARNiDELiAはボーカルの私MARiAと コンポーザーのtoku、2人組の音楽ユニット。 結成12年目を迎えた私たち。 インディーズの頃からずっと 2人だけで音楽を紡ぎ続けてきた。   そんな私たちが2021年それぞれ ソロのアルバムをリリースさせていただいた。 12年2人だけで作り続けて 走り続けてきた私たち。 ソロアルバムを作ってる間の 2ヶ月くらい色んなアーティストの方や 作家の人達の作品に触れ、 ものすごい刺激をうけた。   もはや革命レベル。   秋にまた集合ね。と お互い自分と向き合い、 音楽と向き合った半年間くらい。   たったの半年だけど、 常に一緒に走り続けてきたもんだから このGARNiDELiAの アルバムレコーディングをしたときは おお、久しぶり。 みたいな今までだったら考えられない 一言目からはじまった。   ツアーもリリースも いろんなことがぶっとびまくって なんにも思い通りに進まなかった約2年間 からの移籍第一弾アルバム。 そしてソロ活動あけのアルバム。   ということで このアルバムを制作するにあたり うちららしさを改めて考え直した。 それで出た答えを提示するアルバムにすると 作った『Duality Code』。 リードナンバーはどんな曲にすればいい?   そもそも2年ぶりのツアーが決まっていて そこに向けてのアルバムでもあったから 『LIVE』をかなり意識したものであり うちらの失ってきた色んなものを 一瞬で取り戻せる曲にしたい。   tokuには  とにかく“強い”曲を頼むとお願いした。   それできた返事が この「my code」の原型。     色あせるほど懐かしい写真に 思い馳せる 指先少し触れたはずの夢も 崩れてく   あの頃は良かっただなんて ダサいセリフ吐いてないで この瞬間最強で生きていたい     ここは今のまんまの気持ち。   カッコ悪いけど、どうしても思ってしまう。   もみくちゃになって がむしゃらに汗だくになってた あの日々。あの景色。   めちゃくちゃ恋しい。   あの景色にまた戻ってきて欲しい。   でもそれでも うちらは止まれない、止まってられない。   人生は何が起きるかわからない、 そして一度きり。   そんで アーティストなんだからカッコよくなきゃ。   みんなの前くらいカッコつけてたい。   だからダサいセリフもダルいセリフも 吐いてらんない。   ステージの上ではいつだって最強で みんなのヒーローで。   それがアーティストであると思ってる。   いや、思ってた。   もちろんカッコよくて みんなのヒーローであり続けるのは もちろんだけど   おっちょこちょいだったり たまには愚痴こぼしたり たまには弱かったり そんなヒーローがいたって いいんじゃないかななんて 思い始めた今日この頃。 名前も知らない新人歌手は希望を 歌ってた 画面に映る笑顔が眩しくて 目を伏せた     20代前半のときははちゃめちゃで ずっと張り詰めてて尖りまくってた。 でもそれだけじゃ まえには進めないことも知って 時には立ち止まって耳を傾けたり けちゃんけちょんに傷ついて、 だからこそ得られるものがあったり。   張り詰めまくって、 ずっと肩に力入りまくってた 新人歌手だった私に言ってあげたい   大丈夫 キミはキミらしくいれば ちゃんと愛してくれる人がいる     GARNiDELiA として12年 個人も含めた歌手活動は19年 長いこと歌い続けてきた     「いつまでこんなことやってんの?」 「いつまでだってやってやるの」 人は必ずいつか終わりを迎える 黙ってたって 時代は過ぎていくだけ 死んだように息していたくない 最強を生きて     まだ小学生だったころ、中学生だったころ 歌を歌っているということだけで 学校のみんなに思うように馴染めなかった。   どうせ無理だと何度も笑われた。   でも今、私は こうしてステージに立ち続けている 世界中に待っててくれる人がいる。     この先何年 歌い続けるのか続けられるのか そんなことわかんないけど 自分はやりたいように生きて 歌いたい歌を歌う   いつかまた笑われる日が来たって そんなの構わない 私がいて それを愛してくれるキミがいるなら 私は私としてあり続ける。 <GARNiDELiA・MARiA>

    2021/11/18

  • Kitri
    必要なのは、少しの勇気と優しさだけだ。
    必要なのは、少しの勇気と優しさだけだ。

    Kitri

    必要なのは、少しの勇気と優しさだけだ。

    2021年11月17日に“Kitri”が初のシングルCD「ヒカレイノチ」をリリース!今作は、10月6日より毎週水曜日24:00~テレビ東京ほかにて放送開始予定のTVアニメ『古見さんは、コミュ症です。』のアニメ化に伴い、主人公の気持ち共感したKitriが書き下ろした2曲になっており、エンディング主題歌の「ヒカレイノチ」と第1話のエンディングのために特別に制作した「シンパシー」が収録されます。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“Kitri”による歌詞エッセイを2ヶ月連続でお届け!第2弾を執筆してくださったのは、Hinaです。新曲タイトルの「 シンパシー 」は“思いやり”や“共感”を意味する言葉。シンパシーとは、わたしたちにとってどんな力を持つものなのでしょうか。是非、歌詞と併せて、Hinaの想いを受け取ってください。 夏目漱石はこう言った。 「呑気と見える人々も、心の底を叩いて見ると、どこか悲しい音がする。」   人の心の内というのは、見かけだけでは分からないものだなとつくづく思う。世の中には優しさによって生まれた嘘もあれば、親切を装った悪もある。悲しみを押し込んだ笑顔があれば、苦しみの中に思わぬ幸福が隠れていることもある。   自分のことであれば容易に説明がつく感情も、他人のこととなると途端に難しくなる。それはみんな違う人間だからである。顔や身体といった見た目から、生まれ育った環境や出会ってきた人、性格や考え方、生き方まで人それぞれだ。   それでも多くの人は相手の気持ちを推し量る努力をする。コミュニケーションを取って解決することもあれば、その過程でぶつかったり悩んだりすることもあるが、どちらにしても気持ちを分かり共感したいという気持ちによるものである。   誰かの心の中に悲しみや怒りといった負の感情を垣間見た時、自分の中に思いやりというものが誕生する。これがシンパシーと呼ばれるものだろう。たとえ相手と同じ気持ちにはなれなくても、寄り添いたいという気持ちはある。たとえ想像した気持ちに間違いや勘違いがあったとしても、相手に対する思いやりの気持ちは本物である。そしてその人のことが大切であればあるほど、シンパシーは確かなものになるのだと思う。   自分の気持ちを曝け出すのは勇気のいることだが、お互いに本音を伝え合うことができた時、その人の意外な一面や知らなかった部分を知ることになる。   Kitriとしてデビューしたての頃、自分のやるべきことに精一杯で周りが見えていなかった時期がある。Monaとも上手に連携が取れず、お互いに声をかけあったり話し合ったりする余裕すら、十分に持つことができなかった。しかし後になって話してみると、案外同じような気持ちでいたことが分かったりする。思いを伝えることは大事なんだということをKitriになって改めて実感しているところである。   相手の考えていることが分かるかどうかは問題ではない。自分がその人にどんな言葉をかけたいのか、どんなことをしてあげたいのか、それさえ分かっていれば良いのではないだろうか。自分の行動によって相手がどう思うかまで考えて疲れてしまうこともあるかもしれないが、それでも良いと思う。シンパシーという名の優しさは、遠回りをしながらも必ず相手に伝わるものだからだ。そして伝わった先で、また新たな優しい気持ちが生まれるのだ。   「やらない後悔よりやる後悔!」というのは最近の私の口癖であるが、一度きりの人生、思い立ったら迷うよりやってみることにしている。自分の気持ちを素直に伝えるということも、他人を思いやるということも、やってみて初めて見える世界があるのだろう。そこに必要なのは、少しの勇気と優しさだけだ。   ようやく初めてのシングルCD『ヒカレイノチ』のリリース日を迎え、期待と感謝の気持ちでいっぱいだ。テレビアニメ『古見さんは、コミュ症です。』の第一話放送後、第一話特別エンディングの「シンパシー」に対して、世界中の方々から嬉しいコメントを沢山頂いた。その言葉一つ一つを胸に、音楽をもってお返ししていきたいと思う。悲しい音も幸せな音も鳴らしながら。   <Kitri・Hina> ◆紹介曲「 シンパシー 」 作詞:Mona・Hina 作曲:Mona

    2021/11/17

  • Omoinotake
    死にたいってぼやいたいつかの僕に、誇れるような未来を。
    死にたいってぼやいたいつかの僕に、誇れるような未来を。

    Omoinotake

    死にたいってぼやいたいつかの僕に、誇れるような未来を。

    2021年11月17日に“Omoinotake”がメジャー1st EP『EVERBLUE』をリリース!タイトル曲は、TVアニメ『ブルーピリオド』OPテーマ曲。 蔦谷好位置によるアレンジ・プロデュース。どことなく懐かしいディスコサウンドでありながら、長い下積み時代を経て、ようやく掴み取ったメジャーデビューへの熱い思いが込められた作品となっております。  さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“Omoinotake”の福島智朗による歌詞エッセイをお届け!綴っていただいたのは、今作『EVERBLUE』に通ずる想いです。自分には才能がないと思い知ったあの夜。死にたいと思った帰り道。自信は消えかけ、絆さえも壊れかけていたあの頃。結成から9年の月日を振り返りながら、今の想いを明かしてくださいました。是非、歌詞と併せて受け取ってください。 自分には才能がないって、決定的に思い知った瞬間を今でもずっと憶えている。2015年、当時23歳だった僕らは渋谷のライブハウスの対バン企画で、才能の塊のような同世代、なんなら年下のバンドマン達にボコボコに(もちろん楽曲や演奏的な意味で)やられた。   帰り道に現実逃避の缶チューハイを飲みながら家まで歩いた。駅から家まで徒歩10分の帰路の途中、100回くらい死にたいと、心底思った。   同級生は社会人になっていく中で、僕は就職もせずに東京で売れないバンドをやってる。ぼんやりと、考えないようにしてた現実が、急にくっきりと形を帯びて牙を剥き、襲いかかってきた、そんな夜だった。   持ち前の忘れっぽい性格を利用して、なんとかあの夜から立ち直った僕は、諦めが悪かった。身体の隅々まで、僕のどこかに残されてる才能を探した。   だけど確かにあったはずの、たった一粒の自信は消えてしまっていた。正解がわからなくなった。誰でも書ける言葉ばかり書いては消した。これまでのスタイルも崩した。模倣もした。終いには、僕は僕が誰なのかさえも、わからなくなった。   それから2年が経った。諦めの悪い僕らは、まだ東京でバンドを続けていた。同級生は結婚して、子どもの写真をSNSにアップするようになっていた。Facebookを開けなくなった。   ようやくインディーズデビューのCDがリリースできるっていうのに、相変わらずガラガラのライブハウスで演奏してた僕らは、人気も誇れるものも、相変わらずひとつもなくって、唯一の取り柄だった仲の良ささえも、壊れかけていた気がする。   路上ライブを始めた。変わらない運命に、どうやら持ち合わせのなかった才能に、抗える手段が欲しかった。数秒間で何十人、何百人の人間が往来する渋谷センター街、TSUTAYA前。視線を上げることができなくって、割れた舗装や点字ブロックばかりを見つめながら演奏した。   数十分も演れたのに、誰一人の足も止めることができなかった僕らは、誰の邪魔にも、誰の得にもなることができなくって、まるで空気みたいだと思った。   その時僕は、渋谷のライブハウスでの、あの夜を思い起こした。だけどあの時とは違って、胸の奥で感情が燃え始めた感覚があった。きっとあの日に、僕は才能がないことを受け入れる覚悟が、できたんだと思う。   路上ライブを繰り返すたび、その場で感じた想いを歌詞にするようになった。あの頃とは違って、僕にしか書けない言葉が並んだ。消えたはずの自信が、数年越しに帰ってきた気がした。僕はそれをもう二度と手放したくなかった。例えその言葉が僕にしか理解できないとしたって。   2021年11月17日に、僕たちのメジャー1stEP『EVERBLUE』がリリースされる。結成から9年。今思えば、諦めの悪さっていう才能だけ持ってたんかなぁって、この文章を書きながら、僕はそんなことを考えてる。   「才能」なんてものは、もしかしたら始めからこの世界にはなくて、どう頑張ればいいのかさえもわからなかった、あの頃の僕の言い訳じみた幻想なのかもしれない。   そんな不確かで目に見えないものを産まれ持つことより、こんな僕なんかと一緒にいてくれるメンバーに出会えたことの方が、僕にとってはずっと大切で、ずっと奇跡だ。   2012年、渋谷の場末の居酒屋で結成したOmoinotake。ずっと思い描いてる青い夢を、諦めの悪い男3人で、永遠に追いかけよう。   死にたいってぼやいたいつかの僕に、誇れるような未来を。まだ僕たちは何も成し遂げちゃいないから。 <Omoinotake・福島智朗>

    2021/11/16

  • 三阪咲
    負けたからこそ得るものや気づくことがあると思う。
    負けたからこそ得るものや気づくことがあると思う。

    三阪咲

    負けたからこそ得るものや気づくことがあると思う。

    2021年11月1日に“三阪咲”が4曲入り音源『I am ME』でメジャーデビュー!今作は「私らしく“今、歌いたい楽曲”を届けたい」というコンセプトのもと制作。タイトルは「私は私」という意味で、移り変わりの激しい時代の中でもジャンルレスかつ、自由に歌い、自由に音楽を楽しむ彼女のこれからを示す音源になっております。  さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“三阪咲”による歌詞エッセイを3回に渡りお届け。今回は第2回です。綴っていただいたのは、収録曲「 Get Stronger 」と「 DANNA 」のお話。夢を追うあなたへ、そして〇〇を追うあなたへ、聴いてほしい楽曲です…!是非、歌詞と併せてこのエッセイを受け取ってください。 こんにちは、三阪咲です!   大阪出身、好きな食べ物はうどんとえんがわです!(笑)   この度、私、三阪咲は 11月1日にメジャーデビューEP 『I am ME』をデジタルリリースしましたっ!   全4曲入りのEPで 今、私が歌いたい曲、届けたい曲が ぎゅっとつまった作品になっています!   さて!このリリースのお祝いとして 歌ネットさんで三阪のコラムを 公開して頂いていますが 前回はEPのお話と 『My Type』のお話をしました!   ※まだ読んでないよ!という方は 今すぐチェックしてください(笑)     第二回となる今日は 「 Get Stronger 」と「 DANNA 」について お話してみたいと思います!   今回歌詞を制作するにあたって 三阪がアイデアを出した曲のテーマをもとに それぞれの作詞家さんにお願いをしたことは 前回もお話しましたが 「 Get Stronger 」は“夢”についての曲です。     たとえば試合やコンテスト なんでもいいんですが もしも勝てなかったとしても 負けたからこそ 得るものや気づくことがあると思うし 勝ちがすべてなわけじゃない。   そんな私の想いからこの曲はうまれました。     負けた悔しさを 乗り越えて進んでいくときに この曲が皆さんの力になると嬉しいですね。     ラップの部分、韻の踏み方とか めちゃカッコよくて、 すごく気に入っているので 是非注目して聴いてくださいっ!       そして続いて「 DANNA 」!!     この曲のタイトル ちょっと変わっていると思いますが 皆さん何のことか分かりましたか?(笑)     これ、“旦那”なんです(笑)     私は女子校に通っているんですけど みんな自分の推しのことを “旦那”って呼ぶんです。     そんな話を スタッフさんとの歌詞会議でしたら 「じゃあそれを歌詞にしてみよう!」 ということになり この曲ができあがりました!     まさかタイトルにまでなるとは…(笑)     それでは今日はここまでです。   次回はあっという間に最終回です。   是非楽しみにしていて下さい!     三阪咲でした! <三阪咲> ◆紹介曲 「 Get Stronger 」 作詞:ASOBOiSM 作曲:Vegard Magndal・Kristin Skolem 「 DANNA 」 作詞:NTsKi 作曲:Suhyun Kim・Karrinator

    2021/11/15

  • 西片梨帆
    泣いてしまうほど、この曲に入り込んでくれたらいい。
    泣いてしまうほど、この曲に入り込んでくれたらいい。

    西片梨帆

    泣いてしまうほど、この曲に入り込んでくれたらいい。

    2021年10月27日に“西片梨帆”が自身初となるフル・アルバム『まどろみのひかり』をリリースしました。今作には、先行配信曲「そのままでいてね」「愛は4年で終わる」を含む珠玉の11曲が収録されております。時にやさしく寄り添い、時に鋭利に迫る歌詞の魅力に加えて、爽快なギターロックや、胸に沁みるミドルテンポ、HIPHOP等、サウンド面でもバラエティに富んだ作品が完成!    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“西片梨帆”による歌詞エッセイを3週連続でお届け!今回が最終回。今作『まどろみのひかり』収録曲から「 まどろみのひかり 」「 愛は4年で終わる 」「 夜を捧げる 」「 桜上水で 」のセルフライナーノーツを綴ってくださいました。是非、歌詞と併せて、このエッセイをお楽しみください。 こんにちは。西片梨帆です。歌ネットさん連載、最終回となりました。前作の「彼女がいなければ孤独だった」に続いて、『そのままでいてね』の「愛は4年で終わる」先行配信でもエッセイを書かせて頂き、今回のアルバム『まどろみのひかり』では3回も書かせて頂きました。 文章を考えながら、私も自分の音楽について、思い出すことがあったり。すごくうれしかったです。改めて、ありがとうございました。今回は「まどろみのひかり」「愛は4年で終わる」「夜を捧げる」「桜上水で」についてのセルフライナーノーツです。是非ご覧ください。     「 まどろみのひかり 」   祖父が亡くなったとき、お葬式で久々に祖母と会いました。今までの家族の思い出をたくさん考える時間でした。その時、分かりやすく愛を表現できない人たちなだけで、きちんと愛を持っていたことを知り、あったかい気持ちになりました。   それまでは、悲しいことが多い方が生きている実感がしたけれど、この一件からは、平凡であっても幸せは見つけられるということに気づいて。それはまどろんでいて、オレンジ色をしている気がしました。「涼しくなったら会いにいくから」そう祖母に言ったのに、まだ会えていません。このアルバムを持って、会いに行きたいなと思います。       「 愛は4年で終わる 」   人生と同じように愛にも終わりが来るものだと思います。私はよくできた人間ではないので、ひどい言葉を言ったり、相手を傷つけたりして、泣いていたり、悲しんでいる姿を見て、ひとつの愛を受け取った気になるところがあって。そういう歪さすら、愛だと思いました。       「 夜を捧げる 」   夫婦や、飼い主と犬は、顔が似てくるというお話を聞いたことがあります。それはたぶん、互いに自分の一部を分け与えているからなのではと思います。   自分の一部をあげることは、初めは苦しいことだと思っていました。自分が変わらないといけないからです。ひとりで好きな時間を過ごすことよりも、2人でいる時間を優先させたり、生活を同じにすることで、愛だと主張される感じが当時はとても奇妙でした。   自分の在り方を変えなくても、愛と呼ぶ方法を探したい。そうやって、もがいているようなうただと思います。       「 桜上水で 」   当時、ずっと悩んでいたことがあって、知り合いが住む桜上水駅を降りたとき、その日はすごく晴れた夏の日で、とても気分が良くて。フィルムカメラでたくさん写真を撮り、軽やかな足取りで歩いていると、悩んでいることも忘れられた気がしました。   やっと忘れられそうよ ねぇ たまに見かけるの あなたのクリエイト ずっと続けていたら いつか出会えるかな それまで うたおう   心の中にずっとひっかかっていたものがやっと取れた気がして、大丈夫になれたような気がしました。   このうたをあなたがきいたとき 俺のことだって 思ってくれるかな   曲を書くとき、きっかけはいつもひとりのひとのことでした。不特定多数の誰かに届けばもちろん嬉しいけれど、それはもしかしたらわたしの一番、欲しいものではないのかな思います。   ひとりのひとが、泣いてしまうほど、この曲に入り込んでくれたらいい。じぶんごとすぎるよ、と責められたって、西片梨帆がうたう意味はいつもそこにあるんだと思います。初心を思い出す。どうしてうたっているのか。そんなことを考えてつくりました。       最後まで読んでくださり、ありがとうございます。このライナーノーツを通して、西片梨帆の音楽を更に深く知ってもらえたら嬉しいです。 <西片梨帆> ◆紹介曲 「 まどろみのひかり 」 作詞:西片梨帆 作曲:西片梨帆 「 愛は4年で終わる 」 作詞:西片梨帆 作曲:西片梨帆 「 夜を捧げる 」 作詞:西片梨帆 作曲:西片梨帆 「 桜上水で 」 作詞:西片梨帆 作曲:西片梨帆 ◆フルアルバム『まどろみのひかり』 2021年10月27日発売 COCB-54327 ¥3,300(税込) <収録曲> 1. まちのなか 2. 白昼夢 3. ゆるゆる 4. なりたい 5. そのままでいてね 6. 水槽の脳 7. 耐えがたいアイロニー 8. まどろみのひかり 9. 愛は4年で終わる 10. 夜を捧げる 11. 桜上水で

    2021/11/12

  • GARNiDELiA
    わたしが歌い続ける理由。
    わたしが歌い続ける理由。

    GARNiDELiA

    わたしが歌い続ける理由。

    2021年11月17日に“GARNiDELiA(ガルニデリア)”がニューアルバム『Duality Code』をリリース!今作は“Duality=二元性”と名付けられたとおり、改めてふたりの才能と信念が形成された、12年目の口火を切る作品となっております。TVアニメ『大正オトメ御伽話』OPテーマ「オトメの心得」や、ドラマ『どうせもう逃げられない』OP主題歌「春がきたよ」ほか全12曲が収録。  さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った““GARNiDELiA”のMARiAによる歌詞エッセイを3週連続でお届け!今回は第2弾。綴っていただいたのは、アルバムのラストを飾る収録曲「Reason」に通ずるお話です。自分と向き合い、歌う理由、ステージに立ち続けたい理由を考え続けたコロナ禍。たどり着いた一つの答えとは…。 こんにちは、こんばんは! またお会いできてうれしいです。 見ていただきありがとうございます。 GARNiDELiAのMARiA(メイリア)です。 第二弾はアルバムの最後に収録した曲 「Reason」についてお話します。       2019年12月31日 世界中を襲ったコロナウィルスが 最初に報道された日。     翌年2020年は GARNiDELiA結成10周年の年だった。 計画していた記念のツアーも 緊急事態宣言により延期。   こんなことが起きるなんて思ってもみなかった。   きっと誰もがそうだろう。   あと1ヶ月、いや半年頑張れば、が あと1年、来年こそは、と 歯を食いしばり1年なんとか耐え凌ぎ   2021年には 明るい未来が待ってると思っていた。 そうじゃなきゃやってられなかった。   でも現実世界はそんなに甘くなく 2021年に延期した公演たちも全て中止。   今だってまだ未来は不安定 なんとかしがみついてやっと今 規制の中でライブが できるようになったという感じ。     そんな中でも歩みは止めてはいけないと思った。 というか止まることが怖かった。 音楽を止めてしまうことがとにかく恐ろしかった。   2020年から2021年にかけて 試行錯誤の日々 今できることを今できることの中で 夢中で探した。   とともに、 突然ぽっかりと空いたスケジュール 家にたった一人もんもんと色んなことを考えた。   音楽で生きてきた私たち。 「不要不急の外出はお控えください。」   音楽は私にとっては 無くてはならないもの必要緊急のものだ。 これで生きてるんだから当たり前なんだけど。   それをやってはいけないと禁止される日々。   苦渋の選択で一歩踏み出せば、罵声の嵐。   『私はなんのために歌うんだろう。』   『どうしてステージに立ち続けたいんだろう。』   人生についてもたくさん考えた。 一度きりの人生だ。 かれこれ私はもう19年くらい 歌に、音楽に この身を捧げてきた。 人生の半分以上歌い続けている。   誰に頼まれるわけでも無く、 自分が歌いたいから歌い続けてきたわけだ。 そろそろ終わりにしたって、 別の道を歩む選択をしたっていいんじゃないか。 そんなことも頭をよぎった。   こんなしんどい、苦しい世界の中で それでも立ち上がって、 もがき続けるのはどうしてだろう。   そんなことを四六時中考えた   アルバムを制作している最中も。ずっと。   終わりにしてもいいか なんてことが頭をよぎったくせに 伝えたいことが止まらなかった こんな世の中を生きるすべての人たちへ向けて そして自分自身に向けて 夢中で書き殴った イマ、君に届けたい思いを。     「Reason」のデモが届き、聴いた瞬間 ステージに立つ自分、 ステージから見える君の顔を想像した。 私の歌を聴いてキラキラに笑ってくれるキミ、 時に命を救われたというメッセージ、 出会えてよかったと心からの感謝の言葉、 全てが頭を心を駆け巡った。 涙が止まらなかった。     あぁ、   こんなに簡単なことだったのに   何を悩んでいたんだろう。   いままでもこれからも、きっとずっと変わらない。     私が歌う理由。   それは。   『キミ』 <GARNiDELiA・MARiA>

    2021/11/11

  • Panorama Panama Town
    私は「顔を合わせてあなたと話がしたい」と叫んだ。
    私は「顔を合わせてあなたと話がしたい」と叫んだ。

    Panorama Panama Town

    私は「顔を合わせてあなたと話がしたい」と叫んだ。

    2021年11月24日に“Panorama Panama Town”がミニアルバム『Faces』をリリース!アルバムタイトルには、1曲1曲それぞれをバンドの顔にしたいと言う思いが込められている今作。FODドラマ『ギヴン』主題歌「Strange Days」ほか、劇中バンド“the seasons”への書き下ろし楽曲「Melody Lane」のセルフカバーを含む全7曲が収録されております。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“Panorama Panama Town”の岩渕想太による歌詞エッセイをお届け!今回は【前編】です。綴っていただいたのは、今作の収録曲「 Faceless 」に通ずる想いです。ときに枠組みの中に、人間を押し込めてしまう。ときに枠組みから、人間をはじき出してしまう。それはどんな言葉なのでしょうか…。 「キャラ」という言葉が苦手だ。   こんなこと何億年も言い続けてることだけど、「キャラ」という言葉を聴くたびに、強烈な居心地の悪さを感じる。   「あいつは天然キャラやから」 「そんなこと言うのキャラじゃないなー」   耳にする度に、何か大切なものが音を立てて崩れていく気がする。「キャラ」という言葉は「天然キャラ」の枠組みに入れなかった「あいつ」の中身をズタズタに切り刻んでいく。   小学校の頃、家庭科の授業でやった人参の型取り。花びらの形に切り取られた人参はとても綺麗で、その形から溢れた部分はチラシで作られたゴミ箱の中に捨てられていった。「キャラ」という言葉は、花びらの型だ。「天然キャラ」として生まれてくる人間なんかいない。花びらの形で生えてくる人参が存在しないように。       レヴィナスという哲学者が言う。   「顔は常に『汝、殺すなかれ』と訴えている」   大学受験のために開いた倫理の参考書の中に書かれていた言葉が、当時は全く理解できなかった。他者の「顔」は傷つきやすく殺人を誘惑するが、それによって我々は殺人を禁じられてもいるらしい。あまりの突拍子もなさに高3の私はそっと参考書を閉じ、「レヴィナスと出てきたら顔」と言うセンター試験特有の暗記法によって思考を放棄した。ただ、今になってみるとほんの少しだけ分かるかもしれない。「顔」は絶対的に他なるものとして、ただそこにある。私を拒絶しながら。   フランスの哲学者の発言をこう言い換えてみる。   「顔は常に『人参を花びら形に切り抜くなかれ』と訴えている」       「 Faceless 」と言う曲を作った。「Face」が「less」で、つまりは「顔がない」ことについて歌った曲だ。何十行に渡る歌詞の中で、私は「顔を合わせてあなたと話がしたい」と叫んだ。コロナ禍で、「ライブハウスが感染を広げている」「若い世代が感染を広げている」と名指しされる時、その言葉の中に顔はなかった。何千通りの生活と、何千通りの考え方と、何千通りの表情が、たった何文字かの「主語」に入りきれずに零れ落ちていた。私はただただそれが悲しくてしょうがなかった。   ただ、ここにある顔たち。4つの顔を付き合わせてバンドをやっている。北海道十勝の畑で土に埋まった人参のように、ただここにいるということをどうしようもなく歌いたかった。 <Panorama Panama Town・岩渕想太> ◆Mini Album『Faces』 2021年11月24日発売   <収録曲> 1.King's Eyes 2.Strange Days 3.100yen coffee 4.Faceless 5.Seagull Weather 6.Algorithm 7.Melody Lane ◆ Panorama Panama Town One-man Live 2021-2022 "Face to Face" ・2021年12月11日(土) 兵庫・クラブ月世界 開場17:15 / 開演18:00 ・2022年1月14日(金) 東京・東京キネマ倶楽部 開場17:15 / 開演18:00

    2021/11/10

  • YONA YONA WEEKENDERS
    誰かから「闇鍋みたいなアルバムだなあ」なんて言葉も出てきました
    誰かから「闇鍋みたいなアルバムだなあ」なんて言葉も出てきました

    YONA YONA WEEKENDERS

    誰かから「闇鍋みたいなアルバムだなあ」なんて言葉も出てきました

    2021年11月3日に“YONA YONA WEEKENDERS”が1stフル・アルバム『YONA YONA WEEKENDERS』をリリースしました。自らのバンド名を冠したアルバムは、メジャー・デビュー以降にリリースした「いい夢」、「Good bye」、「Night Rider feat. 荒井岳史(the band apart)」を含む10曲が収録されております。また、11月~12月にかけて、ワンマンツアー【1st Album『 YONA YONA WEEKENDERS』Release One-man Tour】も開催!  さて、今日のうたコラムでは、そんな最新作を放った“YONA YONA WEEKENDERS”のドラム・小原"Beatsoldier"壮史による歌詞エッセイを3週連続でお届け。今回は第1弾。綴っていただいたのは、今作『YONA YONA WEEKENDERS』のタイトルについて。そしてメンバーのシルエットのみという、シンプルなアートワークの理由についてのお話です。是非、アルバムと併せてお楽しみください! はじめまして、YONA YONA WEEKENDERSのドラム担当・小原"Beatsoldier"壮史です。11月3日我々の1st Full Album『YONA YONA WEEKENDERS』がリリースとなりました。   CDショップや通販で買っていただいた皆さんも、サブスクやYouTubeで聴いてくださった皆さんも我々を気にかけていただきありがとうございます。   以前、3rd EPをリリースした際にVo.礒野くんがこちらのコラムを書かせていただきましたが、礒野くん子育てなど多忙につき私が今回書かせていただきます。   とはいってもYYWの作詞作曲はもっぱら礒野くんで、他3人のメンバーは主に曲構成や自分のパートをアレンジするのみなので、1曲1曲ライナーノーツなんてどう足掻いても書けません……。なのでアルバム制作に関して思ったことや、その中での心境などをメインに書かせていただけたらと思います。   まず今作は『YONA YONA WEEKENDERS』とバンド名を冠したタイトルになっています。   実はアルバムの制作にあたって特にテーマなどは考えておらず、かたっぱしからやりたいこと、歌いたい歌を形にして10曲詰め込んだ作品です。なのでチグハグというかなんというか、全ての曲が録り終わって曲順を決めている時、誰かから「闇鍋みたいなアルバムだなあ」なんて言葉も出てきました。   ただ、それで良いと思っています。同じような曲ばっかりあっても飽きてしまうし、意外と同じメンバーでレコーディングしたらまとまって聴こえるものです。今となってはもっと攻めたアレンジにしても良かったんじゃないかと思うくらいです。そんな感じの作品なので、タイトルはもう思い切ってセルフタイトルでいこうとなりました。   アルバムのアートワークは白背景にメンバーのシルエットのみというシンプルなものですが、実はこれにはちゃんとした理由があります。   YYWといえば「夜」「ラーメン」「酒」「シティポップ」みたいな印象が強いと思います。もちろんキャッチコピーやそういった曲を作ってきたから当然なんですが、あまり〇〇なバンドみたいなイメージが強く定着してしまうのが嫌いなんです。   別に昼に聴いても良いし、ラーメン・お酒が好きじゃない人もいるでしょう。「シティポップ」っていうジャンルだけで聴く気が失せる人もいます。そういうラベルをつけることでオーディエンスから見つけてもらいやすくなるので、全然悪い話じゃないんですが、今回のアルバムに関しては先入観なしに、音楽は音楽として聴いてほしいなと思って、自分らのシルエットのみといったかなりシンプルなものにしました。   好きなように聴いて、好きなように感じてもらえたらすごく幸せです。   余談ですが、YYWのCD制作においては毎回アートワーク締切ギリギリ問題が出てきます。今までのEPにはどことなくテーマみたいなのが存在したのですが、はっきりとしたテーマが浮かぶのは実はレコーディング終わりだったりします。後付けなんです。そこからそれにあったジャケを考えてデザイナーさんに依頼して…なんてことをしているとあっという間に締め切りです。今回もそれはもうギリギリに完成しました。なんなら過ぎました。   次回、「礒野くんまさかの部署移動、これって左遷…?」編に続きます。 <小原"Beatsoldier"壮史> ◆「 YONA YONA WEEKENDERS 」DL&Streaming https://jvcmusic.lnk.to/YONA_ YONA_WEEKENDERS   ◆1st Full Album『YONA YONA WEEKENDERS』 2021.11.3 Release CD 1 枚組 ※初回版スリーブケース仕様 3,000 円(tax out) / VICL-65586 <Track List> M1. 思い出in the sky M2. 終電で帰ります M3. Open your eyes M4. リルバズ M5. Good bye  M6. 泡沫の夢 M7. いい夢 M8.Night Rider feat. 荒井岳史(the band apart) M9.Tick Tack M10. 光の中

    2021/11/09

  • 藤田麻衣子
    恋をしていたその時が、こんなにも永遠になるとは。
    恋をしていたその時が、こんなにも永遠になるとは。

    藤田麻衣子

    恋をしていたその時が、こんなにも永遠になるとは。

    2021年10月27日に“藤田麻衣子”が活動15周年を記念したメジャー6thオリジナルアルバム『忘れられない人』をリリースしました。今作は、藤田麻衣子が15年間の音楽活動で出会った、忘れられない出来事、忘れられないエピソードなど“忘れられない○○”をテーマに歌詞を綴った、彼女自身の過去と未来を紡ぐアルバム作品となっております。    今日のうたコラムでは、そんな最新作を放った“藤田麻衣子”による歌詞エッセイをお届け!綴っていただいたのは、今作に収録の新曲「 手錠 (duet with 平川大輔) 」に通ずるお話です。新しい恋がしたいのに、忘れられない恋を思い出しては「もう一度、あの頃のように…」と願ってしまうあなたへ。是非、歌詞と併せてこのエッセイを受け取ってください。 思い出は美化されて残る。時間が過ぎるほど、さらに戻れない日々が愛しくなる。別れた理由が必ずあったはずなのに。 恋に年齢は関係ないし、若い時からたった1つの恋に時間をかけている人はもちろんいるとは思うけれど、10代20代の頃の方が出会いもまだあったし、恋のチャンスもあったように感じる。大人になるほど、出会いが少なかったり、フリーの人が少なかったり、先読みしすぎて行動に出る自分がいなくなったり、新鮮な気持ちがあまりないから心踊らなくなったり、とにかく恋が難しい。新しい恋をしなければ、過去を忘れるのもなかなか難しい。 女性は上書き保存だと言われるけれど、新しい恋をしても消えない恋もある。もちろん上書き保存は正解だとも思う。 もう一度、あの頃のように話ができたら。 もう一度、あの頃のように楽しく会えたら。 もう一度、あの頃のように愛し合えたら。 もう一度、あの頃の気持ちになりたいのだ。 一緒にいた時間を超えるほど、思い出す時間の方が長くなって、なんでもなかった一瞬一瞬が宝物だったことを知る。恋をしていたその時が、こんなにも永遠になるとは。恋は本当に素晴らしいものだなぁと思う。 新しい恋をしていても、あの人の方がよかったとか、あの人ならこうしてくれたとか。比べてしまうと、思い出の中の美化されたその人には誰も敵わないからつらい。美化男を超える人なんかそう出てこない。 ただ、今ならわかる。その時だからよかったのだ。その時の自分、その時の相手、その時の環境、その位置にいたからカチッとハマった。幸せも喜びも感じたし、切なくて辛くもあった。でももしも今同じ状況になっても、きっともう違う。だから昔好きだった人には、あまり会わない方がいい。 忘れられない人がいるというのは切ない。見えない手錠を、ずっとかけられているのだから。「あんなにも誰かを好きになることは、きっともうないと思う」と思いながら生きると、ずっと満たされないのかもしれない。けれど現実を日々受け止めて生きるだけより、思い出の中に浸っている時間のほうが幸せな時もある。だから、あの頃に戻って一人浸れるような思い出がもしもあるのなら、その人は幸せだと思う。 <藤田麻衣子> ◆紹介曲「 手錠 (duet with 平川大輔) 」 作詞:藤田麻衣子 作曲:藤田麻衣子 ◆メジャー6thオリジナルアルバム『忘れられない人』 2021年10月27日発売 <収録曲> 1. 君に会いたくなる夜は(duet with クリス・ハート) 2. 人魚姫 3. 手錠(duet with 平川大輔) 4. きみのあした 5. anniversary 6. いつか 7. 臆病な恋の歌(Album Ver.) 8. プレアデス 9. 雨 10. それでも朝は来る

    2021/11/08

  • 西片梨帆
    期待はしない。でも諦めもしない。
    期待はしない。でも諦めもしない。

    西片梨帆

    期待はしない。でも諦めもしない。

    2021年10月27日に“西片梨帆”が自身初となるフル・アルバム『まどろみのひかり』をリリースしました。今作には、先行配信曲「そのままでいてね」「愛は4年で終わる」を含む珠玉の11曲が収録されております。時にやさしく寄り添い、時に鋭利に迫る歌詞の魅力に加えて、爽快なギターロックや、胸に沁みるミドルテンポ、HIPHOP等、サウンド面でもバラエティに富んだ作品が完成!    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“西片梨帆”による歌詞エッセイを3週連続でお届け!今回は第2弾。今作『まどろみのひかり』収録曲から「 なりたい 」「 そのままでいてね 」「 耐えがたいアイロニー 」のセルフライナーノーツを綴ってくださいました。自分の可能性に否定的になってしまうとき、相手に変化を求めてしまうとき、皮肉ばかりの世界が生きにくくなったとき、この歌詞とエッセイが届きますように。 こんにちは。西片梨帆です。アルバム『まどろみのひかり』発売記念に歌ネットさんにて2回目の連載、ありがとうございます。今回は、アルバムの中から、3曲。「なりたい」「そのままでいてね」「耐えがたいアイロニー」のセルフライナーノーツです。よろしくお願いします。     「 なりたい 」   ある人と下北沢の駅で待ち合わせしたとき、その人の髪がふらっと風に揺れて、わたしの肩に触れて、なぜか羨ましくなりました。わたしが髪を伸ばしても、その人にはなれないとは分かっているのに、それから伸ばしてみたり。   去年の秋に一緒に京都へ旅行したとき、紅葉色の葉っぱを指差して、「あの葉っぱ欲しい~」と、その人が呟くと、葉っぱが風にふらっと舞って、手のひらにポツンと落ちたんです。映画の主人公みたいだなと思いました。「それいつまで持ってるの?」と聞くと、「飽きるまでかなぁ」と答えるその人をみて思ったことがあって。   わたしは何に対しても、なれないなと否定的に捉えてしまうことばかりで。だけど、本当に何かを欲しいと望めば、その人の手のひらに葉っぱが落ちたみたいに、ちゃんと欲しい人のもとにやって来るんだと思ったのです。確信したような瞬間でした。   夢なんて 叶えられなくても 花瓶に水をやるだけの 人生で 毎日で わたしは 今 幸福よ   いろんな人が、夢は?目標は?と、ビジョンを聞きたがるけど、大それたものじゃなくても、明日が今日より楽しくなればいい、あの人に会えたらいい。そんな小さな幸せだけで、わたしには充分だと思いました。       「 そのままでいてね 」   相手に変わって欲しいと求めることは、エゴな気がして、そう思うことをやめました。それは、諦めとは違う何かで、前向きではあるけれど、代わりになる考え方をずっと探していて。見つけた言葉が「そのままでいてね」でした。この言葉を相手に伝えるまでにとても長い時間がかかった気がします。   変わってほしいとは思わないから あなたはそのままでいてね   この言葉が、二人の関係にとって、いちばんの愛情表現になればいいと思っています。恋人以外にも、人と人との関わりには色んなことがあると思います。優しいだけで何かを与えてくれるわけではない人もいるし。みんな疲れているし、これ以上傷つかないように過ごしている。   その中で、自分の価値観を押し付けるのではなく、自分が動き出すことでその人たちも後に続くように力を貸してもらえたらいいなと思うようになりました。期待はしない。でも諦めもしない。大人にも、もう子どもにもなれないわたしが見つけた一つの答えです。       「 耐えがたいアイロニー 」   ライブもなく、アルバムも少しずつ延期になっていき、今後の予定が不透明なときを過ごしていた時間。不安に飲まれるまいと、映画や小説をみて、思考を意識的に止めていました。考えると怖くなってしまいそうだったからです。物語は没頭できるし、綺麗だなと思いながらそこに入り込んでも、実体はありません。でも、架空であるということに気づいてしまえば、知らないふりをしていた孤独や不安に向き合わないといけない気がしました。   その中で気づいたのは、世の中は皮肉ばかりだということです。物語の主人公みたく、意思を突き通し、自分の正義を持つこととは反対のことを現実世界では求められているように感じました。生きるのが下手だからこそ、音楽で表現をしていても、人としてのまともさを求められたり。いつか終わる人生なのに、誰かの意見に合わせないといけなかったり…。   そんなときに祖父が亡くなり、ひとりの人生の終わりを知りました。お葬式の帰り道、原宿の竹下通りを通って帰ると、色んな人が過ぎ去っていって、この人たちは同じ時代を生きているけど、みんな、いつか自分を終えてしまうということは一緒なんだと思うと、どうしようもできない無念さを感じました。   たぶん、わたしがわたしを終えたあとも、何も特別なことはなく、普通の“ある日”なのでしょう。主人公とは違うところは、いつかは人生が終わることなのです。その考えに行き着いたとき「皮肉ばかりならせめて、好きなように過ごしたい」と、そう思いました。   なんでもない日にそっちへ行くね my mom   それをうたった詩です。 <西片梨帆> ◆紹介曲「 なりたい 」 作詞:西片梨帆 作曲:西片梨帆 「 そのままでいてね 」 作詞:西片梨帆 作曲:西片梨帆 「 耐えがたいアイロニー 」 作詞:西片梨帆 作曲:西片梨帆 ◆フルアルバム『まどろみのひかり』 2021年10月27日発売 COCB-54327 ¥3,300(税込) <収録曲> 1. まちのなか 2. 白昼夢 3. ゆるゆる 4. なりたい 5. そのままでいてね 6. 水槽の脳 7. 耐えがたいアイロニー 8. まどろみのひかり 9. 愛は4年で終わる 10. 夜を捧げる 11. 桜上水で

    2021/11/05

  • GARNiDELiA
    守られてばかりじゃいられない!
    守られてばかりじゃいられない!

    GARNiDELiA

    守られてばかりじゃいられない!

    2021年11月17日に“GARNiDELiA(ガルニデリア)”がニューアルバム『Duality Code』をリリース!今作は“Duality=二元性”と名付けられたとおり、改めてふたりの才能と信念が形成された、12年目の口火を切る作品となっております。TVアニメ『大正オトメ御伽話』OPテーマ「オトメの心得」や、ドラマ『どうせもう逃げられない』OP主題歌「春がきたよ」ほか全12曲が収録。  さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った““GARNiDELiA”のMARiAによる歌詞エッセイを3週連続でお届け!今回は第1弾。綴っていただいたのは、今作の収録曲「 オトメの心得 」のお話です。ひとを愛するときのオトメの気持ちとは…。是非、歌詞とあわせてお楽しみください! 初めましての方もそうでない方も 見てくださってありがとうございます。 GARNiDELiA MARiAです。 なんとも読みづらく噛みそうなユニット名ですが ガルニデと略して 呼んでいただけたらうれしいです。     さて、結成から12年目を迎えた私たちの 移籍後第一弾のNewアルバムが 11月17日にリリースされます。 そのアルバムの中から 3曲の歌詞についてお話させていただきます。     楽曲とあわせて たのしんでいただければ幸いです。       「オトメの心得」     2021年10月から放送スタートした テレビアニメ『大正オトメお伽話』の OPテーマとして書き下ろした曲である。     GARNiDELiAにとって 約2年ぶりくらいの アニメとのコラボレーション作品。 お話をいただいたとき、久しぶりに 作品への主題歌を制作することに胸が躍った。     ただ、私たちが書いてきた、歌ってきたアニメソングはいつも戦っていた。 夢や希望を追いかけ、傷だらけになりながら世間に抗う。そんな歌。     今回のアニメは 大正時代を舞台に、 引き籠もりのペシミスト・珠彦と、 彼の元に嫁いできた少女・夕月の恋愛模様、 そしてその2人に巻き込まれていく 周囲の人々の人間ドラマを描いた作品。     そんな作品の主題歌ということで 大切な愛する人を想う少女、オトメの気持ちを かいてほしいというテーマをいただいた。     まず恋愛ものの主題歌として 曲を書かせていただいたことのない私たち。     GARNiDELiAの曲として、 どう落とし込んでいけばいいのか ちょっぴり頭を悩ませたのは正直なお話。     私がアニメや映像作品への 主題歌を書かせていただくときは 必ず台本や原作があれば みっちり読み込み、その世界にどっぷりつかる。   私を主人公を重ね合わせ、 いや、むしろ私が主人公だ! というつもりでその世界に入り切る。     主人公は こんな食べ物が好きで、嫌いな食べ物はこれで、 どんなお洋服が好きで、どんな喋り方で、 どんなことで泣いて、どんなことで怒って、 どんなことで幸せになって、満たされるのか。     いろんなもの一旦吸収して その目線にたってみる。     そこから   この時こう思ったから きっとこのセリフを言ったんだろうな。 あ、でも私だったら こう言ってたかもしれないな。 この主人公は自分の気持ちを 曲げられないところが私と一緒だなぁ。     なんて、私と似ているところや共通点を探し、 自分の気持ちを整えて テーマを決めることから取り掛かる。     なんだかお芝居をしているような感覚に近い気がする。     『大正オトメ御伽噺』の主題歌なのだから テーマはずばり、恋するオトメ。 これしかない。 タイトルにも絶対「オトメ」という キーワードは入れたい!安直だけど。笑 でもやっぱりこれしかない。 迷わずテーマも決まったことで 始まった歌詞制作。     ヒロインの少女・夕月は 捻くれ者の珠彦の嫌味や弱いところまで まるっと全て大丈夫と包み込める強さを持っていた。     そもそもお金や親、 時代の都合で決められた結婚。 それでも笑顔を絶やさず、 ヒトの良いところに目を向け どんなに突き放されようが、 そんなのお構いなし。 してもらうことより、 自分が何をそのヒトにできるか そんなことを本気で、 見返りも求めずできてしまう夕月は 眩しくて、憧れるほど強い女の子だと思った。     私もこうなりたい、こうでありたい、そう思った。     でもそんな私も含めて 具合はヒトそれぞれかもしれないけれど、 女の子って恋するとすごく強い。     好きな人に笑ってもらえた。 好きな人が美味しいって言ってくれた。 好きな人と会えるから。 好きな人に好きって言ってもらいたいから。 好きな人を想ったら。     それだけで行動力が普段の100倍くらい。 どんなに大変な状況だってがんばれちゃう。     結ばれて想いが通じ合えたなら 毎日薔薇色。幸せが止まらない。     この人とずっと一緒にいたい。 そのためなら何だってがんばれちゃう。 そしてその先には この人を一番そばで支えたい。 この人を幸せにしたい。 がある。     幸せにしてほしい!じゃなくて 幸せにしたい!!!! が 愛なんじゃないかな... なんてここ最近考えたりしていたこともあり 夕月ちゃんの珠彦くんを想う気持ちとリンクさせ 私なりに出した オトメであるからには。という答え。     守られてばかりじゃいられない。 時に強く逞しく、清らかに、健やかに、 真っ直ぐに、でもしたたかに、しなやかに。 それが私なりの「オトメの心得」 <GARNiDELiA・MARiA> ◆紹介曲「 オトメの心得 」 作詞:メイリア 作曲:toku

    2021/11/04

  • the shes gone
    コロナ禍じゃなかったらこの作業から逃げていたかも。
    コロナ禍じゃなかったらこの作業から逃げていたかも。

    the shes gone

    コロナ禍じゃなかったらこの作業から逃げていたかも。

    2021年10月20日に“the shes gone”が1stフルアルバム『SINCE』をリリースしました。今作は、YouTube再生回数1500万回を突破している代表曲「想いあい」やシングルとして発売された新曲「ラベンダー」や先行配信曲「線香花火」などを含む、全10曲収録となっております。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“the shes gone”の兼丸(Vo.Gt.)による歌詞エッセイを3週連続でお届け。今回が最終回です。綴っていただいたのは『2020年のコロナ禍に入ってから作詞で意識するようになったこと』について。そして、コロナ禍だからこそ生まれた 「 春の中に 」と 「 Make my day 」のお話です。是非、歌詞と併せてお楽しみくださいませ。 さあ、ついに この コラムも最終回。   11月に差し掛かってそろそろ冬に近づいてくるのかな? なんてところでシズゴ初の冬の曲「 ディセンバーフール 」についてお話しようと思ったけど、あれはもう言いたいことは歌詞に書いてある、見てもらったまんまなので、補足も何もないです!はい!   寒くなってから聴くと堪らないんだよね。 余計に寒さを感じる、、   ということでラスト第3回は『2020年のコロナ禍に入ってから作詞で意識するようになったこと』をテーマに話していきたいと思います。   それは   “向き合うこと”     2020年からコロナ禍になって、ライブも、人と会うことも無くなっていたけど、曲は作れるということで3rd mini album『FACE』の制作をしていました。外には出れないから、部屋にいることが増えてました。制作をしていると本当に自分との戦いというか、“自分が言いたいことはなんだろう?”って自己を見つめる時間が増えていました。   そんな中、制作していたのが「 春の中に 」。   元々、コロナに関係なく書く予定だったんだけど、この曲でやりたかったのは“目に見えない誰かを肯定する”こと。   共感ではなく、分かるよって理解してあげることが自分に出来ることなんじゃないかなと思って、“季節に関わらず訪れる始まりや挑戦、それに向き合った時に気付く自らの未熟さや不安、悩み”=“春”と捉えて書き進めていきました(たしか)。   お分かりの通り難しいことになっちゃって、あまりにも悩みすぎて、硬い頭になり、これじゃダメだ~って繰り返した結果、今リリースされている楽曲の中で作詞に1番時間が掛かりました(笑)。    何が時間かかるって、明確に“この人に向けて!”ってことじゃないから尚更、誰かを肯定してあげられる言葉って適当じゃいけないと思うし、他人事では書きたくないし、だけど“頑張れ!大丈夫!”とは言い切れなくて。   加えて、こういう歌詞を書いている際に生じるのは、自分のことも肯定してあげる作業。   書き進めてる中で出てきた歌詞に対する“これでいいのか、、?”っていう疑問に対して、“その言葉で大丈夫だよ!”ってどこかで自分を肯定してあげる。自分自身に向き合う作業。     これが時間かかるんだよね。     「 Make my day 」も1ヶ月半くらいかかったかな。シズゴ、リニューアルってわけではないけど、自分たちの新たな面と、自分たちの可能性を信じてみたくて。っていうか、こういう曲ずっとやりたかった!   ポップな楽曲だけど、ちゃんと自分が思うバンドを感じられるアレンジが出来たし、歌詞は「春の中に」で向き合う作業の経験があったからこそ、少し遊びも入れてあげれたしね!物理的な距離的な近さではなく、心の近いところに直接届けるようなね。   この2曲に関しては、こんなに時間かけて作ったんだよ!えっへん!ってことではなく、何かに頑張れる自分がいたことがとてつもなく嬉しかった。   大人って言われる年齢になってくると、子どもの時より妥協点や目の逸らし方を覚えて、何か1つのことに努めることが難しくなってくるから。   何かに頑張れる自分に気付けたことが嬉しかった。 “兼丸!やればできるじゃない!”って。   難産であればあるほど完成がとてつもなく嬉しい。無駄だと思っていた時間がそうじゃなくなる瞬間。悩んだ時間が報われる瞬間というか。何にも変え難い喜びがある。これだから音楽はまったく。あれ、僕はドMなのかな。   ということで“向き合う”っていうメンタル的な部分もあるけど、そんな過程があったお陰で作れた2曲でした。コロナ禍じゃなかったらこの作業から逃げていたかも。「春の中に」も「Make my day」も、2曲とも生まれてなかったかも。そういうタイミングだったのかな。   さて、3回に渡って1st full album『SINCE』収録曲の制作過程や、作詞の話をしてきました。いかがでしたでしょうか? ここまでディープに話したのは初めてかも。コラムを通して、より楽曲を愛してもらえたらいいなぁ。全てはそこに繋がってくれたら何でも良いや。   3回とも読んでくれた方はありがとうございました。   『SINCE』よろしくね。 それでは、ライブハウスでお待ちしてます。   またね。 <the shes gone・兼丸> ◆紹介曲 「 ディセンバーフール 」 作詞:兼丸 作曲:兼丸 「 春の中に 」 作詞:兼丸 作曲:兼丸 「 Make my day 」 作詞:兼丸 作曲:兼丸 ◆1st フルアルバム『SINCE』 2021年10月20日発売 <収録曲> 1.Make my day 2.ラベンダー 3.想いあい 4.ガールフレンド 5.春の中に 6.ふたりのうた 7.シーサイドテイル 8.線香花火 9.ディセンバーフール 10.Ask him.

    2021/11/02

  • 三阪咲
    「My Type」は、ズバリ、SNSでの出逢い!
    「My Type」は、ズバリ、SNSでの出逢い!

    三阪咲

    「My Type」は、ズバリ、SNSでの出逢い!

    2021年11月1日に“三阪咲”が4曲入り音源『I am ME』でメジャーデビュー!今作は「私らしく“今、歌いたい楽曲”を届けたい」というコンセプトのもと制作。タイトルは「私は私」という意味で、移り変わりの激しい時代の中でもジャンルレスかつ、自由に歌い、自由に音楽を楽しむ彼女のこれからを示す音源になっております。  さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“三阪咲”による歌詞エッセイを3回に渡りお届け。今回はその第1弾です。綴っていただいたのは、今作『I am ME』で大事にしたかったこと。そしてEPの入り口を飾る収録曲「 My Type 」についてのお話です。是非、歌詞と併せてお楽しみください。 こんにちは、三阪咲です!   大阪出身、好きな食べ物はうどんとえんがわです(笑)!   この度、私、三阪咲は 11月1日にメジャーデビューEP『I am ME』を デジタルリリースしますっ!   全4曲入りのEPで 今、私が歌いたい曲、届けたい曲が ぎゅっとつまった作品ができあがりました!   今回はこの『I am ME』について!   1曲目に収録されている 「 My Type 」についてお話しようと思います!     まずはEP自体のお話から。   今回のEPで大事にしたかったことは シンプルに自分がかっこいいと思う曲をつくること。   そのために何が必要か スタッフさん達と話し合いを重ねていく中で 「三阪、英語で歌ってるときの響きいいよね」 という話をしてくださり 今回はEPを通して 「英語を織り交ぜた歌詞」にしたいと思ったんです!   元々私は洋楽が大好きで、 普段よく聴いていたりもしますし、 エド・シーランさんなどの洋楽カバーもやっていたので 英語で歌うことに挑戦することを決めました!   三阪咲の原点にたちかえって シンガーとして、ガツン!とかっこいい曲を歌いたい!   そんな想いで 『I am ME』の制作はスタートしたのでした!     ここで1曲目に収録されている「 My Type 」について!   この曲はサビの ♪type type type♪ の繰り返しが印象的で、カッコいいんだけど かわいさもある曲です!     実は今回 作詞家さんに歌詞をお願いするにあたって (英語詞がまだ書けず…英語の勉強がんばりマス!) それぞれの曲の元ネタ、というか、アイデアは 自分から出させて頂きました!    「My Type」は、ズバリ、SNSでの出逢い!   今、SNSで誰かと出逢ったり、恋に落ちたり すごくSNSが身近にあると思うんです。     恋する女の子の気持ちって ずっと前から変わらないんだけど そのきっかけとかって 時代によって変わるんじゃないかな、と。     なので歌詞にInstagramとか、DMとか 具体的な言葉を入れてもらいました!     是非インスタ見ながら聴いて頂けると嬉しいです!   いえ、いつでも聴いてください(笑)     それでは今日はここまで!     三阪咲でした! <三阪咲> ◆紹介曲「 My Type 」 作詞:Mayu Wakisaka 作曲:Dawn Elektra・Sam Hocking・Josh Green・Ryan Griggs・Willie Weeks

    2021/11/01

  • 西片梨帆
    わたしは自分に愛をあげられたことがないです。
    わたしは自分に愛をあげられたことがないです。

    西片梨帆

    わたしは自分に愛をあげられたことがないです。

    2021年10月27日に“西片梨帆”が自身初となるフル・アルバム『まどろみのひかり』をリリースしました。今作には、先行配信曲「そのままでいてね」「愛は4年で終わる」を含む珠玉の11曲が収録されております。時にやさしく寄り添い、時に鋭利に迫る歌詞の魅力に加えて、爽快なギターロックや、胸に沁みるミドルテンポ、HIPHOP等、サウンド面でもバラエティに富んだ作品が完成!    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“西片梨帆”による歌詞エッセイを3週連続でお届け!今回は第1弾。今作『まどろみのひかり』収録曲から「 まちのなか 」「 白昼夢 」「 ゆるゆる 」のセルフライナーノーツを綴ってくださいました。すこし疲れてしまっている方へ、自分に自信が持てない方へ、なかなか前向きになれない方へ、この歌詞とエッセイが届きますように。 こんにちは。西片梨帆です。10月27日に『まどろみのひかり』というアルバムがリリースされました。ぜひ聞いてほしいです。今回は、3曲分のセルフライナーノーツを公開します。よろしくお願いします。 「 まちのなか 」 同い年の友人が就職をして、私は音楽を選び、2年が過ぎました。向き合うことは違えど、悩みながらも進んでいることは同じです。一人の友人と久しぶりに再会した日、最近聴いている音楽の話になりました。彼女は「仕事で疲れているから、この頃は言葉が入ってこないインストミュージックを聴いて日々癒されている」と言いました。音楽を作る上で、何よりも言葉を大切にしていたわたしはすごく驚きました。 ただ、このアルバムは「今までやったことないことをやってみよう」と作り始めたので、日々にすこし疲れてしまっている人でも気軽に聴けるような曲をひとつ作ろうと思いました。これまでそういう音楽を作ったことがなかったのですが、大切な人のためになら作りたいと初めて思ったのです。あまり言葉に意味を加えたり、書き直したりしませんでした。自転車に乗っているときに思いついた曲だったので、軽やかで前向きになれる曲だと思います。 東京に引っ越してきてから、いろんな場所を自転車で走ることが好きで、昔、家族と車で行っていた場所や、駅とは違った景色にひとりで行ってみて、思い返します。まちのなかでは決まって、ひとりで青色の建物や、光、空を見つける遊びをしていて、どこまでも走って行けるように思えて、いろんなことがどうでもよくなるのです。 あなたを乗り越える 一人の時間になると思い出してたあなたのことも、なんだか愛しく思えるのでした。 「 白昼夢 」 お守りみたいな言葉って、ほんとうにあると思っていて。 大切な人が何気無く言ってくれた一言。 歳を重ねるにつれて、本当の言葉で話せる機会が少なくなりました。説明をするように会話をして、相手の価値観に合わせ、声色を伺って話す言葉は、わたしにとって捨てたいものでした。それでも、出会う人の中にときどき、パズルのピースみたく何かがはまって、“この人の中にわたしがいる”と感じられる瞬間はとても幸せで。“わかるよ”その4文字だけで浄化されていくようで、全てが大丈夫だと思えました。 そう思う人には決まって好かれたいと思うのだけど、好かれたいと思えば思うほど上手くいかなくて、そのままのわたしでいたほうがよかったんだと、今になって思います。 美しさを見てもらいたいけど レプリカで空っぽだってこと 見透かさないでね わたしは自分に愛をあげられたことがないです。自信がない。誰かを大切に思うと、相手に対しても「自分を大切に思って欲しい」と思いながらも、私を知ってもらうことは怖いことでした。見せかけの飾りはたくさん持っていても、核心に触れられたときに、“空っぽだな、この人”と思われることが怖くて。ついつい嘘をついてしまいそうになります。わたしが好きになる人だからそんなふうにはきっと思わないのに、自分が自分をまだ信じてあげられないから、この詩が出てきたのかなと思います。 「 ゆるゆる 」 ある人にずっと憧れていました。カメラをいつも持ち歩いていて、誰かと群れたりはしないけど、自然と周りに人が集まってくるような不思議な人でした。わたしも、一人が好きだけれど、どこかで“だれも好きになってくれないだろう”と思うから一人でいるのであって。その人がわたしと違うところは、自分の前向きな意思で一人でいるところでした。 当時は、その人に勝手な憧れを抱いたせいで、うまくおしゃべりができませんでした。だけど、2年が経ち、表参道のあるカフェで再会した時、驚くほど会話が弾み、それはほんとうに幸せな時間でした。共通の友人と少し距離を置いている話をすると、「いつかそうしてよかったって、お互いに分かる日が来るよ」と言う姿を見て、私がどうしてこの人に憧れていたかがはっきりと分かりました。誰かを否定することなく、想像力をもって話をしてくれる人だから、好きになったんだなと思いました。隣にその人が座っていて、コーヒーを飲んでいる、それだけでこんなに嬉しい。そんな人に出会えたことがただ大切でした。 帰り道は、2駅ぶん歩いて、いろんな話をしました。昔、共通の友人とお酒を飲んだ話。今、目指しているお仕事の話。寒くと暑くもない秋ごろで、夜風を感じながら、ふたりの気持ちが共鳴するとはこういうことなのかなと思いました。改札で別れた後も、嬉しくてスキップしそうになったり、珍しく浮かれている自分に驚きながら、あの人みたいにわたしも想像力を持った人になりたいと思いました。前向きでいたいと思いました。 私利私欲や自己中な人ばかりだと 勝手に決め付けてたのは わたしだったんだね 否定的なことに目を向けたっていいけれど、うしろだけじゃなくて、前にも、幸せは転がっているよ、だからイージーに生きてみようよ。そんな思い出のおかげでしばらく一人でも幸せな時間を過ごして、月を見ながら、今まで持ったことのなかった遊び心をもって、ゆる~く、だけど、大きな変化をくれた曲です。 <西片梨帆> ◆紹介曲「 まちのなか 」 作詞:西片梨帆 作曲:西片梨帆 ◆紹介曲「 白昼夢 」 作詞:西片梨帆 作曲:西片梨帆 ◆紹介曲「 ゆるゆる 」 作詞:西片梨帆 作曲:西片梨帆 ◆フルアルバム『まどろみのひかり』 2021年10月27日発売 COCB-54327 ¥3,300(税込) <収録曲> 1. まちのなか 2. 白昼夢 3. ゆるゆる 4. なりたい 5. そのままでいてね 6. 水槽の脳 7. 耐えがたいアイロニー 8. まどろみのひかり 9. 愛は4年で終わる 10. 夜を捧げる 11. 桜上水で

    2021/10/29

  • 川村結花
    Liveはおっきなひとつの曲。
    Liveはおっきなひとつの曲。

    川村結花

    Liveはおっきなひとつの曲。

    2020年にCDデビュー25周年を迎えた、シンガーソングライター・川村結花。今日のうたコラムでは、その記念企画として2020年~2021年の2年を通じてのご本人によるスペシャル歌詞エッセイをお届けしてまいります!更新は毎月第4木曜。  シンガーソングライターとして活躍しながら、様々なアーティストへの楽曲提供も行い、ここ数年はピアノ弾き語りのLiveをコンスタントに続けている彼女。この連載でどんな言葉を綴ってくださるのでしょうか…!今回は第22回をお届けいたします。 第22回歌詞エッセイ いきなり真夏日がやって来たかと思えば、翌日には12月並みの寒さだったりというジェットコースターのような気候も過ぎ去り、やっと待ち焦がれた本格的な秋の訪れであります。開け放した南北の窓から抜けて行く夕風がなんと心地良いことでありましょう。ていうか窓を開けていられるなんて。エアコンいらないなんて。そんな日が来るなんて。嬉しすぎ。とはいうものの、世の中的には何だかんだと気が抜けずマスクも取れずで、なかなかもどかしい日々ではありますが、それでも亀の歩みながら少しずつ光が差して来ていると信じたい。そんな気持ちにさせてくれる初秋。10月であります。皆さまいかがお過ごしでしょうか。 わたしはといえば、来月13日開催予定であるところのひーっさびさのバンドLiveの準備にそろそろ取り掛かかろうとしているところです。なにしろなにをおいてもともかくプログラムの曲決め。これがまあ悩むことこのうえなく。自分一人のピアノ弾き語りなら本番直前まで(さらに本番中でさえも、いや曲が始まってからでさえも)曲目変更可能ですが、バンドとなるとある程度事前に確定しなくてはなりません。リハあるし。楽譜書かなあかんし。なので今からきちんと準備しとかなあかんので、日々曲を並べて眺めたり鳴らしたりしてみては流れを考えているといったところです。 思えば前回のLiveは半年前の5月、その時は斎藤有太さんと2人での2台ピアノライブだったので(←むちゃくちゃ楽しかった)ワンマンとしては1年と10ヶ月ぶりなのです。そら悩むわ~。あれもやりたいしこれは外されへんしこれも意外とええかもやし、、、など。 だいたいにおいてわたしはLive全体を「ひとつのおっきな曲」のように捉えています。クラシックのオーケストラ曲のような感じというとわかりやすいでしょうか。正攻法的なところで言えば、たとえば全体を4つに分けて出だしの第1楽章はPOPでわかりやすく。続いて第2楽章はスロウ、第3楽章はちょっとハズして異国情緒だったり意外なものだったり、で第4楽章は総まとめ、の如き構成だったり。ラフマニノフのように何分かに1回の割合でなにがなんでも涙を促されるかのような展開を想定した構成であったり。モーツァルトのようにどこをとってもひたすら美しく全体がサビのようであったり。 等々ちょいと大仰に書いて参りましたが、そんなわたし自身の今度のLiveのテーマは「Happyそしてちょっと涙ホロリ」。であります。なんだかんだいっても人生っていとおしいな。なんだか胸の真ん中があったかいな。そんなふうに感じていただけるようなひとときが作れたらいいな。わたし自身も歌いながら奏でながらそんなHappyな思いに包まれながら心で涙ホロリとしたいな。 そのためには曲調的な流れももちろんだけれど、歌詞の内容もものすごく大事なのは言うまでもなく、です。イケイケでノリノリ(しょ、昭和っぽい表現、、、)だった毎日が次第にうまくいかなくなり、行き詰まりうなだれてヤサグレて涙も枯れ果てた頃、偶然出会った誰かの存在に救われて、まただんだんと前を向けるようになって、、、という物語のために4、5曲要することもあれば2、3曲のこともある。何なら1曲で行けるときもあったりして。なにより一番大切なのは聴いてくださる方の心が自然に自由に気持ちよく旅できること、なのでそのために日夜考察を重ねるのであります。それはとても幸せな時間です。 そんなわけでー、来月11月、1年10ヶ月ぶりのワンマンLiveに向けて邁進したいと思います。お心&お時間がお許しであればどうぞ御運びいただけましたら嬉しいです。そしていよいよあと2回となりましたこちらのエッセイ。来月もどうぞ皆さまお元気で、ぜひまたこのページでお会いできますよう楽しみにしております。 <川村結花> ◆information 東京・丸の内のジャズクラブ「コットンクラブ」にて 川村結花 Special Band Live 「25(+1)年目の4重奏」の開催が決定! 2021. 11.13.sat [1st.show] open 2:45pm / start 3:45pm [2nd.show] open 5:30pm / start 6:30pm MEMBER 川村結花 (vo,p) 石成正人 (g) 有賀啓雄 (b) 玉木正昭 (ds,per) 詳細 http://www.cottonclubjapan.co.jp/jp/sp/artists/yuka-kawamura/ ◆プロフィール 川村結花(シンガー・ソングライター) 大阪府生まれ。東京芸術大学作曲学科卒業。1995年、アルバム「ちょっと計算して泣いた」でシンガーソングライターとしてデビュー。同時に作詞家作曲家として楽曲提供を行い、主な提供楽曲は、夜空ノムコウ(作曲)をはじめ2019年現在までに100曲以上。2010年「あとひとつ」(作詞作曲共作)でレコード大賞作曲賞を受賞。2017年、アルバム「ハレルヤ」をリリース。ここ数年は、提供楽曲の作詞作曲も行いながら、ピアノ弾き語りのLiveをコンスタントに続けている。 オフィシャルサイト: https://www.kawamurayuka.com ◆歌詞エッセイバックナンバー 【 第1回 】 【 第2回 】 【 第3回 】 【 第4回 】 【 第5回 】 【 第6回 】 【 第7回 】 【 第8回 】 【 第9回 】 【 第10回 】 【 第11回 】 【 第12回 】 【 第13回 】 【 第14回 】 【 第15回 】 【 第16回 】 【 第17回 】 【 第18回 】 【 第19回 】 【 第20回 】 【 第21回 】

    2021/10/28

  • saji
    手も足も目も口も、明日へ向けて生まれてきたのだ。
    手も足も目も口も、明日へ向けて生まれてきたのだ。

    saji

    手も足も目も口も、明日へ向けて生まれてきたのだ。

    2021年10月21日に“saji”がニューシングル「ハヅキ」をリリースしました。失恋を歌った歌詞が共感できるとティーンを中心に話題沸騰中の彼らの最新作「ハヅキ」は、TVアニメ『SHAMAN KING』の第3弾エンディングテーマ。失って初めて気付く、大切な人への想いを歌った壮大なバラードナンバーに仕上がっております。  さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“saji”のヨシダタクミによる歌詞エッセイをお届け!綴っていただいたのは、新曲「 ハヅキ 」に通ずるような故郷にまつわるエピソードです。みなさんは“故郷”といえば、どのような景色、匂い、感情、記憶を思い出しますか…? 是非、歌詞と併せてエッセイをお楽しみください。 ~歌詞エッセイ:落葉樹~ 子どもの頃は、並木道なんてものに気を回して考えた事もなかったが、大人になるとその土地土地にまさに根付いた樹木が色々と存在するのだと気付く。 僕が生まれた北海道の十勝地方は、冬は厳しく夏はカラッとした暑さの大陸性気候で、年間の冬と夏の温度差が最大で60度に達するらしい。なるほど。確かに冬は平気で-20℃を超えたりしていた。東京に移り住んで約7年。もはや故郷の冬を過ごせる気がしない。 そんな十勝では白樺やマツといった針葉樹が多い。僕はサウナが大好きなのだが、本場フィンランドを意識したサウナ施設なんかに行くと、ヴィヒタ(白樺の枝葉を束ねたもの。サウナ室内に吊るして香りを楽しんだり、マッサージ用いたりする)が置いてあったりして、そう言えば東京では白樺を見かけることがないなと望郷の念に駆られることもある。 故郷と言えばもう一つエピソードを。 僕がやっているsajiというバンドの新曲「ハヅキ」のリリースに先立ち、新しいアーティスト写真の撮影があった。リリースが10月だったのでそれに因んで秋らしいものにしようという事になり、イチョウの葉を床に敷き詰めた上にメンバー三人で並び立ち、葉が舞い落ちる中の1シーンを切り取ったような作品になっている。 学生時代、僕の家からユタニの実家へ向かう道すがらイチョウが並び立つ通りがあって、イチョウの葉を見るとあの頃を思い出して少し胸がくすぐったいような、キュッと切なくなるような気持ちになるのだ。 当時好きだったあの子と一緒に、門限ギリギリで急いで帰ってパンクした自転車。ユタニの家の近くのフードコートで食べた山盛りポテト。 匂いや景色は時に僕らを郷愁的な夢へと連れて行ってくれる。過去と云うのは常に倖せだった事だけを輝かせているから、あの頃に帰りたい。などと、叶うことのない想いと現実との狭間で僕らの胸は苦しくなる。 然して僕らは前にしか進めない。手も足も目も口も、明日へ向けて生まれてきたのだ。 どんな過去や後悔を持ってしても、それを変えることはできないのであれば、いずれ来る未来のために明日こそは変えてみせようと、僕は日々思いながらハヅキという曲を書き、いつかの涙たちの追福を祈っている。未だ、落葉の道の中。 <saji・ヨシダタクミ> ◆紹介曲「 ハヅキ 」 作詞:ヨシダタクミ 作曲:ヨシダタクミ

    2021/10/27

  • the shes gone
    悩んでいたら“彼女居たらの話~”って出てきて
    悩んでいたら“彼女居たらの話~”って出てきて

    the shes gone

    悩んでいたら“彼女居たらの話~”って出てきて

    2021年10月20日に“the shes gone”が1stフルアルバム『SINCE』をリリースしました。今作は、YouTube再生回数1500万回を突破している代表曲「想いあい」やシングルとして発売された新曲「ラベンダー」や先行配信曲「線香花火」などを含む、全10曲収録となっています。  さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“the shes gone”の兼丸(Vo.Gt.)による歌詞エッセイを3週連続でお届け。今回は第2弾です。綴っていただいたのは、今作の収録曲「 ガールフレンド 」と「 線香花火 」のお話。どちらも彼が歌詞に悩んでいた楽曲。その曲が一気に広がったきっかけとは…? 是非、歌詞と併せてこのエッセイをお楽しみください。 ~歌詞エッセイ第2弾~ 今回もSINCEの収録曲について。「ラベンダー」を書いたあとに「 ガールフレンド 」も書き始めていきました。 「ラベンダー」が曲の分数も文字量も長めだった分、緊張感が抜けなくて、なんだかサビのドラムの四つ打ちや、曲全体のポップな雰囲気とメロディーに対して、出てくる言葉が硬いんだよな~むむむ~、なんてレコーディング数日前まで悩んでいたら “彼女居たらの話~”って出てきて。 この曲そっちか!アホな方か!って分かって(笑) そこから肩の力がちょっと抜けてきて、最後の“彼女居たらの話~”の1行に頼って、普段は真面目に歌ったら恥ずかしいことも詰め込んでみたり。何も見ずに聴いてくれている時と別で、歌詞カードを見てもらった時にも気付きがあるようにもできたし、おもしろいのできたー!って楽しんで書けました! ライブでは手上げて一緒に飛び跳ねてもらえる曲になってくれたら良いな~。 あれ、やばいね。このペースだと全曲どころか新曲たちも触れていけないね(笑)。いけるところまで書きますね(笑)。 「 線香花火 」は当初、季節を感じる曲にする予定はなかったんだけど、どうしてそうなったかと言いますと。 その日のスタジオは「線香花火」の制作で朝から夜まで続いていて。まだ歌詞や曲テーマの決定的な部分が欠けていて、うーんうーんってずっとなっている中で、ふとスタジオ外の空気吸えるベランダ(スタジオ敷地内)みたいなところでギター持ちながら、チャカチャカ弾きながらサビを何度か歌っていたんです。 そしたら、 "~ルルル~~線香花火~ ひとりでもさ 綺麗なのが余計に切なくなる~" って。 出た。なんか自分の口から良いの出てきてくれた。 少し身体がブルっとする寒さというか寂しさを感じる。 もう、ここのワード決まってくれたらなと困ってる時に、そこに当てはまってくれる時ってそう何度もないので、「逃さないようにしないと!」と、すぐにボイスメモに録音したのを覚えています。 でも去年もコロナ禍で花火なんて久しくしてないのに、なんでポッと出てきてくれたんだろうなあ。思えば歌詞ができる前、みんなで編曲してる時にベースのDaishiが「音が花火っぽいね」なんて言っていたから自分の中に引っ掛かってたのかな。 線香花火か。夏ドストレートじゃなくて良いかも。とすぐに思えたし、夏の終わりから夏を思い出す画が浮かんで、みんなにそれをすぐ話してアレンジも膨らんで。詩やタイトルに引っ張ってもらう時ってあるんだなぁと。 そして、出てきたワードをその時に歌っていた箇所(落ちサビ)にそのまま入れてあげて。デモに「線香花火」と、タイトルを付けました。 タイミングとそれを逃さないようにメモできるツールがあって良かった、、。それにしても、夏を表すワードが歌詞の中に“線香花火”のひと単語しかないのに、細かい季節や時期を思い浮かべられちゃうなんて不思議。それほど季語ってパワーを持っているんだね。 そんなこんなで思いがけず“夏の終わり”を彩る曲が出来たのでした~! 今回はこんな感じで。急にフレーズが出てきてくれたことで、その曲が一気に広がった曲たちの制作、作詞過程のお話でした! それでは次回はラスト! こりゃ全曲は書けそうにないや(笑)。 またね。 <the shes gone・兼丸> ◆紹介曲「 ガールフレンド 」 作詞:兼丸 作曲:兼丸 ◆紹介曲「 線香花火 」 作詞:兼丸 作曲:兼丸 ◆1st フルアルバム『SINCE』 2021年10月20日発売 <収録曲> 1.Make my day 2.ラベンダー 3.想いあい 4.ガールフレンド 5.春の中に 6.ふたりのうた 7.シーサイドテイル 8.線香花火 9.ディセンバーフール 10.Ask him.

    2021/10/26

  • Solmana
    今度は私がみんなを引っ張って、一つの作品を作りたいと思った。
    今度は私がみんなを引っ張って、一つの作品を作りたいと思った。

    Solmana

    今度は私がみんなを引っ張って、一つの作品を作りたいと思った。

    シンガー、ソングライターの大坂朋子によるソロ・プロジェクト“Solmana”が、2nd EP『AWA』を10月にデジタルで、11月にLPでリリース。今作には、AAAMYYY、ermhoi、Nao Kawamura、吉田沙良(モノンクル)という四名の女性アーティストが参加。Solmanaが親交の深い仲間達と時間をかけて丁寧に作ってきた、全曲客演のコンセプトEPとなっております。  さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“Solmana(大坂朋子)”による歌詞エッセイをお届け。綴っていただいたのは、今作『AWA』の2つの大きなコンセプトについてのお話です。今作を仲間たちと作った理由とは。そして今作の“AWA”というテーマに込めた想いとは。是非、歌詞と併せてお楽しみください。 ~歌詞エッセイ~ ・2nd EP『AWA』のコンセプト① Solmanaとしての活動が始まる前、本名の大坂朋子として様々なアーティストのコーラスやコーラス監修を行ってきた。約3年前に、ソロ名義・Solmanaとしても活動しようと決心して1st EP『AMANECER』の制作が始まった。その1st EPを制作中、すでに今回の作品について私の頭の中で計画が始まっていた。 「この作品(AMANECER)を作り終わったら、これまで私と共に歩み、闘ってきてくれたあいつらを呼んで、私名義で作品を作って恩返ししよう」とずっと思っていた。私は多くの、友であり音楽仲間達のコーラスを任せてもらってきた。ずっとそばで彼女ら、彼らが、自分の力で走り続けてきた姿を見ていた。中には「俺ら(私ら)が先に走って道作っておくから、お前も早くこいよ!」 と、先駆けになって、後に私たちが走りやすいようにしてくれた仲間もいた。そうやって私たちは売れてる売れてない関係なく、仲間同士で助け合って音楽を続けてきた。 AAAMYYYは、これまでレコーディング、ライブなどで2曲コーラス&アレンジ、そしてコーラス監修を1曲任せてくれた。AAAMYYYの大切な曲達の制作に毎度関わらせてもらっている。また、私の1st EPの英作詞はAAAMYYYがやってくれている。長年スキルトレードをしてきた仲だ。 Nao Kawamuraは、同じ音大ということもあって私が上京してきた23歳の頃から、数え切れないほど一緒に歌ってきた。Naoの大事なライブでは私がコーラスをし、私の大事なライブではNaoにコーラスをしてもらってきた。Suchmos、SANABAGUN.、WONKなど、様々なバンド達のコーラスも、彼女と共にやってきた。 ermhoiは、2018年のNao Kawamuraのリリースワンマンライブの時に2人でコーラスをして、そこから交友がある。今回のメンバーの中では一番音楽のジャンル的には正反対だが、馬が合ってプライベートでも深い仲になり、音楽的にも人間的にも良い関係を築いてきた。 吉田沙良は、音大の先輩(同い年だが、私が4年遅れて入学したので、さらちゃんが先輩になる)で、一緒に歌うきっかけとなったのは、3年前のSOIL&"PIMP"SESSIONSのアルバムでNao Kawamuraがfeat.した時のコーラスだった。歌への拘りが誰よりも強く、とても尊敬している。 そんな彼女らは、私にとって一緒に闘ってきた盟友であり、尊敬する音楽仲間であり、大好きな恩人達である。今まで私がみんなに引っ張ってきてもらったからこそ、恩返しがしたいという気持ちがあり、今度は私がみんなを引っ張って、一つの作品を作りたいと思った。 ・2nd EP『AWA』のコンセプト② 2つ目のコンセプトが、“精神的な意味の女性性”である。フェミニズムとはまた違う話で、人間は性別関係なく誰もが男性性と女性性をバランスよく持っていると考えている。女性性というと、性別的なものだと思う方もいるかもしれないが、そういうことではなく、精神面の話である。今回はその女性性に焦点を当てて作品を作りたかった。 今回のメンバーは、音楽仲間である前に、縁の深い友人達でもあるため、普段から何気ない話から踏み込んだ話までする仲であった。だからこそ表面的なテーマではなく、もっと深いところに突っ込んだ内容にしようと考えた。 精神的な意味の女性性というのは、柔軟性、調和、感覚的、内的などがあり、逆に男性性は、気合と根性、結果主義、支配的、外的などがある。精神面の話なので、全人類がどちらもこれを持ち合わせている。 漠然とそんなことをテーマに曲が作れたらいいなと思っていた時、カタカムナという古代文明が日本にあったことを知った。カタカムナ文献には科学や物理学、宇宙のことなども文書として残っているらしい。そのカタカムナで女性性を表す言葉が“アワ”ということだった(逆に男性性はサヌキというらしい)。そこから“AWA”がきている。 ここ何年も、特にここ5年くらい、コロナだけではなく、世界的にカオスな状態(時代の変動と交差)が続いていると感じている。そんな中で、何が自分にとって大事なのか、どうやって生きていきたいのか、自分はどうありたいのかを日常的に考え、仲間達や大事な人たちと話してきた。 ざっくり話すと、「このカオスな時代に生きている私達だけど、常に柔軟に、豊かに、自分の頭と心でよく考えて向き合って、愛を大事に生きていきたいよね」ということをどの曲でも歌っている。 そこから更に掘り下げて、曲ごとにいろんな角度やベクトルで、“女性性”を自分達なりに考えて解釈して、このEP『AWA』の曲達を作った。 <Solmana(大坂朋子)> ◆Solmana 2nd EP『AWA』 <収録曲> 01. Solmana / AWA (feat. AAAMYYY, ermhoi, Nao Kawamura, 吉田沙良(モノンクル)) https://youtu.be/uZkxR0-8sM4 02. Solmana & AAAMYYY / No End https://youtu.be/JW_NQBcsJXk 03. Solmana & ermhoi / Finally https://youtu.be/5w319AUDIwY 04. Solmana & Nao Kawamura / Be As One https://youtu.be/kP-jqC1wjxw 05. Solmana / Love Shower (feat. AAAMYYY, ermhoi, Nao Kawamura, 吉田沙良(モノンクル)) https://youtu.be/oFdxwvwh680 ・DL&Streaming https://ssm.lnk.to/AWA

    2021/10/25

  • ヒグチアイ
    ほんのちょっとの距離のせいで。
    ほんのちょっとの距離のせいで。

    ヒグチアイ

    ほんのちょっとの距離のせいで。

    ヒグチアイが、9月から3ヶ月連続で新曲をデジタルリリース!2021年10月20日にリリースされたのが第2弾楽曲「距離」です。学生の頃の盲目的な恋愛ではなく、仕事も忙しく、恋愛以外のプライベートも忙しくなった働く女性の恋愛ソング。遠距離というだけではなく、近くにいても感じる精神的な距離やもどかしさも表現した楽曲に仕上がっております。  さて、今日のうたコラムではそんな最新作をリリースした“ヒグチアイ”による歌詞エッセイを3ヶ月連続でお届け。綴っていただいたのは、新曲「 距離 」にも通ずるお話。19歳のときに付き合っていた、遠距離恋愛の年上の彼氏。もしも当時の<わたし>がこの曲を聴いていたら、恋の結末は違ったのかもしれません…。 ~歌詞エッセイ第2弾:「 距離 」~ 19歳のときに付き合っていた彼氏は、栃木の大学でカラスの研究をしている人だった。早朝に仕掛けた罠を見に行き、カラスが捕まっているとそれを研究所に持っていき生態なんかを調べる、という生活をしている人だった。ちょっと変わった人を好きになる癖を持っていたので、聞いたことのない人生を歩む人に興味を持った。 少し年上の人で、車を運転していて、レストランでご飯を食べた時には、当たり前のように前菜を頼んだ。高校生の付き合いしか知らなかったわたしにはどれも新鮮だった。そして、わたしの家族がバラバラに暮らしてることを知ると涙を流していた。そのとんちんかんな優しさもなんだか逆によかった。 だんだんと関係に慣れていくにつれて、わたしは東京、相手は栃木、見えない時間の中に不安を感じ始めていた。ある日、彼が飲み会があるというので、連絡がないこともまあしょうがないか、と諦めていたのだが、いつまで経っても来ない連絡に、誰と?どこで?どんな?という考えたところで答えの出ない疑問が浮かんできた。 長々と考えた結果、電話をした。何回目かのコールで出た彼は立派に酔っ払っていた。どうしようもなく。「もしもし?!大丈夫なの?」心配してるふりをしながら向こうの様子を探る。ガヤガヤとする中に、キンとした女の声が耳に突き刺さる。「なにー!?!彼女からー!?ヒューヒュー!」その声を聞いた瞬間に電話を切った。 なんだ。普通の男じゃないか。ただの、普通の、どこにでもいる男じゃないか。わたしが今東京で一人なのも、彼が女もいる飲み会でぐずぐずになるまで飲むことも、もう全部どうでもいい。 真夜中、ノートを開いて電子ピアノの電源を入れる。絶対に負けない、絶対に負けない。孤独に負けるもんか。勝手に蔑ろにされたと思って、勝手に意地を張って生きてきた。でも、そうしないと簡単に折れそうだったから。 そうやって磨いてきた刃が、10年後まさかこんな切れ味になるとは。 <ヒグチアイ> ◆紹介曲「 距離 」 作詞:ヒグチアイ 作曲:ヒグチアイ

    2021/10/22

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