一つ目の「テラモトの根」。ずばり“野球”である。
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一つ目の「テラモトの根」。ずばり“野球”である。
2021年8月25日に“postman”が配信シングル「アネモネの根」をリリース!前作の第103回全国高等学校野球選手権愛知大会テーマソング「ダイヤモンド」に続く新曲です。花を咲かせるために土の中でもがく葛藤と苦悩、そして決意が込められたミドルバラード。バンドの新たな方向性を導き、メッセージ性を全面に打ち出した楽曲となっております。 さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放つ“postman”の寺本颯輝による歌詞エッセイを3回に分けてお届け。今回は第1弾です。綴っていただいたのは、新曲のタイトル「 アネモネの根 」にも通ずる3つの“ご自身のルーツ”について。その一つ目は野球のお話。是非、歌詞と併せてお楽しみください…! ~歌詞エッセイ第1弾~ どうもお久しぶりです。postmanのボーカルギター、寺本颯輝でございます。またここでコラムを書かせて頂けること非常に嬉しく思います。前回は自己紹介から始めようと思い、メンバーとの出逢いまで遡って書いてみた所、小学一年生まで遡ってしまった為、バンド結成の経緯のみで三週全てを使い切る結果となってしまいました。なので今回こそはコラムらしくテーマを決めました。 8月25日リリースの新曲が「アネモネの根」ということで寺本颯輝の根っこの部分、つまり“ルーツ”について三回に分けて書こうと思います。そう「テラモトの根」である。はい、ダサイって思った人、廊下に立ってなさい。※この“テラモト”に限っては“アネモネ”と同じイントネーションでお願いします。手羽元と同じ(勿論手羽先でも可)。 では、一つ目の「テラモトの根」。ずばり“野球”である。前回のエッセイでも書いた通り、僕は小学校の六年間所属していた少年野球チームにてpostmanというバンドを結成した。それくらい人生においてもバンドにおいても、僕と野球とは非常に縁ある存在だ。もしも押し入れで見つけたギターや、影響を受けたバンドの数々と出逢っていなかったら、ずっとプロを目指して野球を続けていたと思うくらいに野球が大好きな少年だった。きっと中学や高校ではちゃんと大人しく坊主にもしたと思う(多分してない)。 当時は、本気でプロ野球選手になることを夢見ていたので、プロに入ったらファンである広島カープへ入団、いつかはメジャーリーグへ挑戦。投手ならレッドソックス、野手ならマリナーズなんてことを友達とずっと話していた。今も変わらず野球は一番好きなスポーツです。今年の高校野球も愛知県大会決勝を観に行き、ノックの時点でグッと来て泣いちゃいました。 ところで何故、愛知県出身なのに広島カープファンなのかというと、それは両親の影響だ。しかし両親も広島県出身ではないのでややこしい。ならば何故か。単純に言うと僕が小学生だった当時の広島カープは、今と違いお金もなく万年Bクラスと呼ばれていて、それはそれは弱かったからである(最近また調子よくないけど)。 少々脱線したが、実はこれは根っこの話に繋がる。寺本家は少し捻くれていて、天邪鬼な家系であり“世間と逆をゆけ”という家訓が存在するのかという程に、流行りの歌やゲームをシャットアウトさせられて僕は育ったのだ。しかしその家訓は、今の僕のライフスタイルや音楽にも影響を与えている根っこであるので、このマイペースな性格も嫌いではない(結構友達の話についていけない時あるけど)(たまにマイペース過ぎてメンバーに迷惑掛けちゃうけど)。 野球の泥臭くも繊細で緻密な部分や硬派な姿勢は間違いなく僕のルーツであり、それは根っことして常に持っておきたい信念である。 そんな大好きな野球を辞めてでも掴みたくなった夢がミュージシャン。こっちの道も中々に険しい。しかしこの“音楽”とも、野球に打ち込んだ頃と同じく少年の様に純粋な心で向き合い、愛し続けられているので、この選択と変化は間違っていなかったのだろう。 才能とは他人より優れた技能でも、何でもこなせる適応力でも、ましてや頭にある知識量でもなく、其れを好きと思い続けられるかどうかだと僕は思った。興味あるもの全てに挑戦をやめなければ、きっと自分の才能とマッチする職業や場所や人と出逢うだろう。 最後にもう一つ大きな夢の話をさせてください。その昔、僕には“もしもプロ野球選手になったら、バッターボックスへ入る時の登場曲には、絶対にBUMP OF CHICKENさんの「ダイヤモンド」を使う”という夢があった。 しかし中学へ上がる頃、野球を辞めて僕はミュージシャンになることを志した。その頃から夢は形を変え“いつか僕が書いた「ダイヤモンド」という楽曲をプロ野球選手が登場曲に使う”という新たな大きな夢に生まれ変わったのだった。 そして遂に、今年『第103回全国高等学校野球選手権大会愛知大会テーマソング』として「 ダイヤモンド 」という楽曲を書き下ろしリリースすることが出来ました。なのでいつかの高校球児の方がプロ野球選手になった暁には、是非postmanの「 ダイヤモンド 」を使って欲しいなと密かに心から願っています。 では次週、二つ目の「テラモトの根」は“お笑い”について。暫しの間お付き合い宜しくお願い致します。 <postman・寺本颯輝> ◆紹介曲「 ダイヤモンド 」 作詞:寺本颯輝 作曲:postman ◆紹介曲「 アネモネの根 」 作詞:寺本颯輝 作曲:postman