だから生きていく。
坂口有望
だから生きていく。
2022年12月7日に“坂口有望”がニューシングル「サイレント」をリリースしました。今作には、テレビ朝日系『科捜研の女 2022』主題歌のタイトル曲に加えて、自身のライブで披露される人気ミドルバラードナンバーであり、多くのファンから音源が望まれた「綿毛」が収録されます。さらに初回生産限定盤には、メジャーデビュー5周年記念『XL Tour』東京公演の映像が収録。 さて、今日のうたコラムでは、そんな最新作を放った“坂口有望”による歌詞エッセイを2週連続でお届け!今回は第1弾。綴っていただいたのは、新曲「 サイレント 」に通ずるお話です。コロナの隔離期間中、布団の中から書いてくださったこのエッセイ。自身が誰とも会っちゃいけない時期だからこそ、より「サイレント」が響いた理由とは…。 11月末のこと。何十回目かのPCR検査で、初めて陽性の文字を見た。第何波なんだろう。もう何波でもいい。ナンパでもいい。これまで皆勤賞のように、誇っていた坂口家の健康記録が途絶え、家族みんな仲良くコロナに。今まさに、隔離中の布団の中、この原稿を綴っています。 こんな風に気付きたくもなかったのだけれど、自分の曲「2020」の<繋いだ手と手を嘲笑う そんな悪者に踊らされてる>という歌い出しは、なかなか意表を突いていると思った。くぅ。 そしてもう一つ、コロナになってわかったこと。それは、誰とも会っちゃいけない時ほど、たまらなく誰かに会いたくなる、ということ。いつもは「俺にかまわないでくれ」みたいなキャラを演じているくせに、こればかりはクールが貫けない。会いたい人には会える内に会いに行こう。 今回の新曲「サイレント」はそんな私に痛いほど響いてしまった。最初は、天国へのラブソングのつもりだった。天国に咲く花があるらしい。その白い美しい花言葉は「私は幸せ」。 私も、そしてきっとあなたも、空の上に会いたい人がいる。その人がいないことが寂しくて、愛おしく思って流した涙が、きっとその花を咲かせるんだろうなと思った。だけど今は、もっと広い意味で、この曲を歌える気がする。 人は生きている限り、例え病床にあっても、鼓動を鳴らし続けている。それは他人へ「私はここで生きているんだぞ」と知らせ続ける音。誰かがいなくなると悲しい。けど、会えなくなったあなたは、私に元気でいてほしいと思ってるでしょ? 私もあなたにそう願っている。こんな相互関係が人と人の隙間に、至る所にあって。そうやってこの時代は成り立っているんじゃないかと思うのです。だから生きていくんだ、みんなで。 公開されたMV、見てくれましたか? 私、実はできあがったものを見て、不覚にも泣いてしまった。海の波の音を感じながら、満点の星空の下で撮影した映像で、出演していただいた凛くんの叫ぶ声が、当たり前だけど音楽に掻き消される。それが、あまりに儚くて美しい。日本中、世界中、いや空の上にだって届いてほしい。必見です!! <坂口有望> ◆紹介曲「 サイレント 」 作詞:坂口有望 作曲:坂口有望 ◆ニューシングル「サイレント」 2022年12月7日発売 <収録曲> 1. サイレント 2. 綿毛 3. サイレント(Instrumental) 4. 綿毛(Instrumental) 【ライブ情報】 坂口有望 5th Singleリリース記念「耳をすましてよtour」 3月4日 (土)神戸 VARIT. 3月5日 (日)岡山 YEBISU YA PRO 3月10日(金)心斎橋 BIGCAT 3月11日(土)名古屋 THE BOTTOM LINE 3月19日(日)東京 キネマ倶楽部 3月24日(金)熊本 Django 3月25日(土)福岡 OP's 3月31日(金)札幌 PLANT 4月02日(日)仙台 CLUB JUNK BOX 前売:¥4,500(税込) 別途ドリンク代必要(全自由) 【ファンクラブ先行】 URL: https://smam.jp/ticket_221130/ 期間:11/30(水)12:00~12/7(水)23:59 【オフィシャル先行】 URL: https://www.sma-ticket.jp/artist/sakaguchiami 期間:12/10(土)10:00~12/14(水)23:59