ごめん、ありがとう。
nolala
ごめん、ありがとう。
2023年5月3日に“nolala”が1st Full Album『i my me mine』をリリース。今作には、すでに配信リリースされている「明日が最後でもいいと思えるように」を始め、全12曲を収録。収録曲の中には1st mini Album『harmony』に収録されている「ハルカゼ」を新たにリアレンジされたものも収録されており、さまざまなnolalaを楽しめる一枚となっております。 さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“nolala”による歌詞エッセイを3週連続でお届け。今回は第1弾。執筆を担当したのは、メンバーの千陽( Gt.&Vo.)です。綴っていただいたのは、今作の収録曲 「ごめん、ありがとう。」にまつわるお話。6年かけてやっと完成したこの曲。時間をかけても隅々まで納得できる曲にしたかった理由は…。あなたにとっての大切なひとを思い浮かべながら、歌詞とエッセイを受け取ってください。 「大切な人をちゃんと大切にしよう」 と思った。 それだけのこと? そう、それだけのこと。 そんなことさえもできていなかった。 当たり前になっていた。 大切な人が側に居ること。 保証された明日なんてない。 誰にでも起こりうること。 「明日は我が身」 きっと誰もが理解していて理解できていない。 「まさか自分が」 「まさか自分の大切な人が」 そう思うことさえないほど 「死」という言葉が程遠いと 誰もが思っているのだろう。 私もそうだったから。 ――――― 代わり映えのない日々だった。 好きな先輩を見るために髪を整え学校へ行く。 退屈な授業。 空を眺めていると時間が過ぎるのが早かった。 学校終わりは塾かバイトかバンド。 それを辿る日々。 特に夢はなかった。卒業後の進路も未定。 なんとなく卒業して大学に行って どこかで働くんだろうな なんとなくでできた未来 なんとでもなると思っていた未来 ある日家に帰ると その未来は真っ黒になった。 世界が変わった気がした。 同じ街に居るのにまるで別の世界のような もうこの場所にあの人はいない 「まさか自分が」 「まさか自分の大切な人が」 やっと理解した「誰にでも起こりうること」 遅かった。もう戻らない。どうすることもできない。 振り返っても後悔ばかりだ。 もっと優しくすればよかった 「ありがとう」って伝えればよかった たくさん話をすればよかった 居なくなってしまったら 何もしてあげられないよ 伝えられないよ 当たり前に私の未来に存在してくれると そう思ってしまって 当たり前なんてないのに 今なら分かるのに 今分かっても遅いのに もう同じ後悔を重ねないように 今居る大切な人たちをちゃんと大切にする。 あなたが教えてくれたこと 忘れないよ ごめん、そして最大限のありがとう。 私の大切な人 ――――― 誰にでも起こりうること。 それを分かっていてほしい。 私が身をもって経験したこと。 同じ後悔を誰にも経験してほしくない。 そう思って作った曲 どこも妥協したくなくて 時間をかけてでも隅々まで納得できる曲にしたかった。 そして6年かけてやっと完成しました。 大切な人が居るすべての人に届きますように <千陽> ◆紹介曲「ごめん、ありがとう。」 ◆1st Full Album『i my me mine』 2023年5月3日発売 NCJD-10009 ¥3,000(税込) <収録曲> 1.明日が最後でもいいと思えるように 2.marrie 3.煙草と珈琲 4.恋、はじめ、誓約書 5.ハルカゼ(Album ver.) 6.ピアス 7.細愛 8.メイプル渡辺201 9.しあわせの跡味 10.アイユエ 11.ごめん、ありがとう。 12.6畳1Kとジャズマスター