嫌わせてはくれぬ卑怯さに、惹かれたあの夏を悔やんだ…。

ななみ
嫌わせてはくれぬ卑怯さに、惹かれたあの夏を悔やんだ…。
暑いですねぇ…。7月に突入した途端、いきなり夏が到来したような気がします。もうすぐ7月7日の七夕もやってきますが、この日は“サマーバレンタイン”とも呼ばれていて、愛する人にお菓子やお花をプレゼントするそうなんですよ。そういえば作家・唯川恵さんの作品にも「サマー・バレンタイン」という小説があります。24歳の女性がヒロインで、青春の輝きを見失いかけた大人たちの焦燥や不安、新たな旅立ちを描いた物語となっております。その小説から、あるセリフをピックアップ。 昔が輝いていればいるほど 傷つくことってあるでしょう。 思い返すぶんにはいいかもしれないけど 逆に自分を追い詰めたりとか あの頃の自分と比較して今の自分のこと 嫌いになっちゃうとか。 だって戻れないんだもの。 どんなに輝いたとしても、そこには二度と戻れないんだもの。 (唯川恵『サマー・バレンタイン』より) 刺さる言葉です…。夢を追っていたあの頃、大切な恋をしていたあの頃、それはたしかにキラキラ輝いていたけれど、もしかしたらその過去を眩く見せているのは“現在の自分の暗闇”だということもあるのかもしれません。さて、今日のうたコラムでこの小説の一節を引用したのは、まさにそんな<二度と戻れない夏>に今、傷ついている主人公の心情を歌った切なく美しい新曲をご紹介するためです。女性シンガーソングライター“ななみ”の「笑火」という楽曲に注目! 愛してると君は言った 最後までも嘘をついた 嫌わせてはくれぬ卑怯さに 惹かれたあの夏を悔やんだ その笑顔は夜空よりも 消えていった花火よりも 油断してた私の心に 大きな音をたてて咲いた 握っても握り返されない手のひら 永遠がないと分かって それでも黙って夏の夢を見てた 「笑火」/ななみ この曲は、ななみが7月6日にリリースする2nd Full Album『Light in the Darkness』の収録曲。なんとなく最初から“こうなる”悲しい予感はしていたけれど、それでもあの人の「笑火」の煌めきに惹かれてしまった夏。そしてやっぱりその終わりの日は、やってきてしまうのです…。<愛しくて哀れな恋 淋しくて崩れそうで 煌めいてる夢のような日々は 私だけを取り残す 咲いた笑火 揺れる瞳 溶けた想い 夏が止まる>サビのフレーズでは、取り残された孤独の中で、いっそうあの夏の記憶がキラキラと思い出されるようで切なく、胸が痛いです(泣)。 失恋したばかりなのに、暑い夏が鬱陶しい…。そんな方はぜひ、ななみの「笑火」に浸ってみてください。哀しみがそっとあなたの心に寄り添ってくれるはず。尚、ニューアルバム『Light in the Darkness』の全収録曲はすでに先行公開されておりますので、是非チェックを!(「走れ。」という失恋ソングも、オススメですよ…。) ◆2nd Full Album「Light in the Darkness」 2016年7月6日発売 【初回生産限定盤】 CRCP-40466 ¥3,056+税 【通常盤】 CRCP-40467 ¥2,778+税 <収録曲> 1.サイレン 2.四文字ラブレター 3.笑火 4.通りゃんせ 5.I Eye Ai 6.SaRieL 7.only lonely 8.Next 2 U 9.走れ。 10.桜 -19th Edition 11.これを愛として 12.明日太陽が消える