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LIVE REPORT

水樹奈々

『NANA MIZUKI LIVE GRACE 2013 -OPUS II-』

2013年01月20日
@さいたまスーパーアリーナ

総勢188名によるフルオーケストラコンサートの第二弾が、約2年振りにさいたまスーパーアリーナで開催された。クラシックの「くるみ割り人形」に乗せ、巨大シャンデリアの中から登場した水樹は、頭にティアラ、レモンイエローのドレスで身を包み、童話に出てくる舞踏会さながらの華やかさ。しかし、1曲目の「残光のガイア」が始まるや雰囲気は一転、ファンがサイリウムを振るいつもの熱狂ライヴとなった。オーケストラだからと言って、決してしっとりにならないのが水樹奈々なのだ。“おしとやかに始めようと思ったけど、5分も持たず結局私らしくお届けしています”。実際に「BRIGHT STREAM」や「ETERNAL BLAZE」など、いつものライヴの定番曲がずらり。もともと彼女の楽曲にはストリングスが使われることが多いものの、フルオーケストラのサウンドはまるで映画音楽のような壮大さ。彼女の歌声はそんな分厚い音にも負けず、いつも以上に豊かな膨らみを持って耳に届き、よりドラマチックで数倍もスケールアップした世界観を聴かせた。“お奈々キャップ”と名付けられた馬車に乗って会場を回るなど、彼女らしい演出も随所で観られたが、最大の見どころはラストに見せた、水樹自身によるアルパの弾き語りだ。静かにゆっくりと奏でられるアルパの音色と、それを静かに聴き入るファン。最後に間違えて思わず“あっ”と声をあげるシーンもあったが、常に音楽への挑戦を続ける姿勢とファンへの感謝の気持ちがあふれた、心のこもった演奏を聴かせてくれた。やり遂げた安堵感で思わず涙ぐんだ水樹には、2万7000人の大歓声と温かい拍手が贈られた。

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