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LIVE REPORT

水樹奈々

『MTV Unplugged: Nana Mizuki』

2016年10月23日
@舞浜アンフィシアター

かつてエアロスミスやマライア・キャリーも出演した、MTVの人気アコースティックライヴ番組の日本版30組目のアーティストとして、水樹奈々が登場した。いつもは掛け声とペンライトで熱く盛り上がる彼女のライヴだが、この日は一転セクシーなドレスを身にまとい、大人の女性としての魅力と圧倒的なヴォーカル力で存在感を見せつけ、シンガーとしての水樹奈々の実力をいかんなく発揮したものになった。荘厳なストリングスに始まりファンタジー感が倍増した「innocent starter」「夢幻」では艶やかな歌声で手振りを交えながら表現。「DISCOTHEQUE」は、アコースティックサウンドながらファンキーさはそのままに、振り付けを交えて披露した。セットチェンジの間には“咳しちゃダメみたいな空気感で、本当に緊張するよね。でもここは使われないから、声出してもいいよ”と、集まったファンを気遣った彼女。中盤には“2001年に原宿アストロホールで行なったライヴで歌った曲を”と、デビー・ギブソンの「Lost in Your Eyes」のカバーを披露。包容力のある歌声で切ないムードが会場に充満。この日だけの特別な選曲に、ファンも集中して歌声に聴き入っていた。実は彼女自身、相当緊張していたようで、MCで言葉に詰まり目を潤ませながら声が震えるような姿もあった。しかしひとたび歌い始めれば、会場の空気を一変させ楽曲の世界へと瞬時にトリップ。その表現力と引き込み力は、さすがのひと言だった。声優アーティストというカテゴリーをぶち破り、実力派アーティストのひとりとして、また一歩先へと歩を進めたステージになった。

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