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LIVE REPORT

a flood of circle

a flood of circle 新宿LOFT

2009年01月30日
@新宿LOFT

まさしく、 “若き才能”があふれ出たステージだった。平均年齢21歳、バンドを結成して、今年が3年目というa flood of circle。およそそのプロフィールからは想像もつかない貫禄と、将来性を存分に感じさせた初のワンマンライヴは、彼らが憧れ続け、ホームとして経験を積み続けた新宿ロフトで行なわれた。 チケットはSOLD OUT。昨年は大型フェスに出演したり、ライヴ音源を3ヵ月連続でリリースするなど話題性のある活動をしてきただけに、その知名度は抜群、彼らへの今後に対する期待値が見事に実を結んだ形だ。「ブラックバード」で始まったステージは、アンコールの「象のブルース」まで、バンドの代表曲と、4月22日にSPEEDSTAR RECORDSからリリースされる1stアルバムに収録される新曲「Buffalo Dance」まで、出し惜しみすることなく一気にたたみかけた。 一撃必殺のインパクトを持つ濃厚なブルースロック「泥水のメロディー」、アメリカン・インディアンの代表的なダンスをタイトルに冠した「Buffalo Dance」では、ギターの岡庭が“アワワワワワ”とインディアンのそれを模して会場を沸かせ、「Thunderbolt」ではヘヴィメタル的アプローチも見せた。「プシケ」でのメンバー紹介はa flood of circleに無くてはならない最高の演出だ。 佐々木亮介(vo,g)の狂気を孕んだ目つきは、彼がまだ21歳の若者であることを忘れさせる。岡庭匡志の渋さを備え、ロックのつぼを押さえまくったギタープレイや、石井康崇(b)と渡邊一丘(ds)の鉄壁のリズム隊も同様だ。ルーツミュージックを今にしっかり伝えようとするその姿勢、プレイヤーとして見どころを満載したステージは、彼らが若手バンドの筆頭格であることを確実に裏付けるものだった。まさに、ロックのカッコよさを知りつくした彼らだからこそなしえる、現在のa flood of circleをすべて出し切った、素晴らしいステージだった。