4人で出す音にこだわったという1stフルアルバム『Quartette Parade』。3月からの対バンツアーから今日まででいろんなものを培ってきたのだろう。ステージに立つ彼らはとても勇壮としており、現段階でのlego big morlの旨味が詰め込まれたライヴを繰り広げた。さわやかな「その時のこと」で幕開けを告げると、「FROM 12 TO 4」では早くも内から沸き上がる感情が露となり、熱を帯びたサウンドを響かせる。4人の音が競い合ったり、解け合ったりを繰り返して曲を構築していく様に観客も釘付けだ。曲終わりの残り数秒という場面で力強く、ひたむきに音を出す姿が印象深く、言葉なくともこれほどまでに情に訴えかけるサウンドのパワーに圧倒された。世間が彼らを知るきっかけともなった曲「Ray」を語りかけるように歌うカナタタケヒロ(Vo&Gu)。彼の透き通った歌声は、会場を優しく包み込むと同時に曲の世界観へといざなう。自在に曲へ入り込むギター、彩りを添えるベース、全体をまとめ押し上げるドラム。各々の最大限を出すことにより、そのサウンドはさらに強大なエネルギーを生み出すのだった。また、この日は7月22日にリリースするシングルより、心軽くなる爽快な「溢れる」と、コンセプト性の強い「隣の少女と僕の始まり」の新曲2曲も披露。ストレートな感情表現が今までになく新鮮で、今後の彼らに否が応でも期待してしまう。これからさらに加速度を上げ、突き進んでいく彼らの新たな一歩となったライヴだったように思う。