ほんのわずかな出演時間であっても一切妥協しない、本気モードだっていうのがじんじん伝わってくる。音楽が好きで、湧き出るメッセージを届けたいという想いがダイレクトに受け取れる、バンドと観客との近しい距離感。そういったもの全部ひっくるめてO.S.D.は形成されている。メンバー各々が爆音でかき鳴らし、ステージ上を縦横無尽に歌い回るヴォーカルがいると、激しいバンドというイメージが強くなるが、バラードでこそ彼らの魅力は発揮されるように思う。シンプルな良さが要求されるほどに丁寧なプレイを見せる面々。そして、502(Vo)とさり(Key)の美しいハーモニーに、のめり込んで聴き入る観客が後を絶たない。気付けば、いつしか会場に大きな一体感が生まれているのだ。周りを巻き込んでしまう不思議なエネルギーは、今後さらに拡大していくことだろう。