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LIVE REPORT

PrizmaX ライヴレポート

【PrizmaX ライヴレポート】 『PrizmaX Hall Tour Level 7 ~FUSION~』 2018年6月16日 at 市川市文化会館

2018年06月16日
@市川市文化会館

PrizmaXが東阪2カ所を回るワンマンツアー『PrizmaX Hall Tour Level 7 ~FUSION~』を開催。ヴォーカルの森崎ウィンがスティーブン・スピルバーグの映画『レディ・プレイヤー1』に起用され連日メディアに出演、さらには6月20日にソロ写真集の発売も決定するなど、個々の活動も盛り上がってきているPrizmaX。そんな中1,600人のホリック(ファンの呼称)が集まった市川市文化会館でのツアーファイナルは、これまでの映像とパフォーマンスで物語を紡いでいく構成ではなく、“FUSION”(融合)をテーマに、200名以上のオーディションから選出した男女4名のバックダンサーとともにパフォーマンスで魅せることに挑んだライヴになった。

『Level 6』の映像とライヴで上映したショートフィルムが流れ、紗幕に5人のシルエットが映ると歓声が起こる。黒川ティムの歌から「Memory」で幕を開けると、早速バックダンサーが加わり、9人で躍動感のあるパフォーマンスを観せつける。続く「Are you ready?」「REBORN」でもバックダンサーを従えた5人は、いつも以上にダイナミックなパフォーマンスで本格派ユニットと呼ばれる所以をいかんなく発揮し、ダンスバージョンの「Never」では息ぴったりのフォーメーションで観る者の心までとらえていく。

ヴォーカルのウィンとティムがステージでふたりになり、互いに顔を見合わせてアカペラで届けた「Truth」。ウィンがアコースティックギターを手にした「春空」では掻き鳴らすアコギに乗せて、ふたりで掛け合うような歌をしっとりと聴かせた。その後「HUG&KISS」に流れ込むと、清水大樹、福本有希はそれぞれ女性ダンサーと愛らしいペアダンス、曲中に駆け込むように入ってきた島田翼はサングラスに髭といった出で立ちでカラーボールを使ったジャグリングを披露するなど観どころがたくさん。「It's Love」「抱きしめて行く」では女性ダンサーをひとりずつ迎え、楽曲の物語をなぞり彩っていく。

ウィンのアカペラから始まった最新曲「yours」は5人だけで披露。ストレートなメッセージを乗せたシンプルなパフォーマンスからはPrizmaXだからこそ紡げる妖艶さを感じた。ステージ上に突如DJブースが現れ、ミラーボールに照らされる中で翼が「Gradually」「Someday」のEDMリミックスを投下すると、会場はハイテンションな手拍子で歓迎。そのまま雪崩れ込んだ「Pleasure」ではホリックと手の振りで一体感を生み出し、「my girl」では歌詞に登場する傘や靴を取り入れた陽気なパフォーマンスを観せ、パフォーマーの有希が歌声を披露した「Let's grove it!!」でのメンバー、ホリックへの絡みをはじめとした有希の暴走でも盛り上がりを増していく。

序盤のメンバー紹介以降、ここまでは入れ替わり立ち代わりノンストップでパフォーマンスしてきたが、現在開催中のワールドカップやクリスティアーノ・ロナウドの話に触れ、PrizmaXは国際派グループということで“各国からファンタジスタが集まっているんですかね”(ウィン)と「FANTASISTA」に突入。客席に降り立ったメンバーはそれぞれサイン入りのカラーボールを投げつつ、翼は手を差し伸べたホリック数人の手にマジックで落書きをしたり、ティムは近くにいたホリックのペンライトを拝借して振ってみたりと、至近距離にまで迫ってくるメンバーに客席はまさにお祭り騒ぎ! さらに、力強いEDMチューン「OUR ZONE」での全身を使ったパフォーマンスで観る者を魅了する。そして、“ラスト1曲、楽しんでください!(大樹)と始まった「Just Revolution」。会場内の全員が心を通わせるように拳を突き上げ、燃やし尽くすように全力のパフォーマンスで締め括った。

熱が冷めやらないホリックの手拍子に応えるようにメンバーがステージに駆け込み、バックダンサーたちと「カフェオレ」でスタートしたアンコール。やけにテンションの高い翼に思わず笑ってしまったウィンが歌い出しを飛ばす場面も、アンコールならではのアットホームさを感じられる。「Three Things」では舞台袖の上手と下手に分かれてホリックの近くまで行き、客席を挟んで手を振り合う場面も。ここでバックダンサーの紹介をして5人に戻ったあと、近頃メディアに引っ張りだこのウィンがメンバーにいじられつつも、自分の役割はPrizmaXを知ってもらうためとし、“PrizmaXで音楽番組に出られるように”とこれからの野望を語った。ウィンとティムのハーモニーが広がりを見せる「夢唄」、“ここにいるみんな、エンジェルだからね!”(ティム)と幸福感に包まれたラストナンバー「Angel」を終え、最後は5人で並び手をつないで生声で“ありがとうございました!”と絶叫し終了。

メンバーがステージを去ったあと、この日に向けたリハーサル等の映像が流れ、最後には秋に各メンバーがプロデュースした楽曲の連続配信が決定したことの告知がされた。まだまだ歩みを緩めることのないPrizmaX。原点に戻ることで新たなスタートを切ったとも言えた本公演、彼らの行く先を見届けたい。

撮影:笹森健一/取材:高良美咲

PrizmaX

プリズマックス:2002年結成。メンバーの入れ替わりや増員などで10人組の時もあったが、10年からスターダストプロモーションの男性タレント集団EBiDAN(恵比寿学園男子部)に参加し、13年に現在の5人体制となる。結成10周年を迎え、13年3月にダンス&ヴォーカルユニットとして「Mysterious Eyes/GO!」でCDデビューを果たした。

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