メジャー1stミニアルバム『super boy!super girl!!』のリリースに伴う全国ツアー『the peggies super boy! super girl!! tour 2018 〜SUPERMARKET TRIP!!!〜』の最終日、東京・マイナビBLITZ赤坂公演。キャリア史上最大規模(全10公演)のツアーを通し、ロックバンドとしてさらなるスケールアップを果たした3人。この日のライヴでも彼女たちは優れたポップ感とダイナミックなバンドサウンドがぶつかり合う、個性あふれるステージを見せてくれた。
ミニアルバム『super boy!super girl!!』に関するインタビューで北澤ゆうほ(Vo&Gu)は“(the peggiesが)ポップでキュートなのはほんとだし、そこは私たちの良いところだと思うけど、ロックバンドとしてやってるということは伝えたいんです、このミニアルバムで”とコメントした。本作を引っ提げた今回のツアーには“ロックバンドとしてのthe peggiesを見せ付ける”という目標があったわけだが、ファイナル公演で彼女たちはその“答え”をダイレクトに体現してみせた。まず印象に残ったのは、“強さ”を増したバンドサウンドだ。シャープかつエッジ—なギターを放つ北澤、骨太のベースラインで楽曲のボトムを支える石渡マキコ(Ba)、小柄な身体からは想像できないほどの迫力あるビートを描き出す大貫みく(Dr)。3人のアンサンブルはこのツアーの中で確実にビルドアップしていた。
ライヴの中心を担っていたのはやはり『super boy!super girl!!』の楽曲。煌びやかなギターフレーズとポップなメロディーがひとつになった「GLORY」、切なさと痛みを感じさせるヴォーカルに心を揺さぶられた「遠距離恋愛」、そしてモータウン風のサウンドが心地良い解放感を生み出した「I 御中~文房具屋さんにあった試し書きだけで歌をつくってみました。~」。カラフルな楽曲を爆発的なテンションとともに響かせるステージングは、the peggiesの本質そのものと言っていいだろう。MCの中で北澤は“悩んでるからこそ、“前を向こう”“がんばろう”と堂々と言えるような人になりたいなと今回のツアーで思いました“と語った。過去最大規模のツアーをやり遂げたことで3人は、ロックバンドとして大きな一歩を刻んだのだと思う。
撮影:Wataru Nishida(WATAROCK)、Amiri Kawabe(WATAROCK)
取材:森朋之
the peggies
ザ・ペギーズ:中学校の同級生で結成し高校生時代から都内ライヴハウスを中心に本格的に活動を開始。2014年11月に初の全国流通音源「goodmorning in TOKYO」をタワーレコード限定でリリース。16年12月8日に行なった渋谷CLUB QUATTROでのワンマンライヴでメジャーデビューを発表し、17年5月にシングル「ドリーミージャーニー」でメジャーデビューを果たした。