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LIVE REPORT

SUPER BEAVER

『SUPER BEAVER「27」Release Tour 2016 ~27こぶ、ラクダ~』

2016年11月05日
@Zepp DiverCity Tokyo

雄叫びのようなコーラスにオーディエンスが燃えた「27」、ミラーボールの光が会場全体を燦々と照らした「東京流星群」。冒頭の真に迫るテンションは早くもこのツアーファイナルの大成功を指し示し、渋谷龍太(Vo)、柳沢亮太(Gu)、上杉研太(Ba)、藤原“28才”広明(Dr)は繊細な感情を泥臭く含んだ楽曲の数々を、ほろ苦さと清々しさを放ちながら、一貫して愚直に、すなわち誠実に聴かせていく。その姿勢こそが「人として」の歌詞《人として かっこよく生きていたいじゃないか》とイコールで、最新アルバム『27』のテーマとなった“大人であること”だと、ライヴ中に気付くファンも多かったはずだ。

「まっしろ」を演奏し終えたあとに“もうすっかり大人なんで、AORっぽいものを作ってみました。どう?”と笑ったり、「赤を塗って」ではタンバリン片手に柔和な心境を覗かせたりもする渋谷。さらに、レーベルメイトであるsumikaの小川貴之をゲストキーボードに迎えて「ひとつ」を披露したりと、中盤は音楽の楽しさを軽快に感じさせてくれた。渋谷は“いろんな出会いがあったけど、人と向き合うことを大事だと思ってなかった”“当時は分からなかった”“今はもっと密につながりたい”と、さまざまな想いも打ち明けた。

そして、ライヴは後半へ。ステージがぐんぐん光を帯びる中、「青い春」「秘密」など、最後まで美しく駆け抜けたSUPER BEAVER。アンコールでの新曲も、そんな人生についての彼らなりのメッセージだったように思う。来年にはニューシングル、日比谷野外大音楽堂を含むツアーと楽しみは続く。