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LIVE REPORT

アルディアス

『Aldious Japan Tour 2015~2016』

2016年04月10日
@TSUTAYA O-EAST

ロングツアーを回るというのは、こんなにもバンドを成長させるのだろうか。昨年12月から始まった22本の全国ツアーのファイナル。アルディアスの5人は現在のバンドの勢いとポテンシャルを余すところなく見せつけてくれた。

ニューアルバム『Radiant A』と同じく「Re:fire」で怒涛のスタートを切ったこの日のライヴ、蓋を開けてみれば同アルバムから実に10曲が披露され、まさに最新のアルディアスがここに。「die for you」ではハッピーなサビで観客たちが拳をあげて一体となり、「Sweet Temptation」ではYoshi(Gu)とトキ(Gu)がツイン・ライトハンドを華やかにキメてみせる。カラフルなアルバムのイメージをさらに増幅するように、ある曲ではキュートに、またある曲では激しくと、彼女たちの魅力が次々と表情を変えていく。

圧巻だったのは中盤のインストで、叙情的なギターから始まったミディアムが一気にテンポアップしたかと思うと、ふたりの速弾きギターソロ→ライトハンドも駆使したベースソロ→3バスドラ(!)をフィーチャーした迫力のドラムソロと、凄まじい超絶プレイの応酬。そんじょそこらのバンドは到底敵いっこないその演奏力に、なぜか観ているこっちまで誇らしい気分に(笑)。

また、後半のMCでRe:NO(Vo)は“メンバー脱退や事務所移籍など、一時はライヴもできない、CDも出せないかもという危機だった”と語り、“奇跡的に新ドラマーMarinaが加入し、CD制作やツアーも叶った。今後、壁にぶつかっても何があっても突き進んでいくので、これからもよろしくお願いします”と感謝を述べた。そして、演奏されたのは「Believe myself」と「Dearly」。どちらも現体制アルディアスの第一弾として発表された楽曲だが、こうしてライヴで聴くと“不安な状況の中で彼女たちが、いかに現状を乗り越えようとしていたか、仲間とともに未来を目指そうとしていたか”が、明確に伝わってくるし、彼女たちは描いた未来をこのツアーで現実のものにしていったと言える。その手応えと自信が5人の笑顔をより輝かせていたように思う。

このファイナル後には、5月から(すぐじゃん!)全16本の次のツアーもスタートするが、これほどのハイペースなライヴで鍛えられた彼女たちが、今後どれほどの体力を身につけていくのか。今から楽しみである。