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LIVE REPORT

BLUE ENCOUNT

『TOUR 2015 「GRAB THE LIGHT」』

2015年06月12日
@Zepp DiverCity Tokyo

“今まで見たことない一番デカいキャパ! やべぇ、もう泣きそう!! でもね、俺やるよ。今日、全部音楽で返すから。一生に一度の最高の景色見せてやる、ついて来いよ!!”
BLUE ENCOUNT史上、最大キャパでのワンマンとなったZepp DiverCity。小さなライヴハウスでくすぶっていた彼らが注目を集めるきっかけとなった「HALO」で幕を開けたこの日のライヴ。序盤からアッパーなチューンを叩き込み、力強くアグレッシブな歌と演奏、そして全力のステージパフォーマンスで序盤戦を駆け抜けると、田邊駿一(Vo&Gu)は最初のMCを力強く言い放ち、キリッと逞しい表情を見せた。

メーター振り切った熱い歌と演奏で「アンバランス」「AI」「TK」と新旧織り交ぜた楽曲たちを披露すると、加速度的に熱気を増していくフロアー。MCではライヴハウスでのルールとマナーを真摯に語り、たっぷり気持ちを込めた「THANKS」でファンへの感謝の気持ちを届ける。「LIFE」「YOU」とメロウで感傷的なヴォーカルと美しいバンドアンサンブルを聴かせるバラードソングで会場の空気を一変させると、ライヴも後半戦へ。

“7月22日にアルバムを出します”と発表すると、“悩みとか大小関係ない、キミとほとんど一緒。その思いをたくさん曲にしました”と田邊。“アルバムの1曲目やります。一生歌っていくから心に焼き付けてください”とダイナミックな演奏と真っ直ぐな歌声で、「KICKASS」を披露。初披露とは思えない盛り上がりを見せるフロアーにアッパーなチューンを畳み込むと、「NEVER ENDING STORY」に合唱が起き、「HANDS」でフロアーに手を伸ばす田邊に応えるようにダイブの嵐が起きる。渾身の力で演奏した「JUST AWAKE」では最高潮の盛り上がりが生まれた。

“ここに来るのがイヤでした。イヤなことばっかり思い出すから...”と始まった田邊のMCは、お台場でのアルバイトの日々を送りながら、光が見えないままバンド活動を続けたインディーズ時代の苦労を語り、涙を誘う。そして、“たくさんの人に守られてここまで来ました。今度は俺たちが守るから!”と力強く宣言。会場中の気持ちがひとつになったところで、最新シングル曲「DAY×DAY」が本編をビシッと締め括る。アンコールでは“この曲に全てを託します”と始まったラスト「もっと光を」でトラブルが起き、“こんなんじゃ、もっと光れない!”と急遽「D.N.K」を披露。2度目の「もっと光を」で、ライヴを締め括った。

全身全霊の歌と演奏で想いやメッセージを届けながらも、最後にはカッコ付けさせてもらえない、圧倒的に熱く人間臭かったバンド史上最大のワンマン。彼らの本気を受け止め、本気で楽しむフロアーの景色は本当に美しく素晴らしかったが、もっと最高の景色を見せてくれるはずだと、今のBLUE ENCOUNTには期待せずにいられない。断言します、今最も観るべきバンドです!