おわら風の盆

八尾(やつお)の町に ぼんぼり灯(とも)りゃ
揃(そろ)いの浴衣で 踊り出す
三味線(しゃみ)の音(ね) 胡弓(こきゅう)に 身をゆだね
編笠(あみがさ)越しに あなたを探す
一年一度の 二人の逢瀬
心ふるわす おわら風の盆

井田川(いだがわ)沿いの 小さな部屋で
女のよろこび 知りました
にぎればつぶれる 繭(まゆ)のよに
はかない夢と 思いたくない
待つことだけしか 出来ない私
つらいせつない おわら風の盆

格子戸(こうしど)並ぶ 坂道上り
もしやと振り向きゃ 秋の風
今夜が最後の 町流し
逢いたいあなた 逢えないあなた
雁(かりがね)みたいに 飛んで行(ゆ)きたい
恋の越中 おわら風の盆
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