あんちゃん

どこまでも青く 澄んでた空と
山や川ふるさとは 変わってないか
今や親もなく 遠くなった家
大の字に寝ころんだ青畳
たまには帰って来いという
ああ あんちゃん 兄貴のやさしさが染みてくる

日暮れ刻(どき)聞いた 松風の歌
家路へと急がせる 夕焼け小焼け
幼な友達も 便りとだえがち
ふるさとが少しずつ逃げてゆく
せめての救いは気兼ねない
ああ あんちゃん 兄貴の日焼け顔なつかしい

旅立ちの朝に いつだって帰る
この家があるからと 励まされ泣けた
北の七つ星 見つめ誓ってた
こころざし果たせたら縁側で
ふたりが地酒の差し向かい
ああ あんちゃん 兄貴のほほえみが待っている
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